JP3029979B2 - 展示用あるいは収蔵用施設の環境改善維持方法 - Google Patents

展示用あるいは収蔵用施設の環境改善維持方法

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JP3029979B2
JP3029979B2 JP7087540A JP8754095A JP3029979B2 JP 3029979 B2 JP3029979 B2 JP 3029979B2 JP 7087540 A JP7087540 A JP 7087540A JP 8754095 A JP8754095 A JP 8754095A JP 3029979 B2 JP3029979 B2 JP 3029979B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、各種物品の展示用あ
るいは収蔵用施設の屋内環境を、これら各種物品の展示
あるいは収蔵に適した環境に改善し、また維持する方
関するものである。
【0002】
【従来の技術】文化財や美術工芸品等を含む各種物品の
展示用あるいは収蔵用施設における展示あるいは収蔵ス
ペースの雰囲気としては、展示あるいは収蔵する物品に
対して、変色や変質や腐蝕あるい劣化等の悪影響を及ぼ
す有害な物質を除去して展示あるいは収蔵に適するよう
に事前に環境改善する必要がある。また各種物品を展示
あるいは収蔵している期間中、あるいは次に展示あるい
は収蔵を行うまでの間は、各種物品の展示あるいは収蔵
に適した環境を維持する必要がある。
【0003】例えば、コンクリート建造物においては、
コンクリート打設後、硬化が始まって約4週間が経過す
るとある程度安定したコンクリート強度が得られるが、
この後も長期に亘って硬化が進行し、それに伴ってコン
クリート躯体の表面からアルカリ性の揮発性成分等が放
出され続けることが知られている。
【0004】コンクリート躯体の表面からアルカリ性の
揮発性成分が放出され続けていても、1か月程度の養生
期間が経過した後は、所定のコンクリート強度が得られ
るため、壁紙や内装パネルあるいは床材等で躯体表面を
覆うことにより、例えば住居、店舗、校舎あるいは病棟
等の通常の用途には、直ちに使用してもほとんど支障が
ない。
【0005】ところが、例えば文化財や美術工芸品等の
展示や収蔵を目的とする新築の美術館や博物館、あるい
はデパートの展示コーナ等の展示用あるいは収蔵用施設
のコンクリート建造物の場合には、コンクリート躯体表
面から放出されるアルカリ性の揮発性成分が、展示ある
いは収蔵スペースの雰囲気中にアルカリ性汚染因子とし
て浮遊蓄積されるため、このアルカリ性汚染因子が存在
する環境下に展示あるいは収蔵を行うと、絹や染料や顔
料あるいは膠等が使用されている文化財や美術工芸品等
においては変質あるいは変色してしまう虞があった。
【0006】また、新築あるいは改装直後の展示用ある
いは収蔵用施設においては、コンクリート躯体から放出
されるアルカリ性汚染因子の他に、内装材として使用さ
れている木材から放出される揮発性の樹脂成分が展示品
の表面に付着したり、接着に使用されている有機溶剤あ
るいは水分等の汚染因子が金属部分を腐蝕させる等の問
題があった。また陳列ケース等を用いる場合には、その
陳列ケースの製作に際して使用された合成樹脂系接着剤
や溶剤等から汚染物質としてホルムアルデヒド等が発散
するという問題があった。
【0007】このような、コンクリート躯体や内装材あ
るいは陳列ケース等から種々の汚染因子が放出される
が、その中でもコンクリート躯体からは最も長期に亘っ
て放出され続け、その放出されるアルカリ性汚染因子等
の量は、コンクリート打設後、時間の経過とともに漸次
減少し、気温や湿度あるいは換気効率等の条件の違いに
よって若干の長短はあるが、打設してから2年程度放置
して自然乾燥させると、所謂コンクリートが枯れて、ア
ルカリ性汚染因子の放出量も極僅かとなり、文化財や美
術工芸品等への影響も減少する。
【0008】そこで、新築の美術館やデパート等の展示
コーナ等の文化財や美術工芸品等の展示や収蔵を目的と
するコンクリート建造物の場合には、コンクリート打設
から2〜3年間は自然乾燥させてコンクリートを充分に
