JP3029704U - マルチ平型ロープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 災害救助，牽引，レジャー等、多種類の多目
的用途に適応可能にしたマルチ平型ロープを提供する。 【解決手段】 任意の長さを有する平ベルト状のロープ
本体１と、このロープ本体１の両端に取付けたカラビナ
形のフック金具２と、前記ロープ本体に所定の間隔で装
着する複数個のリング３を設ける。前記ロープ本体１
は、所定長さの平帯部１１と、この平帯部１１とほぼ同
じ長さの二本の平ベルト体１２ａ，１２ｂを重ね合わせ
ると共に、これら両平ベルト体１２ａ，１２ｂの両端部
１３ａ，１３ｂの重ね合わせ部のみを縫着１６等で固着
してなるリング装着用ベルト部１２とを交互に介装連設
して構成されている。前記リング３は、前記ベルト部１
１を構成する二本の平ベルト体１２ａ，１２ｂのうちの
所定の一本の平ベルト体に装通してベルト部１２の領域
内を長手方向に移動自在に、かつ、各ベルト部１２に１
個宛づつ装着される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は災害救助，牽引，レジャー，その他の多目的に使用てきるマルチ平型 ロープに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のロープは、繊維を縄状に撚り合わせる等、一般に丸型状に形成されてい る。この丸型ロープは、例えば、災害救助にあたり、人体に巻き付けて引張ると 、ロープが身体に食い込んで、救助者に痛みを与える問題を有している。また、 従来より、平ベルト状に形成したロープもあり、この平型ロープを使用すること により、上述した救助者の痛みの問題は解消される。

【０００３】 しかしながら、従来のロープは丸型ロープ及び平型ロープのいずれの場合も、 一般に、或る特定の限られた用途目的のために対応するように構成されており、 多用途目的に適応可能なように構成されたものは未だ提案されていなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記のような実情に鑑みてなされたもので、災害救助，牽引，レジャ ー等、多種の目的用途に適応可能にしたマルチ平型ロープを提供することを目的 とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本願の請求項１記載のマルチ平型ロープは、任意の 長さを有する平ベルト状のロープ本体と、このロープ本体の両端に取付けたカラ ビナ形のフック金具と、前記ロープ本体に所定の間隔で装着する複数個のリング とを有し、前記ロープ本体は、所定長さの平帯部と、この平帯部とほぼ同じ長さ の二本の平ベルト体を重ね合わせると共に、これら二本の平ベルト体の両端部の 重ね合わせ部のみを固着してなるリング装着用ベルト部とを交互に介装連設して 構成され、前記リングは、前記ベルト部を構成する二本の平ベルト体のうちの所 定の一本の平ベルト体に、前記ベルト部の長さの領域内を長手方向に移動自在に 装通して前記各ベルト部に１個宛づつ装着されていることを特徴とするものであ る。

【０００６】 請求項２記載の考案は、請求項１記載のマルチ平型ロープにおいて、前記ロー プ本体は約５ｍ〜１２ｍの長さに構成され、前記各平帯部及び各リング装着用ベ ルト部は約４０ｃｍ〜６０ｃｍの長さに構成されていることを特徴とするもので ある。請求項３記載の考案は、請求項１又は２記載のマルチ平型ロープにおいて 、前記ロープ本体は合成繊維で構成されていることを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】

本考案によれば次のような作用を奏する。(1) ロープ本体の端部に取付けてあ るフック金具をロープ本体の適当な部位のリングに係着してリングをスライド（ 長手方向へ移動）させることにより、任意の大きさの物体にフイットする輪を形 成することができる。(2) ロープ本体は平ベルト状に形成されているので、ロー プ本体を人体に巻き付けて牽引しても、従来の丸型ロープのようにロープ本体が 身体に食い込んで痛みを与えることを防止する。(3) １個のフック金具を複数個 のリングに同時に係着することにより、ベルトの複数の輪が形成できる。(4) ロ ープ本体に装着されている各リングに他の平型ロープのロープ本体の端部のフッ ク金具を係着することにより、四方から引張ることが可能になる。(5) ロープ本 体のリング装着用ベルト部（二本の平ベルト体の重合部）の部位を足掛け部とし て利用できるので、例えば救助者にロープを垂れ下げることにより、救助者自身 が前記部位に足を掛けて自力で登る等、自力脱出が容易になる。(6) 複数本の平 型ロープのフック金具同士を係着することにより、平型ロープを自由に延長させ ることが可能になる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下図面を参照して本考案の実施の形態を説明する。図１は本考案の原理に従 って構成されたマルチ平型ロープの一実施の形態の概略構成を示す平面図ａと、 その一部を拡大して示す平面図ｂ及び側面図ｃ、図２は同上平型ロープに採用さ れたフック金具の側面図ａとリングの平面図ｂ、図３は同上平型ロープでベルト の輪を形成する状態を示す説明図、図４は使用状態の一例を示す説明図である。

【０００９】 上記図１〜図４において、この実施の形態のマルチ平型ロープは、ロープ本体 １と、このロープ本体１の両端に取付けたカラビナ形のフック金具２，２と、前 記ロープ本体１に所定の間隔で装着する複数個のリング３，３，…とを有してな っている。

【００１０】 前記ロープ本体１は、任意の巾（例えば約2.５〜3.５ｃｍ程度）及び長さ（例 えば約５〜１２ｍ程度）を有する平ベルト状に形成されている。このロープ本体 １の構成素材としては、例えばナイロンその他の強靭な合成繊維等が採用される 。

