JP3027569B2 - 増幅型固体撮像装置、その駆動方法及び物理量分布検知半導体装置 - Google Patents
増幅型固体撮像装置、その駆動方法及び物理量分布検知半導体装置Info
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Description
置、およびその駆動方法、ならびに物理量分布検知半導
体装置に関する。
分布を検知する装置の必要性が高まってきている。物理
量として光量を検知する固体撮像装置の分野では、いわ
ゆる増幅型固体撮像装置が注目されている。増幅型固体
撮像装置に複数設けられた画素の各々は、光の照射を受
け、光電変換によって信号電荷を生成する光電変換部
と、その信号電荷を蓄積する蓄積部と、信号電荷の量に
応じた信号を出力するための増幅型トランジスタである
電界効果トランジスタ(以下、「FET」と記す)等の
検知素子とを備えている。
の動作制御部(例えば、FETのゲート電極やバイポー
ラトランジスタのベース部等)と接続されており、信号
電荷量に応じて変化する蓄積部の電位によって検知素子
の出力値が制御される。
子として機能する増幅用トランジスタを画素毎に備えて
いるが、ひとつの装置内の複数の増幅用トランジスタ
は、それらが同一基板上に同一プロセスによって作製さ
れた場合でも、完全に均一な特性を有しているわけでは
ない。例えば、検知回路のトランジスタのしきい値電圧
(以下「Vt」と称する)がばらつくと、光量の均一な
光が光電変換部に入射し、それによって動作制御部の電
位が等しくなった状態においても、トランジスタの出力
値がばらついてしまう。その結果、空間的に固定したノ
イズ(以下「FPN」と記す)が発生し、それは画質を
著しく損なう。
固体撮像装置のひとつが特開平8−181920号公報
に開示されている。この装置を、図5を参照しながら説
明する。図5においては、単一の画素102が示されて
いるが、現実には、一列に配列された複数の画素102
が、その列に割り当てられたひとつの単位補償回路に接
続されており、しかも、そのような構成が各列に設けら
れている。ここでは、簡単のため、代表的なひとつの画
素102と、それに対応する単位補償回路との関係を説
明する。
ダイオード121と、ゲート電極122がフォトダイオ
ード121に接続されたMOSトランジスタからなる増
幅トランジスタ123と、リセット用トランジスタ12
4と、スイッチング用トランジスタ125とを含んでい
る。
極はリセット配線104に接続され、ドレインは第1電
源端子(Vdd)126に接続され、ソースはフォトダイ
オード121に接続されている。垂直シフトレジスタ1
03によってリセット配線104の電位が変化し、リセ
ット用トランジスタ124が導通すると、フォトダイオ
ード121はリセットされる。
タ125のゲート電極は行選択線105に接続され、ド
レインは増幅トランジスタ123のソースに接続され、
ソースは垂直信号線106に接続されている。垂直シフ
トレジスタ103によって、行選択線105の電位が変
化すると、スイッチング用トランジスタ125は導通
し、その結果、第1電源端子(Vdd)126から駆動素
子123、スイッチング用トランジスタ125、垂直信
号線106および負荷素子127を介して第2電源端子
(Vss)128に電流が流れる。このとき、垂直信号線
106の電位は、フォトダイオード121の電位状態に
依存して変化する。その結果、垂直信号線106の電位
は、フォトダイオード121の電位状態に応じたレベル
を持つことになる。
ット記憶部152とを有しており、これらが、それぞ
れ、信号読み出し時およびリセット時における、垂直信
号線106の出力ノード133の電位を記憶することが
できる。電位の記憶は、信号記憶部151とリセット記
憶部152中に設けられたサンプルホールド回路等によ
って実行される。
に記憶された電位は、水平シフトレジスタ107によっ
て選択された列のスイッチング素子153および154
が導通することによって、差動増幅器111の二つの入
力部に印加される。こうして、信号記憶部151の電位
とリセット記憶部152の電位との差異に応じた信号が
差動増幅器111の出力部144に出力されることにな
る。この信号は、増幅トランジスタ123のしきい値電
圧のばらつきが相殺された値を有している。
号記憶部151およびリセット記憶部152の各々が記
憶している電位を差動増幅器111の+側入力部と−側
入力部に与えるとき、信号記憶部151およびリセット
記憶部152と差動増幅器111とを接続する配線をチ
ャージする必要がある。この配線の各々には列数に等し
い数のスイッチング素子153または154が接続され
ている。スイッチング素子153および154はMOS
トランジスタから形成されており、各配線にはトランジ
スタのソース/ドレイン容量が付加されている。その結
果、一組の信号記憶部151およびリセット記憶部15
2が、そのような容量の付加された配線を通じて、差動
増幅器111を動作させるには長い時間が必要になる。
このことは、一行に含まれる画素の数を増加させること
を困難にする。
部の特性がばらついても、その影響を補償し、情報蓄積
部から情報をより正確かつ高速に読み出すことのできる
増幅型固体撮像装置、およびその駆動方法ならびに物理
量分布検知半導体装置を提供することにある。
撮像装置は、リセット動作に応じた第1の電位状態から
光の強度に応じた第2の電位状態へ遷移する光電変換手
段と、前記光電変換手段に対応し、前記光電変換手段か
ら前記第1の電位状態と前記第2の電位状態にそれぞれ
対応する第1の信号と第2の信号とを読み出す増幅手段
と、前記増幅手段からの前記第1の信号と第2の信号を
得て第3の信号を出力する補償手段とを備えた増幅型固
体撮像装置であって、前記補償手段は、前記第2の信号
に対応する第1の量の正電荷および負電荷を蓄積する第
1の蓄積手段と、前記第1の信号に対応する第2の量の
正電荷および負電荷を蓄積する第2の蓄積手段と、前記
第1の量の正電荷と前記第2の量の負電荷とを混合して
生じた第1の混合電荷を前記第3の信号として出力する
か、または、前記第1の量の負電荷と前記第2の量の正
電荷とを混合して生じた第2の混合電荷を前記第3の信
号として出力する混合手段と、前記混合手段から出力さ
れた前記第3の信号を入力し映像信号として出力する出
力手段とを備えたことを特徴とする。
N行M列に配列された複数の画素(NおよびMは2以上
の整数)を備え、前記複数の画素の各々は、リセット動
作に応じた第1の電位状態から光の強度に応じた第2の
電位状態へ遷移する光電変換手段と、前記光電変換手段
に接続され、前記光電変換手段から前記第1の電位状態
と前記第2の電位状態にそれぞれ対応する第1の信号と
第2の信号とを読み出す増幅手段とを備え、前記複数の
画素のうち所定の行を選択するための行選択手段と、前
記複数の画素のうち所定の列を選択する列選択手段と、
選択された画素列に対応する前記第1の信号と第2の信
号を前記増幅手段から得て第3の信号を出力する補償手
段とを備えた増幅型固体撮像装置であって、前記補償手
段は、前記第2の信号に対応する第1の量の正電荷およ
び負電荷を蓄積する第1の蓄積手段と、前記第1の信号
に対応する第2の量の正電荷および負電荷を蓄積する第
2の蓄積手段と、前記第1の量の正電荷と前記第2の量
の負電荷とを混合して生じた第1の混合電荷を前記第3
の信号として出力するか、または、前記第1の量の負電
荷と前記第2の量の正電荷とを混合して生じた第2の混
合電荷を前記第3の信号として出力する混合手段と、前
記混合手段から出力された前記第3の信号を入力し映像
信号として出力する出力手段とを備えたことを特徴とす
る。
を受け取る第1の入力手段と、少なくとも前記第1の蓄
積手段または前記第2の蓄積手段に電荷が蓄積される
間、参照信号を受け取る第2の入力手段と、前記第1の
蓄積手段に電荷を蓄積するとき、前記第1の入力手段に
おける前記信号と前記第2の入力手段における前記参照
信号を前記第1の蓄積手段に印加する第1選択手段と、
前記第2の蓄積手段に電荷を蓄積するとき、前記第1の
