JP3022080B2 - 全文データベースシステム - Google Patents

全文データベースシステム

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JP3022080B2
JP3022080B2 JP5204352A JP20435293A JP3022080B2 JP 3022080 B2 JP3022080 B2 JP 3022080B2 JP 5204352 A JP5204352 A JP 5204352A JP 20435293 A JP20435293 A JP 20435293A JP 3022080 B2 JP3022080 B2 JP 3022080B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子出版等に用いて好適
な全文データベースシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】データベース検索を必要とする電子出版
において、CD−ROM等に記憶された複数の文書デー
タから、所望の文章データを検索する手法として全文検
索が用いられる。全文検索に用いられる文書データは、
シーケンシャルファイルとして記憶される。また、この
ファイルに含まれる全ての文字列と、当該文字列のファ
イル中でのアドレスとを対応させるインデックスファイ
ルが作成され、CD−ROMに記憶される。
【0003】ここで、インデックスファイルは、前記シ
ーケンシャルファイル中に複数の同一文字列が出現する
場合、1つの文字列に複数のアドレスが対応するように
構築されている。なお、上記シーケンシャルファイルお
よびインデックスファイルを全文データベースと称す。
【0004】この全文データベースに対する全文検索
は、検索操作者が、抽出したい文章データに含まれる文
字列を入力することにより為される。具体的には、例え
ば、入力された検索文字列(例えば、2文字)は、イン
デックスファイル中の文字列と比較され、合致した文字
列に対応するアドレス群を抽出する。そして、シーケン
シャルファイルから、上記アドレス群に対応する文字列
を含む文章データが抽出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、日本語の文書
データには、ローマ字や欧文等のアルファベットや数値
や番号等の数字等が含まれる場合が多々ある。こうした
アルファベットや数字等の出現頻度が低い場合には、日
本語と同様に2文字単位のインデックスファイルを作成
しても、十分な応答速度を得ることができる。
【0006】しかしながら、アルファベットや数字が長
く連続する部分において、日本語と同様に2文字単位の
インデックスファイルを作成した場合、アルファベット
や数字は、日本語に比べて文字数が極めて少ない為に、
同一の綴りが頻繁に現れることになる。例え
ば、”...ththeater give th
em ththril ...”という文書データ
において、”th”という文字列は、下線で示したよう
に5つ出現する。したがって、インデックスファイル中
の”th”という文字列に対応するアドレスは5つとな
る。
【0007】ここで、”the”のように、”th”を
含む文字列を検索すると、”th”に対応するアドレス
群(5つ)に関して、”the”に合致するか否かが判
断される。この判断処理は候補となるアドレスの数(こ
こでは5つ)に応じた時間を必要とする為、同一の綴り
が頻繁に出現するアルファベットや数字が連続する文書
データに関しては、極めて時間がかかる。すなわち、従
来の全文検索を、欧文や数字が連続する部分に適用する
と、所望の応答時間が得られない場合があるという問題
があった。
【0008】本発明は、このような背景に鑑みて為され
たもので、インデックスファイルのサイズを小とし、欧
文データに対して十分な検索速度を得ることができる全
文データベースシステムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による全文データ
ベースシステムは、検索対象の欧文データ中の各ワード
に、連続するワードアドレスを付与し、前記ワードアド
レスを各ワードの文字コード順にアドレステーブルへ記
憶するアドレステーブル作成手段と、固有の文字コード
を有する各ワードを固有ワードとして抽出し、各固有ワ
ードを構成する各文字に、連続するワード内アドレスを
付与して各固有ワードを文字コード順にワードリストへ
記憶するワードリスト作成手段と、各固有ワード内の各
文字と後続する文字とで構成される合計k文字(kは2
以上)の疑似単語を作成し、各疑似単語から固有の文字
コードを有する固有疑似単語を抽出する抽出手段と、各
固有疑似単語に対応する固有ワード固有のユニーク符号
と各固有疑似単語の先頭文字に付与される前記ワード内
アドレスとからなる仮想アドレスを各固有疑似単語に対
応させ、各固有疑似単語を文字コード順に欧文基本テー
ブルへ記憶する基本テーブル作成手段とを具備すること
を特徴としている。
【0010】
【作用】上記構成によれば、アドレステーブル作成手段
が、検索対象の欧文データ中の各ワードに、連続するワ
ードアドレスを付与し、前記ワードアドレスを各ワード
の文字コード順にアドレステーブルへ記憶する。そし
て、ワードリスト作成手段が、固有の文字コードを有す
る各ワードを固有ワードとして抽出し、各固有ワードを
構成する各文字に、連続するワード内アドレスを付与し
て各固有ワードの文字コード順にワードリストへ記憶す
る。さらに、抽出手段が、各固有ワード内の各文字と後
続する文字とで構成される合計k文字(kは2以上)の
疑似単語を作成し、各疑似単語から固有の文字コードを
有する固有疑似単語を抽出する。次に、基本テーブル作
成手段が、各固有疑似単語に対応する固有ワード固有の
ユニーク符号と各固有疑似単語の先頭文字に付与される
前記ワード内アドレスとからなる仮想アドレスを各固有
疑似単語に対応させ、各固有疑似単語を文字コード順に
欧文基本テーブルへ記憶させる。前記固有ワードはユニ
ークであるので、その数は、ワードに較べて小となって
いる。そして、固有疑似単語はユニークであるととも
に、前記固有ワードから抽出されるために、その数は小
となる。このため、ワードリストおよび欧文基本テーブ
ルを有するインデックスファイルのサイズが小となり、
欧文データに対して十分な検索速度が得られる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例に
ついて説明する。(1)構築システム1の構成 図1は本発明の一実施例による全文データベースシステ
ムの概略構成を示す図であり、図1(a)は全文データ
