JP3025807B1 - 流量計出力信号補正装置 - Google Patents

流量計出力信号補正装置

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JP3025807B1
JP3025807B1 JP11118313A JP11831399A JP3025807B1 JP 3025807 B1 JP3025807 B1 JP 3025807B1 JP 11118313 A JP11118313 A JP 11118313A JP 11831399 A JP11831399 A JP 11831399A JP 3025807 B1 JP3025807 B1 JP 3025807B1
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Abstract

【要約】 【課題】 ガス流量計より得られるパルス信号を補正し
て、1パルス当たりの計量体積を一定にすることを目的
にする。 【解決手段】流量計出力信号補正装置は入力パルス信号
のパルス周期を検出するパルス周期検出部と、該パルス
周期検出部より出力されたパルス周期の変動率を演算す
る変動率演算部と、該変動率演算部より出力されたパル
ス周期の変動率の逆数を演算する逆数演算部と、該逆数
演算部より出力された変動率の逆数に上記パルス周期の
平均値を乗算する平均値乗算部と、該平均値乗算部の出
力信号に所定の係数を乗算する係数乗算部とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容積式ガス流量計に関
し、特に、ガス流量計の出力パルス信号を修正するため
の流量計出力信号補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4を参照して容積式ガス流量計の誤差
を校正するための校正装置及び方法を説明する。この校
正装置は、窒素ガスのような不活性ガスを収容するガス
ボンベ21とガスの圧力を調整する圧力調整弁23とガ
スの流量を一定に保持するためのソニックノズル25と
被検ガス流量計27とを有し、更に、ガス流量計27の
回転角度を計測するエンコーダ29とエンコーダ29の
出力を入力してパルス信号を発生するパルス発生器31
とを有する。パルス発生器31は、所定の回転角毎に1
パルス生成する。被検ガス流量計27は湿式ガス流量計
であってよい。
【0003】図5を参照して湿式ガス流量計、特に一般
的に実用化されている4室型の湿式ガス流量計の構造の
概略を説明する。湿式ガス流量計はケーシング200と
その内部に回転可能に配置された回転ドラム210とを
有する。ケーシング200の内部には仕切板201が設
けられ、この仕切板201によって前室202と後室2
03に分けられている。ケーシング200の頂点には計
量ガスのための入口204及び出口205が設けられ、
それぞれ前室202と後室203に接続されている。
【0004】回転ドラム210は軸211に装着され、
軸211の先端には目盛針212が装着されている。回
転ドラム210はドラム筒210Aとドラムカバー21
0Bからなり、ドラム筒210Aには4枚の羽根が装着
され、それによって4つの計量室が形成される。計量室
と回転ドラム210の前室202は吹き込み管215に
よって接続されている。ケーシング200内には、液体
209、通常、水が約3/5の高さに充填され、この液
体に回転ドラム210が浸かっている。尚、図5Aに示
すように、ガス計量中のケーシング200内の液面の高
さは、前室202、回転ドラム210の計量室、後室2
03の順に高くなっている。即ち、大気圧に接する後室
203の液面高さが最も高い。
【0005】入口204から入った計量ガスは、前室2
02、吹き込み管215、回転ドラム210の計量室、
後室203及び出口205を経由して流れる。それによ
って回転ドラム210が回転する。こうして回転ドラム
210の各計量室220に捕獲されたガスが液体209
によって置換され順次排出される。ガス流量計には、回
転ドラムの1回転当たりの計量体積に応じて、1L型、
10L型等がある。
【0006】図6を参照して10L型のガス流量計の誤
差を説明する。図6Aはガス流量計の計量体積を示し、
図6Bはパルス発生器31より出力されたパルス信号の
例である。本例では、回転ドラムが1回転する毎に、即
ち、計量体積の10L毎に、1000パルスを発生す
る。即ち、回転ドラムが1回転すると、正確に1000
パルスが発生し、正確に10Lが計量されると仮定す
