JP3026482U - 石材調プラスチックタイルブロック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 立体的な深みのある天然石模様を表現できる
軽量にて施工が容易でしかも安価に作ることのできる石
材調プラスチックタイルブロックを提供することであ
る。 【構成】 任意形状及び寸法の硬質発泡プラスチック中
空ブロックを基材としてその表裏面に凹凸状模様を形成
しその上面に大理石模様や御影石模様を呈する石材調塗
材を塗布し石材調模様を形成せしめ、石材調プラスチッ
クタイルブロックとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は建造物内外壁、門、塀などに使用することのできる軽量にして容易に 施工できる大理石模様や御影石模様を呈する石材調プラスチックタイルブロック である。

【０００２】

【従来の技術】

従来建造物等に石材調の天然石模様を形成する方法としては実際の天然石を素材 に用いることがあったが、天然石は重量が重いためハンドリングし難く施工性に 劣り、さらに天然石の加工に手間がかかり価格的にも高価なものとなりその使用 はきわめて限定されたものである。天然石を薄板状に加工しコンクリート等他の 材料と積層して使用する方法もあるが、施工性、加工性、価格の面などでやはり 普遍的素材とは言え難いものである。

【０００３】 石材調の天然石模様を吹付け又は鏝塗り等で施工することのできる種々の石材 調被覆組成物による塗材が提示され人工的な大理石模様や御影石模様の石材調が 実用化されている。しかし壁面等に石材調塗材を吹付け又は鏝塗りなどによって 天然石模様を形成しても平面的な単調な色調感覚しか与えることができず立体的 な深みのある天然石模様を表現することはできず、現場施工であるため施工コス トは高く、施工技術の優劣、作業者の熟練度により出来映えに大きなばらつきが 生じていたのである。

【０００４】 石材調被覆組成物でシート状素材に天然石模様を形成し、このシートを建造物 の壁面等へ貼付する方法もあるが、やはり平面的で単調な色調感覚となり立体的 な深みのある天然石模様を表現することはできなかった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はかかる実情に鑑みなされたもので立体的な深みのある天然石模様を表 現できる軽量にして施工が容易且つ安価に作ることのできる石材調プラスチック タイルブロックを提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、この考案の石材調プラスチックタイルブロックは 硬質発泡プラスチック中空ブロックを基材としてその表裏面にタイル模様や任意 形状寸法の凹凸状模様を形成せしめその表面に大理石模様や御影石模様を呈する 石材調塗材を塗布して石材調模様を表現したものである。

【０００７】 又硬質発泡プラスチックタイルブロックの表裏面に形成した凹凸状模様の凹部 分に目地模様を呈する塗材を塗布後、この部分をマスキングして凸部表面に大理 石模様や御影石模様を呈する石材調塗材又はコーキングを塗布し、しかる後に凹 部のマスキングを除去することによってあたかもタイル模様等を貼り付け施工し たかの如き外観を呈することができる。

【０００８】

【作用】

本考案に係る石材調プラスチックタイルブロックの基材となる硬質発泡プラス チック中空ブロックは押出成形又はビーズ成形によって形成するものでプラスチ ックの材質は押出成形又はビーズ成形できるものであれば良く、塩化ビニール、 ポリスチレン、フェノール、ポリイソシアヌレート等が好適に使用できる。硬質 プラスチック中空ブロックの寸法はコンクリートブロックと同じでもよく、又軽 量であるからコンクリートブロックより大きな寸法も可能である。

【０００９】 石材調プラスチックタイルブロックの表裏面に形成する凹凸状模様の形状及び 寸法のデザインは自由で多様性があり正方形、矩形形状、三角形状、丸形状、そ の他特殊形状のものなどが可能であり、その寸法もモザイクタイル状の小寸法の ものから１ｍ以上の大判タイル状のもの迄任意の大きさ及び形状のものを形成す ることができる。

【００１０】 石材調プラスチックタイルブロックの表面に塗布する大理石模様や御影石模様 を呈する石材調塗材は、一般市販品で耐水性、耐候性に優れたものの中から選択 でき、その構成は結合材に天然石粒子と着色材及び添加剤からなるものである。 結合材は合成樹脂溶液、エマルジョン、反応硬化型合成樹脂溶液、無機高分子化 合物溶液などである。

