JP3026077U

JP3026077U - 小型仏壇

Info

Publication number: JP3026077U
Application number: JP1995014326U
Authority: JP
Inventors: 和夫神野
Original assignee: 有限会社アトリエ・ゼロ
Priority date: 1995-12-20
Filing date: 1995-12-20
Publication date: 1996-07-02
Anticipated expiration: 2001-12-20

Abstract

(57)【要約】【課題】現代の住宅環境および生活環境にマッチする
小型の仏壇を提供する。【解決手段】仏壇１は、台座２を備えた基板４を有
し、基板４は垂直方向上方に延びている。基板４は中央
の円形開口４aを備えている。祭壇６は、略半球状の壁
構造体８とこの壁構造体８の開口を覆う略半球状の扉１
０とで作られ、扉１０は水平軸線回りに回動して、祭壇
６の開け閉めを行う。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は仏壇に関する。

【０００２】

【従来の技術】

典型的な仏壇は、全体として箱形の形状を有し、観音開きの扉、漆塗りの外観など荘厳な雰囲気を漂わせる作りとなっている。このような仏壇は、和室に設けた特別な場所に置いた場合には、室内の雰囲気に良くマッチする。このことは、わが国における仏教と生活との関わり等の歴史的な背景から考えて当然のことである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、最近の住宅事情は、都会に限らず地方都市でも純和風の建物は少なくなっており、また、住宅の大きさも制限されたものとなっているのが現状である。また、インテリアにおいても、純和風から離れたデザインが多く見られるようになってきている。このような実情を鑑みたときに、在来の仏壇は、室内の雰囲気とミスマッチすることが多く、また、特別な置き場を設ける室内スペースが無い場合には、インテリアの中で仏壇が浮き上がってしまうという存在になっていた。

【０００４】そこで、本考案の目的は、現在の住宅事情および生活環境にマッチする小型の仏壇を提供することにある。

【０００５】

【課題を達成するための手段及び作用効果】

かかる技術的課題を達成すべく、本考案にあっては、台座を備えて該台座から垂直に上方に向けて延び、中央に円形の開口を備えた基板と、該基板の円形開口に取付けられた略半球状の略半球状の壁構造体と、該壁構造体の円形開口を覆う略半球形状の扉とを有し、前記壁構造体と前記扉とで略球形の祭壇収納空間が形成されると共に、前記扉が前記壁構造体の開口周縁部に周回り方向に１８０度間隔を隔てて設けられた左右一対のピボット軸を中心にして水平軸線回りに開閉動作することからなる構成を採用してある。

【０００６】このような構成を採用することにより、本考案の小型仏壇は、一見すると仏壇に見えないだけでなく、外観として現代の一般的な生活環境の中でも別段の違和感を与えることはない。基板の形状は、別段、限定されるものではないが、直方体であってもよく、また、曲線を基調とした形状であってもよい。この基板の形状として様々な形状を選択することで、仏壇の外観の印象を変化させることができる。

【０００７】このため、前記壁構造体と前記扉がユニット化された組立体で作ることで、複数種類の形状の基板を予め用意しおき、仏壇購入者に好みにあった基板を選択してもらった後に、このユニット組立体を基板に取付けるようにしてもよい。

【０００８】

【実施例】

以下に、本考案の一実施例を添付の図面に基づいて説明する。図１、図２は、実施例の仏壇の斜視図である。この仏壇１は、曲線を基調とした半球状の台座２と、台座２から垂直に延び且つ台座２と一体の略直方体の形状を備えた基板４と、基板４の中央開口（図１には作図上現れていない）に取付けられた祭壇６とを有し、祭壇６を納めた空間Ｓは球形状を有している。

【０００９】祭壇６の収納空間Ｓは、図３から理解できるように、祭壇室を作る略半球形状の壁構造体８と、壁構造体８の円形開口を覆う略半球形状の扉１０とで構成され、扉１０の周縁部分には、円周方向に１８０度間隔を隔てて一対の孔１０a、１０aが形成されている。また、これに対応して壁構造体８の開口部分近傍には、円周方向に１８０度間隔を隔てて左右一対のネジ孔８a、８aが形成されている。扉１０の取付は、孔１０aを壁構造体８のネジ孔８aに一致させ、一対のネジ軸１２をネジ孔８aに螺合させることにより行われ、これにより扉１０は、ネジ軸１２をピボット軸として水平軸線を中心に回動して、祭壇収納空間Ｓを開け閉めすることができる。

