JP3018295B2 - セルロース繊維質凝結体およびその製造方法 - Google Patents

セルロース繊維質凝結体およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はセルロース繊維質凝結体(aggregate),特
に輕質木材の部片の凝結体、およびその製法に関するも
のである。
本明細書に使用された用語“輕質木材”および”重質
木材”はそれぞれ比較的低密度の木材、および比較的高
密度の木材を意味する。これらの用語は“軟質木材”お
よび“硬質木材”と同じ意味の用語ではない。当業者に
は明らかなように軟質木材は針葉樹を意味し、硬質木材
は落葉樹を意味する。
従来の技術 固体木材加工品は、昔から木を切って加工することに
よって作られ、たとえば、木をのこぎりで所定の寸法に
切って、種々の寸法の正方形または長方形の木材が作ら
れてきた。したがって、最終生成物の物理的および機械
的性質は出発原料の該性質と実質的に同じである。経済
上および技術上の立場からみて、木の加工操作は、直径
が最低20cmの木の部片を用いて行うことが必要である。
チーク材やマホガニ材のごとき比較的高密度の重質木
材の場合には、これらは良好な物理的および機械的性質
を有するために商業的価値が最も高く、かつ需要も多
い。しかしながらこれらの木は一般に生長速度が非常に
遅く、所定の寸法に生長するまでに長年月を要する。一
方、比較的低密度の輕質木材の多くは、前記の硬質木材
の場合よりも生長速度が高いけれども、機械的性質がか
なり悪く、したがって用途が限られており、商業的価値
の低い製品としての需要があるだけである。
特に、輕質木材等は水分を吸収する傾向があり、これ
によって膨潤/収縮し、機械的強度が低下するので、該
木材は屋外等の用途には不適当であり、その利用分野が
狭く制限されている。この問題は、多くの重質木材には
起らず、表面装飾材、庭の建造物および他の屋外用建材
として使用されている。生長速度の速い輕質木材は豊富
に供給され得るので、その水分敏感性を低下させること
ができたならば、これは重質木材の代替品として広く使
用されるようになるであろう。
輕質木材のごときセルロース繊維質材料の耐久性は、
該材料の吸水能と関係がある。吸水能が約20−25重量%
である材料は、菌,昆虫および霜の害を受け易く、この
被害によって該材料の有効寿命は非常に短かくなる。輕
質木材に適当な化学物質を含浸させるかまたは耐水性被
覆を施すことからなる該材料の処理方法は公知である。
しかしながらこのような処理では、吸水能は充分に低下
せず、あるいは一時的に低下するにすぎないことが発見
された。したがって、耐水性を永く保つためには該処理
を反復して行うことが一般に必要である。
さらに、約20cmより小さい直径を有する木材の部片
は、木材加工分野においてごく僅かな需要があるにすぎ
ず、約15cmより小さい樹木から切取った部片は、木材加
工分野においてほとんど使用されていない。
したがって、比較的小直径の樹木から切取った部片
を、比較的大直径の凝結体に加工する方法が開発された
ならば、当該技術分野において費用および時間に関しか
なりの利益が得られるであろう。しかして、出発原料で
ある木材よりも物理的および機械的性質が一層良好な凝
結体製品が得られたならば、該加工方法は非常に価値の
高い方法であると考えられる。特に、出発原料の耐水性
をさらに高める加工方法が特に好ましい。
上記の問題の解決のために以前に提案された凝結体の
製法は、主として、木材の微細片たとえば木材チップ,
糸状物,木材粉,薄片等を合成接着材の存在下に成形し
て凝結体を形成させることからなるものであった。従来
の方法の生成物たとえばチップボードやファイバーボー
ド(別名:繊維板)は現在商業的に製造されている。し
かしながらこれらの生成物の強度は、結合剤(接着剤)
の強度に大きく左右される。
前記製品の耐水性は、耐水性接着剤(結合剤)の使用
によって改善できる。しかしながら該方法は高価である
かまたは効果が不充分であり、さらに固有強度の改善に
は少ししか役立たない。
木片の微細片を、接着剤を添加せずに凝固させる方法
も多数提案された。たとえば英国特許第959,375号明細
書には、ハードボード,ファイバーボード等の製造方法
において、ゴムの木(rubberwood)を細断し、細断され
た木材を沸騰水または水蒸気で処理して繊維質パルプを
形成させ、該パルプに圧縮成形を行って所望ボードを得
ることを特徴とする方法が開示されている。英国特許第
997,798号明細書には、セルロース含有繊維質材料から
成形物品を製造する湿式製造方法において、長さ40mm以
下、直径3mm以下の繊維を含む出発原料全部を裂開し、
金型に入れて加圧下に水分を除去し、その結果得られた
混合物を加圧下に乾燥して所望生成物を得ることを特徴
とする方法が開示されている。英国特許第1,126,493号
明細書に記載の砂糖きびからのボード製品の製造方法
は、砂糖きびの外皮をきずつけずに茎を切り開き、皮部
から木髄部を分離し、該皮部に加熱加圧操作を行うこと
からなるものである。
さらに、木材パルプ,木皮末,木材チップおよび/ま
たは木の削りかすに処理を行ってシート材および/また
は成形物品を製造する方法も多数提案され、たとえば英
国特許第27,048号(1913年)、第659,559号、第811,533
