JP2579613B2 - 自然換気設備用フィルタ - Google Patents

自然換気設備用フィルタ

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JP2579613B2
JP2579613B2 JP4317909A JP31790992A JP2579613B2 JP 2579613 B2 JP2579613 B2 JP 2579613B2 JP 4317909 A JP4317909 A JP 4317909A JP 31790992 A JP31790992 A JP 31790992A JP 2579613 B2 JP2579613 B2 JP 2579613B2
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自然換気、すなわ
ち、大気の自然対流や室内外の温度差あるいは気圧差等
で生じる空気の流れによって換気を行う際に、大気中の
汚染物質の室内への侵入を防止するフィルタに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】日本古来の文化財収蔵施設としては、奈
良東大寺の正倉院に代表される校倉造りの収蔵庫が有名
であり、正倉院にあっては、東大寺の寺宝や聖武天皇の
遺愛品が千二・三百年後の今日までほぼ完璧に保存され
ている。この校倉造りの収蔵庫は、外気が乾燥すると外
壁に隙間を生じて換気が行われ、収蔵庫内に乾いた空気
が流通する構造となっており、これは、空気の自然対流
による換気(自然換気)が、収蔵品を痛めず、最適な換
気方法であることを裏付けている。
【0003】ところが、近年、都市部においては自動車
の排気ガスや工場からの排煙等による大気汚染が進行し
て屋外環境が著しく悪化している。これらの屋外環境の
汚染因子は、屋内にも侵入して種々の弊害をもたらして
いる。特に、美術館や博物館等の文化財収蔵施設等の内
部にも侵入し、大気中の粉塵やミスト状のタール分等の
侵入によって、館内に収蔵・展示されている文化財を汚
損、変質、退色あるいは腐食させる等の悪影響を及ぼす
虞れがあり、文化財の保護保存の観点から軽視できなく
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、空調設備
のない文化財収蔵施設においては、特に夏期における収
蔵品の蒸れを防ぐために自然換気が必要となるが、この
場合、不用意に外気を導入すると、外気中の粉塵や排気
ガスなどの汚染物質が、室内に侵入する虞があった。
【0005】一方、空調設備を設けて、文化財等を収納
した室内が年間を通じて最適な温度及び湿度となるよう
に管理をする収蔵施設が増加している。空調設備を使用
した場合には、外気を取り入れる際に、空気をフィルタ
や集塵器等で浄化するため、外気中の汚染物質による収
蔵品の汚損等の心配はないが、同じ収蔵施設内でも、エ
アの吹出し口の近傍と、吹出し口から離れた位置とでは
環境に差ができ、また吹出し口の付近であっても、吹出
したエアが収蔵品の表面に直接当たると、例えばその収
蔵品が木製品であれば乾燥し過ぎて割れたり、エアのあ
たらない側面との含水率の違いによって反り等の変形が
生じる虞があった。そのため、空調が必ずしも万能とは
言えず、収蔵品に優しい換気方法の開発が望まれてい
た。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、電動ファン等の強制換気手段を用いずに自
換気を行う際に、外気の円滑な流通を確保するととも
に、外気中の汚染物質の室内への侵入を防ぎ、さらに室
内への太陽光線の直射を防ぎながら採光することのでき
る自然換気設備用フィルタを提供することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段としてこの発明は、建造物の壁面に開口して、空
気の自然対流により外気を室内に取り入れ、また室内の
空気を室外に排出する窓等の自然換気設備に取り付けら
れる自然換気設備用フィルタであって、前記室内側と室
外側とを連通しかつ開口幅および高さに対して長さが長
い太陽光を室内側に直射させない筒状の多数の空気通
が所定の厚さのハニカム状に形成されるとともに前記窓
等の自然換気設備の開口を塞ぐ形状に形成された通気パ
ネルと、この通気パネルの室内側あるいは室外側の少な
くともいずれか一方の側面を覆うようにこの通気パネル
に取り付けられて吹き込む風の速度を低下させて通過さ
