JP3020755U - 掛軸の軸木用軸先 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 掛軸の内容や関連事項を簡単に知ることが出
来奥深い充分な観賞をすることが出来るようにする。 【構成】 本紙２を台紙３上に設け、台紙３上部に表木
４を又、下部に軸木５を設けてなる掛軸１において、柱
体の表面に微小な文字７で彫刻或は印刷にて絵画や字の
内容或は関連事項などを設け、軸木５両端に文字７を外
側から見えるようにして設けたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は掛軸の軸木両端に設ける掛軸の軸木用軸先に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

生花などと調和させながら高尚で気品を持たせ室の雰囲気を良くするように床 の間或は壁などに掛けている掛軸の軸先は、装飾用として或は掛軸の巻取り用の 取っ手として用いていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このように掛軸を床の間に掛けても、その掛軸の本紙に画かれたり書かれた絵 画や字の内容或はそれに関連する事項を付帯する解説文書などがあって読んで良 く知っている場合は良いが、解説文書があっても掛軸と一緒に飾れず読むことが 出来ない場合や、解説文書が無く分からない場合には、単に表面的にしか見るこ とが出来ず作者の意図を充分に汲み取りながらの観賞が出来ずに終わってしまう 。 更に作者や所有者が作品を作ったり所有したりする動機や経過を記念として記 録し、その経緯をいつまでも知ることが出来るよう残したい時に、その記録に適 したスペースが無く、台紙の裏に別の紙に書いて貼ったり或は別の紙として保存 していたが、前者では美観を損い後者では紛失したりし記念としての記録上或は 掛軸使用上非常に不都合を感じていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような不都合を解消し、掛軸の内容或は関連する事項の記録を美 観を損なわずに行え且つ内容等を知り充分に楽しみながら観賞することが出来る ようにした掛軸の軸木用軸先を提供せんとするものである。 絵画や字などを画く本紙を台紙上に設け、台紙上部に表木を又下部に軸木を設 け、掛緒にて吊設巻緒にて巻物とすることが出来る掛軸において、 柱体外周面或は一端の表面に微小な文字で彫刻又は印刷にて絵画や字の内容或 は関連事項を設けて軸木両端に文字を外側から見えるようにして設置したもので ある。

【０００５】

【作用】

掛軸を見て何も分からない場合、興味が湧いて来ずその場が白けてしまうので 、微小な文字で彫刻又は印刷されている内容や作ったり所有する動機と経路の記 録の関連事項を虫眼鏡等で拡大しながら読んで知ることが出来る。 そのため何も知らなくても読むことによって容易に誰でも知ることが出来改め て興味を持ちながら掛軸を観賞することが出来る。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面について説明する。 本実施例は軸先一端面に微彫にて設けた場合である。 図中１は掛軸全体を示し、２は絵画を画いた本紙であって、台紙３上に設け表 木４を台紙３上端部に、両端に係合体５ａを突設する軸木５を台紙３下端部に設 け、軸木５上に巻取りを可能としている。 ６は円柱形の軸先であって、一端の表面６ａに微小な文字７（１ｃｍ^２当り１ ００文字前後）で内容或は関連事項などの説明を彫刻にて設けると共に、他端に 係合体５ａに嵌合可能とした凹部６ｂを穿設し、軸木５両端に嵌合にて設けてい る。 ８は掛緒であって、表木４中央二箇所に設けた環９を介して表木４を吊設可能 とし巻緒１０を環９一方に設けている。

【０００７】 使用に当たっては、従来通りに掛軸１として用いる時は装飾用として又巻いて 収納する時は取っ手として用いれば良い。 そして本紙２の絵画の内容或は記念の記録などの関連する事項を知りたい場合 には、虫眼鏡にて彫刻されている文字７を見ながら知識を高め、再度絵画を観賞 して行けば良い。

【０００８】

【考案の効果】

上述の如く本考案は、軸先表面に微小な字にて彫刻或は印刷したことによって 、美観を損なうことなく小さなスペースで十分な記録が出来ると共に、美術工芸 的な価値をも持ち、且つ肉眼で読めないため重要な内容についての秘密の保持が 出来、掛軸の内容や関連する事項を必要に応じて誰でも簡単に知ることが出来、 よりその室の雰囲気に馴染みながら奥深い観賞を行うことが出来る等の特長があ り実用上非常に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例を用いた掛軸の正面図である。

【図２】本考案実施例の拡大正面図である。

【図３】本考案実施例の拡大右側面図である。

【符号の説明】

１ 掛軸 ２ 本紙 ３ 台紙 ４ 表木 ５ 軸木 ５ａ 係合体 ６ 軸先 ６ａ 表面 ６ｂ 凹部 ７ 文字 ８ 掛緒 ９ 環 １０ 巻緒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本紙２を台紙３上に設け、台紙３上部に
   表木４を又、下部に軸木５を設けてなる掛軸１におい
   て、柱体の表面６ａに微小な文字７で彫刻或は印刷にて
   絵画や字の内容或は関連事項などを設け、軸木５両端に
   設けるようにしたことを特徴とする掛軸の軸木用軸先。