る。
【0007】従って、計量体積の1L毎に100パルス
を発生するはずである。しかしながら、実際には、図6
Bに示すように、計量体積の1L毎に必ずしも100パ
ルスが生成されない。例えば、最初の1Lでは、95パ
ルス生成され、次の1Lでは92パルス生成され、次の
1Lでは98パルス生成される。括弧内の数字は100
パルスに対する偏差を示す。図6Cは1パルス当たりの
計量体積(単位はリットル)である。
【0008】このような、1パルス当たりの計量体積の
変動は、ガス流量計の出力に誤差が含まれるからである
と考えられていた。例えば、回転ドラム等が正確に製造
又は組立られていない場合である。製造精度が悪く、例
えば、回転ドラムの形状に、対称性、真円度が欠如した
り、回転ドラムとその軸が偏心している場合には、4室
の計量体積が不均等となり、誤差が生ずる。
【0009】従来、ガス流量計の誤差として、上述の製
造誤差又は組立誤差のみが考慮されていた。本発明者
は、通過ガスの流速の変化に起因する誤差を除去するこ
とを考えた。そのために、本発明者は、先ず、湿式ガス
流量計の回転角度と計量体積等の性能を解析した。
【0010】図7、図8及び図9を参照して4室型の湿
式ガス流量計の解析結果を説明する。尚、以下の説明に
て、製造誤差及び組立誤差は無視する。図7Aはパルス
発生器31の出力信号であり、横軸は回転ドラムの回転
角度θを示す。上述のように、エンコーダ29は、回転
ドラムの回転角度を検出し、パルス発生器31は所定の
回転角度毎に1パルスを生成する。例えば、1/10回
転(36度)毎に100パルス発生し、1回転(360
度)で1000パルス発生する。
【0011】図7B、図7C、図7D及び図7Eはそれ
ぞれ、回転ドラムの回転角速度ω、回転ドラムの回転ト
ルクτ、計量室の液面高さH、計量体積Vの各々の変動
率である。これらの変動率は、平均値より大きいか又は
小さいかを100分率(%)で表したものであり、ゼロ
は平均値である。横軸は、いずれも回転ドラムの回転角
度θである。
【0012】図7Eの実線は、液面高さHの変化を無視
した計量体積V’であり、破線は、液面高さHの変化を
考慮した計量体積Vである。計量体積は回転ドラムの計
量室に閉じ込められる計量ガスの体積によって決まる。
回転ドラムの計量室の液面は、図5Aを参照して説明し
たように、大気に接する後室の液面より低い。即ち、計
量室内の気圧は大気圧より大きくなる。従って、液面高
さHの変化を考慮した計量体積Vは液面高さHの変化を
無視した計量体積V’より大きい。
【0013】図示のように、これらの値は、回転ドラム
が1回転する間に4つの正負のピーク値をとる。即ち、
1周期が90度の周期的な変動を示す。これは、回転ド
ラムが4枚の羽根を有し、これらの羽根によって4つの
計量室が形成されるからである。
【0014】図8及び図9を参照して説明する。図8は
上述の解析に使用した3次元の模式図であり、回転ドラ
ムに装着された4枚の羽根A、B、C、Dによって4つ
の計量室が形成されることを示す。ドラム筒210A及
びドラムカバー210Bは省略されて描かれている。回
転ドラム210は図示のように、液体209に浸かって
おり、ガスは図の後方から入り回転ドラム210を経由
して図の前方に排出される。
【0015】図8Aは回転ドラムの回転角度がゼロの状
態を示し、図8Bは回転ドラムの回転角度が42.13
度の状態を示す。回転角度が42.13度になると、主
計量室は密閉室となり、主計量室に流入するガス及びそ
れより流出するガスはゼロとなる。このような状態は死
点と称され、回転角度が45度を少し過ぎるまで続く。
回転角度が45度のとき、回転ドラムに作用するトルク
は最小となる。死点は回転ドラムが1回転する間に4
回、即ち、回転角度の90度毎に起きる。図9は、回転
ドラムの回転角度が42.13度のとき、即ち、死点の
開始時点の計量室の状態を示す。
【0016】図10を参照して説明する。図10は、回
転ドラムが1/4回転(回転角度が90度)する間の回
転ドラムの回転角速度ωの変動率、パルス信号、パルス
周期T及び1パルス当たりの計量体積V/Tの変動率を
示し、図7と同様に単位は100分率(%)である。横
軸は時間である。
【0017】図10Aは図7Bの曲線の一部を拡大した
ものである。図示のように、回転ドラムの回転角速度ω
は一定ではなく周期的に変化するから、図10Bに示す
ようにパルス周期Tは一定ではない。一方、図7Aに示
したように、単位回転角当たりのパルス数は一定であ