ベースを構築する構築システム1の概略構成を示すブロ
ック図である。この構築システム1は、データベースの
提供者(もしくは編集者)に使用されることが想定され
る。電子出版においては、その提供者が当該システム1
により構築された全文データベースを、CD−ROM等
に記憶させる。
【0012】図1(a)において、2はキーボード等の
入力装置であり、オペレータにより入力される文書デー
タを構築処理装置3(後述する)へ供給する。構築処理
装置3は、入力装置2から供給される文書データに所定
の処理を施して、記憶装置4(後述する)へ供給すると
ともに、当該文書データに対応するインデックスファイ
ルを作成し、全文データベースを構築する。この全文デ
ータベース構築処理の内容については、後に詳述する。
【0013】記憶装置4は、例えば、数百MBの容量を
有するハードディスクからなり、構築処理装置3から供
給される文書データを実データファイルとして記憶する
とともに、構築処理装置3にて作成されるインデックス
ファイルを記憶する。ここで、実データファイル中の文
書データの一例を図4に示す。この図に示す文書データ
には、キーワード”東京都”および”京都”を識別する
為の位置マーク’@’が付加されている。
【0014】また、インデックスファイルに含まれる各
種テーブルの一例を図12に示す。図12は図4に示す
文書データの和文範囲JAに対するインデックステーブ
ル(以後、和文テーブルと称す)の構成例を示す図であ
り、この図において、J2−1は和文最下層テーブル、
J2−2は和文最下層テーブルJ2−1の上層テーブル
となる和文最上層テーブル、J1は1文字テーブルであ
り、和文最下層テーブルJ2−1の上層テーブルとな
る。また、CATはレコードR1を複数有する文字アド
レステーブルである。
【0015】和文最下層テーブルJ2−1はレコードR
2を複数有し、各レコードR2には、文書データの和文
範囲JA(図4参照)中に存在する2文字の文字列(以
後、疑似単語と称す)が格納されている。これらの疑似
単語は、ユニーク(同一綴りのものが無い)であり、文
字コードCC順にソートされている(以後、ユニークな
疑似単語を固有疑似単語と称す)。ここで、疑似単語の
文字コードCCは、当該疑似単語の先頭文字の文字コー
ドをC1、末尾文字の文字コードをC2とすると、例え
ば、以下に示す計算式(1)により算出される。 CC = C1 × m + C2 …(1) 文書データ中に現れる文字種は約7千種であるので、こ
の文字種以上の数「m(例えば、8千)」をC1に乗ず
ることにより、CCは疑似単語固有の文字コードとな
る。
【0016】また、各レコードR2は、当該レコードR
2に格納される固有疑似単語の文書データ中での存在数
を表す「サイズ」を有し、文字アドレステーブルCAT
中の所定のレコードR1に対応付けられている。ここ
で、レコードR2が対応付けられるレコードR1は、当
該レコードR2が有する固有疑似単語の先頭文字の位置
を表す「文字アドレス」を有する。
【0017】なお、和文最下層テーブルJ2−1におい
て、サイズが複数であるレコードR2には、複数のレコ
ードR1が対応付けられる。具体的には、サイズが複数
であるレコードR2に、当該レコードR2が有する固有
疑似単語に対応する複数の文字アドレスのうち、最小の
文字アドレスを有するレコードR1が対応付けられ、こ
のレコードR1に続いて、最小でない文字アドレスを有
するレコードR1が昇順に整列される。
【0018】また、和文最上層テーブルJ2−2はレコ
ードR3を複数有し、各レコードR3には、和文最下層
テーブルJ2−1中の固有疑似単語が格納される。な
お、このレコードR3の数は、レコードR2に較べて極
めて少ない。また、各レコードR3は、固有疑似単語の
文字コード順にソートされており、レコードR3が有す
る固有疑似単語と同一の固有疑似単語を有するレコード
R2に対応付けられる。この際、和文最下層テーブルJ
2−1において、各レコードR3に対応付けられる各レ
コードR2間の距離、すなわち、当該レコードR2間に
存在するレコードR2の数が、予め設定された数(例え
ば、99)となるように、各レコードR3に格納される
固有疑似単語が設定される。
【0019】1文字テーブルJ1はレコードR4を複数
有し、各レコードR4は、文書データの和文範囲JAに
出現する全種類の文字を格納する。これらの文字はユニ
ークであり、各レコードR4は文字コード順にソートさ
れている。また、各レコードR4は、和文最下層テーブ
ルJ2−1中の所定のレコードR2に対応付けられてお
り、対応付けられるレコードR4およびレコードR2が
有する文字および固有疑似単語の先頭文字は一致する。
ここで、1つのレコードR4が対応付けられるべきレコ
ードR2が複数である場合には、当該レコードR4は最
も先頭にあるレコードR2に対応付けられる。この際、
レコードR4が有するサイズは、対応付けるべき固有疑
似単語の数となる。
【0020】次に、文書データ(図4参照)の欧文範囲
EAに対応するインデックステーブル(以後、欧文テー
ブルと称す)の一例を図7および図9に示す。欧文テー
ブルは、図7に示すようなワードアドレステーブルWA
T,ワードリストWLと、図9に示すような仮想アドレ
ステーブルVAT,欧文基本テーブルEBTとからな
る。図7に示すように、ワードアドレステーブルWAT
はレコードR5を複数有し、各レコードR5には、欧文
範囲EAに存在する全ての「ワード(単語)」に対応す
るワード単位のアドレス(以後、ワードアドレスと称
す)が格納される。
【0021】また、ワードリストWLは、レコードR6
を複数有し、各レコードR6は、欧文範囲EAに存在す
るユニークなワード(以後、固有ワードと称す)を1つ
ずつ有し、各固有ワードの文字コード順にソートされて
いる。また、各レコードR6には、固有の「ユニーク符
号」が割り当てられ、各固有ワードを構成する各文字に
は、固有ワード内の先頭からの位置を示す「ワード内ア
ドレス」が付与される。
【0022】また、各レコードR6は、自身が有する固
有ワードが文書データ中で出現する頻度を表す「サイ
ズ」を有し、ワードアドレステーブルWAT中の所定の
レコードR5に対応付けられる。なお、サイズが複数で
あるレコードR6には、複数のレコードR5が対応付け
られる。具体的には、サイズが複数であるレコードR6
に、当該レコードR6が有する固有ワードに対応する複
数のワードアドレスのうち、最小のワードアドレスを有
するレコードR5が対応付けられ、このレコードR5に
続いて、最小でない文字アドレスを有するレコードR5
が昇順に整列される。
【0023】また、図9に示す欧文基本テーブルEBT
は、レコードR7を複数有し、各レコードR7には、ワ
