JP3023538B2 - 固定キャスター及びこれを有する整理箱 - Google Patents

固定キャスター及びこれを有する整理箱

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JP3023538B2
JP3023538B2 JP8008890A JP889096A JP3023538B2 JP 3023538 B2 JP3023538 B2 JP 3023538B2 JP 8008890 A JP8008890 A JP 8008890A JP 889096 A JP889096 A JP 889096A JP 3023538 B2 JP3023538 B2 JP 3023538B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、俗に衣装ケースと
呼ばれる収納箱や、はき物等の日用品を整理して収納し
ておくゲタ箱のような整理箱を移動自在とする固定キャ
スター、及びこれを取付けた整理箱に関し、特に取付け
られたときには固定的なものとなる固定キャスター、及
びこれを備えた整理箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】整理箱としては、古くより種々なものが
提案されてきており、組立容易なものとして、特願平7
−296641号出願において出願人もその一例を提案
してきている。また、従来提案されてきている整理箱に
おいて、手で押したり引いたりして移動できるようにす
るために、所謂キャスターと呼ばれている転動輪を使用
することも多く行われるようになってきている。
【0003】例えば、実公平6−24346号公報に
は、移動車の取付作業を簡単にし、またコストダウンを
図るという目的の下に、「樹脂製収納箱の移動車取付構
造」が提案されてきている。この樹脂製収納箱において
は、上記公報の実用新案登録請求の範囲に記載されてい
るように、主として、「上面開口状の容器体と前記上面
を覆う蓋体とからなる樹脂製収納箱の前記容器体下部
に、収納箱を移動させるための移動車が設けられた構造
において、前記移動車は、一体成形された複数の車輪と
該複数の車輪を連結する車軸とからなり、前記容器体下
部には切り欠きを有する凸部が突設され、前記切り欠き
は、前記車軸より大径状の円形部と、一対の相対する膨
出部の間に形成され、前記円形部を部分的に前記凸部の
周縁に開放する間隙部とを有し、前記円形部には前記車
軸が回転自在に嵌合されたことを特徴とする」ものであ
り、図10に示すように、複数の車輪14・15を一本
の車軸17に連結して、二つのフランジ2・3に形成し
てある一種類の切欠部7の円形部9に車軸17を回転自
在に嵌合したものである。
【0004】以上のような構成とすれば、複数の車輪を
一本の車軸に一体化することになるから、コストダウン
を図ることができるとともに、一つの切欠部7に対する
移動車の取付作業が容易になる反面、各移動車による樹
脂製収納箱の移動方向は、図10の(イ)の左右方向に
限定されてしまうことになる。従って、この実公平6−
24346号公報に示された移動車であると、これを設
けた収納箱の移動方向が限定されて、例えば図10の
(イ)の紙背方向へ移動できるようにしたいという要望
に応えられないことになる。
【0005】この移動車による移動方向の固定化の問題
を解決するものとしては、例えば実開平4−13543
03号公報に示された「衣装ケース」がある。この衣装
ケースでは、その公報の要約部分及び図11に示したよ
うに、「横長箱形のプラスチック製の衣装ケース本体1
と、衣装ケース本体1を上方から旋盤する長方形盆状の
蓋体と、を備える。衣装ケース本体1の底面5の四隅の
脚部7…に、下方開口状の凹窪部6…を一体成型にて形
成する。凹窪部6…に球体8…を転動自在に嵌入し、さ
らに、球体8…を抜け止めするための抜け止めリング9
…を嵌着する。」ものであり、「手で軽く押すだけで自
由な方向に容易に移動出来、かつ、部品点数が少なくて
製作が容易なプラスチック製の衣装ケースを提供す
る。」という目的を達成することができるものと考えら
れる。
【0006】しかしながら、自由な方向に容易に移動で
きるということは、今度は不安定度を増すということに
なって、衣装ケースを安定的に保管したい場合に不都合
が生ずるものと考えられる。
【0007】そこで、本発明者は、移動方向の自由度を
ある程度高めることができて、移動後の保管時において
