JP3019449U - 光ファイバーコネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 エポキシ樹脂が光ファイバーコネクタの中の
互いに移動する部品の中に入らないようにする。 【構成】 ケーブル支持体１６は、挿入路に取り付けら
れ、コネクタの前端近くに位置し、前方に突出する前方
部２８を備え、挿入路に挿入される光ファイバーケーブ
ルのファイバー部を、ハウジングの後端から軸上に受け
る。チューブは、挿入路に動くことがないように位置設
定され、ケーブル支持体１６においてチューブの前端６
２及びハウジングの後端で露出しているチューブの後端
を有し、チューブに流入したエポキシ樹脂を受ける。そ
れ故に、コネクタは、チューブ５８が挿入路３６の適切
な位置に設定されたまま、組立てられ、動かされること
が可能で、後に、エポキシ樹脂は、チューブを通ってケ
ーブル支持体１６に流入することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、光ファイバーコネクタに係り、詳細には、組立てられたコネクタの 中にエポキシ樹脂が入れられた実用性のある光ファイバーコネクタに係る。

【０００２】

【従来の技術】

従来からの光ファイバーＳＣタイプコネクタのような光ファイバーコネクタは 一般に、内部にケーブル支持体を取り付ける所の、数種の窪みのあるハウジング を備えている。ケーブル支持体は、セラミック材のようなものからなる、前方に 突出した前方部を備え、ハウジングの後端に挿入される光ファイバーコネクタの 露出したファイバー部を受ける。そしてハウジングは通常、挿入路を備えている 。すなわち、ケーブル支持体は挿入路を備え、且つ前方部は穴を備え、それらの 全ては、コネクタ全体を通した同軸上に配列される。而もコイルスプリングのよ うなスプリングが、通常、ケーブル支持体及びハウジングの間に挟まれ、前方に 突出するケーブル支持体を付勢する。そしてコネクタは、外観シェル、接続ナッ ト、後部圧着チューブ等を備えている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような光ファイバーコネクタを組立、使用する際、エポキシ樹脂が、コ ネクタに光ファイバーケーブルを据え付けるため使用されるが、従来はこのエポ キシ樹脂がコネクタ内の相対的に移動できる部品間に流入する傾向がある。換言 すると、上述のように、前方に突出する前方部又はケーブル支持体は、ハウジン グに対して相対的に移動する。仮に、エポキシ樹脂の一部がこれらの相対的に移 動できる部品の間に入って、それらを動けないようにすると、コネクタ全体は欠 陥のあるものになる。

【０００４】

【目的】

本考案は、上記の不具合を解決する為に考案されたもので、チューブのような 道具がコネクタそれ自身に除去可能に組み込まれ、コネクタ組立て前にエポキシ 樹脂をコネクタの内部に入れることを容易にするという独自の手段を提供するこ とによって、上述した様々な問題を解決するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、光ファイバーコネクタは、前端、後端及び軸上に伸びる挿入 路を有するハウジングを備えている。ケーブル支持体は、挿入路に取り付けられ 、コネクタの前端の近くに位置し前方に突出する前方部を備え、挿入路に挿入さ れる光ファイバーケーブルのファイバーの端を受ける。

【０００６】 本考案は、このようなコネクタに於て、ハウジングの挿入路に除去可能に位置 設定され、而もケーブル支持体に入る前端及びハウジングの後端から外へ露出す る後端を有する所のエポキシ樹脂を流入せしめるチューブを提供することを意図 している。それ故に、コネクタは、チューブが挿入路の適切な位置にあるまま、 組立てられて移される。その後で、エポキシ樹脂は、チューブを通ってケーブル 支持体に流入することができる。組立後チューブは、取り除かれ、光ファイバー ケーブルは、挿入路に挿入され、流入したエポキシ樹脂に結合される。

【０００７】 以下に説明されるように、ケーブル支持体は、軸上に伸びるケーブル挿入路を 有するプラグを備え、その挿入路は、ハウジングの挿入路に配置される。ケーブ ル支持体は、プラグから前方に突出し、挿入路に配置されるファイバー挿入路を 有している。チューブは、挿入路を通って伸び、挿入路周辺のプラグに接触する 。プラグは、窪みを備え、チューブの前端に接触して受けるのが望ましい。実際 に、内部インターフェイスは、ハウジング及びケーブル支持体の間に形成され、 そこでは、それらの間の相対的な移動が起きる。チューブは、インターフェイス を通って伸び、エポキシ樹脂がインターフェイスへ又はインターフェイスを通っ て流動するのを防ぐものである。

【０００８】 最後に、チューブは、ハウジングの後端を越えて後方に突出していることによ り、チューブ内のエポキシ樹脂の量を目で検査できるように透明であるのが望ま しいものである。

