JP3024816B2 - 圧延ロールおよび圧延機 - Google Patents
圧延ロールおよび圧延機Info
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Description
ール幅(圧延輪部分の肩の間隔)を調整することのでき
る圧延ロール(水平ロール)と、それを備える圧延機と
に関するものである。
が、ロール軸とその外側に嵌め合わされるスリーブとに
よって構成されることがある。それにより、スリーブの
軸方向位置を変更してロール幅(ロール軸に設けた圧延
輪の肩とスリーブに設けた圧延輪の肩との間隔、または
二つのスリーブの各圧延輪間の肩の間隔)を変えること
により、ウェブ高さの異なるH形鋼の圧延ができるから
である。
昭61−17310号公報がある。スリーブの軸方向位
置を調整するためには、ロール軸に対してスリーブを移
動しかつ固定するための手段が当然に必要であるが、同
公報の圧延機には、ロール軸の端部に油圧ブロック(油
圧シリンダ)が設けられており、同ブロックが、ロール
軸上のスリーブにも連結されてその移動および固定をな
す。
ュー(ネジ)の回転にともなう送りによって調整するた
め、調整用スクリューとその回転駆動機構とが圧延ロー
ルに組み込まれた例もある。
−17310号)に記載された圧延機は、つぎの課題を
有している。
ブロックとして、出力の高い大型のものを圧延ロール上
に配備する必要がある。スリーブは圧延中、被圧延材か
ら軸方向(スラスト方向)にもかなりの圧延反力(大型
のH形鋼の場合にはこれが数百トンになることもある)
を受けるが、この力は、スリーブをロール軸に対して移
動しようとする力にほかならないので、これに抗するた
め相当な出力が要るからである。
まれて使用状態にある圧延ロールのほか、予備品として
の圧延ロールにも組み付けておく必要がある。ロール表
面の損耗時などには、ロール軸やスリーブその他が組み
付けられた状態の圧延ロールを、そのまま固定ハウジン
グから搬出し、待機させておいた別の圧延ロールを代わ
りに搬入するが、生産性の面からこの交換作業には迅速
さが要求されるため、ロール軸上に設ける油圧ブロック
は事前にその所定箇所に組み込んでおかねばならないの
である。このことは、大型の油圧ブロックが相当数必要
で高コストを要すること、ロール構成が複雑になり交換
時を含めて保守上の負担が重いことをさす。
整用のスクリューがある場合も、そのスクリューを駆動
するために複雑な機構が必要で、しかもその機構を圧延
ロール自体に組み込むことから、圧延ロールの交換時に
やはりそれらも取り外さなければならないなど、コスト
および保守上の負担が軽くない。
能でありながらそのための駆動機構をロール自体には備
えず、したがって構造が簡単で交換の容易な圧延ロール
(水平ロール)と、そうした圧延ロールを用いてオンラ
インにおいてもロール幅の調整ができる圧延機とを提供
することである。
求項1)は、ロール軸に対し少なくとも一のスリーブが
嵌め合わされるとともに、一のスリーブ上とそのほかの
部分(つまり他のスリーブ上かロール軸上)との二箇所
に圧延輪部分を有する圧延ロールであって、圧延輪部分
の内側以外の箇所でスリーブとロール軸とを締まりばめ
にて嵌合するとともに、その締まりばめの嵌合箇所への
圧力流体供給路を内部に形成したものである。圧力流体
供給路は、たとえば、ロール軸またはスリーブの内部を
通してその端部から形成する。そして、スリーブ・ロー
ル軸間の軸方向嵌合位置を変更する調整手段に対して
は、圧延機の設置床や同床上の構造物もしくはハウジン
グから当該調整手段を取り外すことなく圧延ロールのみ
を取り外せるように係合させることとする。
項2に記載したように、一のスリーブとそのほかの部分
(つまり他のスリーブかロール軸)に対して圧延輪部分
を交換可能に固定するとよい。この固定のためには、締
まりばめによる嵌合その他の手段をとることができる。
ルとして上記(請求項1または2)の圧延ロールを、一
のスリーブ上とそのほかの部分(つまり他のスリーブ上
かロール軸上)との二箇所でチョックにより回転自在か
つ軸方向には移動不能に支持させたうえ、それらチョッ
クを介してハウジング内に組み込み、上記供給路に圧力
流体供給手段(ポンプ等につながる配管など)を接続す
るとともに、少なくとも一方のチョックに対してスリー
ブとロール軸との軸方向嵌合位置の調整手段を配備した