はその移動の規制を行えるようにするにはどうしたらよ
いかについて種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成
したのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、整理箱等の
被移動体に固定的に取付けられる固定キャスターにおけ
る上記実状を改善すべくなされたもので、その解決しよ
うとする課題は、固定キャスターを汎用性の高いものと
して、これを取付けた衣装ケース等の整理箱の使用勝手
を向上させることにある。
【0009】すなわち、まず請求項1に係る発明の目的
とするところは、被移動体に対して簡単に適用すること
ができて、転動方向、つまり被移動体の移動方向を自由
に変えることのできる固定キャスターを非常に簡単な構
成によって提供することにある。
【0010】また、請求項2に係る発明の目的とすると
ころは、上記請求項1に係る固定キャスターを適用する
ことにより、移動時における使用勝手を向上させること
ができて、しかも保管時等の非移動時には安定性を高め
ることのできる整理箱を提供することにある。
【0011】さらに、請求項3に係る発明の目的とする
ところは、対象である整理箱が互いに積み上げられる場
合に、各整理箱単独での移動が行えることは勿論のこ
と、各整理箱間の積み上げ状態を安定的に行えるように
した整理箱を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段
は、後述の実施の形態説明において使用する符号を付し
て説明すると、「整理箱等の被移動体に固定化される支
持部10と、この支持部10に回転自在に軸支されるキ
ャスター部材20とからなる固定キャスター100であ
って、支持部10を、被移動体側に形成または取付けら
れる基板部11と、この基板部11にその内側に凹むも
のとして形成した凹所12と、この凹所12内に形成さ
れて少なくとも前後及び左右においてそれぞれ互いに対
向する各一対の軸支部13・13と、これら各軸支部1
3・13の外端側に形成されて前記被移動体の外側向け
て開口する嵌合開口14aをそれぞれ有した軸受部14
とを有したものとして構成するとともに、キャスター部
材20を、略円柱状の転動部21と、この転動部21の
軸心から両側に突出する一対の軸部22とにより構成し
て、 これら一対の軸部22を、支持部10側の選択され
た前後または左右一対の軸支部13・13の各軸受部1
4に対して、その各嵌合開口14aの外側から強制嵌合
し得るようにしたことを特徴とする固定キャスター10
0」である。
【0013】すなわち、この固定キャスター100は、
図1及び図2に示すように、例えば合成樹脂を材料とし
て一体成形した支持部10と、この支持部10内に収納
して軸支されるキャスター部材20からなるものであ
り、後述する整理箱200等の被移動体に適用されて、
この被移動体を移動自在なものとするものである。
【0014】この固定キャスター100の被移動体に対
する適用の仕方は、大きく分けて次の2通りが考えられ
る。その第1は、図1及び図2に示したように、支持部
10とキャスター部材20とを被移動体とは全く別個に
形成しておいて、支持部10を被移動体側に形成してお
いた穴等に挿入して例えば基板部11のフランジ等を利
用して被移動体側に固定し、この支持部10にキャスタ
ー部材20を軸支して適用する方法である。2番目の適
用方法は、請求項2に係る整理箱200等のように、被
移動体側に支持部10となるべき部分を予じめ形成して
おいて、この支持部10にキャスター部材20を軸支す
るものである。
【0015】第1の方法を適用するにあたって、被移動
体側に適当な穴がない場合には、支持部10側の基板部
11を、例えば図2の(ロ)にて示したように、被移動
体側にビス等で固定される固定フランジをキャスター部
材20とは反対の位置に形成したものとして構成してお
けばよい。この場合には、被移動体の下方に当該固定キ
ャスター100のための取付スペースが必要になるだけ
で、特に重大な問題を生ずるものではない。
【0016】以上のようにした固定キャスター100に
おいては、図1中の実線及び仮想線にて示したように、
キャスター部材20の転動方向を図中の左右(実線)ま
たは上下(仮想線)に変換できる。何故なら、この固定
キャスター100を構成しているキャスター部材20の
各軸部22は、例えば図2の(イ)中に示したように、
