JP3023960B2 - ニオブ・チタン合金スクラップまたはフェロニオブから高純度ニオブ及びその誘導体の回収法 - Google Patents
ニオブ・チタン合金スクラップまたはフェロニオブから高純度ニオブ及びその誘導体の回収法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ニオブ・チタン合金スクラップ及びフェロ
ニオブから高純度ニオブ及びニオブ誘導体の回収に関す
るものである。
ニオブから高純度ニオブ及びニオブ誘導体の回収に関す
るものである。
高純度ニオブ及びニオブ誘導体は圧電体、半導体、セ
ンサー、オプトエレクトロニクス、材料等の機能性セラ
ミックスまたは最近ではジョセフソン素子のトンネル接
合電極の超伝導材料等の機能性を確保すべく高純度化が
望まれており、これらはいずれも高純度、タンタルを含
まないわゆるタンタルフリーが条件となっている。本発
明は十分にこれらの要望に沿えるものである。
ンサー、オプトエレクトロニクス、材料等の機能性セラ
ミックスまたは最近ではジョセフソン素子のトンネル接
合電極の超伝導材料等の機能性を確保すべく高純度化が
望まれており、これらはいずれも高純度、タンタルを含
まないわゆるタンタルフリーが条件となっている。本発
明は十分にこれらの要望に沿えるものである。
[発明の背景] ニオブの使用用途としては現在、耐熱・耐触合金原料
の他、超伝導材料としてニオブ・チタン等があり、綿材
加工等において多量のスクラップが発生している。また
ニオブ鉱石としての世界各国の輸出規制から、国内には
フェロニオブとして輸入され金属及び酸化物として市場
に供給されており従来に比べて安価な製造コストの要望
がなされている。更に資源の乏しい国内においてもスク
ラップからの有価成分の回収、高付加価値化及び省エネ
製造の追及は必要不可欠である。このようにニオブは全
量輸入されており本発明の如くは、ニオブリサイクルに
よる新しい資源として供給でき、資源損失面からも産業
への寄与は極めて大きい。
の他、超伝導材料としてニオブ・チタン等があり、綿材
加工等において多量のスクラップが発生している。また
ニオブ鉱石としての世界各国の輸出規制から、国内には
フェロニオブとして輸入され金属及び酸化物として市場
に供給されており従来に比べて安価な製造コストの要望
がなされている。更に資源の乏しい国内においてもスク
ラップからの有価成分の回収、高付加価値化及び省エネ
製造の追及は必要不可欠である。このようにニオブは全
量輸入されており本発明の如くは、ニオブリサイクルに
よる新しい資源として供給でき、資源損失面からも産業
への寄与は極めて大きい。
[従来技術及びその問題点] 従来の線材加工からのニオブ・チタンスクラップは、
部分的に回収使用されているに過ぎず本格的な回収技術
の確保が望まれている。またニオブの高純度化並びにタ
ンタルフリー等の高付加価値化に際しても安価な回収技
術の確立がなされていない。フェロニオブからの精製に
関しては、酸溶解−溶媒抽出法が用いられているがアル
カリ・アルカリ土類金属の最終製品におよぼす影響及
び、本発明の特徴であるタンタルを含まない純度には至
っておらず従来技術の限界がある。このような中で一貫
した乾式プロセスでの精製技術の研究から、高純度かつ
タンタルを含まないニオブ及びニオブ誘導体を金属分
野、光学材料、セラミックス分野及び電気材料分野等に
供給を可能にする回収法を提案するに至った。
部分的に回収使用されているに過ぎず本格的な回収技術
の確保が望まれている。またニオブの高純度化並びにタ
ンタルフリー等の高付加価値化に際しても安価な回収技
術の確立がなされていない。フェロニオブからの精製に
関しては、酸溶解−溶媒抽出法が用いられているがアル
カリ・アルカリ土類金属の最終製品におよぼす影響及
