JP3021238B2 - 赤外線固体撮像素子 - Google Patents

赤外線固体撮像素子

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JP3021238B2
JP3021238B2 JP5165325A JP16532593A JP3021238B2 JP 3021238 B2 JP3021238 B2 JP 3021238B2 JP 5165325 A JP5165325 A JP 5165325A JP 16532593 A JP16532593 A JP 16532593A JP 3021238 B2 JP3021238 B2 JP 3021238B2
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    • H04N25/71Charge-coupled device [CCD] sensors; Charge-transfer registers specially adapted for CCD sensors
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    • H04N25/67Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise applied to fixed-pattern noise, e.g. non-uniformity of response
    • H04N25/671Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise applied to fixed-pattern noise, e.g. non-uniformity of response for non-uniformity detection or correction
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二次元固体撮像素子に関
し、特に、赤外線固体撮像素子の改善に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図9において、先行技術によるCSD
(Charge Sweep Device)タイプの
赤外線固体撮像素子が概略的なブロック図で示されてい
る。CSDタイプの固体撮像素子の詳細は、たとえばI
EEE Journal ofSolid State
Circuits,Vol.SC−22,1987,
pp.1124−1129において述べられている。
【0003】図9の赤外線固体撮像素子は、水平方向と
垂直方向に二次元画素マトリックスとして配置された光
検出器111〜118,211〜218,311〜31
8を含んでいる。トランスファーゲート121〜12
8,221〜228,321〜328は、それぞれ光検
出器111〜118,211〜218,311〜318
から垂直電荷転送素子130,230,330への信号
電荷の転送を制御する。蓄積ゲート140,240,3
40は、それぞれ垂直電荷転送素子130,230,3
30から転送された信号電荷を一時的に蓄積する。蓄積
制御ゲート150,250,350は、それぞれ蓄積ゲ
ート140,240,340から水平電荷転送素子50
0内への信号電荷の転送を制御する。プリアンプ600
は、水平電荷転送素子500から出力される信号電荷の
量に比例して変換された電圧信号を出力端子700を介
して出力する。
【0004】画素列選択回路800はシフトレジスタで
あり、水平方向の画素ラインの1つ(例えば、ライン1
18,218,318)を選択する。図9においては、
図面の簡略のために、画素列選択回路800に関する接
続線が省略されている。図10は画素列選択回路800
とトランスファーゲート121〜128,221〜22
8,321〜328との接続関係を示している。画素列
選択回路800内のそれぞれの段801〜808は、水
平方向に並んだトランスファーゲート列の対応する1つ
に接続されている。すなわち、たとえば画素列選択回路
800がその段808を介してトランスファーゲート1
28,228,328を開ければ、光検出器118,2
18,318からの信号電荷がそれぞれ垂直電荷転送素
子130,230,330内へ転送される。
【0005】画素列選択回路800は、図11に示され
ているようなクロック信号を発生する。すなわち、画素
列選択回路800の第n段の出力がH(高)レベルにな
ってから第(n−1)段がHレベルになるまでの時間は