ードリストWL(図7参照)中の各固有ワードに基づい
て生成される2文字単位の固有疑似単語が1つずつ格納
される。各レコードR7は、固有疑似単語の文字コード
順にソートされている。各レコードR7は、格納された
固有疑似単語のワードリストWL中での出現頻度を表す
「サイズ」を有し、仮想アドレステーブルVAT中の所
定のレコードR8に対応付けられる。
【0024】仮想アドレステーブルVATはレコードR
8を複数有し、各レコードR8には、ユニーク符号とワ
ード内アドレスとの組である「仮想アドレス」が格納さ
れる。この仮想アドレスは、欧文基本テーブルEBT中
の固有疑似単語に対応するものである。ここで、レコー
ドR7のサイズが複数である場合には、当該レコードR
7に複数のレコードR8が対応付けられる。この対応付
けの具体的内容は、図12に示す和文最下層テーブルJ
2−1のレコードR2と、文字アドレステーブルCAT
のレコードR1との対応付けと同様であるので、その説
明を省略する。
【0025】(2)検索システム5の構成 一方、図1(b)は構築システム1により構築された全
文データベースに対して、各種の検索処理を行う検索シ
ステム5の構成を示す図である。この検索システム5
は、データベースのユーザーによって用いられることが
想定される。電子出版においては、そのユーザーが当該
システム5を用いて、CD−ROM等に記憶された全文
データベースに対して各種の検索処理を行う。
【0026】図1(b)において、6はキーボード等の
入力装置であり、ユーザー(使用者)により入力される
指示に応じた指示データを検索処理装置7(後述する)
へ供給する。検索処理装置7は、一般的なパーソナルコ
ンピュータであり、図示せぬCPU、ROM、RAMお
よび各種I/Oインタフェースを有する。この検索処理
装置7はRAMに記憶される検索プログラムを実行し、
入力装置6から供給される指示データに応じた検索処理
を行う。この検索処理の内容は後に詳述する。
【0027】8はCD−ROMドライブであり、検索処
理装置7に制御され、挿入されるCD−ROMに記憶さ
れた情報を読み取る。9は検索処理装置7から供給され
る表示データに応じて、検索メニューや検索結果等を表
示するディスプレイ、10はプリンタであり、検索処理
装置7から供給される出力データに応じて、検索結果を
出力する。
【0028】(3)全文データベース構築処理 次に、構築処理装置3(図1(a)参照)がRAMに記
憶されたプログラムを実行して行う全文データベース構
築処理について、以下に説明する。ここでは、和文と欧
文が混在した文書データ(図3参照)をデータベース化
する場合について説明する。
【0029】まず、全文データベース構築に先だって、
図1(a)に示す構築システム1において、入力装置2
から文書データが入力される。この文書データは、構築
処理装置3を介して記憶装置4に供給され、ここで記憶
される。以下に説明する各処理は、記憶装置4に記憶さ
れた文書データに対して為される。文書データの入力処
理が終了し、入力装置2から所定の指示データが入力さ
れると、構築処理装置3は、図2のフローチャートに表
されるプログラムを実行する。
【0030】まず、ステップSA1では、文書データ
(図3参照)に位置マークを付加する。この位置マーク
とは、任意のキーワードの前後に挿入される特定の文字
であり、例えば、’@’のように、文書データ中に存在
しない記号を用いる。図4は、上述したマーク付加処理
が行われた後の文書データを示す図であり、この図にお
いて、”東京都”および”京都”という文字列(キーワ
ード)の前後には位置マーク’@’が挿入されている。
【0031】上述したマーク付加処理を行わない場
合、”京都”という地名を全文検索すると、”京都”は
もちろん、”東京都”まで抽出してしまう。マーク付加
処理は、このような無意味な抽出を避ける為に行われる
処理であり、全文検索において、検索文字列として”@
京都@”という文字列を入力すると、”@京都@”のみ
が抽出され、”@東京都@”は抽出されないという結果
を得ることができる。
【0032】次に、ステップSA2(図2参照)では、
文書データにアドレスが付与される。図5に示すよう
に、アドレスには文字アドレスとワードアドレスがあ
り、文字アドレスは文書データ全体に付与され、ワード
アドレスはアルファベットや数字等が連続する欧文範囲
EAに付与される。例えば、図5の和文範囲JAにおい
て、先頭文字’多’の文字アドレスは「1」、それに続
く文字’角’の文字アドレスは「2」となり、欧文範囲
EAにおいて、先頭文字’w’の文字アドレスは「31
7」となる。また、欧文範囲EAにおいて、先頭のワー
ド”world”のワードアドレスは「1」、それに続
くワード”wide”のワードアドレスは「2」とな
る。
【0033】後述する各処理において、欧文範囲EAに
はワード単位の処理が行われるため、欧文範囲EAにお
いて、文字アドレスを記憶する必要はない。しかしなが
ら、和文範囲JAとの位置関係を把握するために、欧文
範囲EAの最初および最後の文字アドレスを記憶装置4
(図1(a)参照)に記憶する。これらの文字アドレス
間の文書データは、後述する各処理において、欧文範囲
EAとみなされ、ワード単位の処理を施される。
【0034】次に、ステップSA3(図2参照)では、
欧文範囲EAのワードリストWLを作成する。まず、図
5の文書データの欧文範囲EAに出現する全てのワード
を抽出し、図6に示すように、欧文対照テーブルCTを
作成する。次に、欧文対照テーブルCT中の各レコード
R11を、各ワードの文字コード順およびワードアドレ
ス順にソートする。すると、同一のワード(例えば、図
6中のワード”world”参照)を有する複数のレコ
ードR11が隣接する。
【0035】次に、ソートされた各レコードR11から
ユニークな固有ワードを抽出し、ワードリストWL(図
7参照)の各レコードR6に格納するとともに、ワード
アドレスを有するレコードR5を複数作成し、ワードア
ドレステーブルWATを作成する。ワードリストWLの
各レコードR6に設けられるポインタは、ワードアドレ
ステーブルWAT中のレコードR5を指し示す。
【0036】この際、ポインタにより対応付けられるレ
コードR6の固有ワードとレコードR5のワードアドレ
スとは、欧文対照テーブルCTにおいて同一レコードR
11内に格納されていたもの同士となる。また、欧文対
照テーブルCTにおいて、同一のワードを有するレコー
ドR11が複数存在していた場合、そのワードに一致す
る固有ワードを有するワードリストWL中のレコードR
6には、当該ワードの欧文対照テーブルCT内での出現
数がサイズとして格納される。例えば、ワード”hel
p”は、欧文対照テーブルCT(図6参照)中に2つ出