る。従って、図10Cに示すようにパルス周期Tは回転
角速度ωに反比例する。
【0018】図10Dに示すように、1パルス当たりの
計量体積V/Tは一定ではなく周期的に変化する。これ
は図7Eにも示したが、回転ドラムが1回転する間に単
位回転角度当たりの計量体積Vが変化するからである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】通常、回転ドラムの1
回転当たりの計量体積は正確に校正されている。しかし
ながら、上述のように、回転ドラムの1回転当たりの計
量体積が正確であっても、所定の単位回転角当たりの計
量体積は正確でない。従って、回転ドラムの回転数が丁
度整数となる場合には、正確な計測値が得られるが、整
数でない場合には正確な計測値は得られない。
【0020】図11を参照してこれを説明する。図11
Aは図7Eと同様に、回転ドラムが1回転する毎に計量
体積が周期的に変化することを示す。図示のように、計
測の開始時点から終了時点までの回転ドラムの回転数が
丁度整数の場合、例えば、1回転する場合には、その間
に1パルス当たりの計量体積が変化しても、正確な計測
値が得られる。
【0021】しかしながら、図11Bに示すように、計
測の開始時点から終了時点までの回転ドラムの回転数が
整数ではない場合、例えば、1回転より1/16回転だ
け大きい場合には、正確な計測値は得られない。図示の
斜線の部分に相当する積分量が誤差となる。
【0022】図4を参照して説明した容積式ガス流量計
の校正方法では、パルス発生器及びエンコーダを使用し
たが、標準器であるガス流量計と被検ガス流量計を直列
に接続して検定を行う校正方法が一般的に用いられてい
る。この方法の場合、被検ガス流量計を整数回転させて
標準器のガス流量計の出力パルス数を計数する。従っ
て、標準器のガス流量計は非整数回転するため、測定値
には標準器のガス流量計の誤差が含まれる。
【0023】従って、例えば、10L型湿式流量計で
は、計量体積が10リットルの整数倍の場合には正確な
計測が可能であるが、計量体積を1リットルの分解能に
て正確に計測することはできなかった。
【0024】従来、図6を参照した例のように、1パル
ス当たりの計量体積にバラツキが生ずるのは流量計の製
造誤差又は組立誤差に起因すると考えられていた。
【0025】これは次のことを前提としている。回転ド
ラムが1回転する間に、単位回転角度当たりの計量体積
は一定であり、従って、単位回転角度当たりに1パルス
発生する場合、1パルス当たりの計量体積は一定とな
る。
【0026】しかしながら、図7、図10及び図11を
参照して説明したように、製造誤差又は組立誤差がゼロ
であっても、1パルス当たりの計量体積は、回転ドラム
が1回転する間に変動し、しかも、周期的に変化するこ
とが明らかとなった。
【0027】上述の解析は、回転ドラムによって計量さ
れるガスの計量体積と出力パルスの関係である。回転ド
ラムによって計量されるガスの計量体積は、ガス流量計
によって計量される計量体積とは異なる。ガス流量計の
計量体積は、入口及び出口を流れるガスの流量であり、
回転ドラムの計量体積に比べると、変動が極めて少な
い。以下に、“回転ドラムの計量体積”と“ガス流量計
の計量体積”をこのように異なるものとして区別して使
用する。
【0028】ガス流量計の出力信号は回転ドラムの回転
角度に基づいている。従って、ガス流量計の出力信号
は、“回転ドラムの計量体積”を表し、“ガス流量計の
計量体積”を正確に表していない。このように、“回転
ドラムの計量体積”と“ガス流量計の計量体積”の間の
偏差に起因して図11を参照して説明したような誤差が
生ずる。
【0029】流量計の出力信号より“ガス流量計の計量
体積”を正確に得るためには、次の2つの方法が考えら
れる。 (1)回転ドラムが1回転する間に1パルス当たりのガ
ス流量計の計量体積の正確な値を実測し、回転ドラムの
回転角度(位相)に対する1パルス当たりのガス流量計
の計量体積の換算表を作成する。 (2)回転ドラムが1回転する間に1パルス当たりのガ
ス流量計の計量体積が一定となるように、ガス流量計の
出力パルスを補正する。
【0030】第1の方法は、流量計毎に1パルス当たり
のガス流量計の計量体積を実測しなければならず時間と
費用がかかる。実測値を得るには、例えば、ソニックノ
ズル等の標準器を使用して所定の流速又は流量にて校正
する必要がある。また、ガス流量計毎に回転ドラムの原
点を設定する必要があり、原点検出用パルスを用いなけ
ればならない。原点検出用パルスとして、例えば、Z相