枯らした後、美術工芸品等の展示あるいは収蔵を開始
し、また美術館等をオープンさせることが好ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら現実に
は、主として経済的理由から、展示用あるいは収蔵用施
設のコンクリート建造物の建設計画の段階から、その開
館までの建設スケジュールにコンクリートを乾燥させる
ための充分な期間が確保されておらず、多くの場合、新
築の美術館の場合でも、コンクリート打設後約6か月か
ら1年という短期間でオープンさせるのが一般的であ
る。そのため、コンクリートが充分に枯れておらず、し
たがって、コンクリート躯体からアルカリ性汚染因子等
が盛んに放出されている状態で展示・収蔵を開始するこ
ととなり、これら汚染因子によって展示された美術工芸
品等が汚染される虞があった。
【0010】また、展示室等の室内の雰囲気中には、コ
ンクリート躯体から放出されたアルカリ性汚染因子等の
揮発性成分のほかに、この建造物の外部から侵入した亜
硫酸ガスや硫化水素あるいはアンモニア等の美術工芸品
の保存の面で有害な大気汚染物質が浮遊残留している虞
がある。また、展示室等の天井が、じか塗り天井や打ち
放しスラブ面のままの天井等の場合には、アルカリ性汚
染因子等がこの天井面から雰囲気中に放出される。
【0011】したがって、この展示室等の室内雰囲気を
浄化する必要があるが、この雰囲気の浄化方法として
は、換気により汚染された室内雰囲気を排除して、清浄
な外気を取り入れる方法も考えられるが、展示室等の構
造によっては部分的に換気されずに汚染因子が残留した
り、風向きによっては、一旦排出した汚染因子が展示室
等に再流入する虞がある。また、この換気による方法
は、都会地のように大気汚染が進行している地域におい
ては不向きである。
【0012】また、デパートの催事場等の既存のコンク
リート建造物内の一室を、ある期間を定めて短期的に文
化財や美術工芸品等の企画展示の会場とする場合には、
展示室となる室内の雰囲気中に、展示物に有害なの大気
汚染物質等が存在する虞があったが、展示スペース内の
雰囲気を改善する具体策がなかったため、展示物を展示
用ガラスケース内に納めることにより、汚染因子を含む
可能性のある室内雰囲気から隔離した状態で展示する方
法が採られており、そのため、展示できる物品の大きさ
等が制限されるという不都合があった。
【0013】この発明は、上述した技術的背景のもとに
なされたもので、展示あるいは収蔵を目的とした施設あ
るいは期間限定で展示を行うスペース等を、展示あるい
は収蔵に適した環境に改善し、また維持する方法を提供
することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段としてこの発明は、展示用あるいは収蔵用スペ
ース内の雰囲気を展示品あるいは収蔵品に適する状態に
改善する展示用あるいは収蔵用施設の環境改善維持方法
において、展示用あるいは収蔵用のスペースの内壁面の
施工が終了した後、該内壁面に含まれる汚染因子に合わ
せた吸着剤を保持した通気性シートを、前記内壁面に接
近もしくは接触して対向しかつその内壁面を覆った状態
に配置して、前記内壁面から放出される汚染因子を前記
通気性シートの吸着剤で吸着除去し、さらに前記スペー
ス内の空気を循環させて汚染因子を吸着除去し、所定期
間後に前記通気性シートを取り外して前記スペース内に
前記展示品もしくは収蔵品を配置することを特徴として
いる。
【0015】また、請求項2の発明は、請求項1の構成
において、前記スペースの床面上に、該床面に含まれる
汚染因子に合わせた吸着剤を配置するとともに、その吸
着剤の上に、ビニールシート等の非通気性シートを敷き
並べて前記吸着剤を覆い、この非通気性シート上に固型
の空気浄化剤を一定期間配置することにより、前記スペ
ース内雰囲気を前記空気浄化剤と接触させて浄化するよ
うに構成することができる。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【作用】上記のように、展示あるいは収蔵を予定する展
示用あるいは収蔵用施設に対して、その内壁面の施工が
終了した後に、その内壁面に含まれる汚染因子に合った
