JP3027953B2 - 半導体素子の製造方法、投影露光装置及び投影露光方法 - Google Patents

半導体素子の製造方法、投影露光装置及び投影露光方法

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JP3027953B2
JP3027953B2 JP9070956A JP7095697A JP3027953B2 JP 3027953 B2 JP3027953 B2 JP 3027953B2 JP 9070956 A JP9070956 A JP 9070956A JP 7095697 A JP7095697 A JP 7095697A JP 3027953 B2 JP3027953 B2 JP 3027953B2
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exposure apparatus
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70225Optical aspects of catadioptric systems, i.e. comprising reflective and refractive elements

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体素子の製造に
使用される露光装置、特に実素子パターンよりも拡大さ
れたパターンを縮小投影するための露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路はますます微細化しその
パターンを焼き付ける露光装置はより解像力の高いもの
が要求されている。この要求を満たすためには光源の波
長を短波長化しかつ光学系の開口数(NA)を大きくし
なければならない。しかしながら波長が短くなると光の
吸収のために実用に耐える硝材が限られて来る。波長が
300nm以下になると実用上使えるのは合成石英と蛍石
(弗化カルシウム)だけとなる。また蛍石は温度特性が
悪く多量に使うことはできない。そのため屈折系だけで
投影レンズを作ることはきわめて困難である。また反射
系だけで開口数の大きい投影光学系を作ることも、収差
補正の困難性のために不可能に近い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、反射系と屈
折系とを組み合わせて投影光学系を構成する技術が種々
提案されている。その一例が、特開昭63−16331
9号公報に開示される如きリング視野光学系である。こ
の光学系では入射光と反射光が互いに干渉しないように
軸外の光束を用い、かつ軸外の輪帯部のみを露光するよ
うに構成されている。そのため開口数を大きくすること
が困難であり、超微細パターンの露光転写には多大の困
難を伴うものであった。
【0004】また、投影光学系中にビームスプリッター
を用いることによって、軸上の光束により一括でレチク
ル(マスク)の像を投影する反射屈折系からなる投影露
光装置が、例えば特公昭51ー27116号公報により
知られている。この構成ではビームスプリッター以降の
光学系の屈折面での反射によるフレアが多く、かつビー
ムスプリッターの反射率むら、吸収、位相変化等の特性
が何ら考慮されていないため、解像力が低く半導体製造
用露光装置としては到底使用に耐えるものではなかっ
た。また、ビームスプリッターによる光量損失のため光
の利用効率は25〜10%程度の低いものであった。
【0005】更に、上記と同様に投影光学系中にビーム
スプリッターを用いたものとして、特開平2ー6651
0号公報に開示された如き構成が知られている。しかし
ながら、この光学系においても前述の光学系と同様にフ
レアの発生が著しく、また光量損失が多く、ビームスプ
リッターでの反射率の不均一性や吸収特性、そして多層
膜であることによって生ずる入射角度に対する位相変化
の不均一性により解像力が劣化するという欠点もあり、
実用のためには大きな課題を有するものであった。
【0006】本発明の目的は、投影光学系中にビームス
プリッターを用いた構成であって、軸上の光束により大
きな開口数を有しつつ、フレアの発生が少なくビームス
プリッターにおける反射率の不均一性や位相変化の不均
一性による解像力の劣化を防止し、反射屈折系からなる
優れた結像特性を有する縮小投影光学系を備えた投影露
光装置の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の第1発明による投影露光装置は、300
nm以下の照明光を供給する照明光学系によって照明さ
れたレチクル上のパターンをウエハ上に縮小投影する投
影露光装置であって前記レチクルを通過した光束の光路
中に配置される第1群と、前記第1群を通過した光束の
光路中に配置される偏光ビームスプリッタと、前記偏光
ビームスプリッタを経た光束の光路中に配置されて該光
束を前記偏光ビームスプリッタへ向けて反射するための
凹面鏡を含む第2群と、前記凹面鏡で反射された後に前
記偏光ビームスプリッタを経た光束の光路中に配置され
る正の第3群と、前記偏光ビームスプリッタと前記凹面
鏡との間の光路中に配置される4分の1波長板とを有す
るものである。
【0008】また、本発明の第2発明による投影露光装
置は、照明光を供給する照明光学系によって照明された
レチクル上のパターンをウエハ上に縮小投影する投影露
