JP3027075U - ふき材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋根ふき材等として使用される杉皮の防水
性、耐久性、施工容易性を増大させる。 【構成】 基材シートの表面に防水性接着剤層によって
杉皮の裏面を接着固定する。基材シートの裏面にさらに
防水性接着剤層を設け、これを剥離紙で被覆し、また、
杉皮の表面を透明な合成樹脂保護膜で被覆しておくこと
もできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、木造家屋の屋根ふき材（いわゆるシングル：ｓｈｉｎｇｌｅ）に関 するものである。本考案品はふき下地、または壁面や塀の表面材としても使用す ることができる。

【０００２】

【従来の技術】

杉を製材するときの副産物として得られる杉皮は耐腐食性が高いために屋根ふ き材、ふき下地、壁面材などに使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

屋根ふき材や壁面材として使用する場合、杉皮は防水性の観点から多数枚を積 層させる必要があり、施工に特別な技術熟練を必要とする。昨今この種の技術者 の減少により杉皮は徐々に利用されなくなってきた。使用されない杉皮は腐食さ せるのが困難であるために、細かく裁断して植林地面に散布したり、焼却したり しているが、そのためのコストが高くつく。本考案は杉皮の防水性、耐久性を増 し、これをふき材などに使用するのに高度な技術訓練を必要とせず、施工の容易 性を計るとともに、用途を広げることができるふき材を提供することを課題とす るものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するため、本考案のふき材は基材シートの表面に防水性接着剤 層によって杉皮の裏面を接着固定したものである。杉皮が採取される杉の種類は 問わない。基材シートとしてはフェルト、特にアスファルトフェルトが好適であ るが、他の適当な防水性シートであってもよい。接着剤としては防水性接着剤を 好適に使用することができる。

【０００５】 基材シートの裏面にさらに防水性接着剤層を設け、この接着剤層を剥離紙で被 覆し、必要に応じてこの剥離紙を取り外すことにより、ふき材を必要個所に直接 粘着することができる。杉皮の表面に透明な合成樹脂の保護被膜を設けてもよい 。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１において、Ａはふき材、１は基材シート、２は防水性接着剤層、３は杉皮 である。図２において、図１と同一の数字は対応する部材であり、４は基材シー ト１の裏面に設けた防水性接着剤層、５は剥離紙、６は透明な合成樹脂保護被膜 である。ふき材Ａの形状、寸法は任意である。なお、図面は図示を明瞭にするた めに各構成部分１〜６の厚みの相対的な寸法差は無視して描いてある。

【０００７】

【考案の効果】

本考案のふき材は杉皮を基材シートで裏打ちしたから、丈夫になり、また任意 の形状に裁断することが容易となりデザイン性が向上する。杉皮と基材シートの 間に防水層を介在させたので防水性も向上する。杉皮は表面に合成樹脂の保護層 を設ければ防水性をさらに向上させ、また耐久性を増すことができる。基材の裏 面に接着層を設ければ、施工が容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の一部を切り欠いた斜視図。

【図２】本考案の他の実施例の一部を切り欠いた斜視
図。

【符号の説明】

Ａ ふき材 １ 基材シート ２ 防水性接着剤層 ３ 杉皮 ４ 接着層 ５ 剥離紙 ６ 保護被膜

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基材シートの一表面に防水性接着剤層によ
   って杉皮の裏面を接着固定してなるふき材。
2. 【請求項２】基材シートがアスファルトフェルトである
   請求項１のふき材。
3. 【請求項３】基材シートの他の表面にさらに防水性接着
   剤層を設け、この接着剤層を剥離紙で被覆した請求項１
   または２のふき材。
4. 【請求項４】杉皮の表面を透明な合成樹脂の保護膜で被
   覆した請求項１から３のいずれかのふき材。