JP3029679B2 - 金属膜形成法および気相化学反応装置 - Google Patents

金属膜形成法および気相化学反応装置

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JP3029679B2
JP3029679B2 JP3-23487A JP2348791A JP3029679B2 JP 3029679 B2 JP3029679 B2 JP 3029679B2 JP 2348791 A JP2348791 A JP 2348791A JP 3029679 B2 JP3029679 B2 JP 3029679B2
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繁幸 松本
敦 池田
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キヤノン株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属堆積膜形成法に関
し、特に半導体集積回路装置等の配線に好ましく適用で
きる金属堆積膜の形成法およびそのための気相化学反応
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体を用いた電子デバイスや集
積回路素子において、電極や配線には主にアルミニウム
(Al) もしくはシリコンを含むアルミニウム(Al−Si)
等が用いられてきた。ここで、Alは廉価で電気伝導度
が高く、また表面に緻密な酸化膜が形成されるので、内
部が化学的に保護されて安定化することや、Siとの密着
性が良好であることなど、多くの利点を有している。
【0003】ところで、LSI 等の集積回路の集積度が増
大し、配線の微細化や多層配線化などが近年特に必要と
され、配線に対してこれまでにない厳しい要求が出され
るようになってきている。例えば4Mbit や16Mbitのダイ
ナミックRAM などでは、Al等の金属を堆積しなければ
ならない開孔(ビアホール)のアスペクト比(開孔の深
さ÷開孔の直径)は1.0 以上である。そして開孔の直径
自体も1μm 以下となり、アスペクト比の大きい開孔に
もAlを堆積できる技術が必要とされる。
【0004】しかも半導体集積回路装置に関して商業的
に成功をおさめるためには低コストで大量生産できるも
のでなくてはならない。
【0005】従来、Al膜等の金属膜形成方法にはスパ
ッタリング法、トリメチルアルミニウムを用いたCVD 法
等の気相法によるものが知られている。とりわけ熱CVD
(化学蒸着)法は種々研究され、例えば有機アルミニウ
ムをキャリアガスに分散して加熱基体上へ輸送し、基体
上でガス分子を熱分解して膜形成するという方法が使わ
れている。例えば「Journal of Electrochemical Socie
ty第131 巻2175ページ(1984年)」に記載されているよ
うに、有機アルミニウムガスとしてトリイソブチルアル
ミニウム(i-C4H9)3Al(TIBA)を用い、成膜温度260 ℃,
反応管圧力0.5Torr で成膜し、3.4 μΩ・cm の膜を形成
している。
【0006】しかしながら、この方法ではAlの表面平
坦性が悪く、ステップガバレッジ,エレクトロマグレー
ション等を考慮すると良質な膜は得られていない。しか
も開孔内のAlは緻密なものとならない。
【0007】また、特開昭63−33569 号公報には有機ア
ルミニウムを基体近傍において加熱することにより膜形
成する方法が記載されている。この方法では表面の自然
酸化膜を除去した金属または半導体表面上にのみ選択的
にCVD 法によるAlを堆積することができる。そして開
孔を埋めた後にスパッタ法によって酸化膜上にAlを堆
積させることが記載されている。
【0008】しかしながら、この方法においても大前提
となる開孔内のAlの表面平滑性が十分でない為に、CV
D 法によるAl膜とスパッタ法によるAl膜との界面の
電気的接触性が悪く抵抗率の増加を招く。
【0009】これを変形した例としては「Electrochemi
cal Society 日本支部第2回シンポジウム(1989年7月
7日)」予稿集第75ページにはダブルウォールCVD 法が
記載されている。この方法はTIBAガスを用いて金属や半
導体上のみにAlを選択成長させることができるが、ガ
ス温度と基体表面温度との差を精度よく制御するのが困
難であるだけでなく、ボンベと配管を加熱しなければな
らず装置構成が複雑になるという欠点がある。
【0010】すなわちこれらを制御しようとすると金属
堆積膜形成の為の装置が複雑であり、1回の堆積プロセ
スで1枚のウェハにしか堆積を行うことのできない枚葉
処理型とせざるを得ない。しかも決して良質といえない
膜が堆積速度が高々500 Å/分の堆積速度で得られるだ
けで、量産化に必要なスループットを実現することがで
きない。しかもこの方法による膜といえどもある程度厚
くしないと均一な連続膜にならない,膜の平坦性が悪
い,Al選択成長の選択性が余り長い時間維持できない
など再現性に乏しく量産に向かないような不十分なもの
であった。
【0011】さらには、1つの金属膜形成装置を用いる
場合、種々の成膜用のガスやチャンバ内の洗浄用のガス
等が成膜動作上あるいは装置のメンテナンス上反応室内
に導入され所望の処理が行われる。このような処理を行
いながら金属膜形成を続けていくと、いかに有機アルミ
ニウム原料からの炭素等の含有が少ないCVD法とはい
え、炭素以外の種々の不純物が界面等にとり込まれる恐
れが生じる。このような問題は半導体装置の量産におい
て歩留りを突然下げる原因となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
CVD 法では、半導体集積回路装置を低コストで大量生産
するためにかかせない堆積速度の向上およびスループッ
トの向上が望めないばかりか、良質のAlの選択成長が
うまくいかないという問題点があった。仮りに良好な、
Alの選択成長が得られたとしても平坦性,純度および
ステップガバレッジ,コンタクトホール内の緻密なAl
の埋め込み等に問題が残り再現性に乏しいものであっ
た。すなわち、高集積化のためには改善すべき余地が多
分にあった。
【0013】本発明の目的は、複雑で高価な堆積膜形成
装置を用いずとも上述した技術的課題を解決し、高堆積
速度で且つ高スループットで良質の金属膜の形成が再現
性よく得られる金属膜形成法を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は選択性に優れ、アスペ
クト比の大きい開孔内に金属膜を形成することが可能な
金属膜形成法を提供することにある。
【0015】さらに本発明の他の目的は、選択性に優れ
た成膜法により開孔内に良質の金属を堆積させた後、非
選択性の成膜方法により絶縁膜表面を含む全面に金属を
堆積させることにより、まず開孔内に堆積した導電性、
平坦性に優れた金属とその後堆積する金属膜との接触性
が良好となり、抵抗率が低く、エレクトロマイグレーシ
ョンに強い半導体装置の電極および配線材料として優れ
た金属膜を形成することができる金属膜形成法を提供す
ることにある。
【0016】さらに本発明の他の目的は金属膜形成装置
をくり返し長期間使用した後でも、不純物のとり込みが
ほとんどない金属膜の形成法を提供することにある。
【0017】本発明のさらにまた他の目的は、上述した
方法を実現するための気相化学反応装置を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明方法は、CVDによる金属膜形成法に
おいて、膜形成用の空間に基体を配する工程と、アルキ
ルアルミニウムハイドライドのガスと修飾原子を含むガ
スと水素ガスとを前記空間に導入する工程と、前記基体
の表面をランプ加熱し、前記基体の表面にアルミニウム
を主成分とし修飾原子を含む金属膜を形成する工程とを
含むことを特徴とする。
【0019】
【0020】さらに、本発明方法は、半導体および/ま
たは導電体が部分的に絶縁層から露出した露出部が表面
に形成されている基体を第1の成膜室に配置し、前記第
1の成膜室にアルキルアルミニウムハイドライドのガス
と水素ガスとを導入し、前記基体を加熱維持して、前記
露出部に選択的にアルミニウムを主成分とする金属膜を
堆積させる工程と、前記基体を外気にさらすことなく、
前記第1の成膜室から前記第1の成膜室に隣接して設け
られた第2の成膜室に移動配置して、前記基体上の前記
絶縁膜および堆積したアルミニウムを主成分とする金属
膜の上にさらに気相法により金属膜を形成する工程と、
を有することを特徴とする。
【0021】更にまた、本発明方法は、半導体および/
または導電体が部分的に絶縁層から露出した露出部が表
面に形成されている基体を第1の成膜室に配置し、前記
第1の成膜室にアルキルアルミニウムハイドライドのガ
スと修飾原子を含むガスと水素ガスとを導入し、前記基
体を加熱維持して、前記露出部に選択的にアルミニウム
を主成分とする金属膜を堆積させる工程と、前記基体を
外気にさらすことなく、前記第1の成膜室から前記第1
の成膜室に隣接して設けられた第2の成膜室に移動配置
して、前記基体上の前記絶縁膜および堆積したアルミニ
ウムを主成分とする金属膜の上にさらに気相法により金
属膜を形成する工程と、を有することを特徴とする。
【0022】本発明による装置は、膜形成用の反応室内
に基体を配し、アルキルアルミニウムハイドライドのガ
スと水素ガスとを前記反応室に導入し、前記基体上に膜
を形成する気相化学反応装置において、前記装置外部に
設けられた水素ガス収容器から前記反応室に至る供給系
の途中に水素精製器を接続し、前記気相化学反応装置
は、前記水素精製器から前記反応室までの配管の長さが
1.5m以下となるように前記水素精製器を内部に有す
ることを特徴とする。
【0023】もちろん、成膜時には必要に応じてSi等
の原子を含むガスを併せて導入することによりAl−S
i等のアルミニウムを主成分とする金属膜を形成するこ
とができる。
【0024】
【作用】本発明においては、基体にアルミニウムを選択
的に堆積する際に基体を直接加熱することにより、膜特
性に優れた金属膜を予想以上の高堆積速度にて形成する
ことができる。
【0025】本発明によれば、ランプ等による直接加熱
法を利用するので電子供与性の表面上への水素原子の供
給を促進し、選択性を確実に保ったまま堆積速度を向上
させることができる。
【0026】堆積速度の向上は、スループットを高める
だけでなく、金属膜中に不純物がとり込まれ易い悪条件
下においても不純物のとり込みを防止するという効果を
もたらす。従って、膜質,スループットの両方が一度で
改善され、半導体装置の製造分野においてはめざましい
効果を奏する。
【0027】また、不純物のとり込みの問題は、Al膜
の形成工程を、選択堆積工程と非選択的堆積工程との2
つに分け、これを互いに反応室が連結されたいわゆるマ
ルチチャンバーを有する金属膜形成装置を利用して上記
2つの工程を連続して行うことによっても改善される。
【0028】さらに、コンタクトホール内に選択的に堆
積するAlが良質な単結晶材料となり、表面平坦性に優
れ緻密な膜となる。また、その上に基体を外気にさらす
ことなく連続的に成膜室内を移動させ、連続的に選択堆
積/非選択堆積を行うことができる。選択堆積を行う時
のジメチルアルミニウムハイドライド(DMAH)とH2ガスと
による低温での表面反応に基づき、Alがコンタクトホ
ール内に選択的に堆積する。このAlは非常に選択性に
優れた良質のAl膜であるために半導体装置の配線材料
として適用するためにはさらに絶縁層上にもAl等の金
属膜を非選択的に形成し、多層配線可能としなければな
らない。ここで、コンタクトホール内に堆積したAl膜
は表面平坦性に優れた単結晶であることが判明した。こ
のような単結晶Al表面を含む絶縁膜表面であれば、ス
パッタリングあるいはCVD 法によるAl等の金属膜を形
成しても、コンタクトホール内の選択的に堆積したAl
膜と良好な接続性を維持でき、これにより比抵抗の小さ
いAl膜が得られる。
【0029】さらにまた、選択堆積を行う時のDMAHとシ
リコンを含むガスとH2ガスとによる低温での表面反応に
基づき、Al−Siがコンタクトホール内に選択的に堆
積する。このAl−Siは非常に選択性に優れた良質の
Al−Si膜であるために半導体装置の配線材料として
適用するためにはさらに絶縁層上にもAl等の金属膜を
非選択的に形成し、多層配線可能としなければならな
い。ここで、コンタクトホール内に堆積したAl−Si
膜は表面平坦性に優れた結晶であることが推定された。
このような結晶Al−Si表面を含む絶縁膜表面であれ
ば、スパッタリングあるいはCVD 法によるAl等の金属
膜を形成しても、コンタクトホール内へ選択的に堆積し
たAl膜と良好な接続性を維持でき、これにより比抵抗
の小さいAl膜が得られる。
【0030】
【実施例】本発明の詳細な説明の前に、まず本発明に好
適なAlを主成分とする金属膜(純Alも含む)の成膜
方法(Al−CVD法)について以下に説明する。
【0031】この方法は、例えばアスペクト比が1以上
の微細かつ深い開孔(コンタクトホール、スルーホー
ル)内への金属材料の埋め込みに適した方法であり、ま
た選択性に優れた堆積方法である。
【0032】そしてこの方法により形成された金属膜は
単結晶Alが形成される様に極めて結晶性に優れ、炭素
等の含有もほとんどない。
【0033】この方法とは、アルキルアルミニウムハイ
ドライドのガスと水素ガスとを用いて、電子供与性の基
体上に表面反応により堆積膜を形成するものである。特
に、原料ガスとしてモノメチルアルミニウムハイドライ
ド(MMAH)またはジメチルアルミニウムハイドライ
ド(DMAH)等のメチル基を含むアルキルアルミニウ
ムハイドライドを用い、反応ガスとしてH2 ガスを用
い、これらの混合ガスの下で基体表面を加熱すれば良質
のAl膜を堆積することが出来る。
【0034】この方法により電子供与性の表面部分と非
電子供与性の表面部分とが共存する基体にCVD法を適
用すれば電子供与性の基体表面部分にのみ良好な選択性
のもとにAlの単結晶が形成される。
【0035】電子供与性の材料とは、基体中に自由電子
が存在しているか、もしくは自由電子を意図的に生成せ
しめたかしたもので、基体表面上に付着した原料ガス分
子との電子授受により化学反応が促進される表面を有す