付きエンコーダを設け、そのZ相を使用する。
【0031】一般的には、第1の方法によって回転ドラ
ムの回転角度(位相)に対する1パルス当たりのガス流
量計の計量体積の換算表を作成した場合、パルス数の増
減によって出力信号を補正する。従って、測定精度を上
げるには分解能が高いエンコーダを用いる。このような
エンコーダの価格は高く、改造する場合には改造費がか
かる。
【0032】湿式ガス流量計の出力信号において誤差の
原因となるものに、出力信号のノイズがある。このノイ
ズは回転ドラム内の液面のバタツキ又は変動等に起因
し、一般に、回転ドラムを通過する計量ガスの流量が大
きくなると増加する。従って、パルス信号より計量体積
等のデジタル値を求めるとノイズに起因して誤差が生ず
る。
【0033】例えば、回転ドラムが整数回転した場合で
も、液面のバタツキ又は変動等に起因したノイズが存在
すると、計量体積に誤差が生ずる。このノイズの大きさ
は、ノイズを除去したパルスの変動率の2〜5倍に達す
ることもある。
【0034】本発明は、上述の第2の方法を使用し、回
転ドラムが1回転する間に、パルス数を変化させること
なく、1パルス当たりの計量体積が一定となるように、
流量計の出力信号を補正する流量計出力補正装置を提供
することを目的とする。
【0035】本発明は、1パルス当たりの計量体積にバ
ラツキがある場合に、パルス信号を修正して、1パルス
当たりの計量体積のバラツキが小さいパルス信号を得る
装置を提供することを目的とする。
【0036】本発明は、湿式ガス流量計の出力パルス信
号より計量体積等のデジタル値を求める場合に、回転ド
ラム内の液面の変動等に起因するノイズによって誤差が
生ずることがない装置を提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明によると、流量計
出力信号補正装置は、ガス流量計の回転ドラムの単位回
転角度毎に1パルス発生するパルス発生器と、該パルス
発生器からのパルス信号のパルス周期を演算するパルス
周期演算部と、該パルス周期演算部より出力されたパル
ス周期の変動率を演算する変動率演算部と、該変動率演
算部より出力されたパルス周期の変動率の逆数を演算す
る逆数演算部と、該逆数演算部より出力された変動率の
逆数に上記パルス周期の平均値を乗算する平均値乗算部
と、該平均値乗算部の出力信号に所定の係数を乗算する
係数乗算部とを有し、上記ガス流量計の回転ドラムの1
回転に対するパルス数が入力信号と出力信号では同一と
なるように構成されている。
【0038】上記パルス発生器と上記パルス周期演算部
の間にパルス分周器を設け、上記係数乗算部の出力側に
パルス逓倍器を設けた。従って、簡単な装置によって流
量計出力信号のパルス信号を補正することができる。ま
た、1パルス当たりの計量体積にバラツキがある場合
に、パルス信号を修正して、1パルス当たりの計量体積
のバラツキが小さいパルス信号を得ることができる。
【0039】本発明によると、回転ドラムの1回転当た
りのパルス数は変化しないから、本発明の流量計出力信
号補正装置を設けることによってガス流量計を標準器と
して使用することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】図1を参照して本発明の流量計出
力信号補正装置の例を説明する。本発明の流量計出力信
号補正装置は、入力パルス信号よりパルスを適当に割合
で分周する分周器10と、入力パルス信号のパルス周期
Tを検出しその平均値を演算するパルス周期演算部11
と、パルス周期の変動率(%)を演算する変動率演算部
13と、パルス周期の変動率の逆数を演算する逆数演算
部15と、該逆数演算部15の出力にパルス周期Tの平
均値TM を乗算する平均値乗算部17と、該平均値乗算
部17の出力に所定の係数を乗算する係数乗算部19
と、係数乗算部19からのパルス出力を逓倍する逓倍器
20とを有する。
【0041】本発明の流量計出力信号補正装置は図4を
参照して説明した従来のガス流量計の校正装置のパルス
発生器31の出力側に取り付けられてよい。パルス発生
器31からのパルス信号は分周器10を経由してパルス
周期演算部11に供給される。尚、分周器10及び逓倍
器20の動作は後に図3を参照して詳説する。
【0042】パルス周期演算部11はパルス周期を計測
する。ここでパルス周期は、パルスの立ち上がり時から
次のパルスの立ち上がり時までの時間間隔の意味であ
る。パルス周期は適当な基準クロックを使用してデジタ
