JP3027464U - ガス器具設置用防熱板 - Google Patents

ガス器具設置用防熱板

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JP3027464U JP1996000972U JP97296U JP3027464U JP 3027464 U JP3027464 U JP 3027464U JP 1996000972 U JP1996000972 U JP 1996000972U JP 97296 U JP97296 U JP 97296U JP 3027464 U JP3027464 U JP 3027464U
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実 菅原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ガス器具からの熱で内壁材等が炭化して火事
となる低温発火を防止するために、ガス器具と壁面の間
に介在させて効果的に熱を遮蔽できるガス器具設置用防
熱板を提供する。 【解決手段】 壁面に接面して配置される支持金属板1
と支持金属板から所定の間隔だけ離間して設けられる熱
遮蔽板5から構成される。支持金属板は熱遮蔽板の下端
位置から下方へ延びるスカート部分6と熱遮蔽板の上端
位置から上方へ延びるフード部分14を有する。 【効果】 熱遮蔽板は熱を面方向へ伝導して拡散し、ス
カート部分は熱遮蔽板とトッププレートの間に集中する
熱から壁を防護し、フード部分は熱遮蔽板の上端へ巻き
込まれる熱から壁を防護することによって、ガス器具を
防熱板に密着させて使用しても壁面が過熱されるのを防
止できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ガスコンロやガス瞬間湯沸器等のガス器具の使用によって建物の構 造材が炭化して火事となる低温発火を防止するために、ガス器具と建物の壁面と の間に介在させてガス器具からの熱を遮蔽するためのガス器具設置用防熱板に関 するものである。
【0002】
【考案が解決しようとする課題】
本考案者は、実用新案登録第3,013,307号および第3,015,768号 において、ガス器具と壁面の間に介在させて熱を遮蔽することにより、ガス器具 からの熱で内壁材等が炭化して火事となる低温発火を防止できるガス器具設置用 防熱板を提供している。
【0003】 これらの防熱板は、壁面に当接される支持金属板と、支持金属板から所定間隔 離間して取り付けられる中間金属板と、中間金属板の支持金属板側と反対側に配 設される表面金属板と、中間金属板と表面金属板の間に介在されるグラファイト シートとから構成されたものである。この防熱板を用いることにより、調理時の 熱がグラファイトシートによってより迅速に面方向に拡散され、熱が局部的に集 中して壁温が上昇するを防止している。
【0004】 しかしながら、このような防熱板は、一定の基準、すなわち、図1に示すよう に、消防法に沿ったガイド「ガス機器の設置に係る防火上の措置」による、防熱 板aを壁面bから10mm離間させ、ガスコンロcのトッププレート面より上方へ 300mmの高さまで延びるように設置する一方、ガスコンロcを防熱板aから3 0mm(防熱板aの厚さを勘案すると、壁面bから45〜50mm)離間させて設置 した場合に初めてその効果を発揮できるものである。
【0005】 これに対し、一般家庭におけるガスコンロの使用状態を調べてみると、住宅事 情やガスコンロの大型化等の関係から、約70%の家庭においてこのような余裕 空間を取ることができず、また、そのうちの約90%の家庭においてはガスコン ロと壁面の間の間隔が5mm以下と、実質的に密着状態で使用されていた。
【0006】 そのため、ガスコンロの実質的な密着状態での使用における壁面温度の変化を 計測したところ、防熱板aの下端がガスコンロcのトッププレート面の高さまた はそれ以上であると、防熱板aの下端位置において壁面温度が過度に上昇し、防 熱板としての作用を発揮しないことが判明した。また、防熱板aの上端位置にお いては、ガスコンロを長時間使用したときに壁面温度が過度に上昇することも判 明した。
