JP3023076U - 家具等調度品の転倒防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 強い構造となっている床面を利用するように
した、強度的信頼性の高い家具等調度品の転倒防止装置
を提供する。 【構成】 建物における床面に対して固定する受具と、
この受具に掛け外し可能の状態として家具等調度品の下
面に固定する掛具と、これ等受具、掛具の掛止状態を維
持する位置として家具等調度品の下部に設けた固定ネジ
とを備えたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、家庭用家具、ショーケース、ロッカー等屋内調度品が地震の際にフ ロアーの上で遊動および転倒しないようにするための家具等調度品の転倒防止装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、天井や側面の壁を利用して家具の転倒を防ぐようにした転倒防止装置は 一般に使用されている。そして、消費者の大半はこれ等天井や側面壁が強い構造 になっているものと信頼して使用している。しかし、ボード、合板、モルタル壁 は意外に脆くネジや釘がきかない状態になっていることが多く強度的信頼性に欠 けるところがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案者は、家屋の中で床面が建築関係法規によって強い構造とするように義 務づけられている点に着眼して本考案を案出したものであって、強度的信頼性が より高い家具等調度品の転倒防止装置を提供するという目的を達成するに至った ものである。

【０００４】

【課題を解決しようとする手段】

上記目的を達成するために本考案に係る家具等調度品の転倒防止装置は、建物 における床面に対して固定する受具と、この受具に掛け外し可能の状態として家 具等調度品の下面に固定する掛具と、これ等受具、掛具の掛止状態を維持する位 置として家具等調度品の下部に設けた固定ネジとを備えたものである。

【０００５】

【実施例】

図１および図２に示す第１実施例は、建物における床面１に対して木ネジ２に より固定する受具３と、この受具３に掛け外し可能の状態として家具４の底壁５ の下面に木ネジ６により固定する掛具７と、これ等受具３、掛具７の掛止状態を 維持する位置としておよび家具４の中からネジ廻せる状態として底壁５に設けた 固定ネジ８を備えているものであって、受具３および掛具７は次のように構成さ れているものである。

【０００６】 受具３は、金属小片をＬ状に折曲し且つその垂直部１０の上端縁をＬ状に折曲 して家具４の浮上り阻止部１１を同じく水平部１２の前端縁をＬ状に折曲して同 家具４の前ズレ阻止部１３をそれぞれ形成すると共に水平部１２に床面１への取 付孔１４を穿設したものであり、 また、掛具７は、金属小片を逆さのＵ字状に折曲し且つその前後両垂直辺部を 中間で外方に折曲して前方向き舌状部１５および後方向き舌状部１６を形成し、 前方向き舌状部１５に雌ネジ１７をまたＵ字状部の背辺個所に家具４の底壁５へ の取付孔１８を穿設したものであって、

【０００７】 これ等受具３、掛具７は各々、図１に示すように家具４の底部の後側個所に取 付けられ、家具４における浮上り阻止部１１の下に掛具７における後方向き舌状 部１６が潜入状態で掛止し且つ掛具７における前方向き舌状部１５に穿設した雌 ネジ１７に対して螺着された固定ネジ８の先端部が受具３における前ズレ阻止用 部１３に係止することによって掛止の状態の維持をなすようにしたものであり、 また固定ネジ８を戻してその先端部を前ズレ阻止用部１３より外れた状態として から家具４を前方にズラして後方向き舌状部１６を浮上り阻止部１１より外すこ とによって掛止の状態の解除をなすようにしたものであり、背後に家屋の壁２０ 等が存する場合のように手前側にのみ倒れる危険のあるときに使用するようにし たものである。

【０００８】 図３および図４に示す第２および第３実施例は、基本的には上記第１実施例と 同じ構成となっている受具２３および掛具２４を底部の前・後方個所に、また基 本的には上記第１実施例と同じ構成となっている固定ネジ２５を前方個所にそれ ぞれ設けたものであって、前側にも後側にも倒れてしまう危険性のある家具２１ 、２２に使用するようにしたものである。

【０００９】 図５に示す第４実施例は、床面１に木ネジ２７で固定された段部２８付き金物 ２９が受具として機能し、取付金具３０を介して家具３１の底部に木ネジ３２に より取付けられたアジヤストボルト３３が掛具として機能し、上記段部２８に係 合してズレを阻止するネジ３４が固定ネジとして機能するようにしたものである 。

