JP3023499B2 - ポリスチレン溶解液又はポリスチレン溶解ゲルを用いる防水補修工法 - Google Patents
ポリスチレン溶解液又はポリスチレン溶解ゲルを用いる防水補修工法Info
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- JP3023499B2 JP3023499B2 JP7278413A JP27841395A JP3023499B2 JP 3023499 B2 JP3023499 B2 JP 3023499B2 JP 7278413 A JP7278413 A JP 7278413A JP 27841395 A JP27841395 A JP 27841395A JP 3023499 B2 JP3023499 B2 JP 3023499B2
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
- Sealing Material Composition (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防水補修工法、より
詳細には、コンクリ−ト製の屋上、トンネル、高架道路
等において防水層が破断して漏水を起こした場合等にお
いて行なう防水補修工法に関するものである。
詳細には、コンクリ−ト製の屋上、トンネル、高架道路
等において防水層が破断して漏水を起こした場合等にお
いて行なう防水補修工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の防水材料を使用して建物の屋上や
トンネル、高架道路等に防水処理が施される。この防水
工法には、防水層工法(アスファルト熱工法、冷工
法)、防水塗膜工法(高分子ル−フィング張り、塗布工
法)、モルタル防水工法、コンクリ−ト防水工法等があ
る。これら防水層や防水塗膜等は経時劣化により亀裂等
が発生して漏水することがあるが、その場合は補修工事
を行わなければならない。
トンネル、高架道路等に防水処理が施される。この防水
工法には、防水層工法(アスファルト熱工法、冷工
法)、防水塗膜工法(高分子ル−フィング張り、塗布工
法)、モルタル防水工法、コンクリ−ト防水工法等があ
る。これら防水層や防水塗膜等は経時劣化により亀裂等
が発生して漏水することがあるが、その場合は補修工事
を行わなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えばビルの屋上等に
おける外断熱防水層工法において、防水層の破断による
補修工事を行う場合は、防水層押えコンクリ−ト(シン
ダ−)を撤去しなければならない煩わしさがあり、工事
に手間とコストがかかる。また、エポキシ系、ウレタン
系の注入材を注入する場合は、シンダ−表面から防水層
の破断個所を確認しずらいために、注入しても確実な補
修を行い難く、工事のやり直しを余儀なくされることが
少なくなく、その結果補修費用が嵩むという欠点があ
る。更に、発泡ウレタンを注入する場合はシンダ−が持
ち上がる虞がある。
おける外断熱防水層工法において、防水層の破断による
補修工事を行う場合は、防水層押えコンクリ−ト(シン
ダ−)を撤去しなければならない煩わしさがあり、工事
に手間とコストがかかる。また、エポキシ系、ウレタン
系の注入材を注入する場合は、シンダ−表面から防水層
の破断個所を確認しずらいために、注入しても確実な補
修を行い難く、工事のやり直しを余儀なくされることが
少なくなく、その結果補修費用が嵩むという欠点があ
る。更に、発泡ウレタンを注入する場合はシンダ−が持
ち上がる虞がある。
【0004】本発明は上記従来工法の問題点を総て解決
するためになされたもので、防水層破断部の補修を、破
断個所を確認できない場合であっても迅速且つ確実に、
しかも低コストにて行い得る防水補修工法を提供するこ
とを課題とする。
するためになされたもので、防水層破断部の補修を、破
断個所を確認できない場合であっても迅速且つ確実に、
しかも低コストにて行い得る防水補修工法を提供するこ
とを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、グルタル酸ジ
メチル、アジピン酸ジメチル又は琥珀酸ジメチルのいず
れか1つ、あるいはそれらを適宜組み合わせた二塩基酸
エステルと、d−リモネンと、酢酸イソアミルと、プロ
ピオン酸ベンジルと、酪酸エチルとから構成されるポリ
スチレン溶解液を、漏水個所及び補修個所に塗布、注入
又は導入することによりポリスチレン製屋上断熱材を溶
解してゲルを生成せしめ、この溶解ゲルで以て防水層の
亀裂部及びクラック部を被膜防水することを特徴とする
ポリスチレン溶解液を用いる防水補修工法、を以て上記