せる風速減速部材とを備えていることを特徴とするもの
である。また、前記通気パネルを吸湿性に優れた素材で
形成することができる。
【0008】
【作用】この発明のフィルタは、建物の自然換気用の開
口部を遮蔽するように取り付けられる。そしていわゆる
本体部分をなす通気パネルが、多数の空気通路をハニカ
ム状に集合させたものであるが、その少なくとも一方の
開口端には、該開口端を覆うように、通気に対して流動
抵抗を与え、その流速を減じる風速減速部材が設けられ
る。したがって室内に吹き込もうとする風が、この風速
減速部材によって減速されて空気通路に入り込む。その
場合、風速減速部材が例えばメッシュ材によって形成さ
れるので、ゴミなどの比較的大きい異物が捕捉され、除
去される。またこのようにして空気通路に流入した外気
は、この筒状の空気通路の内部を流動する間にその内壁
面に衝突して流動方向が変更されるため、空気中の塵埃
などが慣性力によって分離(慣性力集塵)され、空気通
路内に捕集される。さらに空気通路内での流速が減じら
れているので、外気の搬送力の低下によって空気中の塵
埃などが自重で分離(重力集塵)して落下し、同様に空
気通路内に捕集される。このようにして、空気中に含ま
れる粉塵やミスト状のタール分等の汚染物質やカビの胞
子などが分離捕集される結果、外気は汚染物質等を取り
除かれて浄化された空気となって室内に流入する。ま
た、太陽光線が直接室内まで到達しないように各空気通
路が長く形成されているため、空気通路内で分離された
塵埃等を捕集する部分の容積を大きくでき、その結果、
塵埃等によるメッシュ部材等の目詰まりが防止されるこ
とによって、長期に亘って空気の自然流通が保たれる。
らに、各空気通路が、いわゆる細長い形状に形成さ
れ、室外からの太陽光の直射を遮るように構成されてい
るので、間接採光が可能になり、室内の物品の変色など
の防止に有効である。したがって総じて、この発明のフ
ィルタによれば、塵埃などの汚染物質および太陽光の浸
入を防止しつつ自然換気が可能になる。
【0009】また、ハニカム状の通気パネルを、吸湿性
に優れた素材で形成すれば、空気中の湿気を吸収する際
に、粉塵やタール分等を吸着するため、汚染物質の吸着
性を向上させることができる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の自然吸気設備用フィルタ
を、文化財収蔵庫の既存の窓に取り付ける自然換気フィ
ルタに適用した実施例を図1ないし図6に基づいて説明
する。
【0011】図1ないし図3はこの発明の第1実施例を
示すもので、自然換気フィルタ1は、断面六角形の通
路2をハニカム状に多数集合させて厚さtが約10セン
チメートルで、窓の開口より一回り大きく形成された通
気パネル3と、風速減速部材となる網目の非常に細かい
第1メッシュ4およびこの第1メッシュ4より網目の粗
い第2メュシュ5と、前記通気パネル3の外周部を囲む
木枠6とから構成されている。その通気路2は、図1な
いし図3に示すように、開口幅およびその高さ、すなわ
ち通路断面の幅および高さに対して長さの長い筒状をな
している。また前記第1メッシュ4としては、例えば網
目の直径が約0.3ミリメートルのものを使用し、また
第2メュシュ5としては、例えば網目の直径が約1.5
ミリメートルのものを使用し、目の細かい第1メッシュ
4が通気パネル3側となるようにして2枚重ねの状態
で、前記通気パネル3の室内側および室外側をそれぞれ
覆うように取り付けられている。これら両メッシュ4,
5の周縁部は通気パネル3の外周部に係止するととも
に、その外側に塩化ビニル等の樹脂バンド(図示せず)
を巻装して補強し、前記木枠6の内側に、隙間無くかつ
着脱可能に嵌合させて一体に形成されている。
【0012】そして、図2に示すようにこの自然換気フ
ィルタ1は、収蔵庫の外壁7の開口部に設けられた窓枠
8の室内側(図2において下側)に、片開きのガラス窓
8aの支点と同じ側を蝶番9により支持して開閉可能に
取り付けられている。また、閉じた状態における自然換
気フィルタ1と窓枠8との間には、スポンジ状のシール
材(図示せず)を設けて、隙間の発生を防止している。
【0013】次に、上記のように構成されるこの実施例
の自然換気フィルタ1の作用を図2および図3に基づい
て説明する。
【0014】自然換気フィルタ1を窓枠8の室内側に取
付けた文化財収蔵庫においては、外気が乾燥し、かつ風
のある好条件の日に窓枠8のガラス窓8aを開くと、風
がこの自然換気フィルタ1の室外側に吹き付ける。この
