JP3022105U - ガラスアンテナ - Google Patents

ガラスアンテナ

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JP3022105U
JP3022105U JP1995009090U JP909095U JP3022105U JP 3022105 U JP3022105 U JP 3022105U JP 1995009090 U JP1995009090 U JP 1995009090U JP 909095 U JP909095 U JP 909095U JP 3022105 U JP3022105 U JP 3022105U
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龍昭 谷口
一生 重田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視界を確保しつつ受信感度の高いガラスアン
テナを提案する。 【解決手段】 中空枠状の形状を有し、このガラスア
ンテナのパターンの横方向長さをx、前記給電部からの
前記ガラスアンテナのパターンの縦方向長さをy、受信
周波数の波長をλ、ガラス短縮率をαとすると、 8cm≦x≦30cm、10cm≦y≦30cm に設定され、さらに、このガラスアンテナは、車検証シ
ールが貼られる位置の近傍に設けられ、前記ウインドガ
ラス上端から10cmを超える位置における前記ガラスア
ンテナの横方向長さxは6.6cm以下に設定されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、車両等のガラスウインドに設けられるガラスアンテナおよびその 設定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用ガラスウインドはドライバの視界を規制するものであるために、そのウ インドに設けられるガラスアンテナには、視界を確保するなどのために、種々の 法規制がかけられている。そのために、ガラスアンテナの大きさ、幅、長さに自 由な設計が許されるものではなく一定の制限がある。
【0003】 ガラスアンテナはただでさえロッド型アンテナに比して感度の不利になるため に、上記法規制はアンテナ性能に大きな影響を与える。 特に法規制を意識したものというわけではないが、形状に工夫を凝らしたガラ スアンテナに関する従来技術に、例えば特公平3−74845号の車両用アンテ ナ装置や、特開平3−1703号のルーフガラスアンテナや、論文「広帯域・全 方向性円板モノポールアンテナ」(伊藤猷顯、関一 共著)等がある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
特公平3−74845号の車両用アンテナ装置は、金属製ピラーとアンテナと の関係に着目し、ピラー長をλ/2以下に、アンテナ長をλ/4以下に設定している 。このガラスアンテナは、ピラーとの関係に関心があるために基本的にはモノポ ール型アンテナであり、遵って幅方向についての言及がなく、それ故に、現状の 車両の大きさでは、せいぜいFM周波数帯のみにしか適用ができない。
【0005】 特開平3−1703号のルーフガラスアンテナも、長さ200〜1500mmの ループ状アンテナに設定され、さらに、給電点までの導電線を車両の縦軸方向中 心線に対して略平行に設定しているものである。しかし、この先行技術も、ルー プアンテナの全長には関心があるものの、そのアンテナの縦方向と幅方向の関係 に関心がないために、法律上の規制をクリアして高性能を達成するためには、2 00〜1500mmの範囲内で縦と横の長さを色々と変えることによって試行錯誤 を繰り返さなければならない。
【0006】 また、上記論文に示された円板モノポールアンテナは、円板の円形により広帯 域化を図ったものであって、そのために、このアンテナを車両用ガラスアンテナ に適用すると視界の妨げになる。視界を確保するために、大きさを小さくすると 、目標の性能を達成できない嫌いがある。 更に、特開昭50−24928号のように、バックミラー位置の後方にアンテ ナを設けることも提案されているものの、やはり、どのような大きさのアンテナ を設定するかについての示唆もない。