ものである。この調整手段としては、圧延機の設置床や
同床上の構造物もしくは上記ハウジングなどに取り付け
られて、チョックに対し圧延ロールの軸方向への力を及
ぼすものがあればよい。
軸に対してスリーブが、上記締まりばめの嵌合箇所での
締め付け力によって(つまり特別な機器によらずに)固
定される。そしてその状態で、この圧延ロールは、一の
スリーブとロール軸とのそれぞれが備える二箇所の圧延
輪部分、もしくは一のスリーブと他のスリーブとのそれ
ぞれが備える二箇所の圧延輪部分によって、形鋼の圧延
を行うのである。
ち上記二箇所の圧延輪部分の肩の間隔)を調整するため
には、圧力流体供給路を通して上記の嵌合箇所に流体圧
をかけ(たとえばオイルインジェクションを施し)たう
え、その箇所でスリーブとロール軸との間に相対移動を
与えればよい。上記の嵌合箇所の全域に、締め付け力
(面圧)を超える流体圧を作用させれば、その箇所が圧
延輪部分の内側でなく、また流体圧がパスカルの原理に
したがうことなどから、スリーブの内径が効果的に拡大
する。この状態では、ロール軸に対するスリーブの位置
調整は多様な手段で容易に行え、たとえば専用の駆動機
構によって、あるいは手動操作式の簡単な治具・工具を
用いて、オンラインの圧延機内においても、またそれよ
り取り出されたオフライン状態においても、その調整が
可能である。ロール幅の変更が終わったのちは、上記の
流体圧を減じてスリーブをロール軸上に嵌合・固定すれ
ばよい。なお、上記の嵌合箇所がもしも圧延輪部分の内
側にあれば、厚肉の同部分がスリーブの内径の拡大を妨
げるうえ、熱間圧延時には同部分の温度条件を考慮して
ロール幅調整をせねばならないなど不都合がともなうこ
とから、上記にいう嵌合箇所として圧延輪の内側は避け
るべきである。
のように各種の方法で簡単に行えることに基づき、圧延
ロール自体にスリーブ等の駆動機構(嵌合位置調整手
段)を備える必要がない。そのため、交換対象となる部
分の構造が簡単で、交換作業も容易に行えるという利点
がある。すなわち請求項1の圧延ロールは、嵌合位置調
整手段と係合させるとはいえ、圧延ロールに対して一体
不可分に当該調整手段を設けるのではなく、上記のよう
に、圧延機の設置床や同床上の構造物もしくはハウジン
グ上に当該調整手段を取り付けたまま、それと分離した
状態で圧延ロールを取り外せるようにしている。これに
より、交換される予備品としての圧延ロールに当該調整
手段を組み付けておく必要がなくなってその構造がシン
プルになり、圧延ロールについて予備品を含めたコスト
が低減するとともに保守(取り外し・組み込みを含む)
上の作業性が向上する。
に接触して消耗しやすい圧延輪部分が単独で交換可能な
ので、圧延ロールとしての寿命が長い。つまり、摩耗や
変形・割れなどを起こした圧延輪部分のみを交換すれ
ば、消耗の少ない他の部分は長期間にわたって使用でき
る。
ルとして上記の圧延ロールを備えるほか、そのロール軸
・スリーブ間(締まりばめの嵌合箇所)への圧力流体供
給手段と、チョックを介してのスリーブの嵌合位置調整
手段とを備えるため、ロール幅の調整を極めて簡単に行
えるうえ、圧延ロールの保守作業も容易である。すなわ
ち、ロール幅の調整は、上記供給手段から前記の圧力流
体供給路を経て締まりばめの嵌合箇所へ圧力流体を供給
するとともに、上記調整手段でチョックを介してロール
軸・スリーブ間の位置を変更すればよい。チョックすな
わち軸受箱は、軸受を介して圧延ロールを支持している
ので、上記のロール幅調整はたとえば圧延ロールの回転
中にも行える。また、上記の嵌合位置調整手段が圧延ロ
ールそのものに配備されてはおらず、その調整手段を取
り外さずに圧延ロールのみを取り外し得ること、および
圧延ロールと圧力流体供給手段との接続を解くのは容易
であることから、本発明の圧延機においては、圧延ロー
ルを、上記調整手段や上記供給手段とは別個に、つまり
コストおよび作業性に関し有利な状態で保守(取り外し
・組み込みを含む)することができる。
軸間の嵌合位置調整手段を上記のように圧延ロール以外
の部分に備えるため、迅速性を含めてロール幅の調整能
力を高めやすい。この点は、従来のように圧延ロール自
体にそうした手段を設ける場合、大きさや重量などにつ
いての制約から十分な能力をその手段に与えることがで
きず、ロール幅の調整を速やかには行えないこともあり
得ることと対照的である。
よび圧延ロールに関する図で、図1(a)は圧延ロール