吸着剤を保持している通気性シートを、その内壁面に接
近もしくは接触させて配置することにより、その通気性
シートで内壁面を覆うので、内壁面から放出された汚染
因子が、スペース内に拡散する以前に吸着材によって吸
着除去される。また、これと併せてスペース内の空気が
循環させられてその間に汚染因子が吸着除去される。こ
のようにして内壁面の施工の完了後で、汚染因子が拡散
する前に、その放出部分で汚染因子を除去するから、展
示もしくは収蔵用のスペースの環境を、迅速に改善し、
また良好な状態に維持することができる。
【0021】また、前記床面上の吸着剤を覆うビニール
シート等の非通気性シート上に固型の空気浄化剤を一定
期間設けることにより、前記室内雰囲気を前記空気浄化
剤と接触させて浄化させるように構成すれば、壁面と床
面から放出される汚染因子の吸着除去に加え、雰囲気が
浄化される。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【実施例】以下、この発明の展示用あるいは収蔵用施設
の環境改善維持方法を、環境改善方法と環境維持方法と
に分けて、それぞれ実施例を挙げて具体的に説明する。
【0026】図1のブロック図は、展示用あるいは収蔵
用施設の環境改善方法のプロセスを順に示したもので、
先ず、施設内雰囲気の検査および評価を行い雰囲気中の
有害物質、すなわち展示品あるいは収蔵品に有害な汚染
物質等を検査するとともにその汚染物質等の濃度を計測
し、次に、検出された有害な汚染物質を何を用いて取り
除くかを決定する。そして、決定された方法によって汚
染物質を取り除いた後、再び施設内雰囲気の検査および
評価を行い、汚染物質等の濃度が設定値以下に下がって
いれば、環境が改善されたものと判断して展示あるいは
収蔵を開始する。また再検査の結果、汚染物質等の濃度
が設定値より大きい場合には、さらに改善策を施工した
後、施設内雰囲気の検査および評価を行い、汚染物質等
の濃度が設定値以下となるまで環境を改善し、その後に
展示あるいは収蔵を開始することを特徴としている。
【0027】図2ないし図4はこの発明の展示用あるい
は収蔵用施設の環境改善方法を、新設美術館等のコンク
リート建造物内に設けられた展示室の環境改善方法に
用した一実施例を示すもので、以下、図面に基づいて説
明する。
【0028】新築のコンクリート建造物内の展示室1
は、その側方をコンクリート躯体2の複数の壁面2a
に、下方を同じく床面2bに、そして上方を同じく天井
面2cにより囲まれて展示空間が画成されている。
【0029】先ず、この展示室1内の雰囲気の成分を、
例えばガス分析器や試験紙などによって分析し、展示物
に有害な汚染因子の種類とその濃度を検査し、汚染因子
の種類に合わせて、使用する吸着部材および吸着剤の種
類を決定する。
【0030】そして、汚染因子としてコンクリート躯体
から放出されるアルカリ性汚染因子の削減を第一目的と
して雰囲気の改善策を実施する場合には、アルカリ性汚
染因子を除去する例えばリン酸とベントナイトとゼオラ
イト等を主成分とする浄化剤と、吸着シートと、巻き段
ボール等を使用するのが適している。
【0031】先ず、この展示室1の床面2b上におい
て、可撓性を有する帯状の厚紙の一面に、吸湿性の高い
紙を波状に成形して貼り合わせた、所謂巻き段ボール3
が、その波状に成形して表面積を拡大した吸着面を下側
に向けるとともに、それぞれの側縁部を互いに重ね合わ
せ、かつ重ね合わせた部分をガムテープ4で連結して床
面2bの全体に、隙間無く敷き詰められる。
【0032】さらに、隙間無く敷き詰められた巻き段ボ
ール3の上側には、非通気性シートであるビニールシー
ト6が、全面を覆うように敷き詰められるとともに、図
示していないが、隣接するビニールシート6,6間をビ
ニールテープによって隙間無く目貼りして、前記巻き段
ボール3が設けられた床面2b側と、ビニールシート6
の上方の空間との通気を遮断している。そして、前記ビ
ニールシート3上には、展示室1の室内雰囲気中の有害
な汚染因子を捕捉あるいは改質して浄化するように、例
えば、リン酸とベントナイトとゼオライト等を主成分と
し、粉末状や顆粒状もしくはペレット状に形成された浄
化剤7が、展示室1内の雰囲気と効率よく接触するよう