【0007】 そこで、本考案は斯かる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的 は、視界を確保しつつ且つ高い性能を確保したガラスアンテナを提供するもので ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、この考案の、ウインドガラス上部に設けられるガラ スアンテナは、 前記アンテナの上部に設けられた給電部と、 中空枠状の形状とを有し、 前記ガラスアンテナのパターンの横方向長さをx、前記給電部からの前記ガラ スアンテナのパターンの縦方向長さをy、受信周波数の波長をλ、ガラス短縮率 をαとすると、 y≦α・λ/4 x≦60cm−y に設定され、さらに、このガラスアンテナは、車検証シールを囲うように設けら れ、前記ウインドガラスの前方視界を妨げない部分の上端から所定距離を超える 位置における前記ガラスアンテナの横方向長さxは6.6cm以下に設定されている ことを特徴とする。
【0009】 縦方向部分で所定距離(例えば10cm)を超えるガラスアンテナ部分について は6.6cm下に抑えられているので、視界を確保できる。さらに車検証シールを展 着する部分は視界が落ちても問題はないので、此のアンテナの装着性が増す。し かも、ウインド上端から10cmを超えない部分については y≦α・λ/4、 x≦60cm−y と設定しているので、アンテナ受信性能は高い。
【0010】 請求項2の本考案に係るところの、ウインドガラス上部に設けられ、中空丸状 の形状を有したガラスアンテナは、 前記ガラスアンテナのパターンの直径が略7cm以上に設定され、さらに、定期 点検シールを囲うように設けられたことを特徴とする。 このようにすると、視界は確保され、更にシールとの形状の一致によって違和 感を覚えさせることもない。
【0011】 請求項3の本考案にかかる、自動車のフロントウインドガラス上部に設けられ るガラスアンテナは、 前記アンテナ上部に設けられた給電部と、 中空枠状の形状を有し、前記ガラスアンテナのパターンの横方向長さをx、前 記給電部からの前記ガラスアンテナのパターンの縦方向長さをy、受信周波数の 波長をλとすると、前記長さxとyは、 8cm≦x≦30cm、 10cm≦y≦30cm に設定され、さらに、このガラスアンテナは、車検証シールを囲むように設けら れ、前記ウインドガラスの前方視界を妨げない部分の上端から10cmを超える位 置における前記ガラスアンテナの横方向長さxは6.6cm以下に設定されているこ とを特徴とする。
【0012】 請求項4のガラスアンテナは粘着性シールを介してガラスに展着される。装着 に際して簡便さが増す。 請求項5のガラスアンテナは接地型アンテナであって、このガラスアンテナの 導体を接地するために車体側に接続するための把持部材を有する。接地のための 部材を有することにより、アンテナの後付けが可能になる。
【0013】 請求項6のガラスアンテナは、導電性アース部材を有し、車体側の金属に、こ の導電性アース部材を磁力を介して押しつけるための磁石部材を有する。磁石の 力で、アース部材が車体に押しつけられるので、容量結合の値が変動せず安定し た性能のガラスアンテナを提供できる。 請求項7のガラスアンテナによると、前記アース部材は銅薄膜の上に平板状磁 石がとりつけられ、このアース部材を前記ガラスアンテナに接続するための接続 部材を具備する。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下、本考案のガラスアンテナを自動車の例えばフロントガラスに適用した実 施形態を図面に基づいて説明する。 〈アンテナ配置〉 図1には、本考案のガラスアンテナが適用されたフロントガラスウインド10 0が車両の前方外部からの見た状態で示されている。即ち、図1の右側は車内の ドライバの左側に、左側はドライバの右側に相当する。
【0015】 このウインドガラス100には、そのガラスの車両内部側の表面に張られた3 つのアンテナ(10,20,30)が設けられている。アンテナ10は主にFM 電波ならびにTV電波を受信するためのアンテナで、図2に示された縦長のルー プ矩形形状で、横方向(車幅方向)長さがx1(一例として例えば10cm)、縦 方向の長さy1(一例として例えば20cm)を有する。アンテナ20は図3に示 されたように横長のループ矩形形状のアンテナである。また、ウインド100の 最も右側に設けられたアンテナ30は図4に示すように、円形のループ形状のア ンテナである。これら3つのアンテナ(10,20,30)でダイバシティアン テナシステムを構成する。
