JP3019383B2 - 荒加工データ作成方法 - Google Patents

荒加工データ作成方法

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JP3019383B2
JP3019383B2 JP2231147A JP23114790A JP3019383B2 JP 3019383 B2 JP3019383 B2 JP 3019383B2 JP 2231147 A JP2231147 A JP 2231147A JP 23114790 A JP23114790 A JP 23114790A JP 3019383 B2 JP3019383 B2 JP 3019383B2
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【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A産業上の利用分野 B発明の概要 C従来の技術(第60図) D発明が解決しようとする課題(第61図〜第64図) E課題を解決するための手段(第1図、第2図、第22
図、第34図及び第43図) F作用(第1図、第2図、第22図、第34図及び第43図) G実施例(第1図〜第59図) (G1)CAD/CAMシステムの全体構成(第1図) (G2)グリツドポイントの作成(第1図〜第10図) (G3)輪郭点の生成(第1図、第2図、第11図〜第13
図) (G4)1次元加工工具経路の作成(第1図、第2図、
第14図〜第21図) (G5)等高線加工工具経路の作成(第1図、第2図、
第22図〜第51図) (G5−1)ループの検出処理(第1図、第2図、第
22図、第29図〜第33図) (G5−1−2)時計回りのループ検出処理(第1
図、第2図、第22図、第24図、第26図、第34図〜第42
図) (G5−1−3)反時計回りのループ検出処理(第1
図、第2図、第22図、第26図、第43図〜第47図) (G5−3)加工データの生成(第1図、第2図、第48
図〜第59図) (G6)実施例の効果 (G7)他の実施例 H発明の効果 A産業上の利用分野 本発明は荒加工データ作成方法に関し、例えばCAD/CA
M(computer aided design/computer aided manufactur
ing)において製品の形状データに基づいて金型を荒加
工する場合に適用し得る。
B発明の概要 本発明は、荒加工データ作成方法において、グリツド
ポイントを生成して等高線加工用の加工データを生成す
る際に、生成した経路に沿つた上記グリツドポイントの
Z座標値に基づいて、生成した経路の向きを切り換える
ことにより、アツプカツト及びダウンカツトの混在を回
避し得、過切削を有効に回避して効率良く荒加工するこ
とができる。
C従来の技術 従来、3次のベジエ式でなるベクトル関数を用いて曲
面を表現すると共に当該曲面を接平面連続の条件で接続
することにより、自由曲面(2次関数で規定できないも
のをいう)を有する物体の形状データ作成方法が提供さ
れている(特願昭60−277448号、特願昭60−290849号、
特願昭60−298638号、特願昭61−153969号、特願昭61−
33412号、特願昭61−59790号、特願昭61−64570号、特
願昭61−69368号、特願昭61−69385)。
すなわち第60図に示すように、デザイナが3次元空間
中に指定した節点 に対し、隣接4つの節点 で囲まれる空間に、次式、 の3次のベジエ式で表される曲面(以下パツチと呼ぶ)
を規定する。
ここで、u及びvは、それぞれu及びv方向のパラメ
ータでなり、制御点でなる節点 に対して、シフト演算子E及びFを用いて次式 0≦v≦1 ……(5) で表す。
これにより4つの節点 で囲まれた空間に、それぞれ制御点 を設定することにより、4つの節点 を通り、それぞれ制御点 で決まる曲面形状のパツチ を生成することができる。
さらにパツチ において、共通の制御点 を間に挟む内部制御点 を、接平面連続の条件で設定し直すことにより、パツチ を滑らかに接続することができる。
従つて、デザイナの入力した節点に対して、隣接する
節点に順次パツチを生成すると共に、生成したパツチを
接続し直すことにより、全体として滑らかに変化する自
由曲面を生成することができる。
これにより、デザイナが複雑な形状をデザインした場
合でも、デザイナの意図する形状で全体として滑らかに
形状が変化する形状を生成することができる。
D発明が解決しようとする課題 ところで、このようにして生成された形状データに基
づいて、例えばNCフライス盤を駆動し、自動的に製品の
金型を作成することができれば便利であると考えられ
る。
このとき、従来金型作成時間全体の約7割を占める荒
加工に要する時間を短縮することができれば、全体の作
業時間を短縮することができる。
この場合第61図に示すように、形状データに基づい
て、荒加工の手法の1つでなる等高線加工用の工具経路
のデータを作成し、当該工具経路のデータに基づいて金
型1を形成する方法が考えられる。
ここで等高線加工とは、製品の外形形状で金型を切削
加工する際、例えばエンドミル2のZ方向の位置を順次
段階的に変化させて金型の外形形状を順次等高線状に切
削加工する方法で、荒加工の無人化に適している。
ところが第62図に示すように、実際にエンドミルで溝
加工する場合、1方の側面においてはオーバカツトが発
生するのに対し、他方の側面においてはアンダーカツト
の発生を避け得ない。
すなわち第63図に示すように、時計方向に回転するエ
ンドミル2に対して、エンドミル進行方向の左側面(す
なわちアツプカツト側でなる)においては、食い込むよ
うにエンドミル2がたわみ、これによりオーバカツトが
発生する。
これに対して第64図に示すように、反時計回りで回転
するエンドミル2においては、当該エンドミル進行方向
の左側面(すなわち第62図においては、ダウンカツト側
でなる)においては、エンドミル2が逃げるようにたわ
み、結局アンダーカツトが発生する。
このため、従来の手法で生成した工具経路データに基
づいて金型1を等高線加工する場合、計算上工具干渉を
回避し得ても、オーバカツトの分だけ一部過切削する問
題であつた。
本発明の以上の点を考慮してなされたもので、過切削
を未然に防止して金型を荒加工することができる等高線
加工用の荒加工データ作成方法を提案しようとするもの
である。
E課題を解決するための手段 かかる課題を解決するため本発明においては、XY平面
について所定のピツチ間隔で格子状に位置決めされた格
子点を通りかつ各格子点ごとに加工目標との関係で決ま
るZ方向の高さ位置を工具の移動点として、複数のパツ
からなる所定の形状データDTSで表される形状を加工目
標にしてエンドミルFMで荒加工する際に、形状データDT
Sに基づいて、エンドミルFMの移動経路DK11、DK12、DK1
3を表す加工データDTCLを、コンピユータを利用した工
具経路作成装置13の中央処理装置による演算処理によつ
て生成する荒加工データ作成方法であつて、複数のパツ
内において、形状データDTSを所定のピツチ間隔で抽出
することにより、形状の概略形状を表す複数の分割点 のデータを生成し、エンドミルFMが各格子点位置に移動
した状態において、エンドミルFMの工具半径内に位置す
る複数の分割点 のZ座標値のうちから最大値を選定し、当該最大値の分
割点 に対して過切削を生じないようなエンドミルFMの工具中
心のZ座標値を決定すると共に、各格子点のX及びY座
標値並びに決定したZ座標値をもつデータをグリツドポ
イントGP(i,j)のデータとして生成し、切削平面S1、S
2、S3、SEのZ座標値及びグリツドポイントGP(i,j)
Z座標値の比較結果に基づいて、切削平面S1、S2、S3、
SEで切断される形状の輪郭位置に対応するグリツドポイ
ントGP(i,j)の位置及び当該グリツドポイントGP
(i,j)から見た形状の削り残し位置を表す複数の輪郭
点CTS1のデータを生成し、グリツドポイントGP(i,j)
に基づいて、切削平面S1、S2、S3、SEにおいて加工目標
の周囲から切削加工することができる輪郭点STS1を順次
検出すると共に、当該検出された輪郭点STS1を順次結ん
だ経路を移動経路LOOPとして生成し、上記エンドミルFM
が移動経路LOOPを一方向に移動したとき、各輪郭点STS1
におけるエンドミルFMの切削条件がアツプカツトになる
か、又はダウンカツトになるかを検索し、検索結果に基
づいて、エンドミルFMが移動経路LOOPを通過するときの
エンドミルFMの切削条件が所望の切削条件と一致するよ
うな移動方向に輪郭点STS1を配列させてなるデータを加
工データDTCLとして生成する。
F作用 モデルの形状を表す分割点 に基づいてグリツドポイントGP(i,j)を生成し、当該
グリツドポイントGP(i,j)に基づいて等高線荒加工用
の加工データを生成する際に、生成した経路沿いのグリ
ツドポイントGP(i,j)でなる輪郭点CTS1を検出し、当
該検出結果に基づいて生成した経路の向きを設定するこ
とにより、エンドミルFMの切削条件を所望の通り、アツ
プカツト又はダウンカツトに設定でき、これにより、確
実に過切削することなく荒加工し得る荒加工データ作成
方法を得ることができる。
G実施例 以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
(G1)CAD/CAMシステムの全体構成 第1図において、10は全体としてCAD/CAMシステムを
示し、自由曲面作成装置12で作成された形状データDTS
に基づいて、工具経路作成装置13で切削加工用の加工デ
ータDTCLを作成する。
すなわち自由曲面作成装置12は、中央処理装置(CP
U)を有し、デザイナが指定入力したワイヤフレームモ
デルに3次のベジエ式を用いてパツチを張つた後、当該
パツチを接続し直すことにより、自由曲面を有する物体
の形状データDTSを作成する。
これに対して工具経路作成装置13は、形状データDTS
に基づいて、金型を荒加工及び仕上げする加工データDT
CLを作成した後、当該荒加工用及び仕上げ加工用の加工
データDTCLを、例えばフロツピデイスク15を介して、NC
ミーリングマシン14に出力する。
NCミーリングマシン14は、当該加工データDTCLに基づ
いて例えばNCフライス盤を駆動し、これにより形状デー
タDTSで表される製品の金型を作成する。
なお工具経路作成装置13は、表示装置16の表示に応答
して入力装置17を操作することにより、必要に応じて加
工用工具等の条件を入力し得るようになされている。
(G2)グリツドポイントの作成 工具経路作成装置13のCPUは、オペレータが入力装置1
7を介して加工データDTCLの作成を指示すると、第2図
に示す処理手段を実行し、これにより形状データDTS
基づいて加工データDTCLを作成する。
すなわち工具経路作成装置13のCPUは、オペレータが
指定入力した金型の開き方向に基づいて、パーテイング
ラインを決定する。
さらにパーテイングラインが決まると、オペレータが
指定入力した金型の大きさに応じてパーテイングライン
に沿つて金型の開き方向を垂直にパツチを生成すること
により、形状データDTSで表される製品にパーテイング
面を生成する。
これにより工具経路作成装置13のCPUは、形状データD
