JP3020466B2 - 雪庇発生防止装置 - Google Patents

雪庇発生防止装置

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JP3020466B2
JP3020466B2 JP9303696A JP30369697A JP3020466B2 JP 3020466 B2 JP3020466 B2 JP 3020466B2 JP 9303696 A JP9303696 A JP 9303696A JP 30369697 A JP30369697 A JP 30369697A JP 3020466 B2 JP3020466 B2 JP 3020466B2
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敏道 小林
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株式会社日江金属
有限会社アスプ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物におけるパラ
ペットの上縁部分、笠木の上縁部分、高架鉄道や高速道
路等の防護壁等の、建造物又は構造物の上縁部分に配設
された雪庇発生防止装置に関する。
【0002】
【従来技術】一般に、多雪地帯では雪が積もった建築物
や鉄道、道路の防護壁などの建造物又は構造物の上を風
が吹き、吹き付けた風が建築物のパラペットや笠木ある
いは防護壁、トンネル、シェルター、シェッドなどの端
部上縁部分を雪とともに吹き越すとき、外側の壁面に沿
って雪を巻き込むので、図6のように雪13はその粘着
性により建造物などの上縁部分14の下方に巻き込むよ
うに付着して成長し、発達して雪庇が発生する。このよ
うな雪庇は成長し増大すると自重や気温の緩みによって
落下し、通行人が怪我をしたり、列車や自動車の通行が
阻害されたりするおそれがある。
【0003】このため、特公平3ー40783号公報に
示されるような雪庇発生防止装置が実施されている。こ
れは建造物又は構造物の端部上縁に三角柱状部材を配設
したもので、雪庇の発生防止に非常に有効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、雪庇発生防
止装置は雪の降らない時期は無駄なもので、格別な利用
価値もない。このため、雪庇発生防止装置自体は有用な
ものでありながら、その普及も限られたものになってい
た。
【0005】本発明は上記問題点を解消し、広告、案内
等の表示手段として年間を通じて有効に利用することが
できる雪庇発生防止装置を提供することをその課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係る雪庇発生防止装置は、建造物又は構造
物の端部上縁の長手方向に設けられた雪庇防止装置であ
って、上記端部上縁から建造物又は構造物の外側に向か
って張り出すように前傾する前傾面部と、この前傾面部
の上端から建造物又は構造物の上側に向かって低くなる
ように水平面に対して45°〜60°で傾斜する傾斜面
部とを備えた雪庇発生防止柵を設けたことを特徴とす
る。
【0007】また、本発明に係る雪庇発生防止装置は、
建造物又は構造物の端部上縁の上方に一定の間隙をおい
て垂直面よりも上記建造物又は構造物の外側に向かって
張り出すように前傾する前傾面部と、この前傾面部の上
端から建造物又は構造物の上側に向かって低く傾斜する
傾斜面部とを設けた雪庇発生防止柵を設け、この雪庇発
生防止柵と上記建造物又は構造物の端部上縁との間の間
隙を建造物又は構造物の外側に向かって狭く絞られるよ
うに形成する構成であってもよい。
【0008】さらに、本発明に係る雪庇発生防止装置
は、建造物又は構造物の端部上縁上にその長手方向に沿
って外側に向かって高く傾斜する風誘導板を設け、この
風誘導板の上方には、一定の間隙をおいて垂直面よりも
建造物又は構造物の外側に向かって張り出すように前傾
する前傾面部と、この前傾面部の上端から建造物又は構
造物の上側に向かって低く傾斜する傾斜面部と、上記前
傾面部と傾斜面部の下方に建造物又は構造物の外側に向
かって低く傾斜形成された底面部とを設けた雪庇発生防
止柵を設け、上記底面部と上記風誘導板との間の間隙を
建造物又は構造物の外側に向かって狭く絞られるように
形成した構成であってもよい。
【0009】なお、前記雪庇発生防止柵の底面部の角度
が水平面に対して5°〜60°でするのが望ましい。
【0010】また、前記各雪庇発生防止柵の頂部から上
方に向けて雪切り板が垂直に突出形成するのが好まし
い。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は高速道路のパーキングシェ