に広い範囲に撒くようにして分散配設されている。
【0033】また、浄化剤7が配設されたビニールシー
ト3上には、複数のサーキュレータ8が、展示室1の広
さに応じて、室内雰囲気を最も効率よく対流させること
のできる位置に設置される。
【0034】一方、展示室1の側方を囲む各壁面2aに
は、多数の帯状の吸着シート5が、それぞれの上端を各
壁面2aの上縁部に係止して吊り下げられている。
【0035】この吸着シート5は、図3に示すように、
接着剤を用いずに2枚の和紙間に吸着剤5aを挟装した
もので、接着剤を使用しないことにより、接着剤中の汚
染因子による弊害および接着部分の通気性の低下を防止
している。具体的に説明すると、2枚の和紙のうちの一
方に、断面半円形の細溝状にホルダ部5bを多数形成し
ておき、これらホルダ部5b内に、例えば、シリカ、ア
ルミナ、マグネシウム等を主成分として小粒状に形成さ
れた吸着剤5aをそれぞれ納めた状態で、他方の和紙で
前記溝を塞ぐようにして2枚の和紙を重ね合わせ、この
2枚重ね合わせた状態で各ホルダ部5bを除いた部分が
圧着するようにエンボス加工ローラ間で挟圧して製造さ
れており、したがって、各ホルダ部5bを取巻くように
エンボス圧着部5cが形成されて、各ホルダ部5bの形
状を維持させている。
【0036】そして、上記のように形成された吸着シー
ト5は、前記壁面2aの高さより若干長い寸法に切断さ
れるとともに、ホルダ部5bが突出形成されている面
(図3において上面)が各壁面2aに対向するようにし
て吊り下げられるとともに、隣接する吸着シート5,5
の縁部が互いにオーバーラップするように配設されてい
る。
【0037】次に、上記のように構成されるこの実施例
の展示用あるいは収蔵用施設の環境改善システムの作用
について説明する。
【0038】コンクリート躯体2の表面からは、コンク
リート打設の直後からアルカリ性汚染因子等の揮発性成
分が放出され続けている。したがって、展示室2の各壁
面2aの表面に沿って吸着シート5が吊り下げられてい
るため、壁面2aから放出されるアルカリ性汚染因子等
は、壁面2aから放出された直後に、吸着シート5のホ
ルダ部5b内の吸着剤5aに悉く吸着される。このと
き、吸着シート5のホルダ部5bが突出形成されている
面を壁面2aに向けて配設してあるため、アルカリ性汚
染因子等を吸着する部分の表面積が増大するとともに、
汚染因子を効率よく捕捉し、吸着させることができる。
【0039】また、展示室1の床面2b上には、巻き段
ボール3が隙間無く敷き詰められるとともに、この巻き
段ボール3の上側を、さらにビニールシート6によって
気密に覆っているため、床面2bから放出されるアルカ
リ性汚染因子等は、床面2bから放出された直後に、巻
き段ボール3の波状に成形して表面積を拡大させた吸着
面に悉く吸着されて捕捉される。
【0040】また、展示室1内の雰囲気中には、前述し
たようにコンクリート躯体から放出されたアルカリ性汚
染因子等の揮発性成分や、この建造物の外部から侵入し
た亜硫酸ガスや硫化水素あるいはアンモニア等の美術工
芸品の保存の面で有害な大気汚染物質が浮遊残留してい
る虞があり、この雰囲気の浄化方法としてこの実施例に
おいては、床面2b上に敷き詰められた前記巻き段ボー
ル3の上側を覆うビニールシート6の上に粉末状あるい
は粒状の浄化剤7が分散配置することを行っている。
【0041】したがって、図2に示すように展示室1内
の所定の位置に設置されたサーキュレータ8を駆動して
室内雰囲気を強制対流させると、サーキュレータ8によ
って上方へ吹き上げられた空気が下降する際に、ビニー
ルシート6に覆われた床面2b上に分散配置されている
浄化剤7と接触して、雰囲気中の有害な汚染因子が浄化
剤に捕捉あるいは吸収され、また浄化剤7によって改質
されて浄化される。
【0042】さらに、冬期等においては前記サーキュレ
ータ8に電気ヒータ(図示せず)を組み込むことによっ
て、雰囲気温度を上昇させるようにすれば、コンクリー
ト躯体2が加温されて揮発性物質の放出が促進される。
したがって、電気ヒータによって一定時間加温しながら
対流させた後、電気ヒータを切って雰囲気温度を下げた
状態で対流させることを定期的に繰返し行えば、温度が
