JP3029639B2 - 自動車用内装表皮材 - Google Patents

自動車用内装表皮材

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車用内装表皮材に関するものである。
(従来の技術) 一般に、内装表皮材は、自動車のトリム、インストル
メントパネル、シート等の車内部品に貼り付けて使用さ
れる。
従って表皮材はユーザーの目や手に直接触れるもので
あり、極めて重要である。
さらに、近年の自動車高級化志向にともない、自動車
のインテリアにも高級感が求められるようになってき
た。各自動車メーカは、インテリア高級化の手段とし
て、「本革」が最も優れていることを見いだし、一部の
車両に適用している。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、本革は元来高価であり、しかも、耐候
性に乏しく、常時太陽光の照射するインストルメントパ
ネル等には使用しにくいという欠点を抱えている。ま
た、一頭の牛から採取できる革には限りがあり、大きな
部品の表皮材には使いにくいという欠点も持っている。
従って、これまでは、ポリ塩化ビニルを主成分とした表
皮材を用いていたが、特に触感(手触りの良さ)におい
て、本革と同等の物を作ることは困難であった。
本発明の目的はこのような従来の内装表皮材の欠点を
解決し、本革と同等の触感を得、かつ、本革よりも安価
で耐候性に優れた内装表皮材を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、本革の手触りの良さが如何なる物性と
関係があるかを明らかにすべく、鋭意研究を重ねた結
果、圧縮時のたわみ−反力挙動、粘弾性的挙動と関連が
深いことが判明した。
すなわち第2図に示すような金属製圧子3、制御装置
6、位置検知機7およびロードセル8を備えた圧縮測定
機を用い、本革または合成品のサンプル4を測定台5の
上にセットし、金属製圧子3でサンプルを圧縮して測定
すると、本革と合成品との間には決定的な違いがあるこ
とがわかる。まず第3図に示す粘性測定の結果について
述べる。測定は第2図に示す装置を用い一定のたわみま
でサンプルを圧縮し(加重)、その後一定荷重を保持す
る。この間、サンプルの粘性に起因し、サンプルは次第
に圧縮され、たわみが大きくなる(クリープ現象)。こ
の現象は、サンプルの粘性が大きいほど大きく現われ
る。その後、除重し、サンプルの回復の程度を時間の関
数として測定する。この際、粘性の小さいものは(例え
ば、ゴム)はすばやく戻るため、除重曲線は垂直に近く
なる。このクリープの程度を実測することで、サンプル
の粘性を定量的に把握することができる。
本革は、粘性が大きく、いわゆる「戻りが悪い」性質
を持つのに対し、合成品はいわゆる「ゴム的」弾性を持
つことがわかる。
これが、本革の「手触りの良さ」の一つの因子であ
る。
もう一つの因子は、圧縮時のたわみ−反力挙動であ
る。第4図に本革と合成品のたわみに対する反力を測定
した結果を示す。測定は、第2図に示す装置を用い、強
制的にたわみを与えながら、反力を測定するという方法
で行なった。第4図からわかるように、合成品と本革の
間にはかなりの違いが見受けられる。
すなわち、本革は0.1mm程度の圧縮時には、極めて柔
らかく(反力100g以下)、圧縮たわみが大きくなるにし
たがって、硬くなるという非線形的性質を示す。一方、
合成品1および2はともに、低歪で硬く、本革とは異な
った挙動を示すことがわかる。
以上2つの因子が、革の「手触りの良さ」を構成して
いる。すなわち、粘性は指で革を押した後の「指跡の残
りかた」、低歪での柔らかさは「手触りのソフトさ」、
そして、高歪下でのかたさは、「こしがある」とそれぞ
れ官能値と結びつき、これを総合して、人は「手触りの
良さ」を感ずるものと理解できる。
これらを達成するために、本発明者らは、第1図に示
す表皮層1および発泡層2から成る構成の表皮材を開発
した。すなわち、本発明の表皮材は積層体からなり、表
皮層は、ポリ塩化ビニルを主成分とし厚みが0.4mm以下
である事が必須要件である。第2層はエラストマーを発
泡させた発泡層からなり、発泡層厚みが0.2mm以上1.5mm
以下であり、発泡倍率が3倍以上である事を必須要件と
している。
本発明において、表皮層厚みは基本的には、薄いほど
好ましいが、0.4mmより厚い表皮層では、弾性が高くな
りすぎ、手触りが悪くなり、また、非線形性もなくなる
ので好ましくない。従って表皮層の厚みは0.4mm以下、
好ましくは0.2mm以下とする。また、表皮層のかたさは
特に限定するものではなが、JIS硬度で90以下であるの
が望ましい。
次に発泡層の発泡倍率は基本的には、高いほど望まし
いが、発泡倍率が3倍より小さいと弾性が高くなり、好
ましくない。従って発泡倍率は3倍以上とするが、6倍
以上の発泡倍率が好適である。
尚、ここで定義する発泡倍率は、以下の式による。
発泡倍率=db/da db:発泡後の比重 da:発泡前の比重 また発泡層の厚みは、最適値が存在し、厚すぎても薄
すぎても好ましくない。0.2mm未満では、弾性が高す
ぎ、1.5mmより厚くなると粘性が低くなり非線形性も消
失してしまい好ましくない。従って発泡層厚みは0.2mm
〜1.5mm、好ましくは0.3mm〜0.8mmとする。
これらの要件を満たす本発明の表皮材は、本革の手触