光装置であって、前記レチクルを通過した光束の光路中
に配置される第1群と、前記第1群を通過した光束の光
路中に配置される偏光ビームスプリッタと、前記偏光ビ
ームスプリッタを経た光束の光路中に配置されて該光束
を前記偏光ビームスプリッタへ向けて反射するための凹
面鏡を含む第2群と、前記凹面鏡で反射された後に前記
偏光ビームスプリッタを経た光束の光路中に配置される
正の第3群と、前記偏光ビームスプリッタと前記凹面鏡
との間の光路中に配置される4分の1波長板とを有し、
前記偏光ビームスプリッタの偏光分離面は、
【0009】
【化4】
【0010】からなるグループから選択された少なくと
も1種で構成される薄膜層を含む誘電体多層膜であるも
のである。また、本発明の第3発明にかかる投影露光装
置は、照明光を供給する照明光学系によって照明された
レチクル上のパターンをウエハ上に縮小投影する投影露
光装置であって、前記レチクルを通過した光束の光路中
に配置される第1群と、前記第1群を通過した光束の光
路中に配置される偏光ビームスプリッタと、前記偏光ビ
ームスプリッタを経た光束の光路中に配置されて該光束
を前記偏光ビームスプリッタへ向けて反射するための凹
面鏡を含む第2群と、前記凹面鏡で反射された後に前記
偏光ビームスプリッタを経た光束の光路中に配置される
正の第3群と、前記偏光ビームスプリッタと前記凹面鏡
との間の光路中に配置される4分の1波長板とを有し、
前記偏光ビームスプリッタから前記第3群へ入射する光
束は、ほぼ平行光束であるものである。
【0011】また、本発明の第4発明にかかる投影露光
装置は、照明光を供給する照明光学系によって照明され
たレチクル上のパターンをウエハ上に縮小投影する投影
露光装置であって、前記レチクルを通過した光束の光路
中に配置される第1群と、前記第1群を通過した光束の
光路中に配置される偏光ビームスプリッタと、前記偏光
ビームスプリッタを経た光束の光路中に配置されて該光
束を前記偏光ビームスプリッタへ向けて反射するための
凹面鏡を含む第2群と、前記凹面鏡で反射された後に前
記偏光ビームスプリッタを経た光束の光路中に配置され
る正の第3群と、前記偏光ビームスプリッタと前記凹面
鏡との間の光路中に配置される4分の1波長板とを有
し、前記第1群および前記第3群の少なくとも一方は、
複数種の硝材から構成されるものである。
【0012】また、本発明の第5発明にかかる投影露光
装置は、照明光を供給する照明光学系によって照明され
たレチクル上のパターンをウエハ上に縮小投影する投影
露光装置であって、前記レチクルを通過した光束の光路
中に配置される第1群と、前記第1群を通過した光束の
光路中に配置されるプリズム型偏光ビームスプリッタ
と、前記プリズム型偏光ビームスプリッタを経た光束の
光路中に配置されて該光束を前記プリズム型偏光ビーム
スプリッタへ向けて反射するための凹面鏡を含む第2群
と、前記凹面鏡で反射された後に前記プリズム型偏光ビ
ームスプリッタを経た光束の光路中に配置される正の第
3群と、前記プリズム型偏光ビームスプリッタと前記凹
面鏡との間の光路中に配置されて、前記プリズム型偏光
ビームスプリッタに一体的に設けられる4分の1波長板
とを有するものである。
【0013】また、本発明の第6発明にかかる投影露光
装置は、照明光を供給する照明光学系によって照明され
たレチクル上のパターンをウエハ上に縮小投影する投影
露光装置であって、前記レチクルを通過した光束の光路
中に配置される第1群と、前記第1群を通過した光束の
光路中に配置されて、誘電体多層膜からなる偏光分離面
を有するプリズム型偏光ビームスプリッタと、前記プリ
ズム型偏光ビームスプリッタを経た光束の光路中に配置
されて該光束を前記プリズム型偏光ビームスプリッタへ
向けて反射するための凹面鏡を含む第2群と、前記凹面
鏡で反射された後に前記プリズム型偏光ビームスプリッ
タを経た光束の光路中に配置される正の第3群と、前記
プリズム型偏光ビームスプリッタと前記凹面鏡との間の
光路中に配置される4分の1波長板とを有し、前記プリ
ズム型偏光ビームスプリッタは、前記偏光分離面を透過
する透過光路と、前記偏光分離面で反射される反射光路
とを形成し、前記プリズム型偏光ビームスプリッタ中の
前記反射光路が前記プリズム型偏光ビームスプリッタ中
の前記透過光路よりも短くなるように構成されるもので
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の第1〜第6発明では、レ
チクル面等の第1面に形成された所定のパターンを、ウ
エハ面等の第2面上に縮小投影するための光学系とし
て、屈折系のみで構成することは困難であるため、反射
系と屈折系を組み合わせた構成としている。
【0015】そして、大きな開口数のもとで広い領域の
露光を可能とするために軸上の光束を用い、入射光と反
射光の分離を偏光ビームスプリッターと4分の1波長板
とで行なう構成としている。具体的には、図1の原理的
構成図に示す如く、レチクル面に相当する第1面10から
の光束が、第1レンズ群G1、偏光ビームスプリッター1
1を通過し、第2群G2中の凹面反射鏡13で反射されて再
び偏光ビームスプリッターを通過し、正の第3レンズ群
G3を経て、ウエハ面に相当する第2面20に達し、第2面
20上には第1面10のパターンの縮小像が形成される。こ
のとき、偏光ビームスプリッタと凹面反射鏡13との間に
は4分の1波長板12が配置される。
【0016】そして、偏光ビームスプリッター11は、第
