JP3727028B2 - ガラスアンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のウインドウガラスに設けられるガラスアンテナに関するものである。
車両用ガラスウインドはドライバの視界を規制するものであるために、そのウインドに設けられるガラスアンテナには、視界を確保するなどのために、種々の法規制がかけられている。そのために、ガラスアンテナの大きさ、幅、長さに自由な設計が許されるものではなく一定の制限がある。
ガラスアンテナはただでさえロッド型アンテナに比して感度の不利になるために、上記法規制はアンテナ性能に大きな影響を与える。特に法規制を意識したものというわけではないが、形状に工夫を凝らしたガラスアンテナに関する従来技術に、例えば特公平3−74845号の車両用アンテナ装置や、特開平3−1703号のルーフガラスアンテナや、論文「広帯域・全方向性円板モノポールアンテナ」(伊藤猷顯、関一 共著)等がある。
ここで、ガラスアンテナの設置箇所として、例えば、フロントガラスに設置するか否かは多分にドライバの好みに依存する部分が大きい。従って、ドライバの好みに対応すべく、自動車の工場出荷後にガラスアンテナを後付けできれば便利である。
従って、本発明の目的は、簡易に後付けができるガラスアンテナを提供することにある。
本発明によれば、自動車のウインドガラス上に設けられるガラスアンテナであって、前記ウインドガラス表面に展着するための粘着性層を備えると共に、前記自動車のルーフに対して接地するために、当該ルーフと容量結合する接地部材を備え、前記接地部材は、前記ルーフと前記自動車の天井クッション材との間に挿入可能なように板状に形成されていることを特徴とするガラスアンテナが提供される。
このガラスアンテナによれば、前記粘着層を備えたことにより、簡易にウインドガラス上に取付けることができる。また、自動車の車体は通常非導電性の塗料で保護されているため、ガラスアンテナを後付けとした場合、そのアースの取り方が必ずしも容易ではないが、本発明では前記接地部材によりルーフとの容量結合により簡易にアースを取ることができる。また、前記接地部材を前記ルーフと前記天井クッション材との間にそのわずかな空隙を利用して挿入できる。このように本発明のガラスアンテナでは、簡易に後付けができる。
以上説明したように、本発明のガラスアンテナは、簡易に後付けができる。
以下、本発明のガラスアンテナを自動車のウインドガラスに適用した実施形態を図面に基づいて説明する。以下に説明する実施形態では、フロントウインドガラスに適用したガラスアンテナ(第1実施形態)と、リアウインドガラスに適用したガラスアンテナ(第2実施形態)と、サイドガラスに適用したガラスアンテナ(第3実施形態)とが開示される。
これらの実施形態のガラスアンテナの夫々については、設置されたガラス位置に特有の課題(フロントガラスのアンテナでは前方視野を確保すること、リアガラスのアンテナではデフォッガの影響をなくすこと)を達成することが説明されると共に、さらに、それらの変形例(アース板を用いた接地型アンテナとアース線を用いた接地型アンテナ)が説明されることになる。
〈第1実施形態〉
図1には、本発明の第1実施形態にかかるガラスアンテナが適用されたフロントガラスウインド100が車両の前方外部からの見た状態で示されている。即ち、図1の右側は車内のドライバの左側に、左側はドライバの右側に相当する。
このウインドガラス100には、そのガラスの車両内部側の表面に張られた3つのアンテナ(10,20,30)が設けられている。アンテナ10は主にFM電波ならびにTV電波を受信するためのアンテナで、図3に示された縦長のループ矩形形状で、横方向(車幅方向)長さがx1(一例として例えば10cm)、縦方向の長さy1(一例として例えば20cm)を有する。アンテナ20は図4に示されたように横長のループ矩形形状のアンテナである。また、ウインド100の最も右側に設けられたアンテナ30は図5に示すように、円形のループ形状のアンテナである。これら3つのアンテナ(10,20,30)でダイバシティアンテナシステムを構成する。
これら3つのアンテナの横方向長さxと縦方向長さyには次のような関係がある。即ち、受信周波数の波長をλ、ガラス短縮率をαとすると、
y≦λ/4・α … (1)
60cm−y≧x … (2)
である。(2)式の意味するところ(xとyの和が60cmを越えないこと)は後述するが、(1),(2)式に従ってアンテナの大きさを設定することで適正な受信感度を確保できる。
フロントガラスにアンテナ10を設ける場合、運転手の前方視野の妨げとならないようにフロントガラスの中芯線に対称に幅66mmで設けられた帯状部分の中に収まるように設ける。
更に、ウインド上方(あるいは下方)にアンテナ20,30を設ける場合には、次の様にしてアンテナの横方向の幅を決定する。即ち、フロントウインドガラスが車体にとりつけられた状態では周囲にセラミックコートやモールが存在することになる。それらコートやモールによって視界が妨げられない部分の上端から下方に10cmまでのウインド周辺に沿った領域ではガラスアンテナの幅については法上の規制はない。従って、幅方向のアンテナの大きさは、規制とは無関係に目的の周波数帯及び受信感度に応じて決めることができる。しかしながら、アンテナの上下方向長さが上記上端から下方に10cmを超えるような場合には、そのアンテナを上記ガラス中央部の幅66mmの範囲内に納めるようにする。即ち、アンテナ下端部分から、前記上端から下方に計って10cmのアンテナ部分の位置までを66mmの幅とするのが好ましい。
ウインドガラスの下方にアンテナを設置する場合には、ウインドの前述した視界を妨げられない部分の下端から上方に10cmの位置まではアンテナ幅に規制はないものの、10cmを超えた位置では同じく幅は66mmを超えてはならない。そこで、アンテナ上端部分から、前記下端から上方に計って10cmのアンテナ部分の位置までを66mmの幅とするのが好ましい。
アンテナ20(図4)については、x,yを、上記(1),(2)式を満足する範囲で、さらに、運転手の視界が妨げにならないようにy2が100mm以内に収まるように設定する。例えば、x2=15cm、y2=65mmとする。同じく、アンテナ30(図5)についても、その直径x3=y3を100mm以内(一例として例えば80mm)に設定する。さらに、アンテナ10については、縦方向の長さLyを100mm以内に納め、横方向の長さLxを66mm以内に納める(例えば丁度66mm)ようにする。このようにすると、3つのアンテナ10,20,30は全て運転手の視界が妨げにならないように設置されることになる。尚、アンテナ10,20,30については線幅の一定のものを用いる。
アンテナ10はウインド100の略中央に設置されると、この位置には通常「車検証」シールが貼られる。車検証シールは70mm×70mmの大きさを有するが、図3に示すように開口部内側の寸法をx1’Ly’とすると
