JP2580848Y2 - 圧延機 - Google Patents

圧延機

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JP2580848Y2
JP2580848Y2 JP6051992U JP6051992U JP2580848Y2 JP 2580848 Y2 JP2580848 Y2 JP 2580848Y2 JP 6051992 U JP6051992 U JP 6051992U JP 6051992 U JP6051992 U JP 6051992U JP 2580848 Y2 JP2580848 Y2 JP 2580848Y2
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遵 古川
清孝 森岡
操 槙ノ原
亨 森実
宏温 浅利
政敏 福田
良一 山瀬
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  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は形鋼用の圧延機、なかで
も、圧延ロールのロール軸上に軸方向の相対位置調整が
可能なようにスリーブが嵌め合わされた圧延機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】H形鋼等を製造する圧延機には、図4の
ような圧延ロールが水平ロールとして使用される。すな
わち、圧延輪(胴部)とでも呼ばれるべき部分11が中
ほどにあり、その外側の二箇所が、軸受(図示せず)を
内蔵するチョック(軸受箱)30・40によってそれぞ
れ支持されるロールである。このような圧延ロール1が
二組、上下に平行に設けられるとともに、それらの両側
に、鉛直方向に二本の垂直ロール(図示せず)が配置さ
れてH形鋼等の圧延を行う。圧延輪部分11の外側の肩
の間隔W1がいわゆるロール幅であり、圧延されるH形
鋼のウェブ高さ(内のり)となる。
【0003】このような圧延機において、二つのチョッ
ク間には、一般に、レストバーと呼ばれる連結部材が架
け渡される。図4のとおりレストバー60’は、二つの
チョック30・40間をつなぎ、圧延機において剛性を
高める作用をなす一面もあるが、その主な目的は、図の
ようにストリッパーガイド70’を取り付けることであ
る。ストリッパーガイド70’は、圧延ロール1の前後
(入側・出側)に設けられてロール1への製品の供給と
排出とを円滑化するガイドをなすものだが、それを、レ
ストバー60’の中央付近(チョック30・40間の中
間)に取り付けるのである。
【0004】ところで近年、形鋼用の圧延機に関して、
水平の圧延ロールをロール軸とその外側に嵌め合わされ
るスリーブとによって構成することがしばしば提案され
る。圧延輪の一部をスリーブ上に形成しておき、ロール
軸上のスリーブの位置を変更してロール幅(たとえば、
ロール軸上の圧延輪の肩とスリーブ上の圧延輪の肩との
間隔)を変えることにより、ウェブ高さの異なるH形鋼
の圧延も行おうとするものである。そのような場合、ス
リーブの外周と他の箇所とを、回転は自在だが軸方向に
は相対移動せぬようにチョックで支え、ロール軸に対す
るスリーブの位置の調整はそのチョックごと行うのがよ
いとされる。特開昭61−17310号公報には、そう
いった圧延機の一つが記載されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記のようにスリーブ
の位置をチョックごと変更してロール幅を変えようとす
る場合、前述のレストバーをどうするかについては、適
当な対応がいまだ示されていない。上掲の公報にも、そ
の点については何らの記載もない。
【0006】レストバーとして、たとえば図4のと全く
同様のものをつけた場合には、軸方向へのチョックの移
動ができなくてスリーブの位置調整が不可能である。か
といって、それをなくしてしまうと、ストリッパーガイ
ドの取り付けが極めて難しくなり、製品の送りが円滑で
なくなる恐れがある。また、レストバーを単純に分割す