【００１１】 前記ロープ本体１は、所定の長さ（例えば約４０〜６０ｃｍ）の平帯部１１と 、この平帯部１１とほぼ同じ長さの二本の平ベルト体１２ａ，１２ｂを重ね合わ せると共に、これら二本の平ベルト体１２ａ，１２ｂの両端部１３ａ，１３ｂの 重ね合わせ部のみを固着してなるリング装着用ベルト部１２とを交互に介装連設 して任意の長さの平ベルト状に構成されている。この実施の形態のロープ本体１ は、ロープ本体１のほぼ２倍強の長さの帯体を二つ折りして重合し、その両端に フック金具２の後述する取付けリングを挿通する取付部１４を形成すると共に、 この重合した帯体の両側縁を、リング装着用ベルト部１２を構成する部位を残し て縫着１５，１５して所定長さの平帯部１１を構成し、前記縫着１５，１５部の 両端を巾方向に縫着１６，１６して各平帯部１１間の重合帯体、即ち、二本の平 ベルト体１２ａ，１２ｂでリング装着用ベルト部１２を構成したものが開示され ている。これにより、ロープ本体１は、所定長さの平帯部１１とリング装着用ベ ルト部１２とが交互に介装連設して構成されている。

【００１２】 前記フック金具２は、図２ａに詳細に示すように、フック部２１と、このフッ ク部２１の後端２１ａに固設した取付けリング２２と、先端２３ａをフック部２ １の先端２１ｂと係脱自在に係合させるようになして基部をフック部２１の後端 部に回動自在に枢着２４して設け、復帰バネ２５のバネ作用で復帰して前記両先 端２１ｂ，２３ａを係合させるように構成したもので、このフック金具２は公知 の任意のカラビナ形のフック金具を自由に選択して採用できる。そして、このフ ック金具２は取付けリング２２を前記取付部１４に挿通してロープ本体１の両端 に取付けてある。

【００１３】 前記リング３は金属棒で構成され、このリング３は前記リング装着用ベルト部 １２を構成する二本の平ベルト体１２ａ，１２ｂのうちの所定の一本の平ベルト 体（図示では１２ｂ）に、前記ベルト部１２の長さの領域内（ベルト部１２の一 端１３ａから他端１３ｂまでの間）を長手方向に移動自在に装通して各ベルト部 １２に１個宛づつ装着されている。

【００１４】 この実施の形態のマルチ平型ロープは上記のように構成したもので、このロー プの使用方法としては、例えば次のような例が挙げられる。(1）ロープ本体の端 部のフック金具を適当な部位のリングに係着して１つの任意の大きさのベルトの 輪を形成する（図３参照）。(2) １個のフック金具を複数個のリングに同時に係 着して複数のベルトの輪を形成する。(3) 一本の平型ロープのロープ本体に装着 されている各リングに他の平型ロープのフック金具を係着して、四方から引張り 可能にする。(4) 複数本の平型ロープのフック金具同士を係着してロープの長さ を延長させる。

【００１５】 また、このマルチ平型ロープの用途例としては、例えば次のような例が挙げら れる（図４参照）。(1) 水難救助，山岳救助，ビル・家屋等からの脱出等の災害 救助。(2) 車，瓦れき，電柱その他の物体の牽引。(3) 登山（老人や子供等の牽 引等），旅行非常時，テント張り等の補助ロープ等のレジャー用。(4) その他滑 落した際の命綱，荷物の固定等。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、災害救助，牽引，レジャー等、多種の目的・用途に適応可能 にしたマルチ平型ロープを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の原理に従って構成されたマルチ平型ロ
ープの一実施の形態の概略構成を示す平面図ａと、その
一部を拡大して示す平面図ｂ及び側面図ｃ。

【図２】同上平型ロープに採用されたフック金具の側面
図ａ及びリングの平面図ｂ。

【図３】同上平型ロープでベルトの輪を形成する状態を
示す説明図。

【図４】同上平型ロープの使用状態の一例を示す説明
図。

【符号の説明】

１ ロープ本体 ２ カラビナ形のフック金具 ３ リング １１ 平帯部 １２ リング装着用ベルト部 １２ａ，１２ｂ 平ベルト体 １３ａ，１３ｂ 両端部 １６ 縫着

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 任意の長さを有する平ベルト状のロープ
   本体と、このロープ本体の両端に取付けたカラビナ形の
   フック金具と、前記ロープ本体に所定の間隔で装着する
   複数個のリングとを有し、前記ロープ本体は、所定長さ
   の平帯部と、この平帯部とほぼ同じ長さの二本の平ベル
   ト体を重ね合わせると共に、これら二本の平ベルト体の
   両端部の重ね合わせ部のみを固着してなるリング装着用
   ベルト部とを交互に介装連設して構成され、前記リング
   は、前記ベルト部を構成する二本の平ベルト体のうちの
   所定の一本の平ベルト体に、前記ベルト部の長さの領域
   内を長手方向に移動自在に装通して前記各ベルト部に１
   個宛づつ装着されていることを特徴とするマルチ平型ロ
   ープ。
2. 【請求項２】 前記ロープ本体は約５ｍ〜１２ｍの長さ
   に構成され、前記各平帯部及び各リング装着用ベルト部
   は約４０ｃｍ〜６０ｃｍの長さに構成されていることを
   特徴とする請求項１記載のマルチ平型ロープ。
3. 【請求項３】 前記ロープ本体は合成繊維で構成されて
   いることを特徴とする請求項１又は２記載のマルチ平型
   ロープ。