JP3020771B2 - プラント制御装置 - Google Patents
プラント制御装置Info
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Description
ト,石油化学プラント,製紙プラントその他各種のプラ
ントの制御に利用されるプラント制御装置に係わり、特
に対象プラントの状態を検出するセンサーの異常または
それに類する状態に対して対象プラントを安定に制御す
るプラント制御装置に関する。
鉄関係の製銑,製鋼,圧延等の各種プロセス、石油化学
関係の精製,蒸留,反応等のプロセス、製紙関係の蒸
解,抄紙,回収等のプロセスなどがあり、これらプロセ
スを担うプラント内にはさまざまなセンサーが設置され
ている。また、発電・電力プラントの制御にも同様に種
々のセンサーが設置されている。
置されるセンサーは、単にプラントの状態を計測するだ
けでなく、その計測データから操作量を求めて対象プラ
ントを制御する観点から、非常に重要な役割をもってい
る。
結果が利用できない場合は、他のセンサーの計測結果か
らプラントの状態を類推したり、予測する代替計測手段
を用いているが、本来のセンサーを用いる場合に比べて
制御精度が悪くなる。
正常に動作するには激しい環境にある場合があり、常に
センサーが正常に動作するとは限らない。例えば鉄鋼の
連続熱間圧延機におけるスタンド間のルーパに設置され
るロードセルは、鋼板の張力を計測するためのセンサー
として有用であるが、ロール冷却水のごとき水を多用す
ることから、その水の浸水によって当該センサーが度々
異常になる。
にセンサーが異常になった場合、その異常計測データを
そのままプラントの制御に用いれば、プラントの安定性
が保たれないことは明らかである。
が加わることが多いが、そのノイズによって異常である
かどうかの判断が難しい、さらにセンサーが異常になる
までには異常となる予兆,例えば一瞬の信号断或いは断
続的な信号等が発生することが多いが、異常に至る前に
早めに対処することが必要である。
は、オペレータや監視員が監視し、異常と判断されたと
き手動によって別のセンサーに切り替えるか、或いは異
常となったセンサーを切り離す一方、目視によってプラ
ントの状態,例えば圧延材の張力状態を見ながら手動制
御によりプラントの操業を続行することが行われてい
る。
監視員が代替計測手段或いは別制御方法に切替えるの
で、切替えタイミングの遅れによってプラントの制御が
不安定になったり、或いはプラントの状態を的確に目視
できない環境の場合には手動制御が適用不可となる問題
がある。
理,取替等の処置を講ずる必要があるが、いつ故障する
か分からないセンサーに対して常に監視,保守体制をと
ることは種々の面で望ましくない。
あって、対象プラントに設置されるセンサーの計測デー
タから予兆を含む異常状態を適切に判断し、自動的、か
つ、迅速に他の代替計測手段ないしは異常センサーを使
用しない制御とし、対象プラントの安定制御を確保する
プラント制御装置を提供することを目的とする。
に、請求項に対応する発明は、対象プラントの所要とす
る個所に設置され、この対象プラントのプロセス状態を
計測するセンサーと、このセンサーからの計測データを
ウェーブレット変換によって不連続点を見い出すような
解析データを取り出すデータ解析手段と、このデータ解
析手段による解析データを用いて前記センサーが正常に
動作しているか否かを判断する異常判断手段と、この異
常判断手段によって異常と判断されたとき、その異常セ
ンサーの代替となる計測手段に切替えるか、或いは前記
異常センサーを使用しない制御方式に切替える制御切替
手段とを設けたプラント制御装置である。
ラルネットワークに対し、前記センサーの種々の異常時
のウェーブレット変換後の信号パターンおよび前記ニュ
ーラルネットワークが出力すべき値を与えることにより
前記ニューラルネットワークの各層間の結合重み係数を
決定する学習手段と、対象プラントの実稼動時における
前記データ解析手段の解析データを前記ニューラルネッ
トワークに入力する一方、このニューラルネットワーク
に前記結合重み係数を設定し、前記センサーが異常か否
かを判断する判断手段とを有するものである。
な手段を講じたことにより、センサーからの計測データ
を対象プラントの制御に用いる一方、データ解析手段に
も導入し、ここでウェーブレット変換を行って不連続点
を見い出すような解析データを作成し、異常判断手段に
送出する。
が種々の異常時に発する信号をウェーブレット変換を行
って結合重み係数が記憶されているので、この記憶され