る材料をいう。例えば一般に金属や半導体がこれに相当
する。また、金属もしくは半導体表面に薄い酸化膜が存
在しているものも基体と付着原料分子間で電子授受によ
り化学反応が生じ得るため、本発明の電子供与性材料に
含まれる。
【0036】電子供与性材料の具体例としては、例え
ば、III族元素としてのGa,In,Al等とV族元
素としてのP,As,N等とを組み合わせて成る二元系
もしくは三元系もしくはそれ以上の多元系のIII−V
族化合物半導体、または、単結晶シリコン、非晶質シリ
コンなどのP型,I型,N型等の半導体材料,あるいは
以下に示す金属,合金,シリサイド等であり、例えば、
タングステン,モリブデン,タンタル,銅,チタン,ア
ルミニウム,チタンアルミニウム,チタンナイトライ
ド,アルミニウムシリコン銅,アルミニウムパラジウ
ム,タングステンシリサイド,チタンシリサイド,アル
ミニウムシリサイド,モリブデンシリサイド,タンタル
シリサイド等が挙げられる。
【0037】これに対して、Alあるいは、Al−Si
が選択的に堆積しない表面を形成する材料、即ち非電子
供与性材料としては、熱酸化、CVD等により形成され
た酸化シリコン、BSG,PSG,BPSG等のガラス
または酸化膜、熱窒化膜や、プラズマCVD法、減圧C
VD法、ECR−CVD法などにより形成されたシリコ
ン窒化膜等が挙げられる。
【0038】このAl−CVD法によれば以下のような
修飾原子を含み、Alを主成分とする金属膜をも選択的
に堆積でき、その膜質も優れた特性を示すのである。
【0039】たとえば、アルキルアルミニウムハイドラ
イドのガスと水素とに加えてSiH4 、Si26 、S
38 、Si(CH34 、 SiCl4 、SiH2Cl2
、SiHCl3 等のSi原子を含むガスや、TiCl4
TiBr4 、Ti(CH3)4等のTi原子を含むガスや、ビスアセチ
ルアセトナト銅Cu(C5H7O2)2 、ビスジピバロイルメタナ
イト銅Cu(C11H19O2)2 、ビスヘキサフルオロアセチルア
セトナト銅Cu(C5HF6O2)2等のCu原子を含むガスを適宜組
み合わせて導入して混合ガス雰囲気として、例えばAl
−Si、Al−Ti、Al−Cu、Al−Si−Ti、
Al−Si−Cu等の導電材料を選択的に堆積させて電
極を形成してもよい。
【0040】また、上記Al−CVD法は、選択性に優
れた成膜方法であり、かつ堆積した膜の表面性が良好で
あるために、次の堆積工程に非選択性の成膜方法を適用
して、上述の選択堆積したAl膜および絶縁膜としての
SiO2等の上にもAlまたはAlを主成分とする金属膜
を形成することにより、半導体装置の配線として汎用性
の高い好適な金属膜を得ることができる。この方法につ
いては本発明の好適な実施態様例として後述する。
【0041】このような金属膜とは、具体的には以下の
とおりである。選択堆積したAl、Al−Si、Al−
Ti、Al−Cu、Al−Si−Ti、Al−Si−C
uと非選択的に堆積したAl、Al−Si、Al−T
i、Al−Cu、Al−Si−Ti、Al−Si−Cu
との組み合わせ等である。非選択堆積のための成膜方法
としては上述したAl−CVD法以外のCVD 法やスパッ
タリング法等がある。
【0042】また、非選択堆積させる金属膜としては、
Cu,W,Mo等を主成分とする金属であってもよい。
【0043】以下本発明について具体的な実施態様例を
挙げて説明するが、本発明は以下に述べる実施態様例に
限定されることはなく種々の変形例を含むものであり、
本発明の目的が達成できる構成であればよい。
【0044】本発明の一つの実施態様例は、アルキルア
ルミニウムハイドライドのガスと水素ガスとの少なくと
も2種類のガスを用いて、基体上にAl膜を形成する際
に、この基体表面をランプ等により直接加熱して金属の
堆積膜を形成するものである。
【0045】本発明により形成可能なAlを主成分とす
る金属膜とは具体的には選択堆積した純Alと非選択的
に堆積した純Alとの組み合わせ、純AlとAl−Si
との組み合わせ、純AlとAl−Cuとの組み合わせ、
AlとAl−Si−Cuとの組み合わせ、AlとAl−
Tiとの組み合わせ、AlとAl−Si−Tiとの組み
合わせ等である。
【0046】特に、原料ガスとしてモノメチルアルミニ
ウムハイドライド(MMAH) および/または,ジメチルア
ルミニウムハイドライド(DMAH)を用い、反応ガスとして
H2ガスを用い、これらの混合ガスの下で基体表面を直接
加熱(ランプ加熱)することにより、高堆積速度で良質
のAl膜を形成することができる。
【0047】すなわち、Al膜形成時の基体表面温度と
して好ましい260 ℃〜440 ℃を得るために基体を抵抗加
熱するのではなく、基体表面をランプにより直接加熱す
ることにより3000〜5000Å/分という高堆積速度で良質
な膜が得られるのである。
【0048】以上は原料ガスとして有機アルミニウムの
ガスのみを用いてAlを主成分とする金属膜として純A
lを堆積させる例について説明した。本発明において
は、基体にアルミニウムシリコン(Al−Si)等の修
飾原子を含むアルミニウムを選択的に堆積する際に基体
を直接加熱することにより、膜特性が優れた金属膜を高
堆積速度で形成することもできる。
【0049】本発明のこの実施態様は、アルキルアルミ
ニウムハイドライドのガスとシリコン原子を含むガスと
水素ガスとを用いて、基体上にAl膜を形成する際に、
この基体表面をランプ等により直接加熱して金属の堆積
膜を形成するものである。
【0050】本発明により形成可能な金属膜とは具体的
には選択堆積したAl−Si等の修飾原子を含みアルミ
ニウムを主成分とする金属と非選択的に堆積したAl−
Siとの組み合わせ、Al−SiとAl−Cuとの組み
合わせ、Al−SiとAl−Si−Cuとの組み合わ
せ、Al−SiとAl−Tiとの組み合わせ、Al−S
iとAl−Si−Tiとの組み合わせ等である。
【0051】特に、原料ガスとしては上述してきたモノ
メチルアルミニウムハイドライド(MMAH)および/または
ジメチルアルミニウムハイドライド(DMAH)と、シリコン
等の修飾原子を含むガスとを用い、反応ガスとしてH2
スを用い、これらの混合ガスの下で基体表面をランプ加
熱することにより、高堆積速度で良質のAlを主成分と
する金属膜を形成することができる。
【0052】すなわち、Al−Si膜形成時において
も、基体表面温度として好ましい260℃〜440 ℃を得る
ために基体を抵抗加熱するのではなく、基体表面をラン
プ加熱することにより3000〜5000Å/分という高堆積速
度で良質な膜が得られるのである。
【0053】金属膜形成装置の説明 (1) まず、本発明を適用するに好ましい金属膜形成装置とし
て、ランプによる直接加熱方式を採用した例について説
明する。
【0054】図1は本発明を適用するに好適な金属膜形
成装置を示す。
【0055】加熱手段100 はハロゲンランプ102 と反射
鏡103 との組み合わせを基体109 表面側と裏面側とに複
数有する構成となっており、ランプに供給する電流を不
図示の電源に接続されたコントローラー120により制
御することで基体表面の温度を任意に設定することがで
きる。
【0056】金属膜を形成すべき基体109 は溶融石英等
からなる透明かつ絶縁性の反応室101 内の基体ホルダー
110 上に載置される。ガスの供給系は、混合器104 と、
バブラー105 と、を含み、更にDMAHを収容するバブラー
105 を介して混合器104 に通じる第1のガスラインであ
るバブリング用の水素供給管111 と、混合器104 に連通
する第2のガスラインである水素供給管111Aとを有する
ガス供給ラインと、DMAHのガスと水素ガスとをガス導入
孔106 を通して反応室101 内に導入するためのガス導入
ライン112とを含む構成となっている。加えて115 は他
のガスを導入する時に用いるガス導入ラインである。排
気系107 は排気ポンプを有し、排気孔108 に連通する排
気ライン113 を含む構成となっている。121 はシール用
のリングである。
【0057】この成膜装置を用いることにより、5秒以
下の加熱で基体表面温度を所望の温度に安定させること
ができる。また、この装置は、5インチウェハを1時間
あたり15〜30枚処理可能な程に高スループットも得られ
る構成である。
【0058】そして、直接加熱を行う為の直接加熱手段
としてはハロゲンランプ、キセノンランプ等の光源が挙
げられる。
【0059】すなわち、抵抗加熱のように、基体を戴置
するステージを介して伝達された熱が基体を裏面から表
面に伝達されて基体表面が加熱される手段ではなく、加
熱手段からのエネルギーが直接基体表面にて熱に変換さ
れて加熱するような手段である。これは紫外線を利用す
る光励起作用を生ずる光CVD法とは異なることに注意
されたい。
【0060】金属膜形成方法の説明 (1) 次に図2を参照しながら本発明が好ましく適用できる金
属膜形成方法について具体的に説明する。
【0061】電子供与性の表面を有し、半導体や導電体
材料からなる基体1上に各種口径の開孔(VH1,VH
2)を有する絶縁膜2の形成された被堆積基体を用意す
る。ここで絶縁膜2の表面は非電子供与性の面となって
いる。(図2(A))次にアルキルアルミニウムハイド
ライドと水素とを利用したCVD法によりAlを主成分
とする金属膜を形成する。その為には、基体を反応室1
01内に配置し、該反応室を減圧した後アルキルアルミ
ニウムハイドライドと水素との混合ガスを反応室内に導
入する。
【0062】ランプを点灯し基体表面の温度を260℃
〜440℃、より好ましくは270℃〜440℃に保持
するとAlが開孔内に選択的に堆積する。実験により予
め求めた堆積速度を基にして、絶縁膜表面とほぼ同じ高
さまでAlを堆積させる。(図2(B)) 次に半導体装置用の配線を形成する為に全面にAlを堆
積させる。その為に、図1の反応室より基体をとり出
し、別の堆積膜形成装置の反応室に入れて、周知のスパ
ッタリング法あるいはCVD法によりAlを堆積させ
る。(図2(C)) Al堆積のメカニズムは現在のところ以下のように考え
られる。
【0063】電子供与性の基体即ち電子を有する基体上
に水素原子が付着している状態(図3(A))のところ
にDMAHがメチル基を基体側に向けて到達してくる
と、基体の電子がAlとメチル基1個のボンドをカット
する。(図3(B),(C))この時の反応式は以下の
通りである。
【0064】
【化1】
【0065】さらに自由電子を有する堆積したAl上に
残っている水素原子に対して、同様に反応が進行する。
(図3(D)) ここで水素原子が不足したときには反応ガスである水素
分子が基体上で分解し水素原子として供給される。ま
た、非電子供与性の表面には電子がないので上述した反
応が進行せずAlが堆積しない。
【0066】即ち、高堆積速度を得る為には水素分子を
水素原子に分解し、電子供与性の表面上に吸着させる解
離吸着反応を促進することが重要である。この役目をに
なうのが直接加熱であり選択堆積を推進することにな
る。
【0067】アルキルアルミニウムハイドライドとし
て、DMAHとH2とを用いて、ランプ等による直接加熱によ
るAl膜と、図4に示す装置を用いて抵抗加熱により基
体を260 ℃に加熱したAl膜とを比較してみた。
【0068】図4において、11は反応室,12はヒータ
ー,13はホルダー,14は混合器,15はバブラー,16はガ
ス導入孔,17は排気系,18は排気孔,19は基体,20はガ
ス導入ライン,21はDMAHガスを供給するためのガス供給
ライン,21AはH2ガスを供給するためのガス供給ライ
ン,22は排気ラインである。
【0069】抵抗加熱法で得られたAl膜は炭素の含有
がみられず、抵抗率は良好なものではあったが、膜の堆
積速度の最大は800 Å/分であり、決して高いものでは
なかった。そこで基体温度を上げることにより堆積速度
の向上を試みたが、表面モルフォロジーの悪化や抵抗率
の低下、選択性がなくなるといったサンプルが発生し
た。すなわち、本発明者らによれば単に基体温度を上げ
るだけでは再現性に問題がでてくることが判明したので
ある。
【0070】また、本発明者らはDMAHのガス流量を大き
くし堆積速度を高める工夫もしてみたが、やはり表面モ
ルフォロジーが悪化したサンプルが見られ、この方法で
も再現性に疑問が残ることが判明した。
【0071】これに対して上述した方法により開孔内に
堆積された純Alは単結晶構造となっており、 (1) ヒルロックの発生確率の低減 (2) アロイスパイク発生確率の低減 に優れた特性をもっている。そして上述した方法は選択
性および微細加工に優れた堆積方法であるので、次の堆
積工程として非選択性の堆積方法を適用し、前述した純
Alの場合と同様にランプ等による直接加熱との比較の
ために、本発明者らは又アルキルアルミニウムハイドラ
イドとしてのDMAHと、シリコン原子を含むガスと、H
2と、を用いて、抵抗加熱により基体を260 ℃に加熱し
Al−Si膜を形成してみた。
【0072】この方法で得られたAl−Si膜は炭素の含
有がみられず、抵抗率は良好なものであったが、膜の堆
積速度の最大は800 Å/分であり、決して高いものでは
なかった。そこで基体温度を上げることにより堆積速度
の向上を試みたが、表面モルフォロジーの悪化や抵抗率
の低下、選択性がなくなるといったサンプルが発生し
た。
【0073】これに対して直接加熱方式により開孔内に
堆積されたAl−Si膜は良好な結晶構造を示し、ヒロ
ックの発生確率が低く、アロイスパイクの発生確立も低
くなっている。そして上述した方法は選択性に優れた堆
積方法であるので、次の堆積工程として非選択性の堆積
方法を適用し、上述の選択堆積したAl−Si膜および絶
縁膜であるSiO2等の上にもAl−Siを主成分とする金属
膜を形成することにより、半導体装置の配線として好適
な金属膜を得ることができる。
【0074】シリコン原子含有ガスは、第3のガスライ
ンである供給管115を介して混合器104に導入され
る。
【0075】この成膜装置を用いることにより、純Al
の場合同様に5秒以下の加熱で基体表面温度を所望の温
度に安定させることができる。また、この装置では5イ
ンチウェハを1時間あたり15〜30枚処理可能な程に高い
スループットも得られる。
【0076】本発明のさらに別の実施態様例は、マルチ
チャンバを有する金属膜形成装置を用いてまず、第1の
成膜室においてアルキルアルミニウムハイドライドと水
素とを利用するCVD法により基体上に選択的にAlを