現するので、ワードリストWLの固有ワード”hel
p”を有するレコードR6のサイズは「2」となる。
【0037】さらに、ワードリストWLの各レコードR
6には、固有のユニーク符号「A」,「B」,「C」,
・・・が付与され、各レコードR6の固有ワードを構成
する文字には、ワード内アドレスが付与される。例え
ば、固有ワード”can”に付与されるユニーク符号は
「A」であり、固有ワードを構成する文字’c’に対す
るワード内アドレスは「1」である。こうして作成され
たワードリストWLは、記憶装置4(図1(a)参照)
に記憶される。
【0038】次に、ステップSA4(図2参照)では、
文書データまたはワードリストWLから疑似単語を抽出
する。これに続くステップSA5では、抽出された疑似
単語を用いて、和文最下層テーブルJ2−1および欧文
基本テーブルEBTを作成する。これらの抽出処理およ
び作成処理は、文書データの形式により異なる為、以
下、欧文範囲EAと和文範囲JAとに分けて説明する。
【0039】A:欧文範囲EAに対する処理 欧文範囲EAにおいて、まず、ワードリストWL(図7
参照)から、文字列長が「2」である疑似単語を抽出す
る。この抽出処理は、各固有ワードの先頭から末尾にか
けて行われ、例えば、固有ワード”can”からは、”
ca”,”an”という疑似単語が抽出される。こうし
て抽出された複数の疑似単語は、図8に示すような構成
の疑似単語テーブルPWTの各レコードR9に格納され
る。
【0040】疑似単語テーブルPWTにおいて、疑似単
語が格納されたレコードR9は、当該レコードR9が有
する疑似単語の抽出元の固有ワードに付与されたユニー
ク符号と、その疑似単語の先頭文字のワード内アドレス
とから構成される「仮想アドレス」を有する。例えば、
疑似単語”an”を有するレコードR9は、抽出元の固
有ワード”can”に付与されたユニーク符号「A」
と、疑似単語”an”の先頭文字’a’のワード内アド
レス「2」とから構成される仮想アドレス「A−2」を
有する。
【0041】そして、ワードリストWL作成時と同様
に、疑似単語テーブルPWT内の各レコードR9を各疑
似単語の文字コード順にソートし、ユニークな固有疑似
単語を抽出する。ここで、抽出された固有疑似単語は、
図9に示す欧文基本テーブルEBTに格納される。ま
た、疑似単語テーブルPWT内の仮想アドレスのみで構
成される仮想アドレステーブルVATを作成する。図9
に示すように、欧文基本テーブルEBTの各レコードR
7に設けられるポインタは、仮想アドレステーブルVA
T中の対応するレコードR8を指し示す。
【0042】また、ワードリストWL作成時と同様に、
疑似単語テーブルPWTにおいて、同一の疑似単語が複
数存在していた場合、その疑似単語と同一の固有疑似単
語を有するレコードR7には、その疑似単語の出現数が
「サイズ」として格納される。こうして、図9に示す欧
文基本テーブルEBTが作成される。
【0043】B:和文範囲JAに対する処理 和文範囲JAにおいては、まず、文書データ(図5参
照)から、文字列長が「2」である疑似単語を抽出す
る。この抽出処理は、和文範囲JAの先頭から末尾にか
けて行われ、例えば、図5の文書データからは、順に”
多角”,”角経”という疑似単語が抽出される。抽出さ
れた疑似単語は、図10に示すような和文疑似単語テー
ブルJPTの各レコードR10に格納される。
【0044】和文疑似単語テーブルJPTにおいて、疑
似単語が格納されたレコードR10は、当該疑似単語の
先頭文字の「文字アドレス」を有する。例えば、疑似単
語”多角”を有するレコードR10は、疑似単語の先頭
文字’多’の文字アドレス「1」を有する。そして、ワ
ードリストWLや疑似単語テーブルPWT作成時と同様
に、各レコードR10を疑似単語の文字コード順にソー
トし、ユニークな固有疑似単語を抽出する。
【0045】ここで、抽出された固有疑似単語は、図1
1に示す和文最下層テーブルJ2−1に格納される。ま
た、和文疑似単語テーブルJPT内の文字アドレスのみ
で構成される文字アドレステーブルCATを作成する。
図11に示すように、和文最下層テーブルJ2−1の各
レコードR2に設けられるポインタは、文字アドレステ
ーブルCAT中の対応するレコードR1を指し示す。
【0046】また、和文疑似単語テーブルJPT(図1
0参照)において、同一の疑似単語が複数存在していた
場合、その疑似単語に一致する固有疑似単語を有するレ
コードR2には、当該疑似単語の文書データ中での出現
数が「サイズ」として格納される。こうして、図11に
示す和文最下層テーブルJ2−1が作成される。上述し
たように、欧文基本テーブルEBTおよび和文最下層テ
ーブルJ2−1が作成されると、処理はステップSA6
へ進む。
【0047】ステップSA6において、最上層の和文テ
ーブル(最初は和文最下層テーブルJ2−1)中のレコ
ード数が所定数n(例えば、n=500)以上であるか
否かが判断される。この判断が「Yes」であれば、処
理はステップSA7へ進み、「No」であれば、処理は
ステップSA8へ進む。
【0048】上記ステップSA6での判断により、必要
に応じて、和文テーブルが階層化されるのだが、ここ
で、当該階層化を行う理由を説明する。前述したよう
に、和文に用いられる文字種は約7千種と多く、文書デ
ータから抽出される固有疑似単語の種類、すなわち、和
文最下層テーブルJ2−1のレコードR2の数は極めて
大となる。後述する検索処理は、検索文字列に対応する
固有疑似単語を抽出する処理を繰り返して行われるた
め、検索対象となるテーブル(例えば、和文最下層テー
ブルJ2−1)のレコードR2の数が多いと、所定の時
間内に検索処理を終了することができない。
【0049】ここで、和文最下層テーブルJ2−1のレ
コードR2の数が多い場合には、図12に示すように、
上層のテーブル(和文最上層テーブルJ2−2)を作成
し、上層のテーブルで検索文字列に対応する固有疑似単
語を抽出できなかった場合には、下層テーブル(和文最
下層テーブルJ2−1)の所定の範囲で、固有疑似単語
を抽出するようにする。すると、比較すべき固有疑似単
語の数が減少し、所定の応答時間で検索処理を行うこと
ができる。
【0050】なお、欧文基本テーブルEBTに関して上
記階層化を行わないのは、当該テーブルEBT中の各固
有疑似単語は、文字種の少ないアルファベットや数字等
の組み合わせであるために、そのレコード数は、和文最
下層テーブルJ2−1のレコード数に較べて極めて少な
く(同一綴りの疑似単語が多い)、欧文基本テーブルE
BTのみでも十分な応答時間を得ることができるからで
ある。
【0051】ステップSA7は、ステップSA6での判
断が「Yes」となった場合の処理であり、ここでは、