る(たとえば中央付近で二つに分け、それぞれを左右の
チョックに取り付ける)と、分割された各レストバーが
片持ち形式で各チョックに取り付けられることになる
が、その場合にはチョックに過剰な負担が及ぶことがあ
る。つまり、ストリッパーガイドに製品の荷重がかかる
とき、片持ちのレストバーを介して各チョックに大きな
曲げモーメントが作用する。このため、チョックおよび
レストバーに相当の強度(剛性)を追加付与せねばなら
ないことも考えられる。以上のように、レストバーの問
題は、圧延機の本質的な機能もしくは構成とも直接に関
連をもつものだといえる。
【0007】本考案の目的は、ロール幅の変更が可能で
あるうえ、圧延機としての機能・構成にとって好ましい
レストバー−ストリッパーガイドの取り付けを可能に
しながらもチョックの移動によるロール幅の変更にスム
ーズに対応でき、力学的バランスについても処置しやす
いレストバー−を有する圧延機を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案の圧延機は、形鋼
圧延のための圧延輪部分を有する圧延ロールを二箇所の
チョックによって支持し、両チョック間にレストバーが
取り付けられた圧延機であって、a)圧延輪部分の一部を
有するスリーブを軸方向の相対位置調整ができるように
ロール軸上に嵌め合わせて圧延ロールとし、そうした圧
延ロールを、一のスリーブとそれ以外の箇所とで回転の
み自在に上記のチョックにて支持させるとともに、b)互
いの凸部と凹部とによって圧延ロールの軸心と平行な方
向にのみ相対移動自在に係合する一対のレストバーのそ
れぞれを各チョックに取り付けた−ものである。
【0009】この圧延機については、請求項2に記載し
たように、c)上記のレストバーのそれぞれに、シムの装
着により圧延ロールの軸心と平行な方向への位置調整を
可能にして、ストリッパーガイドを取り付ける−とよ
い。
【0010】また、たとえば請求項3のように、d)上記
スリーブを締まりばめにてロール軸上に嵌合するととも
に、その締まりばめの嵌合箇所への圧力流体供給路をロ
ール軸の内部に形成し、e)上記供給路に圧力流体供給手
段を接続するとともに、少なくとも一方のチョックに対
して軸方向位置の調整手段を配備する−のがよい。
【0011】
【作用】本考案の圧延機では、第一に、上記a)の構成に
よってロール幅(つまりスリーブが有する圧延輪部分の
肩と他の圧延輪部分の肩との間隔)を変えることができ
る。チョックは、スリーブの外周箇所を回転のみ自在
(軸方向には移動不能)に支持するので、チョックを軸
方向に移動すればそのスリーブもロール軸上で軸方向に
移動(相対位置調整)し、スリーブが有する圧延輪の一
部もともに移動してロール幅が変更されるのである。
【0012】また第二に、本圧延機では、上記によって
チョック間の距離が変化するにもかかわらず、ストリッ
パーガイドの設置等の役目をもつレストバーが、上記b)
のとおりチョック間に取り付けられる。b)のレストバー
がチョック間隔の変化に対応できるのは、そのレストバ
ーの一対が、圧延ロールの軸心と平行な方向に互いに相
対移動できるからである。しかもこのレストバーは、上
記の軸平行の方向以外には相対移動しないよう凸部・凹
部間で係合しているため、たとえば鉛直方向に荷重を受
けても変位しにくいうえ、単純な分割型のもの(前記。
片持ち形式でチョックに取り付けられるもの)と異なり
チョックに対して大きな曲げモーメントを伝えない。こ
れは、各レストバーの先端部分(チョック上から延びて
互いに向き合う部分)同士が上記の係合によって軸平行
の方向以外には相対的変位を起こさないため、製品やス
トリッパーガイド等から受ける鉛直荷重などに対し、レ
ストバーが一つの剛体として(つまり図4のレストバー
60’と同様に)機能するからである。
【0013】請求項2の圧延機は、上記のような一対の
レストバーのそれぞれにストリッパーガイドを取り付け
て、製品である形鋼の案内を行うが、そのストリッパー
ガイドの位置は、圧延ロールの軸心と平行な方向に調整
(位置変更)できる。すなわち、各レストバーにはシム
を介してストリッパーガイドを取り付けるものとし、シ
