JP3020164B1 - 新しい含シルセスキオキサンポリマ―とその製造方法 - Google Patents

新しい含シルセスキオキサンポリマ―とその製造方法

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JP3020164B1
JP3020164B1 JP11060358A JP6035899A JP3020164B1 JP 3020164 B1 JP3020164 B1 JP 3020164B1 JP 11060358 A JP11060358 A JP 11060358A JP 6035899 A JP6035899 A JP 6035899A JP 3020164 B1 JP3020164 B1 JP 3020164B1
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pentacyclo
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敏明 小林
輝幸 林
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工業技術院長
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Abstract

【要約】 【課題】 溶媒に可溶で、加熱により融解し得、しかも
耐熱性の高いポリマーを提供する。 【解決手段】 ペンタシクロ[9.5.1.13,9.1
5,15.17,13]オクタシロキサン骨格を有するポリマー
を、脂肪族または芳香族のモノオレフィンと白金含有触
媒の存在下、ヒドロシリル化することを特徴とするペン
タシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オク
タシロキサン骨格を有するポリマーの、ケイ素上の水素
の一部または全てがアルキル基またはアラルキル基に置
換されている含シルセスキオキサンポリマーの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性の含ケイ素
ポリマー、なかでも、ケイ素の関わる結合の多くがSi
−O結合であるシリコーン型の、含ケイ素樹脂となる新
しい含シルセスキオキサンポリマー及びその製造方法に
関するものである。耐熱性のシリコーン型の含ケイ素樹
脂は、シリコーンレジンといわれるものがその代表例で
あって、各種の皮膜形成材料や各種粉末のバインダー、
封止材、電気絶縁材等に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】シリコーンレジンは、3官能性のトリク
ロロシランと4官能性のテトラクロロシランの加水分解
によって得られるもので、反応の進行とともに、不溶性
になるため、その使用には自ずと制限があった。
【0003】これに対し、3官能性のモノマーだけから
なるラダーシリコーンは、各種の溶媒に可溶である上、
耐熱性、力学強度等が極めて高く、注目を集めている。
しかしながらこのものは、ケイ素上に残る最後の置換基
を変えることができるのみであり、構造の上では、それ
以上の改良が望めない。
【0004】一方、3官能性のモノマーは、特定の条件
の下で立方体型の8量体を形成する。このオクタキス
(シルセスキオキサン)のケイ素上の残りの置換基を官
能性のヒドリド基とすると、さらに反応させることが可
能である。また、4官能性のモノマーや、ケイ酸から
も、ヒドロキシ陰イオンを持つ立方体型の8量体を得る
ことができる。これをクロロシランと反応させたり、ヒ
ドロシロキシ基に変えて、さらに反応させることも可能
である。従来、ジエン等とのヒドロシリル化重合や、ジ
クロロシラン等の2官能性シランとの縮重合で結んだポ
リマーが報告されているが、いずれも不溶不融のポリマ
ーとなっている。
【0005】さらに、縮合が不完全なため立方体が崩れ
た形を有しているシルセスキオキサンのジオールが知ら
れており、ジクロロシランと縮合させることにより可溶
性のポリマーが合成されている。しかしこの系統のシル
セスキオキサンは、ケイ素上の置換基がシクロヘキシル
基やシクロペンチル基のものに限定されており、耐熱性