び、本発明の特徴であるタンタルを含まない純度には至
っておらず従来技術の限界がある。このような中で一貫
した乾式プロセスでの精製技術の研究から、高純度かつ
タンタルを含まないニオブ及びニオブ誘導体を金属分
野、光学材料、セラミックス分野及び電気材料分野等に
供給を可能にする回収法を提案するに至った。
[発明の構成] 本発明者らは、前述の状況に鑑みニオブの高純度化か
つタンタルフリーの回収法に関して鋭意研究を進めた結
果、本発明を完成させるに至った。
つタンタルフリーの回収法に関して鋭意研究を進めた結
果、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の第1の目的はニオブ・チタン合金
スクラップまたはフェロニオブを、 a) 250℃以上に加熱して直接塩素ガスと反応させ無
水塩化物を得る連続塩素化工程 b) a)工程で得られる塩化物の沸点差を利用し、五
塩化ニオブ以外の低沸点物及び高沸点物を蒸留精製によ
り除去する工程 c) a)工程及びb)を経て得られる五塩化ニオブを
400〜600℃で水素還元しニオブ同族元素であるタンタル
を分離除去して三八塩化ニオブ(Nb3Cl8)を回収する工
程 d) c)工程で得られた三八塩化ニオブを低温にて再
塩素化し五塩化ニオブを得る工程 e) d)工程から得られた五塩化ニオブをアルコール
と反応させニオブアルコキサイドを得る工程 からなることを特徴とする高純度ニオブアルコキサイド
の回収法を提供するものであり、第2の目的は前記方法
で得られたニオブアルコキサイドを加水分解することを
特徴とする高純度ニオブ酸化物の回収法を提供するもの
であり、また、第3の目的は前記方法で得られたニオブ
アルコキサイドを炭素を共存下に加水分解して得たニオ
ブ酸化物・炭素複合物を真空還元することを特徴とする
高純度ニオブの回収法を提供するものである。
スクラップまたはフェロニオブを、 a) 250℃以上に加熱して直接塩素ガスと反応させ無
水塩化物を得る連続塩素化工程 b) a)工程で得られる塩化物の沸点差を利用し、五
塩化ニオブ以外の低沸点物及び高沸点物を蒸留精製によ
り除去する工程 c) a)工程及びb)を経て得られる五塩化ニオブを
400〜600℃で水素還元しニオブ同族元素であるタンタル
を分離除去して三八塩化ニオブ(Nb3Cl8)を回収する工
程 d) c)工程で得られた三八塩化ニオブを低温にて再
塩素化し五塩化ニオブを得る工程 e) d)工程から得られた五塩化ニオブをアルコール
と反応させニオブアルコキサイドを得る工程 からなることを特徴とする高純度ニオブアルコキサイド
の回収法を提供するものであり、第2の目的は前記方法
で得られたニオブアルコキサイドを加水分解することを
特徴とする高純度ニオブ酸化物の回収法を提供するもの
であり、また、第3の目的は前記方法で得られたニオブ
アルコキサイドを炭素を共存下に加水分解して得たニオ
ブ酸化物・炭素複合物を真空還元することを特徴とする
高純度ニオブの回収法を提供するものである。
次に、本発明を詳細に説明する。第1図に本発明のフ
ローを示したのでそれに基づいて説明する。一般に金属
と塩素の反応は進行することから本発明も大気圧下でニ
オブ・チタンスクラップまたはフェロニオブ250℃以
上、好ましくは、300−500℃において直接塩素ガスを反
応させ、塩素化反応熱を利用し連続塩素化反応を生じせ
しめる。この時の塩素化反応式は一般的に M+nCl2=MCl2n として表され、各金属塩化物を生成し各金属塩化物は凝
縮器にて回収される。この時、高沸点塩化物は塩素化反
応装置下部に部分的に蓄積され定期的に排出除去され
る。また不純物としての鉄、アルミニウムは塩化物出口
に食塩塔を設置することにより300℃以上、好ましくは3