1’>70mm …(3)
y’>70mm …(4)
に設定すれば、車検証シールはアンテナ10のループ内に収まることになる。車検証シールは定期的に交換することが義務づけられているが、(3),(4)式を満足すれば、アンテナ10の導線が車検証シールを貼る位置と重なることがなくなり、シールを交換するに際してアンテナ線が不要に引き剥がされることはない。
ウインド100の(外側から見て)右側は定期点検シールを貼る場所でもある。このシールは円形形状をしている。従って、開口部内側の寸法をx3’、y3’とし、このシールの大きさをSとすると、図5に示すように、
3’=y3’>S
ならば、定期点検シールの張り替えがアンテナ30の導線を不用意に引き剥がすことがなくなる。実際に車検証シール、定期点検シールが貼られた車両にアンテナパターンを設定すると図2のようになる。
〈アンテナの展着〉…第1実施形態
第1実施形態のガラスアンテナはフロントガラスに設けられるが故に、簡易に取り付けられることが好ましい。このために、アンテナ10,20,30は粘着シールから剥がしてガラスウインドに取り付けることになる。
図3〜図5に示された3つのアンテナのガラスウインド面への展着方法には種々の手法がある。形状および展着位置が固定であれば、工場において、周知の方法で、薄板状の導線を付着させる。この場合には、給電のための導線の配線は視界の妨げにならない最良の位置に設定することが可能となる。また、接地線も接地抵抗が最も少ないように車体に接続することが可能である。
この第1実施形態のように、アンテナをフロントガラスに設定するか否かは多分にドライバの好みに依存する部分が大きい。従って、第1実施形態では、工場出荷後において、通常のドライバが簡単にアンテナ線をガラスウインドに展着する手法を採用する。そのためには、粘着層が塗布されたシールをアンテナ線に設けることが好ましい。
図6は、このようなアンテナが市販される時点での、そのアンテナの断面形状を示す。即ち、アンテナ10〜30は、市販されるときは、図6に示すように、基紙層63の上に、粘着剤層62が形成され、粘着剤層62とアンテナ導線層61との間には接着剤層が形成され、接着剤層によって粘着剤層62とアンテナ導線層61が固着されている。アンテナ導線の上に保護膜60が形成されている。保護膜60は導線の表面のみに形成され、導線の酸化を防止し損傷から守る。ユーザが基紙層63を引っ張ると、基紙層63と粘着剤層62とが乖離して、粘着剤層62が露出する。ユーザは、粘着剤層62が露出したアンテナを所望のガラス状の位置に添付する。この場合、耐候性を考慮してウインドの内側に張り付けするのが好ましい。
〈接地方法〉…第1実施形態
第1実施形態のガラスアンテナは、3つともアースが必要なアンテナである。一般ユーザがアンテナを設置するときはアースの取り付け方が問題になる。通常、自動車の車体を構成する鉄板は非導電性の塗料で保護されているからである。そこで、この第1実施形態では、自動車のルーフの鉄板と天井クッション材との間にわずかの空隙があることを利用して、図7に示したようなアース板40を挿入することを提案する。このアース板40を図8に示すように、自動車のルーフの鉄板と天井クッション材との間に挿入する。図8においては説明の便宜上アンテナ10のみを図示しているが、アース板40はアダプタ50を介してこのアンテナ10に接続されている。
図9にアダプタ50の構成を示す。アダプタ50は、ケース51と、低インピーダンスのワイヤ54と、このワイヤ54の先端に設けられた導電性クリップ52と、シールドワイヤ53と、同軸コネクタ55とからなる。アンテナの接続片(11,21,31)はアダプタに接続される。コネクタ55の芯線はアンテナのチューナなどに接続される。また、シールドワイヤ53のシールド線とワイヤ54ならびにクリップ52は電気的に(直流的に)に接続されている。クリップ52はアース板40の舌片41に接続される。
図10にアース板40の構成を示す。即ち、アース板40は、磁石層43と導電性の金属層42とからなる。アース板40を図8に示すようにルーフトリムとルーフパネルとの間に挿入し、クリップ52を舌片41に接続すると、図11に示したような関係で、アース板40がルーフの金属と接する。アース板40の金属層42とルーフの金属との間には空隙46(空気層もしくは塗装層)があるので、アース板40と車体とは容量結合することになる。本実施形態では結合容量を10pFとなるように、アース板40の面積を設定する。容量10pFはアンテナ10がFM電波帯域で実用的な感度を示す容量だからである。又、図12に示すように、直接磁石によりルーフに取り付けてもよい。
尚、車両の種類によっては、アース板を挿入できない場合がある。このような場合には、アダプタのアース線を直接車体に接続した方がアース板を用いる必要がないのでコスト的に有利である。図13は、そのためのクリップの構造を示す。図13のクリップを例えば車体のフランジャ部に結合することにより、容量10pFを得ることができる。
〈寸法xと寸法yの関係〉…第1実施形態
図14〜図29は、アンテナ10を例にして、アンテナ10の高さ(=y)を或る値に設定して、幅xを色々と変えたときの、FMラジオ及びTVのVHF帯における受信電波の周波数に対する平均受信感度を示す。
例えば、図14は、高さyを5cmに固定して、幅xを0.5cmに設定したときの受信感度を曲線Iによって表わし、幅xを2cmに設定したときの受信感度を曲線IIによって表わし、幅xを5cmに設定したときの受信感度を曲線IIIによって表わし、幅xを10cmに設定したときの受信感度を曲線IVによって表わし、幅xを15cmに設定したときの受信感度を曲線Vによって表わし、幅xを25cmに設定したときの受信感度を曲線VIによって表わし、幅xを30cmに設定したときの受信感度を曲線VIIによって表わし、幅xを40cmに設定したときの受信感度を曲線VIIIによって表わし、幅xを50cmに設定したときの受信感度を曲線VIIIIによって表わし、幅xを60cmに設定したときの受信感度を曲線Xによって表わす。また、図15は、上記10本のテスト結果を表わす曲線を、評価周波数範囲内で平均化したものである。
図16のグラフ(y=10cm)に対して図17の平均受信感度の表が対応する。
図18のグラフ(y=15cm)に対して図19の平均受信感度の表が対応する。
図20のグラフ(y=20cm)に対して図21の平均受信感度の表が対応する。
図22のグラフ(y=25cm)に対して図23の平均受信感度の表が対応する。
図24のグラフ(y=30cm)に対して図25の平均受信感度の表が対応する。
図26のグラフ(y=35cm)に対して図27の平均受信感度の表が対応する。
図28のグラフ(y=40cm)に対して図29の平均受信感度の表が対応する。