既に作成された和文テーブルに対して上層の和文テーブ
ルを作成する。例えば、図10の和文最下層テーブルJ
2−1に対して、図11に示すように、和文最上層テー
ブルJ2−2を作成する。この和文最上層テーブルJ2
−2の各レコードR3には、”@東”や”経常”等の和
文最下層テーブルJ2−1から抽出された固有疑似単語
が格納される。また、各レコードR3は「ポインタ」を
有し、和文最下層テーブルJ2−1中の同一固有疑似単
語を有するレコードR2に対応付けられる。
【0052】なお、各レコードR3が有する固有疑似単
語は、隣接するレコードR3に対応する各レコードR2
間の距離(2つのレコードR2に含まれるレコードR2
の数)が、例えば、99となるように抽出される。この
距離は和文最下層テーブルJ2−1のレコード数に応じ
て設定される。そして、処理はステップSA6に戻る。
こうして、最上層の和文テーブルのレコード数が所定数
n未満となるまで、上述した階層化処理が行われる。図
12に示す例では、和文最上層テーブルJ2−2のレコ
ード数は所定数n(例えば、n=500)未満となるの
で、和文テーブルの階層は2段となる。
【0053】ステップSA8は、最上層の和文テーブル
のデータ数が所定数n未満となり、ステップSA6での
判断が「No」となる場合の処理であり、和文最下層テ
ーブルJ2−1に対する1文字テーブルJ1が作成され
る。和文には漢字が用いられるため、「山」や「川」等
の1文字の検索文字列による検索が行われる場合があ
る。こうした1文字検索をも所定の応答速度で実現する
為に、1文字テーブルJ1が作成される。
【0054】1文字テーブルJ1の作成過程を以下に説
明する。まず、図12に示す和文最下層テーブルJ2−
1から各固有疑似単語の先頭文字をレコード順に抽出す
る。各レコードR2は、既に文字コード順にソートされ
ている為、同一の文字が連続して抽出される。次に、抽
出された文字群からユニークな文字を抽出し、抽出元の
文字群に含まれる同一文字の数(サイズ)とともに、1
文字テーブルJ1の各レコードR4に格納する。
【0055】また、各レコードR4はポインタを有し、
和文最下層テーブルJ2−1内の抽出元レコードR2に
対応付けられる。こうして、1文字テーブルJ1が作成
される。そして、例えば、図7のワードアドレステーブ
ルWAT,ワードリストWLと、図9の仮想アドレステ
ーブルVAT,欧文基本テーブルEBTと、図12の文
字アドレステーブルCAT,和文最下層テーブルJ2−
1,和文最上層テーブルJ2−2,1文字テーブルJ1
と、欧文範囲EAの最初および最後の文字アドレスと
が、インデックスファイルとして、記憶装置4に記憶さ
れる。また、図5に示すような文書データが実データフ
ァイルとして記憶装置4に記憶され、全文データベース
が構築される。
【0056】(4)全文検索処理 次に、上述した過程を経て構築された全文データベース
に対して、検索処理装置7(図1(b)参照)が行う全
文検索処理について、図面を参照して説明する。図1
3,図14は検索処理装置7のRAMに予め記憶される
全文検索プログラムのフローチャートである。まず、検
索システム5において、CD−ROMドライブ8に、全
文データベースが記憶されたCD−ROMが挿入され、
入力装置6から所定の指示データが供給されと、検索処
理装置7はステップSB1を実行する。
【0057】ステップSB1では、所定の表示データを
ディスプレイ9へ供給し、例えば、図15に示す検索メ
ニューを表示させる。ユーザーは、表示された検索メニ
ューに応じて、入力装置6を操作し、後述する検索モー
ド、順位モードおよび指定距離等を設定する。検索モー
ドには1つの検索文字列を検索する通常検索モードの他
に、複数の検索文字列を文脈上の関係を意識して検索す
る文脈意識モードがあり、ユーザーは入力装置6を操作
して入力フィールド11へ所定の文字を入力し、どちら
かのモードを選択する。
【0058】文脈意識モードを選択した場合、ユーザー
は複数の検索文字列間の前後関係を意識するか否か(順
位モード)を指定する必要がある。また、文脈意識モー
ドでは、複数の検索文字列間の距離(先頭文字アドレス
の差)の上限を指定する必要がある。したがって、ユー
ザーは入力フィールド12に順位モードを指定する文字
を入力し、入力フィールド13に距離の上限を表す数値
(指定距離)を入力する。
【0059】次に、ステップSB2では、ユーザーが入
力装置6を操作し、図15の文字列入力フィールド1
4、あるいは文字列入力フィールド15へ検索文字列を
入力する。そして、入力装置6から所定の指示データが
供給されると、検索処理装置7は、検索メニュー上の各
入力フィールド11〜15に入力された各種のデータを
読み取り、これらのデータをRAMに記憶する。そし
て、処理はステップSB3へ進む。
【0060】ステップSB3では、検索文字列の各文字
に文字アドレスを付与し、検索文字列を2文字単位に分
割して、複数の検索用疑似単語を抽出する。例えば、図
17に示す”経営危機”という検索文字列からは”経
営”と”危機”という検索用疑似単語が抽出される。検
索文字列が2文字以下の長さであれば、上記抽出処理は
行われない。
【0061】次に、ステップSB4では、各検索用疑似
単語に一致する固有疑似単語を有するレコードを、記憶
装置4に記憶されたインデックスファイルから検索す
る。この検索処理は各検索用疑似単語の文字コードSC
と、インデックスファイル中の各固有疑似単語の文字コ
ードVCとを比較することにより行われる。ここで、検
索処理に使用されるテーブルは、欧文範囲EAでの検索
では欧文基本テーブルEBT、和文範囲JAでの検索で
は最上層の和文テーブル(例えば、和文最上層テーブル
J2−2)あるいは1文字テーブルJ1となる。そし
て、ステップSB5では、上記検索処理が全ての検索用
疑似単語に対して完了したか否かを判断する。この判断
が「No」の場合はステップSB6へ、逆に「Yes」
の場合はステップSB9へ処理が進む。
【0062】ステップSB6は、検索用疑似単語に対す
る検索処理が完了しなかった場合の処理であり、検索対
象となっている和文テーブルが最下層のテーブル(例え
ば、和文最下層テーブルJ2−1)であるか否かを判断
する。この判断が「No」の場合はステップSB7へ、
逆に「Yes」の場合はステップSB18(図14参
照)へ処理が進む。
【0063】ステップSB7は、検索対象となっている
和文テーブルが、さらに下層のテーブルを有する場合の
処理である。ここでは、検索対象となっている和文テー
ブル(例えば、和文最上層テーブルJ2−2)におい
て、検索用疑似単語の文字コードSCより小さく、最も
文字コードSCに近い文字コードVCの固有疑似単語を
有するレコード(以後、近似レコードと称す)を抽出す