ルター1に設けた雪庇発生防止装置の例で、符号2は道
路を、3は上記シェルターの柱、4はシェルターの端部
上縁を示す。このシェルター1の端部上縁4の上には雪
庇発生防止柵5が配設されている。なお、雪庇は風下側
に発生するので、上記シェルター1の端部上縁4の外側
が風下側になる位置に設置するのが望ましい。
【0012】なお、パーキングシェルターとは、吹雪で
視界不良のときに通行の安全のために車が避難するため
に道路をトンネル状に覆った施設のことである。
【0013】上記雪庇発生防止柵5は、図2に示される
ように垂直面よりもシェルター1の外側(風下側)に向
かって張り出すように前傾する前傾面部6と、この前傾
面部6の上端からシェルター1の上側(内側、風上側)
に向かって低く傾斜する傾斜面部7とから構成され、端
部上縁4上に固定されている。
【0014】前傾面部6の表面には交通標識や「走行車
線」「駐車帯」等の案内標識や文字を表示する。また、
前傾面部6は垂直面aに対して前傾している。この角度
αは、雪が付着しにくいことと、道路2から見たときの
視認性によって決めればよく、3°〜40°が好まし
い。3°以下では雪が付着するとともに、視認性も良く
ない。視認性は15°前後がもっとも好ましい。また、
40°以上では視認性が悪くなるほか、前傾面部6を支
持しにくい。
【0015】また、傾斜面部7の角度βは水平面bに対
して45°〜60°で傾斜させるのが好ましい。その理
由は、傾斜面部7は風上(内側)から吹いてきた風を上
方に、しかも遠くに吹き出すように誘導するためのもの
で、45°よりも小さいと、下方に雪を巻き込んでしま
い、また60°よりも大きいと、傾斜面部7自体が壁に
なって風を止め、その上に雪をせき止めてしまうからで
ある。
【0016】さらに、前傾面部6の上端から上方に向け
て垂直に雪切り板9が突出形成されている。これは、吹
雪等の悪天候が続いて雪庇発生防止柵5上に雪が付着し
たときに早目に雪を切り落とすためである。
【0017】上記雪庇発生防止装置によれば、シェルタ
ー1上を雪を伴った風が吹き、吹き付けた風が上記雪庇
発生防止柵5を通過するとき、風は傾斜面部7に沿って
風速を速め、上方にしかも遠くに誘導されるので、下方
に雪を巻き込むことがない。このため、雪がシェルター
1の壁面に接触しにくい。しかも、雪庇発生防止装置の
前傾面部6は風下側に前傾しているので、なおさら雪が
付着しにくい。したがって、雪庇の発生が有効に防止さ
れる。
【0018】また、雪庇発生防止装置は雪の降らない時
期は無駄なもので、格別な利用価値もないと思われてい
たが、非降雪時でも案内標識や広告等の表示手段として
有効に利用することができる。しかも、雪庇発生防止柵
5は建造物又は構造物の最上部に配設され、通常の広告
板や案内表示板よりも高い位置に設けられているので、
前傾面部6が垂直の場合は下から見上げたときに見にく
いが、前傾面部6は外側に向かって張り出すように前傾
しているので、高い位置に取り付けられても、十分な視
認性が確保できる。しかも、外側からシェルター1に向
かって吹き付けた風は、上記前傾面部6に当たって下向
きに誘導されるから、前傾面部6に付着しにくく、降雪
期でも前傾面部6上の表示が損なわれることはなく、年
間を通じて表示機能を維持することができる。
【0019】このように、上記構成によれば、雪庇発生
防止装置の普及を促し、人体の安全に寄与することがで
きる。
【0020】次に、図3及び図4は雪庇防止装置の他の
例を示すもので、シェルター1の端部上縁4上にその長
手方向に沿って風誘導板10が設けられている。風誘導
板10は外側が高くなるように傾斜配置され、V字状に
折り曲げた板材10aをシェルター1の端部上縁4に固
定して断面を直角三角形状とした部材の斜辺部である。
【0021】風誘導板10から後退した位置には支柱1
1が配置され、支柱11から外側に伸びたブラケット1
2には3枚の板状体によって組まれた雪庇発生防止柵5
が、上記風誘導板10の上方に間隙をおいて配設されて
いる。
【0022】上記雪庇発生防止柵5は、上述と同様に垂
直面aよりもシェルター1の外側(風下側)に向かって
張り出すように角度αで前傾する前傾面部6と、この前
傾面部6の上端からシェルター1の上側に向かって低く
角度βで傾斜する傾斜面部7と、前傾面部6と傾斜面部
7の下端を連結する底面部8とから三角筒状に構成され
ている。
【0023】前傾面部6の表面には交通標識や「走行車
線」「駐車帯」等の案内標識や文字を表示する。前傾の
角度は上述の例と同じである。傾斜面部7の角度も同様
である。
【0024】次に、上記底面部8と上記風誘導板10と
の間に形成された間隙Sはシェルター1の外側に向かっ
て狭く絞られるように形成されている。この間隙Sはシ
ェルター1上を吹いてくる風の風速を速めるためのもの