00−400℃にて難揮発性錯塩のFeNaCl4及びAlNaCl4とし
て分離除去される。これらの反応前において系内の空気
の存在は各種オキシクロライドの生成を促すこととなり
ニオブ回収率、分離精製の悪化につながり十分な不活性
ガスでの置換が必要である。このように鉄、アルミニウ
ム及びニッケル、タングステン等の高沸点塩化物を分離
除去された五塩化ニオブは更に四塩化チタン、四塩化珪
素などの低沸点塩化物を蒸留除去後、五塩化ニオブ沸点
254℃にて蒸留精製し高沸点塩化物から常圧蒸留分離す
る。以上の操作から得られたタンタル以外の不純物は除
去され高純度の五塩化ニオブとなっている。しかしなが
ら、当該五塩化ニオブは五塩化タンタル沸点242℃と非
常に近接しており、十分な分離精製は困難である。我々
はこの点において鋭意研究を進めた結果、五塩化ニオブ
と水素との反応により三八塩化ニオブ生成ならびに五塩
化タンタルがこの還元反応に関与しない熱力学的条件下
にてタンタルを分離除去することを見いだし、本発明を
完成するに至った。五塩化ニオブと水素の反応により塩
素の配位数の異なった低級塩化物が生成されるが、本発
明においては反応温度400−600℃、好ましくは500−580
℃にて五塩化ニオブを水素還元することにより三八塩化
ニオブを析出回収することができる。このとき同時に五
塩化タンタルは反応系外に排出され、タンタルを含まな
い高純度三八塩化ニオブを得ることが出来る。
ローを示したのでそれに基づいて説明する。一般に金属
と塩素の反応は進行することから本発明も大気圧下でニ
オブ・チタンスクラップまたはフェロニオブ250℃以
上、好ましくは、300−500℃において直接塩素ガスを反
応させ、塩素化反応熱を利用し連続塩素化反応を生じせ
しめる。この時の塩素化反応式は一般的に M+nCl2=MCl2n として表され、各金属塩化物を生成し各金属塩化物は凝
縮器にて回収される。この時、高沸点塩化物は塩素化反
応装置下部に部分的に蓄積され定期的に排出除去され
る。また不純物としての鉄、アルミニウムは塩化物出口
に食塩塔を設置することにより300℃以上、好ましくは3
00−400℃にて難揮発性錯塩のFeNaCl4及びAlNaCl4とし
て分離除去される。これらの反応前において系内の空気
の存在は各種オキシクロライドの生成を促すこととなり
ニオブ回収率、分離精製の悪化につながり十分な不活性
ガスでの置換が必要である。このように鉄、アルミニウ
ム及びニッケル、タングステン等の高沸点塩化物を分離
除去された五塩化ニオブは更に四塩化チタン、四塩化珪
素などの低沸点塩化物を蒸留除去後、五塩化ニオブ沸点
254℃にて蒸留精製し高沸点塩化物から常圧蒸留分離す
る。以上の操作から得られたタンタル以外の不純物は除
去され高純度の五塩化ニオブとなっている。しかしなが
ら、当該五塩化ニオブは五塩化タンタル沸点242℃と非
常に近接しており、十分な分離精製は困難である。我々
はこの点において鋭意研究を進めた結果、五塩化ニオブ
と水素との反応により三八塩化ニオブ生成ならびに五塩
化タンタルがこの還元反応に関与しない熱力学的条件下
にてタンタルを分離除去することを見いだし、本発明を
完成するに至った。五塩化ニオブと水素の反応により塩
素の配位数の異なった低級塩化物が生成されるが、本発
明においては反応温度400−600℃、好ましくは500−580
℃にて五塩化ニオブを水素還元することにより三八塩化
ニオブを析出回収することができる。このとき同時に五
塩化タンタルは反応系外に排出され、タンタルを含まな
い高純度三八塩化ニオブを得ることが出来る。
これらの過程を化学反応式にて述べると NbCl5(g)+1/2H2(g)=NbCl4(g) ……(1) 7NbCl4(g)→Nb3Cl8(s)+4NbCl5(g) ……(2) となり、(2)式の反応速度は早く(1)式の反応が律