1面10から凹面反射鏡13に達する光束を透過し、凹面反
射鏡13にて反射されて第2面20に達する光束を反射する
構成であることが好ましく、このとき、凹面反射鏡13で
反射された後に偏光ビームスプリッター11で反射されて
正屈折力の第3レンズ群G3 へ入射する光束がほぼ平行
光束であることが好ましい。
【0017】しかも、偏光ビームスプリッターとして
は、その偏光分離面を2つの直角プリズムが貼合わされ
た斜面に形成する構成と、薄い斜設平行平面板上に形成
する構成とが考えられるが、本発明においては偏光特性
の観点からして、2つのプリズムが貼合された斜面に誘
電体多層膜からなる偏光分離面を形成し、プリズムの接
合面に偏光分離面を有するビームスプリッターキューブ
として構成することが好ましい。
【0018】上記の如き本発明の構成の説明に先立っ
て、前記特開平2ー66510号公報に開示された構成
を例にとって、有害なフレアと光量損失について解析し
た結果について説明する。図7は特開平2ー66510
号公報に開示された光学系を模式的に示したものであ
る。縮小転写しようとするパターンの描かれたレチクル
1からの光束は、正屈折力のレンズ2を通りビームスプ
リッター3を通過して補正レンズ4を通り凹面鏡5で反
射される。凹面鏡5で反射された光束は、再度補正レン
ズ4を通りビームスプリッター3で反射された後、正屈
折力のレンズ6によって集光され、ウエハ7上にレチク
ルパターンの縮小像を結像する。
【0019】ここでレチクル1からの光束がビームスプ
リッター3を通るとき、入射光は半透膜によって反射光
と透過光とに分離されるが、半分近くの光が反射される
と共に半透膜での吸収によりかなりの光量損失を生じ、
半分近い反射光が周辺の鏡筒構造物によって反射及び散
乱されるためにフレアも生ずる。また、凹面鏡5からの
反射光がビームスプリッター3に戻って反射されるとき
には、半分近くの光が透過し、この透過光は光量損失を
生ずるのみならず、レチクル1で反射されて再び結像光
と同じ光路を通ってウエハ7に到達して非常に強いゴー
スト像を形成し又フレア光ともなる。更に、正屈折力の
レンズ6の表面やウエハ7で反射した光は、ビームスプ
リッター3と凹面鏡5で反射されて再びウエハ7に到達
するため、これらの反射光もフレアの原因となる。例え
ば、ビームスプリッター3の反射率を50%、ウエハ7
の反射率を30%とすると、フレア光はレチクル1の照
射光量(露光量)の4〜10%にも達する。限界解像の
ために許容されるフレアの光量は2%程度であるため、
上記の如き従来の構成では実用上問題がある。
【0020】ところで、一般的なビームスプリッターの
半透膜としては、金属薄膜が知られているが、金属膜で
は光の吸収が大きくなるために、光量損失が大きくなる
という問題があるのみならず、光吸収に起因する発熱に
より光学系の屈折率の変化や形状の変化を生ずるため、
光学系の収差を発生させるという問題も生ずる。このた
め効率の良い半透膜としては誘電体多層膜を用いること
が必要となる。ところが、誘電体多層膜からなる半透膜
においては、反射率の角度特性のむらのみならず、反射
の際に受ける位相の変化の角度特性にも変化が著しいと
いう問題があることが判明した。
【0021】そこで、ビームスプリッター3の半透膜3a
による反射率むらと位相変化について述べる。上記のよ
うに誘電体多層膜は吸収が少ないという利点を有するも
のの、角度が変わると透過率と反射率が変わり、更に位
相も変化するという角度依存特性を有している。即ち、
ビームスプリッター3に入射する光が平行光でなく集束
または発散する光束の場合には、透過率と反射率が波面
の場所によって変化し波面の周辺部の光量低下を招き、
実効的に開口数(NA)が小さくなって解像力の低化を
きたす。更に、位相が波面の場所によって変化すること
により波面収差が発生し、解像力の低下のみならずディ
ストーション(歪曲収差)を生ずるため、微細パターン
を形成する半導体製造装置としての実用化は難しいもの
である。
【0022】図2にその反射率透過率特性及び位相変化
特性の例を示す。図2(A)の反射率透過率特性におい
て、横軸は入射角、縦軸は反射率及び透過率である。実
線TA は透過率、破線RA は反射率を示す。図2(B)
の位相変化特性において、横軸は入射角、縦軸は位相変
化量を表し、実線TA は半透膜を透過する光を示し、破
線RA は半透膜で反射する光を示している。
【0023】ここで、位相変化の不均一性が解像力にい
かに影響するかを模式的に示す。図4(A)は半透膜30
における反射光束が正レンズ31によって所定面上に集光
される状態の模式図であり、図4(B)は半透膜での反
射光が受ける位相変化特性の説明図であり、図4(C)
は図4(B)に示される如き位相変化特性がある場合図
4(A)の如き光学系の瞳における波面収差を例示する
図である。
【0024】すなわち、軸上光線が半透膜11a に入射角
θ0 で入射して反射角θ0 で反射された後に、正レンズ
6で集光されて物体像を形成するものとし、軸外像点に
達する光束の主光線の光軸との成す角度をθ1 、軸外の
主光線と軸外周縁光線との成す角度をθ2 とすれば、こ
の軸外像点の形成に寄与する光束の位相変化特性は図4
(B)に示したθ1 ±θ2 の範囲となる。従って、この
範囲の光束の受ける位相変化の幅はΔφである。この位
相変化の幅によって、瞳面上では図4(C)に示す如く
同様にΔφの幅で位相変化特性の形状を反映した形の波
