JP3027730B2 - 冷蔵装置 - Google Patents

冷蔵装置

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JP3027730B2
JP3027730B2 JP27071397A JP27071397A JP3027730B2 JP 3027730 B2 JP3027730 B2 JP 3027730B2 JP 27071397 A JP27071397 A JP 27071397A JP 27071397 A JP27071397 A JP 27071397A JP 3027730 B2 JP3027730 B2 JP 3027730B2
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  • Removal Of Water From Condensation And Defrosting (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白米や小麦等の被
冷蔵物を保存するのに適した冷蔵装置に関するものであ
る。更に詳しくは、ペルチェ冷却装置の吸熱部に生じる
ドレンを自己処理可能な冷蔵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭や農家等において、白米を鮮
度よく保存できるように、図4に示すような保冷式の米
びつ装置が提案されている。図4に示す保冷式の米びつ
装置90は、上下に長い直方体形状のハウジング91を
有している。このハウジング91の内部には収納庫92
が設置されており、この収納庫内で白米を保存できるよ
うになっている。収納庫92は、その周囲が断熱材93
によって囲われている。収納庫92の下方には、収納庫
91から所望の量の白米を払い出すための計量装置94
が設置され、この計量装置94の下方には計量装置94
によって払い出された白米を取り出すための取出容器9
5が設置されている。収納庫92の上方には、吸熱ユニ
ット96および排熱ユニット97を備えた冷却装置98
が配置され、この冷却装置98から収納庫92の内部に
冷気を供給し、その内部を冷やすことができるようにな
っている。この冷却装置98によって、収納庫内に白米
を長期保存するのに適した環境が構築される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す米びつ装置
90は、収納庫92と冷却装置98が上下に配列された
状態となっているの、米びつ装置90の高さ寸法が非常
に大きくなる。この結果、家庭等に手軽に設置できな
い。
【0004】冷媒が不要で、圧縮器や蒸発器等を必要と
しない簡易な冷却系統を構成できるペルチェ冷却装置を
使用して、冷却装置の占めるスペースを削減することが
考えられる。このような冷却装置を採用すれば、米びつ
装置90のサイズを小型にできる。
【0005】しかしながら、収納庫92の上方に冷却装
置が配置されていると、冷却装置の吸熱部で結露した場
合には、それが収納庫92に滴下して白米を濡らしてし
まう。この結果、白米を鮮度良く長期保存できないこと
もある。このため、ペルチェ冷却装置を採用して、米び
つ装置の高さ寸法を低く抑えることができても、白米を
長期保存するという重要な機能を十分満足させることは
できない。
【0006】冷却装置の吸熱部に発生したドレンを回収
できるような機構を用意すれば、収納庫内へのドレンの
滴下を防ぐことができる。しかし、このような機構によ
ってドレンを回収した場合には、そのドレンを定期的に
排水する必要がある。この排水をユーザーに任せたので
は非常に使い勝手の悪いものとなる。また、回収したド
レンを自動的に外部に排水処理する機構を設けることも
可能であるが、装置の価格が高騰し、さらに、ドレンの
排水先まで配管を準備する必要がある。
【0007】そこで、一般的に、冷媒圧縮冷蔵庫等で用
いられているように、コンプレッサの排熱を利用してド
レンを処理する方法と同様に、回収したドレンをペルチ
ェ冷却装置に電力を供給する電源装置の放熱によって、
自己蒸発処理することが検討されている。しかし、電源
装置の放熱量は限られているので、湿度が高いときのよ
うに大量のドレンが発生する場合には、そのすべてを蒸
発処理できなくなる可能性がある。この状態が継続する
と、ドレンが溜まるのでやはりドレンを定期的に排水す
ることが必要となる。従って、電源装置の放熱を用いて
自己蒸発処理するためにドレンの処理量に余裕のあるシ