の点でも不利な、特殊例にすぎない。
【0006】本発明者らはすでに、特開平9−2960
43、及び296044において、置換ジイン類または
末端モノイン類と、とオクタキス(ヒドリドシルセスキ
オキサン)即ちペンタシクロ[9.5.1.13,9.1
5,15.17,13]オクタシロキサンとのヒドロシリル化重
合体が、極めて熱安定性の高い含シルセスキオキサンポ
リマーを与えることを開示した。しかしながらこれらの
ポリマーはいずれも融点を示さず、熱による加工や成形
が困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オクタキス
(シルセスキオキサン)の骨格を持ちながら、上述のよ
うなシリコーンレジンや、従来知られているシルセスキ
オキサンポリマーのように不溶不融にはならずに、溶媒
に可溶で、加熱により融解し得、しかも耐熱性の高いポ
リマーを提供することをその課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために、鋭意検討した結果、置換ジイン類
とオクタキス(ヒドリドシルセスキオキサン)即ちペン
タシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オク
タシロキサン(以下、単にPCOSIと略記する)との
ヒドロシリル化重合体を、さらにモノオレフィン類とヒ
ドロシリル化することにより、シルセスキオキサン構造
を有しながら、溶媒に可溶で、加熱により融解し得、し
かも耐熱性の高い含ケイ素ポリマーが得られることを見
いだした。この事実に基づいて、本発明を完成するに至
った。
【0009】即ち、本発明によれば、下記一般式(1)
【化3】 (式中、Rは置換基を有していても良い一価の有機基ま
たは有機ケイ素基を示し、R’は置換基を有していても
良い二価の有機基または有機金属基を示し、mは2、
3、または4を示し、m’は2または4を示し、m”は
2、3、または4を示し、n、n’およびn”は正の整
数を示し、qは0又は1を示す)で表されるPCOSI
骨格を有するポリマーの、ケイ素上の水素の一部または
全てがアルキル基またはアラルキル基に置換されている
ことを特徴とする含シルセスキオキサンポリマーが提供
される。また、本発明によれば、前記含シルセスキオキ
サンポリマーを製造するために、前記一般式(1)で表
されるポリマーを、脂肪族または芳香族のモノオレフィ
ンと白金含有触媒の存在下、ヒドロシリル化することを
特徴とする方法が提供される。
【0010】なお、前記一般式(1)における下記式
(2)で表される部分は、R’に結合する置換エチニル
基RC≡C−が、異なるPCOSI内のヒドロシリル基
と付加的に結合していることを示す。
【化4】 また、前記一般式(1)における下記式(3)で表され
る部分は、下記式(4)に示す4通りの状態の結合を包
含することを示す
【化5】
【化6】
【0011】
【発明の実施の形態】前記一般式(1)において、Rは
置換基を有していてもよい一価の有機基または有機ケイ
素基を示す。脂肪族基、芳香族基及び複素環基が包含さ
れる。脂肪族基の炭素数は1〜20、好ましくは1〜1
0である。脂肪族には、脂肪族炭化水素基(アルキル
基、シクロアルキル基等)の他、アルコキシカルボニル
基、アルキルカルボニルオキシ基等が包含される。芳香
族基の炭素数は6〜20、好ましくは6〜10である。
芳香族基には、芳香族炭化水素基(アリール基、アラル
キル基等)の他、アリールオキシカルボニル基、アリー
ルカルボニル基、アリールカルボニルオキシ基等が包含
される。複素環基には、5員環や6員環を含む各種のも
のが包含される。有機ケイ素基には、ケイ素原子に前記
脂肪族基や芳香族基、複素環基が結合したものが包含さ
れる。また、前記有機基に結合していてもよい置換基に
は、ハロゲン原子や、アルキル基、アリール基、アルコ
キシ基、アリロキシ基、有機ケイ素基等が包含される。
【0012】前記一般式(1)において、R’は置換基
を有していてもよい二価有機基または有機金属基を示
す。この場合、二価有機基には、二価脂肪族基、芳香族
基及び複素環基が包含される。脂肪族基の炭素数は1〜