課題を解決した。
メチル、アジピン酸ジメチル又は琥珀酸ジメチルのいず
れか1つ、あるいはそれらを適宜組み合わせた二塩基酸
エステルと、d−リモネンと、酢酸イソアミルと、プロ
ピオン酸ベンジルと、酪酸エチルとから構成されるポリ
スチレン溶解液を、漏水個所及び補修個所に塗布、注入
又は導入することによりポリスチレン製屋上断熱材を溶
解してゲルを生成せしめ、この溶解ゲルで以て防水層の
亀裂部及びクラック部を被膜防水することを特徴とする
ポリスチレン溶解液を用いる防水補修工法、を以て上記
課題を解決した。
【0006】本発明はまた、グルタル酸ジメチル、アジ
ピン酸ジメチル又は琥珀酸ジメチルのいずれか1つ、あ
るいはそれらを適宜組み合わせた二塩基酸エステルと、
d−リモネンと、酢酸イソアミルと、プロピオン酸ベン
ジルと、酪酸エチルとから構成されるポリスチレン溶解
液を、ポリスチレン製品又は産業廃棄物に接触させるこ
とにより、ポリスチレンの気泡を崩壊させてポリスチレ
ン製品又は産業廃棄物を溶解したゲルを得、このゲルを
漏水個所及び補修個所に塗布、注入又は導入することに
より、防水層の亀裂部及びクラック部を被膜防水するこ
とを特徴とするポリスチレン溶解ゲルを用いる防水補修
工法、を以て上記課題を解決した。
ピン酸ジメチル又は琥珀酸ジメチルのいずれか1つ、あ
るいはそれらを適宜組み合わせた二塩基酸エステルと、
d−リモネンと、酢酸イソアミルと、プロピオン酸ベン
ジルと、酪酸エチルとから構成されるポリスチレン溶解
液を、ポリスチレン製品又は産業廃棄物に接触させるこ
とにより、ポリスチレンの気泡を崩壊させてポリスチレ
ン製品又は産業廃棄物を溶解したゲルを得、このゲルを
漏水個所及び補修個所に塗布、注入又は導入することに
より、防水層の亀裂部及びクラック部を被膜防水するこ
とを特徴とするポリスチレン溶解ゲルを用いる防水補修
工法、を以て上記課題を解決した。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態につ
いて、図面を参照しつつ詳述する。図1はコンクリ−ト
製屋上外断熱防水補修工事の例示であって、図中1は躯
体(コンクリ−ト)、2はシンダ−(アスファルト断熱
防水押え)、3は防水層、4はポリスチレン製断熱材、
5は収縮目地、6はクラック、7は注入孔、8は防水層
の亀裂を示している。
いて、図面を参照しつつ詳述する。図1はコンクリ−ト
製屋上外断熱防水補修工事の例示であって、図中1は躯
体(コンクリ−ト)、2はシンダ−(アスファルト断熱
防水押え)、3は防水層、4はポリスチレン製断熱材、
5は収縮目地、6はクラック、7は注入孔、8は防水層
の亀裂を示している。
【0008】この屋上防水工法において防水層3に亀裂
8が発生して水漏れが起こった場合、従来はシンダ−2
を撤去して防水層3を補修した後、再びコンクリ−トで
押さえてシンダ−2を張っていた。しかし本発明では、
シンダ−2を撤去することなく収縮目地5のみを除去
し、また、シンダ−2に注入孔7を穿設して清掃した
後、収縮目地5除去部及び注入孔7一杯に、ポリスチレ
ン製断熱材4を溶解するポリスチレン溶解液を注入す
る。
8が発生して水漏れが起こった場合、従来はシンダ−2
を撤去して防水層3を補修した後、再びコンクリ−トで
押さえてシンダ−2を張っていた。しかし本発明では、
シンダ−2を撤去することなく収縮目地5のみを除去
し、また、シンダ−2に注入孔7を穿設して清掃した
後、収縮目地5除去部及び注入孔7一杯に、ポリスチレ
ン製断熱材4を溶解するポリスチレン溶解液を注入す
る。
【0009】ここにおいて用いるポリスチレン溶解液
は、好ましくはd−リモネン、酢酸イソアミル、
プロピオン酸ベンジル、酪酸エチル、二塩基酸エス
テル(例えば、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチ
ル、及び琥珀酸ジメチルのいずれか、あるいはそれらの
組み合わせ)の5種類の剤液から構成されたもので、こ
れを屋上断熱材4のスチレンフォ−ム等に塗布及び/又
は注入することにより断熱材を溶解することができる。
本発明は、かくして溶解したゲルで屋上防水破断部(ア
スファルト系)及びクラック個所を修復し、以て水漏れ
を防止するというものである。
は、好ましくはd−リモネン、酢酸イソアミル、
プロピオン酸ベンジル、酪酸エチル、二塩基酸エス
テル(例えば、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチ
ル、及び琥珀酸ジメチルのいずれか、あるいはそれらの
組み合わせ)の5種類の剤液から構成されたもので、こ
れを屋上断熱材4のスチレンフォ−ム等に塗布及び/又
は注入することにより断熱材を溶解することができる。