入力手段における前記信号と前記第2の入力手段におけ
る前記参照信号を前記第2の蓄積手段に印加する第2選
択手段とを備えていることが好ましい。
と前記第1の蓄積手段との間の電気的導通と非導通状態
とを制御する第1スイッチング手段と、前記第2の入力
手段と前記第1の蓄積手段との間の電気的導通と非導通
状態とを制御する第2スイッチング手段とを有し、前記
第2選択手段は、前記第1の入力手段と前記第2の蓄積
手段との間の電気的導通と非導通状態とを制御する第3
スイッチング素子と、前記第2の入力手段と前記第2の
蓄積手段との間の電気的導通と非導通状態とを制御する
第4スイッチング素子とを有していることが好ましい。
駆動力の変化する増幅トランジスタからなる前記増幅手
段と、前記増幅トランジスタを流れる電流に応じた電位
差を生成する負荷素子とによってソースフォロワー回路
が構成され、前記負荷素子の生成した電位差に応じた電
位を出力するノードを備えていることが好ましい。
電荷が蓄積されている正電極を、前記第2の蓄積手段の
負電荷が蓄積されている負電極に電気的に導通させ、ま
たは、前記第1の蓄積手段の負電荷が蓄積されている負
電極を、前記第2の蓄積手段の正電荷が蓄積されている
正電極に電気的に導通させることが好ましい。
の入力手段の電位が、前記第1の蓄積手段の前記正電極
の電位に実質的に等しくなるように、前記混合電荷を前
記補償手段から排出させ、それによって前記混合電荷の
量に応じた電流を生成し、前記電流に基づいて、前記信
号を生成するようにしてもよい。
積手段の容量に実質的に等しいことが好ましい。
法は、リセット動作に応じた第1の電位状態から光の強
度に応じた第2の電位状態へ遷移する複数の光電変換手
段と、前記光電変換手段に対応し、前記光電変換手段か
ら前記第1の電位状態と前記第2の電位状態にそれぞれ
対応する第1の信号と第2の信号とを読み出す増幅手段
と、第1の蓄積手段と第2の蓄積手段とを備え、かつ、
前記増幅手段から前記第1の信号と第2の信号とを得て
第3の信号を出力する補償手段とを備えた増幅型固体撮
像装置の駆動方法であって、前記複数の光電変換手段か
ら少なくともひとつを選択する工程と、前記選択した光
電変換手段における前記第2の電位状態を前記増幅手段
が得る工程と、前記第2の電位状態を得て前記増幅手段
から出力される前記第2の信号に対応する第1の量の正
電荷と負電荷とを前記第1の蓄積手段が蓄積する工程
と、前記選択した光電変換手段における前記第1の電位
状態を前記増幅手段が得る工程と、前記第1の電位状態
を得て前記増幅手段から出力される前記第1の信号に対
応する第2の量の正電荷と負電荷とを前記第2の蓄積手
段が蓄積する工程と、混合手段が、前記第1の量の正電
荷と前記第2の量の負電荷とを混合して生じた第1の混
合電荷を前記第3の信号として出力するか、または、前
記第1の量の負電荷と前記第2の量の正電荷とを混合し
て生じた第2の混合電荷を前記第3の信号として出力す
る混合工程と、出力手段が、前記第3の信号を入力し映
像信号として出力する工程とを包含することを特徴とす
る。
動方法は、N行M列に配列された複数の画素(Nおよび
Mは2以上の整数)を備え、前記複数の画素の各々は、
リセット動作に応じた第1の電位状態から光の強度に応
じた第2の電位状態へ遷移する光電変換手段と、前記光
電変換手段に接続され、前記光電変換手段から前記第1
の電位状態と前記第2の電位状態にそれぞれ対応する第
1の信号と第2の信号とを読み出す増幅手段とを備え、
前記複数の画素のうち所定の行を選択するための行選択
手段と、所定の列を選択する列選択手段と、選択された
画素列に対応する第1の蓄積手段と第2の蓄積手段とを
備え、かつ、前記増幅手段から前記第1の信号と第2の
信号を得て第3の信号を出力する補償手段とを備えた増
幅型固体撮像装置の駆動方法であって、前記行選択手段
によって前記複数の画素の中から行を選択する工程と、
前記選択された行に属するM個の光電変換手段における
前記第2の電位状態を選択された行に属するM個の前記
増幅手段が各々得る工程と、前記M個の増幅手段に対応
する各々の前記第1の蓄積手段が、前記第2の電位状態
を得て前記増幅手段から出力される前記第2の信号に対
応する第1の量の正電荷と負電荷とを蓄積する工程と、
前記選択された行に属するM個の光電変換手段における
前記第1の電位状態を前記選択された行に属するM個の
増幅手段が得る工程と、前記M個の増幅手段に対応する
各々の前記第2の蓄積手段が、前記第1の電位状態を得
て前記増幅手段から出力される前記第1の信号に対応す
る第2の量の正電荷と負電荷とを蓄積する工程と、混合
手段が、前記第1の量の正電荷と前記第2の量の負電荷
とを混合して生じた第1の混合電荷を前記第3の信号と
して出力するか、または、前記第1の量の負電荷と前記
第2の量の正電荷とを混合して生じた第2の混合電荷を
前記第3の信号として出力する混合工程と、出力手段
が、前記第3の信号を入力し映像信号として出力する工
程とを包含することを特徴とする。
段および前記第2の蓄積手段の電極のうち、混合される
電荷を蓄積していた電極に対向する側の電極に所定の電
位に与えるようにしてもよい。
手段の各々に含まれる一対の電極のうちの一方の電極は
異なる2つの層から形成されており、他方の電極は前記
2つの層の間に位置していることが好ましい。
記第2の蓄積手段の前記負電極の少なくとも一方は、異
なる2つの層から形成された対向電極の間に位置してい
ることが好ましい。
極のうちの何れかの一方の層は、半導体基板から形成さ
れていてもよい。
極のうちの何れかの一方の層は、半導体基板の表面に形
成された不純物拡散層から形成されていてもよい。
記第2の蓄積手段の前記負電極の少なくとも一方は、半
導体基板上に形成された絶縁膜を介して前記半導体基板
に対向する導電膜から形成されていてもよい。
記第2の蓄積手段の前記負電極の少なくとも一方は、半
導体基板上に形成された第1絶縁膜、前記第1絶縁膜上
に形成された第1導電膜、および前記第1導電膜上に形
成された第2絶縁膜を介して前記半導体基板に対向する
第2導電膜から形成されていてもよい。
手段の各々に含まれる一対の電極のうちの一方の電極は
異なる2つの層から形成されており、他方の電極は前記
2つの層の間に位置し、前記他方の電極の下面および上
面は、それぞれ絶縁膜を介して前記2つの層に対向して
いてもよい。
は、物理的刺激に応答して、第1の電位状態から前記物
理的刺激の物理量に応じた第2の電位状態へ遷移し得る
情報蓄積部と、前記情報蓄積部の電位状態に応じた情報
を読み出すための回路を備えた物理量分布検知半導体装
置であって、前記回路は、補償手段を有しており、前記
情報蓄積部の前記第2の電位状態に対応する量の正電荷
および負電荷を蓄積できる第1の蓄積手段と、前記情報
蓄積部の前記第1の電位状態に対応する量の正電荷およ
び負電荷を蓄積できる第2の蓄積手段と、前記第1の蓄
積手段に蓄積された前記正電荷に対して前記第2の蓄積
手段に蓄積された前記負電荷を混合させるか、または前
記第1の蓄積手段に蓄積された前記負電荷に対して前記
第2の蓄積手段に蓄積された前記正電荷を混合させる混
合手段とを含んでおり、更に、前記混合手段によって混
合された電荷の量に応じた信号を生成する出力部を備え
ている。
態に応じた信号電位を受け取る第1の入力手段と、少な
くとも前記第1の蓄積手段または前記第2の蓄積手段に
電荷が蓄積される間、参照信号電位を受け取る第2の入
力手段と、前記第1の蓄積手段に電荷を蓄積するとき、
前記第1の入力手段における前記信号電位と前記第2の
入力手段における前記参照信号電位を前記第1の蓄積手
段に印加する第1選択回路と、前記第2の蓄積手段に電
荷を蓄積するとき、前記第1の入力手段における前記信
号電位と前記第2の入力手段における前記参照信号電位
を前記第2の蓄積手段に印加する第2選択回路とを備え
ていることが好ましい。
回路は、前記第1の入力手段と前記第1の蓄積手段との
間の電気的導通/非導通状態を制御する第1スイッチン
グ素子と、前記第2の入力手段と前記第1の蓄積手段と
の間の電気的導通/非導通状態を制御する第2スイッチ