1水平期間tHであり、1水平期間tHごとに1つの水
平画素ラインが選択される。言い換えれば、1水平期間
は固体撮像素子において1つの水平画素ラインを走査す
る時間に相当する。
【0006】図9ないし図11から分かるように、先行
技術において、水平画素ラインは水平電荷転送素子50
0に最も近いものから順番に選択される。
【0007】垂直駆動回路900は、垂直電荷転送素子
130,230,330内における信号電荷の転送を制
御する。図8においては、図面の簡略化のために、垂直
駆動回路900と垂直電荷転送素子130,230,3
30との間の接続が省略されている。
【0008】図12は、垂直駆動回路900と垂直電荷
転送素子130,230,330との間の接続を示して
いる。垂直電荷転送素子130,230,330は、そ
れぞれゲート電極131〜138,231〜238,3
31〜338を含んでいる。これらのゲート電極の水平
に配列された列の各々は、垂直駆動回路900内の複数
の段901〜908の対応する1つに接続されている。
そして、垂直電荷転送素子内のこられのゲート電極に
は、垂直駆動回路900からクロック信号が与えられ
る。
【0009】図13は、図9内の線A−Aに沿った断面
におけるポテンシャル状態の時間変化を示している。こ
の図において、右端に示されたゲート電極501は水平
電荷転送素子500として働く水平CCD(Charg
e Coupled Device)に含まれている。
図14は、図13に示された種々のゲート電極に印加さ
れるクロック信号を示すタイミングチャートである。す
なわち、垂直電荷転送素子130内のゲート電極131
〜138には、垂直駆動回路900からクロック信号φ
901〜φ908がそれぞれ印加される。また、蓄積ゲ
ート140,蓄積制御ゲート150,および水平CCD
ゲート501には、それぞれクロック信号φST,φS
C,およびφHが与えられる。図13に示されたポテン
シャル状態T1〜T7は、図14に示された時刻T1〜
T7における状態にそれぞれ対応している。
【0010】図13のポテンシャル状態T1において
は、画素列選択回路800によってトランスファーゲー
ト121が選択され、光検知器111から垂直電荷転送
素子130内へ信号電荷が読出された直後の状態が一例
として示されている。すなわち、電荷QS1,QS2
は、1つの画素である光検知器111から読出された信
号電荷である。これらの信号電荷QS1,QS2は、時
刻T2,T3,T4におけるようなポテンシャル変化を
経て、時刻T5に示されているポテンシャル状態におけ
るように、蓄積ゲート140下に集められる。
【0011】このような垂直電荷転送素子130内の電
荷転送の間、水平CCD500は独自の転送動作を続け
ている。そして、次の水平帰線期間において、図13の
時刻T6の状態において示されているように、蓄積ゲー
ト140下に集められた信号電荷が蓄積制御ゲート15
0を通して水平CCD500内に転送される。次の水平
期間において、図13の時刻T7のポテンシャル状態で
示されているような蓄積ゲート140からの信号電荷
は、他の蓄積ゲート240,340からの信号電荷とと
もに順次転送され、プリアンプ600内へ入力される。
【0012】なお、以上の説明においては図面の簡略の
ために水平方向に沿った8つの画素ラインと、垂直方向
に沿った3つの画素コラムを含む二次元固体撮像素子が
述べられたが、実用上の固体撮像素子は一般に数百の水
平画素ラインと数百の垂直画素コラムを含んでいる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、赤外線撮像
は、可視光撮像と比較して、高い背景レベルの下におけ
る低いコントラストによる撮像であることが特徴であ
る。赤外線撮像と可視光撮像における光信号強度の定量
的な比較は、たとえばIEDM Technical
Digest,1983,p.5において示されてい
る。可視光撮像においては、暗状態は固体撮像素子へ光
がまったく入射しない状態であり、信号強度はその暗状
態を基準にした光量に比例する。通常の可視光撮像にお
いて被写体から反射されるフォトン・フラックスは10
8 〜1017フォトン/sec・cm2 であり、背景レベ
ルに対する信号強度の比であるコントラストは約0.2
〜8.0である。
【0014】他方、物体はその温度に依存した強度を有
する赤外線を放射する。赤外線固体撮像素子は、被写体
の温度に依存して放射される赤外線を検出する。ところ
で、赤外線撮像においては、通常の背景は常温状態にあ
り、赤外線固体撮像素子は常に高レベルの背景放射を受
