JP3019386U - 芳香剤または消臭剤収容容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアコン等のエア吹出し口に取り付け使用す
る芳香剤容器に関し、軽量、かつ安価なものを提供す
る。 【構成】 粘着剤を塗布した紙またはプラスチックフイ
ルムを用い容器本体部と、エアコンのルーバーに挟着す
ることのできる挟着片を一体的に折り曲げ形成し、その
本体内に芳香剤を収容するものである。この容器の表面
にはイラスト、宣伝広告文などを表示することができ、
室内のワンポイントデコレーションにもなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車、家屋等の室内に芳香を放散し、また、悪臭を消散させる芳 香剤または消臭剤を収容する容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の自動車内用芳香剤または消臭剤収容容器はガラスまたはプラスチックの 成形品からなり、車内のフロントパネルやリアパネルの上に載置してその容器の 蓋部を適宜開放し溶剤などの蒸発により芳香させるもの、あるいはエアコンの吹 出し口に挟着しまたは粘着シールや面接着テープで付着させて、そのルーバー部 より吹き出すエアに香気を運ばせるものがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の芳香剤または消臭剤収容容器において、パネル上に載置するタイプのも のは自動車の振動によって転倒しあるいは移動することがあり、したがって比較 的重量が重く、形態が大きくなる欠点があった。また、自動車のエアコン吹出し 口に挟持させるタイプの容器は実開平４−１２４１６１号に開示されているよう に、プラスチックで成形された芳香剤収納容器本体と、この容器本体に開設され たエアコンの吹出し口からの送風が通過する透孔と、この容器本体にスライド可 能に取付けられた前記透孔を開閉する開閉蓋と、この容器本体に一体成形された 自動車のエアコンの吹出し口のルーバーに挟着固定する挟着片とで構成されてい る。この種のものが多く開発されている。しかし、プラスチックの成形は高価な 金型を必要とするためにコスト低下のためには大量生産が必要であり、したがっ て形状的にバラエティに富んだものを製造することが経済的に困難であるという 欠点があった。

【０００４】 本考案は、以上のような従来品の欠点を解消し、軽量であり安価であって、か つ、形状においてバラエティに富んだものが提供できる芳香剤または消臭剤収容 容器（以下、単に芳香剤収容容器と称する。）を開発したものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、エアコン、ウインドファンあるいは扇風機の吹 出し口部に位置することのできる容器を紙または硬質ないし半硬質のプラスチッ クフイルムを折り曲げて形成し、かつ、その容器本体に一体的に形成されたエア コン等のルーバーに挟着固定する挟着片とからなる構成とし、その紙又はプラス チックフイルムの片側（内面）に粘着材又は接着剤を塗布して収容すべき芳香剤 をその接着剤で付着させ保持することに特徴を有するものである。

【０００６】

【作用】

上記の構成に係る芳香剤収容容器は、その粘着面に芳香剤または消臭剤を付着 させて所定形状に折り畳むことにより該薬剤を収容し、一体的に突出形成した挟 着片によってエアコンの吹出し口のルーバーに挟着して固定することができる。 しかも、この容器は紙、プラスチックの薄板で形成されているので非常に軽量で ありルーバーより容易に脱落することがなく、また折り畳み容器の両側が開口状 に形成されていても芳香剤、消臭剤が容器内部の粘着面に付着しているために脱 落することがない。さらに、容器が紙又はプラスチックフイルムで出来ているた めにその表面にイラスト、広告コピー等を記載することができ室内装飾品として 、また広告媒体として利用出来るものである。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を図面にしたがって説明する。図は本考案の各種実施 例を示すもので、図３は、容器１を形成する素材の展開図である。方形の紙（０ ．２〜２ｍｍ程度の厚さの紙が適当である。以後厚紙と称す）２において、その 一方の対向二辺それぞれに一定の間隙Ｓを設けて舌片３ａ、３ｂ、３ａ，３ｂを 突設すると共にその基部に若干の立上り部４、４が設けられ、その基部と別の対 向二辺５ａ、５ｂにより囲われる本体部５はほぼ方形に形成されている。この実 施例では、この立上り部４の基部４ａ、４ｂから所定の間隔、すなわち前記側辺 の長さのほぼ１／４の所に例えば台形の底辺が位置するようにして外方向に台形 ６の斜辺と上辺に相当する部分が切り裂かれている。この台形部６はどのような 形状のものでもよく、またなくてもよい。

