JP3021358B2 - リングレーザ装置 - Google Patents

リングレーザ装置

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JP3021358B2
JP3021358B2 JP8202278A JP20227896A JP3021358B2 JP 3021358 B2 JP3021358 B2 JP 3021358B2 JP 8202278 A JP8202278 A JP 8202278A JP 20227896 A JP20227896 A JP 20227896A JP 3021358 B2 JP3021358 B2 JP 3021358B2
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雄三 南雲
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株式会社生体光情報研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リング型共振器を
有するリングレーザ装置に関し、特に、レーザ光を発生
するレーザ媒質として、クロム添加LiSAF(LiS
rAlF6 )結晶やチタン添加サファイア結晶等、波長
可変レーザ媒質を用いる場合に好適なリングレーザ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】リング型のレーザは単一モード性に優
れ、定在波型レーザに見られる戻り反射光による揺らぎ
がない等、優れた特性を持つレーザとして知られてい
る。このリングレーザと波長可変レーザ媒質とを組み合
わせたレーザは、波長を可変でき、しかも単一モードで
あるため高性能なレーザ装置として知られている。
【0003】図4は、波長可変媒質としてチタン添加サ
ファイヤ結晶を用いた、従来知られているリングレーザ
装置の構成図である(W.Koechner:Soli
dState Laser Engineering
(Springer,Berlin Heidelbe
rg 1996)p.143参照)。この図4の中央下
部には、チタン添加サファイア結晶31が配置されてお
り、そのチタン添加サファイア結晶31を左右から挟む
ように2枚のミラー32,33が配置されている。これ
ら2枚のミラーのうちの1枚のミラー32は、チタン添
加サファイア結晶31で発振するレーザ光30の波長に
ついては高反射率、励起光40の波長については高透過
率のミラーであり、チタン添加サファイア結晶31に
は、励起光40が、レンズ34およびミラー32を経由
して入射され、このチタン添加サファイア結晶31は、
励起光40による励起光を受けて発振レーザ光30を出
力する。チタン添加サファイア結晶31からミラー32
に向かって出力された発振レーザ光30は、ミラー32
で反射され、複屈折フィルタ35を経由して出力ミラー
36に入射する。出力ミラー36は、レーザ光30の一
部を透過し、このリングレーザ装置から出力レーザ光と
して外部に出力するとともに、入射したレーザ光の大部
分を1/2波長板37aに向けて反射する。1/2波長
板37aに隣接してファラデーローテータ37bが配置
されており、ここでは、これら1/2波長板37aとフ
ァラデーローテータ37bとにより、レーザ光の進行方
向を一方向に規定するオプチカルダイオード37が構成
されている。オプチカルダイオード37を経由したレー
ザ光は、ミラー38で反射され、エタロン39を経由
し、さらにミラー33で反射されてチタン添加サファイ
ヤ結晶31に戻る。このように、ここでは、チタン添加
サファイヤ結晶31から出力された発振レーザ光が一巡
してチタン添加サファイア結晶31に戻るようにリング
型共振器が構成されている。発振波長の調整は、複屈折
フィルタ35の傾きを調整することにより、あるいはエ
タロン39の傾きを調整することにより行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】リング型共振器を構成
するには、レーザ光の進行方向を一方向に規定し、逆方
向に進むレーザ光の伝播を阻止するオプチカルダイオー
ド(光アイソレータ)を必須の構成要素として採用する
必要があるが、このオプチカルダイオードには、広い波
長範囲にわたって低損失のものが得にくいという問題が
ある。レーザの共振器中に挿入されるオプチカルダイオ
ードは、挿入損失1%以下といった高性能なものが要求
される。特に、波長可変レーザ媒質は、例えばネオヂウ
ム添加YAG結晶のような単一波長レーザ媒質に比較し
て利得の小さなレーザ媒質であり、挿入損失がわずか
0.1%増えたとしても得られるレーザの性能は劣化す
る。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み、入手が容易