る。
【0064】そして、検索対象とする和文テーブルを1
段下層のテーブル(例えば、和文最下層テーブルJ2−
1)とし、このテーブルの特定範囲に対して、上層のテ
ーブルに対する場合と同様な検索処理が施される。ここ
で、特定範囲とは、上層のテーブル中の近似レコードに
対応付けられた下層テーブル中のレコード、および、こ
のレコードに後続する99のレコードからなる。この検
索処理が終了すると、処理はステップSB5へ戻る。ス
テップSB9は、ステップSB5での判断が「Yes」
となる場合の処理であり、検索された各レコードが有す
る各種アドレスを抽出する。
【0065】検索されたレコードが和文テーブル(例え
ば、和文最上層テーブルJ2−2)に存在する場合は、
当該レコードに対応付けられた最下層の和文テーブル
(例えば、和文最下層テーブルJ2−1)中のレコード
を抽出し、当該レコードに対応付けられる文字アドレス
を抽出する。ここで抽出された最下層の和文テーブル中
のレコードが有するサイズが複数である場合は、上記文
字アドレスおよび後続する文字アドレス群から、順に、
サイズの数だけ文字アドレスを抽出する。
【0066】また、検索文字列が1文字である場合に
は、1文字テーブルJ1中の抽出されたレコードに対応
付けられる最下層の和文テーブル中のレコードを抽出す
る。この際、1文字テーブルJ1中の検索されたレコー
ドのサイズが複数であれば、当該レコードに対応付けら
れた和文最下層テーブルJ2−1のレコードおよびこの
レコードに後続するレコード群から、順に、サイズの数
だけレコードを抽出する。こうして抽出された和文最下
層テーブルJ2−1中の各レコードに対応する文字アド
レスを抽出し、昇順にソートする。
【0067】次に、ステップSB10では、各検索用疑
似単語に対応して抽出された文字アドレス群のうち、各
検索用疑似単語間の距離に相当する差を有する文字アド
レスの組を抽出し、抽出された組の先頭アドレスを抽出
する。例えば、図17に示すように、検索文字列が”経
営危機”であれば、検索用疑似単語”経営”および”危
機”間の距離は2である。
【0068】したがって、検索用疑似単語”経営”に対
応して抽出された文字アドレスと、検索用疑似単語”危
機”に対応して抽出された文字アドレスとの差が2とな
る組を抽出する。この際、各検索用疑似単語に対応する
文字アドレス群はソートされている為に、各々のアドレ
ス群から小さい順に文字アドレスを抽出し、これらを比
較することにより、差が2となる文字アドレスの組が容
易に抽出される。そして、抽出された文字アドレスの組
の先頭文字アドレス(”経営危機”の場合は’経’に対
応する文字アドレス)が抽出される。
【0069】また、検索文字列がアルファベットであ
り、例えば、欧文基本テーブルEBTから1つあるいは
複数のレコードR7が抽出された場合には、まず、当該
レコードR7に対応付けられた仮想アドレステーブルV
AT中のレコードR8を抽出する。そして、抽出された
レコードR8において、仮想アドレスのユニーク符号が
同一のレコードR8について、ワード内アドレスの差が
例えば、2となる仮想アドレスの組を抽出し、抽出され
た組の先頭文字アドレスを抽出する。
【0070】ここで、例えば、検索用文字列が”wor
ld”であれば、検索用疑似単語”wo”と”rl”と
の間隔は2、検索用疑似単語”rl”と”ld”との間
隔は1である。したがって、検索用疑似単語”wo”に
対応して抽出された仮想アドレス群と、検索用疑似単
語”rl”に対応して抽出された仮想アドレス群とか
ら、ユニーク符号が「A」であり、かつ、ワード内アド
レスの差が2となる仮想アドレスの組を抽出し、こうし
て抽出された仮想アドレスと、検索用疑似単語”ld”
に対応して抽出され、ユニーク符号が「A」である仮想
アドレスとから、ワード内アドレスの差が1となる仮想
アドレスの組を抽出する。
【0071】そして、抽出された組の仮想アドレスのう
ち、先頭の仮想アドレス中のユニーク符号からワードリ
ストWL中のワードを特定する。特定されたワードに
は、ワードアドレスが対応付けられており、かつ、欧文
範囲EAの先頭ワードには、和文範囲JAから連続する
文字アドレス「317」も対応付けられているため、文
書データ中における文字アドレスが得られる。もちろ
ん、検索文字列が1文字である場合には、上述した連続
性判断は行われない。
【0072】次に、ステップSB11では、文脈意識検
索か否かが判断される。この判断が「Yes」であれば
ステップSB12へ、「No」であればステップSB1
3へ処理が進む。ステップSB12は、文脈意識検索で
ある場合の処理である。文脈意識検索であれば、検索文
字列は複数(ここでは、説明を簡略化するために2つと
する。以後、各検索文字列を第1の検索文字列、第2の
検索文字列と称す)であり、ここでは、第1および第2
の検索文字列に対する検索処理が終了したか否かが判断
される。この判断が「No」であれば、ステップSB3
へ処理が戻り、未処理の検索文字列に対して上述した検
索処理が施される。逆に、「Yes」であればステップ
SB13へ処理が進む。
【0073】ステップSB13では、第1の検索文字列
に対応して抽出される先頭文字アドレス群と第2の検索
文字列に対応して抽出される先頭文字アドレス群とが比
較され、両者の差が指定距離以下となる文字アドレスの
組(以後、範囲内アドレス組と称す)を抽出する。この
際、2つの文字アドレスで規定される文書データ中に、
キャリッジリターン等の区切り記号が存在する場合に
は、両者の差が指定距離以下であっても、範囲内アドレ
ス組から除外される。
【0074】次に、ステップSB14では、範囲内アド
レス組の数が1以上であるか否かが判断される。この判
断が「Yes」であればステップSB15へ、「No」
であればステップSB18へ処理が進む。ステップSB
15では、順位指定があるか否かが判断される。この判
断が「Yes」であればステップSB16へ、「No」
であればステップSB17へ処理が進む。
【0075】ステップSB16は、順位指定があった場
合の処理であり、範囲内アドレス組内の文字アドレスの
順序が、指定された順序と一致する組(以後、順序一致
アドレス組と称す)を抽出する。ここで抽出される組が
0でない場合には、処理はステップSB17へ進む。逆
に、当該組が存在しない場合には処理はステップSB1
8へ進む。
【0076】ステップSB17では、まず、各検索文字
列に対応した先頭文字アドレス群に含まれる先頭文字ア
ドレスの数に応じた表示データをディスプレイ9へ供給
する。これにより、ディスプレイ9に表示されている検
索メニューの出力フィールド16に、抽出されたデータ
数が表示される。これを視認したユーザーが、入力装置