【0016】 これら3つのアンテナの横方向長さxと縦方向長さyには次のような関係があ る。即ち、受信周波数の波長をλ、ガラス短縮率をαとすると、 y≦λ/4・α … (1) 60cm−y≧x … (2) である。(2)式の意味するところ(xとyの和が60cmを越えないこと)は後 述するが、このように設定することで受信感度を確保できる。
【0017】 フロントガラスにアンテナを設ける場合、運転手の前方視野の妨げとならない ようにフロントガラスの中心線に対称に幅66mmで設けられた帯状部分の中に設 ける。更に、ウインド上方(あるいは下方)にアンテナを設ける場合には、次の 様にしてアンテナの横方向の幅を決定する。即ち、フロントウインドガラスが車 体にとりつけられた状態では周囲にセラミックコートやモールが存在することに なるが、それらによって視界が妨げられない部分の上端から下方に10cmまでの ウインド周辺に沿った領域ではガラスアンテナの幅に規制はないものの、上記上 端から下方に10cmを超えた領域では、66mmの幅を超えないようにする。即ち 、アンテナ下端部分から、前記上端から下方に計って10cmのアンテナ部分の位 置までを66mmの幅とするのが好ましい。
【0018】 ウインドガラスの下方にアンテナを設置する場合には、ウインドの前述した視 界を妨げられない部分の下端から上方に10cmの位置まではアンテナ幅に規制は ないものの、10cmを超えた位置では同じく幅は66mmを超えてはならない。そ こで、アンテナ上端部分から、前記下端から上方に計って10cmのアンテナ部分 の位置までを66mmの幅とするのが好ましい。
【0019】 アンテナ20(図3)については、x,yを、上記(1),(2)式を満足す る範囲で、さらに、運転手の視界が妨げにならないようにy2が100mm以内に 収まるように設定する。例えば、x2=15cm、y2=65mmとする。同じく、ア ンテナ30(図4)についても、その直径x3=y3を100mm以内(一例として 例えば80mm)に設定する。さらに、アンテナ10については、縦方向の長さL y を100mm以内に納め、横方向の長さLxを66mm以内に納める(例えば丁度6 6mm)ようにする。このようにすると、3つのアンテナ10,20,30は全て 運転手の視界が妨げにならないように設置されることになる。尚、アンテナ10 ,20,30については線幅の一定のものを用いる。
【0020】 アンテナ10はウインド100の略中央に設置されると、この位置には通常「 車検証」シールが貼られる。車検証シールは70mm×70mmの大きさを有するが 、図2に示すように開口部内側の寸法をx1’Ly’とすると x1’>70mm …(3) Ly’>70mm …(4) に設定すれば、車検証シールはアンテナ10のループ内に収まることになる。車 検証シールは定期的に交換することが義務づけられているが、(3),(4)式 を満足すれば、アンテナ10の導線が車検証シールを貼る位置と重なることがな くなり、シールを交換するに際してアンテナ線が不要に引き剥がされることはな い。
【0021】 外側から見て、ウインド100の右側は定期点検シールを貼る場所でもある。 このシールは円形形状をしている。従って、開口部内側の寸法をx3’、y3’と し、このシールの大きさをSとすると、 x3’=y3’>S ならば、定期点検シールの張り替えがアンテナ30の導線を不用意に引き剥がす ことがなくなる。実際に車検証シール、定期点検シールが貼られた車両にアンテ ナパターンを設定すると図1Bのようになる。
【0022】 〈アンテナの展着〉 図2〜図4に示された3つのアンテナのガラスウインド面への展着方法には種 々の手法がある。形状および展着位置が固定であれば、工場において、周知の方 法で、薄板状の導線を付着させる。この場合には、給電のための導線の配線は視 界の妨げにならない最良の位置に設定することが可能となる。また、接地線も接 地抵抗が最も少ないように車体に接続することが可能である。
【0023】 この実施形態のように、アンテナをフロントガラスに設定するか否かは多分に ドライバの好みに依存する部分が大きい。従って、この実施形態では、工場出荷 後において、通常のドライバが簡単にアンテナ線をガラスウインドに展着する手 法を採用する。そのためには、粘着層が塗布されたシールをアンテナ線に設ける ことが好ましい。