TSに予備的処理を施し、形状データDTSで表される製品
を作成するための例えば雄型及び雌型の形状を表す形状
データ(以下当該形状データで表される金型の最終的な
加工目標をモデルと呼ぶ)を作成する。
これに対してモデルについて形状データの作成が完了
すると、工具経路作成装置13のCPUは、ステツプSP1から
ステツプSP2に移り、工具干渉を回避したフラツトエン
ドミル用のグリツドポイントを作成する。
ここでグリツドポイントは、荒加工において、過切削
することなくモデルの外形形状を切削加工し得る格子状
の点で、第3図に示す処理手順を実行して作成される。
すなわち工具経路作成装置13のCPUは、ステツプSP3か
らステツプSP4に移つて、各パツチを分割し、各パツチ
の形状を点データで表現する。
この処理は、予め初期設定された分割数BNで、パツチ をuを及びv方向にパラメータ分割し、当該分割数BNで
決まる数の点(以下分割点と呼ぶ)をパツチ 上に作成する処理で、第4図においては、パツチ を4分割し、パツチ(u,v)上に25個の分割点 (以下 で表す)を作成する。
なお、実際上分割数BNの初期値としては値10が設定さ
れ、これによりパツチ を形状を121個の分割点で表すようになされている。
さらにこのとき工具経路作成装置13のCPUは、オペレ
ータが予め指定入力した荒加工用フラツトエンドミルの
半径Rに基づいて、次式 の演算処理を実行して、距離の最大値RKを規定する。
さらに工具経路作成装置13のCPUは、隣接する分割点 間の距離DXYZを検出し、当該距離DXYZが最大値RK以上の
パツチ を検出する。
さらに工具経路作成装置13のCPUは、距離DXYZが最大
値RK以上のパツチ について、次式 BNNEW=(INT[DXYZ/RK]+1)×BN ……(7) の演算処理を実行して分割数BNNEWを再設定し、当該分
割数BNNEWで当該パツチ を再分割する。
なおこの(7)式において、INT[DXYZ/RK]は、値D
XYZ/RKの少数を切り捨てて整数値化する処理でなる。
かくしてモデルにおいては、値RXで決まる複数の分割
点でその形状が表現され、この実施例においては当該分
割点を基準にして荒加工用の加工データを作成すること
により、パツチ の形状を実用上充分な精度で表し、加工データDTCLの作
成時間を短縮するようになされている。
続いて工具経路作成装置13のCPUは、ステツプSP5に移
り、ここでグリツドポイントを仮設定する。
ここでCPUは、ステツプSP4で検出した分割点 から、X、Y、Z座標値の最大値XMAX、YMAX、ZMAX及び
最小値XMIN、YMIN、ZMINを検出し、これによりモデルの
X、Y及びZ方向の大きさを検出する。
さらに当該検出結果に基づいて、オペレータが入力し
たグリツドピツチDDで、XY平面上に格子状に連続する点
を生成し、当該点をグリツドポイントに仮設定する(こ
の結果グリツドポイントのZ座標値は0に仮設定され
る)。
さらにこのときCPUにおいては、工具半径Rに対し
て、X及びY座標値が共に値Rの位置を基準にして順次
グリツドピツチDDでグリツドポイントを仮設定する。
かくしてこの実施例においては、ステツプSP5で作成
されたグリツドポイントのZ座標値を分割点 で決まる値に再設定することにより、最終的にグリツド
ポイントのZ座標値を決定するようになされている。
ここでグリツドピツチは、対話形式で入力し得るよう
になされ、これにより荒加工する工具半径Rに比して小
さな値(例えば工具半径Rが10〔mm〕のとき、2.5〔m
m〕程度)に設定されるようになされている。
続いてCPUは、ステツプSP6に移り、フラツトエンドミ
ルの工具半径Rから処理上の工具半径RTを算出する。
すなわちこの実施例においては、モデルの形状を表す
分割点 からグリツドポイントGP(i,j)のZ座標を再設定し、
加工データDTCLを作成するようになされている。
これにより第5図に示すように、XY平面において、フ
ラツトエンドミルの中心OがグリツドポイントGP
(i,j)と一致するようになされ、このときフラツトエ
ンドミルの断面が分割点 及び を結ぶ直線より飛び出す部分が生じる。
このため次式 RT=R+ΔR ……(8) の演算処理を実行して処理上の工具半径RTを算出し、当
該処理上の工具半径RTを用いて、グリツドポイントの座
標データから加工データDTCLを作成することにより、過
切削を未然に防止するようになされている。
ここでΔRは、(6)式の関係に従つてパツチ を分割した場合、次式 の値に設定する。
続いて工具経路作成装置13のCPUは、ステツプSP7に移
り、第6図に示すように各グリツドポイントGP(i,j)
に処理上の工具半径RTを半径にしてなる円領域Cを設定
する。
さらにCPUは、X、Y座標値が当該円領域C内に含ま
れるパツチ を各グリツドポイントGP(i,j)毎に検出する。
このときCPUは、各パツチ について分割点 のX及びY座標の最大値XMAXP、YMAXP及び最小値
XMIXP、YMINPを検出すると共に、各円領域CのX及びY
座標の最大値DXMAX、DYMAX及び最小値DXMIX、DYMINを検
出する。
さらに第7図に示すように、各円領域C毎に、座標値
XMAXP及びXMINPが座標値DXMINより小さいパツチ、座標
値XMAXP及びXMINPが座標値DXMAXより大きいパツチ、座
標値YMAXP、YMINPが座標値DYMINより小さいパツチ、座
標値YMAXP、YMINPが座標値DYMAXより大きいパツチを順
次取り除くことにより、各円領域Cに外接する一辺2RT
の正方形領域Sについて、X、Y座標値が当該正方形領
域S内に含まれるパツチを各グリツドポイントGR
(i,j)毎に抽出する。
これによりCPUは、抽出したパツチについて、X及び
Y座標値が円領域C内に含まれるか否か内外判定するこ
とにより、仮設定した各グリツドポイントGP(i,j)
に円領域C内に含まれるパツチ を簡易に検出し得るようになされている。
続いてCPUは、ステツプSP8に移り、第8図に示すよう
にステツプSP7において抽出したパツチ について、X及びY座標値が円領域C内に存在する分割
を抽出する。
この処理は、ステツプSP7においてパツチ を抽出した場合と同様に、分割点 のX及びY座標値と円領域CのX及びY座標の最大値D
XMAX、DYMAX及び最小値DXMIN、DYMINの比較結果を得る
ことにより、各円領域Cに外接する一辺2RTの正方形領
域Sについて、当該正方形領域S内のX及びY座標値を
有する分割点 を抽出した後、抽出した分割点 について円領域Cの内外判定を実行することにより、簡
易に円領域C内のX及びY座量値を有する分割点 を抽出し得るようになされている。
かくしてCPUにおいては、(6)式の条件に従つて分
割点 を生成したことにより、各円領域C毎に複数の分割点 を抽出することができる。
続いてCPUは、ステツプSPに移り、抽出した分割点 のZ座標を検出し、各円領域C毎に当該Z座標の最大Z
PMAXを検出する。
さらに仮設定したグリツドポイントGP(i,j)のZ座
標値を検出した最大値ZPMAXで更新し、これによりグリ
ツドポイントGP(i,j)を再設定する。
続いてCPUは、ステツプSP10に移り、再設定されたグ
リツドポイントGP(i,j)のZ座標値を補正する。
ここでCPUは、まずステツプSP7において抽出したパツ
毎に、隣接する各点 間のZ座標値の差を順次検出した後、その最大値ΔZを
検出し、これにより円領域Sに含まれるパツチ の最も大きな傾きを、Z座標値を基準にして検出する。
さらにCPUは、最大値ΔZをステツプSP9において更新
したZ座標値ZPMAXに加算し、これにより各グリツドポ
イントGP(i,j)のZ座標値を補正した後、ステツプSP1
1に移つて当該処理手順を終了する。
すなわち各円領域C内に存在する分割点 のZ座標最大値ZPMAXを検出してグリツドポイントGP
(i,j)を再設定し、この再設定したグリツドポイントG
P(i,j)にフラツトエンドミルの先端が位置するように
荒加工した場合、円領域C内に存在する分割点 については過切削を生じないようにすることができる。
ところが第9図に示すように、パツチ の形状を分割点 で表現したことにより、各円領域C内に最大値ZPMAX
りZ座標の大きな部分が存在すると、当該部分を過切削
するおそれがある。
従つてこの実施例においては、 中の最も大きな傾きをZ座標値を基準にして検出した
後、当該検出結果に基づいてグリツドポイントGP
(i,j)のZ座標値ZPMAXを補正することにより、過切削
を有効に回避するようになされている。
かくして第10図に示すように、工具半径Rのフラツト
エンドミルFMを用いた荒加工において、過切削すること
なくモデルの外形形状を切削加工し得る格子状のグリツ
ドポイントGP(i,j)を設定し得、このときモデルの形
状を分割点 で表現したことにより、全体として簡易な演算処理作業
でグリツドポイントGP(i,j)を生成することができ
る。
(G3)輪郭点の生成 工具経路作成装置13のCPUは、グリツドポイントGP
(i,j)を生成すると、ステツプSP12に移り、等高線加
工用の平面を設定する。
すなわち第11図に示すように、ステツプSP5で検出し
たZ座標値の最大値ZMAXとオペレータが予め指定入力し
たZピツクフイード値ZPに基づいて、最大値ZMAXから順
次Zピツクフイード値ZPの間隔で、Z軸と直交する平面
S1、S2、S3(以下切削平面と呼ぶ)を設定する。
さらにCPUは、Z座標値の最小値ZMINついて切削平面S
Eを設定する。
続いて工具経路作成装置13のCPUは、ステツプSPに移
り、等高線切削加工後に残る余肉を切削加工する際の、
X又はY方向の切削ピツチ(以下ピツクフイード値と呼
ぶ)PICを決定する。
ここでCPUは、グリツドピツチDDに対して整数倍で、
かつ荒加工するフラツトエンドミルFMの工具半径Rに対
して、次式 PIC<2R ……(10) の関係式を満足するピツクフイード値PICを入力する。
これによりCPUにおいては、フラツトエンドミルFMの
工具中心がグリツドポイントGP(i,j)上を通過するよ
うに工具経路を作成する。
ここで工具作成装置13は、表示装置16を介して、グリ
ツドピツチDDに対して整数倍で(10)式を満足すると共
に工具半径Rに対して値0.8Rに最も近い値をピツクフイ
ード値PICの候補として表示した後、オペレータの判断
を持ち受けることにより、簡易にピツクフイード値PIC
を設定し得るようになされている。
これによりオペレータにおいては、表示装置16に表示
された当該ピツクフイード値PICの候補により切削加工
する場合は、「y」の操作子をオン操作することによ
り、グリツドピツチ等を考慮することなく簡易に当該ピ
ツクフイード値PICを設定することができる。
これに対して、当該ピツクフイード値PIC候補以外の
ピツチで切削加工を望む場合、工具経路作成装置13は、
オペレータが「n」の操作子をオン操作することによ
り、ピツクフイード値PICの候補PICKを、次式 PIC=PICK−DD ……(11) で表される値に更新して表示する。
これによりオペレータにおいては、順次表示装置16に
表示されるピツクフイード値PICの候補に基づいて、簡
易にピツクフイード値PICを設定することができる。
