JP3024743U - 椅子用板物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 椅子の座席板及び背凭板の表布の取付けを簡
単に且つ奇麗に仕上げコストの軽減と商品価値の向上。 【構成】 座席板或は背凭板の本体２表面にウレタンな
どの緩衝材３を貼着し、接着剤５を塗布して乾燥した表
布４にて緩衝材３を覆い、表布４外周縁４ａを本体２裏
面にまで曲げ込み、超音波にて本体２及び緩衝材３にて
表布４が接する箇所を溶着し外周端４ａを仕上げたもの
である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は椅子の座席板や背凭板を別体とし、ウレタンの緩衝材を用い表布にて 仕上げた椅子用板物に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

板物としての座席板や背凭板の本体は木材が用いられていたが、近年科学の発 達に伴い多量生産が可能で変形も少ないプラスチックが用いられるようになって 来た。 そしてこのプラスチック製の本体に緩衝材としてウレタンを用いて貼合わせ、 ビニールレザーなどの表布で緩衝材を覆い表布端末を本体裏側まで曲げ込んで、 図６に示す釘などの止具（イ）で打ち止めていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このように表布端末を釘などの止具（イ）で打ち止めるには図６に示す如く一 箇の本体に止める箇所は数十箇所以上となり、更に水平垂直両面に対しての曲部 は止めるのに困難で技術を要して手間が掛り、その仕上がり状態も見苦しいなど 製造作業上非常に不都合を感じていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような不都合を解消し、手早く奇麗に仕上げ充分その目的に適合 するようにした椅子用板物を提供せんとするものである。 座席板或は背凭板の本体表面にウレタンなどの緩衝材を貼着し、接着剤を塗布 して乾燥した表布にて緩衝材を覆い、表布外周縁を本体裏面にまで曲げ込み、超 音波にて引き伸ばす程度の熱として本体及び緩衝材に表布が接する箇所を溶着し 、その後外周端をカットにて仕上げたものである。

【０００５】

【作用】 超音波の溶着にて緩衝材と表布が一体となって空間部分が無くなり、又本体に 表布が接する部分が確実に全て溶着によって接着して剥がれることなく且つ仕上 がり具合も美しい。 使用に当たっては従来通り座席板は座席部にまた背当板は背当にそれぞれ用い れば良い。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面について説明する。 図中１は座席板全体を示し、２はプラスチックからなり角形の一端を折曲げて 折曲部２ａを設け、他端に行くに従って中央が凹状に成形した本体であって、外 周に凸状の外縁２ｂを折曲部２ａを除く三方の折曲部２ａと同方向に設け、底面 ２ｃを形成して溝形となるよう外縁２ｂ内側に突条２ｄを適間隔平行に設け、補 強用のリブ２ｅを他端適位置に数本設けている。 ３はウレタンからなる緩衝材であって、前記本体２と同じ大きさからなり本体 ２表面に接着剤にて貼着している。 ４はビニールレザーからなる表布であって、緩衝材３より周囲を広くし、接着 剤５を塗布して乾燥させ緩衝材３上に設け周囲を折曲げ底面２ｃに接するまで巻 き込んで行き、その後伸ばす程度の超音波の熱で該表布４を緩衝材３及び本体２ に溶着し外周端４ａを修正カットして仕上げている。

【０００７】 使用に当たっては、従来の座席板と同様に用いる。 そして接着剤５を塗布して乾燥させた表布４を短時間にて超音波で溶着するこ とによって、本体２及び緩衝材３と表布４の接する部分の溶着がなされているた め表布４が緩衝材３に密着していて一体となると共に、外周端４ａが底面２ｃに 完全に溶着し見た目も美しく仕上がっていて商品価値を高めている。 なお本実施例では座席板について説明したが構成要領や作用共に背凭板も座席 板と同一のため背凭板についての説明は省略する。

【０００８】

【考案の効果】 上述の如く本考案は、緩衝材を設けた本体を接着剤を塗布し乾燥した表布にて 覆い超音波にて溶着して仕上げて座席板や背凭板の板物としたたことによって、 表布外周端の処理が直線或は曲線を問わず簡単確実に行え、特別な技術を必要と せず仕上がりも奇麗に出来見栄えも良く商品価値を高める等多くの特長を有し実 用上非常に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の正面図である。

【図２】本考案実施例の底面図である。

【図３】本考案実施例の左側面図である。

【図４】図２のＡ部拡大図である。

【図５】図４のＢ−Ｂ端面図である。

【図６】従来品の底面図である。

【符号の説明】

１ 座席板 ２ 本体 ２ａ 折曲部 ２ｂ 外縁 ２ｃ 底面 ２ｄ 突条 ２ｅ リブ ３ 緩衝材 ４ 表布 ４ａ 外周端 ５ 接着剤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 座席板或は背凭板の本体２表面にウレタ
   ンなどの緩衝材３を貼着し、接着剤５を塗布して乾燥し
   た表布４にて緩衝材３を覆い、表布４外周縁４ａを本体
   ２裏面にまで曲げ込み、超音波にて本体２及び緩衝材３
   にて表布４が接する箇所を溶着し外周端４ａを仕上げた
   ことを特徴とする椅子用板物。