【0007】 このため、これまでの防熱板では、トッププレート面の上方300mm以上の位 置からトッププレート面の下方位置までの範囲に延びることできる大きさのもの が必要であるだけでなく、壁面から15〜20mmの領域が防熱板の取付けによっ て使用することができない。
【0008】 従って、本考案の目的は、前述の登録実用新案において提案したガス器具設置 用防熱板を改良することにより、実質的にガスコンロ等のガス器具を壁面に密着 させた状態においても壁面温度の過度の上昇を確実に防止でき、それにより、ガ ス器具の設置場所が狭小な場合であっても簡便に使用できかつより小さな防熱板 で所要の防熱効果を発揮できるガス器具設置用防熱板を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案におけるガス器具設置用防熱板は、後述から明らかとなるように、ガス コンロやガス瞬間湯沸器やガスオーブン等のガス器具の設置場所周辺における壁 の過熱を防止するためのものであるが、以下の説明において、裸火を扱うために 最も火災を発生し易いガス器具であるガスコンロの周辺に用いる場合を例に取り 説明する。
【0010】 本考案によるガス器具設置用防熱板は、壁面に接面して配置される支持金属板 と、該支持金属板から所定の間隔だけ離間して設けられる中間金属板、中間金属 板の支持金属板側に対向する側に配設される表面金属板、および中間金属板と表 面金属板の間に介在されるグラファイトシートまたはそれと同様な特性を有する シート材料により形成された中間シートからなる熱遮蔽板とから構成される。前 記支持金属板は熱遮蔽板の下端位置から下方へ延びるスカート部分を有する。
【0011】 このように形成された本考案のガス器具設置用防熱板は、熱遮蔽板の下端がガ スコンロのトッププレートに接するような位置関係で壁面に取り付けられる。一 方、ガスコンロはその側縁が支持金属板のスカート部分に接する状態で設置され て使用される。ガスコンロが使用されると、ガスコンロからの熱は表面金属板に 加えられ、表面金属板の裏面側に付着された中間シートによって面方向へ分散さ れると同時に、中間金属板を介して熱遮蔽板との間の空間に放熱される。これに より、支持金属板と熱遮蔽板の間の空間には上昇気流が発生し、強制的な空冷を 行うことなしに継続して放熱が行われて壁面の過熱を防止する点については前述 の登録実用新案におけると同様である。
【0012】 これに加え、本考案では、スカート部分によって壁面を防護すると共に、熱遮 蔽板の下端とガスコンロのトッププレートの間に集中される熱を支持金属板によ って面方向へ拡散すると同時に、熱遮蔽板との間の空間に導いて拡散させ、それ により、熱遮蔽板の下端位置における壁面の過熱を回避する。このとき、ガス器 具は支持金属板に接触させた状態(支持金属板が相対的に薄い板厚であるので、 実質的に壁面に密着させたと同等な状態)で使用できるため、ガスコンロの設置 用空間を最小に抑えることになる。
【0013】 本考案によるガス器具設置用防熱板はまた、熱遮蔽板の上端位置から上方へ延 びるフード部分を前記支持金属板に設けることもできる。このフード部分は、前 記スカート部分とは別に単独で使用することも、またスカート部分と共に使用す ることもできる。
【0014】 熱遮蔽板の上端位置における壁面の過熱は、支持金属板と熱遮蔽板の間の空間 を上昇して熱遮蔽板の上端位置から放出される空気の流れが、ガスコンロの長時 間の使用によって、ガスコンロから直接上昇する熱気を吸い込む形で作用し、累 積的に壁面の過熱を招いていると考えられる。これに対して、フード部分は熱遮 蔽板の上端位置で吸い込まれた熱が壁面に作用するのを防止すると共に、支持金 属板によって面方向へ拡散する。
【0015】 また、本考案によるガス器具設置用防熱板は、前記フード部分を、調理時に熱 せられて支持金属板と熱遮蔽板の間を流れる上昇気流が壁面から離れる方向へ流 れるように曲げることもできる。
【0016】 この曲げられたフード部分は、上述と同様にして熱遮蔽板の上端位置における 壁面の過熱を防止すると共に、上昇気流を壁面から離すことによって、ガスコン ロから上昇する熱が壁に伝えられるのをより積極的に回避する。
【0017】 本考案によるガス器具設置用防熱板はまた、支持金属板と熱遮蔽板の間の離間 間隔を保持するように中間金属板を支持金属板向かって部分的に押し出し加工す ることにより形成された張出脚部と、中間シートに伝導された熱を支持金属板と 熱遮蔽板の間の空間に放出するように開口された放熱開口とを中間金属板に設け ることができる。