とき外気が自動車の排気ガス等で汚染されていたとして
も、また風が強く吹き付けていたとしても、自然換気フ
ィルタ1の室外側は第2メッシュ5および第1メッシュ
4で覆われているため、風がこの両メッシュ5,4の網
目を通過する際に風速を減じられ、この風速を減じるこ
とによって塵埃等を搬送する能力を低下させて塵埃を分
離除去(重力集塵)するとともに、外気中に含まれる比
較的大きな塵埃や昆虫等の異物を濾過して侵入が阻止さ
れる。そして、メッシュ4,5の網目を通過した空気
(風)は、その速度が低下するとともに流入量を調整さ
れた後、通気パネル3に多数形成された小径の通気路2
の内周壁に衝突することにより、空気中の微細な塵埃が
分離捕集(慣性力集塵)され、さらに、室内側を覆う第
1メッシュ4および第2メッシュ5によって、その進路
を塞がれているため小径の通気路2内に滞留し、空気中
に残留する塵埃が再度分離捕集(重力集塵)されて、浄
化された空気のみがメッシュ4,5の網目を通過して室
内に流入する。また、通気パネル3の各通気路2が直線
状に形成されているため空気抵抗が小さく、したがっ
て、室内外の僅かな温度差や気圧差によっても通気路2
内を空気が円滑に流通するため、効率よく換気できると
ともに、外気導入時には、塵埃やミスト等を確実に分離
除去して、汚染物質等の室内への侵入を阻止できる。
【0015】したがって、通気パネル3の太陽光線が射
し込まないように長く形成されて集塵捕集室となる通
路2の内周壁に衝突するとともに通気路2内に滞留して
いる間に、慣性力集塵の原理および重力集塵の原理によ
って空気中の細かな塵やミスト状のタール分等の汚染物
質等が分離されて、通気路2の内周壁に付着する等によ
って捕集されるため、室内に流入する空気は、汚染物質
等が除去されるとともに理想的な風量に調整されるた
め、外気による自然換気を行っても、収蔵されている文
化財を、汚れた外気による汚損や、強い風の吹込みによ
る過度の乾燥等から守ることができる。また、集塵捕集
室となる通気路2が長さ5センチメートルと長く形成さ
れているため、空気中から分離された塵埃等の捕集面積
を広くでき、また通気路2の容積も大きくなるため大量
の塵埃を捕集可能なり、第1メッシュ4および第2メッ
シュ5の目詰まりによる空気抵抗の増大を防止でき、長
期に亘って円滑に自然換気を行うことができる。
【0016】そして、この自然換気フィルタ1の交換
は、通気路2の内周壁の汚れ具合や、メッシュ4,5の
目詰まり具合等から判断して行うもので、外気の汚染度
合いに応じ、例えば付近に幹線道路や工場地帯等があっ
て大気が著しく汚染されている環境下においては短い間
隔で交換する必要があり、また、大気の汚染度合いの低
い地方都市や山間部においては、比較的長い期間交換せ
ずに使用することができる。
【0017】また、自然換気フィルタ1のハニカム状の
通気パネル3の厚さtを約5センチメートルと厚くし、
各通気路2を、室外側からの太陽光が室内に直射するこ
とを防止する長さに形成したので、従来、太陽光線に含
まれる紫外線等の収蔵品への悪影響を避けるため外光を
遮断する必要のあった収蔵庫でも、ガラス窓8aとこの
自然換気フィルタ1とを組合せて設けることによって、
自然換気を確保しかつ太陽光の直射を避けつつ太陽光線
を間接的に採光することができる。
【0018】また、この実施例における通気パネル3の
素材として、例えば吸湿性の優れた和紙に、例えば活性
炭やゼオライトの粉末等を漉き込むか、吸湿剤等を含浸
させたものを使用すれば、外気中の粉塵等をより効果的
に捕捉するとともに、湿気を吸収する際に、外気中に含
まれる例えばミスト状のタール分や酸性霧等をより良く
吸着させて除去するようにできる。
【0019】さらに、この実施例においては、通気パネ
ル3の室外側および室内側に、それぞれ第1メッシュ4
および第2メッシュ5を設けたが、通気パネル3の室内
側に、第1メッシュ4および第2メッシュ5の代わりに
調湿紙等の通気性を備えたシート材を設ければ、室内に
取り入れる外気をさらに清浄化することができる。
【0020】なお、この実施例においては、両面をメッ
シュ4,5で覆った通気パネル3を、木枠6に着脱可能
に取り付けて自然換気フィルタ1とし、これを窓枠8の
室内側に開閉可能に取り付けたが、木枠6を使用せず
に、前記メッシュ4,5を取付けた通気パネル3を、面
ファスナ等によって直接窓枠8の室内側面に着脱可能に
取付けるようにしても良い。
【0021】またこの実施例においては、厚さ5センチ