ステムを開発することが急務になっている。
【0008】本発明においては、湿度が高い場合でも、
装置内で発生した大量のドレンを自己処理でき、ユーザ
ーがドレンの排水を気にしないで安心して使用できる冷
蔵装置を提供することを目的としている。また、装置内
で発生したドレンの自己処理能力に十分な余裕のあるド
レン処理システムを開発し、家庭や農家等において使い
勝手が良く、しかも、廉価な冷蔵装置を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の冷蔵
装置では、冷却装置の吸熱部に発生したドレンを蒸発用
トレイに回収し、電源装置の放熱を熱源として利用して
蒸発処理する際に、蒸発用トレイに吸湿材を用いた蒸発
用フィンを設置してドレンの蒸発面積を広げ、処理能力
を大幅に向上している。そして、蒸発用トレイをペルチ
ェ冷却装置の排熱部と電源装置の間に配置することによ
り、ドレンには電源装置の放熱に加えて、排熱部の放熱
も加わることになり、ドレンの蒸発処理能力を一層高め
ることができる。さらに、蒸発したドレンは排熱部によ
って温められた後に外部に排出されることになるので、
外部に放出されるときは多少乾いた状態になり、外部に
排出された空気によって装置の外壁等が濡れてしまう心
配もない。
【0010】すなわち、本発明の冷蔵装置は、被冷蔵物
を収納可能な収納庫と、この収納庫を冷却可能なペルチ
ェ冷却装置と、ペルチェ冷却装置に電力を供給可能な電
源装置とを有する冷蔵装置において、ペルチェ冷却装置
は、収納庫の側面に沿って上下に延びる吸熱部と、この
吸熱部の外側に配置された排熱部とを備え、この排熱部
と電源装置が上下に配置されており、さらに、電源装置
と排熱部との間に配置されたドレンを蒸発させるための
蒸発用トレイと、ペルチェ冷却装置の吸熱部で発生した
ドレンを蒸発用トレイに導くドレン回収装置とを有し、
蒸発用トレイに吸湿材を用いた蒸発用フィンが設置さ
、蒸発したドレンは前記排熱部を介して外部に排出さ
ることを特徴としている。
【0011】本発明の冷蔵装置では、ペルチェ冷却装置
の吸熱部で発生したドレンはドレン回収装置によって蒸
発用トレイに導かれ、電源装置からの熱によって蒸発す
る。この際に、蒸発用トレイに吸水性のある素材による
蒸発用フィンを設けておくと、蒸発用トレイ内のドレン
が蒸発用フィンまで浸透する。この結果、蒸発用トレイ
に蓄積されたドレンの水面に加え、蒸発用フィンの表面
でもドレンが蒸発処理されるので、ドレンの蒸発面積が
広く確保され、蒸発処理能力を向上できる。さらに、蒸
発用トレイを電源装置の放熱によって加温することによ
り、ドレンの温度が上がるので、蒸発しやすくなり、ま
た、電源装置の放熱によって上昇気流が発生し、これが
蒸発用トレイおよび蒸発用フィンに沿って流れるので、
この点でも蒸発処理能力が向上する。このため、湿度が
高い環境に冷蔵装置を設置した場合でも、装置内で発生
したドレンを確実に蒸発処理できる程度、あるいはそれ
以上にドレンの処理能力に余裕を持った冷蔵装置を提供
できる。従って、ユーザーがドレンの排水を気しないで
安心してどのような環境下でも使用できる冷蔵装置を実
現できる。このような本発明の冷蔵装置によれば、回収
したドレンをユーザーが定期的に排水しなくても良くの
で、非常に使い勝手が良く、設置場所を選ばない冷蔵装
置を提供できる。また、回収したドレンを自動的に装置
外部に排水処理する特別な機構を設けなくてもよいの
で、冷蔵装置自体も安価であり、設置費用のいらない冷
蔵装置を提供できる。
【0012】このように、ペルチェ冷却装置の吸熱部を
収納庫の側面に沿って配置し、この吸熱部の外側に排熱
部を設置することにより、ペルチェ冷却装置の吸熱部お
よび排熱部収納庫の側面に配置され、装置の高さ寸法
をより低く抑えることができ、家庭や農家等に一層手軽
に設置できるサイズの冷蔵装置を提供できる。また、
下に配置された排熱部と電源装置との間に蒸発用トレイ
が位置することにより、蒸発用トレイおよびフィンで蒸
発されたドレンは、排熱部を通って外気に排出される。
従って、蒸発したドレンは排熱部によって温められた後
に外部に排出されることになる。このため、排熱部の下
では飽和状態であっても外部に放出されるときは多少乾
いた状態になり、外部に排出された空気によって装置の
外壁等が濡れてしまう心配もない。また、蒸発用トレイ
が電源装置と排熱部の間に位置しているので、ドレンに
は電源装置の放熱に加えて、排熱部の放熱も加わること