ムの厚さを変える(またはその配置を変える)ことによ
ってレストバーに対するストリッパーガイドの位置を変
えられるようになっている。
【0014】圧延ロールにおいては、圧延輪の端部を再
加工(研削等)してその幅が変わることがあり、したが
ってロール軸に対するスリーブの位置が同じでもロール
幅が同じでないことがあるが、上記のようにストリッパ
ーガイドの位置が調整できると、こうした再加工等の理
由でロール幅が変わった場合にも最適の位置にストリッ
パーガイドを設けることができる。なぜなら、上記によ
れば、ロール軸・スリーブ間の相対位置にてきまる一対
のレストバー間の位置関係とは別に、自由にストリッパ
ーガイドの位置を決められるからである。こうして位置
を調整できることは、圧延輪の再加工に合わせてストリ
ッパーガイドを加工しなくても、それによるスムーズな
製品の案内が行えることにほかならない。
【0015】また請求項3に記載の圧延機には、つぎの
ような作用がある。すなわち、 1) ロール軸に対してスリーブが、前記d)の締まりばめ
による嵌合箇所での締め付け力によって(つまり特別な
機器によらずに)固定される。そしてその状態で圧延ロ
ールは、前記a)のチョックに支持されて回転し、スリー
ブ上などにある圧延輪部分の作用で形鋼の圧延を行う。
上記の締め付け力のために、本圧延機には、従来なら必
要とされた軸方向の圧延反力の支持手段(油圧ブロック
など)は不要である。
【0016】2) ロール幅(すなわち上記圧延輪部分の
肩の間隔)の調整は、前記d)の圧力流体供給路を通して
e)の圧力流体供給手段から流体圧をかけ(たとえばオイ
ルインジェクションを施し)、その状態で、同じe)の位
置調整手段にてスリーブをチョックごとロール上で軸方
向に移動することにより行う。つまり、上記の嵌合箇所
の全域に締め付け力(面圧)を超える流体圧を作用させ
てスリーブの内径を拡大し、そのうえでロール軸に対し
スリーブの嵌合位置を変えるのである。そうした位置調
整が終わったのち、上記の流体圧を減じてスリーブをロ
ール軸上に嵌合・固定すれば、1)の状態になる。
【0017】3) ロール幅の調整は上記のように極めて
簡単に行えるが、圧延ロールは、前記a)のとおりチョッ
クが軸受を介して回転自在かつ軸方向には移動不能に支
持していることから、上記のロール幅調整は、たとえば
圧延ロールの回転中にも行うことができる。
【0018】4) 軸方向位置の調整手段をe)のとおり圧
延ロール以外の部分(すなわちチョック)に備え、圧延
ロールには反力支持手段(油圧ブロックなど)を付ける
必要がないため、交換部分である圧延ロールそのものに
ついて、構造が簡単になり、軽量かつコンパクトにな
る。
【0019】5) 以上の1)〜4)の特徴をもつ圧延機に対
して前記b)のとおりレストバーを取り付けるので、この
請求項3の圧延機では、ストリッパーガイドの設置が容
易であってチョックへの力学的負担も過大にならないう
えに、ロール幅の調整を、任意の時期に(圧延ロールの
回転中にも)、簡単かつ迅速に行える−という有利な
作用をもたらす。このことは、多様な寸法の形鋼製品を
容易に(したがって低コストで)生産できることにほか
ならない。
【0020】
【実施例】図1〜図3に、本考案についての一実施例を
示す。図1(a)は、実施例としての圧延機の一部を製品
のパスラインに沿った水平断面(図2のI−I)にて示
す図、同(b)は、同じ圧延機を水平な圧延ロール1に沿
う水平断面で示すものである。また図2は、その圧延機
について二本の圧延ロール1等を正面から見た図、図3
は、圧延ロール1等を側方から見た断面(図2における
III−III)にて示す図である。
【0021】この圧延機は、H形鋼を得るための圧延機
で、図2・図3に示す二本の圧延ロール1と、それらの
両側に軸を鉛直にして配備される二本の垂直ロール(図
示せず)とによって圧延を行う。図1(b)の中央にある
圧延輪(胴部)11および21の各外側の肩11a・2
1aの間隔W1が、いわゆるロール幅であり、圧延され
るH形鋼のウェブ高さ(内のり)となる。
【0022】圧延ロール1は、ロール軸10とスリーブ