な、挿入損失がある程度大きなオプチカルダイオードを
用いた場合であっても発振が可能なリングレーザ装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のリングレーザ装置は、 (1)レーザ光を発生するレーザ媒質 (2)部分反射ミラーを構成要素の1つとするととも
に、上記レーザ媒質を内部に備えたリング型主共振器 (3)オプチカルダイオード (4)上記部分反射ミラーを構成要素の1つとするとと
もに、上記オプチカルダイオードを内部に備えたリング
型副共振器を備えたことを特徴とする。
【0007】ここで、上記本発明のリングレーザ装置に
おいて、上記(4)のリング型副共振器は、回折格子を
含むものであってもよい。この回折格子は、リング型副
共振器の構成要素であってもよく、リング型副共振器内
に挿入されたものであってもよい。本発明のリングレー
ザ装置に採用されるレーザ媒質は、発振波長可変なレー
ザ媒質であってもよい。
【0008】挿入損失が10〜20%であれば広い波長
範囲をカバーするオプチカルダイオードが市販されてお
り、例えばこの程度の挿入損失のオプチカルダイオード
を採用することを考える。このように挿入損失が大きな
オプチカルダイオードは、図4に示すような構成のリン
グレーザ装置に採用するとレーザ発振が停止し、従来は
結局採用することはできなかった。
【0009】本発明のリングレーザ装置は、リング型副
共振器を設け、そのリング型副共振器にオプチカルダイ
オードを挿入したため、リング型主共振器からみると、
そのオプチカルダイオードの挿入損失は見掛け上1%以
下となり、発振が十分可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明のリングレーザ装置の第1実
施形態の構成図である。但し、この図1、及び後述する
説明において参照する図2、図3において、発振波長を
変化させるための光学要素は、従来と同様であるため省
略されている。
【0011】この図1に示すリングレーザ装置10Aに
は、レーザ媒質として、発振波長可変のレーザ媒質であ
るCr:LiSAF結晶11が配置されており、このC
r:LiSAF結晶1には、励起光40が、レンズ22
およびミラー12を経由して入射される。ミラー12
は、Cr:LiSAF結晶11での発振レーザ光10の
波長の光については高反射率、励起光40の波長の光に
ついては高透過率のコーティングが形成されたものであ
る。Cr:LiSAF結晶11は、励起光40の照射を
受けて発振レーザ光10を出力する。このCr:LiS
AF結晶11からミラー13側に出力されたレーザ光1
0はミラー13で反射され、ミラー14で反射され、さ
らに部分反射ミラー15によりその大部分が反射され、
さらにミラー12で反射されてCr:LiSAF結晶1
1に戻る。ここでは、これらのミラー12,13,1
4,15によりリング型主共振器が構成されている。
【0012】ミラー14で反射され部分反射ミラー15
を透過したレーザ光10aは、レンズ19、オプチカル
ダイオード21を経由し、ミラー16で反射され、レン
ズ20を経由し、ミラー17で反射され、出力ミラー1
8で一部が透過、一部が反射される。出力ミラー18を
透過したレーザ光は、このリングレーザ装置10Aの出
力レーザ光として外部に出力される。出力ミラー18で
反射されたレーザ光は、部分反射ミラー15に入射し、
一部が透過して主共振器に戻り、一部は反射して再び上
記と同様な経路を辿る。ここでは部分反射ミラー15,
ミラー16,17、出力ミラー18によりリング型副共
振器が構成されている。レンズ19,20は、副共振器
中でのレーザ光の広がりを補正して再び主共振器に戻す
ためのものである。
【0013】ここで、主共振器中を図中の矢印A方向に
進むレーザ光(副共振器に入ったときにオプチカルダイ
オード21の順方向に進むレーザ光:以下、このレーザ
光を「レーザ光A」と称する)と、主共振器中を図中の
矢印B方向に進むレーザ光(副共振器に入ったときにオ
プチカルダイオード21の逆方向に進むレーザ光:以
下、このレーザ光を「レーザ光B」と称する)とを比較
すると、レーザ光Aとレーザ光Bにとっては、部分反射
ミラー15の反射率が見掛け上相互に異なることにな
る。すなわち、レーザ光Bにとっては、部分反射ミラー
15のもともとの反射率がそのままそのレーザ光Bの反
射率となり、レーザ光Aにとっては、見かけ上、部分反
射ミラー15のもともとの反射率よりも高い反射率とな
る。このため、損失の少ないレーザ光A(矢印A方向に
進むレーザ光)について発振が生じ、レーザ光B(矢印
B方向)については発振は生じない。ここで主共振器と
副共振器をつなぐ部分反射ミラー15の反射率を95%
〜98%と比較的高い値に選ぶと、主共振器から見た、
オプチカルダイオード21の見かけ上の挿入損失は1%
以下となり、発振が十分可能となる。
【0014】尚、図1に示すリングレーザ装置10Aで