これらの図が示すことは、アンテナ10(またはアンテナ20や30)の高さyは、略40cm程度まで、一般的には
最大λ/4・α
の長さまで実用的な感度が得られることである。
又、図14〜図29の傾向を概括すると、x≒yでは受信感度は低いものの、x>yまたはx<yの時は受信感度は相対的に高くなっている。即ち、縦方向長さ、即ち高さyが0〜λ/4・αの範囲で横方向長さxに比して相対的に短いとき(y<x)は、高い周波数領域で、しかも幅xが広い範囲で良好な受信感度が得られる。一方、yが0〜λ/4・αの範囲で相対的に長いとき(y>x)は、相対的に低い周波数領域で、しかも幅xが広い範囲で良好な受信感度が得られる。さらに、
8cm≦y≦40cm
x≦30cm
の範囲では、TVのVHF帯を中心とする周波数帯において理想的な受信感度が得られること、また、幅xを変化させることで受信感度を確保できる帯域が変化していることがわかる。さらに、xとyの和が60cmを超えると、受信感度が低下しているのがわかる。
尚、図1に示した法規制範囲を考慮すれば、
7cm≦x≦30cm、
7cm≦y≦10cm
がさらに好ましい。
図51〜図56は、受信電波がUHF周波数帯であるときに、アンテナ幅40cm以下であれば、受信感度が−20dBを達成できることを示している。図51,図52は、y=3cmに固定しておいて、アンテナ幅長xをいろいろと変えた時の結果を表す。即ち、
5cm=曲線I、10cm=曲線II、15cm=曲線III、20cm=曲線IV、
25cm=曲線V、30cm=曲線VI、35cm=曲線VII、40cm=曲線VIII
である。さらに、図53,図54はy=5cmの時、図55,図56はy=10cmの時を示す。
前述の(1)式においてαを0.6とすると、(1)式は、UHF周波数帯を受信するにはyを10cm以下(450Mhz以上)することが好ましいことを示しているが、この長さは車両のフロントウインドガラスに設置されるアンテナとしては、ドライバの視界を妨げない領域、即ち、ウインド端部から内側へ10cmまでの領域に設置でき、好都合である。従って、UHF周波数帯に適したアンテナとしては、
5cm≦x≦40cm
y≦10cm
の設定が好ましくは、受信感度を確保するためにyの下限として、
3cm≦y≦10cm
とするのがよい。
図30は、図14〜図29及び図51〜図56に示された結果をまとめ、xとyの関係をグラフとして表わしたものである。同図において、線分ABは一次直線
x+y=60cm
である。これは前述した、受信感度を確保するための幅xと高さyの和の臨界値が60cmであることを式で示したもので、線分ABとx軸、y軸とに囲まれる領域は、
x+y≦60cm
と表される。
この三角形領域ABOはアンテナ10,20,30が従来のユニポール型アンテナよりも良い性能を発揮する領域である。また、多角形領域CDEHJKLは、FM周波数帯、VHF周波数帯に亙って実用的な高感度が得られる領域である。多角形領域HFGLKJは、TV用VHF周波数帯において実用的な高感度が得られる領域である。多角形領域PQRSは、TV用UHF周波数帯において実用的な高感度が得られる領域である。尚、線分CGが示すx=2cmは実用的な効果が認められる最低限のアンテナ幅である。また、線分GFが示すy=8cmはVHFを中心としたテレビ用アンテナとして実用的な効果が認められる最低限のアンテナ高さである。
〈給電点の影響〉…第1実施形態
図31〜図50は、給電点の位置をアンテナの導体辺の中央においたときと端部においたときとで、受信感度がどのように変化するかを示したものである。各グラフにおいて、実線は給電点を端部に、波線は給電点を中央部においたことを示す。また、グラフ中の数字は評価周波数範囲内での平均感度を示す。
尚、本発明におけるアンテナの給電点とは、アンテナとして作用する部分の最も受信機側の点をいう。本発明の全ての実施形態の枠型アンテナでは、アンテナとして作用するのは、枠形状の部分とフィーダまでの引出線との接合部とであるので、この接合部分が実施形態における給電点と定義される。
第1実施形態のアンテナシステムは目標である−20dBを達成しているが、特に、給電点を端部に設置すると、x>yとして設定されるアンテナにおいては、UHF帯で感度が向上しているのがわかる。
〈寸法の設定〉…第1実施形態
前述したような、運転手の視界確保要件、および受信感度と帯域の広がりを両立しつつ、実際の車両のフロントウインドウに設けられるアンテナの寸法の設計方法について説明する。
まず、縦寸法yを決定する。
アンテナの縦の長さは受信周波数の波長をλ、ガラス短縮率をαとすると、λ/4・αによってほぼ決定される。
第1実施形態では、図1におけるアンテナ10,20,30はα=0.6としてそれぞれ225MHzを狙った20cm、562.5MHzを狙った8cm、692.3MHzを狙った6.5cmにそれぞれ設定している(図3〜図5)。
続いて横寸法xを設定する。
横寸法は前述したように受信感度の確保できる帯域の広がりに影響する。傾向として幅を広げるほど帯域は広がるものの、広くなり過ぎると受信感度は下がる。その限界は縦寸法yと横寸法xの和が60cm(x+y=60)となる長さである。
TV電波は周波数帯が広いため(VHF90MHz〜UHF770MHz)1本のアンテナではカバーできない。そのため、10,20,30の3本のアンテナのうち、アンテナ10で90MHz〜230MHzの主にTVのVHF帯を、アンテナ20で500MHz〜770MHz、アンテナ30で470MHz〜600MHzの主としてTVのUHF帯をそれぞれカバーするように横幅を設定しており、それぞれの横寸法は図3〜図5に示すように10cm,15cm,8cmとしている。また、アンテナ20とアンテナ30とはカバーできる帯域をオーバラップさせ、それぞれのアンテナにより形成されるダイバシティシステムを効果的なものとしている。
さて、ウインドウ中央に設けられるアンテナ10は、前述の通り運転手の視界を確保すべく、下部の幅を6.6cm以下に抑える必要があるため、図3のような逆凸形状となる。
また、アンテナ30は、8cm×8cmで定期点検シールを囲める大きさであり、受信帯域は、縦寸法と横寸法の最大値によって決定され、形状には依存しないので丸形とし、定期点検シールを囲む位置に設置する。
アンテナ20は、アンテナ10とアンテナ30との間に設置する。運転手の視界を確保するためには、ウインド中央部を除いて、前述したようなウインドの視界を妨げられない部分の端部から10cmより内側の部分にはアンテナを設けないのが望まれるため、ウインド中央部に縦寸法の長い比較的低周波数(VHF)を受信するアンテナを、その他の部分に縦寸法の短い高い周波数を受信するアンテナを設置する。
〈第1実施形態の第1変形例〉