ピツクフイード値PICが設定されると、CPUはステツプ
SP14に移り、ここで各切削平面S1、S2、S3、SEごとに、
グリツドポイントGP(i,j)からモデルの形状輪郭を表
す点(以下輪郭点と呼ぶ)を形成する。
すなわち第12図に示すように、始めに切削平面S1のZ
座標値ZS1とグリツドポイントGP(i,j)のZ座標値GP
(z)とを順次比較し、次式 GP(z)≦ZS1 ……(12) の関係を満足するグリツドポイントGP(i,j)を抽出す
る。
さらに第13図に示すように、抽出されたグリツドポイ
ントGP(i,j)の周囲8点のグリツドポイントGP
(i−1,j−1)〜GP(i+1,j+1)について、次式 GP(z)>ZS1 ……(13) の関係式を満足するグリツドポイントGP
(i−1,j−1)〜GP(i+1,j+1)が、1点でも存在
するか否か判断する。
ここで(13)式の関係を満足するグリツドポイントGP
(i−1,j−1)〜GP(i+1,j+1)が周囲に1点でも
存在すると、CPUは、当該グリツドポイントGP(i,j)
X、Y座標値を有する輪郭点CTS1を切削平面S1上に設定
する。
これにより、第12図に示すような円筒形状のモデルに
おいては、切削平面S1でモデルを切断した際、当該モデ
ルの切断面の外形輪郭を表す輪郭点TS1を得ることがで
きる。
これに対して(12)式を満足し、周囲に(13)式を満
足するグリツドポイントGP(i−1,j−1)〜GP
(i+1,j+1)が1点でも存在しない場合は、切削平
面S1より下にグリツドポイントGP(i,j)が存在するこ
とを表すフラグを有し、かつ当該グリツドポイントGP
(i,j)のX、Y座標値を有する座標データ(以下補助
データと呼ぶ)を作成する。
これに対して、(12)式を満足しないグリツドポイン
トGP(i,j)については、グリツドポイントGP(i,j)
切削平面S1より上に存在することを表すフラグを有し、
かつ当該グリツドポイントGP(i,j)のX、Y座標値を
有する補助データを作成する。
切削平面S1について、輪郭点CTS1及び補助データの作
成が完了すると、CPUは続く切削平面S2について、同様
に輪郭点CTS2及び補助データを作成する。
これによりCPUは、各切削平面S1、S2、S3、SEについ
て、順次輪郭点CTS1〜CTSE及び補助データを作成する。
(G4)1次元加工工具経路の作成 工具経路作成装置13のCPUは、輪郭点CTS1〜CTSE及び
補助データを作成すると、ステツプSP15に移り、1次元
加工工具経路を作成する。
この1次元加工は、フラツトエンドミルを用いた切削
加工で、X又はY座標値を順次段階的に切り換えてY又
はX方向に切削加工を繰り返すことにより、等高線加工
して残つた余肉を取り除く加工である。
ここで第14図に示すように、CPUは、各切削平面S1、S
2、S3、SE上において、それぞれ切削平面S1、S2、S3、S
E全体の始点PS01、PS02、PS03、PS0Eを設定した後、当
該始点PS01、PS02、PS03、PS0Eを基準にして順次始点P
S11、PS21、……、PS12、PS22、……、PS13、PS23、…
…、PS1E、PS2E……及び終点PE01、PE11、……、PE02
PE12、……、PE03、PE13、……、PE0E、PE1E……を設定
する。
ここでオペレータが一次元加工方向としてX方向を入
力した場合、Z座標値がそれぞれ切削平面S1、S2、S3、
SEのZ座標値GP(z)、X座標値が値XMIN−(R+α)
(ここでαは通常2〔mm〕に設定される)、Y座標値が
値Rの点PS01、PS02、PS03、PS0Eが全体の始点に設定さ
れる。
これに対して、始点PS11、PS21……、PS12、PS22、…
…、PS13、PS23、……、PS1E、PS2E……は、全体の始点
PS01、PS02、PS03、PS0Eから順次ピツクフイード値PIC
だけY方向に変位した位置に設定される。
これに対して終点PE01、PE11、……、PE02、PE12、…
…、PE03、PE13、……、PE0E、PE1E……は、それぞれ始
点PS01、PS11、……、PS02、PS12、……、PS03、PS13
……、PS0E、PS1E……と等しいY、Z座標値で、X座標
値の最大値XMAXからX方向に距離R+αだけ離れた位置
に設定される。
これにより第14図において矢印で示すように、CPU
は、対応する始点PS01、PS11、……、PS02、PS12、…
…、PS03、PS13、……、PS0E、PS1E……から終点を結ぶ
直線路に沿つて工具経路を生成する。
ところで第15図に示すように、例えば工具半径Rの大
きなフラツトエンドミルで等高線加工した後、余肉を取
り除く場合、金型の四隅に残る余肉と中央に残る余肉だ
けを取り除けばよい。
すなわち始点PS21、PS31、PS41、からそれぞれ終点P
E21、PE31、PE41に向つて1次元加工したのでは、工具
を無駄に移動させる結果になる。
このためこの実施例においては、始点PS01、PS11、…
…、〜PS0E、PS1E……及び終点PE01、PE11、……、〜P
E0E、PE1E……が設定されると、Y座標値が各始点
PS01、PS11、……、〜PS0E、PS1E……の座標値と等し
く、X座標値が範囲XMINからXMIN+Rの輪郭点CTS1〜CT
SEを検出することにより、始点PS01、PS11、……、〜P
S0E、PS1E……側で余肉を取り除く必要のない部分を検
出する。
このような輪郭点CTS1が検出されると、CPUは検出さ
れた輪郭点CTS1に始点PS21、PS31、PS41を設定し直す。
これによりこの実施例においは、始点PS01、PS11、…
…、〜PS0E、PS1E……側で余肉を取り除く必要のない部
分については、1次元加工の工具経路を生成しないよう
にし、その分荒加工時間を短縮するようになされてい
る。
同様にCPUは、Y座標値が終点PE01、PE11、……、〜P
E0E、PE1E……のY座標値と等しく、X座標値がXMAX
らXMAX−Rの輪郭点CTS1〜CTSEを検出することにより、
終点PE01、PE11、……、〜PE0E、PE1E……側で余肉を取
り除く必要のない部分を検出する。
さらに、このような輪郭点CTS1〜CTSEが検出される
と、検出された輪郭点CTS1に終点を設定し直し、これに
より終点PE01、PE11、……、〜PE0E、PE1E……側で無駄
な工具経路を削除して荒加工時間を短縮する。
始点PS01、PS11、……、〜PS0E、PS1E……及び終点P
E01、PE11、……、〜PE0E、PE1E……の設定が完了する
と、CPUは、各切削平面S1、S2、S3、SEごとに、順次始
点PS01、PS11、……、〜PS0E、PS1E、……から対応する
終点PE01、PE11、……、〜PE0E、PE1E……を結ぶ直線路
に沿つて輪郭点CTS1〜CTSE及び補助データを検索する。
ここでステツプSP5において上述したように、X、Y
座標値が共に値Rの位置を基準にしてグリツドピツチDD
でグリツドポイントGP(i,j)を生成したことにより、
始点PS01、PS11、……、〜PS0E、PS1E……から対応する
終点PE01、PE11、……、〜PE0E、PE1E……を結ぶ直線路
においては、グリツドポイント上を通過し、これにより
当該直線路上で輪郭点CTS1〜CTSEを検出することができ
る。
さらに輪郭点CTS1〜CTSE以外の部分においては、補助
データに基づいて、切削平面S1〜SEとモデル表面との上
下関係を判断することができる。
この関係を利用してCPUは、始めにZ座標が一番大き
い切削平面S1において、順次始点PS01から終点PE01、始
点PS11から終点PE11、……に向かつて輪郭点を検出す
る。
ここで第16図に示すように、直線路に沿つて始点PSn1
から終点PEn1間で輪郭点CTS1が検出されない場合、CPU
は、始点PSn1から終点PEn1間の補助データに基づいて切
削平面S1以下にグリツドポイントGP(i,j)が存在する
か否か判断し、ここで肯定結果が得られると、始点PSn1
及び終点PEn1を結ぶ直線路を工具経路に設定する。
これにより第17図に示すように、最もY座標値の小さ
い直線路L0においては、始点PS01及び終点PE01を直線で
結ぶ工具経路でフラツトエンドミルを移動させることに
より、直線路L0に沿つて余肉を切削することができる。
これに対して第18図に示すように、始点PSn1から終点
PEn1間で輪郭点CTS11が検出されると、当該輪郭点CTS11
直前の補助データに基づいて、直前のグリツドポイント
GP(i,j)が切削平面S1以下に存在するか否か判断す
る。
ここで肯定結果が得られると、CPUは、輪郭点CTS11
上方に工具経路の基準点PK1を設定し、続いて輪郭点CT
S11からCTEn1側の輪郭点を検出する。
ここで終点PEn1側で輪郭点が検出されないと、CPUは
終点PEn1の上方に終点PEn1Sを再設定し、これにより順
次始点PSn1、輪郭点CTS11、基準点PK12、終点PEn1Sを結
ぶ工具経路を生成する。
これに対して第19図に示すように、終点PEn1側で輪郭
点CTS12が検出されると、CPUは、続いて終点PEn1側の輪
郭点を検出する。
ここで続く輪郭点が検出されないと、CPUは、輪郭点C
TS12上に基準点PK2を設定した後、始点PSn1、輪郭点CT
S11、基準点PK1、基準点PK2、輪郭点CTS12及び終点PEn1
を順次結ぶ工具経路を生成する。
これにより直線路L1(第17図)に沿つた工具経路を生
成し得、当該直線路L1に沿つて余肉を切削することがで
きる。
これに対して第20図に示すように、輪郭点CTS12に続
いて輪郭点CTS13が検出されると、CPUは、輪郭点CTS12
に基づいて基準点PK2を設定した後、輪郭点CTS11に基づ
いて基準点PK1を設定した場合と同様に輪郭点CTS13に基
づいて基準点PK3を設定する。
さらにCPUは、輪郭点CTS13から終点PEn1の方向に輪郭
点の検出処理を繰り返し、これにより直線路L3(第17
図)に沿つて工具経路を生成する。
かくしてこの実施例においては、切削平面S1で荒加工
する際、基準点PK1、PK2、……のZ座標値をモデルのZ
座標値ZMAXに削りしろを加算した値に設定するようにな
され、これによりモデルの最上面も同時に加工するよう
になされている。
これに対して第18図の場合とは逆に、輪郭点CTS11
前のグリツドポイントGP(i,j)が切削平面S1上方に存
在するとき(すなわち第15図に上述したように始点を設
定し直した場合でなる)、終点を再設定した場合と同様
に、当該始点上に始点を再設定する。
さらに元の始点から順次始点まで輪郭点を検出し、順
次基準点を設定し、これにより工具経路を作成する。
かくして切削平面S1について、全体の始点PS01から順
次始点及び終点間に工具経路を生成することができる。
さらにCPUは、切削平面S1について、始点及び終点間
の工具経路の生成が完了すると、同様に順次切削平面S
2、S3及びSEについて、始点及び終点間の工具経路を生
成する。
このようにして各切削平面S1〜SEについて工具経路が
生成されると、CPUは、1次元加工全体の工具経路を生
成する。
ここでCPUは、第21図に示すように、始めに切削平面S
1において、直線路L0から偶数番目の直線路L1、L3につ
