JP3024781B2 - ロダニン誘導体 - Google Patents

ロダニン誘導体

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JP3024781B2 JP2217068A JP21706890A JP3024781B2 JP 3024781 B2 JP3024781 B2 JP 3024781B2 JP 2217068 A JP2217068 A JP 2217068A JP 21706890 A JP21706890 A JP 21706890A JP 3024781 B2 JP3024781 B2 JP 3024781B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なロダニン誘導体およびこのロダニン
誘導体を有効成分とするアルドースレダクターゼ阻害剤
に関する。
〔従来の技術〕 アルドースレダクターゼ(以下、「AR」と略記)は生
体内でグルコース、ガラクトース等のアルドースをソル
ビトール、ガラクチトール等のポリオールに還元する酵
素であり、この酵素の働きにより生じたソルビトールや
ガラクチトールが糖尿病患者およびガラクトース血症患
者の水晶体、末梢神経、腎臓等に蓄積され、その結果糖
尿病の合併症例えば網膜症、白内障、神経障害、腎障害
が起ることが知られている。したがって、ARの働きを阻
害することにより、上述の糖尿病の合併症を予防または
治療することが可能である。
ロダニン誘導体がAR阻害作用を有することは、例えば
特公昭63−24974号公報、特開昭61−56175号公報、特開
昭64−52765号公報などに開示されている。
しかしながら、これらの公報に開示されている化合物
は本明細書中に記載の一般式(I)における符号R4が炭
素数1〜4のアルキル基(特公昭63−24974号)である
か低級アシル基(特開昭61−56175号)であるか、ある
いはベンゼン環に結合する置換基がアルコキシカルボニ
ロキシ基(特開昭64−52765号)であり、本発明の化合
物とは化学構造が相違している。
〔発明の内容〕
本発明は、下記の一般式(I) 〔式中、R1は水素原子、カルボキシメチル基または低級
アルコキシカルボニルメチル基であり、R2は水素原子、
ハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基
であり、R3は水素原子、低級アルキル基、ベンジル基、
カルボキシメチル基または低級アルコキシカルボニルメ
チル基であり、R4は低級アルキル基、低級アルカノイル
基、カルボキシル基もしくは低級アルコキシカルボニル
基によって置換された低級アルカノイル基もしくは低級
アルケノイル基、または基−Χ−Ar(基中、Χはカルボ
ニル基またはスルホニル基であり、Arはフェニル基、ナ
フチル基、チエニル基およびピリジル基のいずれかから
選ばれるアリール基であり、このうちフェニル基はハロ
ゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボ
キシル基または低級アルコキシカルボニル基によって置
換されていてもよい)であり、ただし、 R3が水素原子または低級アルキル基である場合、R4
低級アルキル基以外のものである;および R1およびR2が水素原子、R3がベンジル基かつR4がメチ
ル基である化合物は除外する〕 で示されるロダニン誘導体またはその薬学的に許容され
ることができる無毒性の塩に関する。
本発明のロダニン誘導体はロダニン環の5位の置換基
に二重結合を有するので、シス、トランス異性体が存在
するが、各異性体およびこれらの混合物も当然に本発明
の化合物の範囲に含まれる。
さらに、本発明は一般式(I)で示されるロダニン誘
導体またはその薬学的に許容されることができる無毒性
の塩を有効成分とするアルドースレダクターゼ阻害剤に
も関する。
前記一般式(I)でいう「低級」とは炭素数4以下の
ものを意味し、一般式(I)に含まれる基の主なものに
ついて説明すると以下の通りである。
R1が低級アルコキシカルボニルメチル基である場合、
カルボキシメチル基をエステル化してメチル、エチル、
n−プロピル、n−ブチル、またはi−ブチルエステル
としたものを挙げることができる。
R2がハロゲン原子である場合、フッ素、塩素、臭素お