主成分とする金属膜を堆積させ、その後、外気にさらす
ことなく第2の成膜室に基体を移し基体全面に金属膜を
形成するものである。
【0077】マルチチャンバを有する金属膜形成装置を
利用し、本発明により形成可能な金属膜とは具体的に
は、選択堆積した純Alと非選択的に堆積した純Alと
の組み合わせ、純AlとAl−Siとの組み合わせ、純
AlとAl−Cuとの組み合わせ、純AlとAl−Si
−Cuとの組み合わせ、純AlとAl−Tiとの組み合
せ等である。
【0078】Al選択堆積の際の基体の表面温度として
はアルキルアルミニウムハイドライドの分解温度以上45
0 ℃未満が好ましいが、より好ましくは260 ℃以上440
℃以下がよい。
【0079】特に、原料ガスとしてモノメチルアルミニ
ウムハイドライド(MMAH)および/またはジメチルアルミ
ニウムハイドライド(DMAH)を用い、反応ガスとしてH2
スを用い、これらの混合ガスの下で基体表面をランプ加
熱するようにすれば、高堆積速度で良質のAl膜を形成
することができる。
【0080】この場合には、Al膜形成時の基体表面温
度としてより一層好ましい260 ℃〜440 ℃とすることに
より抵抗加熱の場合よりも3000〜5000Å/分という高堆
積速度で良質な膜が得られるのである。
【0081】さらには本発明により形成可能な金属膜と
は具体的には選択堆積したAl−Si等の修飾原子を含
みAlを主成分とする金属と非選択的に堆積したAlと
の組み合わせ、Al−SiとAl−Siとの組み合わ
せ、Al−SiとAl−Cuとの組み合わせ、Al−S
iとAl−Si−Cuとの組み合わせ、Al−SiとA
l−Tiとの組み合せ、Al−SiとAl−Si−Ti
との組み合せ等である。
【0082】Al−Si選択堆積の際の基体の表面温度
としてはアルキルアルミニウムハイドライドの分解温度
以上450 ℃未満が好ましいが、より好ましくは260 ℃以
上440 ℃以下がよい。
【0083】特に、原料ガスとしてモノメチルアルミニ
ウムハイドライド(MMAH) および/またはジメチルアル
ミニウムハイドライド(DMAH)と修飾原子含有ガスとして
のSi2H6 とを用い、反応ガスとしてH2ガスを用い、こ
れらの混合ガスの下で基体表面をランプ加熱するように
すれば、高堆積速度で良質のAl−Si膜を形成するこ
とができる。
【0084】この場合にも、Al−Si膜形成時の基体
表面温度としてより一層好ましい260 ℃〜440 ℃とする
ことにより抵抗加熱の場合よりも3000〜5000Å/分とい
う高堆積速度で良質な膜が得られるのである。
【0085】金属膜形成装置の説明 (2) 本発明を適用するに好ましい金属膜形成装置の別の例と
してマルチチャンバを有する装置について説明する。
【0086】図5ないし図8に本発明を適用するに好適
な金属膜連続形成装置を示す。
【0087】この金属膜連続形成装置は、図5に示すよ
うに、ゲートバルブ210によって互いに連続外気遮断
下で連通可能に連接されているロードロック室211,
CVD反応室(第1の成膜室)212,Rfエッチング室2
13,スパッタ室(第2の成膜室)214,ロ−ドロッ
ク室215とから構成されており、各室はそれぞれ排気
系216a〜216eによって排気もしくは減圧される
ように構成されている。前記ロードロック室211は、
スループット性を向上させるために堆積処理前の基体雰
囲気を排気後にH2雰囲気に置き換える室である。次のCV
D 反応室212は基体上に常圧または減圧下で選択堆積
を行う室であり、抵抗加熱体(200 〜430 ℃に加熱)2
17を有する基体ホルダ218が内部に設けられるとと
もに、CVD 用ガス導入ライン219によって室内にCVD
用ガスが導入されるように構成されている。次のRfエッ
チング室213は選択堆積後の基体表面のクリーニング
(エッチング)をAr雰囲気下で行う室であり、内部には
100 ℃〜250 ℃に加熱される基体ホルダ220とRfエッ
チング用電極ライン221とが設けられるとともに、Ar
ガス供給ライン222が接続されている。次のスパッタ
室214は基体表面にAr雰囲気下でスパッタリングによ
り金属膜を非選択的に堆積する室であり、内部に200 ℃
〜250 ℃に加熱される基体ホルダ223とスパッタター
ゲット材224a を取りつけるターゲット電極224と
が設けられるとともに、Arガス供給ライン225が接続
されている。最後のロードロック室215は金属膜堆積
完了後の基体を外気中に出す前の調整室であり、雰囲気
をN2に置換するように構成されている。
【0088】図5では上記構成の金属膜連続形成装置
を、その工程をもとに時系列的に示しているが実際的に
は、図6に示すように、搬送室226を中継室として前
記ロードロック室211,CVD 反応室212,Rfエッチ
ング室213,スパッタ室214,ロードロック室21
5が相互に連結された構造となっている。この構成では
ロードロック室211はロードロック室215を兼ねて
いる。大気と遮断された搬送室226には、図に示すよ
うに、AA方向に正逆回転可能かつBB方向に伸縮可能なア
ーム(搬送手段)227が設けられており、このアーム
227によって、図7中に矢印で示すように、基体を工
程に従って順次ロードロック室211からCVD 室21
2,Rfエッチング室213,スパッタ室214,ロード
ロック室215へと、外気にさらすことなく連続的に移
動させることができるようになっている。
【0089】図8は金属膜連続形成装置の他の構成例を
示しており、前述の図5と同じものについては同一符号
とする。図8の装置が図5の装置と異なる点は基体表面
を加熱する手段としてハロゲンランプ230を用いて直
接加熱する点である。このように直接加熱することで堆
積速度をより一層向上させることができるのである。ま
た、直接加熱を行うために基体ホルダ212には基体を
浮かした状態で保持するツメ231が配設されている。
【0090】また、この方法に適用可能な加熱方式のう
ち直接加熱(加熱手段からのエネルギーが直接基体に伝
達されて基体自体を加熱する)の方法としては、例えば
ハロゲンランプ,キセノンランプ等によるランプ加熱が
あげられる。ちなみに、抵抗加熱としては、堆積膜を形
成すべき基体を支持するための堆積膜形成用の空間に配
設された基体支持部材に設けられた発熱体等である。
【0091】修飾原子を含むアルミニウム膜を堆積させ
る場合にも前述したように図5〜図8に示した金属膜形
成装置を用いることができる。
【0092】つまり有機アルミニウムのガス以外のガス
を導入するガスラインを付設すればよいのである。
【0093】以上説明してきた金属膜形成装置に好適に
用いられるガス供給系について図9を挙げて説明する。
【0094】反応室301のガス導入ライン312は混
合器304に接続されている。混合器304にガスを導
入するラインは複数あり、一方は水素ガス導入用のライ
ン311であり、これは冷却器320に接続されてい
る。もう一方は原料ガス導入ライン312であり、バブ
ラー305に接続されている。このバブラーは液体原料
をバブリングする為のキャリアガス導入ライン313に
接続され、ライン311と同様に冷却器320に接続さ
れている。
【0095】さらに、上流側にはライン327を介して
水素精製器321が設けられている。
【0096】この水素精製器321内はパラジウム膜に
よって精製筒330と1次室との2つの室に分離されて
いる。原料水素供給ライン326はこの2つの室のうち
パラジウム膜外側の1次室329に連通している。ま
た、この1次室にはガス放出ライン328も連通可能に
設けられており、一次室内の原料水素の一部を外部に放
出するように構成されている。331は加熱コイルであ
る。323は原料水素の予備加熱室であり、加熱コイル
332により原料水素を加熱できる。
【0097】ここまでのガス供給系と、307で示す排
気系と、反応室301と、が集合体としてCVD装置を
構成している。
【0098】そして水素精製器321をCVD装置本体
内に組み込み、精製筒330からCVD反応室301ま
での配管の長さ(精製筒→冷却器→反応室の径路と精製
筒→冷却器→バブラー→反応室の径路のうち、長い方の
配管の長さ)を1.5m以下となるように設計すること
が好ましい。
【0099】もちろん、配管の接合部およびバルブは必
要最小限にとどめる。
【0100】このようにCVD装置をクリーンルームに
入れ、原料水素を収容したボンベ324はクリーンルー
ム外に配置する。そしてガスライン325で両者を連通
可能に接続する。これらの配管はステンレス鋼製とし電
解研磨されたものを用いる。
【0101】原料ガスの供給は上記装置を用いて次のよ
うに行われる。ボンベ324より10m以上のライン3
25を介して予備加熱器323に供給された水素は、こ
こで400℃程度に加熱される。加熱された原料水素は
420℃程に加熱されたパラジウム膜により精製され
る。つまり精製筒330内には純度99.99995%
以上の水素が存在し、1次室には不純物濃度の高い水素
が存在する。ここでは、水素の不純物濃度が高くならな
いよう放出ライン328を通じて適度な量を外部に放出
させる。
【0102】精製された水素は冷却器320にて冷却さ
れ一部は混合器304へ直接送り、他の一部はバブリン
グ用の水素としてバブラー305に供給される。
【0103】金属膜形成方法の説明 (2) 次に図2および図5を挙げて本発明による金属膜形成方
法の別の実施態様例について具体的に説明する。
【0104】前述の説明文(1)の個所で説明したよう
に図2(A)に示すような被堆積基体を用意する。この
基体を図5に212で示すCVD反応室に入れ、ガス導
入ライン219よりアルキルアルミニウムハイドライド
のガスと水素を導入する。
【0105】基体の温度を260℃〜440℃、より好
ましくは270℃〜440℃に保持するとAlが開孔内
に選択的に堆積する。(図2(B)) 次に選択堆積したAlを有する基体を図5に213で示
すエッチング室に外気との遮断状態のまま移動させ、表
面を軽くエッチングする。同様に外気との遮断状態のま
ま反応室214に移し、スパッタリング法等により基体
全面に金属膜を堆積させる。(図2(C)) 上述した方法により開孔内に堆積されたAlは単結晶構
造となっており、 (1) ヒルロックの発生確率の低減 (2) アロイスパイク発生確率の低減 に優れた特性をもっている。そして上述した方法は選択
性に優れた堆積方法であるので、次の堆積工程として非
選択性の堆積方法を適用し、上述の選択堆積したAl膜
および絶縁膜であるSiO2等の上にもAlを主成分とす
る金属膜を形成することにより、半導体装置の配線とし
て好適な金属膜を得ることができる。
【0106】同様にAl−Siについても優れた結晶構
造を示す。
【0107】従って、次の堆積工程として非選択性の堆
積方法を適用し、上述の選択堆積したAl−Si膜およ
び絶縁膜であるSiO2等の上にもAlもしくはAlを主
成分とする金属膜を形成することにより、半導体装置の
配線として好適な金属膜を得ることができる。
【0108】このように本発明によれば開孔中のAlと
絶縁膜上のAlとの界面特性が向上し十分低い接触抵抗
が得られる配線用金属膜となる。
【0109】以下実施例を挙げて説明する。
【0110】まず選択的に純Al膜を形成し、次に非選
択的にAlを主成分とする金属膜を形成する実施例1な
いし9について説明し、次にSi等の原子を含むAl膜
を選択的に形成し、次いで非選択的にAlを主成分とす
る金属膜を形成する実施例10ないし16について説明
する。
【0111】さらに、図5ないし図8に示す装置を利用
した金属膜形成方法について実施例17ないし22をも
って説明する。ここで実施例17〜21は直接加熱方式
を採用した装置(図8)を用いた例であり、実施例22
は抵抗加熱方式を用いた装置(図5)を利用した例であ
る。
【0112】(実施例1) まず基体の用意をする。基体としては、N型単結晶Si
ウェハ上に熱酸化により、厚さ8000ÅのSiO2を形成し
たサンプルである。これはSiO2に0.25μm ×0.25μm
角〜100 μm ×100 μm 角の各種口径の開孔をパターニ
ングし、下地のSi単結晶を露出させたものである。図
2(A) はこの基体の一部分を示す模式図である。ここ
で、1は伝導性基体としての単結晶シリコン基体、2は
絶縁膜としての熱酸化シリコン膜である。これをサンプ
ル1-1 とする。VH1 およびVH2 は開孔であり、それぞれ
直径が異なる。
【0113】基体1上へのAl成膜の手順は次の通りで
ある。
【0114】図1に示した装置を用い、排気系107 によ
り、反応室101 内を略々1×10-8Torrに排気する。ただ
し反応室101 内の真空度は1×10-8Torrより悪くてもA
lは成膜する。
【0115】本実施例では第1のガスライン111 からDM
AHを供給する。DMAHラインのキャリアガスとしてはH2
用いる。
【0116】第2のガスライン111AからH2 を流し、不
図示のスローリークバルブの開度を調整して反応室101
内の圧力を所定の値にする。本実施例における典型的圧
力は略々1.5Torr とする。DMAHライン111 よりDMAHを反
応管内へ導入する。全圧は略々1.5Torr であり、DMAH分
圧を略々5.0 ×10-3Torrとする。その後ランプを点燈し
ウェハを直接加熱する。このようにしてAlを堆積させ
る。
【0117】所定の堆積時間が経過した後、DMAHの供給
を一旦停止する。この過程で堆積されるAl膜の所定の
堆積時間とは、Si(単結晶シリコン基板1)上のAl
膜の厚さが、SiO2(熱酸化シリコン膜2)の膜厚と等
しくなるまでの時間である。
【0118】このときの直接加熱による基体表面の温度
は270 ℃とする。以上を第1堆積工程と称する。ここま
での工程によれば図2(B) に示すように開孔内に選択的
にAl膜3が堆積する。
【0119】次に真空をやぶらずにウェハをスパッタリ
ング装置内に配してスパッタリングによりSiO2膜2の
上にもAlを堆積させた。この工程は非選択的堆積工程
である。これを第2Al膜堆積工程と称する。
【0120】このときの成膜条件は以下の通りである。
ターゲットとしてAlを用いて、圧力10-1〜10-3Torrの
Ar雰囲気中で5〜10kWのDCパワーを付与して行う。この
ときの基体温度は抵抗加熱により200 ℃とする。
【0121】以上の第2Al膜堆積工程によれば図2
(C) のように堆積速度10000 Å/分でSiO2膜2上にA
