JP3020452U - 衣服用ベルトのベルト体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 両面使用のベルト体を反転して使用しても、
ベルト挿通用補助環の色と異なることがないようにする
ことを第一の目的とし、また第一の目的とともにベルト
挿通用補助環がベルト主体から抜け落ち難くする第二の
目的達成することにある。 【構成】 色彩が異なる合成皮革製又は天然皮革製の表
面帯４と裏面帯５の二本の帯体相互を接着剤で接着一体
して表裏異色とするとともに、切断調節用端部６を除く
周縁を縫着糸７で縫着固定したベルト主体１を、該ベル
ト主体１の表面帯４と同色で同材質を使用した表面側環
形成体４ａと、ベルト主体１の裏面帯５と同色で同材質
を使用した裏面側環形成体５ａとで環状とし、その内面
の一方又は両面にゴム、スポンジ、布等の表面抵抗の高
い柔軟質材料からなる滑り止め面３を形成したベルト挿
通用補助環２に、その表面側環形成体４がベルト主体１
の表面側となるように挿通装着した衣服用ベルトのベル
ト体の構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の技術分野】

本考案は、ズボン、スカート等のウェスト部分に装着使用する衣服用ベルトに 関するものであり、さらに詳しくはバックルと連結されるベルト体に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

一般に衣服用ベルトは、バックルに連結されたベルト端挟着体に、長さサイズ を体格に応じて切断するようにしたフリーサイズのベルト主体の切断端部を挟着 し、前記ベルト挟着体又はベルト主体にはベルト挿通用補助環を具備させ、身体 のウェスト部分に装着した場合のベルト主体の自由端側を、前記ベルト挿通用補 助環に挿通保持するようにしたものが主流となっている。このような衣服用ベル トのベルト体において、一本のベルト体が、ベルト主体を反転使用すれば二通り に使用できるように、ベルト主体の表裏を異色、例えば、片面は茶色、他の片面 は黒色として両面使用ができるようにしたものも多く製造販売されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが上記製造販売されているベルト体の両面が利用できるようになってい る衣服用ベルトのベルト体であって、ベルト主体部分にベルト挿通用補助環を具 備させたベルト体では、いずれか一方の面の色に一致させたベルト挿通用補助環 が使用されているために、ベルト主体を反転させた場合には、ベルト主体表面と ベルト挿通用補助環の色彩が異なり、体裁を悪くしていた。

【０００４】 またベルト挿通用補助環にベルト主体を挿通するだけであるために、衣服用ベ ルトの取扱時にベルト挿通用補助環がベルト主体から抜け落ち紛失し易く、抜け 落ちた場合のベルト主体への装着は面倒で厄介なものであった。

【０００５】 本考案は、両面使用のベルト体を反転して使用しても、ベルト挿通用補助環の 色と異なることがないようにすることを第一の目的とし、また第一の目的を達成 するとともにベルト挿通用補助環がベルト主体から抜け落ち難くする第二の目的 を達成する衣服用ベルトのベルト体を提供することを目的するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の衣服用ベルトのベルト体は、表裏が異色に形成された両面使用のベル ト主体１に、該ベルト主体１の表裏の色彩に合わせた異色表面としたベルト挿通 用補助環２を具備させることによって、両面使用のベルト体を反転して使用して も、ベルト挿通用補助環２の色と異なることがないようにしたものであり、また 、ベルト挿通用補助環２が、ベルト主体１に接する内面の一方又はそれぞれに高 い摺動抵抗を有するシート部材からなる滑り止め面３を形成した構成として、妄 りに抜け落ちないようにしたことを特徴とするものである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の衣服用ベルトのベルト体は、ベルト主体１とこれに挿通されたベルト 挿通用補助環２とから構成し、そのベルト主体１は、色彩の異なる合成皮革製又 は天然皮革製の表面帯４とこれとは異なる色彩の裏面帯５を重着して切断調節用 端部を除く周縁を縫着固定する等の常法手段で製作する。

【０００８】 一方、ベルト挿通用補助環２は、前記ベルト主体１の表面帯４と同色、同一材 料を使用した表面側環形成体４ａと、裏面帯５と同色の裏面側環形成体５ａとを 製作し、それぞれを重ね両端部を縫着した後、裏返して環状とすることにより得 る。

【０００９】 そして、前記ベルト主体１の表面側がベルト挿通用補助環２の表面側環形成体 となるようにベルト主体１をベルト挿通用補助環２に通してベルト体を完成させ る。

【００１０】 なお前記第二の目的を達成する場合には、二つの手段があり、その一つは、表 面側環形成体４ａと裏面側環形成体５ａの一方又は両方に、ゴム等を用いた滑り 止め面３を縫着又は接着により密着させて、滑り止め面３が外面となるように表 面側環形成体４ａと裏面側環形成体５ａを重ねて両端部を縫着した後、裏返して ベルト主体１に接する内面が滑り止め面３となるように環状としたベルト挿通用 補助環２に、その表面側環形成体４ａがベルト主体１の表面側となるようにベル ト主体１を挿通してベルト体とする手段である。

【００１１】 その二の手段は、ベルト挿通用補助環２として、両面を滑り止め面３とした仕 切り部材の両側に、ベルト主体１の表裏の色彩に合わせた異色表面の表面側環形 成体４ａと裏面側環形成体５ａでベルト挿通部２ａ、２ｂを形成した構成とする 手段である。

【００１２】 上記手法により完成したベルト体は、その長さ調節用端部を、バックルに連結 されたベルト端挟着体に挟着してバックルと組み合わされ、着用する衣服とのコ ーデネーションを考慮してベルト体を反転させて使用する。