ング素子とを有し、前記第2選択回路は、前記第1の入
力手段と前記第2の蓄積手段との間の電気的導通/非導
通状態を制御する第3スイッチング素子と、前記第2の
入力手段と前記第2の蓄積手段との間の電気的導通/非
導通状態を制御する第4スイッチング素子とを有してい
る。
明による物理量分布検知半導体装置の実施形態を説明す
る。本発明の好ましい実施形態として、増幅型固体撮像
装置を説明する。図1は、この増幅型固体撮像装置1の
概略構成を示している。
像エリア内にマトリクス(行列)状に配列された複数の
画素2を備えている。ここでは、行数をNとし、列数を
Mとする(NおよびMをともに2以上の整数)。固体撮
像装置の場合、典型的には、Nは50〜2000であ
り、Mは50〜2000である。各画素2は、図1にお
いて不図示のフォトダイオードなどの光電変換部と蓄積
部とを備えている。各蓄積部は、光電変換部に入射した
光の強度(物理量のひとつ)に応じた情報を「電位」と
して蓄積することができる。光電変換部は、リセット時
において第1の電位状態にあるが、その後、光入射によ
って第2の電位状態に遷移する。第2の電位状態は、入
射光の強度に応じて異なるレベルを示す。第2の電位状
態と第1の電位状態のレベル差は、リセット時以降に、
その画素2に入射した光の量に対応する。なお、各画素
2の内部構成については、あとで説明する。
ら特定の画素を選択して、その画素にアクセスするため
の複数の配線および回路を有している。これらの配線お
よび回路ならびに各画素を構成するトランジスタ素子な
どは、公知の半導体集積回路における製造技術と同様の
技術を用いて基板上に形成される。
ジスタ3がリセット配線4および行選択線5を介して全
ての画素2に電気的に接続される。ひとつのリセット配
線4は、それに対応するひとつの行内の複数の画素2の
すべてに接続されている。同様に、ひとつの行選択線5
は、それに対応するひとつの行内の複数の画素2のすべ
てに接続されている。垂直シフトレジスタ3からは、配
線4および5の組が画素2の行数に等しい数だけ延びて
いる。
に、垂直シフトレジスタ3は、特定行に割り当てられた
行選択線5の電位を例えば論理「Low」から論理「H
igh」に選択的に変化させる。このとき、他の行に対
応する行選択線の電位は論理「Low」にする。その結
果、論理「High」に相当する電位が、その特定行に
含まれる全ての画素2内のスイッチング素子(図1にお
いて不図示)の制御端子部に供給され、そのスイッチン
グ素子を導通させる。スイッチング素子の導通によっ
て、選択された行内の各蓄積部に蓄積されていた情報に
応じた電位が、対応する垂直信号線6上に現れることに
なる。このとき、選択された行以外の行においては、各
画素2内の蓄積部とそれに対応する垂直信号線との間は
非導通状態にある。このような情報検知のための回路お
よびその動作については、あとで詳細に説明する。
れる全ての画素2から全ての垂直信号線6に、それぞ
れ、蓄積部内の情報が読み出された後、各列の情報が水
平(列選択)シフトレジスタ7の働きによってひとつづ
つ順番に読み出されて行く。
から読み出された電位情報を補償して、より正確な情報
を再生するための補償回路8を備えている。補償回路8
は、各列に割り当てられたM個の単位補償回路18に分
かれている。各単位補償回路18は、読み出し対象とな
る画素2内の情報蓄積部における第2の電位状態に応じ
て、対応する垂直信号線6上の電位(信号電位)がある
レベル(「信号電位の信号レベル」と称する)に変化し
たとき、その電位のレベルを電荷量として記憶・保持す
ることができる。また、この単位補償回路18は、読み
出し対象となる画素2内の蓄積部における電位状態をリ
セット動作によって第1の電位状態に強制的に復帰させ
た後、その第1の電位状態に応じて垂直信号線6上の電
位があるレベルに変化したとき、その電位のレベル
(「信号電位のリセットレベル」と称する)を電荷量と
して記憶・保持することもできる。
る信号電位の「信号レベル」と「リセットレベル」との
差に基づいて、単位補償回路18の出力部分に出力信号
を生成する。その結果、垂直信号線6上の信号電位の
「信号レベル」に「バラツキ成分」が含まれている場合
でも、そのバラツキ成分を同じように含む「リセットレ
ベル」で補償することによって、バラツキ成分が相殺さ
れ、バラツキ成分が低減された情報の再生が可能にな
る。
イッチング素子9を介してひとつの水平信号線10に接
続されている。スイッチング素子9の制御部(例えば、
MOSトランジスタのゲート電極)は、水平シフトレジ
スタ7に接続されている。水平シフトレジスタ7は、M
個のスイッチング素子9の中からひとつのスイッチング
素子7のみを選択的に導通させる。その結果、ある選択
された行に属するM個の画素2から同時に読み出された
情報が、その後、補償回路8を介して、列毎に、順次、
水平信号線上に現れることになる。情報は、最終的に
は、出力アンプ11を介して、電位情報として出力され
る。
18の構成および動作を説明する。図2の回路図は、増
幅型固体撮像装置1における単位補償回路18および関
連する他の主要素を示している。
いる。図2においては、単一の画素2が示されている
が、現実には、一列に配列された複数の画素2が、その
列に割り当てられたひとつの単位補償回路18に接続さ
れている(図1参照)。ここでは、簡単のため、代表的
なひとつの画素2と、それに対応する単位補償回路18
との関係を説明する。
オード21と、ゲート電極22がフォトダイオード21
に接続されたMOSトランジスタからなる増幅トランジ
スタ23とを含んでいる。フォトダイオード21は、た
とえば、シリコン基板内に形成されたpn接合ダイオー
ドなどであり、入射光を光電変換して信号電荷を生成す
る光電変換部と、その信号電荷を蓄積する蓄積部とを兼
ねるものである。増幅トランジスタ23は、例えば、シ
リコン基板内にチャネル領域およびソース/ドレイン領
域を有する通常のMOS構造を有している。MOSトラ
ンジスタからなる増幅トランジスタ23と負荷素子27
とからソースフォロワー回路(検知回路として機能す
る)が構成され、その検知回路がフォトダイオード21
の電位状態の微小な変化を増幅して読み出すうえで重要
な働きを行う。本実施形態では、増幅トランジスタ23
のゲート電極22とフォトダイオード21との間に、特
別の容量素子は挿入されていないが、ここにキャパシタ
等の容量素子を挿入しても良い。
ッチング素子25とを含んでいる。リセット素子24
は、リセット配線4に接続されたゲート電極を有するM
OSトランジスタである。このMOSトランジスタのド
レインは第1電源端子(Vdd)26に接続されており、
ソースはフォトダイオード21に接続されている。垂直
シフトレジスタ3によって、図示されているリセット配
線4の電位が論理「Low」から論理「High」に選
択的に変化させられると、リセット素子24は導通し、
その結果、第1電源26からフォトダイオード21に対
して電源電位が供給されることになる。フォトダイオー
ド21の電位状態、すなわち、増幅トランジスタ23の
ゲート電極22の電位状態は、第1電源端子26に与え
られる電源電位(Vdd)によって定まるある値に強制的
に復帰させられる(「リセット」される)。このような
リセット動作が完了したときのフォトダイオード21の
電位状態を、ここでは、「蓄積部の第1の電位状態」と
定義する。リセット動作完了後、画素2が受け取る光の
強度に応じて、フォトダイオード21の電位は徐々に変
化する。このときのフォトダイオード21の電位状態を
「蓄積部の第2の電位状態」と定義する。光の照射によ
ってフォトダイオード21の電位状態が変化するのは、
フォトダイオード21の持つ光電変換機能によってキャ
リアが生成され、生成されたキャリアが蓄積部内に蓄積
されるからである。
択線5に接続されたゲート電極を有するMOSトランジ
スタから構成されている。このMOSトランジスタのド
レインは増幅トランジスタ23のソースに接続されてお
り、ソースは垂直信号線6に接続されている。垂直シフ
トレジスタ3によって、図示されている行選択線5の電