りとほぼ同等以上の触感が得られることがわかった。さ
らに、表皮層には、ポリ塩化ビニルを主とした配合物を
使用しているため、耐候性に優れ、十分に実用に耐える
安価なものである。
なお、本発明の表皮材になんらかの表面処理を施して
も良く、或は、極く薄い膜を張り合わせてもよい。さら
に、発泡層の下部に繊維層(基布)やエラストマーを主
成分とする固体層を張り合わせてもよく、何ら制限する
ものではない。
製造方法については、カレンダーロール等で表皮層と
発泡層を張り合わせた後、熱を与え、発泡層を発泡させ
てもよく、或は発泡させた後、表皮層と接着剤などを用
い張り合わせてもよい。製造方法には、限定されるもの
ではない。
(実施例) 本発明を次の実施例、比較例および参考例により説明
する。
実施例1〜7,比較例1〜6,参考例1,2 以下の手順で実施例1〜7および比較例1〜6表皮材
を作成した。
<表皮層の作成> 下記に示す配合で混練りし、カレンダーロールを用
い、所定の厚さにシート出しを行い、表1に示す物性を
有する表皮層を作成した。
ポリ塩化ビニル(重合度:約1000) 100重量部 可塑剤(TOTM) 50重量部 安定剤 8重量部 但し、可塑剤の量については、20重量部から120重量
部まで、硬度調整のため適宜変更した。なお、この時点
で表皮層かたさを、JIS K 6301の方法に準拠し測定し
た。
<発泡層の作成> 下記に示す配合で混練りし、カレンダーロールを用
い、所定の厚さにシート出しを行い、その後プレス機で
加圧、加熱し表1に示す物性を有する発泡層を得た。
ポリ塩化ビニル(重合度:約1000) 100重量部 可塑剤(DUP) 100重量部 発泡剤(大塚化学製オニファイン−CC) 8重量部 但し、発泡剤の量については、5重量部から40重量部
まで、発泡倍率調整のため適宜変更した。
<積層体の作成> 前記の要領で得た各表皮層と発泡層をアクリル系の粘
着剤を用い、張り合わせ、実施例1〜7および比較例1
〜6の表皮材を得た。
<表皮材の物性評価> 得られた上記表皮材(積層体)並びに参考例1および
2として用いた本革1および2につき前記圧縮測定機に
より、弾性/粘性測定・圧縮特性(たわみ−反力の非線
形性)を測定し、得た結果を表1に併記する。
ここで、非線形性については、反力1000gにおけるた
わみ量T1000と反力100gにおけるたわみ量T100の比を取
った。この値が小さいほど、前述のたわみ−反力関係が
非線形状態であること、即ち、革らしい手触りを有する
ことになる。表中の粘弾性比は、粘性と弾性の比を取っ
たものであり、この値が大きいほど革らしい手触りを有
することになる。
<表皮材の官能評価> 本発明による実施例、比較例の表皮材及び参考例の本
革を55名のパネラーにより、「手触りの良さ」の評価を
行ない得た結果を表1に併記する。
(発明の効果) 以上説明してきたように、ポリ塩化ビニルを主成分と
した表皮層とエラストマーを発泡させた発泡層からなる
本発明の表皮材は、表皮層の厚みを0.4mm以下、発泡層
の発泡倍率を3倍以上としかつ発泡層厚みを0.2mm〜1.5
mmとしたことにより、本革の触感と同等以上の触感が得
られ、表皮層にポリ塩化ビニルを主成分とした配合物を
使用したため耐候性に優れ、安価なものであるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の表皮材の側面図、 第2図は圧縮測定機により皮革の粘性測定をする説明
図、 第3図は本革と合成品のためわみの経時変化を示す線
図、 第4図は本革と人工品の圧縮時のたわみと反力の関係を
線図である。 1……表皮層、2……発泡層 3……金属製圧子、4……サンプル 5……測定台、6……制御装置 7……位置検知機、8……ロードセル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 唐木 覚志 大阪府吹田市千里丘上38―1―202 (72)発明者 増原 昭平 大阪府高槻市安岡寺町4―61―10 (56)参考文献 特開 平3−104632(JP,A) 特開 昭61−246056(JP,A) 特開 昭63−120179(JP,A) 特開 昭64−80519(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B60R 13/02 - 13/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニルを主成分とした表皮層とエ
    ラストマーを発泡させた発泡層からなる積層体に於い
    て、該表皮層の厚みが0.2mm以下であり、かつ、該発泡
    層の発泡倍率が3〜8倍であり、かつ、発泡層の厚みが
    0.3〜0.8mmであり、かつ、前記積層体の粘弾性比(粘度
    と弾性の比)が1.28以上、さらに非線形性の値(反力10
    00gのたわみ量T1000と反力100gのたわみ量T100との比)
    が3.10以下であることを特徴とする自動車用内装表皮
    材。
  2. 【請求項2】該表皮層の硬度が90Hs以下であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の自動車用内装表皮
    材。
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