1に沿う水平断面で圧延機の一部を示すもの、同(b)
は同(a)中のb部の拡大図である。この圧延機は、H
形鋼を圧延するためのユニバーサルミルで、図示のロー
ル1のほか、それと平行に対をなすもう一本の水平な圧
延ロール(図示せず)と、それらの両側に軸を鉛直にし
て配備される二本の垂直ロール(同)とによって圧延を
行う。図の中央にある圧延輪(胴部)11および21の
各外側の肩11a・21aの間隔W1が、いわゆるロー
ル幅であり、圧延されるH形鋼のウェブ高さ(内のり)
となる。
20とが図のように嵌め合わされたもので、圧延輪11
・21の両外側に設けられた二箇所のチョック30およ
び40によって支持されている。ロール軸10とスリー
ブ20との嵌め合わせになっているのは、両者をスライ
ドさせて間隔W1の寸法を変え、ロール1を交換せず
に、ウェブ高さが異なる各種のH形鋼を圧延するためで
ある。なおロール軸10からスリーブ20への圧延トル
クの伝達は、両者間の締まりばめによる摩擦力で十分で
あり両者間の相対回転は生じないが、この例ではさら
に、ロール軸10とスリーブ20との間にキー12を介
装して(両者間をスプラインにて結合してもよい)圧延
トルクの伝達を確実化している。また、圧延輪11・2
1は、ロール軸10およびスリーブ20の外周上にそれ
ぞれ焼きばめにて一体化されている。ロール軸10の端
部13は、モータなどを含む回転駆動源(図示せず)へ
の接続部分である。
固定ハウジング101の間に、回転しない(軸方向には
移動できる)ように本体が挿入され、それぞれが内側に
軸受31・41を介してロール1を回転自在に支持して
いる。なお、直接的にはチョック30がスリーブ20の
外周上を支持し、チョック40がロール軸10を支持し
ており、各チョック30・40が、ラジアル荷重ととも
に十分なスラスト荷重を支える。
わち、ロール軸10に対しスリーブ20を移動および固
定する−ため、この圧延機には、下記1)および2)の構
成をもたせている。
0の一部に締まりばめによる嵌合箇所を設けるととも
に、その箇所の嵌合面間にオイルインジェクション(油
圧をかけること)ができるようにしている。この例で
は、締まりばめの箇所はチョック30の内側にある部分
とし、圧延輪21の内側などは中間ばめ(わずかな締め
しろもしくは隙間のある嵌め合い)にした。そして、そ
の締まりばめの箇所におけるロール軸10の表面に図1
(b)のように環状の加圧スペース55を設けるととも
に、ロール軸10の内部には同スペース55に開口をも
つよう圧力流体供給路53・54を形成し、この供給路
53の端部に、ロータリジョイント52を介し、圧力流
体供給手段50として油圧源(図示せず)につながる油
圧配管51を接続している。
スリーブ20が固定されるため、圧延中、圧延輪11・
21に大きな圧延反力(肩11a・21aを近づける向
きのスラスト力)が作用しても、ロール軸10・スリー
ブ20間にズレが生じない。一方、上記の供給手段50
などによって嵌合面間にオイルインジェクションを施し
たときには、ロール軸10とスリーブ20との締まりば
め嵌合が緩んで、両者間の軸方向の相対移動が容易にな
る。このとき、スリーブ20の外径が拡大するが、その
量はわずかで、軸受31に対する嵌め合い隙間のうちに
おさまるため何ら問題はない。なお、圧延中の上記圧延
反力は、軸方向(図の左右)に対向していてほとんどが
相殺し合うため、チョック30や40、さらには後述の
嵌合位置調整手段110・120にかかるスラスト荷重
は、圧延反力の絶対値に比べて大幅に小さい。
110および120を固定ハウジング101に取り付
け、それぞれを、チョック30・40と各一体のブラケ
ット32・42に対し係脱自在に係合させている。チョ
ック30の側の調整手段110は、固定ハウジングに固
着した基部111、ブラケット32に係合する先端部1
12、そして両者間の油圧シリンダ113などから構成
してチョック30よりも外方(反軸心寄り)に設け、先
端部112には、ブラケット32の凹部32aと係合可
能なキーパープレート112aを油圧シリンダ112b
の伸縮端に取り付けた。もう一方のチョック40の側の
調整手段120についても、基部121・先端部122
・油圧シリンダ123などにより同様に構成し、先端部
122には油圧シリンダ122bと、ブラケット42の
凹部42aに係合可能なキーパープレート122aとを
配備した。なお、油圧シリンダ113・123について