【０００９】

【実施例】

次に添付図面を参照して本考案の実施例を詳述する。まず図１及び図２に示す 光ファイバーコネクタ（１０）は、外環シェル（１２）、内部ハウジング（１４ ）及び上記ハウジング（１４）内に取り付けられ、且つクリップ（１７）によっ てハウジング（１４）に固定されるケーブル支持体（１６）を備えている。そし てコイルスプリング（１８）が、以下に更に詳細に説明されるように、ハウジン グ（１４）及びケーブル支持体（１６）の間に挟まれ、それらが互いに相対的に 動き得るように機能する。且つ座金（２０）はコイルスプリング（１８）及びケ ーブル支持体（１６）の間に挟まれる。以下に全て説明されるように、後部圧着 チューブ（２２）は、光ファイバーケーブル（４４）の端部に圧着せしめられ、 且つ被覆体（２４）がケーブル（４４）を覆う。最後に、ケーブル支持体（１６ ）は、プラグ部（２６）及び前方に突出する前方部（２８）を備えている。

【００１０】 上記外環シェル（１２）は、プラスティック等のような絶縁体で一体成形され るワンピース構造を有している。上記内部ハウジング（１４）は、ダイガストで 製造した亜鉛のような金属材で一体成形されるワンピース構造を有している。ケ ーブル支持体（１６）のプラグ部（２６）は、プラスティック等のような絶縁体 で一体成形され、且つその前方部（２８）は、セラミック又はそれに似た材料で 製作される。上記コイルスプリング（１８）、座金（２０）、クリップ（１７） 及び圧着チューブ（２２）は、金属材により製作される。而も上記被覆体（２４ ）は、ラバーのような又はプラスティックの性質を持つ可撓性の材料により製作 される。

【００１１】 図３のような本考案の図で説明を進める前に、完全に組み立てられた状態の光 ファイバーコネクタ（１０）を図４に於て示す。ケーブル支持体（１６）が、ハ ウジング（１４）に取り付けられ、且つクリップ（１７）により固定され、而も そのクリップ（１７）が、プラグ部（２６）の溝（２７）に係合する。そして、 ハウジング（１４）は、シェル（１２）内に取り付けられる。ハウジング（１４ ）は、シェル（１２）の穴（３２）において係合する一対のスナップラッチ突起 を有する。ハウジング（１４）は、後方に伸びる円筒部（３４）を有し、その円 筒部（３４）は、ケーブル支持体（１６）を受ける挿入路（３６）の拡大された 空洞（３８）に向かって前方に伸びる。そして、ケーブル支持体（１６）のプラ グ（２６）は、軸上に挿入路（４０）を備え、前方部（２８）は、軸上に穴（４ ２）を有し、そのことによって、ハウジングの挿入路（３６）、プラグの挿入路 （４０）及び前方部（２８）の穴（４２）は全て、コネクタ全体を通した同軸上 に配列され、光ファイバーを受けるのである。

【００１２】 より詳細に図４を参照して示すと、光ファイバーケーブル（４４）は、プラス ティック外装（４６）及び露出したファイバー部（４８）を有し、ケーブル支持 部（２８）の穴（４２）に配置される。ケーブルの内部ファイバーは、絶縁材（ ５０）により囲まれている。図示されてはいないが、モールのような部材が、外 装（４６）及び上記絶縁材（５０）の間に設けられることもあるし、この分野で は従来的であるが、遮蔽ホイルもまた、それらの部品の間に設けられるだろう。

【００１３】 図４は、プラスティック外装（４６）が、ハウジング（１４）の空洞部（３４ ）周辺及び金属圧着チューブ（２２）内側に位置設定されていることが図示され ている。圧着チューブ（２２）は、機械的にプラスティック外装（４６）に圧着 され、光ケーブルを効果的にグリップする。絶縁材（５０）及び内部ファイバー は、ハウジング（１４）の挿入路（３６）及びプラグ（２６）の挿入路（４０） を通って前方に伸びる。そして、露出したファイバー部（４８）は、前方部（２ ８）の穴（４２）を通って伸びるのである。

【００１４】 最後に、図４を参照すると、コイルスプリング（１８）がハウジング（１４） 及びケーブル支持体（１６）のプラグ（２６）の間に挟まれ、ケーブル支持体（ １６）を付勢している。それ故に、前方部（２８）及びファイバー部（４８）は 矢印「Ａ」に指示される方向で、ハウジング（１４）、シェル（１２）に対して 動くことができる。