第1実施形態のフロントガラスに設けられたアンテナ10は、VHF周波数帯の受信を主目的に、図3のように縦長の凸形状をしていた。これから説明する第1変形例は、同じ周波数帯の電波受信を目的にして図57のように横長の凹型形状をしているアンテナ110である。即ち、このアンテナ110の寸法は、
1=22cm、
1=9cm、
y=8cm
としている。
この変形例のアンテナ110は、図58に示すように、ルームミラー101がフロントウインドガラスの上に直接設けられたベース100に取り付けられているような車両に有効である。縦方向長さは前記第1実施例と同じ理由(車検証を囲めることと視界確保ができること)により7cm以上の10cm未満である9cmとした。凹型の切り欠き102が設けられているのは、アンテナ線がベース100と干渉するのを防止するためである。
この第1変形例のアンテナの寸法についての基本的な設計思想は、縦長yについては、視界確保と車検証を囲うことの要請から、7cm〜10cmの範囲に設定する。もしyをy=7〜10cmに設定すると、この長さに適応する周波数帯λは、ガラスの短縮率をαとすると、
λ=(4y/α)
に相当し、この波長はUHF帯のTV電波である。第1変形例のアンテナは枠状アンテナの一種であり、枠状アンテナの特性として、その横長xを長くとることにより周波数帯の帯域を広げることができるという性質がある。そこで、第1変形例では、横長xを十分に長く、例えば、22cmに設定することにより、VHF帯域にも受信帯域を拡張することに成功している。
図59〜図64は、第1変形例に係る凹型アンテナの、それぞれ、FM周波数帯(88〜110MHz)、VHF周波数帯(170〜225MHz)、UHF周波数帯(470〜770MHz)の電波(水平偏波)を受信したときの感度特性(図59,図61,図63において曲線I)を示す。尚、比較対象として、第1実施例のアンテナ20(即ち横長枠状の)アンテナの特性(同じく曲線II)と第1実施例のアンテナ30(即ち丸枠状の)アンテナの特性(同じく曲線III)を同図に示す。第1変形例の凹型アンテナは、各周波数帯域で、−13.7〜−16.2dB(図60,図62,図64参照)と実用上差し支えないアンテナ感度を示している。
尚、図59〜図64の実験については、各アンテナのアースとして、後に述べる「開放型アース線」を用いた。そして、アンテナ20の「開放型アース線」の長さを30cmに、アンテナ30のアース線の長さを15センチとした。
〈第1実施形態の第2変形例〉
この第2変形例は、FM帯域を対象にしたアンテナ120である。第1実施形態ではTV用とFM用アンテナとしてアンテナ10があったが、この第2変形例では、ラジオのFM電波やVICS(Vehicle Information & Communication System)用の電波をダイバーシテイで受信することを目的としている。
第2変形例のアンテナ120の形状を図65に示す。FM帯域の受信感度の向上を図って第1変形例(y=22cm)よりも横方向にさらに長く(35cm)している。図66に示すように、2つのアンテナ120を設けることによりダイバーシテイシステムを構成している。
この第2変形例の設計思想は、第1変形例のそれと基本的に同じであるが、FM受信を主目的にするために、横幅xを(1),(2)式(さらに、x=7〜10cm)を満足する範囲で最大限に長くしている。
尚、図66に示すように、アンテナ120がベース100と干渉しないならば、切り欠きは第2変形例おいては不要となる。
図67に、第2変形例のアンテナ120のFM電波領域での受信感度特性を示す。この時、平均感度Pw-AVは−10.5dBを示し、VICS用アンテナとして十分の性能を有していることが分かる。
尚、図1に示した法的規制を考慮した第2変形例の好ましい範囲は、
x≧30cm、
7cm≦y≦10cm
となる。
〈アース板の改良〉
第1実施形態のアース板はクリップで挟む方法を採用しているために、アース板とクリップが外れやすい。この短所を改良したのが図68のアース板で、アースのリード線とアース板とを溶接している。
図68のアース板は第1実施形態のみならず、これから説明する第2,第3実施形態のアンテナのアースに、さらには、あらゆる種類の接地型アンテナに適用可能である。
〈端開放型アース線〉…第1実施形態〜第3実施形態に共通
第1実施形態のアンテナは全て図7のような形状のアース板、または図68のアース板を用いていた。しかし、このようなアース板は、ユーザが簡単取り付け可能であるという長所を持つ反面、その取り付けに工数を要し、又、全ての車両に可能というわけでもない。
これから説明する端開放型アース線は、アース板などを一切用いないで、折り曲げ自在な導体線のみからなるアースである。この開放型アース線は全ての接地型アンテナに適用可能である。
図69に開放型アース線を用いたフィーダ組体を示す。図中、150はジョイントボックスで、第1実施形態のアンテナ10,20,30などの端部11,21,31が挿入されるスリット155を有する。このボックス150には、フィーダ線152とアース線151が接続されている。フィーダ線にはノイズ取りなどの目的のためのフェライトコア53とコネクタ154が取り付けられている。コネクタ154は目的に応じてFMラジオまたはTVチューナまたはVICS用端末機(不図示)に接続される。
フィーダ線152は、図70,図71に示すように、信号用の芯線156の廻りに網状のシールドが巻かれている。ボックス150内には、上記アンテナの端部が係止するための弾性を有するバネ体158が設けられ、このバネ体158に前記芯線156が接続されている。又、シールドはまとめられてアースリード線157となり、リード線158はさらに太いアース芯線157に接続されている。アース芯線159は絶縁性の被覆によって覆われ、全体でアース線151となる。
このようなアース線組体がアンテナ10に接続されてフロントガラスに取り付けられた様子を図116に示す。
端開放型アースは、その端部160が解放されていることが特徴で、特に車体に接地されていることはない。端部が解放されていてもアースとしての機能を有する。その理由を図72〜図75を用いて説明する。
図72は通常の従来の接地型アンテナの構造を示し、図示するように、フィーダ線のアース線は車体に接地されている。
一方、図73〜図75は本発明の実施形態としての端開放型アース線の原理を説明する。図73のように、任意の長さの端開放型アース線の一端を解放すると、アース線151と車体金属とは伝送線路を形成する。このときのアース線上の電圧分布は、アース151に沿って図73の曲線171のようなカーブを有する。即ち、アース線上の電位は、次第に低下する傾向を有する。ここで、図74に示すように、アース線151の長さを受信電波の波長λの1/4に設定すると、線路上の電圧分布はカーブ173(図74)のようになり、伝送線路の性質から点172から見たこの伝送線路のインピーダンスは0となり、点172における電位は車体電位と等しくなる。即ち、図75に示すように、長さをλ/4に設定した端開放型アース線は、点172において車体に直接アースしたアース線と等価になる。