位が論理「Low」から論理「High」に選択的に変
化させられると、スイッチング素子25は導通し、その
結果、第1電源端子(Vdd)26から増幅トランジスタ
23、スイッチング素子25、垂直信号線6および負荷
素子27を介して第2電源端子(Vss)28に電流が流
れる。このとき、垂直信号線6の電位は、フォトダイオ
ード21の電位状態(増幅トランジスタ23のゲート電
極22の電位)と、増幅トランジスタ23のしきい値電
圧(Vt)とに依存して変化する。その結果、垂直信号
線6の電位は、画素2の蓄積部の第2の電位状態に応じ
たレベルを持つことになる。ただし、前述したように、
増幅トランジスタ23のしきい値電圧が画素毎にばらつ
いていると、第2の電位状態が同一であっても、対応す
る垂直信号線6上に現れる電位のレベルはばらついてし
まう。
1の第2の電位状態に対応する量の正電荷および負電荷
を蓄積できる第1蓄積素子31と、フォトダイオード2
1の第1の電位状態に対応する量の正電荷および負電荷
を蓄積できる第2蓄積素子32とを含んでいる。また、
単位補償回路18は、フォトダイオード21の電位状態
に応じた信号電位(垂直信号線6上の電位)を受け取る
第1の電位入力部33と、少なくとも第1蓄積素子31
または第2蓄積素子32に電荷がチャージされる間、参
照信号電位(Vref1またはVref2)を受け取る第2の電
位入力部34とを備えている。
31に電荷を蓄積するとき、第1の電位入力部33にお
ける信号電位と第2の電位入力部34における参照信号
電位を第1蓄積素子31に印加する「第1選択回路」
と、第2蓄積素子32に電荷を蓄積するとき、第1の電
位入力部33における信号電位と第2の電位入力部34
における参照信号電位を前記第2蓄積素子32に印加す
る「第2選択回路」とを備えている。第1選択回路は、
第1の電位入力部33と第1蓄積素子31との間の電気
的導通/非導通状態を制御する第1スイッチング素子S
W1と、第2の電位入力部34と第1蓄積素子31との
間の電気的導通/非導通状態を制御する第2スイッチン
グ素子SW2とを含んでいる。第2選択回路は、第1の
電位入力部33と第2蓄積素子32との間の電気的導通
/非導通状態を制御する第3スイッチング素子SW3
と、第2の電位入力部34と第2蓄積素子32との間の
電気的導通/非導通状態を制御する第4スイッチング素
子SW4とを含んでいる。
極31aと、第2蓄積素子32の負電荷を蓄積する負電
極32bとは、他のスイッチング素子SW5によって、
電気的に接続されたり、その電気的接続が切断されたり
する。更に他のスイッチング素子SW6については後述
する。
スイッチング素子SW1〜SW6の開閉動作を説明す
る。なお、図3は、単位補償回路18の等価回路を示し
ている。
は、スイッチング素子SW1を導通させることによっ
て、容量C1の第1蓄積素子31の正電極31aと第1
の電位入力部33とを電気的に接続する。また、このと
き、スイッチング素子SW2を導通させることによっ
て、第1蓄積素子31の負電極31bと第2の電位入力
部34とを電気的に接続する。こうして、第1の電位入
力部33に与えられる信号電位(Vin1)と、第2の電
位入力部34に与えられる電位(Vref1)との差(V
in1−Vref1)が第1蓄積素子31に印加される。この
とき、スイッチング素子SW3およびSW4は非導通状
態におかれるため、第2蓄積素子32には電位差(V
in1−Vref1)が印加されない。その結果、Q1の電荷
が第1蓄積素子31にチャージされる。電荷量Q1は、
C1×(Vin1−Vref1)で表現される。
セットパルスが印加される前のある時刻に相当する。こ
の時刻t1において、第1の電位入力部33に与えられ
る信号電位(Vin1)は、対応する画素2内のフォトダ
イオード21の第2の電位状態を検知回路(SFC)を
用いて読み出した値である。増幅トランジスタ23とし
て機能するMOSトランジスタのしきい値電圧が画素ご
とに異なると、かりに、同じ強度の光が複数の画素を照
射している場合でも、対応する垂直信号線6上に現れる
信号電位(Vin1)は、例えば±10%程度ばらつく可
能性がある。
よびSW2は導通状態から非導通状態に変化させられ
る。その結果、第1蓄積素子31には電荷Q1が保持さ
れたまま、単位補償回路18内のスイッチング素子SW
1〜SW5はすべて非導通状態になる。
W3を導通させることによって、容量C2の第2蓄積素
子32の正電極32aと第1の電位入力部33とを電気
的に接続する。また、このとき、スイッチング素子SW
4を導通させることによって、第2蓄積素子32の負電
極32bと第2の電位入力部34とを電気的に接続す
る。こうして、第1の電位入力部33に与えられる信号
電位(Vin2)と、第2の電位入力部34に与えられる
電位(Vref1)との差(Vin2−Vref1)が第2容量素
子32に印加される。このとき、スイッチング素子SW
1およびSW2は非導通状態におかれるため、第1蓄積
素子31には電位差(Vin2−Vref1)が印加されな
い。その結果、Q2の電荷が第2蓄積素子32にチャー
ジされる。電荷量Q2は、C2×(Vin2−Vref1)で
表現される。
セットパルスが印加されている間(または印加直後)の
ある時刻に相当する。この時刻t3において、第1の電
位入力部33に与えられる信号電位(Vin2)は、対応
する画素2内のフォトダイオード21の第1の電位状態
を検知回路を用いて読み出した値である。増幅トランジ
スタ(MOSトランジスタ)のしきい値電圧が画素ごと
に異なると、第1の電位状態が同一レベルに強制されて
も、対応する垂直信号線6上に現れる信号電位
(Vin2)は、±10%程度ばらつく可能性がある。
よびSW4は導通状態から非導通状態に変化させられ
る。その結果、第2蓄積素子32には電荷Q2が保持さ
れたまま、単位補償回路18内のスイッチング素子SW
1〜SW5はすべて非導通状態になる。
W1〜SW4を非導通状態においたまま、スイッチング
素子SW5を導通させる。第1蓄積容量31の正電極3
1aに蓄積されていた「正電荷+Q1」と、第2蓄積容
量32の負電極31bに蓄積されていた「負電荷−Q
2」とが混合して、「電荷量(+Q1−Q2)」が得ら
れる。第1蓄積素子31の容量C1が第2蓄積素子32
の容量C2に実質的に等しい場合、電荷量(+Q1−Q
2)は、増幅トランジスタ23であるMOSトランジス
タのしきい値電圧バラツキにほとんど影響されない。な
お、時刻t5において、第2の電位入力部34には第2
の参照信号電位Vref2が印加される。この第2の参照信
号電位Vref2は、オペアンプ11(図2)の+側入力部
と接続されているため、オペアンプの一般的特性によっ
て−側に印加される電位と等しくなるように動作する。
また、第2の電位入力部34と第2蓄積素子32の正電
極32aとが、スイッチング素子SW6を介して電気的
に接続される。このスイッチング素子SW6は、スイッ
チング素子SW5と同じタイミングで開閉してもよい。
スイッチング素子SW6が導通し、それによって、第2
の電位入力部34と第2蓄積素子32の正電極32aと
が導通するとともに、スイッチング素子SW2が導通
し、第1蓄積素子31の負電極31bが第2の電位入力
部34と電気的に接続され、第2蓄積素子32の負電荷
−Q2は、すみやかに、第1蓄積素子31の正電荷+Q
1と混合することが可能になる。
6が導通するとき、第2の電位入力部34は、スイッチ
ング素子41を介して出力アンプ11の+側入力部に接
続される。その結果、第2の電位入力部34の電位は、
出力アンプ11の+側入力部に接続された+側入力部4
2の電位に等しくなる。なお、スイッチング素子SW5
およびSW6が導通するまでは、第2の電位入力部34
はスイッチング素子40を介して接地されている。本実
施形態の場合、t1〜t2、t2〜t3、t3〜t4お
よびt4〜t5の時間間隔は、それぞれ、0.1マイク
ロ秒程度に設定できる。
幅型固体撮像装置1の駆動方法の実施形態を説明する。
ここでは、垂直シフトレジスタ3によって画素配列の第