よびヨウ素原子である。R2が低級アルキル基である場
合、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n
−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチルなど
の直鎖または分岐鎖のアルキル基を挙げることができ
る。また、R2が低級アルコキシ基である場合、低級アル
コキシ基におけるアルキル基部分は上記した低級アルキ
ル基の場合と同様のものを挙げることができる。
R3が低級アルキル基である場合、R2が低級アルキル基
である場合と同様のものを挙げることができ、R3が低級
アルコキシカルボニルメチル基である場合、R1が低級ア
ルコキシカルボニルメチル基である場合と同様のものを
挙げることができる。
R4が低級アルキル基である場合は上述したR2のアルキ
ル基が挙げられる。R4がカルボキシ基または低級アルコ
キシカルボニル基によって置換されていてもよい低級ア
ルカノイル基または低級アルケノイル基である場合、ホ
ルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリルなどのアル
カノイル基、アクリロイル、クロトニルなどのアルケノ
イル基、−CO(CH2nCOOH(nは1〜4の整数)で示さ
れるカルボキシ置換アルカノイル基、シス、トランス、
これらの混合体を含む−COCH=CHCOOHなどのカルボキシ
置換アルケノイル基、さらに、カルボキシ基が置換した
低級アルカノイル基および低級アルケノイル基のメチ
ル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、i−ブチルの
各エステルを挙げることができる。また、基−Χ−Arに
おけるアリール基としては、フェニル基の他に、α−ナ
フチル基、β−ナフチル基、2−チエニル基、2−ピリ
ジル基、4−ピリジル基などが挙げられ、フェニル基に
置換するハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキ
シ基としては、前述したR2の場合と同様である。
そして基−Χ−Arの代表例としては、ベンゾイル、2
−,3−,4−フルオロベンゾイル、2−,3−,4−クロロベ
ンゾイル、2−,3−,4−トルオイル、2−,3−,4−エチ
ルベンゾイル、2−,3−,4−ブチルベンゾイル、2−,3
−,4−メトキシベンゾイル、2−,3−,4−エトキシベン
ゾイル、2−,3−,4−,ブチロキシベンゾイル、α−ナ
フトイル、β−ナフトイル、2−テニル、2−,3−,4−
ニコチニルなどのアリールカルボニル基や、ベンゼンス
ルホニル、2−,3−,4−フルオロベンゼンスルホニル、
2−,3−,4−クロロベンゼンスルホニル、2−,3−,4−
ヨードベンゼンスルホニル、2−,3−,4−トリルスルホ
ニル、2−,3−,4−エチルベンゼンスルホニル、2−,3
−,4−ブチルベンゼンスルホニル、2−,3−,4−メトキ
シベンゼンスルホニル、2−,3−,4−エトキシベンゼン
スルホニル、2−,3−,4−ブチロキシベンゼンスルホニ
ル、α−ナフタレンスルホニル、β−ナフタレンスルホ
ニル、2−チオフェンスルホニル、2−,3−,4−ピリジ
ンスルホニルなどのアリールスルホニル基などが挙げら
れる。
本発明の一般式(I)で示される化合物は、一般式
(II) (式中、R1は前記と同じ) で示されるロダニンまたは3−置換ロダニンと、一般式
(III) (式中、R2、R3およびR4は前記と同じ) で示されるN−置換アミノベンズアルデヒドとを反応さ
せることによって製造することができる。
上記反応において、一般式(II)で示されるロダニン
または3−置換ロダニン1モルに対して一般式(III)
で示されるN−置換アミノベンズアルデヒドを0.5〜10
モルの割合で使用することができるが、通常は両者を等
モル量で使用するかあるいはロダニンまたは3−置換ロ
ダニンに対してN−置換アミノベンズアルデヒドをやや
過剰量、例えば1.1〜1.5モルの割合で使用することが好
ましい。
上記反応は無溶媒で行うこともできるが、有機溶媒中
で行うことが好ましい。有機溶媒の例としてはn−ヘキ
サン、リグロイン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水