低下して飽和水蒸気圧が減少した際に、雰囲気中の種々
の蒸気が凝縮し、この凝縮した液に汚染因子や金属微粒
子あるいは塵埃等が付着し、吸着シート5や巻き段ボー
ル3および浄化剤7に一体に吸着あるいは捕捉されて効
率よく除去できる。したがって、この環境改善システム
による環境改善に要する期間を短縮することができる。
また夏期等の高温時においても、雰囲気温度を上昇ある
いは低下させることによりこの環境改善に要する期間を
短縮することができる。
【0043】そして、この実施例の環境改善システムに
よって展示室1の環境改善が充分に行われたか否かの判
断は、室内雰囲気をガス分析器等で分析し、その削減を
目的としたアルカリ性汚染因子の量を計測し、その計測
値が設定値以下まで減少しているか否かによって判断さ
れる。
【0044】また、環境の改善度合いを、分析器等の装
置を使用せずに知る簡単な方法としては、例えばアマニ
油含浸紙を用いて環境の評価を行うことができる。すな
わちアマニ油をろ紙に含浸させ、これを硬化乾燥して試
験紙とし、その試験紙を10日間前後、所定の箇所で放
置しておき、その変色度合いをカラースケールで判定す
ることができる。
【0045】なお、上記実施例においては、展示室1の
場合の環境改善システムについて説明したが、美術工芸
品等の収蔵用施設の場合にも同様に実施することができ
る。
【0046】また図5ないし図7は、この発明の展示用
あるいは収蔵用施設の環境改善システムの別の実施例を
示すもので、前記実施例においては、新設の美術館等の
展示・収蔵を目的に建設されたコンクリート建造物内の
展示室の環境改善システムに適用したのに対して、この
実施例においては、デパートの催事場等の既存の一般的
なコンクリート建造物内の一室の環境を、美術工芸品等
の展示に適するように改善するもので、以下、図5ない
し図7に基づいて説明する。
【0047】既存のコンクリート建造物内の展示室11
は、その側方をコンクリート躯体2の壁面2aに、下方
を同じく床面2bに、そして上方を同じく天井面2cに
より囲まれている。
【0048】そして、環境の改善策を施す前に、展示室
11を独立した空間に改造する。すなわち、外壁2aに
窓等の開口部13がある場合には、その開口部13に窓
サッシおよびサッシ枠14が取付けられていても、完全
に密閉されていないことが多く、そのため、汚染された
外気の侵入を防ぐためにパネル15等により密閉する。
また開口部13を前記パネル15等によって密閉するこ
とにより、展示物に有害な紫外線等を含む外光の射し込
みを遮光することもできる。また図示していないがこの
展示室11への出入り口となるドアは、閉じた状態にお
いて室外の汚染された空気の侵入を防ぐため、ドア枠と
ドアとの隙間あるいは戸当たり部に、スポンジテープ等
のシール材を設けてシールする。
【0049】そして、先ず、この展示室11内の雰囲気
の成分を、ガス分析器等によって分析し、雰囲気のペー
ハー値と、展示物に有害な汚染因子の検出とその濃度を
検査し、求めたペーハー値および検出された汚染因子の
種類に合わせて、使用する吸着部材と空気浄化剤および
用具とを決定する。
【0050】そして、例えば展示室11の改装時に使用
した木材や水性塗料等から発生する揮発性成分によって
雰囲気が酸性を示すとともに、展示品に有害な酸性の大
気汚染物質やミスト状のタール等の汚染因子が検出され
た場合には、静電気を帯びさせたパルプやレーヨン等の
繊維束をろ材とした静電吸着フィルタ17を用いて、雰
囲気中の粉塵等の固型物をろ過した後、吸着力の優れ
た、例えば消石灰とベントナイトとゼオライト等を主成
分とする浄化剤や、汚染因子と化学的に結合して汚染因
子を取り除く浄化剤を用いることによって、室内雰囲気
を展示に適した雰囲気に改善する。
【0051】具体的には、展示室11内にはろ過式空気
清浄器23が、その浄化能力と、展示室11の広さおよ
び容積とに合わせて複数個設置されている。
【0052】このろ過式空気清浄器16は、円筒状の空
気通路16a内に取付けられた吸引ファン16bの上流
側(図6において下側)に前記静電吸着フィルタ17
を、下流側に前記汚染因子の吸着剤と空気浄化剤とを保
持した空気浄化兼吸湿フィルタ18をそれぞれ備えてい
る。