本発明は、かくして溶解したゲルで屋上防水破断部(ア
スファルト系)及びクラック個所を修復し、以て水漏れ
を防止するというものである。
【0010】即ち、溶解液はシンダ−2内部の雨水経路
を通り、断熱材4を溶解しながらクラック6まで到達
し、クラック穴を埋めて防水保護層を形成する。また、
溶解液とポリスチレンは化学反応によりすべて溶解し、
水を受け付けないために工事中雨水がシンダ−2内部に
浸入しても、ポリスチレン溶解液が水を弾くために完璧
な一体化した防水層が形成される。
を通り、断熱材4を溶解しながらクラック6まで到達
し、クラック穴を埋めて防水保護層を形成する。また、
溶解液とポリスチレンは化学反応によりすべて溶解し、
水を受け付けないために工事中雨水がシンダ−2内部に
浸入しても、ポリスチレン溶解液が水を弾くために完璧
な一体化した防水層が形成される。
【0011】本発明において用いる溶解液は、エステ
ル、特に、二塩基酸のエステルを含有することを特徴と
する。これらのエステル、特に、二塩基酸の脂肪族エス
テル、例えばグルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチ
ル、並びに琥珀酸ジメチル(CAS# 1119−40
−1; 62−93−0;106 65−0)は、ポリ
スチレンと迅速に反応し、その際には、応力亀裂剤とし
て作用して、高い応力がかかっている網目状の気泡壁を
破壊し、次に残存している気泡間構造を破壊する。こう
した二塩基酸のエステルは、これまでポリスチレン製品
の減容に使用されてきたような、天然有機化合物の蒸気
中でポリスチレン製品を溶解することによってポリスチ
レン製品に作用する蒸気法とは異なるものである。
ル、特に、二塩基酸のエステルを含有することを特徴と
する。これらのエステル、特に、二塩基酸の脂肪族エス
テル、例えばグルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチ
ル、並びに琥珀酸ジメチル(CAS# 1119−40
−1; 62−93−0;106 65−0)は、ポリ
スチレンと迅速に反応し、その際には、応力亀裂剤とし
て作用して、高い応力がかかっている網目状の気泡壁を
破壊し、次に残存している気泡間構造を破壊する。こう
した二塩基酸のエステルは、これまでポリスチレン製品
の減容に使用されてきたような、天然有機化合物の蒸気
中でポリスチレン製品を溶解することによってポリスチ
レン製品に作用する蒸気法とは異なるものである。
【0012】本溶解液は、液体として作用するものであ
る。二塩基酸のエステルは、沸点が196〜255℃で
あり、蒸気圧は、20℃で0.2mmHgしかない。二
塩基酸のエステルの蒸発速度は、一般に言及される酢酸
ブチルの1/10である。比重は水よりわずかに大きく、
相溶性は限定されたものであるので、水及びエチレング
リコ−ル等の配合物からの分離は容易である。また、二
塩基酸のエステルは、水及びエチレングリコ−ル等への
溶解度が低く、多くのアルコ−ルへの溶解度が極めて高
いので、二塩基酸混合物を回収するに当たっての分離工
程をアルコ−ルとエチレングリコ−ル等を用いることで
容易に実施することが可能となる。
る。二塩基酸のエステルは、沸点が196〜255℃で
あり、蒸気圧は、20℃で0.2mmHgしかない。二
塩基酸のエステルの蒸発速度は、一般に言及される酢酸
ブチルの1/10である。比重は水よりわずかに大きく、
相溶性は限定されたものであるので、水及びエチレング
リコ−ル等の配合物からの分離は容易である。また、二
塩基酸のエステルは、水及びエチレングリコ−ル等への
溶解度が低く、多くのアルコ−ルへの溶解度が極めて高
いので、二塩基酸混合物を回収するに当たっての分離工
程をアルコ−ルとエチレングリコ−ル等を用いることで
容易に実施することが可能となる。
【0013】上記のように収縮目地除去部及び注入孔7
に直接溶解液を注入する方法の他に、予め魚箱、トレ
−、梱包材、玩具、建築用化粧方枠材、断熱材等のポリ
スチレン製産業廃棄物等を本溶解液で溶解し、エタノ−
ルで分離してエチレングリコ−ル等で溶解液を除去した
後、精製して得たゲルを注入することも考えられる。こ
の場合ゲルは、低圧注入器又は手動式加圧ポンプ等で、
クラック6や亀裂8に注入する。なお、d−リモネン、
テルペン、二塩基酸エステルで溶解したポリスチレン
は、極性の無いものとしてアルコ−ル等、極性のあるも
のとしてエチレングリコ−ル等を利用して蒸気分離する
ことにより、各々再生することができる。
に直接溶解液を注入する方法の他に、予め魚箱、トレ
−、梱包材、玩具、建築用化粧方枠材、断熱材等のポリ
スチレン製産業廃棄物等を本溶解液で溶解し、エタノ−
ルで分離してエチレングリコ−ル等で溶解液を除去した