ル値として表される。パルス周期演算部11は更にパル
ス周期の平均値T0 を演算する。
【0043】変動率演算部13は、分周されたパルス周
期演算部11の出力より次の式によってパルス周期の変
動率(%)を演算する。
【0044】
【数1】T0 ={(T−TM )/TM }×100
【0045】T0 はパルス周期の変動率(%)、Tはパ
ルス周期、TM はパルス周期Tの平均値である。逆数演
算部15は、パルス周期の変動率T0 (%)の逆数を演
算する。平均値乗算部17は、パルス周期の変動率の逆
数1/T0 に平均値TM を乗算する。係数乗算部19は
平均値乗算部17の出力に係数Kを乗算する。係数乗算
部19の出力は次の式によって表される。
【0046】
【数2】TC =(TM /T0 )×K
【0047】本例によると、係数乗算部19の出力に基
づいてパルス信号を生成する。係数Kを適当な値に設定
することによって、所望のパルス信号が得られる。こう
して得られたパルス信号は、逓倍器20を経由して出力
される。
【0048】逓倍器20の出力、即ち、数2の式によっ
て得られるパラメータTC は、本例の流量計出力信号補
正装置によって得られる出力パルスの周期を表す。
【0049】図2を参照して説明する。図2の曲線は、
回転ドラムが1/4回転(回転角度が90度)する間の
各演算部の出力値を示し、横軸は時間である。図2Aは
変動率演算部13の出力であり、図10Cの曲線と同一
である。図示のように、入力パルス信号のパルス周期T
は、周期的に変化する。
【0050】図2Bは実際のパルス信号を表し、図10
Bと同様である。図2Cは逆数演算部15の出力であ
り、変動率演算部13の出力と逆の変化をする。図2D
は、平均値乗算部17の出力であり、逆数演算部15の
出力より変動が小さい。係数乗算部19の出力は図2D
と同様になる。図2Eは、こうして補正されたパルス信
号を示す。図2Bと比較すると、図2Eのパルスの周期
は均一化されている。図2Fは、補正されたパルス信号
の周期を表す。これは図2Aの入力パルス信号の周期よ
り変動が小さい。
【0051】本例によると、係数乗算部19の出力によ
ってパルス信号が生成される。従って、生成されたパル
ス信号の周期の変動は小さい。従って、本例によると、
1パルス当たりの計量体積V/Tの変動は小さい。
【0052】こうして本例によると、入力パルス信号に
比べて、1パルス当たりの計量体積V/Tの変動がより
小さい出力パルス信号を得ることができる。即ち、ガス
流量計の計量体積に対応したパルス信号が得られる。
【0053】図3を参照して、分周器10及び逓倍器2
0の動作を説明する。パルス発生器31の出力は図3A
に示すように、計量室の液面のバタツキ等に起因するノ
イズ等を含む。本例では、パルス発生器31からのパル
ス信号は先ず、分周器10によって分周される。それに
よって単位時間当たりのパルス数が、例えば、1/5、
1/20等に減少する。こうしてパルス数を分周するこ
とによって図3Bに示すように、パルス信号に含まれる
ノイズ等が除去される。
【0054】上述のように、分周器10の出力は、パル
ス周期演算部11、変動率演算部13、逆数演算部1
5、平均値乗算部17及び係数乗算部19を経由して逓
倍器20に供給される。逓倍器20によってパルス信号
は適当な倍数、例えば、5倍、20倍等にに逓倍され
る。
【0055】好ましくは分周器10の分周率と逓倍器2
0の逓倍率は対応するように設定される。それによっ
て、本例の流量計出力信号補正装置の出力の単位時間当
たりのパルス数がパルス発生器31の出力信号と同一に
なる。
【0056】
【発明の効果】本発明によると、入力パルス信号におい
て1パルス当たりの計量体積にバラツキがあっても、出
力パルス信号では、1パルス当たりの計量体積のバラツ
キが小さくなる利点がある。
【0057】本発明によると、回転ドラムを整数回転さ
せた場合でも非整数回転させた場合でも、正確な且つ再
現性ある計量体積の値を得ることができる利点がある。
【0058】本発明によると、湿式ガス流量計を用いた
校正装置において、計測時間の短縮及び計測精度の向上
を達成することができる利点がある。
【0059】本発明によると、従来のパルス発生器を改
造することなく、本発明の装置を設けることによって、
回転ドラムの一回転中の精度を向上させることができる
利点がある。
【0060】本発明によると、リアルタイムにて計量体
積のパルス信号が得られるからガス流量計を積算式ガス
流量計又は瞬間ガス流量計として使用することができる
利点がある。