【００１５】 上記したように、光ファイバーの組立、とりわけ、コネクタに光ファイバーケ ーブルの内部部品を固定する際には、エポキシ樹脂が広範に使用される。より詳 細には、エポキシ樹脂は通常、ケーブル支持体（１６）のプラグ部（２６）の挿 入路（４０）に注入され、エポキシ樹脂は、前方部（２８）の穴（４２）に広が る。それ故に、光ファイバーケーブルが図４に図示されるように、コネクタ内に 挿入され組み立てられると、露出したファイバー部（４８）及びそれに接触する 絶縁材（５０）の一部は、ケーブル支持体内のエポキシ樹脂により固定される。 そして、製作中にエポキシ樹脂を使用する際にも、重要な問題に直面する。仮に 、エポキシ樹脂が意図された位置から流出するならば、コネクタ全体は、欠陥を 有することになる。例えば、インターフェイスの領域（５６）（図４）は、ケー ブル支持体（１６）及びハウジング（１４）の間に画成されるが、万が一、エポ キシ樹脂がこの領域及びコイルスプリング（１８）周辺の隙間（３８）に流入す ることがあるならば、コイルスプリング（１８）は固定されてしまい、それによ って、コネクタ全体は欠陥を持つことになってしまう。

【００１６】 図３を参照すると、本考案の、コネクタの組立（それは、圧着チューブ（２２ ）及び被覆体（２４）の組立を除く）は、ハウジング（１４）の後端（６０）か らチューブ（５８）を据え付けることによって実施される。即ちチューブ（５８ ）は、エポキシ樹脂を、精巧で正確な方法で、ケーブル支持体（１６）に注入す ることを容易にするため設けられている。一度エポキシ樹脂がチューブ（５８） を通ってケーブル支持体（１６）に注入されると、チューブ（５８）は取り除か れ、上記のように、光ファイバーケーブル（４４）（図４）及びその様々な部品 が組立てられ、流入したエポキシ樹脂及び圧着チューブ（２２）により、ケーブ ルが適切な位置に固定されるものである。

【００１７】 より詳細には、チューブ（５８）の前端（６２）はケーブル支持体（１６）の プラグ（２６）の後端（６６）で、窪み（６４）に嵌め込まれることが分かるだ ろう。実際に、窪み（６４）は、プラグを通す挿入路（４０）の拡大部である。 窪みは、チューブ（５８）の内端を、そこに自由に挿入できるような大きさにさ れるが、どんなエポキシ樹脂もそこから流出することができる程大きくはない。 加えて、窪み（６４）は、符号（６８）の所において角がそがれ、内側に曲がっ た面を提供し、それに対してチューブ（５８）の内端（６２）が接触することが 可能である。その接触は、チューブ（５８）をプラグ（２６）の端に軽く接触す ることでなされる。それ故に、積極的接触手段は、エポキシ樹脂がコイルスプリ ング（１８）及びコネクタの他の内部部品の方に対して、インターフェイス領域 （５６）に流出することを妨げるため設けられている。一度エポキシ樹脂がケー ブル支持体（１６）の挿入口（４０）及び穴（４２）に流入すると、チューブ（ ５８）は、取り除かれ、コネクタは、即座に光ファイバーケーブルを受ける準備 ができる。

【００１８】 本考案の特徴は、図３で見られるように、チューブ（５８）の後端（６９）が ハウジング（１４）の後端（６０）を越えて外へ突出する程の長さを持つような チューブ（５８）を提供することである。チューブ（５８）は透明なものが望ま しい。それ故に、透明のチューブ（５８）がハウジング（１４）の後方に突出し ていることで、エポキシ樹脂がチューブを通って流入したことが、見て検査する ことで分かるのである。

【００１９】 最後に、本考案は、光ファイバーコネクタ（１０）を組立てる方法をも含む。 その方法は、次のように述べられるが、本発明の構造上の特徴の一般的な概要か ら始める。即ち、その方法は、前端（７０）及び後端（６０）を有するハウジン グ（１４）に軸上に伸びる挿入路（３６）を提供するという手段を含んでいる。 ケーブル支持体（１６）は、前方に突出する前方部（２８）を備えることで、そ の挿入路（３６）に取り付けられ、挿入路（３６）に挿入された光ファイバーケ ーブル（４４）のファイバー部（４８）をハウジングの後端から軸に沿って受け る。チューブの前端（６２）がケーブル支持体（１６）のプラグ（２６）の窪み （６４）に位置設定されるまで、チューブ（４４）は、ハウジングの後端から挿 入路（３６）に挿入されるのである。エポキシ樹脂は、チューブ（５８）を通っ てケーブル支持体（１６）に注入される。そして、チューブ（４４）は取り除か れ、光ファイバーケーブルはコネクタに据え付けられ、エポキシ樹脂及び圧着チ ューブ（２２）によりそこに固定されるものである。

【００２０】

【効果】

以上詳述した如く本考案によれば、光ファイバーコネクタを構成する互いに移 動する部品間にエポキシ樹脂が流入して、移動できる部品の移動を妨げるような ことのない光ファイバーコネクタを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案が応用可能な光ファイバーコネクタの分
解斜視図である。