20、好ましくは1〜6である。二価脂肪族基には、二
価脂肪族炭化水素基(アルキレン基等)の他、酸素や硫
黄等のヘテロ原子を含有するアルキレン基、ポリオキシ
アルキレン基等が包含される。二価芳香族基の炭素数
は、6〜20、好ましくは6〜12である。二価芳香族
基には、二価芳香族炭化水素基(アリーレン基等)の
他、酸素や硫黄等のヘテロ原子を連続基として含むアリ
ーレン基、ポリオキシアリーレン基等が包含される。二
価複素環基には、5員環や6員環を含む各種のものが包
含される。二価有機金属基には、ケイ素原子や鉄原子等
の金属原子に前記脂肪族基や芳香族基、複素環基が結合
したものが包含される。また、前記有機基に結合してい
てもよい置換基には、ハロゲン原子や、アルキル基、ア
リール基、アルコキシ基、アリロキシ基、有機ケイ素基
等が包含される。
【0013】前記Rの具体例としては、フェニル基、ト
リル基、アニシル基、ナフチル基等のアリール基、メチ
ル基、エチル基、イソプロピル基、三級ブチル基、ヘキ
シル基等のアルキル基、メトキシカルボニル基等のアル
コキシカルボニル基、トリメチルシリル基等の有機ケイ
素基を挙げることができる。また、R’の具体例として
は、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等の
アリーレン基、ジフェニルエーテル基等の置換アリーレ
ン基、ピリジレン基、チエニレン基等の複素環基、メチ
レン基、エチレン基、2,2−プロピレン基等のアルキ
レン基、ジメチルエーテル基等の置換アルキレン基、ジ
メチルシリレン基、ジフェニルシリレン基等のシリレン
基、テトラメチル(ジシロキサン)基等のシロキサン
基、フェニレンビス(ジメチルシリレン)基等のカルボ
シラン基、フェロセニレン基等の各種有機金属基等を挙
げることができる。
【0014】前記一般式(1)におけるqは1又は0を示
すが、1を示す場合には、−(R')q−は−R'−を示
し、一方、0を示す場合には、−(R')q−は、単なる継
手−を示す。
【0015】本発明においては、前記一般式(1)で表
されるPCOSI骨格を有するポリマーを、脂肪族また
は芳香族のモノオレフィンと白金含有触媒の存在下、ヒ
ドロシリル化反応させて、そのポリマーのケイ素上の水
素の一部または全てがアルキル基またはアラルキル基に
置換された含シルセスキオキサンポリマーを合成する。
【0016】本発明において用いられる脂肪族または芳
香族のモノオレフィンとしては、従来既知の各種のもの
を用いることができる。脂肪族モノオレフィン(アルケ
ン)には、鎖状及び環状のものが包含される。鎖状モノ
オレフィン(アルケン)の炭素数は2〜20、好ましく
は2〜10である。環状モノオレフィン(シクロアルケ
ン)の炭素数は5〜20、好ましくは5〜10である。
一方、芳香族モノオレフィン(アリールアルケン)に
は、炭素数2〜6の低級アルケニル基を有する単環又は
多環芳香族化合物が包含される。このようなモノオレフ
ィンを例示すれば、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、2−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン、シクロヘ
キセン、スチレン、アリルベンゼン、α−メチルスチレ
ン等を挙げることができる。
【0017】ヒドロシリル化反応には、白金含有触媒を
用いる。白金含有触媒としては、従来ヒドロシリル化反
応用に使われているものを用いることができる。これを
例示すれば、白金ジビニルテトラメチルジシロキサン、
白金環状ビニルメチルシロキサン、トリス(ジベンジリ
デンアセトン)二白金、塩化白金酸、ビス(エチレン)
テトラクロロ二白金、シクロオクタジエンジクロロ白
金、ビス(シクロオクタジエン)白金、ビス(ジメチル
フェニルホスフィン)ジクロロ白金、テトラキス(トリ
フェニルホスフィン)白金、白金カーボン等があげられ
る。
【0018】ヒドロシリル化反応においては、同反応に
通常用いられる種々の溶媒を用いることができる。これ
を例示すれば、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、エーテ
