JP3023043U - アルバム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルバムにおいて、高級感、重厚感を醸しだ
すと共に、思い出として残るように写真を配置すること
にある。 【構成】 台紙６０が挿入された布６２上に、所定のデ
ザインＤが施されていると共に、写真２０が固定され、
かつ布６２と写真２０が透明なシート３０で被覆されて
いることを特徴とするアルバムである。また、所定の期
間において、過去から現在までの各年代の写真を貼付す
ると共に、その後の将来の各年代の写真も貼付できるよ
うにし、かつ所定のデザインＤを施すようにしたことを
特徴とするアルバムである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はアルバム、特に高級感と重厚感を醸しだすと共に、思い出に残るよう な写真の配置をしたアルバムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、成人式、結婚式、七五三等の記念行事を行う場合には、その記念の ために本人の写真がとられ、その写真がアルバムに貼付されることは、よく知ら れている。

【０００３】 このようなアルバムは、一般には、写真がその用紙に対して段差がある状態で 貼付されていること、及び写真の周りが無地であり、その写真の本人にふさわし いデザインが施されていないために無味乾燥であるという課題があった。

【０００４】 この課題を解決するために、本願の出願人は、平成６年１０月２７日に実用新 案登録願（実願平６−１４４１３）を提出した。 この実用新案登録願に開示された考案により、写真を用紙に対して平坦な状態 に配置すると共に、写真に写っている人にふさわしいデザインを施すという技術 効果を奏することとなった。

【０００５】 しかしながら、上記実願平６−１４４１３に開示された考案に係るアルバムに は、全体として変化がなく、面白味に欠け、かつ表現の仕方が単調であるという 課題があった。

【０００６】 この課題を解決するために、本願の出願人は、平成６年１２月１４日に実用新 案登録願（実願平６−１６５３７）を提出した。 この実願平６−１６５３７に開示された考案により、変化をもたせることによ り、写真に写っている人を十分表現すると共に、面白く見ることができるアルバ ムを提供するという技術的効果を奏することとなった。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

従来のアルバムには、次のような課題がある。 （１）高級感、重厚感に欠ける。 従来のアルバムは、いずれも写真を貼付する台紙として紙を使用している。 従って、高級感、重厚感に欠ける。 特に、結婚式や銀婚式等のアルバムには、紙だけを使用した場合には、軽薄な 感じがして適切でない場合が多い。

【０００８】 （２）写真の特徴を生かしていない。 即ち、写真の最大の特徴は、写真に写っている人のその時代の姿を最も忠実に 残す静止媒体という点にある。 この点で、文章や絵画等の静止媒体は、写真に比べて忠実度では劣ることは明 らかである。 しかし、従来のアルバムは、この写真の特徴を十分に生かしているとはいい難 い。

【０００９】 即ち、過去、現在、未来にわたって思い出として自分自身に残ると共に、親戚 等第三者にも残しておくような写真の配置を持ったアルバムは、存在しない。

【００１０】 本考案の目的は、アルバムにおいて、高級感、重厚感を醸しだすと共に、思い 出として残るように写真を配置することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

上記課題は、台紙６０が挿入された布６２上に、所定のデザインＤが施されて いると共に、写真２０が固定され、かつ布６２と写真２０が透明なシート３０で 被覆されていることを特徴とするアルバムである第１考案、及び所定の期間にお いて、過去から現在までの各年代の写真を貼付すると共に、その後の将来の各年 代の写真も貼付できるようにし、かつ所定のデザインＤを施すようにしたことを 特徴とするアルバムである第２考案により、解決される。

【００１２】

【作用】

（１）上記第１考案の構成によれば、アルバム全体が布６２で形成されている。 布は、一般に、紙に比べて柔らかく、高級感、重厚感を出すことができる。 従って、全体が紙で形成されている従来のアルバムに比べて、高級感、重厚感 が一層醸しだされるようになった。

【００１３】 （２）また、上記第２考案によれば、所定の期間、例えば、出生から現在までの 写真が貼付されていると共に、将来の写真も貼付可能である。 従って、アルバムを見た場合に、自分自身のみならず、第三者が見ても、思い 出として残り、写真の特徴を十分に生かしている。

【００１４】

【実施例】

以下、本考案を、実施例により添付図面を参照して、説明する。

【００１５】 Ａ．第１考案 図１は、第１考案の第１実施例を示す斜視図である。 同図において、参照符号６０は台紙、６２は布、２０は写真、３０は透明なシ ートである。

【００１６】 上記台紙６０は、布６２の芯となる紙であって折れ曲がらないように成るべく 厚い紙が好ましい。 この台紙６０が挿入された布６２上には、所定のデザインＤが施されていると 共に、写真２０が固定されている。 所定のデザインＤは、色彩も含み、そのアルバムにふさわしいものでなくては ならない。