支持部10側に形成してある軸支部13の軸受部14内
に、外側(図では図示下側)から強制的に嵌合すること
により軸支されるものであり、逆の操作をすれば各軸受
部14から取り外すこともできるものとなっているから
である。
【0017】換言すれば、被移動体の下面等に取付けま
たは形成しておいた支持部10の各軸支部13に対し
て、キャスター部材20側の各軸部22を転動部21の
希望する転動方向に合わせて配置しておいて、これらを
それぞれ対応する軸支部13の軸受部14内にその嵌合
開口14aから強制嵌合すればよいのである。取付後の
キャスター部材20の転動方向が間違っていたり、ある
いはその後に変更する必要が生じたときには、各軸部2
2を軸支部13の軸受部14における嵌合開口14aか
ら取り外して別の軸支部13内に強制嵌合し直せば、例
えば図1中の実線にて示した方向から仮想線に示した方
向に変更できるのである。
【0018】このように、各キャスター部材20の転動
方向を自由に選択できるのであるから、当該固定キャス
ター100は文字通り被移動体等に固定されるものでは
あっても、図11に示した従来のキャスターのように、
被移動体の移動方向をある程度の自由度をもって決定す
ることができるのである。勿論、このような固定キャス
ター100の複数を被移動体側に取付けるに際して、例
えば図6及び図7の各(イ)に示したように種々な変化
をもたせれば、被移動体の移動方向を図6及び図7の各
(ロ)に示したように、自由に決定することができるこ
とになるのである。また、例えば図8の(イ)に示した
ように、各固定キャスター100におけるキャスター部
材20の転動方向を互いに全て異なるようにすれば、一
つの固定キャスター100に対して他の固定キャスター
100はその転動を阻止するものとなるから、結果的に
ストッパとしての役割を各固定キャスター100が任う
ことになり、これを取付けた被移動体の保管時における
床面に対する安定化を図ることができるのである。
【0019】以下に述べる実施形態における固定キャス
ター100では、キャスター部材20側の各軸部22を
軸支する軸支部13を、前後及び左右のそれぞれに対し
て互いに対向する一対のものとし、合計4個の軸支部1
3を有するものを例示しているが、本発明はこれに限ら
れるものではない。すなわち、図1に示した支持部10
側の凹所12は四角形状であって、その各辺に当る部分
の中心に1個の軸支部13を形成して、合計4個の軸支
部13を有するものとしているのであるが、凹所12の
形状を六角形、八角形等の隅数多角形のものにして、そ
の各辺に対応する部分の中央にそれぞれ軸支部13を形
成しておけば、被移動体の転動方向の自由度をより一層
増大させることができる。
【0020】さて、前述した課題を解決するために、請
求項2に係る発明の採った手段は、実施形態において使
用する符号を付して説明すると、「少なくとも底板部3
0を有した略箱型に形成されて、少なくとも底板部30
に内側に凹むものとして形成した凹所12と、この凹所
12内に形成されて少なくとも前後及び左右においてそ
れぞれ互いに対向する各一対の軸支部13・13と、こ
れら各軸支部13の外端側に形成されて前記被移動体の
外側に向けて開口する嵌合開口14aをそれぞれ有した
軸受部14とを有した整理箱200であって、略円柱状
の転動部21と、この転動部21の軸心から両側に突出
する左右一対の軸部22とを有するキャスター部材20
を、整理箱200側の選択された互いに対向する一対の
軸受部13・13に対して、その各嵌合開口14aから
各軸部22を強制嵌合することにより、各軸部22にて
回転自在に取付けたことを特徴とする整理箱200」で
ある。
【0021】すなわち、この請求項2に係る発明は、被
移動体である整理箱200を対象とするものであるが、
この整理箱200には請求項1に係る固定キャスター1
00を次のように適用しているものである。つまり、こ
の整理箱200は、例えば図4に示したような底板部3
0〜扉体34を組み合わせることにより、図3に示した
ような独立したものとするものであるが、その内の底板
部30に、図1及び図2に示したような支持部10を予
じめ形成しておいて、この支持部10に対してキャスタ
ー部材20を取付けたものである。従って、この整理箱
200においては、図2に示したような独立したものと
しての固定キャスター100を有してはいないのである
が、整理箱200の底板部30の一部が支持部10とし
ての役割を果たすものとして形成してあることから、結