ける。たとえば、代表的な3〜5μmの波長領域におい
て、背景放射のフォトン・フラックスは約8×1014
ォトン/sec・cm 2 であり、1℃の温度変化に対応
する信号強度の変化は背景レベルの0.045程度にす
ぎない。
【0015】すなわち、赤外線固体撮像素子において
は、背景放射に基づく高レベルの直流成分上に重畳され
た微弱な信号成分が検出されなければならない。したが
って、赤外線固体撮像素子においては、信号電荷を読出
す過程において生じる電荷の損失が重要な問題となる。
すなわち、高い背景レベルの下においては、信号電荷の
微小な損失も、撮影された画質の劣化を生じさせる。
【0016】図15は、垂直電荷転送素子内における信
号電荷の広がりを示している。図15(A1)において
は、1つの画素から矢印Xの位置へ読出された直後の信
号電荷がハッチングの施された領域で示されている。こ
の信号電荷は、図15(A2)に示されているように垂
直電荷転送素子の長さ方向に沿って広がり、複数のポテ
ンシャルの井戸を満たす。その後、信号電荷は図15の
左から右に向けて転送される。
【0017】垂直電荷転送素子内の信号電荷は読出され
た点Xから垂直電荷転送素子に沿った両方向に広がり、
信号電荷が多いほどその広がりは大きくなる。すなわ
ち、図15(B)において読出された信号電荷は図15
(A2)におけるよりも多く、さらに、図15(C)に
おいて読出された信号電荷は図15(B)におけるより
も大きいことが表わされている。
【0018】垂直電荷転送素子のチャンネル内のポテン
シャルの井戸はそれぞれのゲート電極の下でできるだけ
均一になるように作成されるが、実際には種々の理由に
よって図15に示されているようなポテンシャルの不均
一1310,1320,1330が生じる。その理由に
は、たとえばチャンネル幅の寸法の不均一やチャンネル
内の不純物濃度の変動がある。図15においては、ポテ
ンシャルの不均一性がポテンシャルの窪み1310,1
320,1330で表わされているが、ポテンシャルの
井戸の底部に小さなポテンシャルの突部が生じる場合も
ある。ポテンシャルの窪み1310,1320,133
0は、信号電荷のトラップとして働く。また、ポテンシ
ャルの点状の突部は信号電化のトラップとして働かない
が、ライン状の突部に囲まれた部分は信号電荷のトラッ
プとして作用する。
【0019】すなわち、ポテンシャルの井戸の底部に不
均一性が存在すれば、その不均一な位置にトラップされ
た信号電荷は垂直方向の電荷転送時において転送される
ことなく残存し、電荷転送において信号電荷の損失が発
生する。しかし、たとえば図15におけるポテンシャル
の窪み1310,1320,1330が既に電荷で満た
されていれば、信号電荷の損失が発生しない。ポテンシ
ャルの窪みに残った電荷は、新たな信号電荷が供給され
ない状態で数回の転送動作を繰返すことによって、その
トラップされていた電荷が徐々に放出され、それらのポ
テンシャルの窪みが空の状態に戻る。
【0020】1フレームの走査において水平画素ライン
の選択が水平電荷転送素子500に最も近いものから順
番に行なわれる場合、次のフレームの走査の初めにおい
て、垂直電荷転送素子内のポテンシャルの不均一による
電荷トラップ領域が空の状態になっている。これは、1
フレームの走査が終わった後の垂直帰線期間の間にも、
垂直電荷転送素子は画素からの信号電荷の転送がないに
もかかわらず垂直方向の電荷転送動作を数十回繰返すか
らである。したがって、各フレームにおいて垂直電荷転
送素子内で信号電荷の損失を生じるが、その損失は1つ
の画素から転送された信号電荷の量に依存し、画素によ
って信号電荷の損失の量が変動することを意味する。
【0021】たとえば、信号電荷の少ない図15(A
2)の場合には、窪み1330のみが信号電荷をトラッ
プしているが、図15(B)におけるように信号電荷が
多い場合には窪み1330のみならず窪み1320も信
号電荷をトラップし、さらに信号電荷が多い場合の図1
5(C)においては、窪み1330,1320,131
0が信号電荷をトラップする。
【0022】すなわち、信号電荷の損失の量が画素から
転送される信号電荷の量に依存して変化するので、各画
素ごとに一定の感度補正を行なうことができない。本発
明者たちは初めてこのような赤外線固体撮像素子におけ
る問題点を認識した。
【0023】したがって、本発明は、垂直電荷転送素子
内にポテンシャルの不均一性が存在しても、転送される
信号電荷の損失に基づく画質の劣化を防止し得る赤外線
固体撮像素子を提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