【0024】 図5は、このようなアンテナが市販される時点での、そのアンテナの断面形状 を示す。即ち、アンテナ10〜30は、市販されるときは、図5に示すように、 基紙層63の上に、粘着剤層62が形成され、粘着剤層62とアンテナ導線層6 1との間には接着剤層が形成され、接着剤層によって粘着剤層62とアンテナ導 線層61が固着されている。アンテナ導線の上に保護膜60が形成されている。 保護膜60は導線の表面のみに形成され、導線の酸化を防止し損傷から守る。ユ ーザが基紙層63を引っ張ると、基紙層63と粘着剤層62とが乖離して、粘着 剤層62が露出する。ユーザは、粘着剤層62が露出したアンテナを所望のガラ ス状の位置に添付する。この場合、耐候性を考慮してウインドの内側に張り付け するのが好ましい。
【0025】 〈接地方法〉 一般ユーザがアンテナを設置するときはアースが問題になる。通常、自動車の 車体を構成する鉄板は非導電性の塗料で保護されているからである。 そこで、この実施形態では、自動車のルーフの鉄板と天井クッション材との間 にわずかの空隙があることを利用して、図6に示したようなアース板40を挿入 することを提案する。このアース板40を図7に示すように、自動車のルーフの 鉄板と天井クッション材との間に挿入する。図7においては説明の便宜上アンテ ナ10のみを図示しているが、アース板40はアダプタ50を介してこのアンテ ナ10に接続されている。
【0026】 図8にアダプタ50の構成を示す。アダプタ50は、ケース51と、低インピ ーダンスのワイヤ54と、このワイヤ54の先端に設けられた導電性クリップ5 2と、シールドワイヤ53と、同軸コネクタ55とからなる。アンテナの接続片 (11,21,31)はアダプタに接続される。コネクタ55の心線はアンテナ のチューナなどに接続される。また、シールドワイヤ53のシールド線とワイヤ 54ならびにクリップ52は電気的に(直流的に)に接続されている。クリップ 52はアース板40の舌片41に接続される。
【0027】 図9にアース板40の構成を示す。即ち、アース板40は、磁石層43と導電 性の金属層42とからなる。アース板40を図7に示すようにルーフトリムとル ーフパネルとの間に挿入し、クリップ52を舌片41に接続すると、図10Aに 示したような関係で、アース板40がルーフの金属と接する。アース板40の金 属層42とルーフの金属との間には空隙46(空気層もしくは塗装層)があるの で、アース板40と車体とは容量結合することになる。本実施形態では結合容量 を10pFとなるように、アース板40の面積を設定する。容量10pFはアン テナ10がFM電波帯域で実用的な感度を示す容量だからである。又、図10B に示すように、直接磁石によりルーフに取り付けてもよい。
【0028】 尚、車両の種類によっては、アース板を挿入できない場合がある。このような 場合には、アダプタのアース線を直接車体に接続した方がアース板を用いる必要 がないのでコスト的に有利である。図11は、そのためのクリップの構造を示す 。図11のクリップを例えば車体のフランジャ部に結合することにより、容量1 0pFを得ることができる。
【0029】 〈テスト〉…xとyの関係 図12〜図27は、アンテナ10を例にして、アンテナ10の高さ(=y)を 或値に設定して、幅xを色々と変えたときの、FMラジオ及びTVのVHF帯に おける受信電波の周波数に対する平均受信感度を示す。例えば、図12は、高さ yを5cmに固定して、幅xを0.5cmに設定したときの受信感度を曲線Iによって表 わし、幅xを2cmに設定したときの受信感度を曲線IIによって表わし、幅xを5 cmに設定したときの受信感度を曲線IIIによって表わし、幅xを10cmに設定し たときの受信感度を曲線IVによって表わし、幅xを15cmに設定したときの受信 感度を曲線Vによって表わし、幅xを25cmに設定したときの受信感度を曲線VI によって表わし、幅xを30cmに設定したときの受信感度を曲線VIIによって表 わし、幅xを40cmに設定したときの受信感度を曲線VIIIによって表わし、幅x を50cmに設定したときの受信感度を曲線VIIIIによって表わし、幅xを60cm に設定したときの受信感度を曲線Xによって表わす。また、図13は、上記10 本のテスト結果を表わす曲線を、評価周波数範囲内で平均化したものである。
【0030】 図14のグラフ(y=10cm)に対して図15の平均受信感度の表が対応する 。図16のグラフ(y=15cm)に対して図17の平均受信感度の表が対応する 。図18のグラフ(y=20cm)に対して図19の平均受信感度の表が対応する 。図20のグラフ(y=25cm)に対して図21の平均受信感度の表が対応する 。図22のグラフ(y=30cm)に対して図23の平均受信感度の表が対応する 。図24のグラフ(y=35cm)に対して図25の平均受信感度の表が対応する 。図26のグラフ(y=40cm)に対して図27の平均受信感度の表が対応する 。
