JP3029081U - 柔軟バンドの止め金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は装着取外しが安全且つ容易で、皮革
製など柔軟バンドの柔らかな伸びによる美しさを最大限
に生かすことのできる柔軟バンドの止め金具を新規に提
供することを目的とするものである。 【構成】 本考案は中間の連結軸を基に折畳み展開する
二つ折れの一端に一半の柔軟バンドを刺し止め挿通する
つく棒付きの枠形尾錠金具を回動自在に取付けたことを
特徴とする柔軟バンドの止め金具にある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は皮革、合成皮革、ゴム、布製などの柔軟バンドの止め金具に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の止め金具としては登録第３０１５７７０号実用新案がある。該実用新 案は、折畳み展開する二つ折れの上片端に一半の皮革バンドを挿通止めする上箱 を取付け、該二つ折れの下片端に他半バンドを軸止めするための軸受板を折立て 形成したことを記載している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記の実用新案は二つ折れに連結する上箱にて一半の皮革バン ドを挟み止めるため、一半の皮革バンドは上箱の部分にて完全に分断されて皮革 バンドの柔らかな伸びによる美しさを損なっているという課題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は中間の連結軸を基に折畳み展開する二つ折れの一端に一半の柔軟バン ドを刺し止め挿通するつく棒付きの枠形尾錠金具を回動自在に取付けて構成して 、かかる課題を解決しようとするものである。

【０００５】

【作用】

本考案は一半の柔軟バンドを枠形尾錠金具の前側枠部下から挿入して取付軸上 に出してつく棒止めするとともに先部を取付軸上から後側枠部下に導出するので ある。柔軟バンドの刺し止め部分は枠形尾錠金具の枠目から表出して柔らか伸び による美しさが最大限に助長される。

【０００６】 また、一半の柔軟バンドはつく棒止めにて止め位置の調整が簡単にでき、しか も枠形尾錠金具にて長さ方向が前後２点にて押え止めされることとなる。

【０００７】

【実施例】

以下皮革製時計バンドについて実施例を説明する。

【０００８】 図１乃至図３は本考案の第１実施例を示すもので、上片１と下片２を中間の連 結軸３にて連結して、折畳み展開自在とする二つ折れ４を形成する。５は折畳み 時に掛止する止爪であり、６は同、止孔である。７は無端枠形をした枠形尾錠金 具で、両側の中間部間にばね棒タイプにてなるつく棒取付軸８を弾嵌張設してい る。９はつく棒である。

【０００９】 なお、つく棒取付軸８は一旦枠形尾錠金具７より外して先づ二つ折れ４の上片 １端に設ける軸受板1a，1b間に挿通し、それから枠形尾錠金具７の両側の中間部 間に弾嵌張設して、二つ折れ４との間の連結を兼ねさせるのである。

【００１０】 つく棒９はつく棒取付軸８の中間に基端部分を巻付け、先端を枠形尾錠金具７ の前側枠部7aに設ける凹部7bに載嵌させている。

【００１１】 一半の皮革バンド10aは前側枠部7a下から枠形尾錠金具７内に入れ、つく棒９ にて並列止孔11のひとつを選択して刺し止めしてつく棒取付軸８上より後側枠部 7c下に導出する。

【００１２】 他半の皮革バンド10bは二つ折れ４の下片２に設ける軸受板13a，13b間にばね 棒14止め連結している。

【００１３】 しかして二つ折れ４は展開することによりバンド輪を拡げて手首廻りより出入 れし、折畳みにより手首廻りに装着することとなる。一半の皮革バンド10aの先 部は定革12下に入れて定革止めするのである。

【００１４】 図４は第２実施例を示すもので、二つ折れ４の下片2aを横長枠形とし、上片1a を下片2aの中間部に嵌入する細帯板形に形成して、上片1aの端部上側につく棒取 付軸８を挿嵌するパイプ8aを設けて枠形尾錠金具７を取付け、下片2aの端部に他 半の皮革バンド10bをばね棒14止めにて取付けするためのコ形部材17を回動自在 に軸止め連結したのである。なお15は折畳み時に掛止する止爪、16は同、止軸で ある。