【0025】本発明の1つの態様による赤外線固体撮像
素子は、水平方向と垂直方向に配置された複数の画素と
して光電変換と電荷蓄積を行なうための複数の光検出器
と、1水平期間内に少なくとも1つの水平画素ラインを
選択するための画素ライン選択手段と、選択された画素
からの信号電荷を垂直方向に転送するための複数の垂直
電荷転送素子と、それらの垂直電荷転送素子を駆動する
ための垂直駆動手段と、垂直電荷転送素子からの信号電
荷を水平方向に転送するための水平電荷転送素子とを含
み、垂直駆動手段は、少なくとも最初に選択された水平
画素ラインから垂直電荷転送素子内に読出された信号電
荷の広がりが水平電荷転送素子から最も遠いポテンシャ
ルの井戸に到達するまで信号電荷を水平電荷転送素子か
ら遠ざかるように逆方向へ転送し、その後に水平電荷転
送素子へ向けて順方向に転送するように垂直電荷転送素
子を制御することを特徴としている。
【0026】本発明のもう1つの態様による赤外線固体
撮像素子は、水平方向と垂直方向に配置された複数の画
素として光電変換と電荷蓄積を行なうための複数の光検
出器と、1水平期間内に少なくとも1つの水平画素ライ
ンを選択するための画素ライン選択手段と、選択された
画素からの信号電荷を垂直方向に転送するための複数の
垂直電荷転送素子と、それらの垂直電荷転送素子を駆動
するための垂直駆動手段と、垂直電荷転送素子からの信
号電荷を水平方向に転送するための水平電荷転送素子
と、垂直電荷転送素子の各々に電荷を入力するための電
荷入力手段を含み、その電荷入力手段は、少なくとも走
査の最初に水平画素ラインが選択される前に、垂直電荷
転送素子内へ水平電荷転送素子から最も遠い端部から電
荷を入力することを特徴としている。
【0027】
【作用】本発明による赤外線固体撮像素子においては、
少なくとも第2番目以後に水平画素ラインが選択される
ときには垂直電荷転送素子内のポテンシャルの不均一に
基づく電荷トラップ位置が電荷によって満たされている
ので、垂直電荷転送素子内における信号電荷の局所的な
トラップに基づく画質の劣化を生じることがない。
【0028】
【実施例】図1において、本発明に関連する参考例によ
る赤外線固体撮像素子が概略的なブロック図で示されて
いる。図1の赤外線固体撮像素子は図9のものに類似し
ているが、図1における画素列選択回路810は図9に
おける画素列選択回路800と異なっている。
【0029】図2に示されているように、画素列選択回
路810内の複数の段811〜818の各々は、水平に
並んだトランスファーゲート列の対応する1つに接続さ
れている。そして、画素列選択回路810内の複数の段
811〜818は、それぞれ図3に示されたクロック信
号φ811〜φ818を発生する。すなわち、画素列選
択回路810においては、第n段目の出力がHレベルに
なってから1水平期間経過後に第(n+1)段目の出力
がHレベルになる。
【0030】すなわち、図1の赤外線固体撮像素子にお
いては、図9の従来例と異なって、各フレームの最初に
選択される水平画素ラインは水平電荷転送素子500か
ら最も遠いものであり、光検出器111,211,31
1を含んでいる。光検出器111,211,311から
それぞれ垂直電荷転送素子130,230,330に読
出された信号電荷は、それらの垂直電荷転送素子の上端
部から水平電荷転送素子500に近い下端部に向けて転
送される。すなわち、この最初に選択された水平画素ラ
インからの信号電荷は各垂直電荷転送素子のすべての領
域を通って転送される。
【0031】ところで、前述のように、赤外線撮像にお
いては背景放射に基づく電荷量が多く、一方、垂直電荷
転送素子内に存在する電荷トラップ領域(たとえば図1
5における窪み1310,1320,1330)でトラ
ップされる電荷量の総量は、背景放射に基づく電荷量に
比べて十分小さい。したがって、各フレームにおいて最
初に選択された水平画素ラインからの信号電荷が垂直電
荷転送素子130,230,330の上端部から下端部
へ転送される間に、それらの垂直電荷転送素子内におけ
るトラップ領域が電荷で満たされる。すなわち、たとえ
ば図15に示されているようなトラップ領域1310,
1320,1330などが左から順に満たされていくこ
とになる。
【0032】既に説明されたように、一旦トラップ領域
に信号電荷がトラップされれば、その電荷がトラップ領
域から放出されるにはかなり長い時間がかかり、1水平
画素ラインの信号電荷の転送時間ではトラップされてい
る電荷が放出されないで残っている。すなわち、次の水
平画素ラインが選択されて読出されるときには、トラッ