【０００８】 上記厚紙２を、立上り部の基部４ａ，４ｂでそれぞれ平行（点線で図示）に外 折り（谷折り）し、次いで、両基部４ａ，４ｂから中央寄りほぼ１／４の所（点 線５ｃ、５ｃで図示）を内折り（山折り）して両側の舌片３ａ、３ｂを重ね合わ せて貼着し挟着片３（図２）を形成する。このようにすることによって本体部５ すなわち包装部（以下に容器と称す）が形成される。この容器制作過程で容器５ 中に芳香剤または消臭剤を収容する。なお、前記台形状６の切裂部は点線５ｃ部 の内折りの際にその底辺に相当する部分が折り曲げられずに直立しており、その 表面は本体５の表面と共にイラストや宣伝広告文が記載されることになる。また 、切裂部は開口６ｅとなる。

【０００９】 この厚紙２の片側（内面側）にあらかじめ粘着剤または接着剤７（図４）を塗 布し、その塗布面に剥離できる保護紙を被覆（図示していない）しておけば、こ の容器を折り曲げ組み立てる時にその保護紙を取り去り、厚紙２の中央部分に芳 香剤または消臭剤を載置すればその芳香剤または消臭剤はその接着剤により容易 に保持固定されることになる。また、立上り基部４ａ，４ｂおよび舌片３ａ、３ ｂは接着剤塗布面が対向して当接し容易に一体化され挟着片３が形成されること になり、組み立て作業が簡単になる。また、このような接着剤によらずホチキス の針を使用するなど適宜の方法で貼り合わせ固定してもよい。

【００１０】 組み立てられた容器は、その突出形成した挟着片３の間隙Ｓでエアコンの吹き 出し口ルーバー１０を挟み込む状態で取り付けられる（図１）。エアコンから吹 き出されるエアはこの容器本体の四周から前方に流動することになり、そのエア の流れに伴って容器中の芳香、消臭剤の微粒子は容器１の両側面の開口部８ａ、 ８ｂから吸い出される状態で室内に送られる。

【００１１】 図４に示すものは他の実施例に係る容器１の展開図であって、相対向する二辺 にそれぞれ突出させた舌片３ａ、３ｂの一方の間隙側に膨出部３ｃを形成したも ので、前記と同様に折り曲げて容器を形成したとき、この舌片３ａ、３ｂで形成 する間隙Ｓの一部が狭小になる。この挟着片３の間隙Ｓ間にエアコンのルーバー １０を挿通するとその膨出部３ｃがルーバー１０の奥端部に達して間隙を狭くす る作用をなし、したがって、この容器が容易にルーバーから離脱することなく確 実に保持される（図５）。また、本体部５の二隅又は四隅に設けた切欠部９、９ はエアコンから吹き出すエアの一部が容器内の芳香剤または消臭剤により接近し て吹き出されるので、これによりより多くの芳香微粒子がエアと共に噴出される ことになる。

【００１２】 芳香剤または消臭剤Ｆは図５に示すように粒状、フレーク状に形成して直接に 容器内面の接着剤に付着させることができるが、通気性のない資材、例えば紙、 プラスチックフイルムで包装したものを、使用時にその一端を開口してこの容器 中央に貼付することも可能であり、また、通気性のある紙、布によって包装した ものを収納してもよい。さらにゼリー状の芳香剤をこれらの容器に塗布して使用 すること、また液状の芳香剤を含浸した布、紙をこの容器に収納してもよく、薬 剤の形状を問うものではない。