【００１０】扉１０には、下端中央に窪み１４が設けられ、この窪み１４に指を掛けて、扉１０の開け閉め操作を行う。壁構造体８には、その内部に平らな２段の床８bが形成されており、この床８bに形成された孔８cを通してネジ１８を用いて、門柱などの祭壇用小物１６が固定され、また、飾り１７が例えば接着剤を用いて固定される。

【００１１】上記のようにして、壁構造体８および扉１０はユニットとして一体化され、このユニット組立体は、壁構造体８の下面にネジ２０を用いて固定されるブラケット２２を介して基板４の中央円形開口４aに取付けられる。

【００１２】基板４に組み付けられた壁構造体８の裏面側には、図４に示すように、半球形状の裏面覆い２４が壁構造体８から若干間隔を隔てて配置され、この裏面覆い２４は、その開口端フランジ２４a を基板４の所定箇所に当てがった後、ネジ２６を用いて基板４に固定される。壁構造体８と裏面覆い２４との間の空間は、扉１０を開いたときに、この扉１０を格納する空間として利用される。

【００１３】仏壇１の全体寸法は次のとおりである。以下の寸法から理解できることであるが、この実施例の仏壇１は、極めて小型のミニ仏壇である。（１）基板４の高さ寸法：３７５mm （２）基板４の幅寸法：３５０mm （３）仏壇１の奥行き寸法：３００mm （４）台座１の直径：２５０mm （５）祭壇６の直径：３００mm

【００１４】また、このミニ仏壇１は、主要部品つまり基板４、壁構造体８、扉１０、裏面覆い２４が強化プラスチック（ＦＲＰ）で作られているが、材質に関しては特に限定されるものではなく、例えば木などの良く知られた材料で作ってもよい。

【００１５】以上のように、実施例の仏壇１によれば、小型であると共に、形態的に、在来の形状とは全く異なり一見する何かの電気製品であるかのような外観を有するために、例えばテーブル、サイドボード、タンスなどの上に置いたとしても違和感がない。また、例えば、壁構造体８、扉１０、裏面覆い２４を半透明体で作ると共に、祭壇収容空間Ｓに配したライトをON状態まま扉１０を閉じれば、扉１０、裏面覆い２４を通してボンヤリとした光が出るため、一種のインテリアとしても利用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の仏壇の斜視図であって、扉を閉じた状
態を示す図である。

【図２】実施例の仏壇の斜視図であって、扉を開いた状
態を示す図である。

【図３】祭壇を作る壁構造体、扉などの構成部品の分解
斜視図である。

【図４】基板、ユニット化した壁構造体と扉、壁構造体
の後ろに配置される裏面覆いの分解斜視図である。

【符号の説明】

１仏壇２台座４基板６祭壇８壁構造体１０扉１２扉の回動軸線を作るネジ軸２４裏面覆いＳ祭壇収納空間

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】台座を備えて該台座から垂直に上方に向
けて延び、中央に円形の開口を備えた基板と、該基板の円形開口に取付けられた略半球状の略半球状の
壁構造体と、該壁構造体の円形開口を覆う略半球形状の扉とを有し、前記壁構造体と前記扉とで略球形の祭壇収納空間が形成
されると共に、前記扉が前記壁構造体の開口周縁部に周
回り方向に１８０度間隔を隔てて設けられた左右一対の
ピボット軸を中心にして水平軸線回りに開閉動作するこ
とからなる小型仏壇。
【請求項２】前記壁構造体の裏面側に配置された半球
状の裏面覆いを有し、該裏面覆いは、前記壁構造体から
若干間隔を隔てて配置されて、この裏面覆いと壁構造体
との間の空間が、前記扉を開けたときの扉収納空間とさ
れている請求項１の小型仏壇。
【請求項３】前記壁構造体、前記扉並びに前記裏面覆
いが強化プラスチックで作られている請求項２の小型仏
壇。
【請求項４】前記基板が前記台座と一体品として強化
プラスチックで作られている、請求項３の小型仏壇。
【請求項５】前記壁構造体と前記扉がユニット化され
た組立体で作られている請求項１ないし４のいずれか一
項の小型仏壇。