ている結合重み係数のパターンと実際のセンサーによる
計測データのウェーブレット変換された信号とを比較す
れば、センサーの異常の有無を的確に判断できる。
ーの異常と判断されたとき、制御切替手段では、自動
的、かつ、迅速に、代替のセンサーに切り替えるか、異
常センサーを使用しない制御方式に切り替えることによ
り、プラント制御の安定性を確保することができる。
施例について図面を参照して説明する。図1は、プラン
ト制御装置の第1の実施例として、例えば連続熱間圧延
機の2スタンド間の張力制御に適用した構成図である。
なお、連続圧延機は4〜7スタンド程度で構成される
が、2スタンド間のみを考えても一般性を失うものでは
ない。
圧延材であって、この圧延材1はiスタンド圧延機2お
よびi+1スタンド圧延機3によって圧延されるが、こ
こで連続圧延機がnスタンドとすると、i=1〜n−1
となる。これらiスタンド圧延機2およびi+1スタン
ド圧延機3はそれぞれ主電動機(以下、iスタンド主機
と呼ぶ)4および主電動機(以下、i+1スタンド主機
と呼ぶ)5によって駆動される。6および7はそれぞれ
iスタンド主機4,i+1スタンド主機5における速度
制御装置(ASR:Automatic Speed Regulator)で
ある。
れるロードセルまたはひずみ計(以下、センサーと呼
ぶ)、10はルーパ8を駆動するルーパ電動機、11は
ルーパ電動機10のドライブ装置であって速度制御(A
SR)もしくは電流制御(ACR:Automatic Current
Regulator)によって構成されている。12はルーパ
角度を測定するルーパ角度測定器、13はセンサー9、
或いはルーパ電動機10の電流から圧延材1の張力を求
める張力演算手段である。これらルーパ角度測定器12
で測定されたルーパ角度θおよび張力演算手段13によ
って求めた張力tf は張力制御装置(ATC:Automati
c Tension Controller )14に導入される。
よび張力tf を用いて、速度指令値NREF を求めて速度
制御装置6を介してiスタンド主機4の速度制御を実施
し、また同じく速度指令値NLREFもしくは電流指令値I
LREFを求めてドライブ装置11を介してループ電動機1
0の速度制御もしくは電流制御を実施する。
り、これは圧延機或いはスタンドの種類に応じて設置さ
れない場合がある。板厚計15が設置される場合、iス
タンドおよびi+1スタンドの板厚制御(AGC:Auto
matic Gage Control)装置16,17は、板厚計15
からの板厚計測値に基づいてロールギャップ開度信号を
求めてロールギャップ制御(APC:Automatic Posit
ion Controller )装置18,19に導入し、板厚制御
を実施する。
ードセル20,21で圧延荷重を計測し、またロールギ
ャップ開度信号と合わせてゲージメータ式によりスタン
ド直下の板厚を計算し、その計算された板厚値を用いて
板厚制御を実施する,いわゆるゲージメータAGC方式
が用いられている。
るトルクを一定に保つように主機4の速度を調整する従
来制御方式と、ロードセル等の計測値から求めた張力値
tfを用いて行う非干渉制御、LQ(Linear Quadrat
ic)制御、ILQ(InverseLQ)制御、H∞制御等の
制御方式とが用いられている。なお、前記従来制御方式
では、演算によって求めた張力値を使用しないので、張
力検出のためのセンサーが不要であるが、実際の張力値
は不明であり、またルーパ系の中の相互干渉を残したま
ま制御するために速い応答性を期待できない短所があ
る。
よって求めた張力値を用いて張力制御を行う制御方式で
は、張力検出を正常に行うことが良好な制御を行うため
の条件であり、かつ、前述した従来制御方式よりも高速
応答性に優れている。従って、プラントを高速、かつ、
安定に制御するためには、センサーの計測データを用い
て張力制御を行うことが非常に重要になる。
ルーパ8に取り付けられているため、圧延機のロールを
冷却するための水、ルーパ8を冷却するための水または
スタンド間の圧延材1のスケール膜を除去するために水
を高圧噴射するデスケーラ、圧延材1を冷却するための
水等がセンサー9に浸入する場合が多い。特に、ロード
セル,ひずみ計等のセンサー9は機械的な応力を電気信
号に変換して出力することが多いことから、前記水が浸
水したときには使用できなくなる場合が多い。また、セ
ンサー9は圧延材1の高熱,センサー自体の寿命等によ
り、それほど信頼性が高くない。
監視し、異常になった場合にそのセンサーを速かに取り