【００１７】 そのためには、先ず、そのアルバムの作成目的を十分考慮する必要がある。 例えば、成人式のためか、結婚式のためか、七五三のためか、銀婚式のためか 等である。 次に、例えば、成人式の場合であれば、写真２０に写っている人が、男性か女 性か、その人の雰囲気、その写真２０がカラーか白黒か等を考慮する。 このように種々の観点から、その人に合ったデザインＤを考える。

【００１８】 また、布６２と写真２０とは透明なシート３０で被覆されており、布６２と写 真２０が古くなって変色しないように保護されている。 この透明なシート３０としては、例えば、粘着性を持つ透明シート（商品名： フリスケットペーパー、マスキングシート等）がある。

【００１９】 上記構成を有する第１考案に係るアルバムの加工方法を、図２に基づいて、説 明する。 先ず、図２に示すように、台紙６０上に、写真２０に写っている人に合った所 定のデザインＤが施された布６２を、両面から積層する。

【００２０】 次に、このデザインＤが施された布６２に、写真２０をのり等で固定する（矢 印ｆ）。 最後に、上記布６２と写真２０の上方から、透明なシート３０を積層する（矢 印ｇ）。

【００２１】 この状態で、ラミネート加工を施すことにより、台紙６０と布６２と写真２０ と透明シート３０が一体となってアルバムが完成する。

【００２２】 また、この透明なシート３０は、表面に光沢がないほうが、写真２０が見やす いので、好ましい。

【００２３】 図３は、第１考案の第２実施例を示す斜視図である。 この第２実施例は、台紙６０が挿入され、所定のデザインＤが施されていると 共に、写真２０が固定された布６２が複数枚綴じられており、各ページには、異 なったデザインＤが施され、かつ各ページの写真２０の固定箇所も異なり、また 写真２０の形状も異なっている。

【００２４】 Ｂ．第２考案 図４は、第２考案の第１実施例を示す図である。 この第１実施例は、出生から現在まで、例えば、３０年史であり、出生から３ ０才の現在までの写真を貼付すると共に、破線で示すように、３１才からの将来 の写真をも貼付できるようにしたものである。

【００２５】 各写真は、０才から１年ごとに貼付されており、その下にその年の社会の主な 出来事が印刷されている。 又は、この社会の出来事は、印刷ではなく、空欄にしておいて、写真の配置が 完成してから、父や母等他の人が記入してもよい。

【００２６】 このアルバムには、所定のデザインの一種としてのメッセージ欄が設けられて いる。 このメッセージ欄には、本人の生年月日、血液型、性格等の他、父、母、友人 等の言葉が記入できるようになっている。

【００２７】 図５は、第２考案の第２実施例を示す図である。 この第２実施例は、出生から記念日まで、例えば、成人式までであり、出生か ら２０才の現在までの写真を貼付すると共に、破線で示すように、２１才からの 将来の写真をも貼付できるようにしたものである。

【００２８】 各写真は、０才から１年ごとに２０才まで貼付されており、これと対応できる ように、父と母の各年代の写真も貼付されている。

【００２９】 この写真を見れば、本人が父親似であるか、母親似であるかが誰にでも分かり 、一層興味を増すことになる。 また、各年代の写真の下に、その年の社会の主な出来事を印刷したり、記入し てもよい。

【００３０】 このアルバムには、所定のデザインの一種としてのメッセージ欄が設けられて いる。 このメッセージ欄には、本人から両親へ送る言葉の他に、父、母、友人等の言 葉が記入できるようになっている。

【００３１】 図６は、第２考案の第３実施例を示す図である。 この第３実施例は、ある記念すべき日、例えば、結婚した日から２０年目（結 婚生活２０年史）の現在までの写真を貼付すると共に、破線で示すように、２１ 年目からの将来の写真をも貼付できるようにしたものである。

【００３２】 各写真は、夫婦揃って写っていると共に子供が生まれてからはその子供も交え て写っており、１年目から順次貼付されており、その下にその年の社会の主な出 来事と、その夫婦の主な出来事が印刷されている。 又は、この社会と夫婦の出来事は、印刷ではなく、空欄にしておいて、写真の 配置が完成してから、記入してもよい。

【００３３】 このアルバムには、所定のデザインの一種としてのメッセージ欄が設けられて いる。 このメッセージ欄には、結婚生活２０年目の言葉として、夫から、妻から、ま た、子供からのものがそれぞれ記入できるようになっている。

【００３４】 次に、第２考案の構造を説明する。 上記図４から図６に開示された第２考案の構造については、図１から図３まで に開示したいわゆる布アルバムでもよく、また後述する紙アルバムでもよい。

