JP3024784U

JP3024784U - 軸方向スライド式キャップ付筆記用具

Info

Publication number: JP3024784U
Application number: JP1995013622U
Authority: JP
Inventors: トシ平尾
Original assignee: トシ平尾
Priority date: 1995-11-18
Filing date: 1995-11-18
Publication date: 1996-05-31
Anticipated expiration: 2001-11-18

Abstract

(57)【要約】【課題】筆記具のキャップを軸筒から離脱させること
なく、簡単な操作により芯先端部の露出、密閉を行える
構造を得る。【解決手段】軸筒（９）に沿って軸方向にスライドす
るキャップ体（２）の先端に開閉自在な蓋体（１）を設
け、キャップ体（２）を先端方向に押し上げた時には嵌
合面ａ（１１）及び嵌合面ｂ（７）で軸筒（９）とキャ
ップ体（２）とが密嵌し、キャップ体（２）を後端方向
に押し下げた時には嵌合面ｃ（４）及び嵌合面ｄ（１
２）で軸筒（９）とキャップ体（２）とが密嵌し、キャ
ップ体（２）が軸筒（９）から離脱しない構造とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は揮発性インク内臓の筆記用具のキャップをスライド式とし、軸筒から離脱させずに簡単な操作で開閉出来るようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、揮発性インク内臓の筆記用具のキャップは通常着脱式であった。また、インク内臓の筆記用具に、ペン先を出没自在に筒体に収容する技術があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

着脱式キャップの場合は、頻繁に使用、不使用を繰り返す作業時において、その都度キャップの着脱を行うことが繁雑なため、長時間キャップをはずしたままにし、又は紛失することによって、内臓インクの乾燥を早め、製品寿命を短縮しがちであった。また、ペン先出没自在収容式の場合は、ペン先の乾燥を防止するためには複雑な構造を要した。

【０００４】本考案は、従来の技術の有するこのような問題に鑑み、筆記具のキャップを軸筒から離脱させることなく、簡単な操作により芯先端部の露出、密閉を行える、成形容易な構造を得ることを目的としてなされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

軸筒（９）に沿って軸方向にスライドするキャップ体（２）の先端に開閉自在な蓋体（１）を設け、キャップ体（２）を先端方向に押し上げた時には嵌合面ａ（１１）及び嵌合面ｂ（７）で軸筒（９）とキャップ体（２）とが密嵌し、キャップ体（２）を後端方向に押し下げた時には嵌合面ｃ（４）及び嵌合面ｄ（１２）で軸筒（９）とキャップ体（２）とが密嵌し、常にキャップ体（２）と軸筒（９）とが離脱しない構造とする。

【０００６】

【考案の実施の形態】

不使用時には、キャップ体を先端方向に押し上げ、嵌合面ａ（１１）と嵌合面ｂ（７）を密嵌させ、キャップ体（２）に取り付けた蓋体（１）を密閉することによって気密を保持し、使用時には、蓋体（１）を開き、キャップ体（２）を後端方向に押し下げ芯（８）の先端を露出し、嵌合面ｃ（４）及び嵌合面ｄ（１２）を密嵌させることによりキャップ体（２）を軸筒（９）に固定させる。

【０００７】このため、キャップ体（２）と蓋体（１）とは、開閉自在、かつ閉蓋時の気密性及び開蓋時の蓋体（１）の位置固定を保持できる構造とする。例えば蓋体（１）の一端をキャップ体（２）に蝶着し、弾性素材の支持体で繋ぐ。あるいは、キャップ体（２）と蓋体（１）とを蝶着又は摺接し、開蓋時及び閉蓋時にそれぞれキャップ体と蓋体とが係止する構造を設ける。図面１及び図面２は蝶着する場合の例を示したものである。

【０００８】また、キャップ体（２）と軸筒（９）は、単純な嵌脱操作で使用時と不使用時の切り替えを可能とし、不使用時の気密性が保持でき、なおかつ使用時にキャップ体（２）に対して先端向きに加わる力によるキャップ体（２）の滑脱を防止するために、嵌合面ａ（１１）及び嵌合面ｂ（７）並びに嵌合面ｃ（４）及び嵌合面ｄ（１２）は、テーパー状とするか、あるいは両面に設けた凹凸又はネジ山等により係止させられる構造とする。