速となっている。この(1)及び(2)の反応において
共存する五塩化タンタルは、反応に関与せず三八塩化ニ
オブ生成ゾーンから系外へ排出される。設定温度以上に
おいては三八塩化ニオブよりさらに低級塩化物(非常に
不安定)生成及び不均化反応が生じ所望の塩化物は得ら
れない。また無水ニオブ塩化物は大気中で非常に不安定
であり、オキシクロライド生成並びに大気中の水分によ
り加水分解反応が起こり取扱に十分な配慮が必要であ
る。一方、本発明で得られる三八塩化物は大気中で安定
であり、かつ取扱も容易であることも特筆すべき点であ
ることからニオブ製品化への原料ソースとしての位置づ
けも大きい。
速となっている。この(1)及び(2)の反応において
共存する五塩化タンタルは、反応に関与せず三八塩化ニ
オブ生成ゾーンから系外へ排出される。設定温度以上に
おいては三八塩化ニオブよりさらに低級塩化物(非常に
不安定)生成及び不均化反応が生じ所望の塩化物は得ら
れない。また無水ニオブ塩化物は大気中で非常に不安定
であり、オキシクロライド生成並びに大気中の水分によ
り加水分解反応が起こり取扱に十分な配慮が必要であ
る。一方、本発明で得られる三八塩化物は大気中で安定
であり、かつ取扱も容易であることも特筆すべき点であ
ることからニオブ製品化への原料ソースとしての位置づ
けも大きい。
更に三八塩化ニオブでは、純度及びタンタルフリーに
おいてはユーザー要望を十分満足させるものであるが物
性的に末端製品化に際しては不十分であり、我々は当初
の目的であるセラミックス、光学材料、電気材料分野に
対応すべく物性確保に研究を進め高純度三八塩化ニオブ
を再塩素化することから容易に展開できることが出来
た。
おいてはユーザー要望を十分満足させるものであるが物
性的に末端製品化に際しては不十分であり、我々は当初
の目的であるセラミックス、光学材料、電気材料分野に
対応すべく物性確保に研究を進め高純度三八塩化ニオブ
を再塩素化することから容易に展開できることが出来
た。
三八塩化ニオブは低温200℃以上好ましくは250−300
℃にて直接塩素と反応させ高純度及びタンタルを含まな
い五塩化ニオブを回収することが出来た。このようにし
て回収された高純度五塩化ニオブはアルコールとの反応
及びアンモニアまたはアミン等の中和剤にて副生塩酸を
中和することからニオブは容易に高純度ニオブアルコキ
サイドとして回収できる。この反応は、 NbCl5+5ROH=Nb(OR)5+5HCl ……(1) HCl+NH3=NHCl4 ……(2) (1)および(2)式からなり、副生塩化アンモニウム
は濾別分離によりニオブアルコキサイドが回収される。
この反応において、アルコールは特に限定されるもので
はなく、エチルアルコール,プロピルアルコール,ブチ
ルアルコール等が好ましく用いられる。この反応から得
られたアルコキサイドは過剰のアルコール及びベンゼン
が共存しており、容易に減圧蒸留にてアルコール及びベ
ンゼン混合溶媒を回収リサイクルすることができかつニ
オブアルコキサイドの商品化となる。次にこのアルコキ
サイドに水を添加し加水分解反応を行わせることにより
従来法のニオブ酸化物を得るために用いられた中和剤す
なわちアルカリ、アルカリ土類金属の汚染を伴わないニ
オブ酸化物かつサブミクロンオーダーの超微粉が回収で
きる。この反応は Nb(OR)5+5H2O=Nb2O5+10ROH ……(3) で表され、さらにこの加水分解反応段階において金属化
に対処すべく微粉活性炭を水と同時添加することにより
均質超微粒子の酸化物・炭素複合体が得られ、真空炉温
度1300℃にて、従来にない低温でのニオブ酸化物の還元
ができる。この還元反応は Nb2O5+5C=2Nb+5CO ……(4) で表され、高純度かつタンタルを含まない金属ニオブが
回収される。
