JP3020679B2 - ガス漏れ警報器 - Google Patents

ガス漏れ警報器

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JP3020679B2 JP25579091A JP25579091A JP3020679B2 JP 3020679 B2 JP3020679 B2 JP 3020679B2 JP 25579091 A JP25579091 A JP 25579091A JP 25579091 A JP25579091 A JP 25579091A JP 3020679 B2 JP3020679 B2 JP 3020679B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可燃性スプレーによる
点検時には警報発生を抑止できるタイプのガス漏れ警報
器に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に従来のこの種のガス漏れ警報器の
大要を示し、可燃性ガスを検知するガス検知素子等を含
むガス検知部1と、該ガス漏れ検知部1からの出力によ
りガス漏れであるか可燃性スプレーであるかを判別する
ガス判別部2と、警報発生部3とで構成される。
【0003】図5によって、ガス判別部2による判別原
理を説明する。aは可燃性スプレーによる急峻な立ち上
がり特性、bは通常のガス漏れによる緩慢な特性を示
し、ガス検知素子の出力(又は警報濃度)の推移の勾配
ΔD/Δtを基準値と比較して、通常のガス漏れである
か可燃性スプレーであるかを判別する。そして、通常の
ガス漏れであると判別したときは、即時に警報発生部3
で警報を発生し、可燃性スプレーであると判別したとき
は、一定時間又は間欠に警報発生部3による警報発生を
抑止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来は、ガ
ス検知素子の出力特性又は警報濃度特性の勾配の大小の
みで、可燃性スプレーであるか通常のガス漏れであるか
を判別し、勾配が急峻な場合、つまり可燃性スプレーで
あると判別したときは警報の発生を抑止していた。
【0005】このため、人が誤ってガスコック等からガ
ス管(ゴム管)等を外したときは本人による発見がしや
すいが、人がいない場所における自然発生的なガス管の
外れや破損等による急激なガス噴出に際して、ガス漏れ
警報器がその噴出個所の近くに設置されていた場合に
は、可燃性スプレーの場合と同様に警報発生が抑止さ
れ、警報の発生が遅れてしまう問題があった。
【0006】本発明の目的は、判別精度を高めて急激な
ガス噴出の場合における警報発生の遅れを無くすことに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるガス漏れ警
報器は、ガス検知部と判別部と警報発生部の他に、人間
から発する赤外線を検出するための赤外線検知素子を備
え、判別部は、該赤外線検知素子の出力が所定以下でか
つガス検知部からの出力が緩慢な推移で所定以上になっ
たときは警報発生部を作動させ、赤外線検知素子の出力
が所定以下でかつガス検知部からの出力が急峻な推移で
所定以上になったときも警報発生部を作動させ、赤外線
検知素子の出力が所定以上でかつガス検知部からの出力
が急峻な推移で所定以上になったときに警報発生を抑止
する構成としたものである。
【0008】このガス漏れ警報器によると、通常のガス
漏れのときは警報発生部が作動して警報が発生され、ま
た人間がいないときの急激なガス噴出の場合も警報が発
生されるが、人為操作による可燃性スプレーの場合に
は、人間からの赤外線が赤外線検知素子により検知され
るため、警報発生は抑止される。
【0009】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面に従い詳細に
説明する。図1に、本発明によるガス漏れ警報器の構成
例を示す。図において、可燃性ガスを検知するガス検知
素子10と温度補償素子11と第1・第2・第3の抵抗
器12・13・14とはブリッジ接続されている。15
は警報レベルを決めるための半固定抵抗、16は直流電
源である。
【0010】ガス検知素子10がガス検知すると、半固
定抵抗15及び抵抗器12・13・14で決定される2
点での電圧、つまり第1の抵抗器12と第2の抵抗器1
3との中間点から第1の電圧V1が、また第2の抵抗器
13と第3の抵抗器14との中間点から第2の電圧V2
が取り出される。この場合、第1の電圧V1は、第2の
電圧V2よりもΔVだけ高い出力として取り出せるよう
になっている。これら2点の電圧V1とV2は、増幅比較
回路17・18にぞれぞれ入力される。
【0011】ガス検知素子10の出力は警報濃度と置換
することが可能であるため、第1の電圧V1は、増幅比