n行(nは1以上N以下の何れかの整数)が選択された
場合を説明する。
スが第n行の行選択線5に与えられる。この選択パルス
の印加によって、第n行の行選択線5の電位は水平帰線
期間(例えば約10マイクロ秒)中に論理「High」
となり、その期間以外の期間は論理「Low」となる。
この結果、第n行の行選択線5に接続された全ての画素
2のスイッチング素子25が導通する。こうして選択さ
れた画素2の各々は、対応する垂直信号線6に接続され
る。このとき、各フォトダイオード21は、それまでに
受けた光の量に応じた量のキャリアを蓄積しており、第
2の電位状態にある。第n行選択パルスの印加は、第n
行に属する全て画素2内の情報蓄積部における第2の電
位状態を検知するために行われる。第n行選択パルスの
印加は、第n行第m列(mは1、2、3・・・M)の駆動
素子(検知素子)として機能する増幅トランジスタ23
と第m列の負荷素子27とから構成されるm個のソース
フォロワー回路をほぼ同時に動作させる。その結果、m
個のソースフォロワー回路(検知回路として機能する)
の各々の出力が、対応する垂直信号線6を介して、対応
する単位補償回路18の第1の電位入力部33に与えら
れる。なお、負荷素子27のゲート電極29には、図4
(c)に示す電圧(Vl:0ボルトよりも大きい)が常
に印加されており、負荷素子27は検知回路のロードと
して機能する。
をリセット配線4に印加する前に、図4(d)および
(e)に示す「ゲートパルス75および76」をスイッ
チング素子SW1およびSW2のゲート電極にそれぞれ
入力する。これらのゲートパルスは、後述するゲートパ
ルスと同様に、不図示の制御回路から各単位補償回路1
8にいっせいに与えられる。ゲートパルスの各パルス幅
は、例えば、約0.1〜約1マイクロ秒である。
素子SW1を導通させ、それによって、第1の電位入力
部33の電位を第1蓄積素子31の正電極31aに伝達
する。一方、ゲートパルス76の入力は、スイッチング
素子SW2を導通させ、それによって、第2の電位入力
部34の電位を第1蓄積素子31の負電極31bに伝達
する。第2の電位入力部34は、ほぼ水平帰線期間のあ
いだ導通するスイッチング素子40を介して接地され
る。そのため、ゲートパルス75および76が印加され
ているあいだ、第1蓄積素子31には検知回路(ソース
フォロワー回路)の出力信号に応じた電圧が印加され
る。この電圧印加によって、前述した電荷Q1が第1蓄
積素子31にチャージされ、そこに保持されることにな
る。
トパルス72」をリセット配線4に印加することによっ
てフォトダイオード21に蓄積されていたキャリアをリ
セットし、フォトダイオード21の電位状態を第1の電
位状態に復帰させる。
ートパルス77および78」をスイッチング素子SW3
およびSW4のゲート電極にそれぞれ入力する。ゲート
パルス77の入力は、スイッチング素子SW3を導通さ
せ、それによって、第1の電位入力部33の電位を第2
蓄積素子32の正電極32aに伝達する。一方、ゲート
パルス78の入力は、スイッチング素子SW4を導通さ
せ、それによって、第2の電位入力部34の電位を第2
蓄積素子32の負電極32bに伝達する。ゲートパルス
77および78が印加されているあいだ、第2蓄積素子
32には検知回路の出力信号に応じた電圧が印加され
る。この電圧印加によって、前述した電荷Q2が第2蓄
積素子32にチャージされ、そこに保持されることにな
る。
9」をスイッチング素子SW5のゲート電極に入力す
る。ゲートパルス79が印加される直前、第1蓄積素子
31は電荷Q1を蓄積し、第2蓄積素子32は電荷Q2
を蓄積している。ゲートパルス79の印加が、それまで
非導通だったスイッチング素子SW5を導通させると、
第1蓄積素子31の正電極31aと第2蓄積素子32の
負電極32bとが電気的に接続される結果、正電荷+Q
1と負電荷−Q2とが混合する。なお、このとき、第2
蓄積素子32の正電極32aおよび第1蓄積素子31の
負電極31bは、スイッチング素子SW2およびSW6
を介して、第2の電位入力部34に接続される(表1の
時刻t5参照)。
入力部34は、導通しているスイッチング素子40を介
して、接地されている。このスイッチング素子40に
は、水平帰線期間中、図4(i)に示す「ゲートパルス
80」が印加されている。水平帰線期間以外の期間は、
スイッチング素子40は非導通となる。その代わりに、
図4(j)に示す「ゲートパルス81」がスイッチング
素子41のゲート電極に印加され、このスイッチング素
子41が導通する。その結果、第2の電位入力部34
は、導通するスイッチング素子41を介して、オペアン
プ11の+側入力部に電気的に接続される。
(例えば約50マイクロ秒)内において、選択された第
n行内の画素2の全ての情報が第1列から第M列まで順
番にひとつづつ出力される。図4(k)は、それぞれ、
第m列のスイッチング素子9を導通させる選択パルス
(パルス幅:例えば約50〜500ナノ秒)を示し、図
4(l)は、第(m+1)列のスイッチング素子9を導
通させる選択パルスを示す。これらの選択パルスは、水
平シフトレジスタ7から順次出力される。あるm列のス
イッチング素子9が導通すると、そのm列の単位補償回
路18の出力部分30に蓄積されていた混合電荷がオペ
アンプ11の−側入力部に流れ込む。この結果、オペア
ンプ11の−側入力部の電位と+側入力部の電位が等し
くように、そのときに流れた電流の量に応じた電圧が信
号としてオペアンプ11の出力端子44に出力される。
なお、オペアンプ11の出力端子44は、積分容量とリ
セット用トランジスタを介して、−側入力部に接続され
ている。この構成による出力アンプ43は、電流電圧変
換手段としてよく用いられる。このように、情報を電荷
として保持し、電荷の状態で補償動作を行い、その電荷
を利用して、出力アンプを動作させると、情報を「電
位」として保持し、最終段まで伝達する装置に比較し
て、高速に出力を実行することが可能になる。
列から必要な情報を出力し終わったならば、次は、他の
行について、同様の動作が実行される。なお、負荷素子
27のゲート電極29に対して、図4(c)の点線で示
すようなゲートパルスを印加しても良い。そうすること
によって、ソースフォロワーのゲインのばらつきを低減
することができる。
第2蓄積素子は少なくとも一水平有効期間(約50マイ
クロ秒)は電荷量を充分なレベルに維持・蓄積すること
が好ましい。本実施形態の場合、各蓄積素子の容量は、
0.1〜0.5pF(ピコファラッド)とした。蓄積素
子としては、たとえば、酸化膜を容量絶縁膜として使用
するキャパシタを用いることができる。酸化膜として熱
酸化膜を採用すれば、容量のバラツキは非常に小さくな
る。他のキャパシタまたはキャパシタと同様の電荷保持
機能のある素子を採用しても、ひとつの列内において第
1蓄積素子と第2蓄積素子との間で生じる容量のずれは
通常無視できるくらい小さいと考えられる。なお、第1
蓄積素子の容量と第2蓄積素子の容量とが相互に完全に
等しくない場合であっても、トランジスタのしきい値電
圧のばらつきは、低減される。この低減の効果は、第1
蓄積素子の容量が第2蓄積素子の容量に等しい場合に最
高となる。
電荷−Q2と第1蓄積素子31の正電荷+Q1とを混合
したが、電荷混合はこれに限定されない。たとえば、第
2蓄積素子32の正電荷Q2と第1蓄積素子31の負電
荷−Q1とを混合しても良い。
は、他のスイッチング素子と同様に、好適には、MOS
トランジスタから形成される。
に与える電位を、スイッチング素子40および41を用
いて、電荷保持時と電荷出力時とで異なるようにしてい
る。これによって、微小出力の際も、バイアス電荷が重
畳されるため、出力の線形性や動作安定性が向上する。
ただし、電荷を誘起・保持するときにスイッチング素子
40および41を用いずに、第2の電位入力部34が出
力アンプ11の+側入力部に接続されたままであっても
動作は可能である。
ための選択回路としてシフトレジスタを用いたが、シフ
トレジスタの代わりにデコーダなどのアクセス機能を持
つ選択回路を使用しても良い。また、行選択のための選
択パルスを出力する垂直シフトレジスタからリセットパ