後、精製して得たゲルを注入することも考えられる。こ
の場合ゲルは、低圧注入器又は手動式加圧ポンプ等で、
クラック6や亀裂8に注入する。なお、d−リモネン、
テルペン、二塩基酸エステルで溶解したポリスチレン
は、極性の無いものとしてアルコ−ル等、極性のあるも
のとしてエチレングリコ−ル等を利用して蒸気分離する
ことにより、各々再生することができる。
【0014】コンクリ−ト製住宅のマンションでは、新
築又は引越し後、エキスパンションジョイント部分10
から熱膨張と道路条件により、車の振動で建物が動いて
型枠兼用に使用されているポリスチレンフォ−ム11と
摺れ合って騒音を発することがあるが(図2)、その場
合戸境壁に面する部屋の住人がその騒音に悩まされるこ
とになる。この問題を解決するにはポリスチレンフォ−
ムを撤去することが第一であるが、現状では手作業で撤
去するか、危険な化学品である塩化メチル(ジクロロメ
タン)、トルエン、ガソリン、灯油等を使用して除去し
なければならないため、危険な作業とならざるを得なか
った。
築又は引越し後、エキスパンションジョイント部分10
から熱膨張と道路条件により、車の振動で建物が動いて
型枠兼用に使用されているポリスチレンフォ−ム11と
摺れ合って騒音を発することがあるが(図2)、その場
合戸境壁に面する部屋の住人がその騒音に悩まされるこ
とになる。この問題を解決するにはポリスチレンフォ−
ムを撤去することが第一であるが、現状では手作業で撤
去するか、危険な化学品である塩化メチル(ジクロロメ
タン)、トルエン、ガソリン、灯油等を使用して除去し
なければならないため、危険な作業とならざるを得なか
った。
【0015】然るに、本溶解液又は溶解ゲルを使用して
建築物、土木用エキスパンションジョイント部の発泡ス
チロ−ル及び発泡スチレンを溶解して撤去すれば、発泡
スチレンが原因の上記騒音の問題を解決することができ
る。更に、土木用、建築用手摺12の支柱部等の欠き込
み個所13のポリスチレンフォ−ム14、その他、化粧
型枠、各種緩衝材、打込み型枠、ピット釜場抜き型枠、
溝型枠、各成形型枠、凍結工法により道路下に存するポ
リスチレン部分を溶解し、撤去するための有効な手段と
して本溶解液又は溶解ゲルを利用することができる。図
3に示す手摺12の場合、その支柱部の欠き込み個所の
ポリスチレンフォ−ム14に溶解液を塗布して、溶解ゲ
ルを生成することにより、その溶解ゲルが防水材の役目
を果たす。
建築物、土木用エキスパンションジョイント部の発泡ス
チロ−ル及び発泡スチレンを溶解して撤去すれば、発泡
スチレンが原因の上記騒音の問題を解決することができ
る。更に、土木用、建築用手摺12の支柱部等の欠き込
み個所13のポリスチレンフォ−ム14、その他、化粧
型枠、各種緩衝材、打込み型枠、ピット釜場抜き型枠、
溝型枠、各成形型枠、凍結工法により道路下に存するポ
リスチレン部分を溶解し、撤去するための有効な手段と
して本溶解液又は溶解ゲルを利用することができる。図
3に示す手摺12の場合、その支柱部の欠き込み個所の
ポリスチレンフォ−ム14に溶解液を塗布して、溶解ゲ
ルを生成することにより、その溶解ゲルが防水材の役目
を果たす。
【0016】上記ポリスチレンを溶解して得られるゲル
は、下記のように種々の用途に利用することができる。
即ち、ビル、マンション、工場等の受水槽基礎は、現在
H型鉄骨で基礎を作ってボルトで固定しているが、数年
後受水槽から水が漏れてH型鉄骨が錆等で腐食するため
に、塗装のやり直しを行ったり、鉄骨を交換したりしな
ければならないことがあるが、産業廃棄物(ポリスチレ
ン)を再利用したゲルでH型、ロ型・O型等のポリスチ
レン再生成型品を製造し、これで鉄骨を被覆すれば、防
錆効果が上がる。
は、下記のように種々の用途に利用することができる。
即ち、ビル、マンション、工場等の受水槽基礎は、現在
H型鉄骨で基礎を作ってボルトで固定しているが、数年
後受水槽から水が漏れてH型鉄骨が錆等で腐食するため
に、塗装のやり直しを行ったり、鉄骨を交換したりしな
ければならないことがあるが、産業廃棄物(ポリスチレ
ン)を再利用したゲルでH型、ロ型・O型等のポリスチ
レン再生成型品を製造し、これで鉄骨を被覆すれば、防
錆効果が上がる。
【0017】また、既存のマンホ−ルの蓋は重い鋳物で
製造されているため、メンテナンス時にかなりの重労働
となって作業効率が落ちるが、産業廃棄物としてのポリ
スチレンを溶解、再生して他のプラスチック廃棄物(ポ
リエチレンテレフタレ−ト、ポリ塩化ビニ−ル、ポリプ
ロピレン等)等と混ぜ合わせることにより、鋳物と強度
が同等の再生マンホ−ル蓋を製造することができる。
製造されているため、メンテナンス時にかなりの重労働
となって作業効率が落ちるが、産業廃棄物としてのポリ