ル等をあげることができる。この反応は、0℃から溶媒
の沸点まで種々の温度で実施できるが、特に加熱または
冷却することなく、室温で行うことができる。この反応
における一般式(1)で表されるPCOSI骨格を有す
るポリマーとモノオレフィンとの比率は、ポリマー中の
ケイ素上の水素の量にに対して、自由に選ぶことができ
るが、モル比で20:1〜1:100の範囲が望まし
い。反応後は、そのまま、ポリマー溶液としてキャスト
膜等を作成することができるが、再沈、ゲル濾過カラ
ム、GPCカラム等によって分取して用いることもでき
る。
【0019】本発明によれば、前記一般式(1)で表さ
れるPCOSI骨格を有するポリマーの、ケイ素上の水
素の一部または全てがアルキル基またはアラルキル基に
置換された含シルセスキオキサンポリマーが提供され
る。アルキル基の具体例としては、エチル基、n−プロ
ピル基、sec−プロピル基、n−ブチル基、sec−
ブチル基、イソプチル基、n−へキシル基、2−へキシ
ル基、シクロヘキシル基等を、アラルキル基の具体例と
しては、α−フェネチル基、β−フェネチル基、3−フ
ェニルプロピル基、2−フェニル−sec−プロピル
基、2−フェニルプロピル基等をあげることができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明の態様を明ら
かにするが、本発明は、もとより以下の実施例に限定さ
れるものではない。
【0021】実施例1 ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13
オクタシロキサン0.50mmol、ビス(フェニルエ
チニル)ジメチルシラン0.50mmolをトルエン5
0mlに溶解し、白金ジビニルテトラメチルジシロキサ
ンのキシレン溶液(ヒュルスPC072)を10μl加
え、室温で1日撹拌した。フラスコをエチレン雰囲気と
し、エチレンゴムボールを装着して、1日撹拌した。一
部の溶液を採取して、GPC分析すると、Mw=31,
400(Mn=17,400)を主ピークとするプロフ
ァイルが得られた。反応液をGPC分取して、240m
g(70%)の含シルセスキオキサンポリマー[式
(1)、R:フェニル、R’:ジメチルシリレン、シル
セスキオキサン骨格のケイ素上の水素は全てアルキル基
(エチル基)に置換]が得られた。
【0022】1H NMR(C66):−0.35〜
0.05(m),0.5〜0.9(m),0.9〜1.4
(m),6.6〜7.6(m)ppm。1 H NMRからのT8:ジイン=1:1.14。29 Si NMR(C66):−85〜−84(m),−6
5〜−63.5(m),−20〜−18.5(m)ppm。 元素分析:実測値C43.66,H5.45%(T8:
ジイン=1:1.14としたときの計算値C43.5
2,H5.61%)。 融点150〜160℃。 熱重量分析 窒素下:Td1 380℃、Td5 499℃、984℃で
の残さ77.4%。 空気中:Td5 316℃、984℃での残さ41.1
%。
【0023】実施例2 ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13
オクタシロキサン0.50mmol、1,3−ビス(フ
ェニルエチニル)ベンゼン0.50mmolをトルエン
50mlに溶解し、白金ジビニルテトラメチルジシロキ
サンのキシレン溶液(ヒュルスPC072)を20μl
加え、室温で5日間撹拌した。白金触媒溶液を20μl
追加し、フラスコをエチレン雰囲気とし、エチレンゴム
ボールを装着して、1日撹拌した。一部の溶液を採取し
て、GPC分析すると、Mw=14,500(Mn=7,
200)を主ピークとするプロファイルが得られた。反
応液をGPC分取して、325mg(77%)の含シル
セスキオキサンポリマー[式(1)、R:フェニル、
R’:1,3−フェニレン、シルセスキオキサン骨格の
ケイ素上の水素は全てアルキル基(エチル基)に置換]
が得られた。
【0024】1H NMR(C66):0.4〜0.9
(m),0.9〜1.4(m),6.6〜7.7(m)pp
m。1 H NMRからのT8:ジイン=1:1.31。29 Si NMR(C66):−82.5〜−81.5