ルスを出力する例を説明したが、リセットパルス出力用
のシフトレジスタやデコーダと、行選択用のシフトレジ
スタやデコーダを、撮像エリアの異なる側に別々に配置
してもよい。
状に配列された装置について、本発明を説明してきた
が、単位領域の配列はこれに限定されない。単位領域
は、一本の線状に配列されていてもよいし、また、千鳥
足状にウォブルしながら配置されていても良い。また、
平面状に配列されるだけではなく、曲面上に配列されて
も良い。
じて電位状態が変化する変換素子を各単位領域内に設け
れば、その物理量の空間分布を検知する装置を提供でき
る。例えば、圧力検知素子やX線検知素子を情報蓄積部
内に設けることによって、圧力分布検知装置やX線分布
検知装置が提供される。
され得る第1蓄積素子31および第2蓄積素子32の構
造を説明する。
置において、第1および第2蓄積素子の容量の値がばら
つくと、正確な信号補償が困難になる。従って、高い精
度で容量値が制御された蓄積素子を用いることが好まし
い。
第2蓄積素子32の負電極32bの電荷を混合する場
合、正電極31aおよび負電極32bが電荷混合を実行
する上で最も重要な部材となる。そのため、これらの電
極31aまたは32bが他の電極との間に形成する容量
のうち不要な容量はできる限り低く抑制することが好ま
しい。より具体的には、第1蓄積素子31について、そ
の正電極31aと負電極31bとの間の容量は再現性良
く所定の値を示すように形成されることが好ましく、ま
た、負電極31b以外の電極や配線層と正電極31aと
の間の容量の値は小さいことが好ましい。同様に、第2
蓄積素子32の正電極32aと負電極32bとの間の容
量は再現性良く所定の値を示すように形成されることが
好ましく、正電極32a以外の電極や配線層と負電極3
2bとの間の容量は小さいことが好ましい。
電極31aと負電極32bとを接続する場合は、負電極
31bおよび正電極32aをそれぞれ「2層の導電層」
から形成し、正電極31aおよび正電極32bをそれぞ
れ上記「2層の導電層」の間に配置することが好まし
い。これに対して、電荷混合に際して負電極31bと正
電極32aとを接続する実施形態の場合は、正電極31
aおよび負電極32bをそれぞれ「2層の導電層」から
形成し、負電極31bおよび正電極32aをそれぞれ上
記「2層の導電層」の間に配置することが好ましい。
詳細に説明する。図6は、蓄積素子およびその他の導電
層の断面を模式的に示している。図6に示されている構
造は、シリコン基板50、およびシリコン基板50上に
形成された積層体を有しており、その積層体は、シリコ
ン基板50に近い側から順番に、第1絶縁膜51、第1
導電層52、第2絶縁膜53、第2導電層54、第3絶
縁膜55、第3導電層56、第4絶縁膜57、および第
4導電層58を含んでいる。導電層52、54、56、
58は、蓄積素子の電極や他の配線層を構成しており、
それぞれ、端子61、62、63、64に接続されてい
るとする。
aをそれぞれ「2層の導電層」から形成し、正電極31
aおよび負電極32bをそれぞれ上記「2層の導電層」
の間に配置した蓄積素子の構成例を説明する。このよう
な蓄積素子を得るためには、図6の構造について以下に
述べる接続関係を与えればよい。すなわち、第1導電層
52から正電極31aを形成し、シリコン基板50およ
び第2導電層54から負電極31bを形成する。この場
合、端子60と端子62とを電気的に接続することにな
る。第1蓄積素子31をこのようにして形成した場合、
図6の層55〜58は、第1蓄積素子31の構成要素で
はなく、第1蓄積素子31の上に形成された多層配線構
造などを構成する。なお、装置によっては、図6の層5
5〜58などの層が第1蓄積素子31を覆わないことも
あり得る。
導電層52から負電極32bを形成し、シリコン基板5
0および第2導電層54から正電極32aを形成すれ
ば、同様の構造を有するものが得られる。その場合も、
端子60と端子62とを電気的に接続することになる。
な層55〜58が蓄積素子31、32を覆っていたとし
ても、不要な寄生容量はほとんど生じず、容量値のばら
つきが少ない蓄積素子を再現性良く形成することができ
る。
料および形成方法を説明する。シリコン基板50上に形
成される第1絶縁膜51は、例えば、シリコン基板50
の表面を熱酸化することによって得られる熱酸化膜から
形成される。第2〜第4絶縁膜53、55、57は、例
えばCVD法によって堆積される二酸化シリコン膜から
形成される。一方、第1〜第2導電層52および54
は、例えば不純物がドープされた多結晶シリコン膜から
形成され、第3〜第4導電層56および58は、例えば
アルミニウム合金膜から形成される。なお、第1〜第2
導電層52および54が多結晶シリコン膜から形成され
る場合、第1導電層52上の第2絶縁膜53、および第
2の導電層54上の第3絶縁膜55は、下地導電層の表
面を酸化することによって形成することも可能である。
シリコンの酸化によって得られる熱酸化膜は、一般に、
絶縁性に優れ、薄膜化しても高い信頼性が維持される。
このため、そのような薄い熱酸化膜を用いて容量絶縁膜
を形成すれば、キャパシタの容量を容易に増大できる。
なお、シリコン酸化膜に代えて、シリコン酸化膜よりも
比誘電率の高い他の材料からなる膜を用いてもよい。
明する。
下に述べる接続関係を与える。すなわち、第2導電層5
4から正電極31aを形成し、第1導電層52および第
3導電層56から負電極31bを形成することによって
第1蓄積素子を得る。その場合、端子61と端子63と
を電気的に接続する。また、図6の構造と同様の構造に
ついて、第2導電層54から負電極32bを形成し、第
1導電層52および第3導電層56から正電極32aを
形成すれば、第2蓄積素子が得られる。その場合も、端
子61と端子63とが電気的に接続されることになる。
板50を電極の一部として利用しているが、この第2の
具体例では、シリコン基板50上に形成した導電層から
全ての電極を形成している。シリコン基板50には、撮
像装置の他の部分を正常動作させるためにDC電圧が印
加されることが多い。電荷の蓄積と読み出し時にシリコ
ン基板50に印加される電圧が変化しない場合は、シリ
コン基板50を電極の一部として使用することに問題は
ない。しかし、シリコン基板50に印加される電圧が電
荷の蓄積と読み出し時において変動しうる場合は、本具
体例のように、堆積した導電層から全ての電極を形成す
ることが好ましい。
る。
コン基板50、およびシリコン基板50上に形成された
積層体を有しており、その積層体は、シリコン基板50
に近い側から順番に、第1絶縁膜51、第1導電層5
2、第2絶縁膜53、第2導電層54、第3絶縁膜5
5、第3導電層56、第4絶縁膜57、および第4導電
層58を含んでいる。
7のシリコン基板50の表面に不純物拡散層59が形成
されている点にある。図6の具体例では、シリコン基板
50そのものが電極の一部を構成しているが、本具体例
では、不純物拡散層59が電極の一部として機能する。
不純物拡散層59の導電型がシリコン基板50の導電型
の反対である場合、シリコン基板50に対する印加電圧
とは異なる電圧を不純物拡散層59に対して印加するこ
とができる。シリコン基板50の電位から独立した電位
を不純物拡散層59に与えられれば、シリコン基板50
の電位変動の影響を避けることが可能である。
がシリコン基板50の導電型と同一であってもよい。そ
の場合、不純物拡散層59の抵抗をシリコン基板50の
抵抗よりも充分に低減できるため、蓄積素子の動作可能
周波数を増大させることができ、周波数特性を改善でき
る。
ウトを示し、図8(b)はそのA−A’線断面を示して
いる。
縁膜51を介してシリコン基板50に対向するととも
に、第2絶縁膜53を介して第2導電層54に対向して
いる。第1導電層52は、接続部65を介して不図示の
配線などに接続される。このため第1導電層52は、図
8(a)に示されるように、第2導電層54が形成され
る領域よりも外側に突出した突起部分を有しており、そ
の突起部分に接続部65が形成される。第1導電層52