【図２】コネクタの分解縦断面図である。

【図３】エポキシ注入チューブが適切に位置設定されて
いる、コネクタの縦断面図である。

【図４】光ファイバーケーブルが適切に位置設定されて
いる、完全に組立てられたコネクタの縦断面図である。

フロントページの続き (72)考案者 イリナ エル グミン アメリカ合衆国 イリノイ州 スコッキ ラバーガン アベニュー 9317 (72)考案者 イルヤ マックヒリン アメリカ合衆国 イリノイ州 フェーリン グ エス キオワ トライル 492 (72)考案者 マーク マーゴリン アメリカ合衆国 イリノイ州 リンコルン ウッド エヌ ラウンドール 6611 (72)考案者 ミッチェル ジェイ ペセット アメリカ合衆国 イリノイ州 ハノバー パーク チャールストン コート 5809

Claims (11)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジング（１４）の前端（７０）から
   ハウジングの挿入路（３６）に挿入される、ケーブル支
   持体（１６）を有する光ファイバーコネクタであって、
   上記ケーブル支持体の前部に位置し、而も上記ハウジン
   グ（１４）の前端から突出する前方部（２８）と上記挿
   入路（３６）に挿入される光ファイバーケーブル（４
   ４）のファイバー部（４８）を受けるプラグ部（２６）
   を備えた光ファイバーコネクタに於て；上記挿入路（３
   ６）に除去可能に位置設定され、ケーブル支持体（１
   ６）の所で前端（１２）が当接し、而もハウジング（１
   ４）の後端から外方へ露出する後端（６９）を有するチ
   ューブ（５８）を備え、而も上記チューブ（５８）はエ
   ポキシ樹脂が注入できるもので、上記チューブ（５８）
   を挿入路（３６）の適切な位置に設定した状態で、エポ
   キシ樹脂をチューブ（５８）を通してケーブル支持体
   （１６）に注入し、以後チューブ（５８）が、取り除か
   れ、光ファイバーケーブルの光ファイバー部が、挿入路
   に挿入され、上記流入したエポキシ樹脂により結合され
   る光ファイバーコネクタ。
2. 【請求項２】 窪み（６４）を備え、上記ケーブル支持
   体（１６）がチューブ（５８）の前端に接触して受け
   る、請求項１記載の光ファイバーコネクタ。
3. 【請求項３】 内部インターフェイス（５６）がハウジ
   ング（１４）及びケーブル支持体（１６）の間に形成さ
   れ、上記チューブ（５８）がインターフェイスを通って
   伸び、エポキシ樹脂がインターフェイスへ又はインター
   フェイスを通って、流動することを防ぐ、請求項１記載
   の光ファイバーコネクタ。
4. 【請求項４】 上記ケーブル支持体（１６）が、上記挿
   入路を軸上に有し、軸上に伸びるケーブル挿入路（４
   ０）を有するプラグ（２６）を備え、上記前方部（２
   ８）が、上記挿入路を軸上に有するファイバー挿入口
   （４２）を有するプラグから前方に突出し、上記チュー
   ブ（５８）が、挿入路を通って、挿入路周辺のプラグに
   接触する、請求項１記載の光ファイバーコネクタ。
5. 【請求項５】 上記プラグ（５６）が窪み（６４）を有
   し、チューブ（５８）の前端に接触して受ける、請求項
   ４記載の光ファイバーコネクタ。
6. 【請求項６】 内部インターフェイス（５６）がハウジ
   ング（１４）及びケーブル支持体（１６）の間に形成さ
   れ、上記チューブ（５８）がインターフェイスを通って
   伸び、エポキシ樹脂がインターフェイスへ又はインター
   フェイスを通って流動することを妨げる、請求項４記載
   の光ファイバーコネクタ。
7. 【請求項７】 上記プラグ（２６）が窪み（６４）を備
   え、チューブ（５８）の前端に接触して受ける、請求項
   ６記載の光ファイバーコネクタ。
8. 【請求項８】 上記チューブ（５８）がハウジング（１
   ４）の後端を越えて後方に伸びる、請求項１記載の光フ
   ァイバーコネクタ。
9. 【請求項９】 上記チューブ（５８）が透明で、エポキ
   シ樹脂の量を目で検査することができる、請求項８記載
   の光ファイバーコネクタ。
10. 【請求項１０】 上記チューブ（５８）がフッ素系樹脂
    材等から作られる、請求項９記載の光ファイバーコネク
    タ。
11. 【請求項１１】 上記チューブ（５８）がフッ素系樹脂
    材などで覆われた内環を有する、請求項９記載の光ファ
    イバーコネクタ。