【００１０】 図６に示す第５実施例は、床面１に釘３５で固定された雌ネジ孔３６付き板材 ３７が受具として機能し、家具３８の底部に取付けられたネジ３９が上記雌ネジ 孔３６に螺着して掛具および固定ネジとして機能するようにしたものである。尚 、図中４０はアジヤストネジ装置を示す。

【００１１】 図７に示す第６実施例は、上記第１実施例と同様の構成の受具３および掛具７ を利用してキャスター４２付き家具４３の前方への転倒を防止するようにし、ま た家具４３の底面の前側個所に設けられたアジヤストネジ４４に固定ネジ代替金 具４５を係止して受具３および掛具７の掛止状態を維持するようにしたものであ る。

【００１２】 図８に示す第７実施例は、上記第６実施例とキャスター４２が受具３から延長 された台板部４６の上に載っている点、固定ネジ代替金具４５の代りに車止め部 材４７を用いた点いおいて異っており、他はほぼ同じく構成となっているもので ある。

【００１３】

【作用】

本考案に係る転倒防止装置によるときには、家屋の中で強い構造となっている 床面に家具を固定することが可能になる。

【００１４】

【考案の効果】 本考案は上記のように建物における床面に対して固定する受具と、この受具に 掛け外し可能の状態として家具等調度品の下面に固定する掛具と、これ等受具、 掛具の掛止状態を維持する位置として家具等調度品の下部に設けた固定ネジとを 備えたことを特徴とするので、家具等に取付けた掛具と床面に取付けた受具を掛 止状態とし且つ当該掛止状態を固定ネジにより維持した状態とされた場合には、 家具等のズレおよび転倒を防止することができ、地震の対策に極めて好適である ものであり、特に建築関係法規によって強い構造とするように義務づけられてい る床面を利用するようにしたので、極めて強度的信頼性が高いものであり、そし て請求項２に係る転倒防止装置は前側にも後側にも倒れてしまう危険性がある場 合に有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す要部の断面図であ
る。

【図２】同じく要部の分解斜視図である。

【図３】本考案の第２実施例を示す要部の断面図であ
る。

【図４】本考案の第３実施例を示す要部の断面図であ
る。

【図５】本考案の第４実施例を示す要部の断面図であ
る。

【図６】本考案の第５実施例を示す要部の断面図であ
る。

【図７】本考案の第６実施例を示す要部の断面図であ
る。

【図８】本考案の第７実施例を示す要部の断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 床面 ２ 木ネジ ３ 受具 ４ 家具 ５ 底壁 ６ 木ネジ ７ 掛具 ８ 固定ネジ １０ 垂直部 １１ 浮上り阻止部 １２ 水平部 １３ 前ズレ阻止用部 １４ 取付孔 １５ 前方向き舌状部 １６ 後方向き舌状部 １７ 雌ネジ １８ 取付孔 ２０ 壁 ２１、２２ 家具 ２３ 受具 ２４ 掛具 ２５ 固定ネジ ２６ 床面 ２７ 木ネジ ２８ 段部 ２９ 金物 ３０ 取付金具 ３１ 家具 ３２ 木ネジ ３３ アジヤストボルト ３４ ネジ ３５ 釘 ３６ 雌ネジ孔 ３７ 板材 ３８ 家具 ３９ ネジ ４０ アジヤストネジ装置 ４２ キャスター ４３ 家具 ４４ アジヤストネジ ４５ 固定ネジ代替金具 ４６ 台板部 ４７ 車止め部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)実用新案権者 395010886 山本 純子 東京都荒川区西尾久３丁目20番11号 (72)考案者 山本 恵一 東京都荒川区西尾久３丁目20番11号

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 建物における床面に対して固定する受具
   と、この受具に掛け外し可能の状態として家具等調度品
   の下面に固定する掛具と、これ等受具、掛具の掛止状態
   を維持する位置として家具等調度品の下部に設けた固定
   ネジとを備えたことを特徴とする家具等調度品の転倒防
   止装置。
2. 【請求項２】 建物における床面に対して固定する前後
   １対の受具と、これ等受具に掛け外し可能の状態として
   家具等調度品の下面の前後個所に固定する掛具と、これ
   等受具、掛具の掛止状態を維持する位置として家具等調
   度品の下部に設けた固定ネジとを備えたことを特徴とす
   る家具等調度品の転倒防止装置。