のうち突起部分を除いた大部分は第2導電層54によっ
て覆われている。その結果、図8(b)に示すように、
第1導電層52は、シリコン基板50および第2導電層
54によって囲まれている。第2導電層54は、接続部
66を通じてシリコン基板50と電気的に接続されてい
る。
極31aが形成され、シリコン基板50および第2導電
層54から負電極31bが形成される。前述のように、
正電極31aとして機能する第1導電層52が、負電極
31bとして機能するシリコン基板50および第2導電
層54によってほぼ完全に包囲されている。そのため、
正電極31aから延びる電気力線は、シリコン基板50
および第2導電層54に吸収され、蓄積素子外部へはほ
とんど漏れ出さない。その結果、高い容量精度を達成す
ることができる。なお、第2蓄積素子32についても、
同様の構成が与えられる。
ウトを示し、図9(b)はそのB−B’線断面を示して
いる。
縁膜53を介して第1導電層52に対向するとともに、
第3絶縁膜55を介して第3導電層56に対向してい
る。第2導電層54は、接続部67を介して不図示の配
線などに接続される。このため第2導電層54は、図9
(a)に示されるように、第3導電層56が形成される
領域よりも外側に突出した突起部分を有しており、その
突起部分に接続部67が形成される。第2導電層54の
うち突起部分を除いた大部分は第3導電層56によって
覆われている。その結果、図9(b)に示すように、第
2導電層54は、第1導電層52および第3導電層56
によって囲まれている。第1導電層52および第3導電
層56は、それぞれ、接続部68および69を通じて配
線などに電気的に接続されている。その結果、第1導電
層52と第3導電層56とは相互に電気的に接続され
る。なお、第1導電層52と第3導電層56とを直接的
に接続してもよい。例えば、第1導電層52と第3導電
層56とが絶縁膜を介して対向する領域において、その
絶縁膜にコンタクトホールを形成しておけば、第3導電
層56がコンタクトホールを介して第1導電層52と直
接に接触する。
極31aが形成され、第1導電層52および第3導電層
56から負電極31bが形成される。前述のように、正
電極31aとして機能する第2導電層54が、負電極3
1bとして機能する第1導電層52および第3導電層5
6によってほぼ完全に包囲されている。そのため、正電
極31aから延びる電気力線は、第1導電層52および
第3導電層56に吸収され、蓄積素子外部へはほとんど
漏れ出さない。その結果、高い容量精度を達成すること
ができる。なお、第2蓄積素子32についても、同様の
構成が与えられる。
示している。
分のサイズが図8(a)および(b)の具体例よりも縮
小されており、接続部65のために、第2導電層54に
凹部が形成されている。この点以外の構成については、
図8(a)および(b)の具体例の構成と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。
更に他の具体例を示している。この具体例でも、上記凹
部と同様の凹部が第3導電層56に設けられている。そ
れ以外の点では、この具体例の構成も図9(a)および
(b)の具体例と同様である。
れば、補償回路が電荷の状態で補償動作を行うため、単
位領域ごとに情報蓄積部の特性がばらついても、その影
響を補償し、情報蓄積部から情報をより正確かつ高速に
読み出すことができる。
形態(増幅型固体撮像装置)を示す回路図である。
位補償回路の一例を示す回路図である。
価回路図である。
方法の実施形態を説明するタイミングチャートである。
る。
の構造を模式的に示す断面図である。
の他の構造を模式的に示す断面図である。
イアウト図であり、(b)はそのA−A’線断面であ
る。
面レイアウト図であり、(b)はそのB−B’線断面で
ある。
示す平面レイアウト図であり、(b)はそのC−C’線
断面である。
示す平面レイアウト図であり、(b)はそのD−D’線
断面である。
Claims (19)
- 【請求項1】 リセット動作に応じた第1の電位状態か
ら光の強度に応じた第2の電位状態へ遷移する光電変換
手段と、 前記光電変換手段に対応し、前記光電変換手段から前記
第1の電位状態と前記第2の電位状態にそれぞれ対応す
る第1の信号と第2の信号とを読み出す増幅手段と、 前記増幅手段からの前記第1の信号と第2の信号を得て
第3の信号を出力する補償手段とを備えた増幅型固体撮
像装置であって、 前記補償手段は、前記第2の信号に対応する第1の量の
正電荷および負電荷を蓄積する第1の蓄積手段と、 前記第1の信号に対応する第2の量の正電荷および負電
荷を蓄積する第2の蓄積手段と、 前記第1の量の正電荷と前記第2の量の負電荷とを混合
して生じた第1の混合電荷を前記第3の信号として出力
するか、または、前記第1の量の負電荷と前記第2の量
の正電荷とを混合して生じた第2の混合電荷を前記第3
の信号として出力する混合手段と、 前記混合手段から出力された前記第3の信号を入力し映
像信号として出力する出力手段とを備えたことを特徴と
する増幅型固体撮像装置。 - 【請求項2】 N行M列に配列された複数の画素(Nお
よびMは2以上の整数)を備え、 前記複数の画素の各々は、 リセット動作に応じた第1の電位状態から光の強度に応
じた第2の電位状態へ遷移する光電変換手段と、前記光
電変換手段に接続され、前記光電変換手段から前記第1
の電位状態と前記第2の電位状態にそれぞれ対応する第
1の信号と第2の信号とを読み出す増幅手段とを備え、 前記複数の画素のうち所定の行を選択するための行選択
手段と、 前記複数の画素のうち所定の列を選択する列選択手段
と、 選択された画素列に対応する前記第1の信号と第2の信
号を前記増幅手段から得て第3の信号を出力する補償手
段とを備えた増幅型固体撮像装置であって、 前記補償手段は、前記第2の信号に対応する第1の量の
正電荷および負電荷を蓄積する第1の蓄積手段と、 前記第1の信号に対応する第2の量の正電荷および負電
荷を蓄積する第2の蓄積手段と、 前記第1の量の正電荷と前記第2の量の負電荷とを混合
して生じた第1の混合電荷を前記第3の信号として出力
するか、または、前記第1の量の負電荷と前記第2の量
の正電荷とを混合して生じた第2の混合電荷を前記第3
の信号として出力する混合手段と、 前記混合手段から出力された前記第3の信号を入力し映
像信号として出力する出力手段とを備えたことを特徴と
する増幅型固体撮像装置。 - 【請求項3】 前記補償手段は、 前記増幅手段からの信号を受け取る第1の入力手段と、 少なくとも前記第1の蓄積手段または前記第2の蓄積手
段に電荷が蓄積される間、参照信号を受け取る第2の入
力手段と、 前記第1の蓄積手段に電荷を蓄積するとき、前記第1の
入力手段における前記信号と前記第2の入力手段におけ
る前記参照信号を前記第1の蓄積手段に印加する第1選
択手段と、 前記第2の蓄積手段に電荷を蓄積するとき、前記第1の
入力手段における前記信号と前記第2の入力手段におけ
る前記参照信号を前記第2の蓄積手段に印加する第2選
択手段と、 を備えている請求項1または2に記載の増幅型固体撮像
装置。 - 【請求項4】 前記第1選択手段は、 前記第1の入力手段と前記第1の蓄積手段との間の電気
的導通と非導通状態とを制御する第1スイッチング手段
と、 前記第2の入力手段と前記第1の蓄積手段との間の電気
的導通と非導通状態とを制御する第2スイッチング手段
と、 を有し、 前記第2選択手段は、 前記第1の入力手段と前記第2の蓄積手段との間の電気
的導通と非導通状態とを制御する第3スイッチング素子
と、 前記第2の入力手段と前記第2の蓄積手段との間の電気
的導通と非導通状態とを制御する第4スイッチング素子
と、 を有している、請求項3に記載の増幅型固体撮像装置。 - 【請求項5】 前記光電変換手段の電位状態に応じて電
流駆動力の変化する増幅トランジスタからなる前記増幅
手段と、前記増幅トランジスタを流れる電流に応じた電
位差を生成する負荷素子とによってソースフォロワー回
路が構成され、 前記負荷素子の生成した電位差に応じた電位を出力する
ノードを備えている、請求項4に記載の増幅型固体撮像