素、メタノール、エタノール、i−プロパノールなどの
低級アルコール、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル
などのエステル、エチレンジクロライド、クロロホル
ム、トリクロロエチレン、四塩化炭素などの塩素化炭化
水素、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、
ジエチルホルムアミド、ジメチルアセタミドなどの非プ
ロトン性極性溶媒、ギ酸、酢酸などのプロトン性極性溶
媒が挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独でまたは
2種以上を混合して使用することができる。
上記反応は任意の温度で行うことができるが、加温下
に行うことが好ましく、使用する溶媒にもよるが一般に
50〜150℃の温度で行なわれる。そして反応温度のより
制御の容易な温度として溶媒の沸点付近の温度での反応
が好ましい。
また、この反応を促進するために触媒を添加すること
が好ましい。触媒の例としては、アンモニア;ピペリジ
ン、ジエチルアミン等の第二級アミン;酢酸アンモニウ
ム、酢酸ナトリウム等の有機酸塩が挙げられる。これら
の触媒は単独でまたは2種以上を組合わせて使用するこ
とができる。この触媒は通常一般式(II)で示されるロ
ダニンまたは3−置換ロダニン1モルに対して0.2〜5
モルの範囲の量で使用されるが、好ましくは1.0〜1.5モ
ルの範囲の量で使用される。
反応は使用する反応体の反応性により、また反応温度
などの条件により異なるが1〜12時間で完結する。
このようにして得られた反応混合物から目的とする生
成物の分離および精製は、この技術分野における通常の
手段で行うことができる。例えば、反応混合物に水を加
えた後、酢酸エチルなどの目的生成物を溶解する溶剤で
抽出し、引き続き抽出溶液を濃縮して析出する結晶を再
結晶法やクロマトグラフィー法などの慣用の手段により
目的とする生成物を精製することができる。
なお、上記した縮合反応により得られる一般式(I)
で示される化合物において、R1およびR3の少なくとも一
方がカルボキシメチル基のエステルであるかあるいはR4
がカルボキシル基置換の低級アルカノイル基、低級アル
ケノイル基、フェニル基またはナフチル基のエステルで
ある場合は、公知の加水分解反応により、R1およびR3
少なくとも一方がカルボキシメチル基であるかあるいは
R4がカルボキシル基置換の低級アルカノイル基、低級ア
ルケノイル基、フェニル基またはナフチル基である一般
式(I)(式中、R2、R4は前記と同じであるかあるいは
R1、R2、R3は前記と同じ)で示される化合物を製造する
ことができる。また、一般式(I)において、R1および
R3の少なくとも一方がカルボキシメチル基であるかある
いはR4がカルボキシル基置換の低級アルカノイル基、低
級アルケノイル基、フェニル基またはナフチル基である
場合は、公知のエステル化反応により、R1およびR3の少
なくとも一方が低級アルコキシカルボニルメチル基であ
るかあるいはR4が低級アルコキシカルボニル基置換の低
級アルカノイル基、低級アルケノイル基、フェニル基ま
たはナフチル基である一般式(I)(式中、R2、R4は前
記と同じであるかあるいはR1、R2、R3は前記と同じ)で
示される化合物を製造することができる。
上記した加水分解反応は、ロダニン環およびベンゼン
環に結合するアミノ基のN−置換体が加水分解を受けな
いような反応条件下であればよい。好ましくは一般式
(I)(式中、R1、R3は少なくとも一方がカルボキシメ
チル基のエステルであり、R2、R4は前記と同じであるか
あるいはR1、R2、R3は前記と同じでありR4はカルボキシ
基置換の低級アルカノイル基、低級アルケノイル基、フ
ェニル基またはナフチル基のエステルである)で示され
るロダニン誘導体のカルボン酸エステルを水性アルコー
ル溶媒中で、水酸化ナトリウムのような塩基の存在下に
室温付近ないし60℃で20分〜4時間反応させる。そし
て、目的とする生成物の分離および精製は、反応混合物
に鉱酸もしくは有機酸を添加してまたは塩析により析出
する結晶を再結晶法やクロマトグラフィー法などの常法
により精製する。
また、上記したエステル反応は公知の種々の方法を採