l膜4を形成することができる。
【0122】上述した方法によりAlを成膜した。さら
に、同じように準備した基体を再度用いて、今度は直接
加熱により基体表面温度を280 ℃〜480 ℃に設定し第1
堆積工程によりAl膜を形成した。ここで第1堆積工程
における他の成膜条件および第2堆積工程における成膜
条件は全て同じものとした。
【0123】また、第1堆積工程時の基体表面温度を20
0 ℃〜260℃および490 ℃〜550 ℃と設定してAl膜を
形成した。その結果を表1および表2に示す。
【0124】
【表1】
【0125】
【表2】
【0126】表1および表2から判るように、直接加熱
により基体表面温度が260 〜440 ℃の範囲ではAlが開
孔内に、選択的に堆積速度3000〜5000Å/分で堆積し
た。
【0127】基体表面温度が260 〜440 ℃の範囲での開
孔内のAl膜の特性を調べてみると、炭素の含有はな
く、抵抗率2.8 〜3.4 μΩcm,反射率90〜95%,1μm
以上のヒロック密度が0〜10cm-2であり、スパイク発生
(0.15μm 接合の破壊確率)がほとんどない良好な特性
であることが判明した。
【0128】もちろんその上のスパッタリングによるA
l膜とのコンタクトも下のAl膜の表面性がよいために
良好なものとなっていた。
【0129】これに対して基体表面温度が200 ℃〜250
℃では、堆積速度が1000〜1500Å/分と低く、スループ
ットも7〜10枚/Hと低下した。
【0130】また、基体表面温度が440 ℃を越えると、
反射率が60%以下、1μm 以上のヒロック密度が10〜10
4cm-2 スパイク発生が0〜30%となり、開孔内のAl膜
の特性は低下した。
【0131】次に上述した方法により以下に述べるよう
な構成の基体(サンプル)にAl膜を形成した。
【0132】第1の基体表面材料としての単結晶シリコ
ンの上に、第2の基体表面材料としてのCVD 法による酸
化シリコン膜を形成し、フォトリソグラフィー工程によ
りパターニングを行い、単結晶シリコン表面を部分的に
露出させた。
【0133】このときの熱酸化SiO2膜の膜厚は7000Å、
単結晶シリコンの露出部即ち開口の大きさは2.5 μm ×
3μm 〜10μm ×10μm であった。このようにしてサン
プル1-2 を準備した。(以下このようなサンプルを“CV
D SiO2(以下SiO2と略す)/単結晶シリコン”と表記す
ることとする)。
【0134】サンプル1-3 は常圧CVD によって成膜した
ボロンドープの酸化膜(以下BSG と略す)/単結晶シリ
コン、 サンプル1-4 は常圧CVD によって成膜したリンドープの
酸化膜(以下PSG と略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-5 は常圧CVD によって成膜したリンおよびボ
ロンドープの酸化膜(以下BSPGと略す)/単結晶シリコ
ン、 サンプル1-6 はプラズマCVD によって成膜した窒化膜
(以下P-SiN と略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-7 は熱窒化膜(以下T-SiN と略す)/単結晶
シリコン、 サンプル1-8 は減圧DCVDによって成膜した窒化膜(以下
LP-SiNと略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-9 はECR 装置によって成膜した窒化膜(以下
ECR-SiN と略す)/単結晶シリコンである。さらに以下
に示す第1の基体表面材料と第2の基体表面材料の全組
み合わせによりサンプル1-11〜1-179 を作成した。第1
の基体表面材料として単結晶シリコン(単結晶Si),多
結晶シリコン(多結晶Si),非晶質シリコン(非晶質S
i),タングステン(W),モリブデン(Mo),タンタル(T
a),タングステンシリサイド(WSi),チタンシリサイド(T
iSi), アルミニウム(Al),アルミニウムシリコン(Al-S
i), チタンアルミニウム(Al-Ti), チタンナイトライド
(Ti-N),銅(Cu),アルミニウムシリコン銅(Al-Si-Cu),
アルミニウムパラジウム(Al-Pd),チタン(Ti),モリブ
デンシリサイド(Mo-Si),タンタルシリサイド(Ta-Si) を
使用した。第2の基体表面材料としてはT-SiO2,SiO2,BS
G,PSG,BPSG,P-SiN,T-SiN, LP-SiN,ECR-SiNである。以上
のような全サンプルについても良好なAl膜を形成する
ことができた。
【0135】(実施例2) 実施例2は実施例1と同じ第1のAl堆積工程を行った
後、第2の堆積工程としてトリメチルアルミニウム(TM
A) を用いたCVD 法を用いてAl膜を全面に形成するも
のである。基体として実施例1で用いたものと同じ構成
(サンプル1-1)のものを用意した。上述の第1のAl堆
積工程により開孔内にAlを堆積させた基体をCVD 装置
内に配置した。
【0136】原料ガスとしてトリメチルアルミニウム(T
MA) を用い、H2ガスとの混合雰囲気中でAl膜を基体全
面に堆積させた。
【0137】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al膜は堆積速度500 Å/分で堆積し、その抵抗率
は3.3 〜3.5 μΩ・cm であり、耐マイグレーションに優
れた膜であった。
【0138】(実施例3) 本発明による実施例3は図1に示す装置を使用し、原料
ガスとしてDMAHを用い、反応ガスとして水素ガスを用
い、ハロゲンランプによる基体表面の直接加熱を行うこ
とによってアルミニウム(Al) 膜を形成するものであ
る。
【0139】基体として実施例1同様に0.25μm 角
〜100 μm 角の各種開口を複数有するSiO2膜で被覆され
た単結晶シリコンウェハを用意した。この基体に対して
以下に述べるCVD 法による第1のAl膜堆積工程,スパ
ッタリング法による第2のAl−Si膜堆積工程を行い、
Al膜を形成した。
【0140】実施例1と同様の手順で、DMAHと水素とを
反応室101へ輸送して、Al堆積を行なった。
【0141】第1Al膜形成工程の条件は、全圧力1.5T
orr,DMAH分圧1.5 ×10-4Torr, 基体表面の温度は270 ℃
とした。
【0142】以上の第1Al堆積工程によれば各種孔径
の開孔内にAlが堆積速度3000〜5000Å/分で堆積し良
好な選択性が得られた。次にこの基体をスパッタリング
装置内に配してSiO2および選択堆積したAlを含む全面
にAl−Siを5000Åの厚さに堆積させた。このときの堆
積速度は10000 Å/分であった。
【0143】さらには同じ方法により、基体として実施
例1と同じサンプル1-11〜1-179 を用いてAl膜を形成
した。どのサンプルにおいても第1,第2の堆積工程を
通して良好なAl膜を形成することができた。
【0144】以上は基体表面温度を270 ℃に設定したも
のであるが、この条件を200 ℃〜550 ℃まで10℃毎に変
えていき、Al膜を形成した。
【0145】以上各サンプルによる第1のAl堆積工程
によるAl膜の特性は表1に示したのと同様の結果が得
られた。
【0146】(実施例4) 実施例4は実施例1と同じ第1のAl堆積工程を行った
後、第2の堆積工程としてTMA を用いたCVD 法を用いて
Al−Si膜を全面に形成するものである。
【0147】基体として実施例1で用いたものと同じ構
成(サンプル1-1)のものを用意した。
【0148】上記第1のAl堆積工程により開孔内にA
lを堆積させた基体をCVD 装置内に配置した。
【0149】原料ガスとしてSi2H6 とトリメチルアルミ
ニウム(TMA) を用い水素ガスとの混合雰囲気中でAl−
Si膜を基体全面に堆積させた。
【0150】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Si膜は堆積速度500 Å/分で堆積し、その抵
抗率は3.3 〜3.5 μΩcmであり、耐マイグレーションに
優れた膜であった。
【0151】(実施例5) 実施例5は実施例1と同じ第1のAl堆積工程を行った
後、第2の堆積工程としてスパッタリングによりAl−
Cu膜を基体表面全面に形成するものである。基体として
は実施例1で用いたものと同じ構成(サンプル1-1)のも
のを用意した。
【0152】上記第1のAl堆積工程により開孔内に選
択的にAlを堆積させた後、その基体をスパッタリング
装置内に配置した。スパッタリングの際の成膜条件は以
下の通りである。
【0153】ターゲットとしてAl−Cu(0.5%)を用い5
×10-3TorrのAr雰囲気中でDCパワーを7kWとした。本実
施例における第2の堆積工程によれば、Al−Cu膜は堆
積速度10000 Å/分で堆積し、その抵抗率は3.0 〜3.3
μΩcmであり、耐マイグレーション性に優れた膜であっ
た。
【0154】(実施例6) 実施例6は実施例1と同じ第1のAl堆積工程を行った
後、第2の堆積工程としてTMA とビスアセチルアセトナ
ト銅Cu(C5H7O2)2 とを用いたCVD 法によりAl−Cu膜を
全面に形成するものである。
【0155】基体としては実施例1で用いたものと同じ
構成(サンプル1-1)のものを用意した。
【0156】上記第1のAl堆積工程により開孔内に選
択的にAlを堆積させた後、その基体をCVD 装置内に配
置した。
【0157】原料ガスとしてはTMA とCuを含むガスとし
てCu(C5H7O2)2 とを用い、Al−Cu膜を基体全面に堆積
させた。
【0158】本実施例による第2の堆積工程によれば、
Al−Cu膜は堆積速度500 Å/分で堆積し、その抵抗率
は3.3 〜3.5 μΩcmであり、耐マイグレーション性に優
れた膜であった。
【0159】(実施例7) 実施例7は実施例1と同じ第1のAl堆積工程を行った
後、第2の堆積工程としてスパッタリングによりAl−
Si−Cu膜を基体表面全面に形成するものである。基体と
しては実施例1で用いたものと同じ構成(サンプル1-1)
のものを用意した。
【0160】上記第1のAl堆積工程により開孔内に選
択的にAlを堆積させた後、その基体をスパッタリング
装置内に配置した。スパッタリングの際の成膜条件は以
下の通りである。ターゲットとしてAl−Si(0.5%)−Cu
(0.5%)を用い、Ar雰囲気中でDCパワーを7kWとした。
【0161】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Si−Cu膜は堆積速度10000Å/分で堆積し、
その抵抗率は3.0 〜3.3 μΩcmであり、耐マイグレーシ
ョン性に優れた膜であった。
【0162】(実施例8) 実施例8は実施例1と同じ第1のAl堆積工程を行った
後、第2の堆積工程としてTMA とビスアセチルアセトナ
ト銅Cu(C5H7O2)5 とH2とSi2H6 とを用いたCVD法により
Al−Si−Cu膜を全面に形成するものである。
【0163】基体としては実施例1で用いたものと同じ
構成(サンプル1-1)のものを用意した。上記第1のAl
堆積工程により開孔内に選択的にAlを堆積させた後、
その基体をCVD 装置内に配置した。原料ガスとしてはTM
A とSiを含むガスとしてSi2H6,Cuを含むガスとしてCu(C
5H7O2)2 を用い、Al−Si−Cu膜を基体全面に堆積させ
た。
【0164】本実施例による第2の堆積工程によれば、
Al−Si−Cu膜は堆積速度500 Å/分で堆積し、その抵
抗率は3.3 〜3.5 μΩcmであり、耐マイグレーション性
に優れた膜であった。
【0165】(実施例9) 実施例9は実施例1と同じ第1のAl堆積工程を行った
後、第2の堆積工程としてスパッタリングによりAl−
Ti膜を基体表面全面に形成するものである。基体として
は実施例1で用いたものと同じ構成(サンプル1-1)のも
のを用意した。
【0166】上記第1のAl堆積工程により開孔内に選
択的にAlを堆積させた後、その基体をスパッタリング
装置内に配置した。
【0167】スパッタリングの際の成膜条件は以下の通
りである。ターゲットとしてAl−Ti(0.5%)を用い、Ar
雰囲気中でスパッタリングを行ない、DCパワーを7kWと
した。
【0168】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Ti膜は堆積速度10000 Å/分で堆積し、その
抵抗率は3.0 〜3.3μΩcmであり、耐マイグレーション
性に優れた膜であった。
【0169】以上、実施例1−9について説明したが、
この他に、第1の堆積工程でAlを堆積させ、第2の工
程でCVD 法によりAl−Tiを堆積させることも可能であ
る。また、第1の工程でAlを堆積させ、第2の工程で
スパッタ法あるいはCVD 法により、Al−Si−Tiを堆積
させることも可能である。
【0170】(比較実験例1) 図4に示すCVD 装置を用いて実施例1で用いた基体の構
成(サンプル1-1 〜1-179)のものを用意し、基体を200
℃〜650 ℃の広い範囲の温度条件の下で、抵抗加熱によ
って間接加熱する実験を行った。
【0171】その結果はどのサンプル共に選択性に優れ
たAlが開孔内に堆積するものの、そのときの堆積速度
が100 〜800 Å/分程度と前述の実施例と比較して1桁
程劣る低いものであった。
【0172】図4において、11は反応室,12はヒータ
ー,13はホルダー,14は混合器,15はバブラー,16はガ
ス導入孔,17は排気系,18は排気孔,19は基体,20はガ
ス導入ライン,21はDMAHガスを供給するためのガス供給
ライン,21AはH2ガスを供給するためのガス供給ライ
ン,22は排気ラインである。
【0173】以上説明した第1ないし9の実施例におい
ては、基体にアルミニウムを選択的に堆積させる際に基
体を直接加熱するようにしたので、膜特性が優れた金属
膜を高堆積速度で形成することができるという効果があ
る。
【0174】(実施例10) まず基体の用意をする。基体としては、N型単結晶Siウ
ェハ上に熱酸化により、厚さ8000ÅのSiO2を形成したサ
ンプルである。これはSiO2に0.25μm ×0.25μm 角〜10
0 μm ×100 μm 角の各種口径の開孔をパターニング
し、下地のSi単結晶を露出させたものである。図2(A)
はこの基体の一部分を示す模式図である。ここで、1は
伝導性基体としての単結晶シリコン基体、2は絶縁膜と
しての熱酸化シリコン膜である。これをサンプル1-1 と