図73〜図75の例では、伝送線路を形成するアース線と車体との間には空気層が存在するが、任意の材質(線路短縮率δとする)の絶縁体が間に介在すれば、端開放型アース線の好ましい長さは、
(λ/4)・δ …(5)
となる。
ここで重要なことは、端開放型アース線はフィーダ線に平行である必要はなく、車体ボデイと伝送線路を形成する目的のために車体ボデイの金属部分に接触しなくとも沿っていればよいことになる。また、端開放型アース線は、もしアース線を設定すべき位置が空隙が狭いような場所である場合には、車体ボデイに沿わせるために折り曲げ自在な導体であることが好ましい。
また、端開放型アース線を車体ボデイ内に組み込むことの容易性を考えれば、図69において、フィーダ線152とアース線151とを互いに絶縁し、さらに両線を車体ボデイと絶縁されるように絶縁被覆で覆うことが好ましい。かくして、端開放型アース線は、ネジ止め、接着、接地パターンなどの何らかの構成が必要であった従来のアース方法または本実施形態のアース板(図11)に比して、アースをとることが極めて簡易になるという効果がある。
組立上極めて有利な構成を有する端開放型アース線のアースとしての性能を以下に説明する。
図76〜図81は、第1実施形態の凸型アンテナ10に端開放型アース線を接続して、90MHz〜230MHzの帯域のTV電波を受信した際に、端開放型アース線の長さを色々と変えたときのVSWR特性を示す。比較のために、図82に同アンテナ10と図11のアース板とを組み合わせたときのVSWR特性図を、図83に同アンテナ10にアースを設けないときのVSWR特性図を、図84に同アンテナ10を車体に直接アース(アース線の長さは15cm程度)したときのVSWR特性図を示す。ボデイへの直接アースもしくはアース板を設けることが、アースの機能を最大限に発揮させ得るという観点からみて最も好ましいとすれば、図82もしくは図84に示したVSWR特性がアンテナ10(図3)のためのアースとしては理想的であり、従って、このVSWR特性に最も近い図80若しくは図81の特性を有する端開放型アース線、即ち、長さ50cm〜60cmのアース線が好ましいということになる。
このように、端開放型アース線の長さを受信電波の波長に応じてδ・λ/4(ここで、δはアース線と車体との間に介在する物質の線路短縮率)に設定することにより、設定が簡単で最適な受信性能のアース線を提供することができる。
次に、端開放型アース線の受信感度に与える影響について説明する。
図85〜図92は、図3に示した凸型アンテナ10(図面上ではT型アンテナとも呼ぶ)の受信感度を示す。図85,図87,図89,図91において、曲線Iは端開放型アース線をアンテナ10に接続したときのアンテナ10の特性を、破線IIは比較対象のアース板(図7)をアンテナ10に接続したときのアンテナ10の特性を示す。特に、図85,図86は88〜110MHz帯の電波を受信するために端開放型アース線の長さを90cmに設定したときの受信感度を示し、図86から感度としては十分な平均感度−13.3dBを得ていることが分かる。また、図87,図88は170〜225MHz帯の電波を受信するために端開放型アース線の長さを53.5cmに設定したときの受信感度を示し、図88から感度としては十分な平均感度−12.3dBを得ていることが分かる。また、図89,図90は170〜225MHz帯の電波を受信するために端開放型アース線の長さを30cmに設定したときの受信感度を示し、図90から感度としては十分な平均感度−12.3dBを得ていることが分かる。また、図91,図92は470〜770MHz帯の電波を受信するために端開放型アース線の長さを20cmに設定したときの受信感度を示し、図92から感度としては十分な平均感度−17.4dBを得ていることが分かる。
また、図85,図87,図89,図91のグラフは端開放型アース線がその長さを適切に設定すればアース板に遜色のない特性を発揮することを物語っている。
図95は、470〜770MHz帯の電波を図4の長枠形状のアンテナ20により受信した場合の感度を示し、図中、実線Iは端開放型アース線の長さを10cmに設定し、破線IIはアース板を用いたときの特性を示す。
以上の種々の実験から、端開放型アース線をアンテナ10のような凸型アンテナに適用した場合には、その横方向最大長さxと縦方向の最大長さyについて、
y≦α・λ/4
x≦60cm−y
を満たすように設定し、さらにウインドガラスの視界範囲上端から10cm位置よりも下方位置にある部分の幅を6.6cm以下に設定すれば、好ましいアンテナ装置とすることができることが分かる。
また、端開放型アース線を図4のような矩形形状のアンテナについて適用した場合には、そのアンテナの横方向最大長さxと縦方向の最大長さyとは、
5cm≦x≦40cm
3cm≦y≦10cm
であることが好ましい結果を得た。
また、端開放型アース線を図5の7cm内径の丸形アンテナに適用した場合には、そのアンテナの横方向最大長さxと縦方向の最大長さyとを、
y≦α・λ/4
x≦60cm−y
であることが好ましい結果を得た。
〈第2実施形態〉…サイドガラスアンテナ
この第2実施形態は、本発明のガラスアンテナをサイドガラスに適用するものである。特にワゴン型の車両の場合にはサイドガラスは開け閉めされることがなく、そこにガラスアンテナを設けても問題はない。また、VICS用のアンテナはTV用のアンテナとは別個に設ける必要があるために、VICS用アンテナを第1実施形態(図57)のようにフロントガラスに設けると、フロントガラスは多くのアンテナ線で占められてしまい、車両の種類によっては好ましくない場合がある。第2実施形態のアンテナは、VICS用アンテナをサイドガラスに設けるものである。
第2実施形態のガラスアンテナは枠形状のアンテナを採用し、さらに第1実施形態のガラスアンテナの設計手法(1,2式及び図30の設計条件)を適用した。
図97は第2実施形態の枠形状ガラスアンテナ200のサイドガラスへの取り付け状態を示す。図97のアンテナ200には、第1実施形態の端開放型アース線(図69)を接続した。図97のアンテナ200は、第1実施形態の枠形状アンテナの特徴を全て具備することになる。また、アンテナ200を端開放型アース線に接続することにより、第1実施形態の端開放型アース線の特徴を全て受け継ぐことになる。
第2実施形態のガラスアンテナに上記(1),(2)式及び図30の設計条件を適用すると、
x≦30cm
20cm≦y≦40cm
が第2実施形態のガラスアンテナに好ましい寸法となる。
第2実施形態の枠状ガラスアンテナは、上記設計条件を満足すれば、そのアースを、特に端開放型アース線に限定することはない。図98に、アンテナ200をアース板に接続した時の取り付け状態を示す。