(m),−65.0〜−64.8(m),−64.6〜−6
4.0(m)ppm。 融点200〜225℃。 熱重量分析 窒素下:Td1 336℃、Td5 508℃、984℃で
の残さ77.6%。 空気中:Td1 341℃、Td5 498℃、984℃で
の残さ22.9%。
【0025】実施例3、4 ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13
オクタシロキサン1.00mmol、1,3−ビス(フ
ェニルエチニル)ベンゼン1.00mmolをトルエン
100mlに溶解し、白金ジビニルテトラメチルジシロ
キサンのキシレン溶液(ヒュルスPC072)を40μ
l加え、室温で2日間撹拌した。一部の溶液を採取し
て、GPC分析すると、Mw=14,100(Mn=7,
200)を主ピークとするプロファイルが得られた。溶
液を二等分し、それぞれを密閉フラスコに入れ、それぞ
れに白金触媒溶液を20μl追加し、表1のように所定
量のエチレンをガスタイトシリンジで徐々に加えた。室
温で1日撹拌後、GPC分析した。その後GPCカラム
で分取した。
【0026】
【表1】
【0027】1H NMR(C66) 実施例3:0.4〜0.8(m)、0.8〜1.15
(m)、4.1〜4.7(m)、6.4〜7.7(m)pp
m。 実施例4:0.4〜0.8(m)、0.8〜1.45
(m)、4.15〜4.8(m)、6.35〜7.9(m)p
pm。29 Si NMR(C66) 実施例3:−84.5〜−83(m)、−82.5〜−8
1(m)、−65〜−64(m)ppm。 実施例4:−84.5〜−83(m)、−82.5〜−8
1.5(m)、−65〜−64(m)ppm。
【0028】実施例5、6 ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13
オクタシロキサン1.00mmol、ビス(フェニルエ
チニル)ジメチルシリレン1.00mmolをトルエン
100mlに溶解し、白金ジビニルテトラメチルジシロ
キサンのキシレン溶液(ヒュルスPC072)を40μ
l加え、室温で3日間撹拌した。溶液を二等分し、それ
ぞれを密閉フラスコに入れ、それぞれに白金触媒溶液を
20μl追加し、表1のように所定量のエチレンをガス
タイトシリンジで徐々に加えた。室温で3日撹拌後、G
PC分析した。その後GPCカラムで分取した。
【0029】
【表2】
【0030】1H NMR(C66) 実施例5:−0.3〜−0.05(m)、0.4〜0.8
(m)、0.8〜1.15(m)、4.2〜4.65(m)、
6.65〜7.45(m)ppm。 実施例6:−0.3〜−0.05(m)、0.5〜0.8
5(m)、0.85〜1.2(m)、4.3〜4.65
(m)、6.7〜7.45(m)ppm。29 Si NMR(C66) 実施例5:−85.5〜−85(m)、−84〜−83.
5(m)、−65〜−64(m)、−19〜−18.5(m)
ppm。 実施例6:−85.5〜−85(m)、−83.5〜−8
2.5(m)、−65〜−64(m)、−19.5〜−1
8.5(m)ppm。
【0031】実施例7 ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13
オクタシロキサン0.50mmol、1,3−ビス(フ
ェニルエチニル)ベンゼン0.50mmolをトルエン
50mlに溶解し、白金ジビニルテトラメチルジシロキ
サンのキシレン溶液(ヒュルスPC072)を40μl
加え、室温で3日間撹拌した。一部の溶液を採取して、
GPC分析すると、Mw=17,400(Mn=8,5
00)を主ピークとするプロファイルが得られた。フラ
スコを密閉状態とし、プロピレン50mlをガスタイト
シリンジで2時間かけて加えた。室温で3日間攪拌後、
一部の溶液を採取して、GPC分析すると、Mw=1
6,000(Mn=7,200)を主ピークとするプロ
ファイルが得られた。反応液をGPC分取して、265
mg(61%)の合シルセスキオキサンポリマー[式
(1)、R:フェニル、R’:1,3−フェニレン、シ
ルセスキオキサン骨格のケイ素上の水素は一部プロピル
基に置換]が得られた。1 H NMR(C66):0.3〜1.2(m)、1.