面収差を持つことになる。図4(C)中に接線〓として
示す如く、瞳面上の中央部での波面の傾きは、理想像点
に対して実際の結像点が像面上で変位することを意味す
る。また、波面の湾曲は入射面(紙面)内において生じ
て、その面内においてデフォーカスを生ずることにな
る。このことは、入射面(紙面)に垂直な方向での波面
の湾曲が少ないことからして、実質的な非点収差を生ず
ることになる。つまり、図4(C)に示す如き波面収差
を持つ場合には、像の変位や非点収差を生ずることとな
り、像性能の劣化をきたすことになるのである。そし
て、軸外光束の光軸を挟んだ(θ0 ±θ1 )の2光束に
ついて考えると、位相変化の湾曲のため波面の傾きが互
いに異なり、像点の変位量が異なることになって像の歪
曲を生ずることになる。これらの非点収差や歪曲収差は
非回転対象な収差であるために、通常の光学系において
補正することは困難である。
【0025】そこで、前記図2に示したビームスプリッ
ターとして一般的な半透膜における位相変化特性図に戻
れば、半透膜を透過する光(実線TA )は直線的ながら
大きく変化し、反射する光(破線RA )の位相変化特性
は大きく湾曲していることがわかる。従って、このよう
な半透膜においてはレンズ系の結像性能を如何に高めた
としても、半透膜での位相変化によって解像力の劣化が
避けられないものとなる。特に、半透膜で反射される光
(破線RA )の位相変化特性が大きく湾曲しているため
に著しい非点収差を発生することになり、また歪曲収差
も避けられない。
【0026】以上の如き従来の構成に対し、図1に示し
た本発明においては、偏光ビームスプリッターを用いる
ことにより、光量損失とフレアの発生を少なくするのみ
ならず、ビームスプリッターによる光量変化と位相変化
による波面収差などによる解像力の劣化、歪曲収差の発
生を防ぐことが可能である。すなわち、以上の如き半透
膜における位相変化特性に対し、偏光ビームスプリッタ
ーにおける偏光分離面は多層膜構成ではあるものの、図
3に示す如く位相変化特性はかなり安定していることが
判明した。すなわち、図3の実施例における角度特性図
に示す如く、偏光分離面を透過するp偏光の位相変化量
(実線Tp )は緩い傾きの直線であり、反射するs偏光
の位相変化量(破線Rs )はほとんど水平な直線となっ
ている。このため、偏光分離面を透過するp偏光(実線
Tp )においては瞳面上で波面がやや傾いて像面上での
像点の変位がやや生ずるものの、偏光分離面で反射され
るs偏光(破線Rs )による結像では広い角度範囲にお
いて位相の変化がほぼ一定しており波面の傾きを生ずる
ことがなく、光学系の優れた結像性能が維持されること
が分かる。尚、図3(A)は反射率特性、図3(B)は
位相変化特性であり、各グラフの横軸、縦軸は前記図2
のものと同一である。
【0027】このような偏光分離面における位相変化特
性に鑑みると、第1面から凹面反射鏡に達する光束を透
過し、該凹面反射鏡にて反射されて前記第2面に達する
光束を反射する構成とすることが好ましい。すなわち、
図3(A)に示した偏光分離特性の如く、偏光ビームス
プリッターは、入射角46度以上の範囲で透過するp偏
光(実線Tp )の透過率が90%以上であり、入射角5
8度以下の範囲で反射されるs偏光(破線Rs )の反射
率が90%以上という優れた値を有している。また、位
相変化もほぼ線形である。位相変化が線形であることに
より、像の全体の横ずれを生じはするものの歪曲収差は
生ずることはなく、位相変化特性の傾きが小さいために
非点収差の発生も小さく、解像力の低下も生じない。ま
た4分の1波長板を偏光ビームスプリッターと凹面反射
鏡の間に入れることにより光量損失をなくせるのみなら
ず、余分な反射光がウエハの配置される第2面上に戻ら
なくできるため、フレアを大幅に減らすことができる。
【0028】ただし、偏光ビームスプリッターが良好な
角度特性を持つのは上述の一定の角度範囲のみであるた
め、レチクルの配置される第1面と偏光ビームスプリッ
ターとの間に配置された正屈折力の第1レンズ群によっ
て、偏光ビームスプリッターに入射する光束をできるだ
け平行光に近付けることが好ましい。また、偏光ビーム
スプリッターで反射されて正屈折力の第3レンズ群へ入
射する光束の光軸とのなす角度についても、ほぼ光軸と
平行となるように構成することが望ましい。
【0029】具体的な光束の状態として、凹面反射鏡で
の反射の後、負屈折力の第2レンズ群G2 を通過して、
偏光ビームスプリッターでの反射を受けて正屈折力の第
3レンズ群へ入射する軸上物点からの周縁光線の光軸と
のなす角度は、プリズム内において7度を超えないこと
が好ましい。また、偏光ビームスプリッターから正屈折
力の第3レンズ群へ入射する軸外物点からの主光線が光
軸となす角度は同じくプリズム内において5度を超えな
いことが好ましい。これらの角度を超える場合には、凹
面反射鏡で反射されて負屈折力の第2レンズ群G2 を通
過し、1/4波長板によって偏光方向が変換されてs偏
光として偏光ビームスプリッターに入射する光束が、十
分反射されなくなるために結像に寄与する光量の損失が
大きくなり、フレア及び結像性能も劣化するため、良好
な結像を行うことが難しくなる。
【0030】そして、正屈折力の第1レンズ群から偏光
ビームスプリッターへ入射する軸上物点からの周縁光線
の入射角、及び軸外物点からの主光線の入射角は、共に
4度を超えないことが望ましい。この角度が大きくなり