いて、座標データの配列を入れ換え、これにより全体と
してジグザグに工具経路を生成する。
続いてCPUは、順次切削平面S2、S3及びSEについて同
様に座標データを入れ換え、各切削平面S2、S3及びSEに
ついても、ジグザグに工具経路を生成する。
このときCPUにおいては、始点及び終点間の補助デー
タに基づいて、例えば等高線加工の結果、直線路全体と
して余肉が残らない部分においては、当該始点及び終点
間の工具経路を飛び越えるように、全体の工具経路を生
成する。
さらに各始点及び終点の座標データを検出することに
より、第15図について上述したように始点及び終点を再
設定した部分で、始点及び終点が元の始点及び終点の上
方に再設定されている部分を検出する。
この始点から次の輪郭点に至まで経路及び終点部分か
らの当該終点の1つ前の輪郭点までの経路は、切削平面
から上方に工具経路が生成された部分であり、CPUは、
当該始点及び終点を省略して全体の工具経路を生成し、
これにより無駄な工具の移動を省略して一次元加工用の
工具経路を生成する。
なおこの実施例においては、輪郭点上に形成する基準
点PKについては、検出した輪郭点のデータにフラツグを
立てて表現するようになされている。
(G5)等高線加工工具経路の作成 工具経路作成装置13のCPUは、1次元加工工具経路を
作成すると、ステツプSP16に移り、等高線加工用の工具
経路を作成する。
この処理は、各切削平面S1〜SEについて、第22図に示
す処理手順を繰り返し、切削平面S1〜SEごとに等高線加
工用の工具経路及び穴加工位置を設定する処理でなる。
すなわちCPUは、ステツプSP17からステツプSP18に移
り、切削平面S1上の輪郭点について、エツジ上に存在す
る輪郭点をループ始点として抽出する。
ここでCPUは、第23図に示すように、順次モデル最外
周のグリツドポイント(金型のエツジE1、E2、E3、E4上
にほぼ位置することにより、以下エツジ上のグリツドポ
イントと呼ぶ当該グリツドポイントに対応する輪郭点を
エツジ上の輪郭点と呼ぶ)について、順次X座標最小値
XMINのグリツドポイント、Y座標最大値YMAXのグリツド
ポイント、X座標最大値XMAXのグリツドポイント、Y座
標最小値YMINのグリツドポイントに対応する輪郭点CTS1
を検出する。
これにより第24図に示すように、輪郭点CT1が1つ検
出されると、CPUは、当該輪郭点CT1をループ始点ST1
設定する。
さらにCPUは、当該ループ始点ST1からモデルの外側に
距離R+αだけ離れた点P0を、ループ始点CT1までフラ
ツトエンドミルを進入させる始点(以下アプローチ点と
呼ぶ)に設定する。
すなわちCPUは、第25図に示すように、X座標値XMIN
のグリツドポイントからループ始点ST1が検出された場
合、ループ始点ST1からX方向負側に距離R+αだけ離
れた点をアプローチ点P0に設定するのに対し、X座標値
XMAXのグリツドポイントからループ始点CT6が検出され
た場合、始点CT6からX方向正側に距離R+αだけ離れ
た点をアプローチ点P0に設定する。
さらにY座標値YMIN又はYMAXのグリツドポイントから
ループ始点が検出された場合、ループ始点CT3からY方
向負側又はY方向正側に距離R+αだけ離れた点をアプ
ローチ点P0に設定する。
続いてCPUは、ステツプSP19に移り、ステツプSP18に
おいて輪郭点が抽出されたか否か判断し、ここで肯定結
果が得られると、ステツプSP20に移り、時計回りのルー
プ検出処理を実行する。
ここでCPUは、順次隣接する輪郭点を順次検索すると
共に、検索した輪郭点を検索対象から除外する。
さらに検索した輪郭点の連続(以下ループと呼ぶ)LO
OP1について、当該輪郭点の順次を必要に応じて入れ換
え、これにより当該ループ始点を起点又は終点にして工
具移動経路を生成した後、ステツプSP18に戻る。
これにより、CPUにおいては、順次ステツプSP18−SP1
9−SP20−SP18の処理ループを繰り返すことにより、順
次ループLOOP1、LOOP2、LOOP3、LOOP4について工具移動
経路を生成する。
これに対し第26図に示すように、最外周のグリツドポ
イントから輪郭点が検出されない場合、又は最外周全て
の輪郭点が検索された場合、ステツプSP19において否定
結果が得られることにより、CPUは、ステツプSP21に移
り、残りの輪郭点の中からエツジ以外に存在する輪郭点
を抽出する。
ここでCPUは、未検索の輪郭点の中からX座標値が最
も小さな輪郭点を抽出した後、抽出した輪郭点からY座
標値が最も小さな輪郭点CT9を抽出し、当該輪郭点CT9
ループ始点ST2に設定する。
続いてCPUは、ステツプSP22に移つて、ステツプSP21
において輪郭点が検出されたか否か判断し、ここで肯定
結果が得られるとステツプSP23を移り、ドリリングが必
要な凹部か否か判断する。
すなわち最外周のグリツドポイントから検出されたル
ープ始点ST1については、穴加工しなくても金型の周囲
からエンドミルを進入させて切削加工することができ
る。
ところが最外周以外のグリツドポイントから検出され
たループ始点ST2においては、エツジから当該ループ始
点ST2までのグリツドポイントが切削平面S1以下のと
き、穴加工しなくても金型の周囲からエンドミルを進行
させることができるのに対し、当該グリツドポイントが
切削平面S1以上のとき、金型の周囲からエンドミルを進
入させることが困難になる。
このためCPUは、ループ始点ST2については、第27図に
示すように、ループ始点ST2からそれぞれX及びY方向
に延長する直線路について、モデル最外周までの距離D
1、D2、D3、D4を検出する。
さらに距離の短い順に各直線路D1、D2、D3、D4に沿つ
て補助データを検索し、当該直線路上の切削平面S1がモ
デル表面より上方か否か判断する。
ここでCPUは、切削平面S1がモデル表面より上方の直
線路D1が検出されると、当該ループ始点ST2については
穴加工が必要ないと判断し、補助データの検索を終了し
た後、モデルの最外周から距離R+αだけ離れた当該直
線路の延長線上にアプローチP0を設定して、ステツプSP
235に移る。
これにより当該ループ始点ST2から順次時計回りのル
ープ検出処理を実行し、当該ループ始点ST2から始まる
ループLOOP5を検出した後、ステツプSP21に戻る。
これに対して第28図に示すように、直線路D1、D2、D
3、D4において、切削平面S1がモデル表面より上方にな
い場合でも、直線路D1、D2、D4のように隣接するループ
LOOP6までの間で切削平面S1がモデル表面より上方の場
合がある。
この場合、ループLOOP6の方が先に生成されることに
より、ループ生成順に等高線加工すれば、ループLOOP6
からエンドミルを進入させてループLOOP7を切削加工す
ることができ、ループLOOP7の穴加工を省略することが
できる。
従つてCPUは直線路D1、D2、D3、D4の何れかが他のル
ープLOOP6と交差し、当該ループLOOP6までの間で切削平
面がモデル表面より上方に位置するとき、穴加工が必要
ないと判断し、ループLOOP6まで距離が最も短く、かつ
ループLOOP6までの間で切削平面S1がモデル表面より上
方の直線路D4を検出する。
さらに検出した直線路D4とループLOOP6の交点(ルー
プLOOP6の輪郭点の1つと一致する)をアプローチ点P0
に設定し、ステツプSP235に移る。
これに対してループ始点ST3(第25図及び第27図)の
ように、全ての直線路D1、D2、D3、D4において切削平面
S1がモデル表面より下方で、かつ当該直線路D1、D2、D
3、D4が他のループと交差しない場合、又は交差しても
交差するループLOOP5までの間切削平面S1がモデル表面
より下方の場合、CPUは当該ループ始点ST3を穴加工が必
要な位置と判断し、ステツプSP24に移り、当該ループ始
点ST3をドリリングポイントとして登録した後、ステツ
プSP25に移る。
ここでCPUは、反時計回りのループ検出処理を実行し
て、時計回りのループ検出処理と逆回りに輪郭点を検索
してループを生成し、各ループ始点について工具移動経
路を生成する。
これによりCPUは、順次ステツプSP18−SP19−SP21−S
P22−SP23−SP235−SP21、又はステツプSP18−SP19−SP
21−SP22−SP23−SP24−SP25−SP21の処理ループを繰り
返すことにより、順次ループLOOP5、LOOP6を設定し、各
ループLOOP5、LOOP6について等高線加工用の工具経路を
生成する。
さらにCPUは各切削平面毎に、各ループの切削開始位
置及び終了位置をループ生成順に順次結んで等高線加工
全体の工具移動経路を生成し、ステツプSP26に移つて当
該処理手順を終了する。
(G5−1)ループの検出処理 ところでこのように生成した工具経路において、ダウ
ンカツトになるように工具の移動方向を設定することが
できれば、過切削を有効に回避することができる。
このためこの実施例においては、上述のステツプSP23
において否定結果を得られた場合、時計回りにループ検
出処理を実行した後、検出順次に工具の移動方向を仮設
定する。
さらに検出したループ沿いにグリツドポイントを検出
し、当該検出結果に基づいて当該ループにおけるエンド
ミルの移動方向を設定し直すことにより、必要に応じて
工具の移動方向を切り換える。
すなわち第29図に示すように、周囲を切削して中央付
近に凸部を形成する場合、金型の周囲からエンドミルを
進入させることができ、時計回りで回転するエンドミル
においては、矢印で示すように時計回りで工具を移動さ
せれば、ダウンカツトで等高線加工することができる。
従つて、隣接する輪郭点を検索する際に、工具移動方
向に向かつて時計回りで順次輪郭点を検索すれば、ルー
プ始点STにおいて上方向に移動するように経路を形成し
得、時計回りの移動経路を生成することができる。
すなわちステツプSP23において否定結果が得られた場
合、工具移動方向に向かつて時計回りで順次輪郭点を検
出して工具移動経路を生成すれば、ダウンカツトで等高
線加工することができる。
また、検出したループ沿いにグリツドポイントを検出
し、当該検出結果に基づいて当該ループにおけるエンド
ミルの移動方向を設定し直すことにより、溝状の部分、
島状の部分が複雑に組み合されている場合でも、全体と
してダウンカツトの部分がアンダーカツトの部分よりも
多くなるように工具の移動方向を設定することができ
る。
同様に、上述のステツプSP23において肯定結果が得ら
れた場合、この実施例においては反時計回りにループ検
出処理を実行した後、検出したループ沿いにグリツドポ
イントを検出し、当該検出結果に基づいて当該ループに
おけるエンドミルの移動方向を設定する。
すなわち第30図に示すように、周囲を削り残す場合、
エンドミル進入用の穴加工が必要になり、時計回りで回
転するエンドミルにおいては、この場合矢印で示すよう
に反時計回りで工具を移動させれば、ダウンカツトで等
高線加工することができる。
従つて隣接する輪郭点を検索する際に、工具移動方向
に向かつて反時計回りで順次輪郭点を検索すれば、2つ
に分岐する輪郭点Bに続いて右方向に移動するように経
路を形成し得、反時計回りで移動経路を生成することが
できる。
すなわちステツプSP23において肯定結果が得られた場