替えるか、異常の予兆が現れたときその対策を講じる必
要がある。一方、圧延中に明らかにセンサー異常と判断
された場合でも、そのセンサーの計測値を用いて制御す
る装置の動作を補償することが難しく、また異常になり
つつあるかどうかの判断が難しい。
よびルーパ電動機10と張力演算部13との間にセンサ
ー切替手段31が設けられ、さらにセンサー9による計
測データをウェーブレット変換してデータ解析を行うデ
ータ解析手段32と、センサー9の種々の異常時の信号
からウェーブレット変換された信号を作成し、それをニ
ューラルネットワークの教師信号として与えて学習を行
う学習支援手段33と、前記データ解析手段32による
解析結果および学習支援手段33の教師信号を用いてセ
ンサー9が正常に動作しているか或いは異常であるかを
判断するかを判断する異常判断手段34と、この異常判
断手段34によって異常と判断されたとき、センサー9
が異常であることの警告を出力すると同時に前記センサ
ー切替手段31に切替制御信号を送出し、当該センサー
9の代替計測手段側に切替える制御切替手段35とが設
けられている。
て特にセンサー9の異常判断に関係する部分の動作につ
いて説明する。先ず、センサー9によって計測された計
測データはデータ解析手段32に導入される。このと
き、センサー9が異常となったとき、その計測データは
一般に不連続な信号と考えることができる。そこで、デ
ータ解析手段32はかかる不連続な信号をウェーブレッ
ト変換することにより、明確に不連続点が得られるよう
な解析データを作成する。因みに、ある時系列信号f
(t)のウェーブレット変換信号W(f(t))は次の
ような式で表すことができる。つまり、
アナライジングウェーブレットと呼ばれている。なお、
a(a>0)は周期パラメータ、bはシフトパラメータ
と呼ばれ、不連続点の検出するために調整すべきパラメ
ータである。この基本ウェーブレットψ(x)の例とし
ては次のような式で表すことができる。
コ人がかぶる帽子の形に似ていることからメキシカンハ
ットと呼ばれ、後者の(ロ)はフレンチハットと呼ばれ
ている。
号f(t)の不連続点または微分可能な点を見出すため
に用いられるものであり、図2ないし図6は各種の時系
列な原信号f(t)に対するウェーブレット変換後の信
号を示している。なお、これらの図において横軸は時間
であり、縦軸は信号の大きさを表している。
へステップ状に変化するステップ関数の原信号f(t)
とそのウェーブレット変換後の信号との関係を示す図で
ある。このステップ関数はt=0で微分不可能となるの
で、ウェーブ変換後の信号はt=0を除くt=0付近で
0以外の値,つまり不連続点が現れる。
状に変化し始めるランプ関数の原信号f(t)とそのウ
ェーブレット変換後の信号との関係を示す図である。こ
の場合も、微分不可能点t=0の付近であり、ウェーブ
変換後の信号は0以外の値を示している。図4はパルス
関数の原信号f(t)とそのウェーブレット変換後の信
号との関係を示す図である。
後の信号との関係を示す図である。一般に、プラントの
状態を計測するセンサーには雑音が重畳されていること
が多いので図5のように非常に変化した信号として検出
される。従って、雑音の重畳されたセンサー出力信号の
場合、そのウェーブレット変換後の信号は種々の緩慢な
変化をしているが、かかる変化する信号を捕らえてセン
サー異常と判断することは難しい。
測データに雑音が重畳されているが、センサーの出力信
号が一時的に落ちて異常値を出力した場合を想定する
と、ウェーブレット変換後の信号には顕著な変化点が現
れる。このウェーブレット変換後の信号は明らかにセン
サー9の異常または異常予兆と判断できる。
2では、ロードセル等9の計測データを以上のようにウ
ェーブレット変換し、不連続点または微分可能な点を見
出して出力する。但し、ウェーブレット変換において
も、時系列的な原信号f(t)により、或いは前記
(2)式のパラメータa,bの値によっては全く異なる
ウェーブレット変換後の信号波形が得られる場合があ
る。
レット変換信号からセンサー9の異常を判断するが、そ
れには2通り考えられる。その1つは、予め種々の異常
によるセンサー計測信号のウェーブレット変換したもの
を用意し、実際にデータ解析手段32から出力されるウ
ェーブレット変換後の信号と前述した予め用意した信号
とを比較することにより、センサー9の異常有無を判断
する。なお、判断に際し、1本の圧延材1を圧延する
間、実際のセンサー9の計測データを保持し、圧延終了
後にオフラインで比較し、その比較判断結果を記録,表