すぎると、偏光ビームスプリッターの透過率特性からし
て光量損失が増大することとなるため好ましくない。ま
た、凹面反射面の収斂作用と負屈折力の第2レンズ群G
2 の発散作用との関係は、偏光ビームスプリッターを透
過してくるほぼ平行な光束を、凹面反射鏡での反射を経
て負屈折力第2レンズ群G2 を通過した後においてもほ
ぼ平行光束に変換することが、偏光ビームスプリッター
の薄膜特性の観点から上述のとおり望ましい。このた
め、凹面反射面の屈折力が第2レンズ群G2 の負屈折力
のおおよそ2倍の正屈折力を有していることが好まし
く、良好な収差補正のためには凹面反射鏡の収斂屈折力
をPr 、第2レンズ群G2 の負屈折力をPn とすると
き、 1.5|Pn |<Pr <4.0 |Pn | の範囲に構成することが望ましい。
【0031】上記の上限を超える場合には、凹面反射面
の収斂正屈折力が強くなり過ぎるため、色収差の補正に
は有利になるものの、偏光ビームスプリッターの薄膜特
性からして光量損失が過大になってしまい照明効率の低
下をきたす。また、下限を外れる場合には、凹面反射面
の屈折力が相対的に弱くなるため凹面反射鏡によって所
定の縮小倍率を得ることが難しくなって、相対的に第1
レンズ群G1 や第3レンズ群G3 での屈折力の増大を要
するためこれらのレンズ群での縮小倍率を負担すること
による諸収差の発生が著しくなるため好ましくない。
【0032】そして、本発明の上記構成において、凹面
反射鏡の曲率半径は、ウエハー面等の第2面上に形成さ
れる像の有効領域(イメージサークル)直径の15倍か
ら25倍であることが好ましい。凹面反射鏡において
は、その収斂作用によってある程度の縮小倍率を達成す
ると共に、ペッツバール和や非点収差、歪曲収差を良好
に補正するために、第1レンズ群G1 、第2レンズ群G
2 及び第3レンズ群G3からなる屈折系との収差バラン
スを良好に維持することが可能となる。すなわち、凹面
反射鏡の曲率半径が、縮小像の有効領域直径の15倍を
下回る場合には、色収差の補正には有利となるが、ペッ
ツバール和が正に増大して非点収差も歪曲収差も増加す
る。凹面反射鏡の屈折力が大きくなると凹面反射鏡での
反射の前後で偏光ビームスプリッターを経由する光束を
ほぼ平行光束とするために必要な負の第2レンズ群G2
の屈折力が大きくなるため、球面収差の補正のために正
屈折力の第3レンズ群G3 の屈折力が大きくなることが
必要となる。第3レンズ群G3 は像面としてのウエハ面
に近い位置に配置されるため、収差補正のためには第2
レンズ群G2 の負屈折力以上に大きな屈折力が必要とな
るため、ペッツバール和が著しく増大することとなって
しまう。尚、諸収差のより良好な補正のためには、凹面
鏡の曲率半径は縮小像の有効領域直径の19倍以上であ
ることが好ましい。逆に、凹面鏡の曲率半径が縮小像の
有効領域直径の25倍を超えて大きくなる場合には、非
点収差や歪曲収差の補正には有利となるが、所定の縮小
倍率を得ることが難しくなり、色収差の補正が不十分と
なるため実用的ではない。
【0033】また、本発明においては、レチクル面に相
当する第1面と凹面反射鏡とを結ぶ光軸に対して、偏光
ビームスプリッターの反射面(偏光分離面)の法線が成
す角度θ0 を、45度以上とすることが好ましい。すな
わち、凹面鏡で反射されて後にビームスプリッターで反
射される光束のビームスプリッター面への入射角及び反
射角を、45度より大きくなる配置とすることが好まし
い。この条件は、偏光ビームスプリッターの角度特性を
安定した良好な状態で使用するために必要となる。この
角度θ0 が45度より小さくなる場合には、良好な角度
特性が得られる角度範囲が狭くなり、偏光ビームスプリ
ッターを経由する光束がより平行であることが必要とな
るため、光学系の収差補正上の制約が大きくなり、良好
な結像性能を維持することが難しくなる。
【0034】また、偏光ビームスプリッターの反射面の
法線がレチクル面に相当する第1面と凹面反射鏡とを結
ぶ光軸に対して、少なくとも55度以下であることが望
ましい。この角度以上となることは、偏光ビームスプリ
ッターを構成するプリズムが大きくなって、凹面反射鏡
とレチクルの配置される第1面との距離が長くなって光
学系全体が大型化すると共に、凹面反射鏡の曲率半径が
大きくなって屈折力が弱くなり色収差の増大をまねくこ
とになる。
【0035】以上の如く、図1に示した本発明の原理的
構成においては、ビームスプリッター11の反射面11a で
反射される光路の光軸が、透過光路の光軸と直交しな
い。このため、ビームスプリッター11で反射される光束
の射出面が光軸に垂直になるようにして、プリズムとし
てのビームスプリッターキューブにおける実質的光路の
対象性を維持して非対象収差の発生を防止するために、
ビームスプリッターの反射光路側射出面には補助プリズ
ム14が貼合わされている。
【0036】ところで、4分の1波長板としては厚さの
薄い1軸性結晶(水晶)を用いなければならない。その
理由は光束が平行光からずれると異常光線に対して非点
収差が生じるためである。この非点収差は、通常波長板
で行なわれている2枚の結晶を90度互いに光学軸を回
転させて張り合わせる方法では補正できない。(常光
線、異常光線とも非点収差が生じてしまう。)この非点
収差量は、波面収差をWとして、 W=(no −ne )dθ2 と表わされる。ここで(no −ne )は常光線の屈折率
no と異常光線の屈折率ne との差、dは結晶が貼合せ