℃にて直接塩素と反応させ高純度及びタンタルを含まな
い五塩化ニオブを回収することが出来た。このようにし
て回収された高純度五塩化ニオブはアルコールとの反応
及びアンモニアまたはアミン等の中和剤にて副生塩酸を
中和することからニオブは容易に高純度ニオブアルコキ
サイドとして回収できる。この反応は、 NbCl5+5ROH=Nb(OR)5+5HCl ……(1) HCl+NH3=NHCl4 ……(2) (1)および(2)式からなり、副生塩化アンモニウム
は濾別分離によりニオブアルコキサイドが回収される。
この反応において、アルコールは特に限定されるもので
はなく、エチルアルコール,プロピルアルコール,ブチ
ルアルコール等が好ましく用いられる。この反応から得
られたアルコキサイドは過剰のアルコール及びベンゼン
が共存しており、容易に減圧蒸留にてアルコール及びベ
ンゼン混合溶媒を回収リサイクルすることができかつニ
オブアルコキサイドの商品化となる。次にこのアルコキ
サイドに水を添加し加水分解反応を行わせることにより
従来法のニオブ酸化物を得るために用いられた中和剤す
なわちアルカリ、アルカリ土類金属の汚染を伴わないニ
オブ酸化物かつサブミクロンオーダーの超微粉が回収で
きる。この反応は Nb(OR)5+5H2O=Nb2O5+10ROH ……(3) で表され、さらにこの加水分解反応段階において金属化
に対処すべく微粉活性炭を水と同時添加することにより
均質超微粒子の酸化物・炭素複合体が得られ、真空炉温
度1300℃にて、従来にない低温でのニオブ酸化物の還元
ができる。この還元反応は Nb2O5+5C=2Nb+5CO ……(4) で表され、高純度かつタンタルを含まない金属ニオブが
回収される。
以下、本発明の実施例を示し、具体的に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 表−1に示した合金スクラップを10m/m以下のサイズ
に裁断後、第2図に示した石英製塩素化精製装置に500g
挿入後窒素ガスにて空気を置換したのち温度250℃に昇
温後、塩素800−1000ml/minの速度にて流し、表−2に
示した組成の塩化物を得た。
に裁断後、第2図に示した石英製塩素化精製装置に500g
挿入後窒素ガスにて空気を置換したのち温度250℃に昇
温後、塩素800−1000ml/minの速度にて流し、表−2に
示した組成の塩化物を得た。
Pb,Al,W,Zr,Cu,Mg,Sn,Na,Ca,Co,V.…ND 次にTiCl4等の低沸点塩化物を分離すべく240−250℃
にて常圧蒸留をおこない、更に温度253℃にあげ五塩化
ニオブの蒸留分離を行い表−3に示した高純度五塩化ニ
オブを回収した。
にて常圧蒸留をおこない、更に温度253℃にあげ五塩化
ニオブの蒸留分離を行い表−3に示した高純度五塩化ニ
オブを回収した。
この段階ではタンタルは完全に除去されておらず、第
3図に示した水素還元装置を用い、還元温度;550℃、H2
流量;62ml/min、N2流量;62ml/min、塩化物追出温度;254
℃の条件にて反応を行わせ還元1段目及び還元2段目に
おいて三八塩化物を得た。この還元1段目の三八塩化物
中の不純物を分析したところ表−4に示した結果を得
た。
3図に示した水素還元装置を用い、還元温度;550℃、H2
流量;62ml/min、N2流量;62ml/min、塩化物追出温度;254
℃の条件にて反応を行わせ還元1段目及び還元2段目に
おいて三八塩化物を得た。この還元1段目の三八塩化物
中の不純物を分析したところ表−4に示した結果を得
た。
次に三八塩化物を第2図の塩素化装置を用い、温度28
0℃、塩素流量250ml/minにて再塩素化させ、得られた五
塩化ニオブ;50グラムをN−ブタノール;100mlおよびベ