用することができる。例えば、一般式(I)(式中、
R1、R3は少なくとも一方がカルボキシメチル基であり、
R2、R4は前記と同じであるかあるいはR1、R2、R3は前記
と同じであり、R4はカルボキシル基置換の低級アルカノ
イル基、低級アルケノイル基、フェニル基またはナフチ
ル基である)で示されるカルボキシル基含有のロダニン
誘導体と、該ロダニン誘導体に対して理論量またはやや
過剰のハロゲン化低級アルキルまたはジ低級アルキル硫
酸とを非プロトン性有機極性溶媒中で、炭酸カリウムま
たは水酸化ナトリウムなどの塩基の存在下に0℃〜40℃
で1〜10時間反応させる。そして、目的とするエステル
生成物の分離および精製は、反応混合物に水またはエー
テルあるいはそれらの混合物を添加して析出する結晶を
濾別後、再結晶法やクロマトグラフィー法などの常法に
より精製する。
さらに、本発明の一般式(I)で示される化合物は必
要に応じて無機または有機塩基を使用してその薬学的に
許容されることができる無毒性の塩に換えることができ
る。塩基の例としては、アルカリ金属(ナトリウム、カ
リウム等)もしくはアルカリ土類金属(マグネシウム、
カルシウム等)の水酸化物または炭酸塩;水酸化アルミ
ニウム;アンモニア、炭酸アンモニウム;メチルアミ
ン、エチルアミン等の第一級アミン、ジエチルアミン、
モルホリン等の第二級アミン、トリエチルアミン、ピリ
ジン等の第三級アミンなどがある。
本発明の一般式(I)で示されるロダニン誘導体はア
ルドースを対応するポリオールに還元するARを阻害する
活性を有することにより糖尿病患者における細胞内ソル
ビトール含量の異常な上昇を抑制する。したがって、本
発明の化合物(I)およびその塩類は糖尿病の合併症例
えば網膜症、白内障、神経障害、腎障害の予防や治療に
有用である。
本発明の化合物のAR阻害作用は、例えば実験室の実験
ではラットの水晶体から得たARを用いてJ.Biol.Chem.,2
40,877〜882(1965)記載の方法の改変方法(Biochemic
al Pharmacology,25,2505〜2513(1976))に従って実
験したところ、10-6モル濃度でARを有意に阻害した。
さらに、本発明は一般式(I)で示されるロダニン誘
導体またはこれらの薬学的に許容されることができる無
毒性の塩を有効成分として含有し、製薬上適当な担体あ
るいは剤皮からなる医薬組成物を提供する。これらの医
薬組成物は当業者によく知られた方法により固体製剤、
半固体製剤または液体製剤に調製することができる。製
剤の例としては錠剤、カプセル剤、トローチ剤、シロッ
プ剤、顆粒剤、散剤、注射剤、懸濁剤、吸入剤等があ
る。また他の薬剤とともに二重層錠、多層錠とすること
ができる。さらに錠剤は、必要に応じて通常の剤皮を施
した錠剤、例えば糖衣錠、腸溶被錠、フィルムコート錠
とすることもできる。これらの製剤は経口または注射液
として投与される。
これらの製剤の有効成分の量は製剤の0.1〜100重量%
であり、適当には経口投与のための製剤の場合には1〜
50重量%であり、そして注射用製剤の場合には0.1〜10
重量%である。
本発明の製薬組成物の投与方法および投与量にはとく
に制限はなく、各種製剤形態、投与経路、患者の年令、
性別、疾患の程度などにより適宜選択されるが、有効成
分の1日当りの投与量は0.01〜1000mgである。
以下の実施例により本発明をさらに詳しく説明する
が、これに限定されるものではない。
実施例 1 5−〔3−〔N−メトキシカルボニルメチル−N−(4
−メトキシベンゼンスルホニル)アミノ〕ベンジリデ
ン〕ロダニン ロダニン1.45g(11ミリモル)、N−(3−ホルミル
フェニル)−N−(4−メトキシベンゼンスルホニル)
アミノ酢酸メチルエステル4.40g(12ミリモル)、酢酸
アンモニウム0.93g(12ミリモル)およびトルエン20ml
からなる混合物を2時間加熱還流する。反応混合物を冷
却した後、これに水100mlを加え、酢酸エチルで抽出(1
00ml×3)する。酢酸エチル層を水で2回、さらに飽和
食塩水で1回洗浄する。酢酸エチル層を乾燥した後、減
圧下に濃縮して黄色の結晶を得た。この結晶をシクロロ
メタンから再結晶すると、5−〔3−〔N−メトキシカ
ルボニルメチル−N−(4−メトキシベンゼンスルホニ
ル)アミノ〕ベンジリデン〕ロダニンが4.36g(収率75.