【0031】 これらの図が示すことは、アンテナ10(またはアンテナ20や30)の高さ yは、略40cm程度まで、一般的には最大 λ/4・α まで実用的な感度が得られる。また、縦方向長さ、即ち高さyが0〜λ/4・αの 範囲で相対的に短いときは高い周波数領域で、しかも幅xが広い範囲で良好な受 信感度が得られる。一方、yが0〜λ/4・αの範囲で相対的に長いときは相対的 に低い周波数領域で、しかも幅xが広い範囲で良好な受信感度が得られる。さら に、 8cm≦y≦40cm x≦30cm の範囲では、TVのVHF帯を中心とする周波数帯において理想的な受信感度が 得られること、また、幅xを変化させることで受信感度を確保できる帯域が変化 していることがわかる。さらに、xとyの和が60cmを超えると、受信感度が低 下しているのがわかる。
【0032】 図49〜図54は、受信電波がUHF周波数帯であるときに、アンテナ幅40 cm以下であれば、受信感度が−20dBを達成できることを示している。図49 ,図50は、y=3cmに固定しておいて、アンテナ幅長xを、5cmとしたとき( 曲線I)、10cmとしたとき(曲線II)、15cmとしたとき(曲線III)、20cm としたとき(曲線IV)、25cmとしたとき(曲線V)、30cmとしたとき(曲線V I)、35cmとしたとき(曲線VII)、40cmとしたとき(曲線VIII)のグラフで ある。さらに、図51,図52はy=5cmの時、図53,図54はy=10cmの 時を示す。
【0033】 前述の(1)式においてαを0.6とすると、(1)式はUHF周波数帯を受信 するにはyは10cm以下(450Mhz以上)が適していることがわかるが、この 長さは車両のフロントウインドガラスに設置されるアンテナとしては、ドライバ の視界を妨げない領域、即ち、ウインド端部から内側へ10cmまでの領域に設置 でき、好都合である。従って、UHF周波数帯に適したアンテナとしては、 5cm≦x≦40cm y≦10cm 好ましくは、受信感度を確保するためにyの下限として、 3cm≦y≦10cm とするのがよい。
【0034】 図28は、図12〜図27及び図49〜図54に示された結果をまとめ、xと yの関係をグラフとして表わしたものである。同図において、線分ABは一次直 線 x+y=60cm である。これは前述した、受信感度を確保するための幅xと高さyの和の臨界値 が60cmであることを式で示したもので、線分ABとx軸、y軸とに囲まれる領 域は、 x+y≦60cm と表される。
【0035】 この三角形領域ABOはアンテナ10,20,30が従来のユニポール型アン テナよりも良い性能を発揮する領域である。また、多角形領域CDEHJKLは 、FM周波数帯、VHF周波数帯に亙って実用的な高感度が得られる領域である 。多角形領域HFGLKJは、TV用VHF周波数帯において実用的な高感度が 得られる領域である。多角形領域PQRSは、TV用UHF周波数帯において実 用的な高感度が得られる領域である。尚、線分CGが示すx=2cmは実用的な効 果が認められる最低限のアンテナ幅である。また、線分GFが示すy=8cmはV HFを中心としたテレビ用アンテナとして実用的な効果が認められる最低限のア ンテナ高さである。
【0036】 〈テスト〉…給電点の影響 図29〜図48は、給電点の位置をアンテナの導体辺の中央においたときと端 部においたときとで、受信感度がどのように変化するかを示したものである。各 グラフにおいて、実線は給電点を端部に、波線は給電点を中央部においたことを 示す。また、グラフ中の数字は評価周波数範囲内での平均感度を示す。
【0037】 本実施形態のアンテナシステムは目標である−20dBを達成しているが、特 に、給電点を端部に設置すると、x>yとして設定されるアンテナにおいては、 UHF帯で感度が向上しているのがわかる。 〈寸法の設定〉 前述したような、運転手の視界確保要件、および受信感度と帯域の広がりを両 立しつつ、実際の車両のフロントウインドウに設けられるアンテナの寸法の設定 方法について説明する。
【0038】 まず、縦寸法yを決定する。 アンテナの縦の長さは受信周波数の波長をλ、ガラス短縮率をαとすると、λ /4・αによってほぼ決定される。 本実施例では、図1Aにおけるアンテナ10,20,30はα=0.6として それぞれ225MHzを狙った20cm、562.5MHzを狙った8cm、6 92.3MHzを狙った6.5cmにそれぞれ設定している(図2〜図4)。