は副共振器中に出力ミラー18を配置したが、副共振器
を構成するミラーは全て全反射ミラーとし、主共振器を
構成するミラーの一部を出力ミラーとしてもよい。図2
は、本発明のリングレーザ装置の第2の実施形態の構成
図である。図1に示す第1実施形態の構成要素と同一の
構成要素には、図1に付した番号と同一の番号を付して
示し、相違点のみ説明する。
【0015】この図2に示すリングレーザ装置10Bに
は、図1に示すリングレーザ装置10Aにおける、副共
振器を構成するミラー16に代わり、反射型回折格子2
3が備えられている。この反射型回折格子23を調整す
ることにより発振波長を変化させることができる。本発
明では、リング型主共振器のほかにリング型副共振器を
備えているため、損失が例えば10〜20%と大きくて
主共振器中に挿入できないような回折格子のような素子
も挿入可能である。
【0016】尚、図2に示すリングレーザ装置10Bの
場合、出力ミラー18に代えて全反射ミラーを配置し、
反射型回折格子23による0次回折光10bを、このリ
ングレーザ装置の出力レーザ光としてもよい。図3は、
本発明のリングレーザ装置の第3の実施形態の構成図で
ある。図1に示す第1実施形態の構成要素と同一の構成
要素には、図1に付した番号と同一の番号を付して示
し、相違点のみ説明する。
【0017】図1および図2に示すリングレーザ装置1
0A,10Bは、いわゆる蝶ネクタイ型のリング共振器
を備えたものであるが、この図3に示すリングレーザ装
置10Cは、三角形のリング共振器を備えている。この
ように、本発明はリング共振器の型が限定されるもので
はなく、図1、図2に示す蝶ネクタイ型、図3に示す三
角形型、あるいはその他どのような型のリング共振器を
備えてもよく、主共振器と副共振器とでリング構成の型
が相互に異なっていてもよい。
【0018】また、上記実施形態では、波長可変レーザ
媒質としてCr:LiSAF結晶を取り上げて説明した
が、本発明のリングレーザ装置に採用されるレーザ媒質
は、Cr:LiSAF結晶に限られるものではなく、例
えば図4を参照して説明したように、チタン添加サファ
イア結晶を採用してもよい。本発明のリングレーザ装置
は、波長可変レーザ媒質を採用する際に好適な構成を備
えたものであるが、本発明のリングレーザ装置に、波長
可変なレーザ媒質ではなく、固定波長のレーザ光を出力
するレーザ媒質を採用し、従来よりも高効率のレーザ発
振を行なってもよく、さらに固体レーザ媒質に限らずガ
スや色素等をレーザ媒質として採用してもよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
挿入損失の高いオプチカルダイオードを採用した場合で
あっても発振が可能なリングレーザ装置が構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリングレーザ装置の第1実施形態の構
成図である。
【図2】本発明のリングレーザ装置の第2の実施形態の
構成図である。
【図3】本発明のリングレーザ装置の第3の実施形態の
構成図である。
【図4】従来知られているリングレーザ装置の構成図で
ある。
【符号の説明】
10A,10B,10C リングレーザ装置 10 発振レーザ光 11 Cr:LiSAF結晶 12,13,14,16,17 ミラー 15 部分的反射ミラー 18 出力ミラー 19,20 レンズ 21 オプチカルダイオード 22 レンズ 23 反射型回折格子 40 励起光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/083

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を発生するレーザ媒質と、 部分反射ミラーを構成要素の1つとするとともに、前記
    レーザ媒質を内部に備えたリング型主共振器と、 オプチカルダイオードと、 前記部分反射ミラーを構成要素の1つとするとともに、
    前記オプチカルダイオードを内部に備えたリング型副共
    振器とを備えたことを特徴とするリングレーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記リング型副共振器が、回折格子を含
    むものであることを特徴とする請求項1記載のリングレ
    ーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記レーザ媒質が発振波長可変なレーザ
    媒質であることを特徴とする請求項1記載のリングレー
    ザ装置。
JP8202278A 1996-07-31 1996-07-31 リングレーザ装置 Expired - Lifetime JP3021358B2 (ja)

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