JP3022085U - 静電気除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、パチンコ台やパチンコ玉に発生する静
電気は、高電位によるロムやコンピューター等の誤作動
の原因となる他、パチンコ玉の洗浄剤の吸湿、保湿剤に
よる補給システムの汚れやアクリルピースの付着などに
よって生ずる玉詰まり等々の事故を誘発し、更には遊戯
客に対する不快な電気衝撃等を齎らすなどの課題が見ら
れていた。 【解決手段】 減圧回路・発振回路及びコッククロフト
回路を備えた親機と、発振回路及びコッククロフト回路
を備えた複数の子機を組み合わせてなる静電気除去装
置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、パチンコ遊戯機（以下「パチンコ台」と呼ぶ）におけるパチンコ 玉の補給樋等に取り付けられて、主としてパチンコ玉に発生する静電気を迅速・ 確実に除去する静電気除去装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般のパチンコ台では、装置各所のチェッカーの作動やゴムベルト等、非導電 体の移動等によって発生する静電気の他、パチンコ玉の流動又はクリーニング等 によっても大量の静電気が発生するが、この静電気を除去する適切な手段が開発 されないままに、従来はパチンコ台からアースを取ったり、電導性マットを敷設 し、又はパチンコ玉の補給機内に静電気除去用の種々の薬品を添加するという姑 息な手段が採られていたものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述したようなパチンコ台やパチンコ玉に発生する静電気は、高電位によるロ ムやコンピューター等の誤作動の原因となる他、パチンコ玉の洗浄剤の吸湿、保 湿剤による補給システムの汚れやアクリルビーズの付着などによって生ずる玉詰 まり等々の事故を誘発し、更には遊戯客に対する不快な電気衝撃等を齎らすなど の課題が見られていたのである。 本考案は、このようなパチンコ台やパチンコ玉の静電気による弊害を解決する ことを目的としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案は鋭意、実験考究の結果、装置に内蔵され た針式電極で発生させたイオン化空気をファンによって帯電物に吹きつけ、その アクリルビーズ並びに静電気を中和除去することを技術的要旨とするもので、そ の原理は不同電解の場合、平板と針先が相対峠する電極に高電解をかけると、暗 流電子が照射されて高速電子が空気をイオン化させるという現象に着目し、これ に高電圧パルスを与えることによって流出空気は断層的にプラス・マイナスイオ ンを交互に発生するから、このパルスエアーを帯電物体に当てると、それが非常 に高い静電圧を有していても、次々と飛来するイオンにより電子的に帯電が除去 されるというものである。

【０００５】 即ち、本考案の構成は、減圧回路・発振回路及びコッククロフト回路を備え、 且つ電動ファンを内蔵してなる親機と発振回路及びコッククロフト回路を備えた １〜複数台の子機を組み合わせるという手段を用いたものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施態様を示す図面に従って更に詳述すると、図１は本案装置 をパチンコ玉の補給樋に臨んで設置した一例を示し、図における１は多数列設さ れたパチンコ台、２はパチンコ台裏面に設けられたパチンコ玉の補給システムで 、一連の補給樋２ａから各パチンコ台１に分岐するシュート２ｂ、玉磨揚送装置 ２ｃ等の他、台間玉貸機２ｄや硬貨又は紙幣の搬送装置（図示せず）等が設けら れた通常の装備である。

【０００７】 また、３は上記一連の補給樋２ａの中央部に設置された本案静電気除去装置の 親機、又４は補給樋２ａの両端部近傍に設けられた子機である。

【０００８】 次に、上記静電気除去装置の親機３の電気回路を図２に従って述べると、同図 中〔Ｘ〕は減圧回路、〔Ｙ〕は発振回路、また〔Ｚ〕はコッククロフト回路を示 し、減圧回路〔Ｘ〕では電源変圧（ＡＣ１００Ｖ）をトランス（Ｔ）によってＡ Ｃ１２Ｖに減圧した電流がブリッヂ（Ｂ）でプラス・マイナス交互に整流されて コンデンサ（Ｃ₁ ）を経て、トランジスタ（Ｔｒ₁ ）のエミッタ（Ｅ）に流れ、 異常電圧を除去して、発振回路（Ｙ）側に送られる。 一方、一部の電流は発振回路（Ｙ）側に入り、コンデンサ（Ｃ₂ ）に貯えられ 、トランジスタ（Ｔｒ₂ ）の作用によって電流をコイル（Ｌ₁ ）側に断続的に流 し、２６ＫＨＺのパルスを発生させる。

【０００９】 これを受けて、上記コイル（Ｌ₁ ）に磁束が発生し、そのインピーダンスによ ってコイル（Ｌ₂ ）に流れる電流を規制する。 従って、コイル（Ｌ₂ ）の電流は上記パルス数に応じて断続され、対置される コイル（Ｌ₃ ）に約１００Ｖ前後の高圧の誘導電圧が発生し、次のコッククロフ ト回路（Ｚ）に電流が勢いよく入り、電極（Ｐ₁ ）（Ｐ₂ ）にかかる電圧を４倍 にする。このコッククロフト回路の容量を大きくすると、電極にかかる電圧は更 に大きくすることができる。

【００１０】 上記電極（Ｐ₁ ）（Ｐ₂ ）間は無負荷であるが、帯電しているのでイオナイザ ーとして機能するのである。 尚、上記電極（Ｐ₁ ）（Ｐ₂ ）に通ずる電流は直流であるから、両電極は図示 のような針状のものでなく、板状として表面積を大きくすると更に性能が向上す る。 このようにして得られたイオン化されたパルスエアーを親機３に内蔵されたフ ァンモーター（Ｍ）により、その吹出口（図示せず）から補給樋２ａ内を通過す るパチンコ玉に吹き付けると、クリーニング時に表着したアクリルビーズなどを 吹き落とすと同時に、帯電している静電気を効率よく中和除去し得るものである 。

【００１１】 以上本案装置の親機３について述べたが、この親機に接続される１〜複数台の 子機４は、親機における上記減圧回路並びに内蔵ファンを省略した他は、上記親 機の構成と同一である。

【００１２】

【考案の効果】

本考案に係る静電気除去装置は、イオン化されたパルスエアーをファンの助勢 によって直接帯電物に吹き付けることにより、パチンコ玉に付着するアクリルビ ーズを吹き落とし、又効率よく静電気を中和除去するものであるから、通常親機 １台に対し、１〜複数台の子機を組み合わせ、これをパチンコ台において特に静 電気の帯電機会の多いパチンコ玉の補給システム中の補給樋に臨ませて設置、作 動させれば、従来見られたあらゆる静電気の弊害、即ちロムやコンピューター等 の誤作動、玉詰まりなどを確実に解決することができる。

【００１３】 又、補給機内に静電気除去のため薬剤などを添加又は補充する作業や、補給シ ステム各部に発熱保護の装備を施す必要もなくなり、その分労力の大巾な削減が 図られる他、遊戯客に不快な電気衝撃等を与えることなく、店内のイメージアッ プにも大きな効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案装置の配置の一例を示すパチンコ台の裏面
図

【図２】親機の電気回路図

【符号の説明】

１ パチンコ台 ２ パチンコ玉の補給システム ３ 親機 ４ 子機 〔Ｘ〕 減圧回路 〔Ｙ〕 発振回路 〔Ｚ〕 コッククロフト回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】減圧回路・発振回路及びコッククロフト回
   路を備え、更にファンを内蔵してなる親機と、発振回路
   及びコッククロフト回路を備えた１〜複数台の子機を組
   み合わせてなる静電気除去装置。