【0053】そして、前記空気浄化兼吸湿フィルタ18
は、図7に示すように、両面にメッシュ18aを張って
通気性をもたせた円板状のケース18b内に、例えばゼ
オライト等の粉末を梳き込む等により吸湿性を持たせた
和紙により、多数の空気通路を所定の厚さのハニカム状
に形成した吸湿性ハニカム材19を納めるとともに、こ
の吸湿性ハニカム材19の多数の空気通路内に、消石灰
あるいは酸とゼオライトとベントナイト等を主成分と
し、粒状に成形された多数の空気浄化剤20が、通路内
面に接着配置されている。
【0054】したがって、上記のように構成される強力
なろ過式空気清浄器16を運転することによって、展示
室11内の雰囲気は、静電吸着フィルタ17によって粉
塵等の固型の汚染因子を吸着ろ過された後、空気浄化兼
吸湿フィルタ18に流入し、ハニカム状に形成された各
空気通路を通過する際に、吸湿性ハニカム材19の和紙
の部分によってミスト状のタールや水分等を吸着される
とともに、粒状の浄化剤と接触して酸性の汚染物質等が
捕捉されて浄化され、展示物に有害な物質を除去された
状態で下方から室内に吹き出す。
【0055】そして、ろ過式空気清浄器23を用いたこ
の実施例の環境改善システムによって、展示室11の環
境改善が充分に行われたか否かの判断は、室内雰囲気を
ガス分析器等で分析し、その汚染因子の量を計測し、そ
の計測値が設定値以下まで減少しているか否かによって
判断される。
【0056】また、雰囲気の酸性が中和されたか否かの
検査は、変色試験紙によって容易に検査できる。この変
色試験紙は、一種のペーハー試験紙で、混合ペーハー指
示薬を紙に含浸させたものであり、空気中の水分や気体
成分等の室内雰囲気により、赤〜青の7段階に変色す
る。この変色試験紙を、室内雰囲気中に一昼夜放置後、
その変色状態から酸性度(アルカリ度)を読み取る。
【0057】なお、展示室11の環境評価として、照明
器具から放射される紫外線量を、ローダミンB(染料)
等を用いて累積照射量として測定し、紫外線量が展示物
に悪影響を及ぼす恐れがある場合には、光源の変更等を
行うのが好ましい。
【0058】また、図8のブロック図は、展示用あるい
は収蔵用施設の環境維持システムのプロセスを順に示し
たもので、汚染物質等の濃度が設定値以下となるまで環
境を改善した後に展示あるいは収蔵が開始された後、施
設内雰囲気の劣化検査および評価を定期的に行い、展示
品あるいは収蔵品に有害な汚染物質等の濃度を計測し、
計測値が設定値を上回ると、雰囲気中の汚染物質の除去
を行って環境の回復を図った後、汚染物質等の濃度を計
測し、計測値が設定値以下となるまで回復動作を繰返し
行うことを特徴としている。
【0059】図9ないし図11は、この発明の展示用あ
るいは収蔵用施設の環境維持システムの一実施例を示
し、これは、文化財や美術工芸品等の展示に適するよう
に改善された環境を、展示中継続して維持するようにし
たものであり、以下、図面に基づいて説明する。
【0060】コンクリート建造物は、コンクリート躯体
2からのアルカリ性汚染因子等の揮発性分の放出量が、
展示物21に影響しない程度に微量となるまでの一定の
養生期間を経るとともに、汚染因子等を除去して美術工
芸品等の展示に適した室内雰囲気に改善された後、展示
室1として使用される。そして、展示室1の壁面2a
に、絵画等の展示物21が掛止されて展示されるととも
に、この展示物21の近傍の壁面2aに、アルカリ性汚
染因子や有害な大気汚染物質等の予め決められた特定の
ガス状物質を検出すると検出信号を出力するガスセンサ
22が配設されている。また、展示室1の床面2b上に
は、濾過式空気清浄器23が、それぞれの浄化能力と、
展示室1の広さとに合わせて複数箇所に設置されてい
る。
【0061】この濾過式空気清浄器23は、前記ガスセ
ンサ22が出力する検出信号を受信して一定時間運転さ
れるもので、円筒状の空気通路24内に取付けられた吸
引ファン25の上流側(図9において下側)に濾過フィ
ルタ26を、下流側に汚染因子吸着剤が封入された吸着
フィルタ27をそれぞれ備えており、上方から吸引した
室内雰囲気中の塵埃や異物等を濾過フィルタ26で濾し
取るとともに、吸着フィルタ27によって雰囲気中のア