スチレンを溶解、再生して他のプラスチック廃棄物(ポ
リエチレンテレフタレ−ト、ポリ塩化ビニ−ル、ポリプ
ロピレン等)等と混ぜ合わせることにより、鋳物と強度
が同等の再生マンホ−ル蓋を製造することができる。
【0018】更に、既存の鉄骨階段踏面はコンクリ−ト
製二次製品及び鉄板でできているが、コンクリ−ト製品
は経年変化とともに割れ等を起し、また鉄板製の場合は
錆で穴などが空いて危険であるが、ポリスチレン再生品
は割れや腐食がなく、耐摩耗性があって長期間使用で
き、しかも現在のゴミの環境問題解決に貢献し得るとい
う利点がある。なお、産業廃棄物(ポリスチレン等)は
本溶解液で溶解するときに他の混ざり物(石油化学製
品)が混入するが、混入物はポリスチレン等の再利用加
工に際して混合されて強度を高める。
製二次製品及び鉄板でできているが、コンクリ−ト製品
は経年変化とともに割れ等を起し、また鉄板製の場合は
錆で穴などが空いて危険であるが、ポリスチレン再生品
は割れや腐食がなく、耐摩耗性があって長期間使用で
き、しかも現在のゴミの環境問題解決に貢献し得るとい
う利点がある。なお、産業廃棄物(ポリスチレン等)は
本溶解液で溶解するときに他の混ざり物(石油化学製
品)が混入するが、混入物はポリスチレン等の再利用加
工に際して混合されて強度を高める。
【0019】
【発明の効果】本発明は、柑橘系d−リモネン、テルペ
ン、二塩基酸エステルに属する一連の化学物質を単独又
は複合により、あるいは他のポリスチレン溶解液ととも
に使用することによって既存建築物等の発泡スチレン、
スチロ−ル等を溶解し、溶解ゲルを防水材に変換して水
漏れの補修を手早く行うことを可能ならしめ、低コスト
にて水漏れ防止作業を行うことが可能となる効果があ
る。また、用いる溶解液は沸点、引火点が高いために安
全に作業を行うことができる効果がある。
ン、二塩基酸エステルに属する一連の化学物質を単独又
は複合により、あるいは他のポリスチレン溶解液ととも
に使用することによって既存建築物等の発泡スチレン、
スチロ−ル等を溶解し、溶解ゲルを防水材に変換して水
漏れの補修を手早く行うことを可能ならしめ、低コスト
にて水漏れ防止作業を行うことが可能となる効果があ
る。また、用いる溶解液は沸点、引火点が高いために安
全に作業を行うことができる効果がある。
【0020】更に、本発明の別の側面として、ポリスチ
レン等の産業廃棄物を溶解して精製したゲルを注入材と
して用いて防水処理をすることができ、また、そのゲル
をマンホ−ルの蓋、階段踏面等の構築物製造に利用し得
る効果がある。
レン等の産業廃棄物を溶解して精製したゲルを注入材と
して用いて防水処理をすることができ、また、そのゲル
をマンホ−ルの蓋、階段踏面等の構築物製造に利用し得
る効果がある。
【図1】 本発明に係る防水補修工法を示す断面図であ
る。
る。
【図2】 本発明に係るポリスチレン溶解液又はポリス
チレン溶解ゲルの利用例を示す斜視図である。
チレン溶解ゲルの利用例を示す斜視図である。
【図3】 本発明に係るポリスチレン溶解液又はポリス
チレン溶解ゲルの他の利用例を示す斜視図である。
チレン溶解ゲルの他の利用例を示す斜視図である。
【符号の説明】 1 躯体 2 シンダ− 3 防水層 4 ポリスチレン製断熱材 5 収縮目地 6 クラック 7 注入孔 8 防水層の亀裂 10 エキスパンションジョイント部分 11 ポリスチレンフォ−ム 12 手摺 13 欠き込み個所 14 ポリスチレンフォ−ム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 3/10 C08J 11/02 - 11/08 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】 グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチ
ル又は琥珀酸ジメチルのいずれか1つ、あるいはそれら
を適宜組み合わせた二塩基酸エステルと、d−リモネン
と、酢酸イソアミルと、プロピオン酸ベンジルと、酪酸
エチルとから構成されるポリスチレン溶解液を、漏水個
所及び補修個所に塗布、注入又は導入することによりポ
リスチレン製屋上断熱材を溶解してゲルを生成せしめ、
この溶解ゲルで以て防水層の亀裂部及びクラック部を被
膜防水することを特徴とするポリスチレン溶解液を用い
る防水補修工法。 - 【請求項2】 グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチ
ル又は琥珀酸ジメチルのいずれか1つ、あるいはそれら
を適宜組み合わせた二塩基酸エステルと、d−リモネン
と、酢酸イソアミルと、プロピオン酸ベンジルと、酪酸
エチルとから構成されるポリスチレン溶解液を、ポリス