6を操作し、所定の指示データを検索処理装置7へ供給
すると、当該装置7は、先頭文字アドレス群中の文字ア
ドレスを有する文書データに応じた表示データをディス
プレイ9へ供給する。
【0077】こうして、図16に示すように、検索結果
がディスプレイ9上に表示される。この際、文書データ
中の検索文字列に一致する文字列は、例えば、反転表示
され、他の文字列と区別される。また、分脈意識モード
であった場合には、指定範囲外あるいは順位が一致しな
かった先頭文字アドレスの文字列に下線が付される。こ
こで、ユーザーは、入力装置6を操作し、他の検索結果
等をディスプレイ9上に表示させる。
【0078】また、ステップSB18は、ステップSB
6、ステップSB14、あるいはステップSB16にお
いて、検索対象文字列に一致する文字列を検索できなか
ったと判断された場合の処理であり、ディスプレイ9へ
所定の表示データを供給し、「指定された条件の検索文
字列は文書中に存在しませんでした」等のメッセージを
表示させる。
【0079】以上説明したように、本発明の一実施例に
よれば、文字列長が2の固有疑似単語を有する和文テー
ブルを階層的に構築する為に、和文テーブル自体のサイ
ズを大きくすることなく、検索効率に優れた全文検索を
行うことができる。また、1文字テーブルを設けた為
に、文字列長が1の検索文字列に対する検索処理を迅速
に行うことができる。さらに、ワードリストWLおよび
欧文基本テーブルEBTを作成した為に、各固有疑似単
語に対応するサイズを適度な大きさとすることができ、
検索効率を向上させることができる。
【0080】また、欧文範囲EAにおいて、ワード単位
よりも小さな疑似単語単位での検索が可能になるため
に、語尾変化したワードを一度に検索することができ
る。例えば、入力装置6を介して”econ”という検
索文字列を入力すると、”economic”,”ec
onomy”というワードを抽出することができる。
【0081】なお、上述した一実施例においては、CD
−ROMに全文データベースを記憶させる例を示した
が、十分な記憶容量を有する記憶媒体であれば、CD−
ROMでなくともよい。また、検索処理装置7はワーク
ステーション等でも良く、パーソナルコンピュータであ
る必要はない。さらに、1段下層のテーブルを分割する
単位は99である必要はなく、固有疑似単語の数に応じ
て設定することが望ましい。あるいは、検索作業をその
レコードで終了させるストップレコードを挿入するよう
にしてもよい。
【0082】また、上述した一実施例においては、疑似
単語の文字数を2文字として説明したが、2文字に限定
されるものではなく、例えば、3文字、4文字、…とい
うように複数文字であればよい。もちろん、疑似単語の
文字数は、データベースの内容や検索処理の特徴等に応
じて設定される。例えば、電子出版において、文書デー
タが一般的な日本文である場合には、2文字程度に設定
される。
【0083】さらに、上述した一実施例では、電子出版
に適用する例を示した為に、構築システム1が全文デー
タベースの提供者に使用され、検索システム5が全文デ
ータベースのユーザーに使用されるように、それぞれ個
別のシステムとして構成されるが、両者を一体のシステ
ムとして構成し、電子出版以外の分野で用いられる一般
的な全文データベースに対して適用可能であることは言
うまでもない。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アドレステーブル作成手段が、検索対象の欧文データ中
の各ワードに、連続するワードアドレスを付与し、前記
ワードアドレスを各ワードの文字コード順にアドレステ
ーブルへ記憶する。そして、ワードリスト作成手段が、
固有の文字コードを有する各ワードを固有ワードとして
抽出し、各固有ワードを構成する各文字に、連続するワ
ード内アドレスを付与して各固有ワードの文字コード順
にワードリストへ記憶する。さらに、抽出手段が、各固
有ワード内の各文字と後続する文字とで構成される合計
k文字(kは2以上)の疑似単語を作成し、各疑似単語
から固有の文字コードを有する固有疑似単語を抽出す
る。次に、基本テーブル作成手段が、各固有疑似単語に
対応する固有ワード固有のユニーク符号と各固有疑似単
語の先頭文字に付与される前記ワード内アドレスとから
なる仮想アドレスを各固有疑似単語に対応させ、各固有
疑似単語を文字コード順に欧文基本テーブルへ記憶させ
る。前記固有ワードはユニークであるので、その数は、
ワードに較べて小となっている。そして、固有疑似単語
はユニークであるとともに、前記固有ワードから抽出さ
れるために、その数は小となる。したがって、ワードリ
ストおよび欧文基本テーブルを有するインデックスファ
イルのサイズを小とし、欧文データに対して十分な検索
速度が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による全文データベースシス
テムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】同実施例による全文データベース構築処理の流
れを示すフローチャートである。
【図3】同実施例で用いられる文書データの一例を示す
図である。
【図4】マーク付加処理が行われた文書データの一例を
示す図である。
【図5】各種アドレスが付与された文書データの一例を
示す図である。
【図6】欧文対照テーブルCTの概略構成を示す図であ
る。
【図7】ワードアドレステーブルWATおよびワードリ
ストWLの概略構成を示す図である。
【図8】疑似単語テーブルPWTの概略構成を示す図で
ある。
【図9】仮想アドレステーブルVATおよび欧文基本テ
ーブルEBTの概略構成を示す図である。
【図10】和文疑似単語テーブルJPTの概略構成を示
す図である。
【図11】文字アドレステーブルCATおよび和文最下
層テーブルJ2−1の概略構成を示す図である。
【図12】和文最上層テーブルJ2−2および1文字テ
ーブルJ1等の概略構成を示す図である。
【図13】本発明の一実施例による全文データベースシ
ステムにおける検索処理の流れを示すフローチャートで
ある。
【図14】同システムにおける検索処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図15】検索メニューの一例を示す図である。
【図16】検索結果の一例を示す図である。
【図17】検索文字列の一例を示す図である。
【符号の説明】
3 構築処理装置(アドレステーブル作成手段、ワ
ードリスト作成手段、抽出手段、基本テーブル作成手