図100〜図110は、第2実施形態のVICS用枠型アンテナ200に端開放型アース線を接続して、76MHz〜108MHzの帯域のTV電波を受信した際に、端開放型アース線の長さを色々と変えたときのVSWR特性を示す。比較のために、図99にアース無しの時の特性を、図111に同アンテナ200とアース板とを組み合わせたときのVSWR特性図を、図112に同アンテナ200を車体に直接アースしたときのVSWR特性図を示す。
図111のVSWR特性は、アース板を設けた第2実施形態のアンテナ200はVICS帯域のFM電波の受信に好適であることを物語っている。また、図100〜図110のグラフから、端開放型アース線に接続した第2実施形態のアンテナ200をVICS帯域のFM電波の受信に用いる場合には、端開放型アース線の長さを80センチ(図107)または90cm(図108)に設定することが好適であることが分かる。
図113,図114に、端開放型アース線の長さを90cmに設定してVICS用アンテナ200をサイドガラスに設けたときの受信感度特性を示す。尚、図113において、破線は比較対象の、アースを直接ボデイにとったときの特性を示す。
〈第3実施形態〉
本発明の第3実施形態として、リアウインドガラス設けたガラスアンテナを提案する。この第3実施形態のガラスアンテナは、第1,第2実施形態に用いられた枠型アンテナをリアウインドガラスに展設するものである。
図115に、本発明の第3実施形態のガラスアンテナ270をリアウインドガラスに展設した車両を、車両の内側下方から見た車内の図を示す。図中、250はフロントガラス、251,252はサイドガラス、253はリアガラスである。
リアガラス253にはデフォッガ254が展設され、デフォッガ254の車幅方向の中央には垂直にアンテナ導体線262が張られている。この導体262は、デフォッガ254の各熱線と垂直に交差すると共に直流的に接続されている。
リアウインドガラス253の上部にはデフォッガ熱線が張られていない領域があり、この空白領域に、ラジオ(若しくはTV)用のアンテナ260,261と、VICS用のアンテナ270が展設されている。尚、図115において、アンテナ260,261の形状は目の字形状、VICS用のアンテナ262は枠形状をしている。
アンテナ260,261の最下位の幅方向の導体線は、デフォッガ254の最上位の熱線254tに近接している。従って、アンテナ260,261のそれぞれは、デフォッガ内に垂直方向に設けられた導体線262と、デフォッガ熱線254tを介して容量結合している。
同様に、VICS用のアンテナ270も導体アンテナ262と容量結合している。
3つのアンテナ線がアンテナ導体262と容量結合するためには次のようにする。
即ち、アンテナ270,260,261の垂直方向の長さを一般的にyとし、長さLのアンテナ導体262によるアンテナ短縮率をωとすると、
20cm≦y+ω・L≦70cm
を満足するように、夫々のアンテナの縦方向yの長さを調整する。尚、容量結合が端開放型アース線についての詳細は本発明の発明者たちによる特願平6−205767号に詳細に説明されている。この場合、特にVICS用のアンテナ270については、前述の(1),(2)式を満足させると共に、図30に示された設計条件も満足させることが必要となる。すると、アンテナ270については、
x≦30cm
20cm≦y+ωL≦40cm
が好ましい寸法となる。
VICS用アンテナ270のアースは、前述の端開放型アース線を用いた。第3実施形態のアンテナシステムによると、ラジオ用及びTV用電波並びにVICS用電波を受信するダイバーシテイシステムが提供できる。この第3実施形態のアンテナシステムでは、第1実施形態のアンテナの長所並びに、端開放型アース線の長所を全て受け継ぐことになる。
〈更なる変形〉
上記第1〜第3実施形態は、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で種々変形ができる。
(i):第1実施形態〜第3実施形態のガラスアンテナの形状は、凸型(T型)、長枠型、丸形であったが、本発明は枠形状であるアンテナであれば適用可能である。この場合、その枠は給電点近傍に存在すればよい。
(ii):第1実施形態〜第3実施形態の枠型ガラスアンテナに適用される式(2)式はガラスが下地であるがために60cmを条件にしていたが、もし下地がガラス以外の素材(線路短縮率γ)であるならば、(2)式の60cmは一般的に所定の100×γcmとなる。下地の短縮率γがガラスのそれ(α≒0.6)よりも小さければ、100×γは60cmよりも小さい値となり、この場合、アンテナ自体の大きさを小型化することができる。
(iii):第1実施形態〜第3実施形態に用いられる端開放型アース線は、フィーダ線と一緒に束ねられる形態で用いられるものであったが、本発明に適用されるアース線はそれに限定されず、例えば、端開放型アース線を薄く細いシート上の導体を用いて、この導体を端開放型アース線としてフィーダ線と離してガラス面上に展着しても良い。尚、フィーダ線のシールドと導体との接続はジョイントボックス内で行われる。この場合、アース線と車体のボデイとの間には、ガラス(短縮率α)が存在することになるので、(5)式に従って、この端開放型アース線の最適長は(λ/4)・αとなる。
本発明の第1実施形態のアンテナシステムが適用された車両のフロントガラスを示す図。 図1のアンテナを自動車に取り付けたときのその自動車の外観図。 図1のシステムに適用されるアンテナ10の構成を示す図。 図1のシステムに適用されるアンテナ20の構成を示す図。 図1のシステムに適用されるアンテナ30の構成を示す図。 図1のアンテナが展着される前のアンテナ製品の構造を示す断面図。 図1のアンテナにアース板の構成を示す図。 図1のアンテナシステムをどのように設置するかを車内において眺めた図。 アンテナをアース板に接続するためのアダプタの構成を示す図 アース板の構成を示す図。 アース板が車体と容量結合する様子を説明する図。 アース板が車体と容量結合する様子を説明する図。 アースを接続するための金具の変形例を示す図。 y=5cmとしたときのxを色々と変えたときの平均受信感度の変化を示す図。 y=5cmとしたときのxを色々と変えたときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化を示す図。 y=10cmとしたときのxを色々と変えたときの平均受信感度の変化を示す図。 y=10cmとしたときのxを色々と変えたときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化を示す図。 y=15cmとしたときのxを色々と変えたときの平均受信感度の変化を示す図。 y=15cmとしたときのxを色々と変えたときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化を示す図。 