【0018】 この張出脚部は、加熱による熱変形によって各板間の寸法関係にズレを生じた ときも支持金属板と熱遮蔽板の間の離間間隔を確実に保持すると同時に、支持金 属板と熱遮蔽板の間の空間に突出する放熱フィンとして作用し、放熱開口と共作 用してより効果的な放熱を行わせる。
【0019】 更に、本考案によるガス器具設置用防熱板は、支持金属板に固着される固定板 部と、熱遮蔽板の相互に対向する外面を挟持するように形成された保持板部と、 固定板部と保持板部の間を連結するように形成された脚板部とから構成された連 結金具を備えることができる。これにより、連結金具は、中間金属板および表面 金属板の相対的に大きな熱変形に対して保持板部内で移動可能に保持することに より対応する。
【0020】
【考案の実施の形態】
本考案の実施例によるガス器具設置用防熱板は、図2に示すように、壁面Wに 当接するように配置される支持金属板1と、支持金属板1から所定の間隔だけ離 間して設けられる中間金属板2、中間金属板2の支持金属板1側に対向する側に 配設される表面金属板3、および中間金属板2と表面金属板3の間に介在される 中間シート4からなる熱遮蔽板5とから構成される。中間シート4はグラファイ トシートまたはそれと同様な特性を有するシート材料により形成される。支持金 属板1は熱遮蔽板5に対して下方へ延びるスカート部分6を有し、該スカート部 分の下方への伸延長Ld は5mm以上あるのが好ましい。
【0021】 支持金属板1と熱遮蔽板5の間の空間Sは5mm以上の間隔を保持することが必 要である。しかしながら、12mmを越えると壁面温度の上昇防止効果は間隔の増 大に対して相対的に小さく、12mmより大きな間隔を取ることは防熱板の厚さを 無用に大きくするだけである。
【0022】 一方、支持金属板1、中間金属板2および表面金属板3は良好な熱伝導性を有 しかつ熱変形の大きくない部材であればどのような部材も適用可能ではあるが、 ガスコンロに対面する表面金属板3は消防法の規定によりステンレス板が適用さ れる。一方、支持金属板1および中間金属板2は、消防法の規定を受けないため 、より熱伝達特性の優れたアルミニウム板を適用するのが好ましい。また、中間 シート4は、表面金属板1に加えられた熱を面方向へ効果的に拡散すると同時に 中間金属板2へ伝達するために、表面金属板および中間金属板に接面させて一体 化される。このため、中間金属板2と表面金属板3を1枚の金属板で形成するこ とも可能である。また更に、スカート部分6は必ずしも図示のように支持金属板 1を延ばした形状で形成する必要はなく、別体で作成することも可能である。こ れにより、例えば、伸延長の異なる複数のスカート部分6を別体で準備し、設置 場所の条件等によって適宜に選定して使用することも可能となる。
【0023】 中間金属板2には、中間金属板2を支持金属板1に向かって部分的に押し出し 加工することにより形成された張出脚部7と、熱遮蔽板5の中間シート4を空間 Sに部分的に露呈する放熱開口8とが設けられる。張出脚部7は、後述する連結 金具9と共に支持金属板1と熱遮蔽板5の間の間隔Dを維持すると同時に、空間 Sに突出した放熱フィンとして作用し、放熱開口8と共に表面金属板1に加えら れた熱の拡散に寄与する。
【0024】 支持金属板1と熱遮蔽板5の間は、図3に示すように、その各角部に設けられ た連結金具9によっても保持される。連結金具9は支持金属板1にリベット10 またはその他の適当な固定部材によって固着される固定板部11と、熱遮蔽板5 の相互に対向する外面を挟持するように形成された保持板部12と、固定板部1 1と保持板部12の間を連結するように形成された脚板部13とから構成される 。こここにおいて注目されるべき点は、連結金具9が支持金属板1には固着され る一方、熱遮蔽板5を移動可能に保持することにより、支持金属板1と熱遮蔽板 5の間の熱変形の差に対応していることである。