てなる4分の1波長板の厚さ、θは結晶内での平行光か
らのずれ角、即ち光束の発散(集束)角を表わしてい
る。
【0037】実用的な構成としては、4分の1波長板を
水晶にて構成する場合(no −ne)=0.01であり、光
束の発散(集光)状態を角度θ=7度程度とすると、十
分良好な結像性能を維持するために波面収差量Wを、4
分の1波長内すなわちw<λ/4に維持するためには、 d<200μm であることが好ましい。
【0038】尚、4分の1波長板は、前記偏光ビームス
プリッターと負屈折力の第2レンズ群との間に配置する
ことが好ましく、このような配置にすることによってほ
ぼ平行な光束中に4分の1波長板が配置されることとな
るため、4分の1波長板の特性が良好になる。
【0039】
【実施例】以下、図示した実施例について説明する。図
5は本発明の実施例の光学構成を示す光路図である。不
図示の照明光学系からくる紙面内に偏光した光(p偏
光)が集積回路のパターンが形成されたレチクルに相当
する第1面10を照明する。この第1面10上のパターンか
らの光束は、正屈折力を持つ第1レンズ群G1 によって
ほぼ平行光束に変換されて偏光ビームスプリッター11に
入射する。第1レンズ群G1 は第1面側から順に、両凸
形状の正レンズL11、両凹形状の負レンズL12からなる
前方群と、負レンズL13、第1面側に凹面を向けたメニ
スカスレンズL14及び正レンズL15、両凹負レンズL1
6、両凸正レンズL17からなる後方群で構成されてい
る。偏光ビームスプリッターの偏光分離多層膜面11aの
法線は、第1面10から凹面反射鏡13に至る光路の光軸に
対して50度の傾斜に形成されている。
【0040】負屈折力の第2レンズ群G2 は凹面反射鏡
13側に凸面を向けた負メニスカスレンズL20 のみから構
成されている。また、偏光ビームスプリッター11からの
反射光束を第2面20上に集光する正屈折力第3レンズ群
G3 は、偏光ビームスプリッター11側から順に、正レン
ズL31、両凹負レンズL32、両凸正レンズL33、ビーム
スプリッター側に強い凸面を向けた正レンズL34、第2
面20側に強い凹面を向けた負レンズL35及びビームスプ
リッター11側に強い凸面を向けた正レンズL36から構成
されている。
【0041】偏光ビームスプリッター11を透過する偏光
光(p偏光)は、4分の1波長板12を通り右(左)回り
円偏光に変換された後負屈折力の第2レンズ群G2 によ
り発散されて凹面反射鏡13に入射する。ここでは、凹面
反射鏡の収斂屈折力Pr の値は、負の第2レンズ群G2
の屈折力Pn に対して、 Pr =2.8 |Pn | の関係にある。この凹面鏡13の曲率半径は第2レンズ群
G2 のおおよそ2倍の正の屈折力を有していることが好
ましいが、良好な収差補正のためには、上述した範囲に
設定することが望ましい。この凹面反射鏡13で反射され
た光束は逆回りの円偏光となり集束しながら再度負屈折
力の第2レンズ群G2 と4分の1波長板12を通過しs偏
光となって再度偏光ビームスプリッター11に入射する。
このときの軸上物点からの光線の光軸に対する角度は約
4度であり、主光線のそれも約3度である。s偏光とな
った光束は偏光ビームスプリッター11で反射されて、正
屈折力の第3レンズ群G3 によってウエハ面に相当する
第2面20上にレチクルパターンの縮小像を形成する。こ
の実施例は、使用基準波長248nm において、結像倍率は
1/5の縮小倍率であり、開口数0.45を有している。ま
た、縮小投影像の有効領域( イメージサークル) の直径
は20mmであり、凹面反射面の曲率半径はその役21倍で
ある。
【0042】そして、偏光ビームスプリッター11を透過
する軸上物点からの周縁光線(所謂ランド光線)の光軸
に対する角度はおおよそ0度であり、主光線の光軸に対
する角度の最大値は約3度であること、また、偏光ビー
ムスプリッター11の反射面11a の法線と光軸のなす角は
50度に配置されているため、図3の角度特性に示す如
く、p偏光の透過率は50±3度の範囲において95%
以上で、位相の変化は入射角に対し線形となっている。
また、偏光ビームスプリッター11で反射されるs偏光の
角度は軸上物点からの周縁光線の光軸に対する角度はお
およそ4度であり、主光線の光軸に対する角度の最大値
は約3度であるため、図3の角度特性に示す如く、s偏
光の反射率は50±7度の範囲において95%以上で、
位相の変化は入射角に対しほとんど一定となっている。
【0043】下記の表1に本発明による光学系の一実施
例の諸元を示す。この表では、物体面としてのレチクル
面に相当する第1面から像面としてのウエハ面に相当す
る第2面に向かう順序で各面の曲率半径、面間隔および
硝材を示している。表中、各面の曲率半径および屈折率
は図5中右から左へ向かう光線の進行方向を正と定義
し、これを基準としてそれらの正負を定め、面間隔は光
線の進行方向が正である媒質中は正とし、光線の進行方
向が負である媒質中は負とするものとしている。
【0044】
【表1】
【0045】尚、石英ガラス及び蛍石の使用基準波長
(248nm)に対する屈折率は以下のとおりである。 石英ガラス: 1.50855 蛍 石 : 1.46799 ところで、上記の表中においては、石英ガラス上に設け
られた4分の1波長板12が、偏光ビームスプリッター11
に接合されているものとし、その厚さは薄いため無視し
た。4分の1波長板12そのものは極めて薄いため、石英