4%)得られた。
異なるN−置換アミノベンズアルデヒドを使用し、実
施例1と同様に反応、処理して、表1に掲載の実施例2
〜29に示す化合物を得た。これらの化合物の物性も表2
にまとめて示す。
表1中の実施例1〜25では、一般式(I)において、
R1=H、R3=CH2COOCH3である。ただし、*印を付した
実施例16、20ではR3=CH2COOEtである。
表1中の実施例26〜28では、一般式(I)において、
R1=H、R3=Hである。
表1中の実施例29では、一般式(I)において、R1
H、R3=ベンジル基である。
なお、以下の表中の「位置」とは上記格式における窒
素原子の置換位置を意味する。
実施例 30 5−〔3−〔N−カルボキシメチル−N−(4−メトキ
シベンゼンスルホニル)アミノ〕ベンジリデン〕ロダニ
実施例1で得られた5−〔3−〔N−メトキシカルボ
ニルメチル−N−(4−メトキシベンゼンスルホニル)
アミノ〕ベンジリデン〕ロダニン1.0g(2ミリモル)、
水5ml、メタノール5mlおよび5%水酸化ナトリウム溶液
1mlからなる混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合
物に10%塩酸を加えて析出する結晶を濾別し、メタノー
ルで洗浄すると、5−〔3−〔N−カルボキシメチル−
N−(4−メトキシベンゼンスルホニル)アミノ〕ベン
ジリデン〕ロダニンが0.97g(収率99%)得られた。
実施例2〜25で得られたアミノ酢酸エステル類および
実施例26〜28で得られた一般式(I)中の基R4に含まれ
るエステル基を実施例30と同様に加水分解して、表3に
掲載の実施例31〜57に示す化合物を得た。これらの化合
物の物性も表4にまとめて示す。
表3中の実施例30〜54では、一般式(I)において、
R1=H、R3=CH2COOHである。
表3中の実施例55〜57では、実施例26〜28と同じく、
一般式(I)において、R1=H、R3=Hである。
実施例 58 3−カルボキシメチル−5−〔3−〔N−メトキシカル
ボニルメチル−N−(4−メトキシベンゼンスルホニ
ル)アミノ〕−4−メチルベンジリデン〕ロダニン ロダニン−3−酢酸1.0g(5.3ミリモル)、N−(2
−メチル−5−ホルミルフェニル)−N−(4−メトキ
シベンゼンスルホニル)アミノ酢酸メチルエステル2.0g
(5.3ミリモル)、酢酸ナトリウム1.0g(12.2ミリモ
ル)および酢酸20mlからなる混合物を4時間加熱還流す
る。反応混合物を冷却した後、酢酸を減圧留去し、次い
でクロロホルム50mlを加えて水で3回、飽和食塩水で1
回洗浄する。クロロホルム層を乾燥した後、減圧濃縮し
て黄色の結晶を得た。この結晶をメタノールから再結晶
すると、3−カルボキシメチル−5−〔3−〔N−メト
キシカルボニルメチル−N−(4−メトキシベンゼンス
ルホニル)アミノ〕−4−メチルベンジリデン〕ロダニ
ンが2.2g(収率75.5)得られた。
異なるN−置換アミノベンズアルデヒドを使用し、実
施例58と同様に反応、処理し、表5に掲載の実施例59〜
82に示す化合物を得た。これらの化合物の物性も表6に
まとめて示す。
表5中の実施例58〜76では、一般式(I)において、
R1=CH2COOH、R3=CH2COOCH3である。ただし、*印を付
した実施例73ではR3=CH2COOEtである。
表5中の実施例77〜80では、一般式(I)において、
R1=CH2COOH、R3=Hである。
表5中の実施例81、82では、一般式(I)において、
R1=CH2COOHであり、実施例81ではR3=ベンジル基、実
施例82ではR3=n−ブチル基である。
実施例 83 3−メトキシカルボニルメチル−5−〔4−(N−n−
ブチル−N−β−ナフタレンスルホニルアミノ)ベンジ
リデン〕ロダニン 実施例82で得られた3−カルボキシメチル−5−〔4
−(N−n−ブチル−N−β−ナフタレンスルホニルア
ミノ)ベンジリデン〕ロダニン3.9g(7.2ミリモル)、
ヨウ化メチル0.45ml(7.2ミリモル)、炭酸カリウム1.0
g(7.2ミリモル)およびN,N−ジメチルアセトアミド20m
lからなる混合物を室温で6時間撹拌する。反応混合物
に水およびエーテルを各50ml加えて析出する結晶を濾別
し、乾燥すると、3−メトキシカルボニルメチル−5−
〔4−(N−n−ブチル−N−β−ナフタレンスルホニ
ルアミノ)ベンジリデン〕ロダニンが3.2g(収率80%)
得られた。
3−カルボキシメチルロダニン誘導体を実施例83と同
様にメチルエステル化して、表7に掲載の実施例84〜89
に示す化合物を得た。これらの化合物の物性も表8にま
とめて示す。
表7中の実施例84〜88では、一般式(I)において、
R1=R3=CH2COOCH3である。
表7中の実施例89では、一般式(I)において、R1
CH2COOCH3、R3=R3=H、 である。
本発明の化合物のAR阻害活性を下記の実験方法によっ
て評価した。
実験方法: ハイマン(S.Hayman)およびキノシタ(J.H.Kinoshit
a)により報告され〔J.Biol.Chem.,240,877〜882(196
5)〕、バーマ(S.D.Varma)およびキノシタにより改変