になり、ドレンの蒸発処理能力を一層高めることができ
る。
【0013】また、ドレンの蒸発処理能力をより高める
ためには、複数の蒸発用フィンのうち、その一部または
全ての蒸発用フィンの一端が排熱部に達しているように
することが望ましい。このようにすれば、ドレンの蒸発
面積を最も広げることができる。また、蒸発用フィンの
一端をペルチェ冷却装置の排熱部に達するまで延ばすこ
とにより、ドレン蒸発面積がより広く確保できると共
に、排熱部の放熱によって近傍の蒸発用フィンの表面温
度が上昇するので、蒸発量をさらに増加させることがで
きる。
【0014】さらに、蒸発用トレイと排熱部との間に
却ファンを設ければ、ペルチェ冷却装置の排熱効果が高
まると共に、空気の循環量が増加するので、ドレンの蒸
発処理能力をさらに向上させることができる。これによ
り、被冷蔵物を保存するために消費される電力を低減で
き、蒸発効率も上げられるので、コンパクトでランニン
グコストの低い家庭等において使いやすい冷蔵装置を提
供できる。
【0015】収納庫の上方に被冷蔵物の投入可能な投入
口を設置しておけば、上方から冷蔵物を投入できるの
で、白米や小麦等の穀物を保冷するのに適して構成の冷
蔵装置を実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
適用した冷蔵装置の一例である米びつ装置を説明する。
図1には米びつ装置の外観形状を斜視図を用いて示して
ある。また、図2(A)には米びつ装置の概略構成を縦
断面図を用いて示してある。さらに、図2(B)には吸
湿材を斜視図を用いて示してある。
【0017】これらの図に示すように、本例の米びつ装
置1は、上下に長い直方体形状のハウジング2を有し、
このハウジング2の上方は開閉可能な蓋3によって塞が
れている。この蓋3を開くと、白米を収納庫4に投入可
能な投入口5が現れ、この口から白米を収納庫内に投入
できる。収納庫4は、熱伝導性に優れた金属板によって
囲われ、内部に断面が矩形状で上下に延びた中空の空間
が設けられている。収納庫4の下方は、断面が矩形の空
間が徐々に狭くなったテーパ状の払出し部6になってお
り、その先端が払出し口6aとなって計量装置7に接続
されている。計量装置7は、ハウジング2の前面2aか
ら操作できるようになっており、収納庫4から所望の白
米を外部操作によって払い出すことができる。計量装置
7の下方には、この装置によって払い出された白米を外
部に取り出すための取出容器8が着脱可能な状態に設け
られている。このため、ユーザは蓋3を開ける等の作業
をすることなく、所望の量の白米を簡単に取得できる。
このように、本例の米びつ装置1は、収納庫4の上方に
設けられた投入口5から白米を投入でき、穀物を保冷す
るのに適した構造となっている。
【0018】本例の米びつ装置1では、収納庫4の周囲
は一定の間隔を開けて断熱壁9によって囲われている。
収納庫4と断熱壁9の間の空間はペルチェ冷却装置10
によって冷却された空気が循環する層(循環層)11と
なっている。この循環層11は、収納庫4と断熱壁9と
の間に所定の間隔で挿入されたスペーサ12によって確
保されている。本例の米びつ装置1では、ペルチェ冷却
装置10によって冷却れた空気が媒体となって収納庫4
を周囲全体から徐々に冷却して収納庫4およびこの内部
に貯蔵された白米の熱を吸収できる。
【0019】循環層11の空気を冷却するペルチェ冷却
装置10は、収納庫4に対してハウジング2の後面2b
の側に設置されている。本例のペルチェ冷却装置10
は、収納庫4の側面に沿って上下に延びる吸熱側ヒート
シンク13が循環層11の内部に位置しており、ハウジ
ング2の後面2bの側、すなわち、吸熱側ヒートシンク
(吸熱部)13の外側に位置する排熱側ヒートシンク
(排熱部)14が配置されている。そして、これらのヒ
ートシンク13、14はペルチェ冷却ユニット15によ
って連結されている。
【0020】循環層11において、吸熱側ヒートシンク
13の近傍には、ペルチェ冷却装置10によって冷却さ
れた循環層11の冷気の循環効率を高めるための循環フ
ァン16が設けられている。この循環ファン16によっ
て、循環層全体の冷気が満遍なく循環する。これによ
り、収納庫4を周囲全体からより均一な状態で冷却で
き、収納庫4に投入された白米全体を均一な状態で冷や
すことができる。この結果、白米全体を鮮度良く長期保
存できる。
【0021】排熱側ヒートシンク14の下方には、ペル
チェ冷却装置10に電力を供給可能な電源装置20が配