y=20cmとしたときのxを色々と変えたときの平均受信感度の変化を示す図。 y=20cmとしたときのxを色々と変えたときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化を示す図。 y=25cmとしたときのxを色々と変えたときの平均受信感度の変化を示す図。 y=25cmとしたときのxを色々と変えたときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化を示す図。 y=30cmとしたときのxを色々と変えたときの平均受信感度の変化を示す図。 y=30cmとしたときのxを色々と変えたときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化を示す図。 y=35cmとしたときのxを色々と変えたときの平均受信感度の変化を示す図。 y=35cmとしたときのxを色々と変えたときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化を示す図。 y=40cmとしたときのxを色々と変えたときの平均受信感度の変化を示す図。 y=40cmとしたときのxを色々と変えたときの評価周波数範囲内で平均を取った受信感度の変化を示す図。 実施形態のアンテナシステムの高さxと幅yとの関係を示すグラフ図。 x=10cm、y=10cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=15cm、y=10cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=20cm、y=10cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=25cm、y=10cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=30cm、y=10cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=10cm、y=3cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=15cm、y=3cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=20cm、y=3cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=25cm、y=3cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=30cm、y=3cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=35cm、y=3cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=40cm、y=3cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=5cm、y=5cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=10cm、y=5cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=15cm、y=5cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=20cm、y=5cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=25cm、y=5cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=30cm、y=5cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=35cm、y=5cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 x=40cm、y=5cmとして給電位置を変えたときの受信感度の変化を示す図。 図1のアンテナシステムにおいて、y=3cmとしてアンテナ幅を変化させたときのUHF受信特性を示す図。 図1のアンテナシステムにおいてアンテナ幅を変化させたときのUHF受信特性(評価周波数における平均受信感度)を示す図。 図1のアンテナシステムにおいて、y=5cmとしてアンテナ幅を変化させたときのUHF受信特性を示す図。 図1のアンテナシステムにおいてアンテナ幅を変化させたときのUHF受信特性(評価周波数における平均受信感度)を示す図。 図1のアンテナシステムにおいて、y=10cmとしてアンテナ幅を変化させたときのUHF受信特性を示す図。 図1のアンテナシステムにおいてアンテナ幅を変化させたときのUHF受信特性(評価周波数における平均受信感度)を示す図。 上記第1変形例のアンテナの形状を説明する図。 第1実施形態の第1変形例に係るアンテナを適用した車両フロントガラスを示す図。 上記第1変形例のアンテナの88〜110MHz帯の電波に対する受信特性を説明する図。 上記第1変形例のアンテナの88〜110MHz帯の電波に対する受信特性を説明する図。 上記第1変形例のアンテナの170〜225MHz帯の電波に対する受信特性を説明する図。 上記第1変形例のアンテナの170〜225MHz帯の電波に対する受信特性を説明する図。 上記第1変形例のアンテナの470〜770MHz帯の電波に対する受信特性を説明する図。 上記第1変形例のアンテナの470〜770MHz帯の電波に対する受信特性を説明する図。 上記第2変形例のアンテナの形状を説明する図。 第1実施形態の第2変形例に係るアンテナを適用した車両フロントガラスを示す図。 上記第2変形例に係るアンテナのFM電波に対する受信特性を示す図。 第1実施形態のアンテナに用いられるアース板の変形例を説明する図。 本発明の第1実施形態〜第3実施形態のアンテナに用いられる端開放型アース線の構成を説明する図。 図69の端開放型アース線の一部を詳細に説明する図。 図69の端開放型アース線の一部を詳細に説明する図。 通常の接地型アンテナのボデイアースを説明する図。 実施形態の端開放型アース線の原理を説明する図。 実施形態の端開放型アース線の原理を説明する図。 