ンゼン300ml混合溶液に加えて反応させ、さらにアンモ
ニアガスを吹き込み、塩化アンモニウム白色沈殿を濾別
したのち、200トールにて、47℃でベンゼンを除去し、8
2℃にてアルコールを蒸留分離し最終的に120℃まで加熱
精製し高純度のニオブブトキサイドを得た。
0℃、塩素流量250ml/minにて再塩素化させ、得られた五
塩化ニオブ;50グラムをN−ブタノール;100mlおよびベ
ンゼン300ml混合溶液に加えて反応させ、さらにアンモ
ニアガスを吹き込み、塩化アンモニウム白色沈殿を濾別
したのち、200トールにて、47℃でベンゼンを除去し、8
2℃にてアルコールを蒸留分離し最終的に120℃まで加熱
精製し高純度のニオブブトキサイドを得た。
さらに0.2M−ニオブブトキサイドのブタノール溶液10
00mlと1M−水ブタノール1000mlを混合し、常温にて加水
分解反応を行い生成白色沈殿を遠心分離、水洗を繰り返
した後、真空乾燥により粒径分布0.2−0.5μmのニオブ
酸化物の超微分を得た。
00mlと1M−水ブタノール1000mlを混合し、常温にて加水
分解反応を行い生成白色沈殿を遠心分離、水洗を繰り返
した後、真空乾燥により粒径分布0.2−0.5μmのニオブ
酸化物の超微分を得た。
また、0.2M−ニオブブトキサイドのブタノール溶液10
00mlに5.4グラムの活性炭を混合し、1M−水のブタノー
ル溶液を加え加水分解させ沈殿を遠心分離、水洗、真空
乾燥を行い活性炭を核にしたニオブ・活性炭複合体を回
収した。得られた複合粉体をプレスにて10mmφ*5mmHの
円盤成形し、真空還元炉にて1300℃にて還元が進行し高
純度の金属ニオブを得た。表−6に得られた高純度ニオ
ブの不純物分析値を示した。
00mlに5.4グラムの活性炭を混合し、1M−水のブタノー
ル溶液を加え加水分解させ沈殿を遠心分離、水洗、真空
乾燥を行い活性炭を核にしたニオブ・活性炭複合体を回
収した。得られた複合粉体をプレスにて10mmφ*5mmHの
円盤成形し、真空還元炉にて1300℃にて還元が進行し高
純度の金属ニオブを得た。表−6に得られた高純度ニオ
ブの不純物分析値を示した。
実施例2 表−7に示したフェロニオブを用いた実施例1に同様
に塩素化−精製、水素還元、再塩素化、アルコキサイド
化、加水分解、還元を行わせたところ、表−8に五酸化
ニオブおよび表−9に金属ニオブの不純物分析値を示し
た通り高純度のニオブを回収することが出来た。
に塩素化−精製、水素還元、再塩素化、アルコキサイド
化、加水分解、還元を行わせたところ、表−8に五酸化
ニオブおよび表−9に金属ニオブの不純物分析値を示し
た通り高純度のニオブを回収することが出来た。
[発明の効果] 本発明は、ニオブ・チタン合金スクラップ及びフェロ
ニオブから高純度ニオブ及び誘導体が容易に回収でき、
資源のリサイクル及び付加価値の増大が可能となる。
ニオブから高純度ニオブ及び誘導体が容易に回収でき、
資源のリサイクル及び付加価値の増大が可能となる。
1) 同族元素であるタンタルを含まない、タンタルフ
リーの高純度ニオブ及び誘導体が回収できる。
リーの高純度ニオブ及び誘導体が回収できる。
2) 無水塩化物を経由することから ・機能性材料の出発原料であるアルコキサイドを容
易に高純度で製造できる。
易に高純度で製造できる。
・超微粉酸化物がアルカリ・アルカリ土類金属の汚
染なくして容易に製造できる。
染なくして容易に製造できる。
これらの点から、新たな新機能性を開発することがで
き、かつタンタルフリーからの機能性の解明に寄与する
ことができる。
き、かつタンタルフリーからの機能性の解明に寄与する
ことができる。
第1図は本発明におけるニオブ及びニオブ誘導体の回収
フローチャートを示すものであり、第2図は本発明の一
実施例で用いる塩素化・精製装置の概念図、第3図は本
