JP3024998U - 支柱と横桟の係着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 支柱外周部に設けた係止孔へ横桟端部に突設
した係止爪を係止する横桟係着装置において、その係着
部の離脱防止の手段を簡易にしてその係脱操作を容易迅
速に行える。 【解決手段】 支柱Ａの外周部に縦長い係止孔３を設
け、横桟Ｂの端部に鉤状の係止爪１０ａを突設し、係止
爪を支柱の係止孔へ係入して押下げ、上方部に開口する
係止孔の上端部へ、横桟の上縁部凹溝Ｇから係止突片の
先端部９ａを挿入により、横桟の係着部が上方へ移動す
るのを防止する。 【効果】 支柱への横桟の係脱操作が簡易迅速であり、
横桟と支柱との離脱防止手段が簡単でその防止操作が容
易迅速であり、組立構造物等の組立、分解の作業を能率
的にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、組立構造物その他家具類等において、支柱へ横桟を着脱自在に架 設する場合における支柱と横桟の係着装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の支柱と横桟の係着手段は各種のものが考案実施されているが、例 えば実公昭５６−３６３４１号公報に記載された組立枠セットの構造は、その実 用新案登録請求の範囲の記載によると、「周面に縦方向の凹溝を形成してその奥 端壁に多数の係合孔をほぼ一定間隔に縦設した中空支柱と、前記凹溝に嵌入され る後端縁に前記係合孔に掛込む鍵状の係止片を設け、前側にねじ杆を突出さして なる連結子と、前記ねじ杆に螺合する締ナットと、前記支柱周面に端面を接する 中空梁材とからなり、前記中空梁材にはその中空部に挿入される連結子のねじ杆 に螺合する前記締ナットの挿入兼操作孔を端面付近の側腹に透設してなる組立枠 セット。」である。 前記組立枠セットにおいては、支柱の係合孔に掛込む鍵状の係止片を後端縁に 設け、前側にねじ杆を突出さしてなる連結子を中空梁材の端部に挿入内設した上 、ねじ杆に螺合する締ナットの挿入兼操作孔を中空梁材の側腹に透設すると言う ような複雑な構成を採らねばならないので、組立枠セットの製作費が増してコス ト高となり、かつ各部材の組合わせ手法とナットの締付け操作に手間取り組立作 業が不能率である等の問題がある。 また、前記問題点を解消するため構造を簡単にしたものとしては、横桟の端部 に鉤状の係止爪を固着し、該係止爪を支柱外周部に設けた係止孔へ引掛けて係止 するだけのものがあるが、これでは衝撃により係止した係止爪が係止孔から外れ て横桟が支柱から離脱する惧れがあって信頼性に乏しい。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本願考案は、前記従来技術の事情に鑑みてその諸問題を解決するよう製作が簡 単であってコスト安く実施できると共に、係着した支柱と横桟が離脱することを 簡易な手段により防止でき、かつ支柱への横桟の係着とその固定操作が容易で能 率的なものとし、安価で提供できる支柱と横桟と他部材との組合わせによる構造 物を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

支柱の外周部に縦長い係止孔を設け、横桟の端部に鉤状の係止爪を突設し、該 係止爪を支柱外周部の係止孔へ挿入して下方へ押下げ係止した係止部において、 前記係止爪の上側部で横桟上縁部位置に開口する前記係止孔の上端部へ横桟上縁 部の凹溝内に遊嵌した遊動係止突片の先端部を挿入することにより、係止爪の上 方への移動を阻止して横桟係着部の離脱を防止するようにした支柱と横桟の係着 装置を構成するものである。

【０００５】

【作用】

支柱の外周部に設けた縦長い係止孔へ横桟端部に突設した鉤状の係止爪を挿入 して之を下方へ押し下げると、係止爪の上側部で係止孔の上端部が余って横桟係 止部において、横桟上縁部位置に開口して外部から見えるようになるので、その 開口部（係止孔上端部）へ横桟上縁部の凹溝内から係止突片の先端部を挿入する と、その係止突片先端部の上面が係止孔の上端に当接しているから横桟全体が上 方へ移動できなくなり係止孔と係止爪の係合が外れない。従って横桟が支柱から 離脱するのを防止できる。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１は、本願考案の一実施例における支柱と横桟の係着要部を分解して示した 要部分解斜視図であって、符号Ａは中空支柱、Ｂは中空横桟、Ｃは工具を夫夫示 す。 中空支柱Ａは、円管体の外周部長手方向に複数の凸条１…を等間隔放射状に並 設することにより、各凸条間に凹溝２…を形成し、適宜位置の凹溝底壁２ａの適 所に縦長い係止孔３を設けたものであって、前記係止孔３は、図では一個だけを 図示しているが、必要に応じて複数個を所要位置に設けて所用の支柱を適宜に形 成するものであり、その支柱の材料はアルミニウム合金押出型材が適当である。

【０００７】 中空横桟Ｂは、前記中空支柱と同質のアルミニウム合金押出型材が適当であり 、前後両壁４，５の間に上下両隔壁６，７を介して結合され前記四壁に囲まれた 中央部に広い空洞Ｓを形成すると共に、上下両縁部で隔壁と前後両壁端部とによ り凹溝Ｇ，Ｇ′を対設し、該凹溝の前後両壁の隔壁寄り部に夫夫浅い条溝８を穿 設してあり、上縁凹溝Ｇの前後両壁の両条溝８，８間に係止突片９を摺動自在な 遊動状態に遊嵌し、その先鋭状の先端部９ａが横桟Ｂの端面から出入自在に設け てある。なお、図中の符号イ，ロは共に条溝８内に僅かに突出するよう各前後両 壁４，５の外側から押出し形成した小突起であって、前記係止突片９のストッパ ーであり、係止突片９はこの両小突起イ，ロ間だけの距離を摺動するようにして 横桟凹溝からの離脱を防いでいる。なお符号ハは係止突片９を摺動させるために 工具Ｃの先端Ｃ１を挿入する丸孔を示す。