合、工具移動方向に向かつて反時計回りで順次輪郭点を
検出して工具移動経路を生成すれば、ダウンカツトで等
高線加工することができる。
さらに検出したループ沿いにグリツドポイントを検出
し、当該検出結果に基づいて当該ループにおけるエンド
ミルの移動方向を設定し直すことにより、溝状の部分、
島状の部分が複雑に組み合わされている場合でも、全体
としてダウンカツトの部分がアンダーカツトの部分より
多くなるように工具の移動方向を設定することができ
る。
これに対してステツプSP19において肯定結果が得られ
た場合、時計回りにループ検出処理を実行した後、検出
したループ沿いのグリツドポイントを検出し、当該検出
結果に基づいて当該ループにおけるエンドミルの移動方
向を設定する。
すなわちエツジ上にループ始点STが検出される場合
は、第31図に示すようにアプローチ点P0からループ始点
STに向かう方向に対して右側を削り残す場合と、第32図
に示すようにこれとは逆に左側を削り出す場合、さらに
第33図に示すように、溝状に加工した後、周囲を削り残
す場合とがある。
従つて右側を削り残す場合は、時計回りでループLOOP
10上を移動させてダウカツトし得るのに対し、左側を削
り残す場合及び溝状に加工した後周囲に削り残す場合
は、反時計回りでループLOOP11及びLOOP12上を移動させ
てダウンカツトし得る。
ところがエツジ上にループ始点STが検出されただけで
は、第31図〜第33図の何れの場合に相当するか判断する
ことができない。
従つて、ステツプSP19において肯定結果が得られた場
合は、工具移動方向に向かつて時計回りで順次輪郭点を
検出して工具移動経路を生成した後、ダウンカツトにな
るように移動方向を切り換える。
(G5−1−2)時計回りのループ検出処理 すなわち第34図に示すように、時計回りのループ検出
処理において、CPUは、ステツプSP30からステツプSP31
に移り、ここで時計回りに順次輪郭点を探索する。
この探索は、第35図に示すように、始めにアプローチ
点P0からループ始点STに向かう向きを基準にして、ルー
プ始点STの左側に隣接する輪郭点Paを検索した後、続い
てループ始点STの前方に隣接する輪郭点Pb、ループ始点
STの右側に隣接する輪郭点Pcを検索する。
ここでループ始点STに隣接する輪郭点が検索される
と、当該輪郭点を検索対象から除外する。
さらに続いて、ループ始点から検索された輪郭点に向
かう方向を基準にして、左側に隣接する輪郭点Pa、前方
に隣接する輪郭点Pb,右側に隣接する輪郭点Pcを順次検
索する。
さらに続いて輪郭点が検索されると、検索対象から除
外した後、検索された輪郭点に向かう方向を基準にし
て、左側、前方、右側に隣接する輪郭点を順次検索し、
隣接する輪郭点が検索し得なくなるまで、当該検索を繰
り返す。
これにより輪郭点CT1のX方向に輪郭点CT2が検索され
た場合、CPUはY方向に隣接する輪郭点が存在するか否
か検索した後、続いてX方向に隣接する輪郭点が存在す
るか否か検索し、続いてY方向負側に隣接する輪郭点が
存在するか否か検索する。
これに対して第36図に示すように、輪郭点CT1のY方
向に輪郭CT2が検索された場合、CPUはX方向負側に隣接
する輪郭点が存在するか否か検索した後、続いてY方向
に隣接する輪郭点、X方向に隣接する輪郭点を検索す
る。
さらに第37図に示すように、輪郭点CT1のX方向負側
に輪郭CT2が検索された場合、CPUは順次Y方向負側、X
方向負側、Y方向に隣接する輪郭点を検索するのに対
し、第38図に示すように輪郭点CT1のY方向負側に輪郭
点CT2が検索された場合、順次X方向、Y方向負側、X
方向負側に隣接する輪郭点を検索する。
これより第24図及び第26図について上述したように、
順次輪郭点を検索してループを生成する。
このとき各輪郭点は、グリツドポイント及び切削平面
との比較結果に基づいて生成れたモデルの外形輪郭を表
す点でなることにより、隣接する輪郭点を結んでループ
を生成すれば、等高線加工の工具経路を生成することが
できる。
すなわち第26図について上述したような円筒形状のモ
デルにおいては、当該モデルの断面外形に沿つて順次輪
郭点を検出し得、当該モデル外周の工具経路を生成する
ことができる。
これに対して第24図について上述したようなモデルに
おいては、ループ始点ST1から輪郭点CT8まで、当該モデ
ル外周の工具経路を生成することができる。
さらにCPUは、輪郭点を検索する際、第39図に示すよ
うに1つの輪郭点CT2に未検索の輪郭点CT3、CT4が複数
隣接するとき、検索順序の最も若い輪郭点CT3を選択し
て続く輪郭点を検索すると共に、選択されなかつた輪郭
点CT4を分岐先点BKとして登録する。
さらにこのよう1つの輪郭点CT2に未探索の輪郭点C
T3、CT4が複数隣接するとき、CPUは、検索結果を隣接点
CT1、CT2、CT4、CT2、CT3の順序で登録し、これにより
輪郭点CT2から一旦分岐先点CT4に移動した後、当該分岐
先点CT4で折り返して輪郭点CT3に移るようにループを形
成する。
さらにCPUは、当該ステツプSP31において、始めにア
ツプカツトカウンタ及びダウンカツトカウンタの値IL及
びIRを値0に更新した後、輪郭点登録のたびに当該アツ
プカツトカウンタ又はダウンカツトカウンタを更新す
る。
すなわち輪郭点CT1から輪郭点CT2が検索されると(第
35図〜第38図)、補助データを検索し、当該輪郭点CT1
から輪郭点CT2に向かう方向を基準にして輪郭点CT2の左
右のグリツドポイントが切削平面S1以上か否か判断す
る。
ここで右側のグリツドポイントが切削平面S1以上のと
き、ダウンカツトカウンタの値IRを値1だけインクリメ
ントする。
これに対して左側のグリツドポイントが切削平面S1以
上のとき、アツプカツトカウンタの値ILを値1だけイン
クリメントする。
これによりCPUは、隣接点CT1、CT2、CT4、CT2、CT3
順序で順次輪郭点を登録する場合(第39図)、輪郭点CT
2、CT3、CT4の登録の際、ダウンカツトカウンタの値IR
をそれぞれ値1づつ加算するのに対し、輪郭点CT4の登
録の際、アツプカツトカウンタの値ILを値1だけ加算す
る。
かくしてCPUにおいては、隣接した未検索の隣接点を
検索し得なくなると、輪郭点の検索を終了してステツプ
SP32に移る。
ここでCPUは、ステツプSP31における輪郭点の検索処
理が分岐先点から始まるものか否か判断する。
この場合ループ始点からの検索を開始したことにより
否定結果が得られ、CPUは、ステツプSP33に移り、検索
したループ始点ST1についてループが成立したか否か判
断する。
ここで検索し得なくなつた最後の輪郭点CT8がモデル
最外周の輪郭点の場合(第24図)、CPUは、当該輪郭点C
T8を終点に設定してループ始点ST1から始まるループが
成立したと判断し、ステツプSP34に移る。
これによりループ始点ST1(第24図)から始まり終点C
T8に至るループLOOP1を生成することができ、当該処理
を繰り返せば順次ループLOOP2、LOOP3、LOOP4を生成す
ることができる。
これに対して検索し得なくなつた最後の輪郭点が分岐
先点BK1、BK2と一致するとき(第26図)、CPUは当該輪
郭点を終点に設定してアプローチ点P0及びループ始点ST
3から始まるループLOOP5及びLOOP6が成立したと判断
し、ステツプSP34に移る。
これにより第40図に示すように、エツジ上にループ始
点ST1を設定し得ず、かつ溝状に切削加工とした後中央
部分を削り取る場合、アプローチ点P0から始まり、ルー
プ始点ST1(CT1)、輪郭点CT2、CT3、CT4、CT5、CT6、C
T5、……、CT31、終点CT6の順路でループLOOP14を生成
することができる。
これに対して第41図に示すように、エツジ上にループ
始点ST1を設定し得ず、かつ周囲を削り取るように切削
加工する場合は、アプローチ点P0から始まり、ループ始
点CT1、輪郭点CT2、CT1、CT3、CT4、……、CT7、CT8、C
T9、CT8、CT10、……、CT15、CT16、CT17、CT16、C
T18、……、CT22、CT23、CT24、CT23、CT25、CT37、終
点CT2の順路でループLOOP15を生成することができる。
ところでループLOOP1において、アツプカツトカウン
タの値ILが順次加算されてループが生成されるのに対
し、ループLOOP2、LOOP3、LOOP4においては、ダウンカ
ツトカウンタの値IRが順次加算されてループが生成され
る。
これに対してLOOP14においては、ダウンカツトカウン
タ及びアツプカツトカウンタの値IR及びILが値が、それ
ぞれ値4及び29まで更新されるのに対し、LOOP15におい
ては、ダウンカツトカウンタ及びアツプカツトカウンタ
の値IR及びILが、それぞれ値37及び5まで更新される。
これによりCPUは、ステップSP34において、ダウンカ
ツトカウンタ及びアツプカツトカウンタの値IR及びILの
比較結果を得、ここでアツプカツトカウンタの値ILがダ
ウンカツトカウンタの値IRより小さいとき、検索された
ループについて登録された順序で順次工具移動経路を生
成する。
これに対して、アツプカツトカウンタの値ILがダウン
カツトカウンタの値IRより大きいとき、CPUは登録順序
を逆転することにより、生成したループの向きを切り換
えて工具移動経路を生成する。
すなわちモデルのエツジから始まりエツジで終わるル
ープLOOP1(第24図)においては、終点CT8からモデルの
周囲に距離R+αだけ離れた点にアプローチ点P0を設定
し直すと共に、それまでのループ始点ST1を終点に設定
し、アプローチ点P0から輪郭点CT8、終点ST1に向かうよ
うに工具経路を生成する。
これに対してアツプカツトカウンタの値ILがダウンカ
ツトカウンタの値IRより大きく、かつループLOOP14が分
岐先点で終了する場合(第40図)、CPUは分岐先点CT5
から検索順序とは逆に経路を生成し、この場合アプロー
チ点P0から始まり、ループ始点ST1(CT1)、輪郭点C
T2、CT3、CT4、CT5、CT6、CT32、CT31、……、CT7、終
点CT5の順路(矢印で示す向き)で工具移動経路を生成
する。
これに対してループLOOP2、LOOP3、LOOP4(第24図)
及びループLOOP15(第41図)においては、それぞれアプ
ローチ点P0から始まる工具経路を生成する。
これによりダウンカツトになるように工具移動経路を
生成し得、過切削を有効に回避することができる。
続いてCPUは、ステツプSP35に移り、検出したループ
について、終点以外で分岐先点が登録されているか否か
判断し、ここで否定結果が得られると、ステツプSP36に
移つて当該処理手順を終了する。
これにより第24図及び第40図について上述したような
モデルにおいては、ステップSP30−SP31−SP32−SP33−
SP34−SP35−SP36の処理手順を繰り返し、順次ループLO
OP1、LOOP2、LOOP3、LOOP4、LOOP14について工具移動経
路を生成することができる。
これに対して第41図について上述したようなモデルに
おいては、ループLOOP15について、分岐先点CT9、C
T17、CT24が登録されていることにより(分岐先点CT2