プ領域は電荷で満たされた状態を維持している。したが
って、第2番目以降に選択される水平画素ラインからの
電荷は前の画素ラインからの信号電荷が通過した垂直電
荷転送素子領域を転送されるので、第2番目以後に選択
される水平画素ラインからの信号電荷は電荷で満たされ
たトラップ領域上を通過することになり、ほとんど信号
電荷の損失が生じない。
【0033】なお、図1の参考例においては最初に選択
される水平画素ライン111,211,311からの信
号電荷においてトラップが生じることになるが、通常の
固体撮像素子においては表示領域に必要な画素数より多
くの画素数を有するように設計されるので、水平電荷転
送素子500から最も遠くて最初に選択される水平画素
ラインは画面に表示されないのが普通であり、画質の劣
化を招くことがない。また、水平転送素子から最も遠い
水平画素ラインが画面に表示されるように設計される場
合、この最初に選択される画素ラインからの電荷の損失
が各垂直電荷転送素子内のトラップ領域の容量の総和で
あって常に一定であるので、容易にその損失を補正する
ことができる。
【0034】なお、以上の参考例は図1に基づいて説明
されたが、トランスファーゲートと垂直電荷転送素子内
のゲート電極を共通の電極で構成することも可能であ
り、また、水平画素列の選択を各列ごとにするのではな
くて一列おきにインターレース走査することも可能であ
る。
【0035】さらに、上記参考例では水平電荷転送素子
500から最も遠い水平画素ライン111,211,3
11が最初に選択されたが、このことは必ずしも必要で
はない。すなわち、水平画素ラインから読出された信号
電荷の広がりが垂直電荷転送素子内で水平電荷転送素子
500から最も遠いポテンシャルの井戸まで到達するよ
うな水平画素ラインが最初に選択されればよい。
【0036】図4においては、本発明の実施例による
赤外線固体撮像素子が概略的なブロック図で示されてい
る。図4の赤外線固体撮像素子は、図9のものに類似し
ているが、図4における垂直駆動回路910は図9にお
ける垂直駆動回路900と異なっている。
【0037】図5は、垂直駆動回路910が生じる駆動
クロック信号を示すタイミングチャートである。図5に
示されたクロックによって垂直電荷転送素子が動作させ
られる場合、期間Trには信号電荷が水平電荷転送素子
500に向かう順方向と逆の方向に転送され、その後の
期間Tfにおいて順方向へ転送される。この逆方向へ転
送する期間Trの時間長さは、いずれの水平画素ライン
からの信号電荷も垂直電荷転送素子内で水平電荷転送素
子500から最も遠いポテンシャルの井戸に到達するよ
うに定められる。
【0038】すなわち、図4の赤外線固体撮像素子にお
いても、垂直電荷転送素子内のポテンシャルの不均一に
よる電荷トラップ領域のすべてを水平期間ごとに信号電
荷が通過するので、トラップ領域は常に電荷で満たされ
ており、新たな信号電荷の損失が生じることはない。
【0039】なお、図5に示されているようなクロック
信号を用いる場合、期間Trから期間Tfへのクロック
信号の切換え時期が出力端子700からの読出期間内に
入れば、このクロック信号の切換えが出力信号に影響を
与えることがある。したがって、クロック信号の切換え
時期は水平帰線期間内に入れることが望ましい。
【0040】図6において、本発明のもう1つの実施例
による赤外線固体撮像素子が概略的なブロック図で示さ
れている。図6の赤外線固体撮像素子は図9のものに類
似しているが、図6の赤外線固体撮像素子は電荷注入回
路1001,1002,1003を含んでいる。電荷注
入回路1001,1002,1003は、それぞれ垂直
電荷転送素子130,230,330内において水平電
荷転送素子500から最も遠い端部へ付加的な電荷を注
入する回路である。このような電荷注入回路1001,
1002,1003は、たとえばOptical Ra
diationDetectors,1984,p23
0,John Willy & Sons社発行に示さ
れているようなフィル・アンド・スピル入力装置を用い
ることができる。なお、図6における画素列選択回路8
20として、図9における従来の画素列選択回路800
と図1における画素列選択回路810のいずれをも用い
ることができ、その他のタイプのものも使用しうる。
【0041】図6の赤外線固体撮像素子においては、最
初に水平画素ラインが選択される前に、電荷入力回路1
001,1002,1003からそれぞれ垂直電荷転送
素子130,230,330内へ所定量の電荷が注入さ
れ、信号電荷と一緒に転送される。この場合、注入され
た入力電荷は信号処理回路(図示せず)における補正に