ルカリ性汚染因子等を吸着させて除去できるようになっ
ている。
【0062】次に、上記のように構成されるこの実施例
の作用を説明すると、美術工芸品等の展示に適した雰囲
気に改善された展示室1は、微量であるがコンクリート
躯体2から放出されるアルカリ性汚染因子等が徐々に蓄
積されてある一定の濃度以上となるか、または室内に侵
入した特定の大気汚染物質等が一定の濃度以上となると
ガスセンサ22が検出して検出信号を出力し、この検出
信号によって濾過式空気清浄器23の駆動タイマがスイ
ッチONされる。その結果、展示室1内の雰囲気が濾過
式空気清浄器23の上部から吸引され、濾過フィルタ2
6で濾過された後、吸着フィルタ27によって、アルカ
リ性汚染因子等の有害物質が吸着除去されて、浄化され
た状態で下部から室内に吹き出す。このようにして濾過
式空気清浄器23が一定時間運転されて、展示用に適し
た環境に回復させる。
【0063】したがって、この実施例の環境維持システ
ムによれば、展示に適した環境を継続的に維持すること
ができる。
【0064】なお、この実施例においては、展示室11
の場合の環境維持システムについて説明したが、美術工
芸品等の収蔵用施設の場合にも同様に実施することがで
きる。
【0065】さらに、図10および図11はこの発明の
展示用あるいは収蔵用施設の環境維持システムの別の実
施例を示し、これは、展示用ガラスケース31内のよう
な狭い空間内における展示用の環境維持システムに関す
るもので、以下、図面に基づいて説明する。
【0066】展示用ガラスケース31は、少なくともそ
の左右および前面と上面との4面をそれぞれ1枚ガラス
で覆われており、内部に収納展示された絵巻物32等の
展示物をガラス越しに観賞できるようになっている。ま
た、ケース背面側を開閉可能に形成して、この背面側か
ら展示物の出し入れを行えるようになっており、ほぼ密
閉状態にできることから、汚染因子の影響を受けやす
い、特に厳しい展示環境の維持が必要とされる美術工芸
品等の展示に適している。
【0067】したがって、この展示用ガラスケース31
内の雰囲気は、展示物を収納する前に、清浄な空気に入
れ替えるか、浄化剤等を用いて展示に適した雰囲気に改
善しておく必要がある。そして、絵巻物32等の展示物
を収納展示する際に、汚染因子吸着除去用の吸着カセッ
ト33を、ケース内の隅に設置しておく。
【0068】この吸着カセット33は、両面に開設した
開口部にメッシュ33bをそれぞれ張って通気性を持た
せた薄い箱型容器33a内に、例えば活性アルミナとシ
リカゾルとベントナイト等を主成分として小球状に形成
された吸着剤(図示せず)を和紙で包んで装填したもの
で、ケース内雰囲気中の有害な汚染因子等を吸着除去す
るとともに、ケース内雰囲気中の余分な水分を吸収し、
また乾燥し過ぎると水分を雰囲気中に供給する湿度調整
機能も備えている。
【0069】したがって、展示用ガラスケース31内の
環境は、絵巻物32等の展示物とともに吸着カセット3
3を配置し、また1か月あるいは半年毎に新しい吸着カ
セット33と交換することによって、展示に適した環境
を長期間に亘って維持することができる。なお、この実
施例においては、吸着カセット33内に装填する吸着剤
の量を一定にし、ガラスケース31等の容積にあわせて
設置する吸着カセット33の数を決定したが、吸着カセ
ット33内に装填する吸着材の量を、ガラスケース31
内の容積あるいは環境の汚染度もしくは定期交換サイク
ルの長さに合わせて増減量することもできる。
【0070】なお、この実施例においては、展示用ガラ
スケース31内の環境維持システムについて説明した
が、美術工芸品等の収蔵に用いられる桐箱や紙箱やトラ
ンク等の収蔵箱の場合にも同様に実施することができ
る。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の展示
用あるいは収蔵用施設の環境改善維持方法は内壁面の
施工が終了した後に、その内壁面に含まれる汚染因子に
合った吸着剤を保持している通気性シートを、その内壁
面に接近もしくは接触させて配置することにより、その
通気性シートで内壁面を覆うので、内壁面から放出され
た汚染因子を、スペース内に拡散する以前に吸着材によ
って吸着除去することができ、また、これと併せてスペ