20とが図1(b)のように嵌め合わされたもので、圧延
輪11・21の両外側に設けられた二箇所のチョック3
0および40によって支持されている。ロール軸10と
スリーブ20との嵌め合わせになっているのは、両者を
スライドさせて間隔W1の寸法を変え、ロール1を交換
せずに、ウェブ高さが異なる各種のH形鋼を圧延するた
めである。なおロール軸10からスリーブ20への圧延
トルクの伝達は、両者間の締まりばめ(後述)による摩
擦力で十分であり両者間の相対回転は生じないが、この
例ではさらに、ロール軸10とスリーブ20との間にキ
ー12を介装して(両者間をスプラインにて結合しても
よい)圧延トルクの伝達を確実化している。また、圧延
輪11・21は、ロール軸10およびスリーブ20の外
周上にそれぞれ焼きばめにて一体化されている。ロール
軸10の端部13は、減速機・モータなどを含む回転駆
動源(図示せず)への接続部分である。
【0023】チョック30・40については、圧延機の
固定ハウジング101の間に、回転しない(軸方向には
移動できる)ように本体が挿入され、それぞれが内側に
軸受31・41を介してロール1を回転自在に支持して
いる。なお、直接的にはチョック30がスリーブ20の
外周上を支持し、チョック40がロール軸10を支持し
ており、各チョック30・40が、ラジアル荷重ととも
に十分なスラスト荷重を支える。
【0024】前記の間隔W1を自在に設定する−すな
わち、ロール軸10に対しスリーブ20を移動および固
定する−ため、この圧延機には、下記1)〜3)の構成を
もたせている。
【0025】1) ロール軸10とその外側のスリーブ2
0の一部に締まりばめによる嵌合箇所を設けるととも
に、その箇所の嵌合面間にオイルインジェクション(油
圧をかけること)ができるようにしている。この例で
は、図1(b)のように、締まりばめの箇所はチョック3
0の内側にある部分とし、圧延輪21の内側などは中間
ばめ(わずかな締めしろもしくは隙間のある嵌め合い)
にした。そして、その締まりばめの箇所におけるロール
軸10の表面に環状の加圧スペース55を設けるととも
に、ロール軸10の内部には同スペース55に開口をも
つよう圧力流体供給路53・54を形成し、この供給路
53の端部に、ロータリジョイント52を介し、圧力流
体供給手段50として油圧源(図示せず)につながる油
圧配管51を接続している。
【0026】相当な締まりばめの力でロール軸10上に
スリーブ20が固定されるため、圧延中、圧延輪11・
21に大きな圧延反力(肩11a・21aを近づける向
きのスラスト力)が作用しても、ロール軸10・スリー
ブ20間にズレが生じない。一方、上記の供給手段50
などによって嵌合面間にオイルインジェクションを施し
たときには、ロール軸10とスリーブ20との締まりば
め嵌合が緩んで、両者間の軸方向の相対移動が容易にな
る。このとき、スリーブ20の外径が拡大するが、その
量はわずかで、軸受31に対する嵌め合い隙間のうちに
おさまるため、軸受31に対しても何ら問題はない。な
お、圧延中の上記圧延反力は、軸方向(図の左右)に対
向していてほとんどが相殺し合うため、チョック30や
40、さらには後述の嵌合位置調整手段110・120
にかかるスラスト荷重は、圧延反力の絶対値に比べて大
幅に小さい。
【0027】2) 伸縮自在に構成した嵌合位置調整手段
110および120を、図1(b)のように固定ハウジン
グ101に取り付け、それぞれを、チョック30・40
と各一体のシフトアーム32・42に対して係脱自在に
係合させている。チョック30の側の調整手段110
は、固定ハウジング101に固着した基部111、シフ
トアーム32に係合する先端部112aを伸縮端に有す
るクランプ用油圧シリンダ112、そして両者間のシフ
ト用油圧シリンダ113などから構成して、チョック3
0よりも外方(反軸心寄り)に設けた。もう一方のチョ
ック40の側の調整手段120についても、基部121
・クランプ用油圧シリンダ122・シフト用油圧シリン
ダ123などにより同様に構成し、先端部122aはシ
フトアーム42の凹部42aに係合可能なようにした。