よって差引かれる。
【0042】なお、図6における電荷注入回路100
1,1002,1003は、図7に示されているように
入力用水平CCD1010と置き換えることができる。
図7の赤外線固体撮像素子の動作も図6のものと同様で
あることが容易に理解されよう。
【0043】図6と図7の実施例において、入力電荷は
最初に水平画素ラインが選択される前に入力電荷が垂直
電荷転送素子内へ注入される場合が説明されたが、入力
電荷は数水平期間ごとまたは各水平期間ごとに入力され
てもよい。また、信号電荷と入力電荷を別々に転送する
ことも可能である。この場合、入力電荷は水平帰線期間
内に転送されればよい。そうすれば、読出される出力に
は入力電荷の成分が含まれず、信号電荷の成分のみを出
力することができ、後の補正が不要となる。
【0044】入力電荷が信号電荷と別に転送される場合
には、水平電荷転送素子500を通して転送してしま
い、画像信号として採用しないようにするか、またはド
レインを設けて不要電荷として捨て去られてもよい。他
方、垂直電荷転送素子内を別々に転送された信号電荷と
入力電荷が蓄積ゲート140,240,340内で混合
されても不都合はない。なぜならば、前述のように、入
力電荷は補正によって容易に差引くことができるからで
ある。
【0045】図8においては、本発明のさらにもう1つ
の実施例による赤外線固体撮像素子が概略的なブロック
図で示されている。図8の固体撮像素子は図9のものに
類似しているが、図8の固体撮像素子においては、ダミ
ー光検出器119,219,319が設けられている。
ダミー光検出器119,219,319は、それぞれト
ランスファーゲート129,229,329を介して垂
直電荷転送素子130,230,330に接続されてい
る。そして、ダミー光検出器の各々からの電荷は対応す
る垂直電荷転送素子内において水平電荷転送素子から最
も遠い位置へ注入される。ダミー検出用トランスファー
ゲート119,219,319は、クロック信号φDに
よって制御される。ダミー検出器119,219,31
9は画素として用いられる他の光検出器と同様であって
もよいし、異なるものであってもよい。また、クロック
信号φDは、最初に水平画素ラインが選択される前にダ
ミー光検出器から垂直電荷転送素子へ電荷を転送させる
タイミングであればよく、また、所定の水平期間ごとま
たは各水平期間ごとにダミー検出器のトランスファーゲ
ートを活性化するものであってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、少なく
とも第2回目以降に水平画素ラインが選択される前に、
垂直電荷転送素子内のポテンシャルの不均一に基づく電
荷トラップ位置が電荷で満たされているので、垂直電荷
転送素子内における信号電荷の損失による画像の劣化を
生じない赤外線固体撮像素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関連する参考例による赤外線固体撮像
素子の概略的なブロック図である。
【図2】図1の赤外線固体撮像素子における画素列選択
回路とトランスファーゲートとの接続を示す図である。
【図3】図1における画素列選択回路が発生するクロッ
ク信号のタイミングチャートである。
【図4】本発明の実施例による赤外線固体撮像素子の
概略的なブロック図である。
【図5】図4における垂直駆動回路が発生するクロック
信号のタイミングチャートである。
【図6】本発明のもう1つの実施例による赤外線固体撮
像素子の概略的なブロック図である。
【図7】本発明のさらにもう1つの実施例による赤外線
固体撮像素子の概略的なブロック図である。
【図8】本発明のさらにもう1つの実施例による赤外線
固体撮像素子の概略的なブロック図である。
【図9】先行技術による赤外線固体撮像素子の一例を示
す概略的なブロック図である。
【図10】図9における画素列選択回路とトランスファ
ーゲートとの接続を示す図である。
【図11】図9における画素列選択回路が発生するクロ
ック信号のタイミングチャートである。
【図12】図9における垂直駆動回路と垂直電荷転送素
子内のゲート電極との接続を示す図である。
【図13】図9における垂直電荷転送素子内の電荷転送
動作を説明するためのポテンシャル図である。
【図14】図13における電荷の転送に用いられるクロ
ック信号のタイミングチャートである。
【図15】従来の赤外線固体撮像素子における垂直電荷
転送素子内での信号電荷の広がりを説明するためのポテ
ンシャル図である。
【符号の説明】
111〜118,211〜218,311〜318