【００１３】

【実施例】

次に本考案の衣服用ベルトのベルト体の実施例を図面に基づいて説明すると以 下の通りであり、図１は本考案を実施した衣服用ベルトのベルト体を一部破断し 長さを省略して示した分解状態斜視図、図２はベルト挿通用補助環の拡大断面図 、図３はベルト挿通用補助環の他の実施例の断面図である。

【００１４】 本考案の衣服用ベルトのベルト体は、ベルト主体１とこれに挿通されたベルト 挿通用補助環２とから構成し、そのベルト主体１は、合成皮革製又は天然皮革製 の茶色の表面帯４と黒色の裏面帯５の相互を接着剤で接着一体とするとともに、 切断調節用端部６を除く周縁を縫着糸７で縫着固定した構成となっている。

【００１５】 一方、ベルト挿通用補助環２は、前記ベルト主体１の表面帯４と同材質からな る茶色の部材を使用した表面側環形成体４ａと、ベルト主体１の裏面帯５と同材 質の黒色の部材を使用した裏面側環形成体５ａとで環状に形成されたものであり 、内面となるそれぞれの面に、ゴム、スポンジ、布等の表面抵抗の高い柔軟質材 料を縫着固定して滑り止め面３を形成した構成となっている。

【００１６】 上記ベルト主体１とベルト挿通用補助環２は、その表面側環形成体４ａがベル ト主体１の表面側となるようにベルト主体１を挿通することにより装着されて衣 服用ベルトのベルト体とした構成である。

【００１７】 なお上記実施例では、滑り止め面３を表面側環形成体４ａと裏面側環形成体５ ａのそれぞれの内面に設けたが、いずれか一方の内面であっても前記第二の目的 は達成することができる。

【００１８】 また、ベルト挿通用補助環２は、図３にその一例を示すように、ベルト挿通用 補助環２として、両面を滑り止め面３となるゴム、スポンジ、布等の表面抵抗の 高い柔軟質材料からなる仕切り部材８の両側に、ベルト主体１の表裏の色彩に合 わせた異色表面の表面側環形成体４ａと裏面側環形成体５ａでベルト挿通部２ａ 、２ｂを形成した構成としてもよく、この場合、表面側環形成体４ａと縫着して 環状とした仕切り片８ａと、裏面側環形成体５ａと縫着して環状とした仕切り片 ８ｂとを縫着又は接着することが製作上好ましく、また図示省略したが、仕切り 部材８は一枚で形成して、端部に形成した縫着用溝へ、表面側環形成体４ａと裏 面側環形成体５ａの端を揃えて入れ込み、この部分を縫着してもよいが、仕切り 部材８に対する表面側環形成体４ａと裏面側環形成体５ａの結合手段は特に限定 されるものではない。

【００１９】 さらに前記第一の目的のみを達成する場合には、滑り止め面３を形成する必要 はない。

【００２０】

【考案の作用及び効果】

本考案の衣服用ベルトのベルト体は、表裏が異色に形成された両面使用のベル ト主体に、該ベルト主体の表裏の色彩に合わせた異色表面としたベルト挿通用補 助環を具備させたから、両面使用のベルト体を反転させれば、ベルト挿通用補助 環もそのままで反転されることから、ベルト主体の色とベルト挿通用補助環の色 とは常に同一となり、反転によって生じていた色違いによる不体裁が解消される こととなり、本発明の第一の目的を達成することができる。

【００２１】 また、表裏が異色に形成された両面使用のベルト主体に、該ベルト主体の表裏 の色彩に合わせた異色表面としたベルト挿通用補助環の内面の一方又は両方に滑 り止め面を形成したから、ベルト挿通用補助環のベルト主体に対する摺動抵抗が が高くなり、妄りに抜け落ちたり紛失するといった不都合が解消され、反転によ って生じていたベルト主体とベルト挿通用補助環との色違いによる不体裁も同時 解消することができる。

【００２２】 しかも、ベルト挿通用補助環は、ベルト主体を製作する場合に生ずる材料の端 切れ等を利用して経済的に製作できることから、衣服用ベルトのベルト体を安価 に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施した衣服用ベルトのベルト体を一
部破断し長さを省略して示した分解状態斜視図である。

【図２】ベルト体に挿通装着されるベルト挿通用補助環
の拡大断面図である。

【図３】ベルト挿通用補助環の他の実施例の拡大断面図
である。

【符号の説明】

１ ベルト主体 ２ ベルト挿通用補助環 2a、2b ベルト挿通部 ３ 滑り止め面 ４ 表面帯 4a 表面側環形成体 ５ 裏面帯 5a 裏面側環形成体 ６ 切断調節用端部 ７ 縫着糸 ８ 仕切り部材 8a、8b 仕切り片

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表裏が異色に形成された両面使用のベル
   ト主体(1) に、該ベルト主体(1) の表裏の色彩に合わせ
   た異色表面としたベルト挿通用補助環(2) を具備させた
   ことを特徴とする衣服用ベルトのベルト体。
2. 【請求項２】 ベルト挿通用補助環(2) が、ベルト面に
   接する内面の一方又は両方に摺動抵抗の高い滑り止め面
   (3) を形成した構成としたことを特徴とする請求項１記
   載の衣服用ベルトのベルト体。
3. 【請求項３】 ベルト挿通用補助環(2) が、両面を滑り
   止め面(3) とした仕切り部材(8) の両側に、ベルト主体
   (1) の表裏の色彩に合わせた異色表面のベルト挿通部(2
   a)、(2b)を形成した構成となっている請求項１記載の衣
   服用ベルトのベルト体。