する。VH1 およびVH2 は開孔であり、それぞれ直径が異
なる。
【0175】基体1上へのAl−Si成膜の手順は次の通
りである。
【0176】図1に示した装置を用い、排気系107 によ
り、反応室101 内を略々1×10-8Torrに排気する。ただ
し反応室101 内の真空度は1×10-8Torrより悪くてもA
l−Siは成膜する。
【0177】本実施例では第1のガスライン111 からDM
AHを供給し、これと同時に第3のガスライン115 からSi
2H6 を添加する。DMAHラインのキャリアガスにはH2を用
いる。
【0178】第2のガスライン111AからH2 を流し、不
図示のスローリークバルブの開度を調整して反応室101
内の圧力を所定の値にする。本実施例における典型的圧
力は略々1.5Torr とする。DMAHライン111 よりDMAHを反
応管内へ導入する。全圧は略々1.5Torr であり、DMAH分
圧を略々1.5 ×10-4Torr,Si2H6分圧を2×10-6Torrとす
る。その後ランプを点燈しウェハを直接加熱する。この
ようにしてAl−Siを堆積させる。
【0179】Al−Si膜を形成する際の第2の原料ガス
としてのSiを含むガスとしては、Si2H6,SiH4,Si3H8, Si
(CH3)4,SiCl4, SiH2Cl2, SiH3Clを用いることができ
る。
【0180】DMAHとH2およびSi2H6 等のSi原料ガスとを
添加することにより、Siを0.5 〜2.0 %を含むAl−Si
を堆積させることができる。反応管圧力は0.05〜760Tor
r 、望ましくは0.1 〜0.8Torr 、基体温度は260 ℃〜44
0 ℃、DMAH分圧は反応管内圧力の1×10-5倍〜1.3 ×10
×-3倍、Si2H6 分圧は反応管内圧力の1×10-7〜1×10
-4倍の範囲であり、Al−Siが堆積する。
【0181】所定の堆積時間が経過した後、DMAHの供給
を一旦停止する。この過程で堆積されるAl−Si膜の所
定の堆積時間とは、Si(単結晶シリコン基体1)上のA
l−Si膜の厚さが、SiO2(熱酸化シリコン膜2)の膜厚
と等しくなるまでの時間である。
【0182】このときの直接加熱による基体表面の温度
は270 ℃とした。以上を第1堆積工程と称する。ここま
での工程によれば図2(B) に示すように開孔内に選択的
にAl−Si膜3が堆積する。
【0183】次にウェハをスパッタリング装置内に配し
てスパッタリングによりSiO2膜2の上にもAl−Siを堆
積させた。この工程は非選択的堆積工程である。これを
第2Al−Si膜堆積工程と称する。
【0184】このときの成膜条件は以下の通りである。
ターゲットとしてAl−Siを用いて、圧力の10-1〜10-3
TorrのAr雰囲気中で5〜10kWのDCパワーを付与して行
う。このときの基体温度は抵抗加熱により200 ℃とす
る。
【0185】以上の第2Al膜堆積工程によれば図2
(C) のように堆積速度10000 Å/分でSiO2膜2上にAl
膜4を形成することができる。
【0186】上述した方法によりAl−Si膜を形成し
た。
【0187】さらに、同じように準備した基体を再度用
いて、今度は直接加熱により基体表面温度を280 ℃〜48
0 ℃に設定し第1堆積工程によりAl−Si膜を形成し
た。ここで第1堆積工程における他の成膜条件および第
2堆積工程における成膜条件は全て同じものとした。
【0188】また、第1堆積工程時の基体表面温度を20
0 ℃〜260℃および490 ℃〜550 ℃と設定してAl−S
i膜を形成した。その結果は前出の表1および表2と同
様であった。
【0189】表1および表2から判るように、直接加熱
により基体表面温度が260 〜440 ℃の範囲ではAl−Si
は開孔内に、選択的に堆積速度3000〜5000Å/分で堆積
した。
【0190】基体表面温度が260 〜440 ℃の範囲での開
孔内のAl−Si膜の特性を調べてみると、炭素の含有は
なく、抵抗率2.8 〜3.4 μΩcm,反射率90〜95%,1μ
m 以上のヒロック密度が0〜10cm-2であり、スパイク発
生(0.15μm 接合の破壊確率)がほとんどない良好な特
性であることが判明した。
【0191】もちろんその上のスパッタリングによるA
l膜とのコンタクトも下のAl−Si膜の表面性がよいた
めに良好なものとなっていた。
【0192】これに対して基体表面温度が200 ℃〜250
℃では、堆積速度が1000〜1500Å/分と低く、スループ
ットも7〜10枚/Hと低下した。
【0193】また、基体表面温度が440 ℃を越えると、
反射率が60%以下、1μm 以上のヒロック密度が10〜10
4cm-2 、スパイク発生が0〜30%となり、開孔内のAl
−Si膜の特性は低下した。
【0194】次に上述した方法により以下に述べるよう
な構成の基体(サンプル)にAl−Si膜を形成した。
【0195】第1の基体表面材料としての単結晶シリコ
ンの上に、第2の基体表面材料としてのCVD 法による酸
化シリコン膜を形成し、フォトリソグラフィー工程によ
りパターニングを行い、単結晶シリコン表面を部分的に
露出させた。
【0196】このときの熱酸化SiO2膜の膜厚は7000Å、
単結晶シリコンの露出部即ち開口の大きさは2.5 μm ×
3μm 〜10μm ×10μm であった。このようにしてサン
プル1-2 を準備した。(以下このようなサンプルを“CV
D SiO2(以下SiO2と略す)/単結晶シリコン”と表記す
ることとする)。
【0197】サンプル1-3 は常圧CVD によって成膜した
ボロンドープの酸化膜(以下BSG と略す)/単結晶シリ
コン、 サンプル1-4 は常圧CVD によって成膜したリンドープの
酸化膜(以下PSG と略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-5 は常圧CVD によって成膜したリンおよびボ
ロンドープの酸化膜(以下BSPGと略す)/単結晶シリコ
ン、 サンプル1-6 はプラズマCVD によって成膜した窒化膜
(以下P-SiN と略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-7 は熱窒化膜(以下T-SiN と略す)/単結晶
シリコン、 サンプル1-8 は減圧DCVDによって成膜した窒化膜(以下
LP-SiNと略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-9 はECR 装置によって成膜した窒化膜(以下
ECR-SiN と略す)/単結晶シリコンである。さらに以下
に示す第1の基体表面材料と第2の基体表面材料の全組
み合わせによりサンプル1-11〜1-179 を作成した。第1
の基体表面材料として単結晶シリコン(単結晶Si),多
結晶シリコン(多結晶Si),非晶質シリコン(非晶質S
i),タングステン(W),モリブデン(Mo),タンタル(T
a),タングステンシリサイド(WSi),チタンシリサイド(T
iSi), アルミニウム(Al),アルミニウムシリコン(Al-S
i), チタンアルミニウム(Al-Ti), チタンナイトライド
(Ti-N),銅(Cu),アルミニウムシリコン銅(Al-Si-Cu),
アルミニウムパラジウム(Al-Pd),チタン(Ti),モリブ
デンシリサイド(Mo-Si),タンタルシリサイド(Ta-Si) を
使用した。第2の基体表面材料としてはT-SiO2,SiO2,BS
G,PSG,BPSG,P-SiN,T-SiN, LP-SiN,ECR-SiNである。以上
のような全サンプルについても良好なAl−Si膜を形成
することができた。
【0198】(実施例11) 実施例11は実施例10と同じ第1のAl−Si堆積工程
を行った後、第2の堆積工程としてトリメチルアルミニ
ウム(TMA) を用いたCVD 法を用いてAl−Si膜を全面に
形成するものである。基体として実施例10で用いたも
のと同じ構成(サンプル1-1)のものを用意した。上述の
第1のAl−Si堆積工程により開孔内にAl−Siを堆積
させた基体をCVD 装置内に配置した。
【0199】原料ガスとしてトリメチルアルミニウム(T
MA) を用い、H2ガスとの混合雰囲気中でAl−Si膜を基
体全面に堆積させた。
【0200】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Si膜は堆積速度500 Å/分で堆積し、その抵
抗率は3.3 〜3.5 μΩ・cm であり、耐マイグレーション
に優れた膜であった。
【0201】(実施例12) 実施例12は実施例10と同じ第1のAl−Si堆積工程
を行った後、第2の堆積工程としてスパッタリングによ
りAl−Cu膜を基体表面全面に形成するものである。基
体としては実施例10で用いたものと同じ構成(サンプ
ル1-1)のものを用意した。
【0202】上記第1のAl−Si堆積工程により開孔内
に選択的にAl−Siを堆積させた後、その基体をスパッ
タリング装置内に配置した。スパッタリングの際の成膜
条件は以下の通りである。
【0203】ターゲットとしてAl−Cu(0.5%)を用い5
×10-3TorrのAr雰囲気中でDCパワーを7kWとした。
【0204】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Cu膜は堆積速度10000 Å/分で堆積し、その
抵抗率は3.0 〜3.3μΩcmであり、耐マイグレーション
性に優れた膜であった。
【0205】(実施例13) 実施例13は実施例10と同じ第1のAl−Si堆積工程
を行った後、第2の堆積工程としてTMA とビスアセチル
アセトナト銅Cu(C5H7O2)2 とを用いたCVD 法によりAl
−Cu膜を全面に形成するものである。
【0206】基体としては実施例10で用いたものと同
じ構成(サンプル1-1)のものを用意した。
【0207】上記第1のAl−Si堆積工程により開孔内
に選択的にAlを堆積させた後、その基体をCVD 装置内
に配置した。
【0208】原料ガスとしてはTMA とCuを含むガスとし
てCu(C5H7O2)2 とを用い、Al−Cu膜を基体全面に堆積
させた。
【0209】本実施例による第2の堆積工程によれば、
Al−Cu膜は堆積速度500 Å/分で堆積し、その抵抗率
は3.3 〜3.5 μΩcmであり、耐マイグレーション性に優
れた膜であった。
【0210】(実施例14) 実施例14は実施例10と同じ第1のAl−Si堆積工程
を行った後、第2の堆積工程としてスパッタリングによ
りAl−Si−Cu膜を基体表面全面に形成するものであ
る。基体としては実施例10で用いたものと同じ構成
(サンプル1-1)のものを用意した。
【0211】上記第1のAl−Si堆積工程により開孔内
に選択的にAl−Siを堆積させた後、その基体をスパッ
タリング装置内に配置した。スパッタリングの際の成膜
条件は以下の通りである。ターゲットとしてAl−Si
(0.5%)−Cu(0.5%)を用い、Ar雰囲気中でDCパワーを7kW
とした。
【0212】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Si−Cu膜は堆積速度10000Å/分で堆積し、
その抵抗率は3.0 〜3.3 μΩcmであり、耐マイグレーシ
ョン性に優れた膜であった。
【0213】(実施例15) 実施例15は実施例10と同じ第1の第1のAl−Siと
ビスアセチルアセトナト銅Cu(C5H7O2)5 とH2とSi2H6
を用いたCVD 法によりAl−Si−Cu膜を全面に形成する
ものである。
【0214】基体としては実施例10で用いたものと同
じ構成(サンプル1-1 ) のものを用意した。上記第1の
Al−Si堆積工程により開孔内に選択的にAl−Siを堆
積させた後、その基体をCVD 装置内に配置した。原料ガ
スとしてはTMA とSiを含むガスとしてSi2H6,Cuを含むガ
スとしてCu(C5H7O2)2 とを用い、Al−Si−Cu膜を基体
全面に堆積させた。
【0215】本実施例による第2の堆積工程によれば、
Al−Si−Cu膜は堆積速度500 Å/分で堆積し、その抵
抗率は3.3 〜3.5 μΩcmであり、耐マイグレーション性
に優れた膜であった。
【0216】(実施例16) 実施例16は実施例10と同じ第1のAl−Si堆積工程
を行った後、第2の堆積工程としてスパッタリングによ
りAl−Ti膜を基体表面全面に形成するものである。基
体としては実施例10で用いたものと同じ構成(サンプ
ル1-1)のものを用意した。
【0217】上記第1のAl−Si堆積工程により開孔内
に選択的にAl−Siを堆積させた後、その基体をスパッ
タリング装置内に配置した。
【0218】スパッタリングの際の成膜条件は以下の通
りである。ターゲットとしてAl−Ti(0.5%)を用い、Ar
雰囲気中でスパッタリングを行ない、DCパワーを7kWと
した。
【0219】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Ti膜は堆積速度10000 Å/分で堆積し、その
抵抗率は3.0 〜3.3μΩcmであり、耐マイグレーション
性に優れた膜であった。
【0220】以上、実施例10−16について説明した
が、この他に、第1の堆積工程でAl−Siを堆積させ、
第2の工程でCVD 法によりAl−Tiを堆積させることも
可能である。また、第1の工程でAl−Siを堆積させ、
第2の工程でスパッタ法あるいはCVD 法により、Al−
Si−Tiを堆積させることも可能である。
【0221】(比較実験例2) 図4に示すCVD 装置を用いて実施例10で用いた基体の
構成(サンプル1-1 〜1-179)のものを用意し、基体を20
0 ℃〜650 ℃の広い範囲の温度条件の下で、抵抗加熱に
よって間接加熱する実験を行った。
【0222】その結果はどのサンプル共に選択性に優れ
たAl−Siが開孔内に堆積するものの、そのときの堆積
速度が100 〜800 Å/分程度と前述の実施例と比較して
1桁程劣る低いものであった。
【0223】以上説明した第10ないし16実施例にお
いては、基体にアルミニウムを選択的に堆積させる際に
基体を直接加熱するようにしたので、膜特性が優れた金
属膜を高堆積速度で形成することができるという効果が
ある。(実施例17) まず基体の用意をする。基体としては、例えば、N型単
結晶Siウェハ上に熱酸化により、厚さ8000ÅのSiO2を形
成したサンプルを用意する。これはSiO2に0.25μm ×0.