【００１１】 本考案に係る石材調プラスチックタイルブロックの施工はコンクリートブロッ クと全く同様である。基礎コンクリートを打設した上部に硬質発泡プラスチック ブロックを順次重ね、鉄筋又はアルミ型材等を硬質発泡プラスチック中空ブロッ クの中空部分に挿入しここにコンクリートを打設する。

【００１２】

【実施例】

本考案の実施例を図面に基づき具体的に説明する。

【００１３】 実施例１ ポリスチレンをビース成形した硬質発泡プラスチック中空ブロック の表面に石材調塗材２で塗布した石材調プラスチックタイルブロックの断面図が 図１である。石材調塗材は御影石状特殊工法仕上塗材・商品名「エマルグラニッ ト」（明研化学工業株式会社製）を使用した。

【００１４】 実施例２ ポリスチレンをビーズ成形した硬質発泡プラスチック中空ブロック の表面凹部分にコーキングを充填しマスキングテープを貼付し、凸部分に石材調 塗材を塗布後マスキングテープを除去した。石材調塗材は天然石調厚付仕上塗材 ・商品名「ダイヤアールストーン」 （恒和化学工業株会社製）を塗布した。本 実施例の石材調プラスチックタイルブロックの断面図が図３である。

【００１５】 実施例１の石材調プラスチックタイルブロック表面のタイル模様の形状寸法の 正面図を示したのが図２の布積みである。実施例２の石材調プラスチックタイル ブロック表面の形状寸法の正面図が図４の乱層野石積みである。かかる如く本考 案に係る石材調ブラスチックタイルブロックはいかなる形状、寸法にも対応して 形成することが可能である。

【００１６】 実施例１の石材調プラスチックタイルブロックである硬質発泡プラスチック中 空ブロックの取付施工状態を示したのが図５である。硬質発泡プラスチック中空 ブロックの材質はポリスチレンである。中空ブロックの中空部分は鉄筋で補強し コンクリートが充填されている。

【００１７】

【考案の効果】

本考案に係る石材調プラスチックタイルブロックは、軽量であるため容易に施 工することができる。施工時に水平線を出すための水糸を使う必要もなく未熟練 者でも容易に取付作業をすることを可能ならしめた。

【００１８】 石材調塗材を壁面等へ吹付け又は鏝塗りして天然石模様を形成したり、石材調 被覆組成物を塗布したシート等を壁面に貼付して天然石模様を形成する等の方法 では単調な色調感覚で立体的な深みを表現することができなかったが、本考案に なる石材調プラスチックタイルブロックは各種の任意形状及び寸法による形態を 組合せる方法によって立体的な深みのある大理石模様や御影石模様を得ることを 可能としたのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の石材調プラスチックタイルブロック
断面図

【図２】実施例１の石材調プラスチックタイルブロック
正面図

【図３】実施例２の石材調プラスチックタイルブロック
断面図

【図４】実施例２の石材調プラスチックタイルブロック
正面図

【図５】石材調プラスチックタイルブロック施工状態図

【符号の説明】

１．石材調プラスチックタイルブロック ２．石材調塗材 ３．硬質発泡プラスチック中空ブロック ４．凹部（目地部） ５．凸部 ６．中空部分 ７．鉄筋 ８．コンクリート

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表裏面に凹凸状の模様を形成せしめた硬
   質発泡プラスチック中空ブロックを基材とし、この上面
   に大理石模様や御影石模様を呈する石材調塗材を塗布形
   成することを特徴とする石材調プラスチックタイルブロ
   ック。
2. 【請求項２】 表裏面に凹凸状の模様を形成せしめた硬
   質発泡プラスチック中空ブロックを基材とし、凹面に目
   地模様を呈する塗材を塗布後凹部をマスキングし、凸部
   表面に大理石模様や御影石模様を呈する石材調塗材を塗
   布し、凹部のマスキングを除去することを特徴とする請
   求項１記載の石材調プラスチックタイルブロック。