【０００９】

【実施例】

キャップ体（２）と蓋体（１）とが開閉自在とし、かつ閉蓋時の気密性及び開蓋時の蓋体（１）の位置固定を保持できる構造との実施例を以下に掲げる。

【００１０】キャップ体（２）の周縁に突起ｉ（５）を設け、突起ｉ（５）と蓋体（１）の内周縁部の嵌合によって、蓋体（１）の気密性を高める。

【００１１】蓋体（１）とキャップ体（２）に支持バネ（１４）を架設し、蓋体（１）、キャップ体（２）及び支持バネ（１４）を同一の弾性素材とすることにより、成形を容易にするとともに、支持バネ（１４）の弾性により、閉蓋時においては押圧力による密閉状態の保持と、開蓋時においては弾発力による開蓋の保持を可能とする。

【００１２】キャップ体（２）と軸筒（９）の単純な嵌脱操作により使用時と不使用時の切り替えを可能とし、不使用時の気密性が保持できるようにするための実施例として、次の（イ）、（ロ）又は（ハ）を掲げる。

【００１３】（イ）嵌合面ａ（１１）及び嵌合面ｂ（７）をテーパー状とし、圧嵌により密閉できる形状とする。

【００１４】（ロ）嵌合面ａ（１１）及び嵌合面ｂ（７）にそれぞれ溝ｅ（１０）及び突起ｆ（６）を設け、軸筒（９）及びキャップ体（２）の弾性により、溝ｅ（１０）に突起ｆ（６）が押圧されて係止、密閉される形状とする。ここで溝と突起を置き替えても効果は同様である。

【００１５】（ハ）上記（ロ）において、溝ｅ（１０）及び突起ｆ（６）をそれぞれネジ様の螺旋状に設け、キャップ体（２）を回転することにより軸筒（９）に螺合、密閉される形状とする。

【００１６】キャップ体（２）と軸筒（９）の単純な嵌脱操作により使用時と不使用時の切り替えを可能とし、使用時の固定を確実とし、使用中の滑脱を防止できるようにするための実施例として、次の（ニ）又は（ホ）を掲げる。

【００１７】（ニ）嵌合面ｃ（４）及び嵌合面ｄ（１２）にそれぞれ突起ｇ（３）及び溝ｈ（１３）を設け、軸筒（９）及びキャップ体（２）の弾性により突起ｇ（３）が溝ｈ（１３）に押圧されて係止する形状とする。ここで溝と突起を置き替えても効果は同様である。（ホ）上記（ニ）において、突起ｇ（３）及び溝ｈ（１３）をそれぞれネジ様の螺旋状に設け、キャップ体（２）を回転することにより軸筒（９）に螺合される形状とする。

【００１８】

【考案の効果】

キャップ体を軸筒から離脱することなく、片手で行える簡単な開閉操作により、不使用時には密閉し、使用時には、芯の先端を露出させた状態でキャップ体を軸筒に固定させることが出来るので、頻繁に使用、不使用を繰り返す場合でも無駄な乾燥を防げる上、キャップを紛失する恐れもない。したがって製品を長持ちさせられる。また、単純な構造なので成形が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の不使用時の状態の断面図である。

【図２】本考案の使用時の状態の断面図である。

【符号の説明】

１蓋体２キャップ体３突起ｇ４嵌合面ｃ５突起ｉ６突起ｆ７嵌合面ｂ８芯９軸筒１０溝ｅ１１嵌合面ａ１２嵌合面ｄ１３溝ｈ１４支持バネ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】軸筒（９）に沿って軸方向にスライドす
るキャップ体（２）の先端に開閉自在な蓋体（１）を設
け、キャップ体（２）を先端方向に押し上げた時には嵌
合面ａ（１１）及び嵌合面ｂ（７）で軸筒（９）とキャ
ップ体（２）とが密嵌し、キャップ体（２）を後端方向
に押し下げた時には嵌合面ｃ（４）及び嵌合面ｄ（１
２）で軸筒（９）とキャップ体（２）とが密嵌するよう
にキャップ体（２）を装着した筆記用具。