JP3020534B2 - 転写型静電熱記録方法 - Google Patents

転写型静電熱記録方法

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JP3020534B2
JP3020534B2 JP2022157A JP2215790A JP3020534B2 JP 3020534 B2 JP3020534 B2 JP 3020534B2 JP 2022157 A JP2022157 A JP 2022157A JP 2215790 A JP2215790 A JP 2215790A JP 3020534 B2 JP3020534 B2 JP 3020534B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は転写型静電熱記録方法における熱信号の入力
方法に関する。
[従来の技術] 電気伝導性基体上に、加熱によって電気抵抗を減じる
樹脂層、例えばポリ塩化ビニル,ポリエチレン,ポリエ
ステル,ポリスチレン,スチレン−マレイン酸共重合体
等からなる樹脂層を設け、この層を静電的に荷電し、原
画にしたがった熱線の照射をして画像の静電潜像を形成
する方法(特公昭35−14722)、あるいは、ポリエステ
ル,塩素化したポリ塩化ビニル、塩化ビニル等のように
熱線を十分に透過するエレクトロサーモグラフィー材料
を複写すべき原画に載せ、静電荷を与えた後、熱線を作
用させて静電潜像をつくり、乾式トナーによる反転現
像、定着する複写法(特公昭38−14347)が知られてい
る。
これらの技術は原稿と密着させた状態で赤外線照射を
するので画像の解像性が悪く、かつ、必要な記録エネル
ギーも大きい。更にこれらの方法では又、記録情報とし
て原稿を必要とするのも欠点となっており、近年のコン
ピューターなどのメモリー情報や、FAXなどの通信情
報、ワープロやCAD−CAMなどのデジタル情報をプリント
アウトするプリンター用記録として用い得ないという欠
点もある。
これに対して本出願人は熱線の照射の代りに、サーマ
ルヘッドによる熱信号により画像を入力する方法を提案
した。この方法では、記録媒体として安価な誘電体であ
るポリエチレン,ポリプロピレン,PET,塩化ビニルなど
のポリマーフィルムを用いるものであった。しかし、こ
れらのポリマーフィルムは耐熱性が充分ではないので熱
信号の入力の際に記録層に凹凸が生じ、現像後の残存ト
ナーのクリーニング不足や次工程での帯電が不均一にな
り、画質劣化が生じることがある。
これを解決するために、静電熱記録層と導電層とを有
する記録媒体を用い、熱信号を導電層側から与える記録
方法を提案したが、熱信号を入力する際に、プラテンロ
ーラー等のように、記録層側に接する部材を通して一部
の静電荷が分配−転移するために潜像のS/N比が低下す
るという問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は従来技術の上記欠点を改善し、記録媒体の繰
返し使用を可能にし、かつ、忠実な画像信号の入力を可
能にする転写型静電熱記録方法を提供しようとするもの
である。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するための本発明の構成は、静電熱記
録層と導電層とを有する記録媒体を用いる転写型静電熱
記録方法において、この記録媒体を均一に帯電させた
後、サーマルヘッドによって熱信号を与える場合に、そ
のサーマルヘッドの対向部材に記録媒体と同極性のバイ
アス電圧をかけながら熱信号を与える転写型静電熱記録
方法である。
第2図に本発明で用いる記録媒体の基本構成を示す。
静電熱記録層1は常温で帯電保持機能を有し、サーマ
ルヘッドで熱信号を与えられたところは、弱帯電ないし
非帯電性となる材料である。
具体的に説明すると体積固有抵抗が1012Ωcm以上のポ
リマーフィルムが好適で、100℃〜150℃において1011Ω
cm以下になることが望ましい。市販のポリマーフィルム
は、ほとんど使用可能であるが、コストを考慮すると、
ポリエチレン,ポリプロピレン,塩化ビニル,塩化ビニ
リデン,ポリエステルなどの汎用フィルムが適してい
る。これらのポリマーフィルムに、アルミニウム蒸着又
は導電材料を被覆することにより、導電層2を設けたも
のである。
第1図a〜dは本発明の記録方法の原理を示す説明図
である。
第1図aは帯電工程を示すもので、静電記録層1及び
導電層2からなる記録媒体3に、コロナ帯電装置9によ
って−帯電させる。この帯電装置はコロナ帯電装置に限
らずローラー帯電装置でもブラシ帯電装置でもよい。
第1図bは次の熱書込み工程を示すもので、導電層2
の側からサーマルヘッド4によって画信号を熱として入
力する。このとき、サーマルヘッド4の対向部材である
プラテンローラ5あるいはその他の圧接部材に、帯電電
荷と同極性(この図では−)のバイアス電圧を与えるこ