置され、電源装置20と排熱側ヒートシンク14とは上
下に配列された状態となっている。このため、本例の米
びつ装置1は発熱部であるペルチェ冷却装置10の排熱
側ヒートシンク14と電源装置20を同一方向に纏めた
換気の行いやすい構成となっている。この電源装置20
は、家庭用の交流電源でペルチェ冷却装置10を稼働で
きるように、家庭用の交流電力をAC/DC変換器等に
よって直流電力に変換し、この直流電力をペルチェ冷却
ユニット15に供給する機構等を備えている。変換され
た直流電力は、ペルチェ冷却ユニット15だけではな
く、循環ファン16や後述する冷却ファン21にも供給
される。
【0022】本例の米びつ装置1では、吸熱側ヒートシ
ンク13で発生したドレン30は下方の回収トレイ22
に回収され、排熱側ヒートシンク14と電源装置20の
間に設置された蒸発トレイ23に導かれて蒸発処理され
る。断熱壁9などによって循環層11は外部から遮断さ
れているが、白米の投入時や微小隙間を通して循環層1
1に外気が侵入し、吸熱側ヒートシンク13で冷やされ
ることにより結露しドレン30が発生する。本例では、
この結露水(ドレン)30を回収トレイ22で確実に回
収できるようにしているので、ドレン30が収納庫4の
壁を伝わって、計量装置7や取出容器8に流入したり、
床に漏れ出るのを防止できる。
【0023】回収トレイ22には、排熱側ヒートシンク
14と電源装置20の間に設置された蒸発用トレイ23
に回収されたドレン30を導く排水パイプ24が接続さ
れており、回収トレイ22および排水パイプ24によっ
て簡易なドレン回収システムが構成されている。蒸発用
トレイ23は、熱伝導性に優れた金属等から形成されて
おり、蒸発用トレイ23に加えられた熱が効率良くドレ
ン30に伝達されるようになっている。さらに、本例の
米びつ装置1では、蒸発用トレイ23と排熱側ヒートシ
ンク14の間には、排熱側ヒートシンク14の排熱を促
進するための冷却ファン21が設置されており、これら
によって蒸発用トレイ23の近傍を大量の空気が流れる
ようになっているので、蒸発用トレイ23からドレン3
0が蒸発しやすい構成になっている。
【0024】本例の米びつ装置1では、蒸発用トレイ2
3に吸湿材を用いた4個の蒸発用フィン32が設置され
ている。蒸発用フィン32を形成する吸湿材としては、
吸水性があるものであれば良く、また、狭いスペースに
適当な数のフィンが設置でき、蒸発効果を高くできるよ
うに薄地のものが良い。例えば、園芸用保水材に用いら
れるフェルト布、加湿器の加湿材に用いられるガラス繊
維をハニカム状に形成したものを用いることができる。
また、冷蔵庫の加湿用や自動販売機物のドレン処理用に
用いられる、ポリオレフィン系樹脂を板状に成形したも
のや、ポリエステル系不織布等は適当に固く加工も容易
なので蒸発用フィンに適している。
【0025】それぞれの蒸発用フィン32は上下方向に
延びるように配置されており、蒸発用トレイ23に導か
れたドレン30は、これらの蒸発用フィン32に吸水さ
れて蒸発用フィン32の表面に達する。そして、蒸発用
フィン32の表面からドレン30が蒸発するので、ドレ
ン30の蒸発面積が非常に広くなる。蒸発用フィン32
のうち、2つの蒸発用フィン32の一端32aはペルチ
ェ冷却装置10の排熱側ヒートシンク14に達するまで
延びており、ドレン蒸発面積がより広く確保できると共
に、排熱側ヒートシンク14の放熱によって近傍の蒸発
用フィン32の表面温度が上昇するので、蒸発量をさら
に増加させることができる。
【0026】これらの蒸発用フィン32の数や長さは発
生するドレン30の量を十分に蒸発処理する能力が得ら
れるように決定すれば良い。従って、フィン32の全て
を排熱側ヒートシンク14まで延ばしても良い。また、
フィン32の個数も3個以下であっても良く、5個以上
であっても勿論良い。
【0027】図3に蒸発用トレイ23に蒸発用フィン3
2を設置した場合と設置しない場合におけるドレンの蒸
発処理能力の違い示してある。なお、図3のグラフにお
いては、蒸発用トレイ23に熱が加えられない場合のド
レンの自然蒸発量を1としてある。また、蒸発用フィン
32が設けられいない蒸発用トレイを用いて電源装置2
0の放熱等が加えられた場合のドレン蒸発量を二点鎖線
Aで示してある。さらに、蒸発用フィン32が設けられ
た蒸発用トレイを用いて電源装置20の放熱等が加えら
れた場合のドレン蒸発量を一点鎖線Bで示してある。こ
の例では、排熱部に達しない短い蒸発用フィンを4枚、