25μm 角〜100 μm ×100 μm 角の各種口径の開孔をパ
ターニングし、下地のSi単結晶を露出させたものであ
る。図2(A) はこの基体の一部分を示す模式図である。
ここで、1は伝導性基体としての単結晶シリコン基体、
2は絶縁膜(層)としての熱酸化シリコン膜である。こ
れをサンプル1-1 とする。VH1 およびVH2 は開孔(露出
部)であり、それぞれ直径が異なる。
【0224】基体1上へのAl成膜の手順は次の通りで
ある。
【0225】まず、基体1をロードロック室211に配
置する。このロードロック室211には前記したように
水素が導入されて水素雰囲気とされる。そして、排気系
216bにより反応室212内をほぼ1×10-8Torrに排
気する。
【0226】ただし反応室212内の真空度は1×10-8
Torrより悪くてもAlは成膜する。
【0227】そして、不図示のガスラインからDMAHを供
給する。DMAHラインのキャリアガスはH2を用いる。
【0228】不図示の第2のガスラインは反応ガスとし
てのH2用であり、この第2のガスラインからH2を流し、
不図示のスローリークバルブの開度を調整して反応室2
12内の圧力を所定の値にする。この場合の典型的圧力
は略々1.5Torr とする。DMAHラインよりDMAHを反応管内
へ導入する。全圧は略々1.5 Torrであり、DMAH分圧を略
々5.0 ×10-3Torrとする。その後ハロゲンランプ230
を点灯しウェハを直接加熱する。このようにしてAlを
堆積させる。
【0229】所定の堆積時間が経過した後、DMAHの供給
を一旦停止する。この過程で堆積されるAl膜の所定の
堆積時間とは、Si(単結晶シリコン基体1)上のAl膜
の厚さが、SiO2(熱酸化シリコン膜2)の膜厚と等しく
なるまでの時間である。
【0230】このときの直接加熱による基体表面の温度
は270 ℃とした。以上を第1堆積工程と称する。ここま
での工程によれば図2(B) に示すように開孔内に選択的
にAl膜3が堆積する。
【0231】上記Alの堆積終了後CVD 反応室212は
排気系216bにより5×10-3Torr以下の真空度に到達
するまで排気される。同時に、Rfエッチング室213は
5×10-6Torr以下に排気されている。両室が上記真空度
に到達したことを確認した後、ゲートバルブ210が開
き、基体が搬送手段(アーム)227を用いてCVD 反応
室212からRfエッチング室213へ移動され、ゲート
バルブ210が閉じられる。
【0232】基体がRfエッチング室213に搬送される
と、排気系216dによりRfエッチング室213を10
-6Torr以下の真空度に達するまで排気する。
【0233】その後Rfエッチング用アルゴン供給ライン
222によりアルゴンが供給されRfエッチング室213
は、10-1〜10-3Torrのアルゴン雰囲気に保たれる。
Rfエッチング用基体ホルダー220は200℃に保たれ
る。Rfエッチング用電極221へ100 WのRfが60秒間
供給され、Rfエッチング室213内でアルゴンの放電が
生じ、基体の表面をアルゴンイオンによりエッチング
し、CVD 堆積膜の表面層をとり除くことができる。この
場合のエッチング深さは酸化物相当で約100Åであ
る。
【0234】なお、この説明では、Rfエッチング室でCV
D 堆積膜の表面エッチングを行ったが、真空中を搬送さ
れる基体のCVD 膜の表面層は大気中の酸素等を含んでい
ないため、Rfエッチングを行わなくてもかまわない。そ
の場合、Rfエッチング室213は、CVD 反応室212と
スパッタ室214の温度差が大きく異なる場合、温度変
化を短時間で行うための温度変更室として機能する。
【0235】Rfエッチング室213において、Rfエッチ
ングが終了した後、アルゴンの流入を停止し、Rfエッチ
ング室213内のアルゴンを排気する。Rfエッチング室
213が5×10-6Torrまで排気され、かつスパッタ室
214が5×10-6Torr以下に排気された後、ゲートバ
ルブ210が開く。その後、基体がアーム227を用い
てRfエッチング室213からスパッタ室214へ移動さ
れ、ゲートバルブ210を閉じる。
【0236】基体がスパッタ室214に搬送されると、
Rfエッチング室213と同様に10-1〜10-3Torrのア
ルゴン雰囲気中で、基体ホルダー223を250 ℃に設定
する。
【0237】本実施例ではDC 7kWのパワーでアルゴンの
放電を行い、ターゲット材Al−Si(0.5%)をアルゴン
イオンで削りAl−Siを基体上に10000 Å/分の堆積速
度で堆積を行う。この工程は非選択的堆積工程である。
【0238】これを第2Al膜堆積工程と称する。
【0239】基体は5000ÅのAl膜の堆積を行った後、
アルゴンの流入およびDCパワーの印加を停止する。ロー
ドロック室211( 215) が5×10-3Torr以下に排
気された後、ゲートバルブ210が開き、基体が移動す
る。ゲードバルブ210が閉じた後、ロードロック室2
11( 15) にはN2ガスが大気圧に達するまで流入し、
ゲートバルブ210を通って基体は装置の外へ移動す
る。
【0240】前記第2Al膜堆積工程の成膜条件は以下
の通りである。ターゲットとしてAlを用いて、圧力1
-1〜10-3TorrのAr雰囲気中で5〜10kWのDCパワー
を付与して行う。このときの基体温度は抵抗加熱により
200 ℃とする。
【0241】以上の第2Al膜堆積工程によれば図2
(C) のように堆積速度10000 Å/分でSiO2膜2上にAl
膜4を形成することができる。
【0242】上述の方法を用いてAl膜を形成した。さ
らに、同じように準備した基体を再度用いて、今度は直
接加熱により基体表面温度を280 ℃〜480 ℃に設定し第
1堆積工程によりAl膜を形成した。ここで第1堆積工
程における他の成膜条件および第2堆積工程における成
膜条件は全て同じものとした。
【0243】また、第1堆積工程時の基体表面温度を20
0 ℃〜260℃および490 ℃〜550 ℃と設定してAl膜を
形成した。その結果は前出の表1および表2と同じであ
った。
【0244】表1および表2から判るように、直接加熱
により基体表面温度が260 〜440 ℃の範囲ではAlが開
孔内に、選択的に堆積速度3000〜5000Å/分で堆積し
た。
【0245】基体表面温度が260 〜440 ℃の範囲での開
孔内のAl膜の特性を調べてみると、炭素の含有はな
く、抵抗率2.8 〜3.4 μΩcm,反射率90〜95%,1μm
以上のヒロック密度が0〜10cm-2であり、スパイク発
生(0.15μm 接合の破壊確率)がほとんどない良好な特
性であることが判明した。
【0246】もちろんその上のスパッタリングによるA
l膜とのコンタクトも下のAl膜の表面性がよいために
良好なものとなっていた。
【0247】これに対して基体表面温度が200 ℃〜250
℃では、堆積速度が1000〜1500Å/分と低く、スループ
ットも7〜10枚/Hと低下した。
【0248】また、基体表面温度が440 ℃を越えると、
反射率が60%以下、1μm 以上のヒロック密度が10〜
104cm-2 スパイク発生が0〜30%となり、開孔内のA
l膜の特性は低下した。
【0249】次に上述した方法により以下に述べるよう
な構成の基体(サンプル)にAl膜を形成した。
【0250】第1の基体表面材料としての単結晶シリコ
ンの上に、第2の基体表面材料としてのCVD 法による酸
化シリコン膜を形成し、フォトリソグラフィー工程によ
りパターニングを行い、単結晶シリコン表面を部分的に
露出させた。
【0251】このときの熱酸化SiO2膜の膜厚は7000Å、
単結晶シリコンの露出部即ち開口の大きさは0.25μ
m ×0.25μm〜10μm ×10μm であった。この
ようにしてサンプル1-2 を準備した。(以下このような
サンプルを“CVD SiO2(以下SiO2と略す)/単結晶シリ
コン”と表記することとする)。
【0252】サンプル1-3 は常圧CVD によって成膜した
ボロンドープの酸化膜(以下BSG と略す)/単結晶シリ
コン、 サンプル1-4 は常圧CVD によって成膜したリンドープの
酸化膜(以下PSG と略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-5 は常圧CVD によって成膜したリンおよびボ
ロンドープの酸化膜(以下BSPGと略す)/単結晶シリコ
ン、 サンプル1-6 はプラズマCVD によって成膜した窒化膜
(以下P-SiN と略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-7 は熱窒化膜(以下T-SiN と略す)/単結晶
シリコン、 サンプル1-8 は減圧DCVDによって成膜した窒化膜(以下
LP-SiNと略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-9 はECR 装置によって成膜した窒化膜(以下
ECR-SiN と略す)/単結晶シリコンである。さらに以下
に示す第1の基体表面材料と第2の基体表面材料の全組
み合わせによりサンプル1-11〜1-179 を作成した。第
1の基体表面材料として単結晶シリコン(単結晶Si),
多結晶シリコン(多結晶Si),非晶質シリコン(非晶質
Si),タングステン(W),モリブデン(Mo),タンタル(T
a),タングステンシリサイド(WSi),チタンシリサイド(T
iSi), アルミニウム(Al),アルミニウムシリコン(Al-S
i), チタンアルミニウム(Al-Ti), チタンナイトライド
(Ti-N),銅(Cu),アルミニウムシリコン銅(Al-Si-Cu),
アルミニウムパラジウム(Al-Pd),チタン(Ti),モリブ
デンシリサイド(Mo-Si),タンタルシリサイド(Ta-Si)を
使用した。第2の基体表面材料としてはT-SiO2,SiO2,BS
G,PSG,BPSG,P-SiN,T-SiN, LP-SiN,ECR-SiNである。以上
のような全サンプルについても良好なAl膜を形成する
ことができた。
【0253】(実施例18) 本発明による実施例18は実施例17と同様に、図8に
示す装置を使用し、原料ガスとしてDMAHを用い、反応ガ
スとして水素ガスを用い、ハロゲンランプ230による
基体表面の直接加熱を行うことによってアルミニウム(A
l) 膜を形成するものである。
【0254】基体として実施例17と同様に0.25μ
m 角〜100 μm 角の各種開孔を複数有するSiO2膜で被覆
された単結晶シリコンウェハを用意した。この基体に対
して以下に述べるCVD 法による第1のAl膜堆積工程,
スパッタリング法による第2のAl−Si膜堆積工程を行
い、Al膜を形成した。
【0255】実施例17と同様の手順で、DMAHと水素と
をCVD 反応室212へ輸送して、Al堆積を行った。
【0256】第1Al膜形成工程の条件は、全圧力1.5T
orr,DMAH分圧1.5 ×10-4Torr, 基体表面の温度は270
℃とした。
【0257】以上の第1Al堆積工程によれば各種孔径
の開孔内にAlが堆積速度3000〜5000Å/分で堆積し良
好な選択性が得られた。次にこの基体をスパッタリング
室214内に配してSiO2および選択堆積したAlを含む
全面にAl−Siを5000Åの厚さに堆積させた。このとき
の堆積速度は10000 Å/分であった。
【0258】さらには同じ方法により、基体として実施
例17と同じサンプル1-11〜1-179を用いてAl膜を形
成した。どのサンプルにおいても第1,第2の堆積工程
を通して良好なAl膜を形成することができた。
【0259】以上は基体表面温度を270 ℃に設定したも
のであるが、この条件を200 ℃〜550 ℃まで10℃毎に変
えていき、Al膜を形成した。
【0260】以上各サンプルによる第1のAl堆積工程
によるAl膜の特性は表1および表2に示したのと同様
の結果が得られた。
【0261】(実施例19) 実施例19は実施例17と同じ第1のAl堆積工程を行
った後、第2の堆積工程としてスパッタリングによりA
l−Cu膜を基体表面全面に形成するものである。基体と
しては実施例17で用いたものと同じ構成(サンプル1-
1)のものを用意した。
【0262】上記第1のAl堆積工程により開孔内に選
択的にAlを堆積させた後、その基体をスパッタリング
室214内に配置した。スパッタリングの際の成膜条件
は以下の通りである。
【0263】ターゲットとしてAl−Cu(0.5%)を用い5
×10-3TorrのAr雰囲気中でDCパワーを7kWとした。
【0264】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Cu膜は堆積速度10000 Å/分で堆積し、そ
の抵抗率は3.0 〜3.3μΩcmであり、耐マイグレーショ
ン性に優れた膜であった。
【0265】(実施例20) 実施例20は実施例17と同じ第1のAl堆積工程を行
った後、第2の堆積工程としてスパッタリングによりA
l−Si−Cu膜を基体表面全面に形成するものである。基
体としては実施例19で用いたものと同じ構成(サンプ
ル1-1)のものを用意した。
【0266】上記第1のAl堆積工程により開孔内に選
択的にAlを堆積させた後、その基体をスパッタリング
室214内に配置した。スパッタリングの際の成膜条件
は以下の通りである。ターゲットとしてAl−Si(0.5%)
−Cu(0.5%)を用い、Ar雰囲気中でDCパワーを7kWとし
た。
【0267】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Si−Cu膜は堆積速度10000Å/分で堆積し、
その抵抗率は3.0 〜3.3 μΩcmであり、耐マイグレーシ
ョン性に優れた膜であった。
【0268】(実施例21) 実施例21は実施例17と同じ第1のAl堆積工程を行
った後、第2の堆積工程としてスパッタリングによりA
l−Ti膜を基体表面全面に形成するものである。基体と
しては実施例17で用いたものと同じ構成(サンプル1-
1)のものを用意した。
【0269】上記第1のAl堆積工程により開孔内に選
択的にAlを堆積させた後、その基体をスパッタリング
室214内に配置した。
【0270】スパッタリングの際の成膜条件は以下の通
りである。ターゲットとしてAl−Ti(0.5%)を用い、Ar
雰囲気中でスパッタリングを行ない、DCパワーを7kWと
した。
【0271】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Ti膜は堆積速度10000 Å/分で堆積し、その
抵抗率は3.0 〜3.3μΩcmであり、耐マイグレーション
性に優れた膜であった。
【0272】(実施例22) 図5に示した金属膜連続形成装置を用いて、前記基体
に、抵抗加熱により200 ℃〜650 ℃の温度条件の下
で、実施例17と同様に成膜を行った。
【0273】その結果、160 ℃〜450 ℃の抵抗加熱によ
る温度条件の下では炭素の含有がなく、抵抗率が3μΩ
・cm 程度と小さく、反射率の高い良質の膜が得られた。
より好ましくは260 ℃〜440 ℃で堆積速度が100 〜800
Åと高いものとなり、かつ配線寿命も長いものであっ
た。最も好ましかったのは270 ℃〜350 ℃であり、この
範囲ではヒロック密度が極端に小さく、アロイスパイク
の発生確率も低かった。
【0274】以上、実施例17〜22について説明した
が、この他に、第1の工程でAlを堆積させ、第2の工
程でAl−Si−Tiを堆積させることも可能である。
【0275】以上説明した第17ないし22実施例にお
いては、基体にアルミニウムを選択的に堆積させた後、
非選択的に金属膜を堆積させる際に基体を外気にさらす
ことなく連続的に堆積処理するようにしたので、ステッ
プカバレッジ,エレクトロマイグレーション等の膜特性
が優れた金属膜を高堆積速度で形成することができると
いう効果がある。
【0276】以下、上記図5(抵抗加熱)および図8
(直接加熱)に示した装置を用いて行った実施例(23
〜28)を示す。実施例23〜27はより好ましい直接
加熱方式を用いた装置(図8)を用いて行ったものであ
り、実施例27は抵抗加熱方式を用いた装置(図5)を
用いて行ったものである。 (実施例23) まず基体の用意をする。基体としては、例えば、N型単
結晶Siウェハ上に熱酸化により、厚さ8000ÅのSiO2を形
成したサンプルを用意する。これはSiO2に0.25μm ×0.