光検出器 121〜128,221〜228,321〜328
トランスファーゲート 130,230,330 垂直電荷転送素子 140,240,340 蓄積ゲート 150,250,350 蓄積制御ゲート 500 水平電荷転送素子 510 水平CCD内のゲート電極 600 プリアンプ 700 出力端子 800,810,820 画素列選択回路 801〜808,811〜818 画素列選択回路内
の複数の段 900,910 垂直駆動回路 131〜138,231〜238,331〜338
垂直電荷転送素子内のゲート電極 901〜908 垂直駆動回路内の複数の段 1001〜1003 電荷入力回路 1010 電荷入力用CCD 119,219,319 ダミー光検出器 129,229,329 ダミー検出器用トランスフ
ァーゲート 1310,1320,1330 ポテンシャルの窪み
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−188156(JP,A) 特開 平4−86075(JP,A) 特開 平5−102450(JP,A) 特開 平5−114720(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/30 - 5/335

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向と垂直方向に配置された複数の
    画素として光電変換と電荷蓄積を行なうための複数の光
    検出器と、 1水平期間内に少なくとも1つの水平画素ラインを選択
    するための画素ライン選択手段と、 前記画素ライン選択手段によって選択された画素からの
    信号電荷を垂直方向に転送するための複数の垂直電荷転
    送素子と、 前記垂直電荷転送素子を駆動するための垂直駆動手段
    と、 前記垂直電荷転送素子からの信号電荷を水平方向に転送
    するための水平電荷転送素子とを含み、 前記垂直駆動手段は、少なくとも走査の最初に選択され
    た水平画素ラインから前記垂直電荷転送素子内に読出さ
    れた信号電荷の広がりが前記水平電荷転送素子から最も
    遠いポテンシャル井戸に到達するまで、前記信号電荷を
    前記水平電荷転送素子から遠ざかるように逆方向へ転送
    し、その後に前記信号電荷を前記水平電荷転送素子へ向
    けて順方向に転送するように前記垂直電荷転送素子を制
    御することを特徴とする赤外線固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 前記垂直電荷転送素子において前記信号
    電荷の転送方向を前記逆方向から前記順方向に切換える
    時期は水平帰線期間内に含まれることを特徴とする請求
    に記載の赤外線固体撮像素子。
  3. 【請求項3】水平方向と垂直方向に配置された複数の画
    素として光電変換と電荷蓄積を行なうための複数の光検
    出器と、 1水平期間内に少なくとも1つの水平画素ラインを選択
    するための画素ライン選択手段と、 前記画素ライン選択手段によって選択された画素からの
    信号電荷を垂直方向に転送するための複数の垂直電荷転
    送素子と、 前記垂直電荷転送素子を駆動するための垂直駆動手段
    と、 前記垂直電荷転送素子からの信号電荷を水平方向に転送
    するための水平電荷転送素子と、 前記垂直電荷転送素子の各々に電荷を入力するための電
    荷入力手段を含み、 前記電荷入力手段は、少なくとも走査の最初に水平画素
    ラインが選択される前に、前記垂直電荷転送素子内へ前
    記水平電荷転送素子から最も遠い端部から電荷を入力す
    ることを特徴とする赤外線固体撮像素子。
  4. 【請求項4】 前記電荷入力手段はフィル・アンド・ス
    ピル入力機構を含むことを特徴とする請求項に記載の
    赤外線固体撮像素子。
  5. 【請求項5】 前記電荷入力手段は、CCDを含むこと
    を特徴とする請求項に記載の赤外線固体撮像素子。
  6. 【請求項6】 前記電荷入力手段は、ダミー光検出器を
    含むことを特徴とする請求項に記載の赤外線固体撮像
    素子。
  7. 【請求項7】 前記垂直駆動手段は、前記電荷入力手段
    からの入力電荷を前記画素からの信号電荷と分離して転
    送するように前記垂直電荷転送手段を制御することを特
    徴とする請求項ないしのいずれかの項に記載され
    外線固体撮像素子。
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