【0039】 続いて横寸法xを設定する。 横寸法は前述したように受信感度の確保できる帯域の広がりに影響する。傾向 として幅を広げるほど帯域は広がるものの、広くなり過ぎると受信感度は下がる 。その限界は縦寸法yと横寸法xの和が60cm(x+y=60)となる長さで ある。
【0040】 TVは周波数帯が広いため(VHF90MHz〜UHF770MHz)1本の アンテナではカバーできない。そのため、10,20,30の3本のアンテナで 、アンテナ10で90MHz〜230MHzの主にTVのVHF帯を、アンテナ 20で500MHz〜770MHz、アンテナ30で470MHz〜600MH zの主としてTVのUHF帯をそれぞれカバーするように横幅を設定しており、 それぞれの横寸法は図2〜図4に示すように10cm,15cm,8cmとして いる。また、アンテナ20とアンテナ30とはカバーできる帯域をラップさせ、 それぞれのアンテナにより形成されるダイバシティシステムを効果的なものとし ている。
【0041】 さて、ウインドウ中央に設けられるアンテナ10は、前述の通り運転手の視界 を確保すべく、下部の幅を6.6cm以下に抑える必要があるため、図2のよう な逆凸形状となる。 また、アンテナ30は、8cm×8cmで定期点検シールを囲める大きさであ り、受信帯域は、縦寸法と横寸法の最大値によって決定され、形状には依存しな いので丸形とし、定期点検シールを囲む位置に設置する。
【0042】 アンテナ20は、アンテナ10とアンテナ30との間に設置する。運転手の視 界を確保するためには、ウインド中央部を除いて、前述したようなウインドの視 界を妨げられない部分の端部から10cmより内側の部分にはアンテナを設けな いのが望まれるため、ウインド中央部に縦寸法の長い比較的低周波数(VHF) を受信するアンテナを、その他の部分に縦寸法の短い高い周波数を受信するアン テナを設置する。
【0043】
【考案の効果】
以上説明したように、本校案のガラスアンテナによると、視界が確保された上 に、アンテナ特性も良好にすることができる。 更に、装着性の容易さが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明を適用した好適な実施形態のアンテ
ナシステムを示す図。
【図1B】 図1Aのアンテナを自動車に取り付けたと
きのその自動車の外観図。
【図2】 図1Aのシステムに適用されるアンテナ10
の構成を示す図。
【図3】 図1Aのシステムに適用されるアンテナ20
の構成を示す図。
【図4】 図1Aのシステムに適用されるアンテナ30
の構成を示す図。
【図5】 図1Aのアンテナが展着される前のアンテナ
製品の構造を示す断面図。
【図6】 図1Aのアンテナにアース板の構成を示す
図。
【図7】 図1Aのアンテナシステムをどのように設置
するかを車内において眺めた図。
【図8】 アンテナをアース板に接続するためのアダプ
タの構成を示す図
【図9】 アース板の構成を示す図。
【図10A】 アース板が車体と容量結合する様子を説
明する図。
【図10B】 アース板が車体と容量結合する様子を説
明する図。
【図11】 アースを接続するための金具の変形例を示
す図。
【図12】 y=5cmとしたときのxを色々と変えたと
きの平均受信感度の変化を示す図。
【図13】 y=5cmとしたときのxを色々と変えたと
きの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化を
示す図。
【図14】 y=10cmとしたときのxを色々と変えた
ときの平均受信感度の変化を示す図。
【図15】 y=10cmとしたときのxを色々と変えた
ときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化
を示す図。
【図16】 y=15cmとしたときのxを色々と変えた
ときの平均受信感度の変化を示す図。
【図17】 y=15cmとしたときのxを色々と変えた
ときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化
を示す図。
【図18】 y=20cmとしたときのxを色々と変えた
ときの平均受信感度の変化を示す図。
【図19】 y=20cmとしたときのxを色々と変えた
ときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化
を示す図。
【図20】 y=25cmとしたときのxを色々と変えた