【００３５】 以下、紙アルバムを、図７と図８に基づいて、詳述する。 図７において、参照符号１０は用紙、１２は開口部、２０は写真、３０は透明 なシートである。 上記用紙１０は、写真２０を固定する紙であって、例えば、図示するように、 矩形状であり、表紙４０が取り付けられていて見開きができるようになっている 。 この用紙１０上には、所定のデザインＤが施されている。

【００３６】 上記所定のデザインＤが施された用紙１０には、写真２０の大きさに対応する 大きさの開口部１２が形成されている。 この開口部１２は、例えば、写真２０が図示するように矩形であれば矩形の、 円形であれば円形の形状を有している。 また、開口部１２の大きさは、写真２０の大きさに対応してほぼ同じ程度であ あり、後述するように、写真２０を開口部１２内に固定した場合に（図７（Ａ） 、図７（Ｂ））、隙間ができないような大きさである。

【００３７】 この開口部１２内には、上記写真２０が固定されている。 固定手段としては、図７（Ｂ）に示すように、例えば、セロテープ５０がある 。

【００３８】 即ち、図７（Ｂ）において、上記写真２０の裏面の周縁部と、用紙１０の裏面 であって開口部１２の周縁部とを、４箇所において、セロテープ５０により固定 する。

【００３９】 これにより、図７（Ｃ）に示すように、写真２０はセロテープ５０で固定され て、上記開口部１２内に適合するので、写真２０と用紙１０との間には、段差が なく、両者間は平坦になる。

【００４０】 更に、上記用紙１０の開口部１２内に固定された写真２０と、この写真２０の 周囲の用紙１０の部分が透明なシート３０で被覆されており、写真２０が古くな って変色しないように保護されている。 この透明なシート３０としては、例えば、粘着性を持つ透明シート（商品名： フリスケットペーパー、マスキングシート等）がある。

【００４１】 上記構成を有する紙アルバムの加工方法を説明する。 先ず、図７（Ａ）に示すように、表紙４０が取り付けられた用紙１０上に、写 真２０に写っている人に合った所定のデザインＤを施す。

【００４２】 次に、このデザインＤが施された用紙１０の略中央部に、写真２０の大きさに 対応した大きさの開口部１２を形成する。 この場合、開口部１２は、挟みやナイフ等を使用することにより、形成する。

【００４３】 次いで、この形成した開口部１２内に写真２０を固定する（図７（Ａ）の矢印 ａ）。 固定手段としては、例えば、既述したセロテープ５０があり、図７（Ｂ）に示 すように、上記写真２０の裏面の周縁部と、用紙１０の裏面であって開口部１２ の周縁部とを、４箇所において、セロテープ５０により固定する。

【００４４】 最後に、上記写真２０と用紙１０の上方から、透明なシート３０を貼付すれば （図７（Ａ）の矢印ｂ）、紙アルバムが完成する（図７（Ｄ））。

【００４５】 この透明なシート３０を貼付する手段としては、手作業の他に、現在盛んにカ ード等に利用されているパウチ加工を応用してもよい。

【００４６】 また、この透明なシート３０は、表面に光沢がないほうが、写真２０が見やす いので、好ましい。

【００４７】 図８は、第２考案の構造の他の実施例を示す図である。 図７に示す実施例と異なるのは、異なる大きさの第１用紙１０１と第２用紙１ ０２を使用することにより、第１用紙１０１の第１開口部１２１内に写真２０が 固定され、更に、該第１用紙１０１が、第２用紙１０２の第２開口部１２２内に 、固定されている点である（図７（Ｃ））。

【００４８】 即ち、上記用紙１０が第１用紙１０１と第２用紙１０２とから構成されている と共に、第２用紙１０２が第１用紙１０１より大きく、上記デザインＤが第１用 紙１０１上に施されたデザインＤ１と、第２用紙１０２上に施されたデザインＤ ２とから構成されている（図７（Ｃ））。

【００４９】 また、上記開口部１２が第１用紙１０１に形成された第１開口部１２１と、第 ２用紙１０２に形成された第２開口部１２２とから構成され、第２開口部１２２ が第１開口部１２１より大きい（図７（Ｃ））。

【００５０】 図８に示す紙アルバムの加工方法は、次のとおりである。 先ず、図７（Ａ）に示すように、所定のデザインＤ１が施された第１用紙１０ １の略中央部に、第１開口部１２１を形成し、この第１開口部１２１内に、セロ テープ等を用いることにより、写真２０を固定する（矢印ｃ）。

