JP3022397U - 衣料用ハンガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で且つスムーズな摺動機構を備えた衣料
用ハンガーを提供する。 【解決手段】 左右の腕部１a の内側に複数個の凹部５
が所定のピッチで形成された枠状の本体１と、該本体１
の首部に設けられたフック２と、前記腕部１a に摺動自
在に嵌着されたアームカバー３とで成り、前記アームカ
バー３は、嵌着時に前記腕部１a の凹部５に嵌合する凸
部４a が形成された弾性の有る摺動体４を備えた構成と
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、衣料用ハンガーに関し、特に肩幅を自在に調整できる摺動式の衣料 用ハンガーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

衣料用ハンガーの腕部に洋服や着物等の袖を通して吊り下げておく場合、衣類 のサイズによっては腕部が短すぎて引っ掛けた衣類がずり落ちたり、或いは肩部 に皺が寄ったりする等の不都合がしばしば発生する。このようなことから、吊り 下げる衣類のサイズに応じて腕部の丈（肩幅）が自在に調整できる摺動機構を備 えた摺動式の衣料用ハンガーも使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、係る摺動機構は複雑、且つ高価なものとなり、しかも、吊り下 げた衣類の荷重が摺動機構に影響して摺動がスムーズでないものも多く、どれも 使い勝手の悪いものであった。

【０００４】 本考案は、上記摺動式ハンガーの欠点を解消し、安価で且つスムーズな摺動機 構を備えた衣料用ハンガーを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

即ち、本考案では、左右の腕部（１a ）内側に複数個の凹部（５）が所定のピ ッチで形成された枠状の本体（１）と、該本体（１）の首部に設けられたフック （２）と、前記腕部（１a ）に摺動自在に嵌着されたアームカバー（３）とで成 り、前記アームカバー（３）は、嵌着時に前記腕部（１a ）の凹部５に嵌合する 凸部（４a ）が形成された弾性の有る摺動体（４）を備えた構成とする。

【０００６】 又、本考案では、前記摺動体（４）が、その端部の膨出突状部（４b ）を前記 アームカバー（３）側面の嵌入孔（８）に挿嵌させて着脱自在に取り付けられた 構成とする。

【０００７】 更に、本考案では、前記の腕部（１a ）の凹部（５）形成面に突起（６）を設 けると共に前記アームカバー（３）に前記突起（６）と当接可能な止め具（７） を設け、前記アームカバー（３）伸長の際のストッパー（９）を形成した構成と する。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の実施形態を図１、図２に基づいて説明する。図１(a) は本考 案に係る衣料用ハンガーの構造を示す正面断面図、図１(b) は同、側面断面図、 図２はアームカバーを伸長させた衣料用ハンガーの正面図である。

【０００９】 本衣料用ハンガーの本体１は、左右に傾斜させて設けた腕部１a 、１a と、こ の腕部１a 、１a を支持する底部１b で構成される三角形状の合成樹脂製の枠体 で、この本体１の首部に鉤型のフック２が取り付けてある。又、上記腕部１a の 内側には蒲鉾状の凹部５が所定のピッチで複数個形成されており、更に、この腕 部１a を覆うように断面Ｕ字型のアームカバー３が嵌着されている。このアーム カバー３はハンガーの肩幅調整用で、その内側に装着されている摺動体４によっ て摺動自在とされる。

【００１０】 即ち、この摺動体４は断面への字形に曲成された合成樹脂製の四角形の薄板で 、その頂部に前記腕部１a の凹部５と嵌合する凸部４a が形成されており、本体 １にアームカバー３を嵌着した後、アームカバー３の下側より腕部１a を挟み込 むようにしてこの摺動体４を取り付けると、その弾性によって摺動体４の頂部が 腕部１a の内側の面に圧接し、その凸部４a と凹部５が嵌合してアームカバー３ が腕部１a に固定される。