ガラスに接着して支持することが必要である。
【0046】また、上記実施例の構成に用いられた偏光
ビームスプリッターの薄膜構成は、21層からなり、高
屈折率物質として酸化ハフニウム
【0047】
【化5】
【0048】を用い、低屈折率物質として酸化シリコン
【0049】
【化6】
【0050】を用いて入射角を50度としたものであ
り、この構成からなる偏光ビームスプリッターの特性が
前述した図3に示したものである。図3に示した角度特
性図に示すとおり、50度±7度の範囲でs偏光の反射
率は95%以上であり、50度±3度の範囲でp偏光の
透過率は95%以上である。またこの範囲では位相変化
は緩やかな線形または一定であり、歪曲収差や像の劣化
は起こらないことは前述したとおりである。尚、高屈折
率物質としては上記の他、
【0051】
【化7】
【0052】等が有用であり,低屈折率物質として
【0053】
【化8】
【0054】等が有効である。尚、図2に示した従来の
半透膜の特性は、高屈折率物質として酸化アルミニウム
【0055】
【化9】
【0056】を用い、低屈折率物質として酸化シリコン
【0057】
【化10】
【0058】を用いた31層の構成からなるものであ
り、入射角を45度としたものである。図6に上記実施
例の結像性能を示すために、球面収差、非点収差、歪曲
収差及び倍率の色収差を示す。基準波長はλ1(248nm)と
し、±0.5nm の範囲でλ2(247.5nm)及びλ3(248.5nm)に
ついての収差量を示した。各収差図から分かるように、
本実施例によれば極めて良好な結像性能を有しているこ
とが明らかであり、上述した偏光ビームスプリッターの
良好な偏光分離特性及び位相の角度特性とあいまって、
優れた縮小投影像を鮮明に効率良く形成することが可能
となる。
【0059】ところで、上記実施例においては負屈折力
の第2レンズ群G2 を単一の負メニスカスレンズで構成
したが、この構成に限られるものではなく、複数のレン
ズで構成することが可能である。そして、凹面反射面を
負レンズの裏面反射面とすることによって、第2レンズ
群G2 と凹面反射面とを一体的に構成することも可能で
ある。
【0060】
【発明の効果】以上の如く、本発明により屈折系のみで
投影レンズを作ることができない波長域でも反射系と屈
折系に、偏光ビームスプリッターと4分の1波長板を組
み合わせることによって、非点収差、歪曲収差、色収差
を含む諸収差を良好に補正した縮小投影光学系を実現す
ることができ、所定領域のレチクルパターンを縮小投影
することが可能となる。また、この光学系は光量損失が
少なくかつフレアも少ないものであるため、極く微細な
パターンを優れた解像力にて鮮明に投影することがで
き、一段と微細パターンの投影が必要となっている半導
体素子の製造において極めて有用な露光装置を提供する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学系の原理的構成図、
【図2】従来の半透膜の反射率透過率特性及び位相変化
特性を示す図、
【図3】本発明における偏光ビームスプリッターについ
ての反射率透過率特性及び位相変化特性を示す図、
【図4】位相変化特性と結像性能との関係を説明する
図、
【図5】本発明による実施例の光学構成を示す光路図、
【図6】本発明による実施例の諸収差図、
【図7】従来の光学系を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10…第1面(レチクルのパターン面) 20…第2面(ウエハ面) 11…偏光ビームスプリッター 12…4分の1波長板 13…凹面反射鏡 14…補助プリズム G1 …正屈折力の第1レンズ群 G2 …負屈折力の第2レンズ群 G3 …正屈折力の第3レンズ群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−66510(JP,A) 特開 平2−12217(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G02B 27/28 G03F 7/20 521

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】照明光を供給する照明光学系によって照明
    されたレチクル上のパターンをウエハ上に縮小投影する
    投影露光装置において、 前記レチクルを通過した光束の光路中に配置される第1
    群と、 前記第1群を通過した光束の光路中に配置される偏光ビ
    ームスプリッタと、 前記偏光ビームスプリッタを経た光束の光路中に配置さ
    れて該光束を前記偏光ビームスプリッタへ向けて反射す
    るための凹面鏡を含む第2群と、 前記凹面鏡で反射された後に前記偏光ビームスプリッタ
    を経た光束の光路中に配置される正の第3群と、 前記偏光ビームスプリッタと前記凹面鏡との間の光路中
    に配置される4分の1波長板とを有し、 前記偏光ビームスプリッタから前記第3群へ入射する光
    束は、ほぼ平行光束であることを特徴とする投影露光装
    置。
  2. 【請求項2】前記第1群から前記偏光ビームスプリッタ
    へ入射する光束は、ほぼ平行光束であることを特徴とす
    る請求項1記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】前記照明光学系は、直線偏光した光で前記