は、伸縮可能なものであれば他のアクチュエータ(たと
えば電気式のものやネジ機構によるもの)でもよいが、
その出力は、上述の理由により圧延反力よりも大幅に小
さい。
施したときは、図の状態から調整手段110のシリンダ
113を伸縮させるとチョック30とともにスリーブ2
0が軸方向に移動し、調整手段120のシリンダ123
を伸縮させるとチョック40とともにロール軸10が移
動する。
部112・122がそれぞれブラケット32・42と係
脱可能であって、各シリンダ112b・122bを縮め
るときキーパープレート112a・122aがブラケッ
ト32・42と離れて外方に退避する。この退避状態で
は、たとえば配管51とジョイント52との間を切り離
すことにより、交換すべき圧延ロール1(すなわちロー
ル軸10にスリーブ20や圧延輪11・21を組み付け
たもの)をチョック30・40とともに、調整手段11
0・120とは別に固定ハウジング101から搬出する
ことができる。この際、調整手段110・120は搬出
されることなくハウジング101上に残り、のちに新た
に搬入される圧延ロールのチョックに対して先端部11
2・122が係合する。つまりこの圧延機においては、
ロール1が、ロール軸10・スリーブ20間の移動およ
び固定のための機器をほとんど付属させずに交換され得
ることになる。圧延機から取り出されたロール1に対し
ては、必要に応じてチョック30・40の取り外し・取
り付けが行われるが、この作業も、特別な困難をともな
わずに従来どおりの要領でなされる。
において、ロール1の圧延輪11・21(の肩11a・
21a)の間隔W1をW2に変更する手順は、つぎのと
おりである。
の各先端部112・122(キーパープレート112a
・122a)をそれぞれブラケット32・42と係合さ
せた状態で、圧力流体供給手段50により供給路53・
54を通してスペース55内にオイルインジェクション
を施す。
113・123を (W1−W2)/2 だけそれぞれ縮めることにより、図においてスリーブ2
0を左へ、ロール軸10を右へ移動して圧延輪11・2
1の間隔をW2にする。
オイルインジェクションを止め(流体圧を下げ)て、ロ
ール軸10とスリーブ20とを再び締まりばめの状態に
戻して固定する。
チョック30・40のいずれに対しても嵌合位置調整手
段110または120をハウジング101に設けたが、
こうした伸縮機能のある嵌合位置調整手段は、実はチョ
ック30または40のいずれか一方に対して設けるだけ
で間隔W1の変更が行える。図2および図3は、それぞ
れ第二および第三の実施例として、片側のチョックとハ
ウジングとの間にのみ調整手段を配備した圧延機を示し
ている。
スリーブ20を直接支持するチョック30に対してのみ
調整手段110を設け、ロール軸10を支持する側のチ
ョック40に対しては、伸縮機能がなく単にチョック4
0の基準位置を定めるための停止手段130をハウジン
グ101に固定している。停止手段130は、伸縮端に
キーパープレート132aを取り付けた油圧シリンダ1
32bを備えており、概ね、前記の調整手段120にお
ける先端部122の機能のみを有する。すなわち、シリ
ンダ132bを伸ばせば、チョック40と一体のブラケ
ット43の凹部43aにキーパープレート132aを係
合させることができ、シリンダ132bを縮めれば、プ
レート132aがブラケット43から離れて外方へ退避
する。
間隔W1を変更する手順は、つぎのとおりである。
の各キーパープレート112a・132aを、図のよう
にブラケット32・43に係合させる。
面間に、圧力流体供給路53を通してオイルインジェク
ションを施す。
縮させ、チョック30ごとスリーブ20を軸方向にスラ
イドさせることにより、圧延輪11・21間を所定の間
隔W2にする。
インジェクションを止める。
輪11・21のセンターがずれた状態になるので、の
のち、停止手段130のプレート132aをブラケット
43から分離したうえ、シリンダ113を少し(の伸
縮量の半分)戻してセンターあわせを行う。
2aがブラケット43の凹部43aとは係合できないの
で、ハウジング101に対する圧延ロール1の軸方向移
動を止めるのは調整手段110の力による。前述したよ
うに、圧延反力のうち圧延ロール1の絶対位置を動かそ
うとする力は小さいので、これによって問題の生じるこ
とはない。そののち間隔W2をさらに変更するには、調
整手段110でロール1を移動したうえの状態を再現