【0061】本発明によると、回転ドラムの1回転当た
りのパルス数は変化しないから、本発明の流量計出力信
号補正装置を設けることによって、ガス流量計を標準器
として使用することができる利点がある。
【0062】本発明によると、回転ドラムの1回転当た
りのパルス数は変化しないから、既に校正されたガス流
量計であっても、本発明の流量計出力信号補正装置を設
けることによって、ガス流量計の値付けをそのまま使用
することができる利点がある。
【0063】本発明によると、簡単な流量計出力信号補
正装置を設けるだけで、入力パルス信号を補正すること
ができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による流量計出力信号補正装置の概略を
示す図である。
【図2】本発明による流量計出力信号補正装置の動作の
例を説明するための説明図である。
【図3】分周器及び逓倍器の動作を説明するための説明
図である。
【図4】従来のガス流量計の校正装置の概略を示す図で
ある。
【図5】従来の湿式ガス流量計の構造の概略図である。
【図6】従来のガス流量計の誤差を説明するための説明
図である。
【図7】ガス流量計の性能の解析結果を示す図である。
【図8】回転ドラムの4枚の羽根によって形成される計
量室の形態を説明するための説明図である。
【図9】回転ドラムが死点にあるときの計量室の状態を
示す図である。
【図10】ガス流量計の性能の解析結果を説明するため
の説明図である。
【図11】回転ドラムが非整数回転した場合の誤差を説
明するための説明図である。
【符号の説明】
10…パルス分周器、 11…パルス周期演算部、 1
3…パルス周期変動率演算部、 15…変動率逆数演算
部、 17…平均値乗算部、 19…係数乗算部、 2
0…パルス逓倍器、 21…ガスボンベ、 23…圧力
調整弁、 25…ソニックノズル、 27…被検ガス流
量計、 29…エンコーダ、 31…パルス発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (74)上記3名の代理人 100080883 弁理士 松隈 秀盛 (72)発明者 高本 正樹 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院計量研究所内 (72)発明者 中尾 晨一 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院計量研究所内 (72)発明者 小林 駿 東京都品川区西五反田7丁目1番1号 山田ビル 株式会社シナガワ内 審査官 森口 正治 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 3/32 G01F 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス流量計の回転ドラムの単位回転角度
    毎に1パルス発生するパルス発生器と、該パルス発生器
    からのパルス信号のパルス周期を演算するパルス周期演
    算部と、該パルス周期演算部より出力されたパルス周期
    の変動率を演算する変動率演算部と、該変動率演算部よ
    り出力されたパルス周期の変動率の逆数を演算する逆数
    演算部と、該逆数演算部より出力された変動率の逆数に
    上記パルス周期の平均値を乗算する平均値乗算部と、該
    平均値乗算部の出力信号に所定の係数を乗算する係数乗
    算部とを有し、上記ガス流量計の回転ドラムの1回転に
    対するパルス数が入力信号と出力信号では同一となるよ
    うに構成されている流量計出力信号補正装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の流量計出力信号補正装置
    において、 上記パルス発生器と上記パルス周期演算部の間にパルス
    分周器を設け、上記係数乗算部の出力側にパルス逓倍器
    を設けたことを特徴とする流量計出力信号補正装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の流量計出力信号補正装置
    において、 上記ガス流量計の回転ドラムが1回転する間に、上記パ
    ルス逓倍器から出力されるパルス数は上記パルス分周器
    から出力されるパルス数に等しいことを特徴とする流量
    計出力信号補正装置。
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