ときの平均受信感度の変化を示す図。
【図21】 y=25cmとしたときのxを色々と変えた
ときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化
を示す図。
【図22】 y=30cmとしたときのxを色々と変えた
ときの平均受信感度の変化を示す図。
【図23】 y=30cmとしたときのxを色々と変えた
ときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化
を示す図。
【図24】 y=35cmとしたときのxを色々と変えた
ときの平均受信感度の変化を示す図。
【図25】 y=35cmとしたときのxを色々と変えた
ときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化
を示す図。
【図26】 y=40cmとしたときのxを色々と変えた
ときの平均受信感度の変化を示す図。
【図27】 y=40cmとしたときのxを色々と変えた
ときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化
を示す図。
【図28】 実施形態のアンテナシステムの高さxと幅
yとの関係を示すグラフ図。
【図29】 x=10cm、y=10cmとして給電位置を
変えたときの受信感度の変化を示す図。
【図30】 x=15cm、y=10cmとして給電位置を
変えたときの受信感度の変化を示す図。
【図31】 x=20cm、y=10cmとして給電位置を
変えたときの受信感度の変化を示す図。
【図32】 x=25cm、y=10cmとして給電位置を
変えたときの受信感度の変化を示す図。
【図33】 x=30cm、y=10cmとして給電位置を
変えたときの受信感度の変化を示す図。
【図34】 x=10cm、y=3cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図35】 x=15cm、y=3cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図36】 x=20cm、y=3cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図37】 x=25cm、y=3cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図38】 x=30cm、y=3cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図39】 x=35cm、y=3cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図40】 x=40cm、y=3cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図41】 x=5cm、y=5cmとして給電位置を変え
たときの受信感度の変化を示す図。
【図42】 x=10cm、y=5cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図43】 x=15cm、y=5cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図44】 x=20cm、y=5cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図45】 x=25cm、y=5cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図46】 x=30cm、y=5cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図47】 x=35cm、y=5cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図48】 x=40cm、y=5cmとして給電位置を変
えたときの受信感度の変化を示す図。
【図49】 図1Aのアンテナシステムにおいて、y=
3cmとしてアンテナ幅を変化させたときのUHF受信特
性を示す図。
【図50】 図1Aのアンテナシステムにおいてアンテ
ナ幅を変化させたときのUHF受信特性(評価周波数に
おける平均受信感度)を示す図。
【図51】 図1Aのアンテナシステムにおいて、y=
5cmとしてアンテナ幅を変化させたときのUHF受信特
性を示す図。
【図52】 図1Aのアンテナシステムにおいてアンテ