し、続いて以下の手順に従う。
等によっては、圧延ラインの中心とロール幅(圧延輪1
1・21の間隔W1またはW2)の中心との心あわせが
必要ない場合があるが、そのケースでは、上記のよう
な操作は不要である。
ール軸10の側のチョック40に対してのみ嵌合位置調
整手段120を設け、他方のチョック30に対しては、
前記停止手段130と同じ構造・機能をもつ停止手段1
40をハウジング101に固定している。この圧延機で
も、前記第二実施例と同様の手順によって圧延輪11・
21の間隔W1を変更することができる。ただし、スリ
ーブ20ではなくロール軸10を移動して間隔W1を
(たとえば図のようにW2に)調整するので、前記〜
の手順は適宜に読みかえる必要がある。
も、本発明の圧延ロールおよび圧延機は各種の態様で実
施することができる。たとえば、ロール軸上に二つのス
リーブを嵌め合わせ、各スリーブ上にそれぞれ圧延輪部
分を設けるのもよい。その場合、ロール軸と各スリーブ
との間の締まりばめの嵌合箇所のそれぞれに別々に流体
圧をかけられるように流体圧力供給路および同供給手段
を構成すれば、上記と全く同様に、嵌合位置すなわち圧
延輪の間隔(ロール幅)を調整することができる。圧延
輪部分は、ロール軸やスリーブに対し、図1(第一実施
例)のように交換可能に固定して設けるとよいが、図2
(第二実施例)や図3(第三実施例)のようにそれらと
一体のものとすることもできる。
は、ロール幅の調整が容易であるほか、その調整のため
の駆動機構(嵌合位置調整手段)をそれ自身に備える必
要がないため構造がシンプルである。したがって、予備
(交換用)の圧延ロールをそうした機構を付属させずに
低コストで手配できることや、圧延ロールの保守・交換
が容易であることなどの利点を有する。
を消耗に応じて取り替えることにより長期間使用でき
る。このことは、圧延に要するコストが低減されること
にほかならない。
記の効果がある。
スリーブ間の移動および固定を行う手段として、高い出
力(容量)の機器は不要である。
も圧延ロールの回転中にも行える。したがって、たとえ
ば、パス間(ある一回のパスの終了後、次のパスまでの
間)でロール幅を変えるようなリバース圧延も実現でき
る。
部分にあり、これに高い能力をもたせることが容易なの
で、ロール幅の調整を迅速かつ正確に行える。このこと
は、上記の2)とあわせて圧延能率が向上されること、と
くに熱間圧延工程においては被圧延材の温度降下が少な
いうちに圧延を行えることを意味する。
を基にしてロール幅調整をするのと異なり、両者間の相
対位置だけでなく、圧延ロールの絶対位置、すなわち圧
延ライン全体に対するロールの位置調整が可能である。
別個に圧延機から取り外せるため、圧延ロールの保守に
関するコストや作業性の点で有利である。
た水平断面にて圧延機の一部を示す図面で、図1(b)
は同(a)におけるb部の拡大図である。
の水平断面を示す図面である。
す図面である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ロール軸に対し少なくとも一のスリーブ
が嵌め合わされるとともに、一のスリーブ上とそのほか
の部分との二箇所に圧延輪部分を有する圧延ロールであ
って、 圧延輪部分の内側以外の箇所でスリーブとロール軸とを
締まりばめにて嵌合するとともに、その締まりばめの嵌
合箇所への圧力流体供給路を内部に形成したこと、 および、スリーブ・ロール軸間の軸方向嵌合位置を変更
する調整手段に対し、圧延機の設置床や同床上の構造物
もしくはハウジングから当該調整手段を取り外すことな
く圧延ロールのみを取り外せるように係合し得ること を
特徴とする圧延ロール。 - 【請求項2】 一のスリーブとそのほかの部分に対して
圧延輪部分を交換可能に固定した請求項1に記載の圧延
ロール。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の圧延ロール
を、一のスリーブ上とそのほかの部分との二箇所でチョ
ックにより回転自在かつ軸方向には移動不能に支持させ
たうえ、それらチョックを介してハウジング内に組み込
み、上記供給路に圧力流体供給手段を接続するととも
に、少なくとも一方のチョックに対してスリーブとロー
ル軸との軸方向嵌合位置の調整手段を配備したことを特
徴とする圧延機。
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