メートルの通気パネル3を使用したが、通気パネルは任
意の厚さに形成でき、例えば通気パネル3の厚さを10
センチメートルと増加すれば、集塵捕集室が長くなって
集塵能力が向上するとともに、周壁面積が増加するた
め、吸着面積も増加してより効果的である。
【0022】また図4は、この発明の第2実施例を示す
もので、この自然換気フィルタ11は、前記第1実施例
の自然換気フィルタ1の厚さtの通気パネル3の代わり
に、厚さt/2の2枚のハニカムパネル13a,13a
を、それぞれの通気路12の位相を上下方向に半ピッチ
ずらせて接着した通気パネル13を使用しており、この
通気パネル13の室外側および室内側を、前記第1実施
例と同様に、目の細かい第1メッシュ4とこれより目の
粗い第2メッシュ5とによってそれぞれ覆うとともに、
これらメッシュ材の周縁部を通気パネル13の外周部に
巻装した樹脂バンドで係止し、木枠(図示せず)の内側
に隙間無くかつ着脱可能に嵌合させて一体に形成されて
いる。
【0023】そして、この自然換気フィルタ11は、前
記第1実施例と同様に、窓枠の室内側に取付けられ、例
えば、外気が乾燥しかつ風のある好条件の日に窓を開く
と、自然換気フィルタ11に風が吹き付け、その室外側
の第2メッシュ5および第1メッシュ4の網目を通過す
る際に、風速を減じられるとともに、比較的大きな塵埃
や昆虫等の異物の浸入が阻止される。そして、両メッシ
ュ4,5の網目を通過した空気(風)は、その速度が低
下するとともに、通気パネル13に多数形成された小径
の通気路12の内周壁に衝突し、さらに、2枚のハニカ
ムパネル13a,13aを位相をずらせて貼合わせた通
気パネル13の各通気路12が、ストレートに連通せず
に接合面で分岐あるいは屈曲してラビリンス状に形成さ
れ、さらに各通気路12の室内側を第1メッシュ4およ
び第2メッシュ5によって塞がれているため、流入した
空気は、さらに減速されて小径の通気路12内に滞留し
て微細な粉塵等を分離された後、その一部がメッシュ
4,5の網目を通過して室内に流入する。
【0024】したがって、通気パネル13の通気路12
内を通過する際に、空気中の細かな塵やミスト状のター
ル分等の汚染物質等が分離されて内周壁に付着し、室内
に流入する空気の汚染物質等が除去されるので、収蔵さ
れている文化財を、汚れた外気による汚損等から守るこ
とができる。
【0025】なお、この第2実施例においては、2枚の
ハニカムパネル13a,13aを、その通気路12の位
相を上下方向に半ピッチずらせて接合して通気パネル1
3としたが、通気路12の位相のずらし方としては、垂
直方向、水平方向あるいは斜め方向に、任意の距離だけ
ずれるように設定できる。
【0026】また図5は、この発明の第3実施例を示す
もので、この自然換気フィルタ21は、前記第2実施例
と同様に、2枚のハニカムパネル23a,23aを、そ
の中間に第1メッシュ4と第2メッシュ5とを挟装する
とともに、それぞれの通気路22の位相を上下方向に半
ピッチずらせて接着した通気パネル23を使用してお
り、この通気パネル23の室内側を覆うように、第1メ
ッシュ4および第2メッシュ5が張られ、この通気パネ
ル23の室外側は開放されている。このようにメッシュ
4,5が取付けられた通気パネル23は、窓枠等の室内
側に蝶番で取付けられた木枠(図示せず)の内側に隙間
無くかつ着脱可能に嵌合させて一体に形成されている。
【0027】そして、外気が乾燥しかつ風のある好条件
の日に窓を開くと、自然換気フィルタ21に風が吹き付
け、通気パネル23の室外側に多数開口している通気路
22内に吹込む。そして、この室外側の通気路22は、
パネル厚の中央で第2メッシュ5および第1メッシュ4
によって進路が塞がれているため、流入した空気が渦巻
いて内周壁に衝突しながら通気路22内に滞留し、外気
中に含まれている粉塵等が分離される。そして、両メッ
シュ4,5の網目を通過する際に、分離された塵埃等が
濾過され、さらに風速を減じられて、比較的大きな塵埃
や昆虫等の異物の侵入が阻止される。そして、両メッシ
ュ4,5の網目を通過した空気(風)は、位相をずらせ
た通気路22流入するとともに各通気路22の室内側を
第1メッシュ4および第2メッシュ5によって塞がれて
いるため、流入した空気は、その速度をさらに減速され
て微細な粉塵等が分離された後、メッシュ4,5の網目
を通過して室内に流入する。
【0028】したがって、通気パネル23の通気路22
内を通過する際に、空気中の細かな塵やミスト状のター