【００１５】 図５は第３実施例を示すもので、上片1bの先端に中間につく棒９取付用の切欠 部18を設けたつく棒取付軸８の保持筒19を設けるとともに、下片2bの端部中間に 取付筒20を設けて他半の皮革バンド10bの筒部21，21と噛合わせ、両端から雌雄 の取付けネジ22a，22bを螺挿するようにしたのである。

【００１６】 この実施例において皮革バンド10a，10bを幅広とするときは、図６に示すよう に上片1bに取付ける枠形尾錠金具７をバンド幅に合った幅広物に交換するととも に上片1bの保持筒19に枠形尾錠金具幅のフィット管23と長いつく棒取付軸８を通 して枠形尾錠金具７に弾嵌張設し、下片2bの取付軸20に螺挿する雌雄の取付けネ ジ22a，22bをバンド幅に合った長い物に交換して対応させるのである。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は以上のようにして、二つ折れの一端につく棒付きの枠形尾錠金具を取 付けたので、つく棒止め挿通する一半の皮革を含む柔軟バンドは枠形尾錠金具の 枠目からほぼすべてが表出して柔らか伸びによる柔軟バンドの美しさを最大限に 生かすという効果を生ずる。

【００１８】 止め金具を挟んで連結してバンド輪を形成するために、着脱に際して取り落と すおそれのない時計バンドを提供することができるという効果を生ずる。

【００１９】 つく棒付の枠形尾錠金具にて一半の柔軟バンドを刺し止めするようにしたので 、刺し止め位置の調整が容易になるという効果を生ずる。

【００２０】 一半の柔軟バンドは枠形尾錠金具の前側枠部と後側枠部の２点にて押えられる ので、跳ね上がりによる折曲ぐせが生じないという効果を生ずる。

【００２１】 二つ折れの折畳みと展開にてバンド輪を広狭して手首廻りより出入れするので 、一旦つく棒により刺し止め挿通した柔軟バンドは出入れに際してつく棒止めの 解除と再刺し止めの繰り返しによる疲労を解消して長期間しわを作らずに安定し て使用することができるという効果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案第１実施例の止め金具を示す斜視図で
ある。

【図２】 同、皮革バンドを取付けた状態にて示す斜視
図である。

【図３】 同、折畳んだ状態を示す縦断面図である。

【図４】 第２実施例の止め金具を示す斜視図である。

【図５】 第３実施例の止め金具を示す斜視図である。

【図６】 同、幅広バンドに対応させる構成を示す斜視
図である。

【符号の説明】 １，1a，1bは上片 ２，2a，2bは下片 ３は連結軸 ４は二つ折れ ５は止爪 ６は止孔 ７は枠形尾錠金具 ８はつく棒取付軸 8aはパイプ ９はつく棒 10aは一半の皮革バンド 10bは他半の皮革バンド 11は並列止孔 12は定革 13a，13bは軸受板 14はばね棒 15は止爪 16は止軸 17はコ形部材 18は切欠部 19は保持筒 20は取付筒 21，21は他半の皮革バンドの筒部 22a，22bは雌雄の取付けネジ 23はフィット管

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中間の連結軸を基に折畳み展開する二つ
   折れの一端に一半の柔軟バンドを刺し止め挿通するつく
   棒付きの枠形尾錠金具を回動自在に取付けたことを特徴
   とする柔軟バンドの止め金具。
2. 【請求項２】 枠形尾錠金具は側枠部の中間部間に二つ
   折れとの間の取付けを兼ねたばね棒タイプのつく棒取付
   軸を弾嵌張設している請求項１記載の止め金具。
3. 【請求項３】 二つ折れの一端に長さの異なるフィット
   管と大小幅の枠形尾錠金具を交換取付けするとともに、
   二つ折れの他端に取付筒を設け、該取付筒に他半の柔軟
   バンドをネジ取付けする雌雄のネジ軸を挿着し、該雌雄
   のネジ軸を長短してバンド幅の広狭に対応させる請求項
   ２記載の止め金具。