JP3023705U

JP3023705U - 改良された傘骨用ろくろ及びそれを用いた傘

Info

Publication number: JP3023705U
Application number: JP1995011828U
Authority: JP
Inventors: チェン・チュン−シュン
Original assignee: チェン・チュン−シュン
Priority date: 1995-10-12
Filing date: 1995-10-12
Publication date: 1996-04-30
Anticipated expiration: 2001-10-12

Abstract

(57)【要約】【課題】使用者を傷つけ難いのみならず、それ自体損
傷し難い傘を実現するための傘骨用ろくろ、及び、安価
で安全、且つ損傷し難い傘の提供。【解決手段】針金を用いて骨を回動自在に系止するた
めの傘骨用ろくろであって、骨を係合する前記針金の切
り取り口が、取り外し可能な板材（２）によって覆われ
ていることを特徴とする傘骨用ろくろ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は簡便で且つ安全な傘に関し、特に、傘の骨を係合するための、改良された傘骨用ろくろに関する。

【０００２】

【従来の技術】

傘の骨は、通常軸柄の上部に固定された上部ろくろと、軸柄に沿って摺動自在の下部ろくろに、針金によって、両端の各先端がそれぞれ係合されている。この場合、針金は各骨の先端部に設けられた穴に通される。ろくろの回りを少なくとも一回転した針金は、切断された先端同士を絡め、緩まないように緊張させた上で端部が折り曲げられる。針金の端部は、傘の開閉時に傘の布を損傷したり、使用者の手を傷つけないように、ろくろ正面の上下方向に設けられた溝中に収納する如く折り曲げられるが、それでも、該端部が突出するために、傘を損傷させたり、使用者を傷つけることがあるという欠点があった。

【０００３】この点を改善するために、切断され、絡められた針金端部に、直径約２ｍｍで長さ約５ｍｍのキャップ状部品を被せる方法が知られている。しかしながら、上記の如く小さいな部品を取り付けることは容易とは言えず、傘の製造コストを押し上げる上、落ち易いという欠点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案者は上記の欠点を解決すべく鋭意検討した結果、折り曲げられた針金の先端部を帯状の板材で覆うことにより、極めて良好な結果を得ることができることを見い出し、本考案に到達した。従って、本考案の第１の目的は、使用者を傷つけることも、傘を損傷させることもない、傘骨用ろくろを提供することにある。本考案の第２の目的は、安価で安全、且つ損傷し難い傘を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の上記の諸目的は、針金を用いて骨を回動自在に系止するための傘骨用ろくろであって、骨を係合する前記針金の切り取り口が、取り外し可能な板材によって覆われていることを特徴とする傘骨用ろくろによって達成された。以下、本考案を実施例によって詳細に説明する。

【０００６】

【実施例】

図１は、板材を外した状態の本考案のろくろの平面図、正面図、部分断面側面図、及び、該ろくろに係止させる板材の側面図及び裏面図である。図中の符号１は板材を外した状態の本考案のろくろ、２は上部折り曲げ部１１、及び下部折り曲げ部１２を有する板材、３は骨を可動に係合するための溝、４は上部突出部、５は下部突出部、６は針金を装着するための溝である。

【０００７】本実施例では、板材の下部折り曲げ部１２をろくろの下部突出部５に引っかけた後、板材の上部折り曲げ部１１を押し込むことにより、容易に、該上部折り曲げ部１１をろくろの上部突出部４に噛み合わせることができるように、及び／又は、板材２を係止したときに、板材２に曲げ応力が加わり、バネ力が働いて脱落が防止されるように、前記上部突出部４の前面は、前から後方に向かって高くなるように傾斜しているが、突出部４及び５は、板材２と実質的に噛み合えば良く、本実施例の形状に限定される必要はない。