2〜1.8(m)、4.2〜4.8(m)、6.4〜
7.8(m)ppm。1 H NMRからのT8:ジイン:プロピレン=1:
1.28:3.10。29 Si NMR(C66):−83.0〜−81.0
(m)、−66.0〜−65.0(m)ppm。 元素分析:実測値C48.73、H4.79%(T8:
ジイン:プロピレン=1:1.28:3.10としたと
きの計算値C49.31、H4.92%)。 軟化点210〜220℃。 熱重量分析 窒素下:Td1 435℃、Td5 525℃、986℃で
の残さ88.1%。 空気中:Td1 401℃、Td5 453℃、984℃で
の残さ53.1%。
【0032】実施例8 ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13
オクタシロキサン0.50mmol、1,3−ビス(フ
ェニルエチニル)ベンゼン0.50mmolをトルエン
50mlに溶解し、白金ジビニルテトラメチルジシロキ
サンのキシレン溶液(ヒュルスPC072)を10μl
加え、室温で1日間撹拌した。一部の溶液を採取して、
GPC分析すると、Mw=17,100(Mn=9,4
00)を主ピークとするプロファイルが得られた。フラ
スコを密閉状態とし、白金触媒溶液を20μl追加後、
1−ブテン50mLをガスタイトシリンジで2時間かけ
て加えた。室温で4日攪拌後一部の溶液を採取して、G
PC分析すると、Mw=21,300(Mn=11,0
00)を主ピークとするプロファイルが得られた。反応
液をGPC分取して、240mg(52%)の含シルセ
スキオキサンポリマー[式(1)、R:フェニル、
R’:1,3−フェニレン、シルセスキオキサン骨格の
ケイ素上の水素は一部ブチル基に置換]が得られた。1 H NMR(C66):0.3〜1.1(m)、1.
1〜1.8(m)、4.2〜4.9(m)、6.4〜
7.9(m)ppm。1 H NMRからのT8:ジイン:ブテン=1:1.3
2:2.39。29 Si NMR(C66):−82.5〜−81.0
(m)、−65.5〜−64.5(m)ppm。 元素分析:実測値C49.01、H4.89%(T8:
ジイン:ブテン=1:1.32:2.39としたときの
計算値C50.08、H4.96%)。 軟化点180〜200℃。 熱重量分析 窒素下:Td1 447℃、Td5 504℃、983℃で
の残さ86.1%。 空気中:Td1 424℃、Td5 462℃、984℃で
の残さ52.3%。
【0033】実施例9 ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13
オクタシロキサン0.50mmol、1,3−ビス(フ
ェニルエチニル)ベンゼン0.50mmolをトルエン
50mlに溶解し、白金ジビニルテトラメチルジシロキ
サンのキシレン溶液(ヒュルスPC072)を10μl
加え、室温で1日攪拌した。一部の溶液を採取して、G
PC分析すると、Mw=18,900(Mn=10,0
00)を主ピークとするプロファイルが得られた。1−
オクテンを4mmol、白金触媒溶液を10μl追加
し、室温で3日攪拌後一部の溶液を採取して、GPC分
析すると、Mw=26,400(Mn=13,900)
を主ピークとするプロファイルが得られた。反応液をG
PC分取して、322mg(40%)の含シルセスキオ
キサンポリマー[式(1)、R:フェニル、R’:1,
3−フェニレン、シルセスキオキサン骨格のケイ素上の
水素は一部オクチル基に置換]が得られた。1 H NMR(C66):0.5〜1.1(m)、1.