で、底面部8の角度γは水平面bに対して5°〜60°
が好ましく、また、風誘導板10の角度δは水平面bに
対して45°〜60°が好ましい。底面部8と風誘導板
10の角度がそれぞれ60°よりも大きいと、風に対し
て壁となってしまい、また、底面部8が5°、風誘導板
10が45°よりもそれぞれ小さいと、間隙Sの外側の
絞りが不十分で、風速を増加させる効果が減退してしま
うからである。
【0025】なお、上記間隙Sは、雪庇発生防止柵5と
上記底面部8との間に外側に向かって狭く絞られるよう
に形成されていればよい。したがって、図5のように形
成されていれば、風誘導板10はなくても構わない。
【0026】また、雪庇発生防止柵5の頂部から上方に
向けて垂直に雪切り板9が突出形成するのが好ましい。
【0027】上記構成の雪庇発生防止装置によれば、上
述の例と同じく、傾斜面部7による風向きの誘導によっ
て雪庇の発生が防止され、また案内標識や広告等の表示
手段として有効に利用することができるほか、上記底面
部8と上記風誘導板10との間の間隙Sはシェルター1
の外側に向かって狭く絞られるようにくさび形に形成さ
れているので、吹き込んできた風の一部は傾斜面部7に
沿って外側(風下)に吹き上げられる。他の部分も同様
に風速を速めて上記間隙Sから外側に遠く吹き飛ばされ
る。このため、空気が渦状になっても雪がシェルター1
の外側壁に付着するのをより効果的に防止することがで
きる。
【0028】また、悪条件が重なって雪庇発生防止柵5
の頂部に雪庇が生じた場合でも、ここに雪切り板9が形
成されているので、積もった雪が切り落されやすく、再
び雪庇発生の防止機能を発揮することができる。
【0029】なお、上記雪庇発生防止装置は、上述のよ
うなパーキングシェルター1に限定されない。例えば、
建築物のパラペット、笠木、高架鉄道や高架道路2にお
ける防護壁、広告塔等の建造物又は構造物に設置するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る雪庇発生防止装置の正面図
【図2】図1のXーX線上の拡大断面図
【図3】雪庇発生防止装置の他の例の正面図
【図4】図3のYーY線上の拡大断面図
【図5】雪庇発生防止装置のさらに別の例の側面図
【図6】雪庇の発生状態の説明図
【符号の説明】
1 シェルター(建造物又は構造物) 4 端部上縁 5 雪庇発生防止柵 6 前傾面部 7 斜面部 8 底面部 9 雪切り板 10 風誘導板

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建造物又は構造物の端部上縁の長手方向
    に設けられた雪庇防止装置であって、上記端部上縁から
    建造物又は構造物の外側に向かって張り出すように前傾
    する前傾面部と、この前傾面部の上端から建造物又は構
    造物の上側に向かって低くなるように水平面に対して4
    5°〜60°で傾斜する傾斜面部とを備えた雪庇発生防
    止柵を設けたことを特徴とする雪庇発生防止装置。
  2. 【請求項2】 建造物又は構造物の端部上縁の上方に一
    定の間隙をおいて垂直面よりも上記建造物又は構造物の
    外側に向かって張り出すように前傾する前傾面部と、こ
    の前傾面部の上端から建造物又は構造物の上側に向かっ
    て低く傾斜する傾斜面部とを設けた雪庇発生防止柵を設
    け、この雪庇発生防止柵と上記建造物又は構造物の端部
    上縁との間の間隙を建造物又は構造物の外側に向かって
    狭く絞られるように形成したことを特徴とする雪庇発生
    防止装置。
  3. 【請求項3】 建造物又は構造物の端部上縁上にその長
    手方向に沿って外側に向かって高く傾斜する風誘導板を
    設け、この風誘導板の上方には、一定の間隙をおいて垂
    直面よりも建造物又は構造物の外側に向かって張り出す
    ように前傾する前傾面部と、この前傾面部の上端から建
    造物又は構造物の上側に向かって低く傾斜する傾斜面部
    と、上記前傾面部と傾斜面部の下方に建造物又は構造物
    の外側に向かって低く傾斜形成された底面部とを設けた
    雪庇発生防止柵を設け、上記底面部と上記風誘導板との
    間の間隙を建造物又は構造物の外側に向かって狭く絞ら
    れるように形成したことを特徴とする雪庇発生防止装
    置。
  4. 【請求項4】 前記雪庇発生防止柵の頂部から上方に向
    けて垂直の雪切り板が突出形成された請求項1、2又は
    3に記載の雪庇発生防止装置。
  5. 【請求項5】 前記雪庇発生防止柵の底面部の角度が水
    平面に対して5°〜60°である請求項2記載の雪庇発
    生防止装置。
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