なお、油圧シリンダ113・123については、伸縮可
能なものであれば他のアクチュエータ(たとえば電気式
のものやネジ機構によるもの)でもよいが、その出力
は、上述の理由により圧延反力よりも大幅に小さくてす
む。
【0028】前記1)の構成によりオイルインジェクショ
ンを施したときは、図の状態から調整手段110のシリ
ンダ113を伸縮させるとチョック30とともにスリー
ブ20が軸方向に移動し、調整手段120のシリンダ1
23を伸縮させるとチョック40とともにロール軸10
が移動する。
【0029】調整手段110および120は、先端部1
12a・122aがそれぞれシフトアーム32・42と
係脱可能であって、各シリンダ112・122を縮める
とき先端部112a・122aがシフトアーム32・4
2と離れて外方に退避する。この退避状態では、たとえ
ば配管51等を切り離すことにより、交換すべき圧延ロ
ール1(すなわちロール軸10にスリーブ20や圧延輪
11・21を組み付けたもの)をチョック30・40と
ともに、調整手段110・120とは別に固定ハウジン
グ101から搬出することができる。この際、調整手段
110・120は搬出されることなくハウジング101
上に残り、のちに新たに搬入される圧延ロールのチョッ
クに対して先端部112a・122aが係合する。つま
りこの圧延機においては、ロール1が、ロール軸10・
スリーブ20間の移動および固定のための機器をほとん
ど付属させずに交換され得ることになる。圧延機から取
り出されたロール1に対しては、必要に応じてチョック
30・40の取り外し・取り付けが行われるが、この作
業も、特別な困難をともなわずに従来どおりの要領でな
される。
【0030】3) 図1(a)のように、圧延ロール1の入
側・出側には、この圧延機による圧延の前後のH形鋼を
案内するためストリッパーガイド70(71・72)を
設ける(図2・図3参照)が、この圧延機では、間隔W
1の変更にともなってチョック30・40間の距離が変
わるにもかかわらずチョック30・40間にレストバー
60を架け渡し、それに対してガイド70を取り付ける
ものとした。こうしたのは、ガイド70(入側・出側お
よび上・下の合計四組が必要)を支える手段として、チ
ョック30・40間に設けるレストバー60(四組)以
外には適当なものがなかったからであるが、距離の変化
するチョック30・40間にレストバー60を取り付け
るために、この圧延機では下記の構成を施している。
【0031】すなわち、図1(a)および図2のように、
レストバー60を左右の分割片61・62に分けるとと
もに、ガイドロッド63(凸部)とその挿入孔64(凹
部)とをそれぞれに設けて両者を係合させた。ガイドロ
ッド63と挿入孔64は、レストバー60の分割片61
・62の一対につき二箇所設けて長手方向にスライド自
在(長手方向と直角な方向の隙間は0.1mmオーダー
である)とし、その長手方向は、圧延ロール1の軸心と
平行、つまりチョック30・40の移動方向に一致す
る。こうした構造により、レストバー60は、チョック
30・40間の距離の変化に追随して伸縮し、しかも鉛
直方向(図2における下方)への荷重等に対しては一つ
の剛体として振るまう。それゆえ、ストリッパーガイド
71・72からの荷重を十分に支え得るとともに、チョ
ック30・40間に安定的に取り付けられることにな
る。なお、各分割片61・62の基端部61a・62a
は、図1(a)のように、チョック30・40に設けた溝
のうちに、高さ(図2における上下方向位置)を調整し
たうえ固定できるよう構成している。
【0032】上下の圧延ロール1についてチョック30
・40間にこうしてレストバー60を設けたうえ、図2
および図3のように、上のレストバー60の下面と下の
レストバー60の上面とにストリッパーガイド71・7
2を取り付けている。このガイド71・72も左右への
分割型であってそれぞれをレストバー60の分割片61
・62に固定するが、各外側の端面71a・72aの位
置を圧延輪11・21の外側の肩11a・21aの位置
にあらかじめ合わせておく(図2の間隔LHを間隔W1