おいては、終点に設定されることにより、登録から除外
される)、ステツプSP35において肯定結果が得られ、CP
UはステツプSP37に移る。
ここでCPUは、登録した分岐先点から、当該ループLOO
P15に沿つて逆回りで、終点CT2に最も近い分岐先点CT24
を検出した後、ステツプSP38に移り、当該分岐先点CT24
に隣接した未検索の輪郭点が存在するか否か判断する。
ここでループLOOP15によって、分岐先点CT24で隣接す
る未検索の輪郭点CT39が検出されることにより、肯定結
果を得られ、CPUはステツプSP31に戻る。
これによりCPUは、アツプカツトカウンタ及びダウン
カツトカウンタを値0に設定した後、分岐先点CT24から
隣接する未検索の輪郭点を順次検索すると共に、分岐先
点が存在する場合は、当該分岐先点を登録し、アツプカ
ツトカウンタ及びダウンカツトカウンタの値IL及びIRを
更新する。
さらに輪郭点を検出し得なくなると、ステツプSP32に
移り、分岐先点からの検索か否か判断し、ここで肯定結
果が得られることにより、直接ステツプSP34に移る。
ここでCPUは、当該分岐先点CTから始まつた検索処理
が、すでに検索済みの輪郭点で終了するとき分岐先点CT
24から当該輪郭点までの経路について、アツプカツトカ
ウンタ及びダウンカツトカウンタの値IL及びIRに基づい
て、当該経路がダウンカツトになるように工具経路を設
定した後、ステツプSP35に移る。
かくして分岐先点からの経路についても、ループの場
合と同様にしてダウンカツトになるように工具経路を生
成することができる。
これに対して分岐先点CT24から始まる検索処理が未検
索の輪郭点で終了するとき、登録順に分岐先点CT24から
の工具移動経路を生成する。
続いてCPUは、ステツプSP35に移り、ここでループLOO
P15においては、肯定結果が得られることにより、ステ
ップSP37に移り続く分岐先点CT17を検出する。
続いてCPUはステツプSP38に移り、当該分岐先点CT17
に隣接する未検索の輪郭点が存在するか否か判断し、こ
の場合否定結果が得られることにより、ステップSP35に
戻る。
かくしてCPUにおいては、ステツプSP35−SP37−SP38
−SP31−SP32−SP34−SP35又はステツプSP35−SP37−SP
38−SP35の処理を繰り返すことにより、検出したループ
について、順次分岐先点から隣接する輪郭点を検索し、
ダウンカツトになるように工具移動経路を生成して当該
処理手順を終了する。
これに対して第42図に示すように、アプローチ点P0
らループ始点ST1に向かう方向に対して左側を削り残す
場合、CPUはアプローチ点P0から始まり、ループ始点ST1
(CT1)、輪郭点CT2、CT3、CT4、……、CT7、CT8まで検
索した後、輪郭点CT10を検索して輪郭点CT9を分岐先点
として登録する。
この場合、続いて輪郭点CT10から隣接する未検索の輪
郭点を検索し得なくなり、CPUは輪郭点CT10でステツプS
P31からステツプSP32に移る。
ここで否定結果が得られることにより、CPUはステツ
プSP33に移り、ループが成立するか否か判断し、この場
合否定結果が得られることにより、ステツプSP39に移
る。
ここでCPUは、輪郭点CT10から直前に登録した分岐先
点BK(CT9)まで輪郭点を逆戻りし(以下バツクトラツ
クと呼ぶ)、ステツプSP40に移つてバツクトラツクした
輪郭点の数が20点以下か否か判断する。
ここで肯定結果が得られると、CPUはステツプSP31に
戻り、この場合アツプカツトカウンタ及びダウンカツト
カウンタを初期化することなく、当該分岐先点BK(C
T9)から輪郭点の検索を再開することにより、ループ始
点STから始まる検索処理を続行する。
これによりCPUにおいては、ステツプSP33−SP39−SP4
0−SP31−SP32−SP33の処理を繰り返すことにより、ル
ープ始点ST1(CT1)、輪郭点CT2、CT3、CT4、……、C
T8、CT10、CT8、CT9、CT11、……、CT13、CT14、CT16
CT17、CT18、CT17、CT16、CT14、CT15、……CT21、終点
CT22の順序でループLOOP16を生成する。
このときアツプカツトカウンタ及びダウンカツトカウ
ンタの値IL及びIRが、それぞれ値23及び5まで更新され
ることにより、CPUは、ステツプSP34において、終点CT
22側にアプローチ点P0を設定し直すと共に、ループLOOP
16生成の順序とは逆向きに工具移動経路を生成して当該
処理手順を終了する。
かくしてアプローチ点P0からループ始点STに向かう方
向に対して左側を削り残す場合でも、ダウンカツトにな
るように、工具移動経路を切り換えて生成することがで
きる。
ところでステツプSP40において、20点のバツクトラツ
ク範囲で、隣接した輪郭点を検出することができない場
合、CPUはステツプSP41に移る。
ここでCPUは、バツクトラツクを解除して、ステツプS
P37に移り、これにより輪郭点を検索し得なくなつた輪
郭点から直前に登録した分岐先点に飛んで輪郭点の検索
を再開する。
すなわち、実際の等高線加工においては、短い溝を数
多く形成するように、工具を細かく移動させなければな
らない場合が多い。
このような短い溝においては、工具の移動距離が短い
ことにより、バツクトラツクさせて荒加工すれば、一旦
フラツトエンドミルを引き上げて切削加工を中断する場
合に比して、全体の荒加工時間を短縮することができ
る。
これに対して溝が長い場合は、フラツトエンドミルを
引き上げて切削加工を中断した後、フラツトエンドミル
を次の切削開始位置まで高速で移動させた方が、全体と
して加工時間を短縮することができる。
従つてこの実施例のように、20点の範囲で輪郭点を検
索し、当該検索結果に基づいてバツクトラツクさせて荒
加工すれば、溝状の部分長さに応じて工具の移動を切り
換え得、この分全体として荒加工全体に要する時間を短
くすることができる。
かくして、穴加工することなく切削加工することがで
きる場合について、ループごとにダウンカツトの向きに
等高線加工の工具経路を生成することができる。
このとき各ループにおいては、モデルの形状を表現す
る分割点を基準にして過切削しないようにグリツドポイ
ントを生成し、当該グリツドポイントを基準にして工具
経路を生成したことにより、過切削を未然に防止して等
高線加工することができる。
さらにこのとき、分割点を用いてモデルの形状を表現
したことにより、実用上十分な精度で、短時間で工具経
路を生成することができる。
(G5−1−2)反時計回りのループ検出 これに対して反時計回りのループ検出において、CPU
は第43図に示す処理手順を実行してループを検出する。
すなわちCPUは、ステツプSP45からステツプSP46に移
り、ここでは反時計回りで順次輪郭点を探索する。
この探索は、第44図に示すように、始めにアプローチ
点P0からループ始点STに向かう向きを基準にしてループ
始点STの右側に隣接する輪郭点Paを検索した後、続いて
ループ始点STの前方の隣接する輪郭点Pb、ループ始点ST
の左側に隣接する輪郭点Pcを検索する。
ここでループ始点STに隣接する輪郭点が検索される
と、当該輪郭点を検索対象から除外し、ループ始点から
当該輪郭点に向かう方向を基準にして、順次右側に隣接
する輪郭点Pa、前方に隣接する輪郭点Pb、左側に隣接す
る輪郭点Pcを検索する。
さらに続いて輪郭点が検索されると、検索対象から除
外した後、検索された輪郭点に向かう方向を基準にし
て、順次右側、前方、左側に隣接する輪郭点を順次検索
し、隣接する輪郭点が検索し得なくなるまで、当該検索
を繰り返す。
これにより輪郭点CT1のX方向に輪郭点CT2が検索され
た場合、順次Y方向負側、X方向、Y方向に隣接する輪
郭点を検索する。
これに対して第45図に示すように、輪郭点CT1のY方
向に輪郭点CT2が検索された場合、順次X方向、Y方
向、X方向負側に隣接する輪郭点を検索する。
さらに第46図に示すように、輪郭CT1のX方向負側に
輪郭点CT2が検索された場合、順次Y方向、X方向負
側、Y方向負側に隣接する輪郭点を検索するのに対し、
第47図に示すように輪郭点CT1のY方向負側に輪郭点CT2
が検索された場合、順次X方向負側、Y方向負側、X方
向に隣接される輪郭点を検索する。
これより時計回りのループ検出処理と逆回りで順次輪
郭点を検索してループを生成する。
これにより第26図について上述したようなモデルにお
いては、穴加工位置ST3から始まるループLOOP6を検出す
ることができる。
さらにCPUは、輪郭点を検索する際、時計回りのルー
プ検出処理の場合と同様に、アツプカツトカウンタ及び
ダウンカツトカウンタの値を順次更新すると共に、1つ
の輪郭点CT2に未検索の輪郭点CT3、CT4が複数隣接する
とき分岐先点BKとして登録する。
続いてCPUは、ステツプSP47に移り、輪郭点の検索処
理が分岐先点から始まるものか否か判断し、ここで否定
結果が得られると、ステツプSP48に移る。
ここでCPUは、時計回りのループ検出処理の場合と同
様にループが成立するか否か判断し、ここで肯定結果が
得られると、ステツプSP49に移る。
ここでCPUは、時計回りのループ検出処理の場合と同
様にダウンカツトカウンタ及びアツプカツトカウンタの
値IR及びILの比較結果を得、当該比較結果に基づいて順
次工具移動経路を設定する。
これにより穴加工して等高線加工する場合でも、ダウ
ンカツトになるように工具移動経路を生成し得、過切削
を有効に回避することができる。
続いてCPUは、ステツプSP50に移り、検出したループ
について、分岐先点が登録されているか否か判断し、こ
こで否定結果が得られると、ステツプSP51に移つて当該
処理手順を終了する。
これに対してステツプSP50において肯定結果が得られ
た場合、CPUはステツプSP52に移つて登録した分岐先点
に飛んだ後、ステツプSP53に移り、当該分岐先点に隣接
した未検索の輪郭点が存在するか否か判断する。
ここで肯定結果が得られると、CPUはステツプSP46に
戻り、当該分岐先点から輪郭点の検索処理を再開するの
に対し、否定結果が得られるとステツプSP50に戻り、続
く分岐先点を検出する。
このときCPUは、ステップ47において肯定結果が得ら
れると、直接ステツプSP49に移り、これによりループが
成立した後、当該ループの分岐先点から順次輪郭点を検
索し、当該ループについて等高線加工用の工具経路を生
成する。
これに対してステツプSP48において否定結果が得られ
ると、CPUはステツプSP54に移り、分岐先点までバツク
トラツクした後、ステツプSP55においてバツクトラツク
した輪郭点の数が20点以下か否か判断する。
ここでバツクトラツク数が20点以下の場合、ステツプ
SP46に戻つて輪郭点の検索処理を再開するのに対し、バ
ツクトラツク数が20点以上の場合、ステツプSP56に移つ
てバツクトラツクを解除した後、ステツプSPに移る。
これにより反時計回りのループ検出処理においても、
時計回りのループ検出処理の場合と同様にして順次工具
移動経路を生成し、ダウンカツトの移動経路を生成する
ことができる。
かくして切削平面S1について、ループごとに等高線加
工の工具経路を生成することができ、続いてCPUは、切
削平面S1全体について、等高線加工の工具経路を生成す