示するようにしてもよい。
ルネットワークの高速処理機能を用いてオンライン・リ
アルタイムに異常の有無を判断することである。以下、
ニューラルネットワークを用いた例について述べる。先
ず、センサー9の定格,特徴その他の項目ごとに分類分
けし、種々の条件例えば図2〜図6のごとき異常信号を
抽出する。例えば図2のようにステップ状の異常になっ
たとき、図3のようにランプ状の異常になったとき、ま
た図6のようにパルス状に信号を出しつつ最終的に異常
となったときなどが考えられ、これら異常信号のウェー
ブレット変換後のパターンを作成する。
−2.0〜2.0の範囲内でセンサー9で計測された信
号のウェーブレット変換信号をパターン化し、ニューラ
ルネットワーク用の入力パターンとする。図7がその一
例図である。
分割し、各マスのうち“1”の部分がウェーブレット変
換後の信号曲線が通る部分である。従って、学習支援手
段33では、センサー9の種々の異常によるウェーブレ
ット変換後の信号と出力値とを教師信号としてニューラ
ルネットワークに与え、最適な結合重み係数が得られる
ように学習する。
ルネットワークは、図8に示す通りである。つまり、入
力層,中間層および出力層からなり、この入力層にはロ
ードセル等9の計測データのウェーブレット変換された
信号である例えば図7に示す11×11個のマス目の中
の“0”または“1”が入力される。そして、かかる入
力層の11×11個のニューロンとm個の中間層のニュ
ーロン1,2,…,mとが互いに結合重み係数wijk に
よって結合され、また中間層の各ニューロンと出力層の
1つのニューロンとが結合重み係数vk1によって結合さ
れている。
うな異常パターンが入力されたときに所定の出力値が得
られるような結合重み係数wijk 、vk1が与えられる。
ところで、一般に、ニューラルネットワークの学習は、
ある程度教師信号のデータ数が多い方が有効である。ま
た、各層のニューロンの個数が多い程教師信号のデータ
が多く必要であることも知られているが、反面、図8の
構成では入力層のニューロンの個数を減らすと、教師信
号も少なくてすむ。ゆえに、入力層のニューロン数を減
らすには、図7のi,jの最大値11をもっと減らすこ
とも考えられるが、分解能の劣化を招く。
うに異常信号のウェーブレット変換後の信号が取り得な
いような部分(図9のハンチング部分)を予め削除して
おくことが有効である。この図9の場合、図7のマス数
11×11=121個に対して81個と約2/3に減少
させることができる。
レット変換した解析データをニューラルネットワークに
導入し、そのとき出力層から所定の出力値が得られたと
き、センサー9が異常であると判断し、その判断結果を
制御切替手段35に送出する。
すると同時にそのセンサー9を使用しない方法に切り替
える。つまり、前述のようにルーパの従来制御方式で
は、張力値がなくても制御できるので、当該方式に切り
替えることもできる。
用する非干渉制御、LQ制御、ILQ制御、H∞制御等
の種々の制御方式が良好な場合もあるので、これらの制
御方式を利用するときにはセンサー切替手段31をセン
サー9側からルーパ電動機10の電流から張力を計算す
る方向に切り替える。
TL 、圧延材1の張力によってルーパ8が受けるトルク
をTT 、スタンド間材料の重量によるトルクをTW 、ル
ーパ自重によるトルクをTM 、ルーパ8の加減速時のト
ルクをTA とすると、次のような関係式が成立する。
求められ、TW とTMは幾何学的な考察から簡単に求め
られる。従って、TT は容易に計算でき、張力を求める
ことができる。
ば、センサー9の計測データを用いて連続熱間圧延機で
張力制御を行うにあたり、センサー9の計測データをデ
ータ解析手段32にてウェーブレット変換を行うことに
より、センサー異常時に不連続点が現れるような信号に
変換するので、後の異常判断手段34におけるセンサー
9の異常有無を明確に判断可能となる。また、異常判断
手段34は、予めセンサー異常時におけるウェーブレッ
ト変換された状態を記憶し、実際のセンサー信号のウェ
ーブレット変換された信号とを比較すれば、自動的、か
つ、迅速にセンサー9の異常を検出できる。また、セン
サー9の異常と判断したとき、自動的に他の制御手段に
移行するので、センサー9の異常による不安定な制御を
回避できる。さらに、センサー9が故障したときの修理
についても、代替制御の実施中に行うことができ、保守
が非常に容易になる。
例えば連続熱間圧延機の2スタンド間の板厚制御に適用
した例について図10を参照して説明する。この制御装