【0025】 上述の如く形成された本考案のガス器具設置用防熱板は、図4に示すように、 熱遮蔽板5の下端がガスコンロのトッププレートTに接するような位置関係で壁 面Wに取り付けられる。一方、ガスコンロはトッププレートTの側縁が支持金属 板1のスカート部分6に接する状態で設置される。ガスコンロが使用されると、 ガスコンロからの熱は、まず、熱遮蔽板5の表面金属板3に加えられる。表面金 属板3に加えられた熱は、表面金属板3の裏面側に付着された中間シート4によ って、厚さ方向に対して相対的に遮断されると同時に面方向へ分散され、中間金 属板2を介して支持金属板1との間の空間Sに放熱される。これにより、支持金 属板と熱遮蔽板の間の空間Sには上昇気流が発生し、強制的な空冷を行うことな しに継続して放熱が行われて壁面の過熱を防止する。
【0026】 熱遮蔽板5の下端とガスコンロのトッププレートTの間に集中される熱は、ス カート部分6によって直接壁面から阻止されると共に、支持金属板1を伝導して 面方向へ拡散され、それと同時に、支持金属板1と熱遮蔽板5の間の空間Sに導 かれて拡散される。これにより、熱遮蔽板5の下端位置における壁面Wの過熱を 回避し、トッププレートTの側縁を支持金属板1に接触させた状態(実質的に壁 面に密着させた状態)で使用することができる。
【0027】 図5は本考案の別の実施例によるガス器具設置用防熱板を示す図で、熱遮蔽板 5の上端位置から上方へ延びるフード部分14が支持金属板1に更に形成されて いる点で前記実施例と異なっている。フード部分14はその上方への伸延長Lu が10mm以上となるように設定されるのが好ましく、一方、ガスコンロの設置場 所の耐火構造によっては、スカート部分6と併用することなく、単独で適用する ことも可能であることは容易に理解されよう。また、フード部分14は、支持金 属板1と一体に形成されるように図示されているが、支持金属板1と別体に形成 し、設置時等に両者を結合させることも可能である。
【0028】 熱遮蔽板の上端位置における壁面の過熱は、支持金属板1と熱遮蔽板5の間の 空間Sを上昇して熱遮蔽板の上端位置から上方へ放出される空気の流れが、ガス コンロの長時間の使用によって、ガスコンロから直接上昇する熱気を引き込むこ とにより熱集中を生じると考えることができる。そのため、フード部分14は、 集中された熱が壁面に直接伝達されるのを防止すると共に、支持金属板1によっ て面方向へ拡散させるように作用する。
【0029】 図6は本考案の更に別の実施例によるガス器具設置用防熱板を示す図で、図5 に関連して説明した実施例におけるフード部分14の形状が異なる以外、前記実 施例と同様である。この実施例におけるフード部分14は、熱遮蔽板の上端位置 から上方へ行くに従って壁面Wから離れるように曲げられている。この曲げ形状 は、支持金属板1と熱遮蔽板5の間の空間Sを上昇する空気が壁面Wから離れる ような形状であればどのような形状でも適用可能であり、単純な1段の曲げ形状 や円弧状の曲げ形状等でもよい。
【0030】 しかしながら、この支持金属板1の曲げ形状は、空間Sの直上位置における熱 集中を回避すると共に、空間Sを上昇する空気のより一層円滑な壁面Wからの離 脱を確保するために、図6に点線で示すように、熱遮蔽板5の上端位置から上方 へ15〜20mm離間した位置よりも上方の部分において、支持金属板1と熱遮蔽 板5の間の空間S上に延びるようにフード部分14を湾曲させることがより好適 である。また、この湾曲されたフード部分14についても、支持金属板1と一体 に形成されるように図示されているが、前述と同様に、湾曲されたフード部分1 4を支持金属板1と別体に形成し、設置時等に両者を結合させることも可能であ る。これにより、より好適な湾曲形状を有するフード部分14の作成をより容易 にすることができる。
【0031】 本考案のガス器具設置用防熱板の作用効果を確認するために、次のような実験 を行った。
【0032】 《実験例1》 支持金属板1として1mm厚のアルミニウム板を使用し、中間金属板2および表 面金属板3として0.7mm厚のステンレス板を使用した。中間金属板2と表面金 属板3の間に中間シート4介在させて平均3.6mm厚の熱遮蔽板5を作成した。 支持金属板と熱遮蔽板の間の間隔Dを平均8.4mmに取り、防熱板全体としての 厚さが12mmとなるように作成した。熱遮蔽板5の高さを300mmに形成する一 方、支持金属板1が5mmおよび10mmの伸延長Ld をそれぞれを有するスカート 部分6を備えた防熱板(試料1および2)を用意した。比較のために、300mm と310mmの高さの防熱板(試料3および4)を用意した。