に合わせておく)と、図2中央に仮想線で示すようにH
形鋼を案内することができる。しかも、チョック30・
40を移動してその間隔W1を変更したときにも、ガイ
ド71・72の位置につき再調整は不要である。
【0033】レストバー60(分割片61または62)
に対して各ストリッパーガイド71・72を取り付ける
にあたっては、締結用のボルト・ナット(図示せず)の
ほかに、図2の引き出し図に示すコッタ76およびシム
77をも使用した。図ではコッタ76の右方にのみシム
77を配置しているが、このシム77の一部をコッタ7
6の左方に移せば、その厚みに応じてレストバー60上
でのガイド72(71も同様)の位置(ロール1の軸心
方向の位置)を変更することができる。こうして位置変
更ができるため、たとえばロール1において圧延輪11
・21の肩11a・21aをドレッシング(研磨などの
再加工)したときにも、このガイド71・72について
は端面71a・72aに加工を施す必要がない。
【0034】以上の1)〜3)を含めて構成したこの圧延機
において、ロール1の圧延輪11・21(の肩11a・
21a)の間隔W1をW2に変更する手順は、つぎのと
おりである。
【0035】 図1(b)のように調整手段110・1
20における各先端部112a・122aをそれぞれシ
フトアーム32・42と係合させ、その状態で、圧力流
体供給手段50により供給路53・54を通してスペー
ス55内にオイルインジェクションを施す。
【0036】 その調整手段110・120の各シリ
ンダ113・123を、たとえば (W1−W2)/2 だけそれぞれ縮めることにより、図においてスリーブ2
0を左へ、ロール軸10を右へ移動して圧延輪11・2
1の間隔をW2にする。このとき、チョック30・40
間の距離も W1−W2 だけ減少するが、両者間に架け
渡されたレストバー60は、上述の構造によってその分
だけ縮まるため何ら問題を生じない。
【0037】 シリンダ113・123を停止させ、
オイルインジェクションを止め(流体圧を下げ)て、ロ
ール軸10とスリーブ20とを再び締まりばめの状態に
戻して固定する。
【0038】以上、一実施例について説明したが、本考
案の実施態様は当然ながらほかにも考えられる。たとえ
ば、 a) 分割型のレストバーの一対を係合させる凸部と凹部
とは、その数や形状・係合形態などに関して上記の実施
例(および図面)に限るものではない。上記実施例にお
いても、たとえば、ガイドロッド63と挿入孔64との
間に潤滑ブシュを嵌めておくなど、細部の改変を種々実
施することが可能である。
【0039】b) ロール軸・スリーブ間の嵌合位置調整
手段(図1(b)の符号120・130)は、チョック
(30・40)のうちいずれか一方に対して設けるだけ
でもよい。また、ロール軸上に二つのスリーブを嵌め合
わせ、各スリーブ上にそれぞれ圧延輪部分を設けた場合
にも、実施例と同様の作用効果を得ることもできる。
【0040】
【考案の効果】以上に述べたように、本考案の圧延機
は、チョックを移動して行うロール幅の調整が可能であ
りながら、チョック間にレストバーを備えている。この
レストバーは、チョックの移動によるロール幅の変更に
スムーズに対応できるほか、それへのストリッパーガイ
ドの取り付けが可能で、必要なら圧延機の剛性を高める
こともできる。しかも、通常の圧延機においてチョック
に対し過大な曲げモーメントを及ぼすなどといった力学
的なアンバランスは生じない。したがって本考案の圧延
機は、ロール幅を調整して各種寸法の形鋼を圧延できる
とともに、圧延ロールへのその形鋼の送りを円滑に行え
るなど、圧延機としてのトータルな機能・構成において
好ましい。
【0041】請求項2の圧延機は、レストバーに対する
ストリッパーガイドの位置が調整できるので、圧延輪部
分の端部を研削等したときにも、それに合わせてストリ
ッパーガイドの位置調整が簡単に行える。
【0042】また、請求項3の圧延機では、上記に加え
てロール幅の調整を、任意の時期に(圧延ロールの回転
中にも)簡単かつ迅速に行えるため、多種形鋼の圧延を
能率化することができる。また、交換部分である圧延ロ