ナ幅を変化させたときのUHF受信特性(評価周波数に
おける平均受信感度)を示す図。
【図53】 図1Aのアンテナシステムにおいて、y=
10cmとしてアンテナ幅を変化させたときのUHF受信
特性を示す図。
【図54】 図1Aのアンテナシステムにおいてアンテ
ナ幅を変化させたときのUHF受信特性(評価周波数に
おける平均受信感度)を示す図。
【符号の説明】
100 ガラスウインド 10,20,30 アンテナ 11,21,31 アース接続片 14 車検証シール 40 アース板 60 保護層 61 接着剤層 62 粘着材層 63 基紙層

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウインドガラス上部に設けられるガラス
    アンテナであって、 前記アンテナの上部に設けられた給電部と、 中空枠状の形状とを有し、 前記ガラスアンテナのパターンの横方向長さをx、前記
    給電部からの前記ガラスアンテナのパターンの縦方向長
    さをy、受信周波数の波長をλ、ガラス短縮率をαとす
    ると、 y≦α・λ/4 x≦60cm−y に設定され、さらに、このガラスアンテナは、車検証シ
    ールを囲むように設けられ、前記ウインドガラスの前方
    視界を妨げない部分の上端から所定距離を超える位置に
    おける前記ガラスアンテナの横方向長さxは6.6cm以下
    に設定されていることを特徴とするガラスアンテナ。
  2. 【請求項2】 ウインドガラス上部に設けられ、中空丸
    状の形状を有したガラスアンテナであって、 前記ガラスアンテナのパターンの直径が略7cm以上に設
    定され、さらに、定期点検シールを囲むように設けられ
    たことを特徴とするガラスアンテナ。
  3. 【請求項3】 自動車のフロントウインドガラス上部に
    設けられるガラスアンテナであって、 前記アンテナ上部に設けられた給電部と、 中空枠状の形状を有し、前記ガラスアンテナのパターン
    の横方向長さをx、前記給電部からの前記ガラスアンテ
    ナのパターンの縦方向長さをy、受信周波数の波長をλ
    とすると、前記長さxとyは、 8cm≦x≦30cm、 10cm≦y≦30cm に設定され、さらに、このガラスアンテナは、車検証シ
    ールを囲むように設けられ、前記ウインドガラスの前方
    視界を妨げない部分の上端から10cmを超える位置にお
    ける前記ガラスアンテナの横方向長さxは6.6cm以下に
    設定されていることを特徴とするガラスアンテナ。
  4. 【請求項4】 前記ガラスアンテナは粘着性シールを介
    してガラスに展着されていることをことを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載のガラスアンテナ。
  5. 【請求項5】 前記ガラスアンテナは接地型アンテナで
    あって、このガラスアンテナの導体を接地するために車
    体側に接続するための把持部材を有することを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載のガラスアンテナ。
  6. 【請求項6】 導電性アース部材を有し、車体側の金属
    に、この導電性アース部材を磁力を介して押しつけるた
    めの磁石部材を有することを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれかに記載のガラスアンテナ。
  7. 【請求項7】 前記アース部材は銅薄膜の上に平板状磁
    石がとりつけられ、このアース部材を前記ガラスアンテ
    ナに接続するための接続部材を具備することを特徴とす
    る請求項1乃至6に記載のガラスアンテナ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3437530B2 (ja) 1999-06-02 2003-08-18 ダイムラークライスラー・アクチェンゲゼルシャフト 自動車のアンテナ装置
CN110435692A (zh) * 2019-09-10 2019-11-12 江苏铁锚玻璃股份有限公司 轨交列车侧窗中空玻璃集成天线的配置方法及其结构

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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