較回路17で増幅されるとともに、図2に示すように警
報開始基準レベルH1と比較され、これより高くなった
とき該増幅比較回路17の出力がLからHに変わる。同
時に予めマイクロコンピュータ19内で設定されたタイ
マが始動する。また、第2の電圧V2は、増幅比較回路
18で増幅されるとともに、警報開始基準レベルH1
りも高い基準レベルH2と比較され、これより高くなっ
たとき該増幅比較回路18の出力がLからHに変わるよ
うになっている。マイクロコンピュータ19は判別部で
もあり、その判別結果に応じて警報発生部20を制御す
る。
【0012】更に、このガス漏れ警報器には、人間が発
生する赤外線(ピークが9〜10μm)を検知するため
の赤外線検知素子21、及び増幅比較回路22が備えら
れている。この増幅比較回路22は、赤外線検知素子2
1の出力を増幅して基準レベルH3と比較し、これより
高くなったとき出力がLからHに変わる。
【0013】図2は、可燃性スプレーがガス検知素子1
0で検知された場合の動作を示す。この場合、第1及び
第2の電圧V1・V2は急峻に上昇し、また人間からの赤
外線が赤外線検知素子21で検知される。増幅比較回路
17の出力がLからHになった後、タイマの設定時間Δ
1が経過した時点に増幅比較器18の出力がHであ
り、しかも増幅比較器22の出力もHであれば、つまり
同図においてΔT1時点にa点、b点、c点が共にHで
あれば、マイクロコンピュータ19は、予め設定したΔ
2時間だけ警報発生部20による警報の発生を抑止す
る。
【0014】一方、人がいないときに起こり得る自然発
生的なゴム管のはずれ等による急激なガス噴出の場合に
は、a点及びb点はHであるが、c点がLであるため、
マイクロコンピュータ19は警報発生部20を直ちに作
動し、警報を発生させる。
【0015】図3は、通常のガス漏れの場合の動作を示
す。この場合には、第1及び第2の電圧V1・V2は緩慢
に上昇し、増幅比較回路17の出力がLからHになった
後、ΔT1経過してから増幅比較回路18の出力はLか
らHになる。従って、ΔT1時点でa点はHであるが、
b点はLであるため、マイクロコンピュータ19は、人
間からの赤外線が赤外線検知素子21で検知されていよ
うがいまいが、つまり増幅比較回路22の出力がH又は
Lのいずれであっても、ΔT1時点に警報発生部20を
直ちに作動し、警報を発生させる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、人間から発生される赤
外線を赤外線検知素子で検知することにより人間の存在
・不存在を確認し、人間がいないときにガス検知素子の
出力が急峻に上昇したとき、つまり急激なガス噴出のと
きは警報を直ちに発生し、人間がいるときの急峻な上昇
の場合、つまり可燃性スプレーの場合には警報の発生を
抑止するので、急激なガス噴出の場合における警報発生
の遅れを無くすことができるとともに、可燃性スプレー
を使用したときと通常のガス漏れ時との判別精度を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス漏れ警報器の一例の構成図で
ある。
【図2】同上における可燃性スプレー検知時の動作を示
すタイミングチャートである。
【図3】通常のガス漏れ検知時の動作を示すタイミング
チャートである。
【図4】従来例の大要を示すブロック図である。
【図5】同上における可燃性スプレー使用時と通常のガ
ス漏れ時の判別原理を説明するグラフである。
【符号の説明】
10 ガス検知素子 19 マイクロコンピュータ 20 警報発生部 21 赤外線検知素子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 警報発生部と、可燃性ガスを検知するガ
    ス検知素子を備えたガス検知部と、該ガス検知部からの
    出力が緩慢な推移で所定以上になるか急峻な推移で所定
    以上になるかにより、上記警報発生部を作動させるかそ
    の警報発生を抑止するかの判別をする判別部とを有する
    ガス漏れ警報器において、人間から発する赤外線を検出
    するための赤外線検知素子を備え、前記判別部は、該赤
    外線検知素子の出力が所定以下でかつ前記ガス検知部か
    らの出力が緩慢な推移で所定以上になったときは前記警
    報発生部を作動させ、赤外線検知素子の出力が所定以下
    でかつガス検知部からの出力が急峻な推移で所定以上に
    なったときも警報発生部を作動させ、赤外線検知素子の
    出力が所定以上でかつガス検知部からの出力が急峻な推
    移で所定以上になったときに警報発生を抑止する構成と
    したことを特徴とする、ガス漏れ警報器。
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