ース内の空気を循環させてその間に汚染因子が吸着除去
するから、内壁面の施工の完了後で、汚染因子が拡散す
る前に、その放出部分で汚染因子を除去するから、展示
もしくは収蔵用のスペースの環境を、迅速に改善し、ま
た良好な状態に維持することができ、ひいては、展示品
や収蔵物を汚染から保護することができる。
【0072】また前記床面上に設けられた吸着シート上
を非通気性シートによって覆い、その上に浄化剤を一定
期間設ければ、壁面と床面から放出される汚染因子の吸
着除去に加え、雰囲気を浄化することができる。
【0073】
【0074】
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の展示用あるいは収蔵用施設の環境
善方法を示すブロック図である。
【図2】 環境改善方法の一実施例を示す展示室の一部
切欠き斜視図である。
【図3】 図2の展示室の一部を拡大した説明図であ
る。
【図4】 吸着シートの斜視図である。
【図5】 環境改善方法を別の実施例を示す展示室の一
部切欠き斜視図である。
【図6】 空気浄化装置の構造を示す断面側面図であ
る。
【図7】 空気浄化兼吸湿フィルタの一部切欠き斜視図
である。
【図8】 この発明の展示用あるいは収蔵用施設の環境
持方法を示すブロック図である。
【図9】 この発明の展示用あるいは収蔵用施設の環境
持方法の一実施例を示す展示室の断面側面図である。
【図10】 この発明の展示用あるいは収蔵用施設の環
境維持方法の別の実施例として狭い空間内の環境維持方
法を示すガラスケースの斜視図である。
【図11】 吸着カセットの斜視図である。
【符号の説明】1…展示室、 2…コンクリート躯体、 2a…壁面、
2b…床面、 3…巻き段ボール、 5…吸着シー
ト、 5a…吸着剤、 5b…ホルダ部、 5c…エン
ボス圧着部、 6…ビニールシート、 7…浄化剤、
8…サーキュレータ、 11…展示室、 13…開口
部、 15…パネル、 16…空気濾過器。17…静電
吸着フィルタ、 18…空気浄化兼吸着フィルタ、 1
9…吸湿性ハニカム材、 20…空気浄化剤、 21…
展示物、 22…ガスセンサ、 23…濾過式空気清浄
器、 26…濾過フィルタ、 27…吸着フィルタ、
31…展示用ガラスケース、 32…絵巻物、 33…
吸着カセット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47F 3/04 A61L 9/00 B01D 39/14 B01D 53/34 B65D 81/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 展示用あるいは収蔵用スペース内の雰囲
    気を展示品あるいは収蔵品に適する状態に改善する展示
    用あるい収蔵用施設の環境改善維持方法において、展示用あるいは収蔵用のスペースの内壁面の施工が終了
    した後、該内壁面に含まれる汚染因子に合わせた吸着剤
    を保持した通気性シートを、前記内壁面に接近もしくは
    接触して対向しかつその内壁面を覆った状態に配置し
    て、前記内壁面から放出される汚染因子を前記通気性シ
    ートの吸着剤で吸着除去し、さらに前記スペース内の空
    気を循環させて汚染因子を吸着除去し、所定期間後に前
    記通気性シートを取り外して前記スペース内に前記展示
    品もしくは収蔵品を配置する ことを特徴とする展示用あ
    るいは収蔵用施設の環境改善維持方法
  2. 【請求項2】 前記スペースの床面上に、該床面に含ま
    れる汚染因子に合わせた吸着剤を配置するとともに、そ
    の吸着剤の上に、ビニールシート等の非通気性シートを
    敷き並べて前記吸着剤を覆い、この非通気性シート上に
    固型の空気浄化剤を一定期間配置することにより、前記
    スペース内雰囲気を前記空気浄化剤と接触させて浄化さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の展示用あるいは
    収蔵用施設の環境改善維持方法
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