【０００８】勿論、上部折り曲げ部１１を先に噛み合わせ、後から下部折り曲げ部１２を噛み合わせても良いことは当然である。また、本実施例においては、ろくろの下部突出部５の強度を確保するために、その中央部には板状の肋骨７が設けられており、この肋骨７は板材２の下部折り曲げ部１２の中央に設けられた切り欠き部１０に納まる。これによって板材は左右にも固定される。傘の各骨先端に設けられた孔を貫通して一巡した針金は、ろくろの正面で切断され、からめられた後、緊張された針金端部が折り曲げられ、ろくろ正面の上下方向に設けられた溝８に押し込まれるが、このままでは針金端部は突出することが多く、特に、強度を出すために、ピアノ線を針金として用いた場合には突出が著しい。

【０００９】しかしながら、本考案の場合には、針金の端部が突出しても、該端部は板材２によって覆われるので、安全性が確保される。従って、本実施例における板材２は、断面円弧状の帯状板材となっているが、ろくろ上下の突出部４及び５と噛み合って係止され、実質的に針金を覆うことができる限り、その形状は限定されない。

【００１０】また、ろくろの上部突出部４を、図１のように鉤形を形成するようにしておくと、針金切断作業に便利である（図１の平面図参照）。係止された板材２が脱落するのを防止するために、板材２は弾性を有する金属板又はプラスチック板であることが好ましい。

【００１１】図２は、板材２を外した状態の本考案のろくろの斜視図、及び、下部突出部５に設けられている肋骨７を説明するために切り欠いた部分拡大図である。図３は、図１で使用した板材２の拡大図である。図４は、板材２を係止した本考案のろくろ２０である。

【００１２】

【考案の実施例の形態】

以上、本考案のろくろを、下部ろくろについて説明したが、上部ろくろについても、全く同様に板材を係止できるようにすることがきることは当然である。また本考案の傘は、本考案のろくろを、少なくとも下部ろくろに用いることによって容易に得ることができる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案の傘は安全性が高く損傷し難い上、組立て作業性が良好であるという点で従来の傘よりも優れている。特にこの効果は、傘の骨を係合する針金としてピアノ線を用いた場合に顕著である。また、本考案のろくろは組立てが容易であるので、傘の製造コストを押し上げることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】板材を外した状態の、本考案のろくろの平面
図、正面図、部分断面側面図、及び、該ろくろに係止さ
せる板材２の側面図並びに裏面図である。

【図２】板材を外した状態の本考案のろくろの斜視図、
及び、下部突出部５に設けられている肋骨７を説明する
ための部分拡大図である。

【図３】図１で使用した板材２の拡大図である。

【図４】板材２を係止した本考案のろくろ２０である。

【符号の説明】

１板材を外した状態の本考案のろくろ２板材３骨を可動に係合するための溝４上部突出部５下部突出部６針金を装着するための溝７板状の肋骨８正面の上下方向に設けられた溝１０切り欠き部１１上部折り曲げ部１２下部折り曲げ部２０板材を係止した本考案のろくろ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】針金を用いて骨を回動自在に系止するた
めの傘骨用ろくろであって、骨を係合する前記針金の切
り取り口が、取り外し可能な板材（２）によって覆われ
ていることを特徴とする傘骨用ろくろ（２０）。
【請求項２】板材（２）が、上下の各端部に、突起に
引っ掛かる折り曲げ部を有すると共に、ろくろの正面の
上下に、それぞれ前記板材の折り曲げ部を系止するため
の上部突出部（４）及び下部突出部（５）が設けられて
いる、請求項１に記載された傘骨用ろくろ（２０）。
【請求項３】板材（２）が帯状金属板である請求項１
又は請求項２に記載された傘骨用ろくろ（２０）。
【請求項４】板材（２）が帯状プラスチック板である
請求項１又は２に記載された傘骨用ろくろ（２０）。
【請求項５】少なくとも、軸柄に沿って摺動するろく
ろとして、請求項１〜４のいずれかに記載されたろくろ
（２０）を用いたことを特徴とする傘。
【請求項６】傘の骨を係合する針金として、ピアノ線
が使用されている、請求項５に記載された傘。