    レチクルを照明することを特徴とする請求項3記載の投
    影露光装置。
  4. 【請求項4】照明光を供給する照明光学系によって照明
    されたレチクル上のパターンをウエハ上に縮小投影する
    投影露光装置において、 前記レチクルを通過した光束の光路中に配置される第1
    群と、 前記第1群を通過した光束の光路中に配置される偏光ビ
    ームスプリッタと、 前記偏光ビームスプリッタを経た光束の光路中に配置さ
    れて該光束を前記偏光ビームスプリッタへ向けて反射す
    るための凹面鏡を含む第2群と、 前記凹面鏡で反射された後に前記偏光ビームスプリッタ
    を経た光束の光路中に配置される正の第3群と、 前記偏光ビームスプリッタと前記凹面鏡との間の光路中
    に配置される4分の1波長板とを有し、 前記4分の1波長板は、ほぼ平行な光束中に配置される
    ことを特徴とする投影露光装置。
  5. 【請求項5】照明光を供給する照明光学系によって照明
    されたレチクル上のパターンをウエハ上に縮小投影する
    投影露光装置において、 前記レチクルを通過した光束の光路中に配置される第1
    群と、 前記第1群を通過した光束の光路中に配置される偏光ビ
    ームスプリッタと、 前記偏光ビームスプリッタを経た光束の光路中に配置さ
    れて該光束を前記偏光ビームスプリッタへ向けて反射す
    るための凹面鏡を含む第2群と、 前記凹面鏡で反射された後に前記偏光ビームスプリッタ
    を経た光束の光路中に配置される正の第3群と、 前記偏光ビームスプリッタと前記凹面鏡との間の光路中
    に配置される4分の1波長板とを有し、 前記第1群および前記第3群の少なくとも一方は、複数
    種の硝材から構成されることを特徴とする投影露光装
    置。
  6. 【請求項6】前記第3群は、正レンズと負レンズとを含
    み、 前記第3群中の前記正レンズは、第1の硝材で構成さ
    れ、 前記第3群中の前記負レンズは、前記第1の硝材とは異
    なる第2の硝材で構成されることを特徴とする請求項5
    記載の投影露光装置。
  7. 【請求項7】前記第1群は、正レンズと負レンズとを含
    み、 前記第1群中の前記負レンズは、前記第1の硝材で構成
    され、 前記第1群中の前記正レンズは、前記第2の硝材で構成
    されることを特徴とする請求項6記載の投影露光装置。
  8. 【請求項8】前記第1の硝材は蛍石であり、前記第2の
    硝材は石英であることを特徴とする請求項6または7記
    載の投影露光装置。
  9. 【請求項9】前記偏光ビームスプリッタから前記第3群
    へ入射する光束は、ほぼ平行光束であることを特徴とす
    る請求項4乃至8の何れか一項記載の投影露光装置。
  10. 【請求項10】前記第1群から前記偏光ビームスプリッ
    タへ入射する光束は、ほぼ平行光束であることを特徴と
    する請求項9記載の投影露光装置。
  11. 【請求項11】前記照明光学系は、直線偏光した光で前
    記レチクルを照明することを特徴とする請求項4乃至1
    0の何れか一項記載の投影露光装置。
  12. 【請求項12】前記偏光ビームスプリッタの偏光分離面
    は、 【化1】 HfO2,Y22,Sc23,Al23,MgO,YF3,MgF2,LaF3, SiO2,LiF からなるグループから選択された少なくとも1種で構成
    される薄膜層を含む誘電体多層膜であることを特徴とす
    る請求項1乃至11の何れか一項記載の投影露光装置。
  13. 【請求項13】前記薄膜層は、 【化2】 YF3,MgF2,LaF3,SiO2,LiF からなるグループから選択された少なくとも1種で構成
    される低屈折率の薄膜層を含むことを特徴とする請求項
    12記載の投影露光装置。
  14. 【請求項14】前記薄膜層は、 【化3】 HfO2,Y22,Sc23,Al23,MgO からなるグループから選択された少なくとも1種で構成
    される高屈折率の薄膜層を含むことを特徴とする請求項
    12または13記載の投影露光装置。
  15. 【請求項15】前記4分の1波長板は、前記プリズム型
    偏光ビームスプリッタに一体的に設けられることを特徴
    とする請求項1乃至14の何れか一項記載の投影露光装
    置。
  16. 【請求項16】前記プリズム型偏光ビームスプリッタ
    は、前記偏光分離面を透過する透過光路と、前記偏光分
    離面で反射される反射光路とを形成し、 前記プリズム型偏光ビームスプリッタ中の前記反射光路
    が前記プリズム型偏光ビームスプリッタ中の前記透過光
    路よりも短くなるように構成されることを特徴とする請
    求項1乃至15の何れか一項記載の投影露光装置。
  17. 【請求項17】請求項1乃至16の何れか一項記載の投
    影露光装置を用いて、照明されたレチクル上のパターン
    をウエハ上に縮小投影することを特徴とする投影露光方
    法。
  18. 【請求項18】請求項1乃至16の何れか一項記載の投
    影露光装置を用いて半導体素子のパターンを焼き付ける
    工程を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
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