発明の一実施例で用いる水素還元装置の概念図を示すも
のである。 1……塩素化塔、2……食塩塔 3……凝縮器、4……塩化物蒸発器 5……還元回収塔1段目、6……還元回収塔2段目 7……未反応塩化物回収トラップ
フローチャートを示すものであり、第2図は本発明の一
実施例で用いる塩素化・精製装置の概念図、第3図は本
発明の一実施例で用いる水素還元装置の概念図を示すも
のである。 1……塩素化塔、2……食塩塔 3……凝縮器、4……塩化物蒸発器 5……還元回収塔1段目、6……還元回収塔2段目 7……未反応塩化物回収トラップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−155222(JP,A) 特開 昭62−223020(JP,A) 特開 昭63−274725(JP,A) 特公 昭34−2102(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22B 1/00 - 61/00
Claims (3)
- 【請求項1】ニオブ・チタン合金スクラップまたはフェ
ロニオブを、 a)250℃以上に加熱して直接塩素ガスと反応させ無水
塩化物を得る連続塩素化工程 b)a)工程で得られる塩化物の沸点差を利用し、五塩
化ニオブ以外の低沸点物及び高沸点物を蒸留精製により
除去する工程 c)a)工程及びb)工程を経て得られる五塩化ニオブ
を400〜600℃で水素還元しニオブ同族元素であるタンタ
ルを分離除去して三八塩化ニオブ(Nb3Cl8)を回収する
工程 d)c)工程で得られた三八塩化ニオブを低温にて再塩
素化し五塩化ニオブを得る工程 e)d)工程から得られた五塩化ニオブをアルコールと
反応させニオブアルコキサイドを得る工程 からなることを特徴とする高純度ニオブアルコキサイド
の回収法。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項で得られたニオブア
ルコキサイドを加水分解することを特徴とする高純度ニ
オブ酸化物の回収法。 - 【請求項3】特許請求の範囲第1項で得られたニオブア
ルコキサイドを炭素を共存下に加水分解して得たニオブ
酸化物・炭素複合物を真空還元することを特徴とする高
純度ニオブの回収法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16257989A JP3023960B2 (ja) | 1989-06-27 | 1989-06-27 | ニオブ・チタン合金スクラップまたはフェロニオブから高純度ニオブ及びその誘導体の回収法 |
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JP16257989A JP3023960B2 (ja) | 1989-06-27 | 1989-06-27 | ニオブ・チタン合金スクラップまたはフェロニオブから高純度ニオブ及びその誘導体の回収法 |
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JPS62223020A (ja) * | 1986-03-25 | 1987-10-01 | Tosoh Corp | ニオブとタンタルの分離方法 |
JPS63274725A (ja) * | 1987-04-30 | 1988-11-11 | Res Dev Corp Of Japan | 超電導材料からのNbおよびTiの回収方法 |
-
1989
- 1989-06-27 JP JP16257989A patent/JP3023960B2/ja not_active Expired - Fee Related
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