1〜2.0(m)、4.2〜4.9(m)、6.4〜
8.0(m)ppm。 元素分析:実測値C53.82,H6.16%(これか
ら計算されるT8:ジイン:ブテン=1:1.26:
2.38)。 軟化点130〜160℃。 熱重量分析 窒素下:Td1 367℃、Td5 453℃、986℃で
の残さ73.2%。 空気中:Td1 351℃、Td5 401℃、985℃で
の残さ43.3%。
【0034】実施例10 ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13
オクタシロキサン0.50mmol、1,3−ビス(フ
ェニルエチニル)ベンゼン0.50mmolをトルエン
50mlに溶解し、白金ジビニルテトラメチルジシロキ
サンのキシレン溶液(ヒュルスPC072)を10μl
加え、室温で1日攪拌した。一部の溶液を採取して、G
PC分析すると、Mw=17,900(Mn=9,70
0)を主ピークとするプロファイルが得られた。スチレ
ンを2mmol、白金触媒溶液を10μl追加し、室温
で2日攪拌後一部の溶液を採取して、GPC分析する
と、Mw=20,700(Mn=10,500)を主ピ
ークとするプロファイルが得られた。反応液をGPC分
取して、268mg(48%)の含シルセスキオキサン
ポリマー[式(1)、R:フェニル、R’:1,3−フ
ェニレン、シルセスキオキサン骨格のケイ素上の水素は
一部フェネチル基に置換]が得られた。1 H NMR(C66):0.6〜1.6(m)、2.
0〜2.9(m)、40〜5.0(m)、6.2〜7.
8(m)ppm。1 H NMRからのT8:ジイン:ブテン=1:1.1
4:2.22。 軟化点190〜200℃。 熱重量分析 窒素下:Td1 478℃、Td5 572℃、983℃で
の残さ90.1%。 空気中:Td1 430℃、Td5 490℃、984℃で
の残さ48.4%。
【0035】
【発明の効果】本発明によって、通常の有機溶媒に可溶
で、融点を持ち得る、耐熱性が高い新しい含シルセスキ
オキサンポリマーが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−296043(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 77/20 C08G 77/06 C08G 77/12 C08G 77/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (1)(式中、Rは置換基を有していても良い一価の有
    機基または有機ケイ素基を示し、R’は置換基を有して
    いても良い二価の有機基または有機金属基を示し、mは
    2、3または4を示し、m’は2または4を示し、m”
    は2、3または4を示し、n、n’およびn”は正の整
    を、qは0又は1を示す。)で表されるペンタシクロ
    [9.5.1.13,9.15,15.17,13]オ
    クタシロキ サン骨格を有するポリマーの、ケイ素上の
    水素の一部または全てがアルキル基またはアラルキル基
    に置換されていることを特徴とする含シルセスキオキサ
    ンポリマー。
  2. 【請求項2】 一般式(1) 【化2】 (1)(式中、Rは置換基を有していても良い一価の有
    機基または有機ケイ素基を示し、R’は置換基を有して
    いても良い二価の有機基または有機金属基を示し、mは
    2、3または4を示し、m’は2または4を示し、m”
    は2、3または4を示し、n、n’およびn”は正の整
    を、qは0又は1を表す。)で表されるペンタシクロ
    [9.5.1.13,9.15,15.17,13]オ
    クタシロキ サン骨格を有するポリマーを、脂肪族また
    は芳香族のモノオレフィンと白金含有触媒の存在下、ヒ
    ドロシリル化することを特徴とする前記一般式(1)で
    表されるペンタシクロ[9.5.1.13,9.1
    5,15.17,13]オクタシロキサン骨格 を有す
    るポリマーの、ケイ素上の水素の一部または全てがアル
    キル基またはアラルキル基に置換されている含シルセス
    キオキサンポリマーの製造方法。
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