段) 6 入力装置(入力手段) 7 検索処理装置(分割手段、検索手段) WAT ワードアドレステーブル(アドレステーブル) WL ワードリスト EBT 欧文基本テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奈良 雅人 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 (72)発明者 濱谷 群二 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−197822(JP,A) 菊池忠一,「日本語文書用高速全文検 索の一手法」,電子情報通信学会論文誌 (D−▲I▼),Vol.J75−D−▲ I▼,No.9,1992年9月25日,p. 836−846 菊池芳秀、小川隆一、高橋恒介、杉本 欽一、金田悟,「全文検索の技術動向と システム事例」情報処理学会研究報告 (92−FI−25),Vol.92,No. 32,1992年5月12日,p.1−8 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/30 G06F 12/00 520 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検索対象の欧文データ中の各ワードに、
    連続するワードアドレスを付与し、前記ワードアドレス
    を各ワードの文字コード順にアドレステーブルへ記憶す
    るアドレステーブル作成手段と、 固有の文字コードを有する各ワードを固有ワードとして
    抽出し、各固有ワードを構成する各文字に、連続するワ
    ード内アドレスを付与して各固有ワードを文字コード順
    にワードリストへ記憶するワードリスト作成手段と、 各固有ワード内の各文字と後続する文字とで構成される
    合計k文字(kは2以上)の疑似単語を作成し、各疑似
    単語から固有の文字コードを有する固有疑似単語を抽出
    する抽出手段と、 各固有疑似単語に対応する固有ワード固有のユニーク符
    号と各固有疑似単語の先頭文字に付与される前記ワード
    内アドレスとからなる仮想アドレスを各固有疑似単語に
    対応させ、各固有疑似単語を文字コード順に欧文基本テ
    ーブルへ記憶する基本テーブル作成手段とを具備するこ
    とを特徴とする全文データベースシステム。
  2. 【請求項2】 検索対象の欧文データ中の各ワードに、
    連続するワードアドレスが付与され、前記ワードアドレ
    スを各ワードの文字コード順に記憶するアドレステーブ
    ルと、 固有の文字コードを有する各ワードを固有ワードとして
    文字コード順に記憶するリストであり、各固有ワードを
    構成する各文字に、連続するワード内アドレスが付与さ
    れるワードリストと、 各固有ワード内の各文字と後続する文字とで構成される
    合計k文字(kは2以上)の疑似単語から抽出される固
    有の文字コードを有する固有疑似単語を文字コード順に
    記憶するテーブルであり、各固有疑似単語に対応する固
    有ワード固有のユニーク符号と各固有疑似単語の先頭文
    字に付与される前記ワード内アドレスとからなる仮想ア
    ドレスを各固有疑似単語に対応させて記憶する欧文基本
    テーブルと、 検索文字列を入力する入力手段と、 該入力手段から供給される前記検索文字列をk文字単位
    に分割し、複数の検索用疑似単語を生成する分割手段
    と、前記欧文基本テーブルから各検索用疑似単語と文字
    コードが同一である固有疑似単語を抽出し、対応する仮
    想アドレス中のユニーク符号が一致する各固有疑似単語
    について、当該仮想アドレス中のワード内アドレスの差
    から、ワード内に連続して存在する固有疑似単語の組を
    特定するとともに、当該組に対応するワード前記ワー
    ドアドレスおよび前記ワード内アドレスに応じた前記欧
    文データ中の文字列を出力する検索手段とを具備するこ
    とを特徴とする全文データベースシステム。
  3. 【請求項3】 検索対象の欧文データ中の各ワードに、
    連続するワードアドレスを付与し、前記ワードアドレス
    を各ワードの文字コード順にアドレステーブルへ記憶す
    るアドレステーブル作成手段と、 固有の文字コードを有する各ワードを固有ワードとして
    抽出し、各固有ワードを構成する各文字に、連続するワ
    ード内アドレスを付与して各固有ワードの文字コード順
    にワードリストへ記憶するワードリスト作成手段と、 各固有ワード内の各文字と後続する文字とで構成される
    合計k文字(kは2以上)の疑似単語を作成し、各疑似
    単語から固有の文字コードを有する固有疑似単語を抽出
    する抽出手段と、 各固有疑似単語に対応する固有ワード固有のユニーク符
    号と各固有疑似単語の先頭文字に付与される前記ワード
    内アドレスとからなる仮想アドレスを各固有疑似単語に
    対応させ、各固有疑似単語を文字コード順に欧文基本テ
    ーブルへ記憶する基本テーブル作成手段と、 検索文字列を入力する入力手段と、 該入力手段から供給される前記検索文字列をk文字単位
    に分割し、複数の検索用疑似単語を生成する分割手段
    と、 前記欧文基本テーブルから各検索用疑似単語と文字コー
    ドが同一である固有疑似単語を抽出し、対応する仮想ア
    ドレス中のユニーク符号が一致する各固有疑似単語につ
    いて、当該仮想アドレス中のワード内アドレスの差か
    ら、ワード内に連続して存在する固有疑似単語の組を特
    定するとともに、当該組に対応するワードの前記ワード
    アドレスおよび前記ワード内アドレスに応じた前記欧文
    データ中の文字列を出力する検索手段とを具備すること
    を特徴とする全文データベースシステム。
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Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
菊池忠一,「日本語文書用高速全文検索の一手法」,電子情報通信学会論文誌(D−▲I▼),Vol.J75−D−▲I▼,No.9,1992年9月25日,p.836−846
菊池芳秀、小川隆一、高橋恒介、杉本欽一、金田悟,「全文検索の技術動向とシステム事例」情報処理学会研究報告(92−FI−25),Vol.92,No.32,1992年5月12日,p.1−8

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JPH0756946A (ja) 1995-03-03

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