25μm 角〜100 μm ×100 μm 角の各種口径の開孔をパ
ターニングし、下地のSi単結晶を露出させたものであ
る。図2(A) はこの基体の一部分を示す模式図である。
ここで、1は伝導性基体としての単結晶シリコン基体、
2は絶縁膜(層)としての熱酸化シリコン膜である。こ
れをサンプル1-1 とする。VH1 およびVH2 は開孔(露出
部)であり、それぞれ直径が異なる。
【0277】基体1上へのAl−Si成膜の手順は次の通
りである。
【0278】まず、基体1をロードロック室211に配
置する。このロードロック室211には前記したように
水素が導入されて水素雰囲気とされる。そして、排気系
216bにより反応室212内をほぼ1×10-8Torrに
排気する。
【0279】ただし反応室212内の真空度は1×10
-8Torrより悪くてもAl−Siは成膜する。
【0280】そして、不図示のガスラインからDMAHおよ
びSi2H6 を供給する。DMAHラインのキャリアガスはH2
用いる。
【0281】不図示の第2のガスラインは反応ガスとし
てのH2用であり、この第2のガスラインからH2を流し、
不図示のスローリークバルブの開度を調整して反応室2
12内の圧力を所定の値にする。この場合の典型的圧力
は略々1.5Torr とする。DMAHラインよりDMAHを反応管内
へ導入する。全圧は略々1.5 Torrであり、DMAH分圧を略
々 1.5×10-4Torr, Si2H6 分圧を2×10-6Torrとする。
その後ランプを点燈しウェハを直接加熱する。このよう
にしてAl−Siを堆積させる。
【0282】Al−Si膜を形成する際の第2の原料ガス
としてのSiを含むガスとしては、Si2H6,SiH4,Si3H8,Si
(CH3)4,SiCl4, SiH2Cl2, SiH3Clを用いることができ
る。
【0283】DMAHとH2およびSi2H6 等のSi原料ガスとを
添加することにより、Siを 0.5〜2.0 %を含むAl−Si
を堆積させることができる。反応管圧力は0.05〜760Tor
r 、望ましくは 0.1〜0.8Torr 、基体温度は 260℃〜 4
40℃、DMAH分圧は反応管内圧力の1×10-5倍〜 1.3×
10×-3倍、Si2H6 分圧は反応管内圧力の1×10-7
1×10-4倍の範囲であり、このようにしてAl−Siが
堆積する。
【0284】所定の堆積時間が経過した後、DMAHの供給
を一旦停止する。この過程で堆積されるAl−Si膜の所
定の堆積時間とは、Si(単結晶シリコン基体1)上のA
l−Si膜の厚さが、SiO2(熱酸化シリコン膜2)の膜厚
と等しくなるまでの時間である。
【0285】このときの直接加熱による基体表面の温度
は270 ℃とした。以上を第1堆積工程と称する。ここま
での工程によれば図2(B) に示すように開孔内に選択的
にAl−Si膜3が堆積する。
【0286】上記Al−Siの堆積終了後CVD 反応室21
2は排気系216bにより5×10-3Torr以下の真空度
に到達するまで排気される。同時に、Rfエッチング室2
13は5×10-6Torr以下に排気されている。両室が上
記真空度に到達したことを確認した後、ゲートバルブ2
10が開き、基体が搬送手段(アーム)227を用いて
CVD 反応室212からRfエッチング室213へ移動さ
れ、ゲートバルブ210が閉じられる。
【0287】基体がRfエッチング室213に搬送される
と、排気系216dによりRfエッチング室213を10
-6Torr以下の真空度に達するまで排気する。
【0288】その後Rfエッチング用アルゴン供給ライン
222によりアルゴンが供給されRfエッチング室213
は、10-1〜10-3Torrのアルゴン雰囲気に保たれる。
Rfエッチング用基体ホルダー220は200℃に保たれ
る。Rfエッチング用電極221へ100WのRfが60秒間
供給され、Rfエッチング室213内でアルゴンの放電が
生じ、基体の表面をアルゴンイオンによりエッチング
し、CVD 堆積膜の表面層をとり除くことができる。この
場合のエッチング深さは酸化物相当で約100 Åである。
【0289】なお、この説明では、Rfエッチング室でCV
D 堆積膜の表面エッチングを行ったが、真空中を搬送さ
れる基体のCVD 膜の表面層は大気中の酸素等を含んでい
ないため、Rfエッチングを行わなくてもかまわない。そ
の場合、Rfエッチング室213は、CVD 反応室212と
スパッタ室214の温度差が大きく異なる場合、温度変
化を短時間で行うための温度変更室として機能する。
【0290】Rfエッチング室213において、Rfエッチ
ングが終了した後、アルゴンの流入を停止し、Rfエッチ
ング室213内のアルゴンを排気する。Rfエッチング室
213が5×10-6Torrまで排気され、かつスパッタ室
214が5×10-6Torr以下に排気された後、ゲートバ
ルブ210が開く。その後、基体をアーム227を用い
てRfエッチング室213からスパッタ室214へ移動
し、ゲートバルブ110を閉じる。
【0291】基体がスパッタ室214に搬送されると、
Rfエッチング室213と同様に10-1〜10-3Torrのア
ルゴン雰囲気中で、基体ホルダー223を250 ℃に設定
する。
【0292】本実施例では、DC 7kWのパワーでアルゴン
の放電を行い、ターゲット材Al−Si(0.5%)をアルゴ
ンイオンで削りAl−Siを基体上に10000 Å/分の堆積
速度で堆積を行った。この工程は非選択的堆積工程であ
る。
【0293】これを第2金属膜堆積工程と称する。
【0294】基体は5000ÅのAl−Si膜の堆積を行った
後、アルゴンの流入およびDCパワーの印加を停止する。
ロードロック室211(215) が5×10-3Torr以下
に排気された後、ゲートバルブ210が開き、基体が移
動する。ゲートバルブ210が閉じた後、ロードロック
室211( 215) にはN2ガスが大気圧に達するまで流
入し、ゲートバルブ210を通って基体は装置の外へ移
動する。
【0295】前記第2Al膜堆積工程の成膜条件は以下
の通りである。ターゲットとしてAl−Siを用いて、圧
力10-1〜10-3TorrのAr雰囲気中で5〜10kWのDCパ
ワーを付与して行う。このときの基体温度は抵抗加熱に
より200 ℃とする。
【0296】以上の第2金属膜堆積工程によれば図2
(C) のように堆積速度10000 ÅでSiO膜2上にAl
−Si膜4を形成することができる。
【0297】上述した方法によりAlを堆積させた。
【0298】さらに、同じように準備した基体を再度用
いて、今度は直接加熱により基体表面温度を280 ℃〜48
0 ℃に設定し第1堆積工程によりAl−Si膜を形成し
た。ここで第1堆積工程における他の成膜条件および第
2堆積工程における成膜条件は全て同じものとした。
【0299】また、第1堆積工程時の基体表面温度を20
0 ℃〜260℃および490 ℃〜550 ℃と設定してAl−Si
膜を形成した。その結果は前出の表1および表2と同様
であった。
【0300】表1および表2から判るように、直接加熱
により基体表面温度が260 〜440 ℃の範囲ではAlが開
孔内に、選択的に堆積速度3000〜5000Å/分で堆積し
た。
【0301】基体表面温度が260 〜440 ℃の範囲での開
孔内のAl膜の特性を調べてみると、炭素の含有はな
く、抵抗率2.8 〜3.4 μΩcm,反射率90〜95%,1μm
以上のヒロック密度が0〜10cm-2であり、スパイク発
生(0.15μm 接合の破壊確率)がほとんどない良好な特
性であることが判明した。
【0302】もちろんその上のスパッタリングによるA
l−Si膜とのコンタクトも下のAl−Si膜の表面性がよ
いために良好なものとなっていた。
【0303】これに対して基体表面温度が200 ℃〜250
℃では、堆積速度が1000〜1500Å/分と低く、スループ
ットも7〜10枚/Hと低下した。
【0304】また、基体表面温度が440 ℃を越えると、
反射率が60%以下、1μm 以上のヒロック密度が10〜
104cm-2 、スパイク発生が0〜30%となり、開孔内の
Al−Si膜の特性は低下した。
【0305】次に上述した方法により以下に述べるよう
な構成の基体(サンプル)にAl−Si膜を形成した。
【0306】第1の基体表面材料としての単結晶シリコ
ンの上に、第2の基体表面材料としてのCVD 法による酸
化シリコン膜を形成し、フォトリソグラフィー工程によ
りパターニングを行い、単結晶シリコン表面を部分的に
露出させた。
【0307】このときの熱酸化SiO2膜の膜厚は7000Å、
単結晶シリコンの露出部即ち開口の大きさは0.25μ
m ×0.25μm〜10μm ×10μm であった。この
ようにしてサンプル1-2 を準備した。(以下このような
サンプルを“CVD SiO2(以下SiO2と略す)/単結晶シリ
コン”と表記することとする)。
【0308】サンプル1-3 は常圧CVD によって成膜した
ボロンドープの酸化膜(以下BSG と略す)/単結晶シリ
コン、 サンプル1-4 は常圧CVD によって成膜したリンドープの
酸化膜(以下PSG と略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-5 は常圧CVD によって成膜したリンおよびボ
ロンドープの酸化膜(以下BSPGと略す)/単結晶シリコ
ン、 サンプル1-6 はプラズマCVD によって成膜した窒化膜
(以下P-SiN と略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-7 は熱窒化膜(以下T-SiN と略す)/単結晶
シリコン、 サンプル1-8 は減圧DCVDによって成膜した窒化膜(以下
LP-SiNと略す)/単結晶シリコン、 サンプル1-9 はECR 装置によって成膜した窒化膜(以下
ECR-SiN と略す)/単結晶シリコンである。さらに以下
に示す第1の基体表面材料と第2の基体表面材料の全組
み合わせによりサンプル1-11〜1-179 を作成した。第
1の基体表面材料として単結晶シリコン(単結晶Si),
多結晶シリコン(多結晶Si),非晶質シリコン(非晶質
Si),タングステン(W),モリブデン(Mo),タンタル(T
a),タングステンシリサイド(WSi),チタンシリサイド(T
iSi), アルミニウム(Al),アルミニウムシリコン(Al-S
i), チタンアルミニウム(Al-Ti), チタンナイトライド
(Ti-N),銅(Cu),アルミニウムシリコン銅(Al-Si-Cu),
アルミニウムパラジウム(Al-Pd),チタン(Ti),モリブ
デンシリサイド(Mo-Si),タンタルシリサイド(Ta-Si)を
使用した。第2の基体表面材料としてはT-SiO2,SiO2,BS
G,PSG,BPSG,P-SiN,T-SiN, LP-SiN,ECR-SiNである。以上
のような全サンプルについても良好なAl膜を形成する
ことができた。
【0309】(実施例24) 本発明による実施例24は図8に示す装置を使用し、原
料ガスとしてDMAH,Si2H6を用い、反応ガスとして水素ガ
スを用い、ハロゲンランプ230による基体表面の直接
加熱を行うことによってアルミニウム・シリコン(Al−
Si) 膜を形成するものである。
【0310】基体として実施例23と同様に0.25μ
m 角〜100 μm 角の各種開孔を複数有するSiO2膜で被
覆された単結晶シリコンウェハを用意した。この基体に
対して以下に述べるCVD 法による第1のAl−Si膜堆積
工程,スパッタリング法による第2のAl−Si膜堆積工
程を行い、金属膜を形成した。
【0311】実施例23と同様の手順で、DMAH,Si2H6
水素とをCVD 反応室212へ輸送して、Al−Si堆積を
行った。
【0312】第1Al−Si膜形成工程の条件は、全圧力
1.5 Torr,DMAH 分圧1.5 ×10-4Torr, 基体表面の温度
は270 ℃とした。
【0313】以上の第1Al−Si堆積工程によれば各種
孔径の開孔内にAl−Siが堆積速度3000〜5000Å/分
で堆積し良好な選択性が得られた。次にこの基体をスパ
ッタリング室214内に配してSiO2および選択堆積した
Al−Siを含む全面にAl−Siを5000Åの厚さに堆積さ
せた。このときの堆積速度は10000 Å/分であった。
【0314】さらには同じ方法により、基体として実施
例1と同じサンプル1-11〜1-179 を用いてAl−Si膜を
形成した。どのサンプルにおいても第1,第2の堆積工
程を通して良好な金属膜を形成することができた。
【0315】以上は基体表面温度を270 ℃に設定した
ものであるが、この条件を200 ℃〜550 ℃まで10℃毎
に変えていき、金属Al膜を形成した。
【0316】以上各サンプルによる第1のAl−Si堆積
工程によるAl−Si膜の特性は表1および表2に示した
のと同様の結果が得られた。
【0317】(実施例25) 実施例25は実施例23と同じ第1のAl−Si堆積工程
を行った後、第2の堆積工程としてスパッタリングによ
りAl−Cu膜を基体表面全面に形成するものである。基
体としては実施例1で用いたものと同じ構成(サンプル
1-1)のものを用意した。
【0318】上記第1のAl−Si堆積工程により開孔内
に選択的にAl−Siを堆積させた後、その基体をスパッ
タリング室214内に配置した。スパッタリングの際の
成膜条件は以下の通りである。
【0319】ターゲットとしてAl−Cu(0.5%)を用い5
×10-3TorrのAr雰囲気中でDCパワーを7kWとした。
【0320】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Cu膜は堆積速度10000 Å/分で堆積し、そ
の抵抗率は3.0 〜3.3μΩcmであり、耐マイグレーショ
ン性に優れた膜であった。
【0321】(実施例26) 実施例26は実施例23と同じ第1のAl−Si堆積工程