【００１１】 次に、固定されたアームカバー３を腕部１a に沿って外側へ引き出すと、アー ムカバー３は、その凸部４a を腕部１a の内側に圧接させながら弾性による適度 の摩擦力でスライドし、凸部４a を所定ピッチの凹部５に嵌合させつつ伸長され ていくため、図２に示すように腕部１a を所望の肩幅に簡単に設定・固定するこ とができる。

【００１２】 この場合、既述のように摺動体４とアームカバー３とは独立構造であるため、 吊した衣類等の荷重がアームカバー３を変形させることなく、この摺動体４の弾 性で吸収されるため（荷重が掛かると摺動体４のへの字形状が潰れるように変形 する）、摺動は極めてスムーズである。

【００１３】 又、係る摺動機構は摺動体４を摺動側であるアームカバー３に取り付けた構造 であることから、弾性による摺動体４の緩衝作用がより効果的となり、スムーズ な伸縮操作が実現できる。

【００１４】 更に、図１(b) に示すように、摺動体４の取付は四隅の膨出突状部４b をアー ムカバー３の両脇の４個の嵌合孔８に嵌め込む方式で、一旦取り付ければ簡単に は外れることはない。係る取付機構は、接着、或いは捩子止めといった煩雑な作 業を不要とするため、組立は簡単で極めて安価である。

【００１５】 又、凹部５の形成面の所定箇所に突起６を設けると共に、摺動側であるアーム カバー３の一端に止め具７を設けてストッパー９とし、アームカバー３が一杯ま で伸長された時、これら突起６と止め具７が互いに当接してアームカバー３の脱 落が防止されるようになっている。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、アームカバーに摺動体を取り付け、こ の摺動体の凸部を腕部内側の凹部に圧接・嵌合させながら摺動させる構造とした ので、吊した衣類等の荷重がこの摺動体の弾性で吸収されるためアームカバーが 荷重で変形することがなくなり、肩幅の伸縮が極めてスムーズとなる。

【００１７】 又、本考案によれば、上記摺動体の取付をワンタッチ操作の嵌込構造としたの で、接着や捩子止め等の煩雑な作業が不要となり、組立が簡略化されてコストダ ウンが可能となる。

【００１８】 更に、本考案によれば、腕部とアームカバーにストッパーを設けたので、うっ かりしてア−ムカバーを強く引き出したとしても、アームカバーが抜け落ちる心 配は無い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による衣料用ハンガーの構造を示す図
で、(a) は正面断面図、(b) は側面断面図ある。

【図２】同、アームカバーを伸長させた衣料用ハンガー
の正面図である。

【符号の説明】

１ 本体 １a 腕部 ２ フック ３ アームカバー ４ 摺動体 ４a 凸部 ４b 膨出突状部 ５ 凹部 ６ 突起６ ７ 止め具 ８ 嵌入孔 ９ ストッパー

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右の腕部（１a ）内側に複数個の凹部
   （５）が所定のピッチで形成された枠状の本体（１）
   と、 該本体（１）の首部に設けられたフック（２）と、 前記腕部（１a ）に摺動自在に嵌着されたアームカバー
   （３）とで成り、 前記アームカバー（３）は、嵌着時に前記腕部（１a ）
   の凹部（５）に嵌合する凸部（４a ）が形成された弾性
   の有る板状の摺動体（４）を備えて成る衣料用ハンガ
   ー。
2. 【請求項２】 前記摺動体（４）が、その端部の膨出突
   状部（４b ）を前記アームカバー（３）側面の嵌入孔
   （８）に挿嵌させて着脱自在に取り付けられて成る請求
   項１記載の衣料用ハンガー。
3. 【請求項３】 前記の腕部（１a ）の凹部（５）形成面
   に突起（６）を設けると共に前記アームカバー（３）に
   前記突起（６）と当接可能な止め具（７）を設け、前記
   アームカバー（３）伸長の際のストッパー（９）を形成
   して成る請求項１又は請求項２記載の衣料用ハンガー。