果として、支持部10とキャスター部材20とからなる
固定キャスター100を有したものとなるのである。
【0022】この整理箱200においては、各固定キャ
スター100のキャスター部材20によってその全体が
下側から支えられることになるものであるから、図6〜
図8に示したように、略長方形の底板部30であれば各
隅部に1個づつの合計4個の固定キャスター100が適
用される場合が多いことになる。勿論、1個または2個
の固定キャスター100を底板部30の一辺側にのみ設
けておいて、底板部30の固定キャスター100とは反
対側の部分を持ち上げて移動するようにしてもよいし、
3個あるいは5個以上の固定キャスター100を適用す
るように実施してもよいことは言うまでもない。
【0023】そして、この整理箱200においては、そ
の各固定キャスター100のキャスター部材20を好み
の移動方向に合わせて支持部10側に取付ければよいの
であるが、例えば図6の(イ)に示したように、各キャ
スター部材20の全ての軸心が整理箱200の長側方向
と一致するようにすれば、当該整理箱200は、図6の
(ロ)中の矢印にて示したように、短側方向への移動が
簡単に行えるものとなる。これに対して、図7の(イ)
に示したように、各キャスター部材20の軸心が短側と
平行になるように変更すれば、この整理箱200は、図
7の(ロ)に示したように、その長側方向への移動を簡
単に行えるものとなる。
【0024】さらに、図8の(イ)に示したように、各
キャスター部材20の軸心が隣のものと異なるようにす
れば、この整理箱200について各キャスター部材20
がストッパとしての役割を果たすことになることは前述
した通りであり、図8の(ロ)に示したように、当該整
理箱200を、固定キャスター100を有するものでは
あってもそれによる不安定さが無いものとすることがで
きて、例えば長期間保管しておく場合の安定性を高める
ことができる。これらの図6〜図8に示した固定キャス
ター100の使用方法は、例えば整理をした整理箱20
0を図6または図7に示したようなものとして保管場所
まで移動し、その場所で各固定キャスター100の関係
を図8に示したようにするものとして採用されることに
なるものである。このような使用方法は、図10または
図11に示した従来のキャスターでは、全く行えないも
のである。
【0025】そして、前述した課題を解決するために、
請求項3に係る発明は、上記請求項2に係る整理箱20
0について、整理箱200を構成する天板部31、また
は整理箱200に嵌合される蓋体50の、底板部30側
の各凹所12に対応する位置に、底板部30側に軸支さ
れたキャスター部材20が収納されるべき第2凹所40
を形成したことである。
【0026】すなわち、この請求項3に係る整理箱20
0は、これと同様な別の整理箱200を順に積み上げる
ことを想定しているものであり、その積み上げたときの
安定性を高めるために、各整理箱200が有している各
固定キャスター100を有効に利用しようとするもので
ある。
【0027】この整理箱200では、例えば図4に示し
たように、その天板部31に第2凹所40が形成してあ
るから、別の整理箱200をこの上に積み上げれば、こ
の別の整理箱200に設けてある各固定キャスター10
0の転動部21が各第2凹所40内に収納されることに
なる。このようにすれば、各転動部21が第2凹所40
内に収納されていることによって、両整理箱200間の
位置ズレ防止を果たすことになり、上側の整理箱200
は下側のそれに対して安定した状態で積み上げられるこ
とになるものである。
【0028】なお、図4に示した整理箱200では、そ
の底板部30として天板部31とを共通して使用できる
もの、つまり底板部30と天板部31とを上下入れ換え
ても使用できるように同じ形状のものとしてあるため、
天板部31側の第2凹所40は、各支持部10側の凹所
12と全く同じであるが、図9に示したようなものに形
成して実施してもよいものである。図9に示した整理箱
200は、その容器本体の上方開口を蓋体50によって
覆蓋するようにしたものであるが、この蓋体50の各固
定キャスター100に対応する部分に第2凹所40を形
成したものである。この図9における第2凹所40は、
その(イ)〜(ニ)に示したように、適宜な形状を有し
たものとして形成したものであり、これらの第2凹所4
0の範囲内で転動部21の転動を許容するのである。
【0029】
【発明の実施の形態】さて、以上のように構成した各発