【0033】 試料1および2については、図4で説明したように、熱遮蔽板5の下端がガス コンロのトッププレートTの上面と同じ高さとなるように壁面Wに取り付け、ガ スコンロをそのトッププレートTの側縁が支持金属板1の表面に接するように配 置した。試料3および4については、図7に示すように、熱遮蔽板5の上端がト ッププレートTの上面から300mm上方に離れた位置となるように壁面Wに取り 付け、ガスコンロをそのトッププレートTの側縁が表面金属板3の表面位置とな るように配置した。
【0034】 各試料について、ガスコンロ(バーナー火力5560kcal/h)を全開で60分 間燃焼させたときの壁面温度を測定した。測定点を、トッププレートTの上面を 基準点(図4参照)として、下方60mm、上方360mmまでを、30mm間隔で合 計15ヶ所の位置で測定した。その結果を図8に示す。壁面温度については、低 温発火を防止する観点から100℃を越えることがないよう規定されており、そ のため、防熱板としての効果は壁面温度が100℃を越える箇所があるか否かに よりその有無を決定した。
【0035】 この結果、試料1および2では、いずれの場合も壁面温度が100℃を越える 箇所はなく、防熱板としての効果を有することが確認された。試料4もまた壁面 温度が100℃を越える箇所はなく、同様に防熱板としての効果を有していた。 これに対し、試料3では、トッププレートTの上面位置で121℃と高温になっ ており、防熱板としての効果を有しないことが確認された。これらのことから、 スカート部分6の伸延長Ld は少なくとも5mmあれば防熱板としての効果を確実 に有することが判明した。このことは、試料1および2が、実質的に、試料4と 同一寸法の防熱効果を達成できることを意味している。
【0036】 《実験例2》 実験例1におけるバーナーの燃焼を3時間継続したところ、熱遮蔽板5の上端 位置より上方の測定点における壁面温度が100℃を越えることがあることが判 明した。この長時間の継続使用による過熱を防止するため、それぞれ10mm、2 0mmおよび30mmの伸延長Lu を有するフード部分14を備えた支持金属板1( スカート部分6の伸延長Ld は5mm)を用いて、前述と同様な防熱板(試料5、 6および7)を作成した。試料5、6および7を、実験例1の試料1、2および 3の場合と同様に壁面Wにそれぞれ取り付け、180分間連続して燃焼させたと きの壁面温度を、実験例1と同様にして測定した。その結果を図9に示す。比較 のために、試料1(スカート部分の伸延長Ld =5mm、フード部分の伸延長Lu =0mm)についてのデータを併記する。
【0037】 この結果、フード部分14の伸延長Lu は少なくとも20mmあれば熱遮蔽板5 の上端位置より上方位置における壁面温度の上昇を抑制でき、防熱板としての効 果を有することができることが確認された。
【0038】 《実験例3》 試料6と同様に5mmの伸延長Ld のスカート部分6と、20mmの伸延長Lu の フード部分14を備えた防熱板を用意し、フード部分14と壁面のなす角θ(図 6参照)が3°、6°および10°となるようにフード部分14をそれぞれ曲げ た防熱板(試料8、9および10)を作成し、実験例2と同様にして壁面温度を 測定した。その結果を図10に示す。比較のために、試料6(角θ=0°)につ いてのデータを併記する。
【0039】 この結果、フード部分14に最小値の3°というわずかな曲げ加工を施した場 合であっても、壁面温度の上昇をより一層抑制でき、防熱板としての効果を増加 させることができることが確認された。
【0040】 冗長を避けるため、その詳細については割愛するが、熱遮蔽板5の上端位置か らそれぞれ10mm、15mmおよび20mm上方へ離間した位置まで支持金属板1を 延ばし、該位置を起点として、フード部分14が支持金属板1と熱遮蔽板5の間 の空間S上に延びるように湾曲させることにより形成された防熱板について同様 に実験したところ、前記の試料10における温度分布に対して、約3〜4℃の壁 面温度の低下を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】防熱板およびガスコンロの使用基準を説明する
ための図である。
【図2】本考案の実施例による防熱板の要部を示す部分
省略断面図である、
【図3】本考案の実施例における連結金具を示す部分図
である。
【図4】図2に示す防熱板の使用状態を説明するための
部分図である。