された方法〔Biochemical Pharmacology,25,2505〜2513
(1976)〕に従って測定した。
実験方法の詳細: SD系雄性ラットを断頭屠殺後、水晶体を摘出し、これ
を冷水中でホモジナイズしたのち遠心分離してその上清
を粗アルドースレダクターゼ液として調製した。
別に、30℃において0.4Mの硫酸アンモニウムを含有す
るpH6.2の0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液を調製し、こ
の溶液に本発明の化合物と、上記の粗アルドースレダク
ターゼ液とニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン
酸還元型(NADPH)を溶解させ、30℃において3分間イ
ンキュベートし、その後DL−グリセルアルデヒドを加え
て反応を開始した。この場合、溶解させる本発明の化合
物の濃度は10-6Mとした。また溶液の全量を1.0mlとして
NADPHが0.16mM、DL−グリセルアルデヒドが10mM、そし
てアルドースレダクターゼが0.010〜0.016単位の量で含
まれるように溶液を調製した。
酵素活性に対する本発明の化合物の阻害効果について
は上記した濃度の本発明の化合物を含む各々1.0mlの反
応混合物について測定した。
測定は、上記したようにDL−グリセルアルデヒドを加
えた後に時間の経過とともにNADPHが酸化されて消失す
るのを波長が340nmの光を用いる吸光度の変化を追跡す
ることで行った。
このようにして測定した本発明の化合物(実施例の番
号で示す)のAR阻害活性を対照値に対する相対活性とし
て阻害率(%)で表わした。その結果を以下の表9に示
す。
本発明の化合物を有効成分とする薬学的製剤の具体的
な形態を幾つか以下に示す。
製剤例1 錠剤(1錠) 実施例1の化合物 10mg 乳 糖 67mg 結晶セルロース 15mg トウモロコシデンプン 7mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 100mg 各成分を均一に混合し直打用粉末とする。これをロー
タリー式打錠機で直径6mm、重量100mgの錠剤に成型す
る。
製剤例2 顆粒剤(1分包) Aの成分を均一に混合した後、Bの溶液を加えて練合
し、押出造粒法で整粒し、次いで50℃の乾燥機で乾燥す
る。乾燥上がり顆粒を粒度297μm〜1460μmにふるい
分けたものを顆粒剤とする。1分包量を200mgとする。
製剤例3 注射液 実施例1の化合物 1mg 塩化ナトリウム 10mg 蒸 留 水 適量 全量1.0ml 塩化ナトリウムおよび有効成分を蒸留水を加えて溶解
し、全量を1.0mlとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 25/02 A61P 25/02 27/12 27/12 C07D 417/12 C07D 417/12 (56)参考文献 特開 昭61−56175(JP,A) 特開 昭64−52765(JP,A) J.Indian Chem.So c.,49(9),p.901−905(1972) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 277/36,417/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 〔式中、R1は水素原子、カルボキシメチル基または低級
    アルコキシカルボニルメチル基であり、R2は水素原子、
    ハロゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基
    であり、R3は水素原子、低級アルキル基、ベンジル基、
    カルボキシメチル基または低級アルコキシカルボニルメ
    チル基であり、R4は低級アルキル基、低級アルカノイル
    基、カルボキシル基もしくは低級アルコキシカルボニル
    基によって置換された低級アルカノイル基もしくは低級
    アルケノイル基、または基−Χ−Ar(基中、Χはカルボ
    ニル基またはスルホニル基であり、Arはフェニル基、ナ
    フチル基、チエニル基およびピリジル基のいずれかから
    選ばれるアリール基であり、このうちフェニル基はハロ
    ゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボ
    キシル基または低級アルコキシカルボニル基によって置
    換されていてもよい)であり、ただし、 R3が水素原子または低級アルキル基である場合、R4は低
    級アルキル基以外のものである;および R1およびR2が水素原子、R3がベンジル基かつR4がメチル
    基である化合物は除外する〕 で示されるロダニン誘導体またはその薬学的に許容され
    ることができる無毒性の塩。
  2. 【請求項2】請求項1記載の一般式(I)で示されるロ
    ダニン誘導体またはその薬学的に許容されることができ
    る無毒性の塩を有効成分とすることを特徴とするアルド
    ースレダクターゼ阻害剤。
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