明について、図面に示した実施の形態である固定キャス
ター100または整理箱200を参照しながら更に詳述
すると、次の通りである。
【0030】図1〜図3には、請求項1に係る固定キャ
スター100の実施形態が示してあるが、この固定キャ
スター100は、図1にも示したように、主として支持
部10と、これに取付けられる図3に示したキャスター
部材20とにより構成したものであり、これらの支持部
10及びキャスター部材20は、例えば合成樹脂を材料
として一体成型されるものである。
【0031】支持部10は、図2の(イ)または(ロ)
に示したように、被移動体の下面等に取付けられる基板
部11を有しているものであるが、この基板部11は被
移動体側の一部に予じめ形成しておくものとして実施し
てもよいものである。勿論、この基板部11を被移動体
とは別体のものとして形成しておけば、既に使用されて
キャスターを有していない被移動体に対して適用するこ
とができるから有利ではある。そのために、この実施形
態の基板部11には、例えば図2の(イ)または(ロ)
に示したように、これを被移動体側に取付・固定する際
に使用する固定フランジが一体的に形成してあるのであ
る。
【0032】この実施形態の支持部10には、図1に示
したような四角形状の凹所12が形成してあり、この凹
所12は内側、すなわち被移動体側へ凹むものとしてあ
る。この凹所12の各辺に対応する基板部11の中央に
は、図1及び図2に示したように、それぞれ1個の軸支
部13が基板部11と一体的にとなるように形成してあ
り、これら各軸支部13の外側端部には、キャスター部
材20側の各軸部22を嵌合支持するための軸受部14
がそれぞれ形成してある。
【0033】各軸受部14は、図2に示したように、こ
れにキャスター部材20側の軸部22を強制嵌合して軸
支するものであるから、その外端(図2では図示下端)
に嵌合開口14aが形成してある。勿論、この嵌合開口
14aの大きさは、キャスター部材20側の軸部22の
直径より小さなものとしてあり、この嵌合開口14aの
奥になる軸支部13は、軸部22の大きさと略同じもの
であって、軸部22を回転自在に支持するようにしてあ
る。このような嵌合開口14aから軸部22の強制嵌合
が行えることは当然として、軸支部13内に入っていた
軸部22の引き外しも行えるものである。また、被移動
体側の重量は、軸支部13の嵌合開口14aとは反対側
の面と軸部22間とに加わることになるから、嵌合開口
14aが開口したままのものであっても何等問題とはな
らない。
【0034】一方、キャスター部材20は、図3に示し
たように単純な形状のものであり、略円柱状の転動部2
1と、この転動部21の軸心から両側に突出する左右一
対の軸部22とを有するものである。このキャスター部
材20は、これを整理箱200側の互いに対向する一対
の軸受部13・13に各軸部22にて回転自在に取付け
るものである。
【0035】さて、図4及び図5には、請求項2及び請
求項3に係る整理箱200が示してあるが、この整理箱
200は、図5に示したように、底板部30及び天板部
31と、半分の背面板33を折り畳み自在に一体化した
左右一対の側板32と、前面側の開口を覆う扉体34を
それぞれ個別に形成しておき、これらを図4に示したよ
うに組み合せることにより形成されるものである。つま
り、本実施形態の整理箱200は、各構成部材をできる
だけ同じような形状に形成するとともに、これらを積層
することにより、不使用時の梱包や保管を小さなスペー
スでも行えるようにするとともに、製造をも容易に行え
るようにしたものである。
【0036】この整理箱200においては、その底板部
30と天板部31の両方に、特に図5に示したように、
合計4個の凹所12が形成してある。すなわち、これら
の底板部30及び天板部31の四隅部分には、図1及び
図2に示したような凹所12が形成してあり、その周囲
は前述した支持部10の基板部11に該当するものとな
っていて、請求項1に係る固定キャスター100の支持
部10がこれらの底板部30及び天板部31に予じめ形
成してあることになるのである。勿論、各凹所12内に
は、外端側に嵌合開口14aがある軸受部14を先端に
有した軸支部13がそれぞれ形成してあるものである。
【0037】このような整理箱200について、天板部
31側に凹所12を形成しない場合には請求項2に係る
ものとなるのであり、実施形態のように、天板部31側
にも各凹所12を形成すれば、これら各凹所12は請求