ル分等の汚染物質等が分離されて内周壁に付着して、室
内に流入する空気中の汚染物質等が除去されるので、収
蔵されている文化財を、汚れた外気による汚損等から守
ることができる。
【0029】さらに、図6はこの発明の第4実施例を示
すもので、この自然換気フィルタ31は、前記第1実施
例と同様に、通気パネル33の室外側および室内側を、
第1メッシュ4および第2メッシュ5で覆う際に、各通
気路32内に粒状の活性炭34を入れることによって、
各通気路32内の付着面積を大幅に増加させ、空気中の
汚染物質等を付着させることにより、塵埃は勿論、悪臭
等の他の汚染因子も除去することができる。
【0030】また前記各実施例においては、この発明の
自然換気フィルタを既設の窓の室内側に取付ける場合に
ついて説明したが、建造物の外壁に形成された窓以外の
既設の開口部、例えばドアや換気口あるいは掃き出し口
等に取付けて自然換気を行ってもよい。また、新たに収
蔵庫等を建造する場合には、この自然換気フィルタを各
窓および換気口等の自然換気設備にそれぞれ設置するこ
とを予め設計段階から織込むことが望ましい。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
の自然換気設備用フィルタは、ハニカム状に形成された
直線状の多数の空気通路を備えているため、換気扇等の
強制換気手段を用いずに自然換気によって外気を円滑に
取り入れることができるとともに、長い空気通路を通過
する際に内壁面に衝突して慣性力集塵の原理で塵埃等を
効率よく分離捕集することができる。また、前記空気通
路の少なくとも室内側の開口を塞ぐように風速減速部材
が設けられているので、流入する外気が減速されて空気
通路内に滞留することにより、重力集塵の原理によって
外気中に含まれる塵埃やタール分等の汚染物質が確実に
分離されて空気通路の内周面に捕集されるとともに、前
記風速減速部材を通過する際に異物の侵入が阻止され
て、浄化された空気が緩やかに流入することによって、
収蔵品等に優しい自然換気を行うことができる。さ
に、前記空気通路を、この空気通路を介して太陽光線が
直接室内に入射しないように開口幅および高さに対して
長さの長い筒状に形成したので、太陽光線に含まれる紫
外線の室内への影響を防ぎなから間接的に採光すること
ができる。また通気パネルを吸湿性に優れた素材で形成
すれば、この通気パネルが外気中の汚染物質等をより良
く吸着して空気中から排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の自然換気フィルタの構
造を示す分解斜視図である。
【図2】第1実施例の自然換気フィルタの取付け状態を
示す断面平面図である。
【図3】第1実施例の自然換気フィルタの断面側面図で
ある。
【図4】第2実施例の自然換気フィルタの断面側面図で
ある。
【図5】第3実施例の自然換気フィルタの断面側面図で
ある。
【図6】第4実施例の自然換気フィルタの断面側面図で
ある。
【符号の説明】
1 自然換気フィルタ 2 通気路 3 通気パネル 4 第1メッシュ 5 第2メッシュ 6 木枠 8 窓枠 34 活性炭

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建造物の壁面に開口して、空気の自然対
    流により外気を室内に取り入れ、また室内の空気を室外
    に排出する窓等の自然換気設備に取り付けられる自然換
    気設備用フィルタであって、前記室内側と室外側とを連
    通しかつ開口幅および高さに対して長さが長い太陽光を
    室内側に直射させない筒状の多数の空気通路が所定の厚
    さのハニカム状に形成されるとともに前記窓等の自然換
    気設備の開口を塞ぐ形状に形成された通気パネルと、こ
    の通気パネルの室内側あるいは室外側の少なくともいず
    れか一方の側面を覆うようにこの通気パネルに取り付け
    られて吹き込む風の速度を低下させて通過させる風速減
    速部材とを備えていることを特徴とする自然換気設備用
    フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記通気パネルが吸湿性のある素材で形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の自然換気
    設備用フィルタ。
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