置は、図1と比較して新たに、圧延材1の板厚を計測す
る板厚計15の出力側に設けられ、常時は板厚計15の
計測データを出力し、板厚計15の異常時に代替計測手
段に切り替わるセンサー切替手段41と、このセンサー
切替手段41を経由して入力される板厚計15の計測デ
ータからi+1スタンド出側の板厚を推定し、この推定
板厚となるように速度制御装置6を介して主機4に速度
指令値を与える板厚制御装置42と、ロードセル20の
圧延荷重Pi とiスタンドロールギャップ開度Si とを
用いてゲージメータ板厚を計算し、前記板厚計15の異
常時にセンサー切替手段41を介して板厚制御装置42
に供給する板厚計算手段43とが設けられ、さらにi+
1スタンド側で張力制御を行うような構成となってい
る。
1スタンドのロールギャップ制御装置,つまり圧下装置
19により、i〜i+1スタンド間の張力制御を実施
し、i+1スタンド出側の板厚をiスタンド側の主機4
で制御する。
5による圧延材1の板厚計測データからi+1スタンド
の出側板厚を推定し、そのi+1スタンドの出側板厚h
i+1が所望の板厚となるような主機4の速度指令値を求
め、速度制御装置6に供給する。
ると、マスフロー一定則から下式が成立する。 hi+1 =(vi ・Bi /vi+1 ・Bi+1 )・Hi+1 …… (7) Hi+1 =hi ・e-Li ・s …… (8) ここで、vi ,vi+1 :i,i+1スタンド出側材料速
度(mm/s),Bi ,Bi+1 :i,i+1スタンド出側板
幅(mm),Hi+1 :i+1スタンド入側板厚(mm),L
i :板厚計15からi+1スタンドまでの材料移送速度
(s)であり、e-Li ・s は遅延を表している。
タ解析手段32に送られ、前述と同様にウェーブレット
変換が行われ、その変換信号が異常判断手段34に送ら
れる。この異常判断手段34では、板厚計15の種々の
異常信号のウェーブレット変換された信号を用いて学習
支援手段33からニューラルネットワークに教師信号を
与えながら結合重み係数を学習する。そして、対象プラ
ントの実稼働時の板厚計15の計測データによるウェー
ブレット変換後の信号が既に学習ずみである異常信号の
ウェーブレット変換された結果と同様であるかにより、
板厚計15の異常有無を判断する。ここで、異常と判断
されたとき、制御切替手段35は板厚計41を切り替
え、板厚計算手段43で求めたゲージメータ板厚を板厚
制御装置42に供給する。
用いるゲージメータ板厚hiGは、 hiG=Si +(Pi /Mi ) ……… (9) で表される。ここで、Si :iスタンドロールギャップ
開度(mm)、Pi :iスタンド圧延荷重(Kg)、Mi :
iスタンドミル定数(Kg/mm )である。
ータ板厚hiGをi+1スタンドまで遅延し、i+1スタ
ンド入側板厚Hi+1 を計算する。 Hi+1 =hiGe-Lis・s ……… (10) ここで、Lisはi〜i+1スタンド間材料移送時間
(s)である。
i+1スタンド出側板厚を求める。従って、以上のよう
な実施例の構成によれば、センサーである板厚計15の
計測データをデータ解析手段32にてウェーブレット変
換を行うことにより、センサー異常時に不連続点が現れ
るような信号に変換するので、後の異常判断手段34に
おけるセンサーの異常有無を明確に判断可能となる。そ
して、この異常判断手段34では、予めセンサー異常時
におけるウェーブレット変換された状態を記憶し、実際
のセンサー信号のウェーブレット変換された信号とを比
較すれば、自動的、かつ、迅速にセンサーである板厚計
15の異常を検出できる。また、板厚計15が異常であ
ると判断したとき、自動的に他の制御手段に移行するの
で、板厚計15の異常による不安定な制御を回避でき
る。また、板厚計15が故障したときの修理について
も、代替制御の実施中に行うことができ、保守が非常に
容易になる。
例として、例えば圧延材の板幅制御に適用した構成図で
ある。この装置は、新たに圧延材1の板幅を計測する板
幅計51と、常時は板幅計51の計測データを出力し、
当該板幅計51の異常時に切り替える板幅計切替手段5
2と、板幅計算手段53と、この切替手段52を経由し
てくる板幅に係わる信号を取り込んでi+1スタンド出
側の板幅Bi+1 をi〜i+1スタンド間の張力で制御す
るための張力設定値tfrefを求める板幅制御(AWC:
AutomaticWidth Control)装置54が設けられ、こ
こで得られた張力設定値tfrefが張力制御装置14に導
入されるようになっている。
ド間に設置された板幅計51の計測データを用いて、板