【００１３】 図６に示すものは今一つの実施例である。容器１の展開図においては対辺にあ る舌片３ａ、３ｂおよび立上り部４、４をそれぞれ外折りと内折りすることは図 ３と同様であるが本体部５に複数の風穴１３、１３を設け、かつ、一方の対向二 辺を三分割してそれぞれの折曲片８ａ、８ｂの基部をアール状８ｃに折り曲げ、 その先端を突き合わせ状にて折り込み組みつけることによって断面ほぼ楕円形な どの容器状に形成したものである。この容器１に芳香剤または消臭剤を収容し、 その舌片で構成する挟着片３によりエアコンのルーバーに固定すればエアコンか らのエアは多数の穴１３、１３を通過して室内に流れ出ることになり、芳香、消 臭成分の吐出効率がさらによくなる。この場合には、容器内部に粘着財を塗布す る事なく、単に芳香剤または消臭剤を投入することで収納され得る。

【００１４】 上記、各容器の実施例は厚紙２により作製したものであるが、硬質または半硬 質のプラスチックフイルムまたはシートを折り曲げて形成してもよい。また、前 記の容器は挟着片３を本体５と一体に形成したが、本体とは別構成として接着、 はめ込みなどの方法で一体化してもよい。

【００１５】

【考案の効果】

本考案に係るエアコン用芳香剤または消臭剤収容容器１は紙、プラスチックフ イルムによって製造するものであり、製品が安価になる。したがって収容した芳 香剤または消臭剤Ｆの芳香がなくなれば容器と共に投棄して新たな容器に新たな 芳香剤を装填して使用しても経済的負担は少なく、使用者に新鮮な気分を引き起 こさせる効果がある。

【００１６】 本考案に係るエアコン用芳香剤または消臭剤収容容器１は紙またはプラスチッ クフイルムからなり、その本体表面に印刷し、または印刷したラベルを貼付する ことが可能であり、文字、イラストなどを表示して宣伝広告をなし、あるいはワ ンポイント デコレーションとして使用することができる。

【００１７】 厚紙又はプラスチックフイルムを折り紙細工と同様に加工するものであるから 、バラエティのあるデザインを施すことが容易であり、販売促進グッズとして効 果的に使用することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る芳香剤または消臭剤収容容器をエ
アコンのルーバーに取り付けた状態を示す斜視図であ
る。

【図２】本考案に係る芳香剤または消臭剤収容容器の背
面側から見た斜視図である。

【図３】図２の芳香剤または消臭剤収容容器の展開平面
図である。

【図４】第二の実施例としての芳香剤または消臭剤収容
容器を示すもので、（Ａ）はその展開平面図、（Ｂ）は
（Ａ）の側面図である。

【図５】図４の展開図を組立て、容器に芳香剤または消
臭剤を収容してエアコンのルーバーに取り付けた状態を
示す側面図である。

【図６】第三の実施例を示す展開平面図である。

【図７】図６の素材を折り曲げ組み立た状態を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１ 容器 ３ 挟着片 ５ 本体部 ７ 接着剤 １０ ルーバー １３ 風穴

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 芳香剤または消臭剤を収容し、エアコン
   等のエア吹出し口部に位置することのできる容器におい
   て、紙または硬質ないし半硬質のプラスチックフイルム
   を折り曲げて形成した容器本体と、この容器本体に一体
   的に形成されたエアコンの吹出し口のルーバーに挟着す
   る挟着片とからなることを特徴とする芳香剤または消臭
   剤収容容器。
2. 【請求項２】 容器本体の表裏面に複数の穴を開設した
   ことを特徴とする請求項１記載の芳香剤または消臭剤収
   容容器。
3. 【請求項３】 容器本体を形成する紙または硬質ないし
   半硬質のプラスチックフイルムの内面側に粘着剤または
   接着剤を塗布したことを特徴とする請求項１記載の芳香
   剤または消臭剤収容容器。