チレン製品又は産業廃棄物に接触させることにより、ポ
リスチレンの気泡を崩壊させてポリスチレン製品又は産
業廃棄物を溶解したゲルを得、このゲルを漏水個所及び
補修個所に塗布、注入又は導入することにより、防水層
の亀裂部及びクラック部を被膜防水することを特徴とす
るポリスチレン溶解ゲルを用いる防水補修工法。 - 【請求項3】 コンクリ−ト製屋上に張られたシンダ−
間の収縮目地を撤去し、その撤去部分より前記溶解液又
は溶解ゲルを塗布及び/又は注入することを特徴とする
請求項1又は2に記載の防水補修工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7278413A JP3023499B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | ポリスチレン溶解液又はポリスチレン溶解ゲルを用いる防水補修工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7278413A JP3023499B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | ポリスチレン溶解液又はポリスチレン溶解ゲルを用いる防水補修工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09100463A JPH09100463A (ja) | 1997-04-15 |
JP3023499B2 true JP3023499B2 (ja) | 2000-03-21 |
Family
ID=17597005
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7278413A Expired - Fee Related JP3023499B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | ポリスチレン溶解液又はポリスチレン溶解ゲルを用いる防水補修工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3023499B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9415892B2 (en) | 2010-11-11 | 2016-08-16 | Ube Industries, Ltd. | Container for nonaqueous electrolyte solution, nonaqueous electrolyte solution to put in container, and method for storing nonaqueous electrolyte solution |
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KR100759066B1 (ko) * | 2007-07-02 | 2007-09-19 | 주식회사 대겸 | 폐 발포폴리스티렌을 이용한 난연성 폴리스티렌 제조방법 |
KR101291700B1 (ko) * | 2012-07-26 | 2013-07-31 | 진상기 | 반도체용 wet 장비의 싱크대 보수 보강방법 |
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1995
- 1995-10-02 JP JP7278413A patent/JP3023499B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9415892B2 (en) | 2010-11-11 | 2016-08-16 | Ube Industries, Ltd. | Container for nonaqueous electrolyte solution, nonaqueous electrolyte solution to put in container, and method for storing nonaqueous electrolyte solution |
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Publication number | Publication date |
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JPH09100463A (ja) | 1997-04-15 |
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