ールそのものについて、構造が簡単になり、軽量かつコ
ンパクトになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例としての形鋼用圧延機に関
する図で、図1(a)は、製品のパスラインに沿って示す
圧延機の水平断面図(図2のI−I矢視図)、同(b)は
同じ圧延機を圧延ロール1に沿う断面にて示す水平断面
図である。
【図2】図1の圧延機について水平の二本の圧延ロール
等を正面から見た図である。
【図3】圧延ロール等を側方から見た断面図(図2にお
けるIII−III矢視図)である。
【図4】従来の形鋼用圧延機について図1(a)と同様に
示す水平断面図である。
【符号の説明】
1 圧延ロール 10 ロール軸 20 スリーブ 30・40 チョック 50 圧力流体供給手段 53・54 圧力流体供給路 60(61・62) レストバー 63 ガイドロッド(凸部) 64 挿入孔(凹部) 70(71・72) ストリッパーガイド 101 ハウジング 110・120 嵌合位置調整手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 森岡 清孝 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)考案者 槙ノ原 操 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)考案者 森実 亨 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)考案者 浅利 宏温 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)考案者 福田 政敏 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)考案者 山瀬 良一 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 13/02,27/00,31/18

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形鋼圧延のための圧延輪部分を有する圧
    延ロールを二箇所のチョックによって支持し、両チョッ
    ク間にレストバーが取り付けられた圧延機であって、 圧延輪部分の一部を有するスリーブを軸方向の相対位置
    調整ができるようにロール軸上に嵌め合わせて圧延ロー
    ルとし、そうした圧延ロールを、一のスリーブとそれ以
    外の箇所とで回転のみ自在に上記のチョックで支持させ
    るとともに、 互いの凸部と凹部とによって圧延ロールの軸心と平行な
    方向にのみ相対移動自在に係合する一対のレストバーの
    それぞれを各チョックに取り付けたことを特徴とする圧
    延機。
  2. 【請求項2】 上記のレストバーのそれぞれに、シムの
    装着により圧延ロールの軸心と平行な方向への位置調整
    を可能にして、ストリッパーガイドを取り付けた請求項
    1に記載の圧延機。
  3. 【請求項3】 上記スリーブを締まりばめにてロール軸
    上に嵌合するとともに、その締まりばめの嵌合箇所への
    圧力流体供給路をロール軸の内部に形成し、上記供給路
    に圧力流体供給手段を接続するとともに、少なくとも一
    方のチョックに対して軸方向位置の調整手段を配備した
    請求項1または2に記載の圧延機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101246438B1 (ko) * 2011-02-24 2013-03-21 현대제철 주식회사 압연롤 폭 가변 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101246438B1 (ko) * 2011-02-24 2013-03-21 현대제철 주식회사 압연롤 폭 가변 장치

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