る。
すなわちCPUは、ループ生成順に順次各ループのアプ
ローチ点及び終点を結び、アプローチ点が生成されてい
ない場合はループ始点及び終点を結び、これにより切削
平面S1全体についての工具経路を生成する。
このとき各ループにおいては、モデルの形状を表現す
る分割点を基準にして過切削しないようにグリツドポイ
ントを生成し、当該グリツドポイントを基準をして工具
経路を生成したことにより、過切削を未然に防止して等
高線加工することができる。
さらにこのとき、分割点を用いてモデルの形状を表現
したことにより、実用上十分な精度で、短時間で工具経
路を生成することができる。
切削平面S1全体について等高線加工用の工具経路が生
成すると、CPUは、切削平面S2、S3、SEについて、第22
図の処理を実行し、これによって順次切削平面S2、S3、
SEについて、等高線加工工具経路を生成してステツプSP
16の処理を終了する。
(G3−3)加工データの生成 等高線加工工具経路が生成されると、CPUは、ステツ
プSP60に移り、ここで一次元加工及び等高線加工用の加
工データを作成する。
ここでCPUは、切削平面S1、S2、S3、SEの順に、順次
穴加工、等高線加工、1次元加工の加工順で繰り返す加
工データを作成する。
すなわち第48図に示すように、ステツプSP16で切削平
面S1についてドリリングポイントDPが設定された場合、
ドリリングポイントDPの座標データに、工具半径Pのド
リルを指定コマンド、切削平面S1のZ座標値、切削時度
のコマンド等を付加し、穴加工用のNCデータを作成す
る。
これにより当該NCデータに基づいて、工具半径Rのド
リルを所定の基準位置HPに設定した後、工具経路DK11に
沿つて移動させ、切削平面S1の深さでドリリングポイン
トDPに穴加工することができる。
続いてCPUは、ステツプSP16で切削平面S1について検
出された等高線加工工具経路の座標データに、工具半径
Rのフラツトエンドミルを指定するコマンド、切削平面
S1のZ座標値、切削速度のコマンド等を付加し、等高線
加工用のNCデータを作成する。
これにより第49図に示すように、当該NCデータに基づ
いて、工具経路DK12に沿つてフラツトエンドミルを移動
させることができ、切削平面S1全体の始点P0からループ
LOOP5のループ始点STまで切削加工した後、モデルの輪
郭に沿つてループLOOP5及びLOOP6を順次切削加工するこ
とができる。
このときCPUにおいては、フラツトエンドミルをルー
プLOOP5の終点PEからホームポジシヨンまで引き上げた
後、ループLOOP6の始点上方に移動させるまでの間、フ
ラツトエンドミルの移動速度を高速に切り換えるように
NCデータのコマンドを切り換え、これにより荒加工時間
を短縮する。
かくして第50図に示すように、当該NCデータに基づい
て、所定の金型をモデルの外形形状で等高線加工するこ
とができる。
続いてCPUは、ステツプSP15において検出された一次
元加工工具経路に基づいて、NCデータを作成する。
すなわち等高線加工の場合と同様に、一次元加工工具
経路の座標データに、工具半径Rのフラツトエンドミル
を指定するコマンド、モデルのZ座標値DMAX、切削速度
のコマンド等を付加して、NCデータを作成する。
これにより第51図に示するように、工具経路BK13に沿
つてフラツトエンドミルを移動させることができ、順次
段階的にY座標値を切り換えながら、X方向に余肉を取
り除くことができる。
このときCPUにおいては、モデルの最上面を切削加工
するように、フラツトエンドミルのZ座標値を設定し、
これにより切削平面S1と同時にモデルの最上面を切削加
工し、その分加工時間を短縮し得るようになされてい
る。
さらに、フラツトエンドミルを上方に移動させるとき
及び等高線加工の終了から当該一次元加工全体の始点P0
まで移動させるとき(破線で示す経路でなる)、フラツ
トエンドミルが高速度で移動するように移動速度のコマ
ンドを切り換え、これにより荒加工時間を短縮する。
かくして、このようにして生成された穴加工、等高線
加工、1次元切削加工のNCデータに基づいて、切削平面
S1より平面を荒加工することができる。
同様にCPUは、切削平面S2、S3、SEについて、順次穴
加工、等高線加工、1次元加工のNCデータを作成し、こ
れにより荒加工データを生成する。
このときCPUは、切削平面S1の次元切削加工において
は、同時にモデルの最上面を切削加工するのに対し、切
削平面S2、S3、SEの1次元加工においては、フラツトエ
ンドミルをホームポジションまで引き上げて高速度で移
動させ、これにより全体の加工時間を短縮するようなさ
れている。
これに対して、ステツプSP16でドリリングポイントが
検出されていない場合、穴加工用のNCデータを作成する
ことなく、作成平面順に等高線加工及び1次元加工用の
NCデータを作成する。
これにより第24図に示すようなモデルにおいては、各
切削平面について第52図及び第53図に示すような経路で
フラツトエンドミルを移動させるNCデータを生成し得、
かくして必要に応じて自動的に穴加工することができ
る。
これに対して第54図に示すように、うねつた曲面PLに
円板状の突起DS1、DS2、DS3が直立するモデルを用いた
実験によれば、196のパツチで生成した当該モデルに対
してフラツトエンドミルの工具半径Rを8〔mm〕、分割
点間の距離をR/3以下に設定し、第55図に示すように8
〔mm〕間隔で切削平面S1、S2、S3、S4を設定した。
さらにグリツドポイントを2.5〔mm〕に設定し、該当
モデル全体に40×32=1280点のグリツドポイントを設定
した。
この条件で第56図に示すように切削平面S1において
は、第2の突起DS2の輪郭点のうち、X及びY座標値が
最も小さく輪郭点STがループ始点に設定され、当該ルー
プ始点STに最も近いエツジ外部にアプローチ点P0が設定
される。
さらに当該ループ始点STから時計回りで順次輪郭点が
検索され、分岐先点BK1〜BK5が登録されると共に矢印a
〜gで示すようにループが形成される。
このときループ始点STから分岐先点BK1までの経路に
おいては、ダウンカツトカウンタの値がアツプカツトカ
ウンタの値より大きくなり、検出順序で工具移動経路を
生成して、ダウンカツトし得ることを確認することがで
きた。
これに対して分岐先点BK1でループが成立すると、続
いて分岐先点BK5から分岐先点BK3まで、第2及び第3の
突起DS2及びDS3の間をぬうように輪郭点が検索され、こ
の場合ダウンカツトカウンタの値がアツプカツトカウン
タの値より小さくなる。
従つて分岐先点BK5から分岐先点BK3までの経路におい
ては、矢印hで示すように、検索順序とは逆に工具移動
経路が生成され、ダウンカツトで加工することができ
た。
これに対して第57図に示すように、切削平面S2におい
ては、第1〜第3の突起DS1〜DS3の輪郭点のうち、エツ
ジ上に存在する第2及び第3の突起DS2及びDS3の輪郭点
から、Y座標値最大、X座標値最小の輪郭点ST1が第1
のループ始点として検出され、当該ループ始点ST1に最
も近いエツジ外部にアプローチ点P01が設定される。
さらに当該ループ始点ST1から時計回りで順次輪郭点
が検索され、分岐先点BK1〜BK5が登録されると共に矢印
a〜fで示すようにループが形成される。
このときループ始点ST1から分岐先点BK1までの経路に
おいては、ダウンカツトカウンタの値がアツプカツトカ
ウンタの値より大きくなり、検索順序で工具移動経路を
生成して、ダウンカツトすることができた。
これに対して分岐先点BK1でループが成立すると、続
いて分岐先点BK5から分岐先点BK3まで、第2及び第3の
突起DS2及びDS3の間をぬうように輪郭点が検索され、こ
の場合ダウンカツトカウンタの値がアツプカツトカウン
タの値より小さくなることにより、矢印gで示すよう
に、検索順序とは逆に工具移動経路が生成され、ダウン
カツトで加工することができた。
このときエツジ上に存在する輪郭点が全て検索される
ことから、続く輪郭点の検索処理においては、第1の突
起DS1の輪郭点のうち、X及びY座標値が最も小さい輪
郭点ST2がループ始点に設定され、当該ループ始点ST2
アプローチ点P02が生成される。
さらに当該ループ始点ST2から時計回りで順次輪郭点
が検索され、分岐先点BK6が登録されると共に矢印i〜
kで示すようにループが形成され、当該ループも同様に
してダウンカツトの工具経路を生成することができた。
これに対して第58図に示すように、切削平面S3におい
ては、エツジ上に存在する第2及び第3の突起DS2及びD
S3の輪郭点から、Y座標値最大、X座標値最小の輪郭点
ST1が第1のループ始点として検出され、当該ループ始
点ST1にアプローチ点P01が設定される。
なお、この場合突起DS2においては、Y方向最外周が
エツジ近傍にまで延長することにより、突起DS1及びDS2
側の少く内側に入つた部分にのみエツジ上に輪郭点が生
成されている。
さらに当該ループ始点ST1から時計回りで順次輪郭点
が検索され、この場合第1及び第2の突起DS1及びDS2の
間をぬうように輪郭点が検索され、分岐先点BK1〜BK19
が登録されると共に終点PEでループが成立する。
このとき当該ループにおいては、ダウンカツトカウン
タの値がアツプカツトの値より小さくなり、この場合終
点PE側ループ始点ST1N及びアプローチ点P0Nが再設定さ
れる。
これにより矢印aで示すように、検索順序とは逆に工
具移動経路が生成され、ダウンカツトの工具経路を生成
することができた。
続いて分岐先点BK19から分岐先点BK1まで輪郭点が検
索され、当該経路においてはダウンカツトカウンタの値
がアツプカツトカウンタの値より大きくなり、当該経路
においては矢印b及びcで示すように、検出順次でダウ
ンカツトの工具移動経路が形成される。
さらに残りのエツジ上に存在する輪郭点からY座標値
最大、X座標値最小の輪郭点ST2が第2のループ始点と
して検出され、当該ループ始点ST2のアプローチ点P02
設定される。
さらに当該ループ始点ST2から時計回りで順次輪郭点
が検索され、この場合矢印d〜gで示す順序で順次輪郭
点が検索され、かくして分岐先点BK20〜BK23を登録する
と共に、当該ループも同様にしてダウンカツトで工具経
路を生成することができた。
さらに続く分岐先点BK23から分岐先点BK20までの検索
においては、ダウンカツトカウンタの値がアツプカツト
カウンタの値より小さくなることにより、この場合矢印
hで示すように検索順序とは逆に工具移動経路が生成さ
れ、ダウンカツトの工具経路を生成することができた。
これに対して第59図に示すように、切削平面S4におい
ては、突起DS1及びDS3の輪郭点のうち、エツジ上に存在
するY座標値最大、X座標値最小の輪郭点ST1で第1の
ループ始点として検出され、当該ループ始点ST1にアプ
ローチ点P01が設定される。
さらに当該ループ始点ST1から時計回りで順次輪郭点
が検索され、矢印a及びbで示すように終点PE1までの
工具移動経路が生成する。
さらにこのとき登録された分岐先点BK3から終点PE2
での輪郭点が検索され、この場合終点PE2をループ始点
に設定し直し、矢印cで示すようにダウンカツトの向き
に工具移動経路が生成される。