【図5】本考案の別の実施例による防熱板を示す部分断
面図である。
【図6】本考案の更に別の実施例による防熱板を示す部
分断面図である。
【図7】本考案の実験例における測定方法を説明するた
めの部分図である。
【図8】実験例1における測定結果を示す図である。
【図9】実験例2における測定結果を示す図である。
【図10】実験例3における測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1 支持金属板 2 中間金属板 3 表面金属板 4 中間シート 5 熱遮蔽板 6 スカート部分 7 張出脚部 8 放熱開口 9 連結金具 14 フード部分

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス器具からの熱が隣接する壁面に伝わ
    るのを防止するためのガス器具設置用防熱板であって、 壁面に接面して配置される支持金属板と、 前記支持金属板から所定の間隔だけ離間して設けられる
    中間金属板、該中間金属板の支持金属板側に対向する側
    に配設される表面金属板、および前記中間金属板と表面
    金属板の間に介在されるグラファイトシートまたはそれ
    と同様な特性を有するシート材料により形成された中間
    シートからなる熱遮蔽板とから構成され、 前記支持金属板は熱遮蔽板の下端位置から下方へ延びる
    スカート部分を有することを特徴とする防熱板。
  2. 【請求項2】 前記支持金属板は熱遮蔽板の上端位置か
    ら上方へ延びるフード部分を有することを特徴とする請
    求項1記載のガス器具設置用防熱板。
  3. 【請求項3】 ガス器具からの熱が隣接する壁面に伝わ
    るのを防止するためのガス器具設置用防熱板であって、 壁面に接面して配置される支持金属板と、 前記支持金属板から所定の間隔だけ離間して設けられる
    中間金属板、該中間金属板の支持金属板側に対向する側
    に配設される表面金属板、および前記中間金属板と表面
    金属板の間に介在されるグラファイトシートまたはそれ
    と同様な特性を有するシート材料により形成された中間
    シートからなる熱遮蔽板とから構成され、 前記支持金属板は熱遮蔽板の上端位置から上方へ延びる
    フード部分を有することを特徴とするガス器具設置用防
    熱板。
  4. 【請求項4】 前記フード部分は、調理時に熱せられて
    支持金属板と熱遮蔽板の間を流れる上昇気流が壁面から
    離れる方向に流れるように曲げられていることを特徴と
    する請求項2または3記載のガス器具設置用防熱板。
  5. 【請求項5】 前記中間金属板は、支持金属板と熱遮蔽
    板の間の離間間隔を保持するように、支持金属板に向か
    って部分的に押し出し加工することにより形成された張
    出脚部と、中間シートに伝導された熱を支持金属板と熱
    遮蔽板の間の空間に放出するように開口された放熱開口
    とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一
    項に記載のガス器具設置用防熱板。
  6. 【請求項6】 前記支持金属板に固着される固定板部
    と、熱遮蔽板の相互に対向する外面を挟持するように形
    成された保持板部と、固定板部と保持板部の間を連結す
    るように形成された脚板部とから構成された連結金具を
    備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に
    記載のガス器具設置用防熱板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004263933A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Rinnai Corp 防熱板
JP2004271009A (ja) * 2003-03-07 2004-09-30 Rinnai Corp 防熱板
JP2009204210A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Toppan Cosmo Inc 防熱板

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