項3で述べている第2凹所40となるものである。すな
わち、天板部31側に形成してある凹所12は単なる凹
みとした第2凹所40であってよく、キャスター部材2
0が取付けられることはないものである。ただし、図4
及び図5に示した実施形態の整理箱200においては、
底板部30と天板部31とを上下入れ換えても整理箱2
00として構成できるようにしたものであるため、前述
したように、底板部30側の凹所12と天板部31側の
第2凹所40とは、実質的に同一のものなのである。
【0038】この整理箱200の底板部30側の各凹所
12内には、その適宜な一対の軸支部13に対してキャ
スター部材20が取付けられることは、前述した請求項
1に係る固定キャスター100の場合と同様である。勿
論、天板部31側の各凹所12内にキャスター部材20
が取付られることはない。天板部31側の各凹所12
は、その上方に積み上げられる別の整理箱200の各キ
ャスター部材20を収納するためのものだからである。
【0039】天板部31側に形成されるべき第2凹所4
0としては、支持部10側の凹所12と同様なものであ
る他、図9の(イ)〜(ニ)に示したように、その中で
キャスター部材20の転動をある程度許容する大きさの
ものとして実施してもよい。すなわち、図9に示した各
第2凹所40は、整理箱200の容器本体に被せられる
蓋体50に形成したものであり、図9の(イ)に示した
各第2凹所40は、蓋体50の四隅部分を単に凹ませて
形成したものである。同様に、図9の(ロ)に示した第
2凹所40は、蓋体50の略全体を周囲に対して凹ませ
ることにより、上方の整理箱200の全キャスター部材
20を同時に収納できる一つの大きな面積としたもので
あり、同(ハ)に示した第2凹所40は、短側壁側の2
つのキャスター部材20を同時に収納できる大きさのも
のとしたものである。また、図9の(ニ)に示した第2
凹所40は、(ハ)に示したものとは逆に長側壁方向に
長いものとしたものである。
【0040】いずれにしても、この図9に示した各例の
第2凹所40では、その周囲になる蓋体50の部分を、
キャスター部材20の外方への転動を阻止する隆起部分
としたものであり、これにより、この第2凹所40内に
入れられた各キャスター部材20はこの第2凹所40以
外への転動を阻止されることになる。従って、この図9
に示した整理箱200は、これと同様なものをその上に
積んだ際に、両整理箱200間の安定的な積み上げが行
えることになるのである。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した通り、まず請求項1に係る
発明においては、上記実施形態において例示した如く、
「整理箱等の被移動体に固定化される支持部10と、こ
の支持部10に回転自在に軸支されるキャスター部材2
0とからなる固定キャスター100であって、支持部1
0を、被移動体側に形成または取付けられる基板部11
と、この基板部11にその内側に凹むものとして形成し
た凹所12と、この凹所12内に形成されて少なくとも
前後及び左右においてそれぞれ互いに対向する各一対の
軸支部13・13と、これら各軸支部13・13の外端
側に形成されて前記被移動体の外側向けて開口する嵌合
開口14aをそれぞれ有した軸受部14とを有したもの
として構成するとともに、キャスター部材20を、略円
柱状の転動部21と、この転動部21の軸心から両側に
突出する一対の軸部22とにより構成して、 これら一対
の軸部22を、支持部10側の選択された前後または左
右一対の軸支部13・13の各軸受部14に対して、そ
の各嵌合開口14aの外側から強制嵌合し得るようにし
こと」にその特徴があり、これにより、被移動体に対
して簡単に適用することができて転動方向、つまり被移
動体の移動方向を自由に変えることのできる固定キャス
ターを非常に簡単な構成によって提供することができる
のである。
【0042】また、請求項2に係る発明においては、底
板部30側に請求項1に係る固定キャスター100を適
用したことにその特徴があり、これにより、移動時にお
ける使用勝手を向上させることができて、しかも保管時
等の非移動時には安定性を高めることのできる整理箱を
提供することができるのである。
【0043】さらに、請求項3に係る発明においては、
上記請求項2に係る整理箱200について、整理箱20
0を構成する天板部31、または整理箱200に嵌合さ
れる蓋体50の、底板部30側の各凹所12に対応する