幅制御装置54がi+1スタンド出側の板幅を計算し、
その板幅を所望の値となるようにi〜i+1スタンド間
の張力設定値tfrefに変更し、張力制御装置14に供給
する。この張力制御装置14は、その張力設定値tfref
に基づいて張力制御を実施する。
析手段32に送られ、前述と同様にウェーブレット変換
が行われ、その変換信号が異常判断手段34に送られ
る。この異常判断手段34では、板幅計51の種々の異
常信号のウェーブレット変換された信号を用いて学習支
援手段33からニューラルネットワークに教師信号を与
えながら結合重み係数を学習する。そして、対象プラン
トの実稼働時の板幅計51の計測データによるウェーブ
レットテ変換後の信号が既に学習ずみである異常信号の
ウェーブレット変換された結果と同様であるか否かによ
り、板幅計51の異常有無を判断する。ここで、異常と
判断されたとき、制御切替手段35は板幅計51を切り
替え、板幅計算手段53で求めた板幅を板幅制御装置5
4に供給する。
を用いて板幅計51の代替となる板幅を計算する。従っ
て、この装置においても前述と同様に自動的、かつ、迅
速にセンサーである板幅計51の異常を検出できる。ま
た、板幅計51が異常であると判断したとき、自動的に
他の制御手段に移行するので、板幅計51の異常による
不安定な制御を回避できる。同様に、板幅計51が故障
したときの修理時には、代替制御の実施中に行うことが
可能となり、保守が非常に容易になる。
について述べたが、他の各種のプラントに設置されてい
るセンサーの異常判断に適用できることは言うまでもな
い。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々
変形して実施できる。
象プラントに設置されるセンサーの計測データから予兆
を含む異常状態を適切に判断でき、自動的、かつ、迅速
に他の代替手段に切替えて対象プラントの安定制御を確
保できる。
判断手段を用いることで、リアルタイムな異常診断が可
能となり、自動的に異常判断と他の代替手段に切り替え
が可能となり、センサー異常だけでなくセンサーの保守
点検にも手軽に利用しつつプラントの安定制御を継続で
きる。
施例を示す構成図。
関係を説明する図。
係を説明する図。
係を説明する図。
明する図。
ト変換との関係を説明する図。
の信号のパターン図。
ークの構成を示す図。
の信号の他のパターン図。
実施例を示す構成図。
の実施例を示す構成図。
ずみ計、10…ルーパ電動機、14…張力制御装置、2
0,21…ロードセル、31,41,52…切替手段、
32…データ解析手段、33…学習支援手段、34…異
常判断手段、35…制御切替手段、42…板厚制御装
置、43…板厚計算手段、51…板幅計、53…板幅計
算手段、54…板幅制御装置
Claims (2)
- 【請求項1】 対象プラントの所要とする個所に設置さ
れ、この対象プラントのプロセス状態を計測するセンサ
ーと、 このセンサーからの計測データをウェーブレット変換に
よって不連続点を見い出すような解析データを取り出す
データ解析手段と、 このデータ解析手段による解析データを用いて前記セン
サーが正常に動作しているか否かを判断する異常判断手
段と、 この異常判断手段によって異常と判断されたとき、その
異常センサーの代替となる計測手段に切替えるか、或い
は前記異常センサーを使用しない制御方式に切替える制
御切替手段と、 を備えたことを特徴とするプラント制御装置。 - 【請求項2】 異常判断手段は、ニューラルネットワー
クに対し、前記センサーの種々の異常時のウェーブレッ
ト変換後の信号パターンおよび前記ニューラルネットワ
ークが出力すべき値を与えることにより前記ニューラル
ネットワークの各層間の結合重み係数を決定する学習手
段と、前記対象プラントの実稼動時における前記データ
解析手段の解析データを前記ニューラルネットワークに
入力する一方、このニューラルネットワークに前記結合
重み係数を設定し、前記センサーが異常か否かを判断す
る判断手段とを有する請求項1記載のプラント制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5169143A JP3020771B2 (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | プラント制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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