JP3028138B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP3028138B2 JP02256413A JP25641390A JP3028138B2 JP 3028138 B2 JP3028138 B2 JP 3028138B2 JP 02256413 A JP02256413 A JP 02256413A JP 25641390 A JP25641390 A JP 25641390A JP 3028138 B2 JP3028138 B2 JP 3028138B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動車その他の走行車に使用される空気入
りタイヤに関する。
従来の技術及びその問題点 従来の自動車用等の空気入りタイヤは、ビード部を補
強するビードコアとして、高炭鋼の線条に銅又は銅合金
のメッキをしたビードワイヤを使用していた。銅又は銅
合金のメッキをするのは、鋼とゴムとの接着性が悪いか
らである。
このように鋼を使用しているため、一本のタイヤのビ
ードワイヤは、重量と大きくなる。この重量の影響が大
きく、自動車の走行時の燃料消費量を増大させていた。
また、銅、銅合金は、空気中の水分、NOx,亜硫酸ガス
などで変質し易いため、包装材に防錆剤を含ませたり、
使用を早めにしたりする必要があり、取扱いが面倒であ
った。
本発明は、このような従来の空気入りタイヤの問題点
を解決し、重量が軽く、しかも取扱いが容易なビードコ
アを備えたタイヤを提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明の前記目的は、引張りモジュラスが350g/D以
上、曲げ最大力が0.1kg以上、融点又は軟化点が170℃以
上の非金属繊維材料製素線を環状に複数回巻回して作製
されたビードコアでビード部が補強されていることを特
徴とする空気入りタイヤにより達成される。
作用及び効果 本発明方法は、非金属繊維材料からなるビードコアを
使用すると共に、その変形によるホイールリムからの外
れを防止して、タイヤの軽量化を実現するものである。
すなわち、非金属繊維材料製ビードコアは、引張りモジ
ュラスが350g/D以上であるので、伸びに対する変形抵抗
が大きく、リムに装着した後の伸びが小さく押さえら
れ、伸びによるリムからの外れを防止できる。このよう
に、引張モジュラスの高いものを使用するので、使用す
るビードコアの太さや本数を少なくすることができ、軽
量化に極めて有利である。
前記非金属繊維材料素線は樹脂又はゴムにより束状に
固められるが、各素線は曲げ最大力が0.1kg以上とされ
るので、曲げに対する変形抵抗が大きく、リムに装着し
た後、タイヤに作用する外力やタイヤの空気圧によるビ
ードの曲がりが小さく押さえられ、曲げによるリムから
の外れを防止できる。また、タイヤの真円性がよく保た
れ、ユニフォミティもよくなる。
さらに、タイヤ製造工程において行なわれる加硫温度
に耐えるように、ビード補強材に使用される繊維材料
は、融点又は軟化点が170℃以上とされる。
上記の性質を有する繊維材料としては、アラミド繊
維、カーボン繊維、グラスファイバ等が挙げられ、これ
らを複合させて用いることもできる。
非金属繊維材料製素線の作製には、非金属繊維細線を
撚などにより束にしたもの、或いは非金属材料の単繊維
を使用することができる。さらに、これらの繊維材料を
ナイロン、エボナイト、エポキシ等の樹脂で処理し更に
ゴム被覆した素線とし、ビードのゴム部との接着性をよ
くするのが望ましい。
実施例 以下、本発明の実施例につき説明する。
[実施例1] 本発明の実施例としてアラミド繊維、カーボン繊維か
らなる線条、比較例としてスチール、ポリエチレン、ナ
イロン66からなる線条を、各々ビードコアの製作に使用
してタイヤを製造した。これらの材料により製作された
線条の性質を表1に示す。
注)表中の項目「構造」は、スチールについては直
径、他のものについてはヤーンのデニール数(分子)及
び撚の本数を示し、線条No.4の「2/2」は1500Dのヤーン
2本を引き揃えて下撚してストランドを形成し、該スト
ランドを2本上撚したことを示している。
さらに、線条No.1〜5について、220℃の溶融したナ
イロン6樹脂中を通過させ、その後ダイスに通して余分
なナイロン6を除去して径1mmの線条とした。これらの
線条をRFL溶液処理し、195℃で2分間乾燥した。一方、
前記線条No.1(アラミド繊維のもの)をナイロン6に通
す処理なしで、エポキシ化合物溶液処理して225℃で2
分間乾燥後、RFL溶液処理して225℃で2分間乾燥した。
これを線条No.6とする。その後、これらの線条をビード
インシュレーションゴムで被覆し外径約1.15mmとし、こ
れをビードコア作製用の素線とした。もっとも、実際に
は前記ビードインシュレーションゴムによる被覆をする
ことなくビードコア作製用の素線とすることもできる。
こうして得られた素線を、前記線条No.1〜6に対応して
素線No.1〜6とする。アラミド繊維を使用した素線No.1
を例にとると、該素線(1)は、断面を第1図に示すよ
うに、束状の繊維材料(2)を被覆層(3)で固めた状
態となっている。
これら処理により得られた素線No.1〜6の曲げ最大応
力を測定すると、表2の通りであった。その測定方法
は、25mmの間隔で素線を支持し、50cm/分の速度で中央
部を下方に押して変形させたときの最大抵抗力を測定す
るものである。
次に、素線No.1〜6を、各々巻回して5列5段に組ん
でビードコアとし、このビードコアを用いて195/65R15
ラジアルタイヤ(タイヤNo.1〜6)を作製した。この性
能をテストの結果を表3に示す。