位置に、底板部30側に軸支されたキャスター部材20
が収納されるべき第2凹所40を形成したことにその構
成上の特徴があり、これにより、対象としている整理箱
が互いに積み上がられる場合に、各整理箱単独での移動
が行えることは勿論のこと、各整理箱間の積み上げ状態
を安定的に行えるようにした整理箱を提供することがで
きるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る固定キャスターの底面図であ
る。
【図2】同固定キャスターの図1中の1−1線に沿って
みた図であって、(イ)は固定フランジが外側にある場
合を、また(ロ)は固定フランジが内側にある場合をそ
れぞれ示す断面図である。
【図3】同固定キャスターを構成するキャスター部材を
示すもので、(イ)はその斜視図、(ロ)は断面図であ
る。
【図4】請求項2及び請求項3に係る整理箱を示す斜視
図である。
【図5】同整理箱の分解斜視図である。
【図6】整理箱等の被移動体に対して固定キャスターを
適用した具体例を示すもので、(イ)は底面図、(ロ)
はそのときの移動可能方向を矢印で示した斜視図であ
る。
【図7】固定キャスターの別の適用例を示すもので、
(イ)は底面図、(ロ)は斜視図である。
【図8】固定キャスターのさらに別の適用例を示すもの
で、(イ)は底面図、(ロ)は斜視図である。
【図9】整理箱として蓋体を有するものを採用した場合
の第2凹所を示すもので、(イ)〜(ニ)のそれぞれに
異なる例を示した部分斜視図である。
【図10】従来の技術を示す正面図(イ)と部分拡大断
面図(ロ)である。
【図11】別の従来例を示す正面図(イ)と部分拡大断
面図(ロ)である。
【符号の説明】
100 固定キャスター 200 整理箱 10 支持部 11 基板部 12 凹所 13 軸支部 14 軸受部 14a 嵌合開口 20 キャスター部材 21 転動部 22 軸部 30 底板部 31 天板部 40 第2凹所 50 蓋体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 23/00 - 25/56 B60B 33/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】整理箱等の被移動体に固定化される支持部
    と、この支持部に回転自在に軸支されるキャスター部材
    とからなる固定キャスターであって、 前記支持部を、前記被移動体側に形成または取付けられ
    る基板部と、この基板部にその内側に凹むものとして形
    成した凹所と、この凹所内に形成されて少なくとも前後
    及び左右においてそれぞれ互いに対向する各一対の軸支
    部と、これら各軸支部の外端側に形成されて前記被移動
    体の外側に向けて開口する嵌合開口をそれぞれ有した軸
    受部とを有したものとして構成するとともに、 前記キャスター部材を、略円柱状の転動部と、この転動
    部の軸心から両側に突出する一対の軸部とにより構成し
    て、 これら一対の軸部を、前記支持部側の選択された前後ま
    たは左右一対の軸支部の各軸受部に対して、その各嵌合
    開口に外側から強制嵌合し得るようにし たことを特徴と
    する固定キャスター。
  2. 【請求項2】少なくとも底板部を有した略箱型に形成さ
    れて、少なくとも前記底板部に内側に凹むものとして形
    成した凹所と、この凹所内に形成されて少なくとも前後
    及び左右においてそれぞれ互いに対向する各一対の軸支
    部と、これら各軸支部の外端側に形成されて前記被移動
    体の外側に向けて開口する嵌合開口をそれぞれ有した軸
    受部とを有した整理箱であって、 略円柱状の転動部と、この転動部の軸心から両側に突出
    する左右一対の軸部とを有するキャスター部材を、前記
    整理箱側の選択された互いに対向する一対の軸受部に対
    して、その各嵌合開口から前記各軸部を強制嵌合するこ
    とにより、回転自在に取付けたことを特徴とする整理
    箱。
  3. 【請求項3】前記整理箱を構成する天板部、または前記
    整理箱に嵌合される蓋体の、前記底板部側の各凹所に対
    応する位置に、前記底板部側に軸支されたキャスター部
    材が収納されるべき第2凹所を形成したことを特徴とす
    る請求項2に記載の整理箱。
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