蒸発用トレイ23に設置したときの処理量を例に示して
ある。さらにまた、外気の相対湿度によって変化する除
湿水量(外気を導入して冷却した時に発生するドレン
量)を実線Cで示してある。但し、これらの特性は外気
温度30℃の時のものである。
【0028】この図から分かるように、蒸発用フィン3
2を設置すると、ドレン30の蒸発面積が広がる結果、
ドレン30を蒸発処理する能力が向上する。例えば、外
気相対湿度が65%のときでは、蒸発用フィン32を設
置することにより、ドレン蒸発量を約2倍にすることが
できる。このため、蒸発用フィン32が設置されていな
いと、外気相対湿度が75%のときに蒸発処理量が限界
となり、相対湿度が上がると発生するドレンを処理でき
なくなる。従って、外気相対湿度が75%を越えた領域
Dでは、蒸発用トレイ23にドレン30が溜まり始め
る。一方、蒸発用フィン32が設置されている蒸発用ト
レイ23を使用すると、外気相対湿度約82%まで限界
をシフトさせることができる。
【0029】このように本例の米びつ装置1において
は、蒸発用フィン32を設けていない場合でも相対湿度
75%まで対処可能であり、ほとんどの環境下で問題な
く利用することができる。これに対し、蒸発用フィン3
2を設けることにより蒸発処理量をさらに向上できるの
で、どのような環境でもドレン漏れ等がなく、安心して
利用できる。蒸発処理量はフィン32の大きさや数を変
更することにより、上述したように、さらに、増加する
ことも可能であり、さらに、湿度の高い環境下でも十分
な余裕をもって対処できるドレン処理システムを実現す
ることも可能である。従って、本例では、循環層11の
気密状態や外部から侵入する空気等の応じて多量のドレ
ン30が発生したとしても、装置内で回収したドレン3
0を確実に余裕を持って自己処理することができ、ユー
ザーがドレン30の排水を気にしないで安心して使用で
きる米びつ装置を実現できる。これにより、装置内で回
収したドレン30を定期的に排水する必要がなく、家庭
や農家等において非常に使い勝手の良い米びつ装置を提
供できる。また、装置内で回収したドレン30を外部に
排水処理するための特別な機構を設けなくても良いの
で、ドレン30の排水を気にしないで安心して使用でき
る米びつ装置を安価に提供できる。
【0030】本例の米びつ装置1においては、電源装置
20とペルチェ冷却装置10の排熱側ヒートシンク14
の間に蒸発用トレイ23が設置されているので、蒸発用
フィン32で蒸発したドレンが排熱側ヒートシンク14
を循環する外気を介して外部に排出される。蒸発用フィ
ン32で蒸発した直後では飽和状態なので、このまま外
部に排出すると、装置のパネルやその近傍が結露してし
まう可能性がある。これに対し、本例の米びつ装置1で
は、上記のように蒸発されたドレンは排熱側ヒートシン
ク14で一旦さらに加熱されて乾いた後に外部に排出さ
れるので、装置のパネルやその近傍に結露が発生せず
に、家庭等でも安心して利用できる。また、蒸発用トレ
イ23が電源装置20と排熱側ヒートシンク14の間に
位置しているので、蒸発用フィン32および蒸発用トレ
イ23では、電源装置20の放熱に加えて、排熱側ヒー
トシンク14の放熱も利用してドレン30を蒸発処理す
ることができ、ドレンの蒸発処理能力を一層高めること
ができるという利点もある。さらに、本例の米びつ装置
1のように、収納庫4の側面にペルチェ冷却装置10を
配置すると、装置の高さ寸法を低く抑えることができ、
家庭や農家等において一層手軽に設置できるサイズの冷
蔵装置を実現できる。
【0031】また、本例の米びつ装置1においては、蒸
発用トレイ32と排熱側ヒートシンク14の間に冷却フ
ァン21を設けてあるので、ペルチェ冷却装置10の排
熱効果が高まると共に、空気の循環量が増加する。従っ
て、ドレン30を蒸発処理するのにより適した環境を構
築できる。このため、白米を保存するために消費される
電力を低減でき、ランニングコストの低い家庭等におい
て使いやすい米びつ装置を実現できる。
【0032】なお、上記の例では、白米を冷蔵保存する
米びつ装置1を例に本発明を適用した冷蔵装置を説明し
たが、白米に限らず小麦や玄米等の穀物を冷蔵保存する
冷蔵装置についても本発明を適用できる。また、穀物に
限らずその他の被冷蔵物を冷蔵保存する冷蔵装置につい
ても本発明を適用できるのは勿論である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の冷蔵装置
では、ペルチェ冷却装置の吸熱部に発生したドレンを蒸