とによってサーマルヘッド4から入力された静電潜像の
S/N比の減少を防止する。
次に第1図cに示すように、静電潜像電荷と同極性
(−)のトナー6を用いて反転現像すると熱書き込み部
にトナー6が付着して潜像が現像される。
第1図dは転写工程で、紙などの被転写媒体7をコロ
ナ帯電装置8により+帯電させて記録媒体に反転現像さ
れた像を転写させる。これを熱風、熱板又は熱ローラー
で定着すればよい。
コロナ帯電装置8の代りに転写ローラーを用いてもよ
い。
記録媒体3は残存トナー及び残存電荷をクリーニング
して再び使用することができる。
上記第1図bで説明したバイアス電位の大きさは、熱
書込みの記録パターンにより変化させることが好まし
い。例えば、ライン画像ではほぼ書込み前の潜像電位と
同じ電位を印加し、ベタ画像ではほぼ書込み前の潜像電
位の1/5〜1/10の電位を印加する。これは書き込んだ信
号を1ライン毎にバイアス印加ローラーにフィードバッ
クすることにより行なうことができる。
[実施例] 以下第3図を参照して本発明の実施例及び比較例を説
明する。
厚さ25μmのポリプロピレンフィルムの裏面にアルミ
ニウムを蒸着して導電層を形成した記録媒体3を、静電
熱記録層側を外側にしたベルト状にした。この記録媒体
3の上記記録層側に帯電用ローラー10を介して−600Vの
表面電位を与え、ついで導電層側からサーマルヘッド4
によって画信号(文字画像)を与える。このときサーマ
ルヘッド4の対向面からバイアス印加ローラー11によっ
て600Vを与えた。
こうして形成された静電潜像をリコー製ppc用液体現
像剤で現像後、+に帯電させた転写ローラー14によっ
て、紙13に転写したところ、鮮明でID1.4と高濃度な文
字画像が得られた。
現像前のS/N電位は−590V/−50Vであった。
記録媒体3はクリーニングローラー15によって残存す
るトナーや静電気を除いた後、再び用いることができ
る。サーマルヘッド4による熱書き込みを導電層側から
行なっているので記録層が形成せず上記クリーニング作
業が完全に行なわれ、繰り返し記録をしてもいつも良質
の画像が形成できる。
比較例1 上記実施例におけるサーマルヘッドによる信号入力を
記録層側から行なったところ、第1回目はID1.4で鮮明
な画が得られたが、記録層の入力部に凹凸が生じている
ために転写後のトナーのクリーニングが完全に行なわれ
ず、繰り返し記録をすると残像汚れが少し生じた。
比較例2 上記実施例におけるバイアス印加ローラー11にバイア
ス電位を与えない状態で記録をしたところ、ID1.4で不
鮮明な画像が得られただけであった。
現像前でのS/N電位は−150V/−50Vであった。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の方法によれば、サーマ
ルヘッドによる信号入力の際に記録層が変形することが
ないので残存トナーのクリーニングが完全に行なわれ
る。したがって記録媒体を繰り返し用いても常に良質の
画像が形成できる。
更にバイアス印加ローラーを設けることによって潜像
のS/N電位が維持できるのでIDの低下が防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図aないしdは本発明の原理を示す各工程の説明
図、 第2図は本発明で用いる記録媒体の基本構成を示す断面
の模式図、 第3図は実施例及び比較例の説明図である。 1……静電熱記録層、2……導電層、3……記録媒体,4
……サーマルヘッド,5……プラテンローラ,6……トナ
ー,7……被転写媒体,8及び9……コロナ帯電装置、10…
…帯電ローラー,11……バイアス印加ローラー,12……現
像ローラー,13……紙,14……転写ローラー,15……クリ
ーニングローラー。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−97064(JP,A) 特開 昭57−191663(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/00 115 G03G 5/028 B41M 5/26 B41J 2/385 G03G 13/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電熱記録層と導電層とを有する記録媒体
    を用いる転写型静電熱記録方法において、この記録媒体
    を均一に帯電させた後、サーマルヘッドによって熱信号
    を与える場合に、そのサーマルヘッドの対向部材に記録
    媒体と同極性のバイアス電圧をかけながら熱信号を与え
    ることを特徴とする転写型静電熱記録方法。
JP2022157A 1990-02-02 1990-02-02 転写型静電熱記録方法 Expired - Fee Related JP3020534B2 (ja)

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