【００５１】 次に、所定のデザインＤ２が施され、かつ表紙４０がついている第２用紙１０ ２の略中央部に、第２開口部１２２を形成して、この第２開口部１２２内に、写 真２０が固定された第１用紙１０１を、セロテープ等を用いることにより、固定 する（図７（Ｂ）の矢印ｄ）。

【００５２】 最後に、上記写真２０と用紙１０の上方から、透明なシート３０を貼付すれば （図７（Ｂ）の矢印ｅ）、紙アルバムが完成する（図７（Ｃ））。

【００５３】 上記図７と図８においては、用紙１０に開口部１２を形成することにより、写 真２０をこの開口部１２内に固定した。 しかし、本考案は、これに限らず、所定のデザインＤが施された用紙１０と写 真２０とが一体的に形成され、用紙１０と写真２０が透明なシート３０で被覆さ れているように、構成してもよい。

【００５４】 具体的には、写真２０をスキャナを介してコンピュータ（例えば、マッキント ッシュ）に読み込んで、所定のデザインＤをコンピュータの画面上で施し、それ をプリントすることにより、写真２０と用紙１０が一体となって出来上がる。 後は、この写真２０と用紙１０の上方から透明なシート３０を、パウチ加工等 を利用することにより、貼付すればよい。 更に、上記布アルバム（図１から図３まで）と紙アルバム（図７、図８）の適 用例としては、成人式、結婚式、七五三、クリスマス等の記念日用のアルバムが ある。 即ち、例えば、成人式用だけの一冊のアルバム、クリスマス用だけの一冊のア ルバムである。 また、布アルバム（図１）又は、紙アルバム（図７、図８）を額縁の中に入れ ることにより鑑賞するいわゆるデザインピクチャーにも、適用できる。

【００５５】 以下、上記構成を有する本考案の作用を説明する。 （１）作用１ 上記図１、図２、図３に示す第１考案の構成によれば、アルバム全体が布６２ で形成されている。 布は、一般に、紙に比べて柔らかく、高級感、重厚感を出すことができる。

【００５６】 従って、全体が紙で形成されている従来のアルバムに比べて、高級感、重厚感 が一層醸しだされるようになった。

【００５７】 （２）作用２ また、図４、図５、図６に示す第２考案によれば、所定の期間、例えば、出生 から現在までの写真が貼付されていると共に、将来の写真も貼付可能である。 従って、アルバムを見た場合に、自分自身のみならず、第三者が見ても、思い 出として残り、写真の特徴を十分に生かしている。

【００５８】

【考案の効果】

上記のとおり、本考案によれば、台紙６０が挿入された布６２上に、所定のデ ザインＤが施されていると共に、写真２０が固定され、かつ布６２と写真２０が 透明なシート３０で被覆されていることを特徴とするアルバムである第１考案、 及び所定の期間において、過去から現在までの各年代の写真を貼付すると共に、 その後の将来の各年代の写真も貼付できるようにし、かつ所定のデザインＤを施 すようにしたことを特徴とするアルバムである第２考案という技術的手段が講じ られた。

【００５９】 上記上記第１考案の構成によれば、アルバム全体が布６２で形成されているの で、全体が紙で形成されている従来のアルバムに比べて、高級感、重厚感が一層 醸しだされるようになった。

【００６０】 また、上記第２考案の構成によれば、所定の期間、例えば、出生から現在まで の写真が貼付されていると共に、将来の写真も貼付可能であるので、アルバムを 見た場合に、自分自身のみならず、第三者が見ても、思い出として残り、写真の 特徴を十分に生かしている。

【００６１】 即ち、アルバムにおいて、高級感、重厚感を醸しだすと共に、思い出として残 るように写真を配置するという技術的効果を奏することとなった。

【００６２】

【図面の簡単な説明】

【図１】第１考案の第１実施例を示す斜視図である。

【図２】第１考案の第１実施例を示す断面図である。

【図３】第１考案の第２実施例を示す斜視図である。

【図４】第２考案の第１実施例を示す図である。

【図５】第２考案の第２実施例を示す図である。

【図６】第２考案の第３実施例を示す図である。

【図７】第２考案の構造を示す図である。

【図８】第２考案の他の構造を示す図である。

【符号の説明】

１０ 用紙 １２ 開口部 ２０ 写真 ３０ 透明なシート ６０ 台紙 ６２ 布 Ｄ 所定のデザイン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 台紙６０が挿入された布６２上に、所定
   のデザインＤが施されていると共に、写真２０が固定さ
   れ、かつ布６２と写真２０が透明なシート３０で被覆さ
   れていることを特徴とするアルバム。
2. 【請求項２】 所定の期間において、過去から現在まで
   の各年代の写真を貼付すると共に、その後の将来の各年
   代の写真も貼付できるようにし、かつ所定のデザインＤ
   を施すようにしたことを特徴とするアルバム。