実施形態の端開放型アース線の原理を説明する図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナのVSVR特性(アース線の長さ10cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナのVSVR特性(アース線の長さ20cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナのVSVR特性(アース線の長さ30cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナのVSVR特性(アース線の長さ40cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナのVSVR特性(アース線の長さ50cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナのVSVR特性(アース線の長さ60cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナのVSVR特性(アース板を用いる)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナのVSVR特性(アース無し)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナのVSVR特性(アースをボデイに直結)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナの受信特性(88〜110MHz帯)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナの受信特性(88〜110MHz帯)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナの受信特性(170〜225MHz帯、アース長さ=53.5cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナの受信特性(170〜225MHz帯、アース長さ=53.5cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナの受信特性(170〜225MHz帯、アース長さ=30cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナの受信特性(170〜225MHz帯、アース長さ=30cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナの受信特性(470〜770MHz帯、アース長さ=20cm)を示す図。 第1実施形態の凸(T)型枠形状アンテナの受信特性(470〜770MHz帯、アース長さ=20cm)を示す図。 第1実施形態の長枠形状アンテナの受信特性(170〜225MHz帯、アース長さ=30cm)を示す図。 第1実施形態の長枠形状アンテナの受信特性(170〜225MHz帯、アース長さ=30cm)を示す図。 第1実施形態の長枠形状アンテナの受信特性(470〜770MHz帯、アース長さ=10cm)を示す図。 第1実施形態の長枠形状アンテナの受信特性(470〜770MHz帯、アース長さ=10cm)を示す図。 本発明の第2実施形態のガラスアンテナ(端開放型アース線取り付け)が適用された車両のサイドガラスを示す図。 本発明の第2実施形態のガラスアンテナ(アース板取り付け)が適用された車両のサイドガラスを示す図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース無し)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=10cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=20cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=30cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=40cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=50cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=60cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=70cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=80cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=90cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=100cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース線長=110cm)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(アース板取り付け)特性図。 第2実施形態のアンテナのVSWR(ボデイに直接)特性図。 第2実施形態のアンテナの受信特性を示す図。 第2実施形態のアンテナの受信特性を示す図。 本発明の第3実施形態に係るアンテナを取り付けた車両のリアウインドガラスを説明する図。 前記第1実施形態に係るアンテナを端開放型アース線を用いてフロントガラスに取り付けたときの取り付け状態を示す図。 本発明の第1実施形態〜第3実施形態に係るアンテナに適用可能な端開放型アース線の他の形態を説明する図。

Claims (5)

  1. 自動車のウインドガラス上に設けられるガラスアンテナであって、
    前記ウインドガラス表面に展着するための粘着性層を備えると共に、前記自動車のルーフに対して接地するために、当該ルーフと容量結合する接地部材を備え
    前記接地部材は、前記ルーフと前記自動車の天井クッション材との間に挿入可能なように板状に形成されていることを特徴とするガラスアンテナ。
  2. 前記ルーフは塗装層を有し、前記接地部材は前記塗装層を介して前記ルーフと容量結合することを特徴とする請求項1に記載のガラスアンテナ。
  3. 前記接地部材は、前記ルーフに取付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラスアンテナ。
  4. 前記接地部材は、磁性を帯びた部分を有し、当該磁性を帯びた部分が前記ルーフと引き合うことにより前記ルーフに取付けられることを特徴とする請求項3に記載のガラスアンテナ。
  5. 前記接地部材は、前記ガラスアンテナを給電するフィーダ線のシールド線とワイヤを介して接続されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のガラスアンテナ。
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