を行った後、第2の堆積工程としてスパッタリングによ
りAl−Si−Cu膜を基体表面全面に形成するものであ
る。基体としては実施例23で用いたものと同じ構成
(サンプル1-1)のものを用意した。
【0322】上記第1のAl−Si堆積工程により開孔内
に選択的にAl−Siを堆積させた後、その基体をスパッ
タリング室214内に配置した。スパッタリングの際の
成膜条件は以下の通りである。ターゲットとしてAl−
Si(0.5%)−Cu(0.5%)を用い、Ar雰囲気中でDCパワーを7
kWとした。
【0323】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Si−Cu膜は堆積速度10000Å/分で堆積し、
その抵抗率は3.0 〜3.3 μΩcmであり、耐マイグレーシ
ョン性に優れた膜であった。
【0324】(実施例27) 実施例27は実施例23と同じ第1のAl−Si堆積工程
を行った後、第2の堆積工程としてスパッタリングによ
りAl−Ti膜を基体表面全面に形成するものである。基
体としては実施例23で用いたものと同じ構成(サンプ
ル1-1)のものを用意した。
【0325】上記第1のAl−Si堆積工程により開孔内
に選択的にAlを堆積させた後、その基体をスパッタリ
ング室214内に配置した。
【0326】スパッタリングの際の成膜条件は以下の通
りである。ターゲットとしてAl−Ti(0.5%)を用い、Ar
雰囲気中でスパッタリングを行ない、DCパワーを7kWと
した。
【0327】本実施例における第2の堆積工程によれ
ば、Al−Ti膜は堆積速度10000 Å/分で堆積し、その
抵抗率は3.0 〜3.3μΩcmであり、耐マイグレーション
性に優れた膜であった。
【0328】(実施例28) 図5に示した金属膜連続形成装置を用いて、前記基体
に、抵抗加熱により200℃〜650 ℃の温度条件の下で、
実施例23と同様に成膜を行った。
【0329】その結果、160 ℃〜450 ℃の抵抗加熱によ
る温度条件の下では炭素の含有がなく、抵抗率が3μΩ
・cm 程度と小さく、反射率の高い良質の膜が得られた。
より好ましくは260 ℃〜440 ℃で堆積速度が100 〜800
Å/分と高いものとなり、かつ配線寿命も長いものであ
った。最も好ましかったのは270 ℃〜350 ℃であり、こ
の範囲ではヒロック密度が極端に小さく、アロイスパイ
クの発生確率も低かった。
【0330】以上、実施例23〜28について説明した
が、この他に、第1の工程でAl−Siを堆積させ、第2
の工程でAl−Si−Tiを堆積させることも可能である。
【0331】以上説明した本実施例23ないし28にお
いては、基体にアルミニウム・シリコンを選択的に堆積
させた後、非選択的に金属膜を堆積させる際に基体を外
気にさらすことなく連続的に堆積処理するようにしたの
で、ステップカバレッジ,エレクトロマイグレーション
等の膜特性が優れた金属膜を高堆積速度で形成すること
ができるという効果がある。 (実施例29) 図9に示すガス供給系付CVD装置を用いて、実施例1
のような実験を行った。
【0332】精製筒からCVD反応室までの配管長は
1.4mであった。この間でのガスのリーク量は5×1
-10 atm cc/secであった。水素の純度は9
9.99995〜99.99999Vol.%であっ
た。
【0333】Al膜の形成されたサンプルを見てみる
と、基本的には前出の表1および表2と同じであったが
次のような実験の結果、膜厚の面内分布が均一になって
いることが判明した。
【0334】5インチのSiウエハーをそのまま用いて
実施例1のようなサンプルを形成した。
【0335】Al−CVD法によりAlを開孔内に選択
的に堆積させた後、そのAl膜の膜厚の最大値と最小値
とを測定し、この値(mmax −mmin )を平均値(m
ave )で割って、膜厚分布Sを求めた。
【0336】
【数1】
【0337】その結果膜厚分布Sは2〜4%であった。
上記装置を用いずに、従来のように水素精製器をCVD
反応室より10m以上離し、CVD装置の外部に設けた
場合のSの値が5〜10%であることを考えると、本例
はウエハーからの多数個取りが行われる半導体デバイス
においてより効果が大きいものと考えられる。
【0338】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、基体にアルミニウムを選択的に堆積させる際に基体
を直接加熱するようにしたので、膜特性が優れた金属膜
を高堆積速度で形成することができるという効果があ
る。
【0339】さらに、本発明においては、基体にアルミ
ニウムを選択的に堆積させた後、非選択的に金属膜を堆
積させる際に基体を外気にさらすことなく連続的に堆積
処理するようにしたので、ステップカバレッジ,エレク
トロマイグレーション等の膜特性が優れた金属膜を高堆
積速度で形成することができるという効果がある。
【0340】さらに、本発明においては、基体にアルミ
ニウム・シリコンを選択的に堆積させた後、非選択的に
金属膜を堆積させる際に基体を外気にさらすことなく連
続的に堆積処理するようにしたので、ステップカバレッ
ジ,エレクトロマイグレーション等の膜特性が優れた金
属膜を高堆積速度で形成することができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するに好適な金属膜連続形成装置
の一例を示す模式図である。
【図2】本発明による金属膜形成法を説明するための模
式図である。
【図3】アルミニウムの選択堆積の様子を示す模式図で
ある。
【図4】本発明を比較するに好適な金属膜形成装置の一
例を示す模式図である。
【図5】本発明を実施するに好適な金属膜連続形成装置
の一例を工程順に整列して示した模式図である。
【図6】その概略平面構成図である。
【図7】基体の移動順序を矢印で付加した同概略平面構
成図である。
【図8】本発明を実施するに好適な金属膜連続形成装置
の他の例を示す模式図である。
【図9】本発明に好適に用いられるCVD装置を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 基体 2 絶縁膜(層) 3 アルミニウム膜 4 金属膜 101 反応室 102 ランプ 103 反射鏡 104 混合器 105 バブラー 106 ガス導入孔 107 排気系 108 排気孔 109 基体 110 基体ホルダー 111,111A ガス供給ライン 112 ガス導入ライン 113 排気ライン 210 ゲートバルブ 211,215 ロードロック室 212 CVD 反応室 213 Rfエッチング室 214 スパッタリング室 216a,216b,216c,216d,216e 排気系 217 抵抗加熱体 218 CVD 用基体ホルダ 219 CVD 用ガス導入ライン 220 Rfエッチング用基体ホルダ 221 Rfエッチング用電極 222 Rfエッチング用Ar供給ライン 223 スパッタリング用基体ホルダ 224 スパッタリング用ターゲット電極 224a スパッタリング用ターゲット材 225 スパッタリング用Ar供給ライン 226 搬送室 227 アーム(搬送手段) 230 ランプ(直接加熱源) 231 ツメ 301 CVD反応室 304 混合器 305 バブラー 307 排気系 320 冷却器 321 水素精製器 323 予備加熱器 330 精製筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平2−36197 (32)優先日 平成2年2月19日(1990.2.19) (33)優先権主張国 日本(JP) 前置審査 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 16/00 - 16/56 H01L 21/28 - 21/288 CA(STN)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVDによる金属膜形成法において、 膜形成用の空間に基体を配する工程と、 アルキルアルミニウムハイドライドのガスと修飾原子を
    含むガスと水素ガスとを前記空間に導入する工程と、 前記基体の表面をランプ加熱し、前記基体の表面にアル
    ミニウムを主成分とし修飾原子を含む金属膜を形成する
    工程とを含むことを特徴とする金属膜形成法。
  2. 【請求項2】 前記ランプ加熱はハロゲンランプまたは
    キセノンランプを用いて行なうことを特徴とする請求項
    1に記載の金属膜形成法。
  3. 【請求項3】 前記ランプ加熱により前記基体の表面温
    度を260℃以上440℃以下とすることを特徴とする
    請求項1に記載の金属膜形成法。
  4. 【請求項4】 前記アルキルアルミニウムハイドライド
    はジメチルアルミニウムハイドライドであることを特徴
    とする請求項1に記載の金属膜形成法。
  5. 【請求項5】 前記修飾原子はSi,Ti,Cuより選
    択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    1に記載の金属膜形成法。
  6. 【請求項6】 半導体および/または導電体が部分的に
    絶縁層から露出した露出部が表面に形成されている基体
    を第1の成膜室に配置し、前記第1の成膜室にアルキル
    アルミニウムハイドライドのガスと水素ガスとを導入
    し、前記基体を加熱維持して、前記露出部に選択的にア
    ルミニウムを主成分とする金属膜を堆積させる工程と、 前記基体を外気にさらすことなく、前記第1の成膜室か
    ら前記第1の成膜室に隣接して設けられた第2の成膜室
    に移動配置して、前記基体上の前記絶縁膜および堆積し
    たアルミニウムを主成分とする金属膜の上にさらに気相
    法により金属膜を形成する工程と、 を有することを特徴とする金属膜形成法。
  7. 【請求項7】 前記基体の加熱がランプ加熱であること
    を特徴とする請求項6に記載の金属膜形成法。
  8. 【請求項8】 前記基体の加熱により前記基体の表面温
    度を260℃以上440℃以下とすることを特徴とする
    請求項6に記載の金属膜形成法。
  9. 【請求項9】 前記アルキルアルミニウムハイドライド
    はジメチルアルミニウムハイドライドであることを特徴
    とする請求項6に記載の金属膜形成法。
  10. 【請求項10】 前記アルミニウムを主成分とする金属
    膜はアルミニウム単結晶であることを特徴とする請求項
    6に記載の金属膜形成法。
  11. 【請求項11】 半導体および/または導電体が部分的
    に絶縁層から露出した露出部が表面に形成されている基
    体を第1の成膜室に配置し、前記第1の成膜室にアルキ
    ルアルミニウムハイドライドのガスと修飾原子を含むガ
    スと水素ガスとを導入し、前記基体を加熱維持して、前
    記露出部に選択的にアルミニウムを主成分とする金属膜
    を堆積させる工程と、 前記基体を外気にさらすことなく、前記第1の成膜室か
    ら前記第1の成膜室に隣接して設けられた第2の成膜室
    に移動配置して、前記基体上の前記絶縁膜および堆積し
    たアルミニウムを主成分とする金属膜の上にさらに気相
    法により金属膜を形成する工程と、 を有することを特徴とする金属膜形成法。
  12. 【請求項12】 前記基体の加熱がランプ加熱であるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の金属膜形成法。
  13. 【請求項13】 前記基体の加熱により前記基体の表面
    温度を260℃以上440℃以下とすることを特徴とす
    る請求項11に記載の金属膜形成法。
  14. 【請求項14】 前記アルキルアルミニウムハイドライ
    ドはジメチルアルミニウムハイドライドであることを特
    徴とする請求項11に記載の金属膜形成法
  15. 【請求項15】 前記修飾原子はSi,Ti,Cuより
    選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求
    項11に記載の金属膜形成法。
  16. 【請求項16】 膜形成用の反応室内に基体を配し、ア
    ルキルアルミニウムハイドライドのガスと水素ガスとを
    前記反応室に導入し、前記基体上に膜を形成する気相化
    学反応装置において、 前記装置外部に設けられた水素ガス収容器から前記反応
    室に至る供給系の途中に水素精製器を接続し、前記気相
    化学反応装置は、前記水素精製器から前記反応室までの
    配管の長さが1.5m以下となるように前記水素精製器
    を内部に有することを特徴とする気相化学反応装置。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の気相化学反応装置
    を用いて、純度99.99995%に精製された水素と
    反応させることによりアルミニウムを主成分とする膜を
    形成することを特徴とする金属膜形成法。
JP3-23487A 1990-02-19 1991-02-18 金属膜形成法および気相化学反応装置 Expired - Lifetime JP3029679B2 (ja)

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JP3619690 1990-02-19
JP2-36196 1990-02-19
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JPH04214868A JPH04214868A (ja) 1992-08-05
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