【０００８】 また、前記空洞Ｓ内には横桟端開口部から係止板１０が挿着されてあり、該係 止板１０の外端部には下向き鉤状の係止爪１０ａが突設されてあり、該係止爪は 横桟の端面から突出状になり横桟端面との間に空隙部１１を切欠形成してあり、 該空隙部が中空支柱Ａの係止孔下側の支柱凹溝底壁に上方から嵌合することによ り、係止爪が係止される。 前記係止板１０を横桟の空洞内に固定する手段は、係止板１０の上下両縁部に 夫夫対設された切欠凹部ニに向かって上下両凹溝底となる隔壁６，７における切 欠凹部ニの対応点部ホを押圧してかしめ付けるものである。

【０００９】 図２は、前記中空横桟Ｂの中空支柱Ａへの係着端部の端面図であって、図１に おける中空横桟Ｂの各部を同一符号で示してある。

【００１０】 図３は、前記実施例における中空支柱へ中空横桟端部を係着し、係止突片９の 先端部９ａを係止孔３の上端部へ挿入した状態を示すもので、(ａ)図はその水平 断面図、(ｂ)図はその側面縦断面図である。 図４は、同実施例における中空支柱へ中空横桟端部を係着し、係止突片９の先 端部９ａを係止孔３の上端部へ挿入する以前の状態を示すもので、(ａ)図はその 水平断面図、(ｂ)図はその側面縦断面図である。 前記図３及び図４の水平断面図(ａ)において、係止爪１０ａを係止孔３へ係止 した状態において、前記係止孔３の両側部の両凸条１，１の外側へ横桟端部の両 側壁４ａ，５ａ（前後両壁の端部）が係合しており、該係合手段により横桟Ｂの 横振れを防止して横桟が安定して係着される。

【００１１】 前記実施例では、中空支柱Ａを円管体の外周部に複数凸条を放射状に並設した もので図示しているが、本願考案は前記実施例の中空支柱に限定することなく、 例えば円管体に凸条を並設しない簡単な中空支柱にも適用できる外、横断面が三 角形、四角形又は他の多角形状の中空支柱に対してもその中空支柱外周部に係止 孔を設けて、又は複数凸条をも設けて本願考案を適宜に適用して構造物を構成す ることが可能である。

【００１２】

【考案の効果】 中空支柱の係止孔へ横桟端部に突設した係止爪を係止した後、係止爪上方部 に開口する同係止孔の上端部へ横桟の上縁部凹溝から係止突片の先端部を挿入 するだけの操作により、支柱と横桟との係着部の離脱を防止して構造物等の組 立てを確実堅固にして容易迅速に実施できるので、構造物等の組立、分解の作 業を能率化する。 支柱への横桟係着手段とその離脱防止手段とを簡単にし、部材の使用を少な くして係着装置の構造を簡易にし、製作コストを低減したので安価に組立構造 物等を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における中空支柱と中空横桟
の係着要部を示す分解斜視図

【図２】同実施例における中空横桟の係着端部の端面図

【図３】同実施例における中空支柱と中空横桟との係着
状態を示し、（ａ）図はその水平断面図、（ｂ）図はそ
の側面縦断面図

【図４】同実施例における中空支柱と中空横桟との係着
状態で、離脱防止手段（係止突片の先端部を係止孔上端
部へ挿入する）を行う前の状態を示し、（ａ）図は、そ
の水平断面図、（ｂ）図は、その側面縦断面図

【符号の説明】

Ａ…中空支柱 Ｂ…中空横桟 Ｃ…工具 Ｃ１…工具先端部 Ｇ…上縁凹溝 Ｇ′…下縁凹溝 Ｓ…空洞 １…凸条 ２…凹溝 ２ａ…凹溝底壁 ３…係止孔 ４…前壁 ５…後壁 ６…上隔壁 ７…下隔壁 ８…条溝 ９…係止突片 ９ａ…先端部 １０…係止板 １０ａ…係止爪 １１…空隙部 イ…左小突起 ロ…右小突起 ハ…丸孔 ニ…切欠凹部 ホ…対応点部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 支柱の外周部に縦長い係止孔を設け、横
   桟の端部に鉤状の係止爪を突設し、該係止爪を支柱外周
   部の係止孔へ挿入して下方へ押下げ係止した係止部にお
   いて、前記係止爪の上側で横桟上縁部位置に開口する前
   記係止孔の上端部へ、横桟上端部の凹溝内に遊嵌した遊
   動係止突片の先端部を挿入することにより、係止爪の上
   方への移動を阻止して前記横桟係着部の離脱を防止する
   ようにした支柱と横桟の係着装置。
2. 【請求項２】 支柱の外周部で長手方向に複数の凸条を
   並設し、該複数凸条間に形成された凹溝の底壁に縦長い
   係止孔を設け、該係止孔へ横桟端部に突設の係止爪を係
   入すると共に、横桟の端部両側部を支柱の係止孔両側の
   両凸条外側に係合するようにした請求項１記載の支柱と
   横桟の係着装置。
3. 【請求項３】 横桟の上縁部に沿って凹溝を設け、該凹
   溝の両壁部に夫夫同方向の条溝を対設し、該両条溝間に
   係止突片を遊嵌して摺動自在に設けた請求項１又は２記
   載の支柱と横桟の係着装置。