ここで、テスト項目中 Iリム組み容易性は、タイヤをバールを用いて人手によ
りリムに装着するときの容易性、 II空気充填性は、空気の圧入により、1.7kg/cm2の内圧
が得られるかどうか、 III水圧テスト比は、空気の代わりに水を圧入力し、タ
イヤが破壊するときの水圧をいい、タイヤNo.3を100と
して比較したもの、 IVリム外れ比は、1.7kg/cm2の内圧のタイヤのビード部
をを外から押し、空気が漏れてリムが外れる時の力をい
い、タイヤNo.3を100として比較したもの、 Vリムずれ比は、2600ccエンジンを搭載した乗用車にタ
イヤを装着し、エンジンを5000rpmで回転させた状態で
急発進を行ない、その際に生じたリムとタイヤのずれを
いい、タイヤNo.3を100として比較したもの、 VIタイヤのユニフォミティ比は、タイヤのラジアルフォ
ースバリエーション比をいい、タイヤNo.3を100として
比較したもの、 VII転動抵抗比は、SAE(Society of Automobile Engine
ers Inc.)J1270に規定された測定法による数値 を各々示すものである。
表3から、タイヤNo.1〜6について次のように評価す
ることができる。
タイヤNo.1及び2 リム組がし易い、リムとの馴染みがよい、リム外れ及
びリムずれを生じ難い、ユニフォミティがよい、転動抵
抗が低い、と全ての点について良好である。
タイヤNo.3 リム組が堅く、転動抵抗が大きい。
タイヤNo.4 タイヤの加硫温度(170℃)に耐えられず溶融したた
め、タイヤの製作ができなかった。したがって、実用性
なし。
タイヤNo.5 ナイロン66が加硫中に収縮するため、ビード内周長が
短くなり、リム組が極めて困難である。素線のモジュラ
スが低いため、水圧テスト中にビードが伸びてタイヤの
破壊前にリムから外れてしまった。ビードコアは、柔軟
なため真円性が悪く、ユニフォミティが悪い。
タイヤNo.6 リムとの馴染みが悪く、タイヤNo.5同様、ユニフォミ
ティが悪い。
[実施例2] 素線の引張モジュラスを変えた例について次のテスト
を行なった。アラミド繊維を使用し、1500デニールの5
本撚の撚数を変えることにより、素線のモジュラスを変
更し、それぞれのリムずれ比及び曲げ最大力を測定し
た。その結果を表4及び第2図に示す。
第2図中、「リムずれ比100」は、スチール製ビード
ワイヤを使用した場合のリムずれ比を示している。これ
らの結果から明らかなように、ビードコアを構成する素
線の引張モジュラスが350g/D以上あると、従来のスチー
ル製ビードワイヤ使用のタイヤよりリムずれ比が小さく
押さえられるという、良好な結果を示している。
また、前記引張モジュラスは必要以上に高くすればリ
ム組みが困難となるので、表1中の値から算出される。
引張モジュラス(g/d)/強度(g/d) の値が、90以下となるようにし、スチールより小さくす
るのが、望ましい。
[実施例3] 表1の線条No.1と同じ線条を用い、被覆材を代えるこ
とにより素線の曲げ剛性を変化させた例について、その
曲げ最大力テストを行なった。素線の仕様及びテスト結
果は次の通りである。
A 線条をエポキシ化合物溶液処理し、RFL溶液処理
し、表5のゴムのインシュレーションを施したもの 曲げ最大力 0.02kg B 線条No.1をエポキシ化合物溶液処理し、表5のゴム
のインシュレーションを施し、500kv、5MeRADで電子線
照射したもの(低度の架橋状態) 曲げ最大力 0.10kg C 線条No.1をエポキシ化合物溶液処理し、表5のゴム
のインシュレーションを施し、200kv、5MeRADで電子線
照射したもの(低度の架橋状態) 曲げ最大力 0.08kg D 線条No.1をエポキシ化合物溶液処理し、表6のゴム
のインシュレーションを施し、150℃で10分間オーブン
加硫したもの(部分加硫状態) 曲げ最大力 0.25kg 曲げ最大力とリムずれ比との測定結果を第3図に示
す。
表5 SBR 50重量部 天然ゴム 50重量部 亜鉛華 3重量部 ステアリン酸 2重量部 カーボンブラック 80重量部 アロマオイル 20重量部 硫黄 15重量部 加硫促進剤 1重量部 リターダー 0.8重量部 表6 SBR 50重量部 天然ゴム 50重量部 亜鉛華 3重量部 ステアリン酸 2重量部 カーボンブラック 80重量部 アロマオイル 20重量部 硫黄 22.5重量部 加硫促進剤 1.2重量部 リターダー 0.8重量部 第3図中、「リムずれ比100」は、スチール製ビード
ワイヤを使用した場合のリムずれ比を示している。図か
ら明らかなように、素線の曲げ最大力を0.1以上とする
ことにより、従来のスチール製ビードワイヤを使用した
タイヤの場合よりリムずれを生じ難くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はビードコア用素線の1例の断面図、第2図は素
線のモジュラスとリムずれ比との関係を示すグラフ、第
3図は素線の曲げ最大力とリムずれ比との関係を示すグ
ラフである。 (1)……ビードコア用素線 (2)……繊維材料 (3)……被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 15/02 - 15/06 B60C 3/06 B29D 30/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】引張りモジュラスが350g/D以上、曲げ最大
    力が0.1kg以上、融点又は軟化点が170℃以上の非金属繊
    維材料製素線を環状に複数回巻回して作製されたビード
    コアでビード部が補強されていることを特徴とする空気
    入りタイヤ。
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