装置。 - 【請求項6】 前記混合手段は、 前記第1の蓄積手段の正電荷が蓄積されている正電極
を、前記第2の蓄積手段の負電荷が蓄積されている負電
極に電気的に導通させ、または、前記第1の蓄積手段の
負電荷が蓄積されている負電極を、前記第2の蓄積手段
の正電荷が蓄積されている正電極に電気的に導通させる
請求項1から5の何れかに記載の増幅型固体撮像装置。 - 【請求項7】 前記出力手段は、 前記補償手段の前記第2の入力手段の電位が、前記第1
の蓄積手段の前記正電極の電位に実質的に等しくなるよ
うに、前記混合電荷を前記補償手段から排出させ、それ
によって前記混合電荷の量に応じた電流を生成し、前記
電流に基づいて、前記信号を生成する、請求項6に記載
の増幅型固体撮像装置。 - 【請求項8】 前記第1の蓄積手段の容量は前記第2の
蓄積手段の容量に実質的に等しい請求項1に記載の増幅
型固体撮像装置。 - 【請求項9】 リセット動作に応じた第1の電位状態か
ら光の強度に応じた第2の電位状態へ遷移する複数の光
電変換手段と、 前記光電変換手段に対応し、前記光電変換手段から前記
第1の電位状態と前記第2の電位状態にそれぞれ対応す
る第1の信号と第2の信号とを読み出す増幅手段と、 第1の蓄積手段と第2の蓄積手段とを備え、かつ、前記
増幅手段から前記第1の信号と第2の信号とを得て第3
の信号を出力する補償手段とを備えた増幅型固体撮像装
置の駆動方法であって、 前記複数の光電変換手段から少なくともひとつを選択す
る工程と、 前記選択した光電変換手段における前記第2の電位状態
を前記増幅手段が得る工程と、 前記第2の電位状態を得て前記増幅手段から出力される
前記第2の信号に対応する第1の量の正電荷と負電荷と
を前記第1の蓄積手段が蓄積する工程と、 前記選択した光電変換手段における前記第1の電位状態
を前記増幅手段が得る工程と、 前記第1の電位状態を得て前記増幅手段から出力される
前記第1の信号に対応する第2の量の正電荷と負電荷と
を前記第2の蓄積手段が蓄積する工程と、 混合手段が、前記第1の量の正電荷と前記第2の量の負
電荷とを混合して生じた第1の混合電荷を前記第3の信
号として出力するか、または、前記第1の量の負電荷と
前記第2の量の正電荷とを混合して生じた第2の混合電
荷を前記第3の信号として出力する混合工程と、 出力手段が、前記第3の信号を入力し映像信号として出
力する工程と、 を包含することを特徴とする増幅型固体撮像装置の駆動
方法。 - 【請求項10】 N行M列に配列された複数の画素(N
およびMは2以上の整数)を備え、 前記複数の画素の各々は、 リセット動作に応じた第1の電位状態から光の強度に応
じた第2の電位状態へ遷移する光電変換手段と、前記光
電変換手段に接続され、前記光電変換手段から前記第1
の電位状態と前記第2の電位状態にそれぞれ対応する第
1の信号と第2の信号とを読み出す増幅手段とを備え、 前記複数の画素のうち所定の行を選択するための行選択
手段と、 所定の列を選択する列選択手段と、 選択された画素列に対応する第1の蓄積手段と第2の蓄
積手段とを備え、かつ、前記増幅手段から前記第1の信
号と第2の信号を得て第3の信号を出力する補償手段と
を備えた増幅型固体撮像装置の駆動方法であって、 前記行選択手段によって前記複数の画素の中から行を選
択する工程と、 前記選択された行に属するM個の光電変換手段における
前記第2の電位状態を選択された行に属するM個の前記
増幅手段が各々得る工程と、 前記M個の増幅手段に対応する各々の前記第1の蓄積手
段が、前記第2の電位状態を得て前記増幅手段から出力
される前記第2の信号に対応する第1の量の正電荷と負
電荷とを蓄積する工程と、 前記選択された行に属するM個の光電変換手段における
前記第1の電位状態を前記選択された行に属するM個の
増幅手段が得る工程と、 前記M個の増幅手段に対応する各々の前記第2の蓄積手
段が、前記第1の電位状態を得て前記増幅手段から出力
される前記第1の信号に対応する第2の量の正電荷と負
電荷とを蓄積する工程と、 混合手段が、前記第1の量の正電荷と前記第2の量の負
電荷とを混合して生じた第1の混合電荷を前記第3の信
号として出力するか、または、前記第1の量の負電荷と
前記第2の量の正電荷とを混合して生じた第2の混合電
荷を前記第3の信号として出力する混合工程と、 出力手段が、前記第3の信号を入力し映像信号として出
力する工程と、 を包含することを特徴とする増幅型固体撮像装置の駆動
方法。 - 【請求項11】 前記混合工程において、前記第1の蓄
積手段および前記第2の蓄積手段の電極のうち、混合さ
れる電荷を蓄積していた電極に対向する側の電極に所定
の電位に与える請求項9または10に記載の増幅型固体
撮像装置の駆動方法。 - 【請求項12】 前記第1の蓄積手段および前記第2の
蓄積手段の各々に含まれる一対の電極のうちの一方の電
極は異なる2つの層から形成されており、他方の電極は
前記2つの層の間に位置している請求項1または2に記
載の増幅型固体撮像装置。 - 【請求項13】 前記第1の蓄積手段の前記正電極およ
び前記第2の蓄積手段の前記負電極の少なくとも一方
は、異なる2つの層から形成された対向電極の間に位置
している請求項6に記載の増幅型固体撮像装置。 - 【請求項14】 前記異なる2つの層から形成された対
向電極のうちの何れかの一方の層は、半導体基板から形
成されている請求項13に記載の増幅型固体撮像装置。 - 【請求項15】 前記異なる2つの層から形成された対
向電極のうちの何れかの一方の層は、半導体基板の表面
に形成された不純物拡散層から形成されている請求項1
3に記載の増幅型固体撮像装置。 - 【請求項16】 前記第1の蓄積手段の前記正電極およ
び前記第2の蓄積手段の前記負電極の少なくとも一方
は、半導体基板上に形成された絶縁膜を介して前記半導
体基板に対向する導電膜から形成されている請求項13
に記載の増幅型固体撮像装置。 - 【請求項17】 前記第1の蓄積手段の前記正電極およ
び前記第2の蓄積手段の前記負電極の少なくとも一方
は、半導体基板上に形成された第1絶縁膜、前記第1絶
縁膜上に形成された第1導電膜、および前記第1導電膜
上に形成された第2絶縁膜を介して前記半導体基板に対
向する第2導電膜から形成されている請求項13に記載
の増幅型固体撮像装置。 - 【請求項18】 前記第1の蓄積手段および前記第2の
蓄積手段の各々に含まれる一対の電極のうちの一方の電
極は異なる2つの層から形成されており、他方の電極は
前記2つの層の間に位置し、 前記他方の電極の下面および上面は、それぞれ絶縁膜を
介して前記2つの層に対向している請求項1または2に
記載の増幅型固体撮像装置。 - 【請求項19】 物理的刺激に応答して、第1の電位状
態から前記物理的刺激の物理量に応じた第2の電位状態
へ遷移し得る情報蓄積部と、 前記情報蓄積部の電位状態に応じた情報を読み出すため
の回路を備えた物理量分布検知半導体装置であって、 前記回路は、補償手段を有しており、 前記情報蓄積部の前記第2の電位状態に対応する量の正
電荷および負電荷を蓄積できる第1の蓄積手段と、 前記情報蓄積部の前記第1の電位状態に対応する量の正
電荷および負電荷を蓄積できる第2の蓄積手段と、 前記第1の蓄積手段に蓄積された前記正電荷に対して前
記第2の蓄積手段に蓄積された前記負電荷を混合させる
か、または前記第1の蓄積手段に蓄積された前記負電荷
に対して前記第2の蓄積手段に蓄積された前記正電荷を
混合させる混合手段と、を含んでおり、 更に、前記混合手段によって混合された電荷の量に応じ
た信号を生成する出力部を備えている、物理量分布検知
半導体装置。
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JP10-102801 | 1998-04-14 | ||
JP10324869A JP3027569B2 (ja) | 1998-04-14 | 1998-11-16 | 増幅型固体撮像装置、その駆動方法及び物理量分布検知半導体装置 |
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