続いて分岐先点BS4から分岐先点BK1まで、矢印d及び
eで示すように、ダウンカツトの工具経路が生成され、
かくして形状の複雑なモデルにおいても、過切削を有効
に回避して等高線加工し得ることを確認することができ
た。
かくしてCPUにおいては、加工データDTCLの作成が完
了すると、ステツプSP61に移り、当該処理手順を終了し
た後、オペレータの操作に応動して加工データをフロツ
ピデイスク15に格納している。
これによりNCミーリングマシン14においては、当該加
工データDTCLに基づいて、金型を荒加工することがで
き、続いて仕上げ加工することにより、過切削を有効に
回避して、全体として短い加工時間で形状データDTS
表される製品の金型を作成することができる。
(G6)実施例の効果 以上の構成によれば、モデルの形状を表す複数の分割
点から工具半径に応じた格子状のグリツドポイントを生
成し、当該グリツドポイント及び切削平面の座標値を比
較して等高線加工用の荒加工データを生成する際に、生
成した経路に沿つてグリツドポイントを検索し、当該検
索結果に基づいてダウンカツトになるように工具移動経
路を生成したことにより、過切削を有効に回避して等高
線加工用の荒加工データを生成することができる。
(G7)他の実施例 なお上述の実施例においては、分割点の最大距離RK
工具半径Rの1/3に設定した場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、例えば工具半径Rの1/2に設定し
てもよい。
この場合、(9)式の補正値ΔRを、次式 の値に設定すればよい。
さらに上述の実施例においては、ダウンカツトになる
ように工具移動経路を生成する場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、アツプカツトになるように工具
移動経路を生成してもよい。
すなわち、例えば実際に加工する工具に比して加工上
の工具半径を大きく設定することにより、アツプカツト
の過切削を防止するようにしてもよく、要はダウンカツ
ト及びアツプカツトの混在を防止することにより、その
分過切削を防止して効率よく荒加工することができる。
さらに上述の実施例においては、切削平面S1の1次元
加工で同時にモデル最上面を切削する場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、別途モデル最上面を切削
するようにしてもよい。
さらに上述の実施例においては、X座標値が最小値の
輪郭点の中から、Y座標値が最小値の輪郭点をループ始
点に設定する場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、必要に応じて例えばY座標値が最小値の輪郭点か
らX座標値が最小値の輪郭点をループ始点に設定するよ
うにしてもよい。
さらに上述の実施例においては、X方向に1次元加工
する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必
要応じてY方向に1次元加工するようにしてもよい。
さらに上述の実施例においては、フラツトエンドミル
で荒加工する場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、ボールエンドミルを用いる場合等広く適用するこ
とができる。
さらに上述の実施例においては、3次のベジエ式で表
される自由曲面形状のモデルを荒加工する場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、クーンズ式(COON
S)、フーガソン式(FERGUSON)等で表される自由曲面
形状のモデルを荒加工する場合、さらに自由曲面形状の
モデルに限らず、種々の形状データで表されるモデルを
荒加工する場合に広く適用することができる。
このとき本発明においては、モデルの形状を分割点で
表現したことにより、各パツチが滑らかに接続されてい
ない場合においても、簡易かつ確実に荒加工用の加工デ
ータを生成することができる。
さらに上述の実施例においては、金型を荒加工する場
合について述べたが、本発明は金型を荒加工する場合に
限らず、例えば試作品を作成する場合の荒加工等に広く
適用することができる。
H発明の効果 上述のように本発明によれば、加工目標の形状を表す
分割点に基づいてグリツドポイントを生成し、当該グリ
ツドポイントに基づいて等高線荒加工用の加工データを
生成する際に、生成した経路沿いのグリツドポイントで
なる輪郭点を検出し、当該検出結果に基づいて生成した
経路の向きを設定することにより、エンドミルの切削処
理を所望の通り、アツプカツト又はダウンカツトに設定
でき、これにより、確実に過切削することなく荒加工し
得る荒加工データ作成方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるCAD/CAMシステムを示
すブロツク図、第2図はその動作の説明に供するフロー
チヤート、第3図はグリツドポイントの作成処理の説明
に供するフローチヤート、第4図は分割点作成の説明に
供する略線図、第5図は工具半径の補正の説明に供する
略線図、第6図及び第7図はパツチの抽出の説明に供す
る略線図、第8図は分割点の抽出の説明に供する略線
図、第9図はZ座標値の補正の説明に供する略線図、第
10図はグリツドポイント設定の説明に供する略線図、第
11図は切削平面の設定の説明に供する略線図、第12図及
び第13図は輪郭点設定の説明に供する略線図、第14図は
1次元加工の説明に供する略線図、第15図は始点及び終
点の再設定の説明に供する略線図、第16図〜第21図は始
点及び終点間の工具経路生成の説明に供する略線図、第
22図は等高線加工工具経路の生成の説明に供するフロー
チヤート、第23図〜第26図はループ始点検出の説明に供
する略線図、第27図及び第28図は穴加工位置設定の説明
に供する略線図、第29図〜第33図はループ検出処理の説
明に供する略線図、第34図はそのフローチヤート、第35
図〜第38図は時計回りの輪郭点検索の説明に供する略線
図、第39図は分岐先点の登録の説明に供する略線図、第
40図〜第42図はその結果検出されるループの説明に供す
る略線図、第43図は反時計回りのループ検出処理の説明
に供するフローチヤート、第44図〜第47図はその説明に
供する略線図、第48図〜第53図は生成された工具移動経
路を示す略線図、第54図は他のモデルを示す略線図、第
55図はその切削平面を示す略線図、第56図〜第59図はそ
の各切削平面における工具移動経路を示す略線図、第60
図は自由曲面の説明に供する略線図、第61図は等高線加
工の説明に供する略線図、第62図〜64図は過切削の説明
に供する略線図である。 10……CAD/CAMシステム、12……自由曲面作成装置、13
……工具経路作成装置、14……NCミーリングマシン、DK
11、DK12、DK13……工具経路、S(u,v)……パツチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−177945(JP,A) 特開 昭63−250709(JP,A) 特開 昭63−4304(JP,A) 特開 平4−23008(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/4093

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】XY平面について所定のピツチ間隔で格子状
    に位置決めされた格子点を通りかつ上記各格子点ごとに
    加工目標との関係で決まるZ方向の高さ位置を工具の移
    動点として、複数のパツチからなる所定の形状データで
    表される形状を上記加工目標にしてエンドミルで荒加工
    する際に、上記形状データに基づいて、上記エンドミル
    の移動経路を表す加工データを、コンピユータを利用し
    た工具経路作成装置の中央処理装置による演算処理によ
    つて生成する荒加工データ作成方法であつて、 上記複数のパツチ内において、上記形状データを所定の
    ピツチ間隔で抽出することにより、上記形状の概略形状
    を表す複数の分割点のデータを生成し、 上記エンドミルが上記各格子点位置に移動した状態にお
    いて、上記エンドミルの工具半径内に位置する上記複数
    の分割点のZ座標値のうちから最大値を選定し、当該最
    大値の分割点に対して過切削を生じないような上記エン
    ドミルの工具中心のZ座標値を決定すると共に、上記各
    格子点のX及びY座標値並びに決定したZ座標値をもつ
    データをグリツドポイントのデータとして生成し、 切削平面のZ座標値及び上記グリツドポイントのZ座標
    値の比較結果に基づいて、上記切削平面で切断される上
    記形状の輪郭位置に対応する上記グリツドポイントの位
    置及び当該グリツドポイントから見た上記形状の削り残
    し位置を表す複数の輪郭点のデータを生成し、 上記グリツドポイントに基づいて、上記切削平面におい
    て上記加工目標の周囲から切削加工することができる上
    記輪郭点を順次検出すると共に、当該検出された輪郭点
    を順次結んだ経路を移動経路とし生成し、 上記エンドミルが上記移動経路を一方向に移動したと
    き、上記各輪郭点における上記エンドミルの切削条件が
    アツプカツトになるか、又はダウンカツトになるかを検
    索し、 上記検索結果に基づいて、上記エンドミルが上記移動経
    路を通過するときの上記エンドミルの切削条件が所望の
    切削条件と一致するような移動方向に上記輪郭点を配列
    させてなるデータを上記加工データとして生成する ことを特徴とする荒加工データ作成方法。
  2. 【請求項2】上記所定の形状データのエツジ上に上記移
    動経路の始点となる上記輪郭点が存在するとき、上記エ
    ンドミルの切削条件が上記所定の切削条件とほぼ一致す
    るような、時計回り又は反時計回りの一方でなる第1の
    移動方向に上記エンドミルを移動させ、 上記エツジ以外の位置に上記移動経路の始点となる他の
    上記輪郭点が存在し、かつ当該他の輪郭点がドリリング
    が必要な凹部にあるとき、上記エンドミルの移動方向
    を、時計回り又は反時計回りの他方でなる第2の移動方
    向に設定する ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の荒加工
    データ作成方法。
  3. 【請求項3】上記移動経路について、上記エンドミルが
    上記一方向に移動したとき、上記各輪郭点における上記
    エンドミルの切削条件がアツプカツト又はダウンカツト
    になる上記輪郭点の数をカウントし、上記アツプカツト
    カウント数及びダウンカツトカウント数のうち大きいカ
    ウント数に対応する切削条件を上記一方向に移動したと
    きの上記エンドミルの切削条件を判断する ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の荒加工
    データ作成方法。
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