発用トレイに回収し、電源装置の放熱を熱源として利用
して、そのドレンを蒸発処理するようにしている。さら
に、蒸発用トレイに吸湿材を用いた蒸発用フィンを設置
して、ドレンの蒸発面積を広げ冷蔵装置におけるドレ
ンを蒸発処理する能力を高めると共に、排熱部の放熱も
加わることにより、ドレン蒸発処理能力を一層高める
ことができる。さらに、蒸発したドレンは排熱部によっ
て温められた後に外部に排出されることになるので、外
部に放出されるときは多少乾いた状態になり、外部に排
出された空気によって装置の外壁等が濡れてしまう心配
もない。したがって、湿度が高い場合でも、装置内で回
収したドレンを確実に自己処理することができる。従っ
て、処理量に十分な余裕があり、ドレンの排水を気にし
ないでユーザーが安心して使用でき、非常に使い勝手の
良い冷蔵装置を提供できる。さらに、装置内で回収した
ドレンを装置外部に排水処理する特別な機構を設けなく
てもよいので、コンパクトで安価な冷蔵装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した冷蔵装置の一例である米びつ
装置の斜視図である。
【図2】図2(A)は図1の米びつ装置の概略縦断面
図、図2(B)は蒸発用フィンの斜視図である。
【図3】図1の米びつ装置において蒸発用トレイに吸湿
材を設置した場合と吸湿材を設置しない場合におけるド
レンの蒸発能力の違いを説明するためのグラフである。
【図4】従来の米びつ装置の概略縦断面図である。
【符号の説明】
1・・米びつ装置 4・・収納庫 5・・投入口 7・・計量装置 8・・取出容器 9・・断熱壁 10・・ペルチェ冷却装置 11・・循環層 13・・吸熱側ヒートシンク 14・・排熱側ヒートシンク 15・・ペルチェ冷却ユニット 20・・電源装置 21・・冷却ファン 22・・回収トレイ 23・・蒸発用トレイ 30・・ドレン 32・・蒸発用フィン 32a・・蒸発用フィンの一端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 純 長野県南安曇郡豊科町大字豊科1000番地 ジーエーシー株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−203575(JP,A) 実開 平2−30876(JP,U) 実公 昭41−795(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25D 21/14 F25D 11/00 101 F25D 17/08 311 F25B 21/02 A47J 47/04 - 47/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被冷蔵物を収納可能な収納庫と、この収
    納庫を冷却可能なペルチェ冷却装置と、前記ペルチェ冷
    却装置に電力を供給可能な電源装置とを有する冷蔵装置
    において、 前記ペルチェ冷却装置は、前記収納庫の側面に沿って上
    下に延びる吸熱部と、この吸熱部の外側に配置された排
    熱部とを備え、 この排熱部と前記電源装置が上下に配置されており、 さらに、前記電源装置と前記排熱部との間に配置された
    ドレンを蒸発させるための蒸発用トレイと、 前記ペルチェ冷却装置の吸熱部で発生したドレンを前記
    蒸発用トレイに導くドレン回収装置とを有し、 前記蒸発用トレイに吸湿材を用いた蒸発用フィンが設置
    され、蒸発したドレンは前記排熱部を介して外部に排出
    される冷蔵装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、複数の前記蒸発用フ
    ィンが設置されており、その一部または全ての蒸発用フ
    ィンの一端が前記排熱部に達していることを特徴とする
    冷蔵装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記排熱部の排熱を
    促進する冷却ファンを有し、この冷却ファンは前記排熱
    部と前記蒸発用トレイの間に配置されていることを特徴
    とする冷蔵装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記収納庫は、上方
    に被冷蔵物を投入可能な投入口を備えていることを特徴
    とする冷蔵装置。
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