号、第663,934号および第644,503号明細書に記載されて
いる。しかしこれらの公知方法は、比較的直径の小さい
樹木の切片または輕質樹木の部片から凝結体を製造する
方法ではなかった。
セルロース材料の固有強度は、該材料中全体に連続状
態で存在する繊維状網状構造を構成する長いセルロース
繊維が、該材料中に存在するために生ずると考えられ
る。しかしながら、従来の木材加工方法では、繊維質出
発原料を切断,粉砕し、これによって該原料の固有強度
を著しく弱めてしまうものであった(この固有強度は、
既述のごとく長いセルロース繊維の網状構造の存在の結
果として生ずるものである)。さらに、前記の公知方法
の生成物は耐水性がなく、したがって耐水性の向上のた
めには、該生成物中に、英国特許第959,375号明細書等
に記載の嫌水性改善剤を添加することなどの別個の処理
をわざわざ行わなければならない。
木材の硬化および/または耐水性を向上させるために
種々の方法が今迄に提案された。英国特許第217,095号
明細書に記載の水によって膨潤しない硬化団結木材の製
造方法は、木材中に存在するセルロースを、接着剤を有
する水和セルロース誘導体に変換させ、木材を鉱酸の低
濃度水溶液に浸漬し、其後にこれを加圧下に加熱するこ
とからなるものである。英国特許第168,064号明細書に
は、水中で膨潤しない団結木材の製法が開示されている
が、該方法では、吸湿状態の木材を、空気の不存在下に
少なくとも200気圧の高圧下に75−180℃の温度に数時間
加熱することによって、該木材を角のような生成物に変
換させる操作が行われる。独国特許第3,148,120号明細
書には、木材(好ましくはベニヤ材)の硬化および安定
化のために、繊維飽和点よりも低い水分含量の木材を75
−150℃に加熱してそのリグニン成分を軟化させ、次い
で5−100MPaの圧力下にプレスすることによって団結さ
せることを特徴とする木材の硬化、安定化方法が開示さ
れている。
欧州特許第161,766号明細書には、リグノセルロース
材料を“再構成生成物”に変換させる方法が開示されて
いる。該方法について述べると、細分された形のリグノ
セルロース材料を水蒸気で処理して該材料を高温に加熱
する。加熱温度は、ヘミセルロースを解離するが団結温
度を越えない程度の温度である。処理時間は、ヘミセル
ロースの加水分解によって遊離糖類,糖類の重合体,脱
水された炭水化物、フルフラール生成物および他の分解
生成物を生成させるのに充分な時間である。上記のごと
く処理されたリグノセルロール材料をマットに成形し、
該マットを高温下にプレスする。プレス温度は、マット
の炭化温度より低い温度である。プレス操作は高圧下に
充分な時間行う。プレス操作によって、前記リグノセル
ロース材料中の遊離糖類,糖類重合体,脱水された炭水
化物、フルフラール生成物および他の分解生成物を重合
体物質に変換させ、かつ熱硬化させる。該重合体物質は
リグノセルロース物質と、接着剤のような結合力によっ
て結合しており、すなわち、再構成された複合体生成物
が生成する。しかしながら該欧州特許明細書、特にその
実施例には、細分された形の出発原料(たとえば稲のも
みがら、小麦のわら、はこやなぎの細片、南京豆のか
ら、稲のわら、ぶなの木の平らな削りかす)の処理しか
記載されておらず、換言すれば、これらの出発原料は、
長いセルロース繊維が存在しない物質である。
したがって、長いセルロース繊維からなる連続状態の
網状構造(network)を有し、該セルロース繊維に固有
の強度発現性を保っているような出発原料から、耐水性
を有するセルロース繊維質凝結体を製造する方法の開発
が強く望まれていた。
発明の構成 意外にも、耐水性を有するセルロース繊維質凝結体
が、セルロース繊維質材料から下記の方法によって製造
できることが今や発見された。該方法は、長さが少なく
とも20cmであり、断面の寸法が少なくとも5mmであるセ
ルロース繊維質材料の部片に水性軟化剤を作用させる操
作を150−220℃の温度において、かつ、前記軟化剤の平
衡蒸気圧に少なくとも等しい圧力のもとで行い(前記平
衡蒸気圧は、前記操作温度における平衡蒸気圧であ
る)、これによって、前記セルロース繊維質材料中に存
在するヘミセルロースおよびリグニンを、少なくとも部
分的に不均化しかつ加水分解することかなる軟化工程
と、 前記軟化工程の生成物を100−220℃の温度において乾
燥して、架橋されたセルロース質マトリックスを形成さ
せることからなる硬化工程 とを有することを特徴とするものである。
本発明の凝結体の製造方法の出発物質を定義するため
に使用された用語“部片”(別名:セクション)は、長
さが少なくとも20cmであり、断面の寸法が少なくとも5m
mであるセルロース繊維質材料を意味する。この部片
は、従来の方法に使用されたパルプ,木粉,削りかす,
チップとは明らかに異なるものである。
この凝結体はセルロース材料の単一部片からでも製造
できるが、複数の部片から製造するのが好ましい。
本発明の凝結体の利点について述べると、これは、そ
れより小寸法のセルロース繊維質材料の複数の部片から
製造できる。さらに、大きい材木から厚板や角材を切取
った後の材料(これは寸法が小さいために木製品の原料
としてはもはや一般に使用できない)および/または貧
弱の枝のごとき木材の部片からでも、本発明の凝結体が
製造できるが、このことも本発明の大なる利点である。
このような小寸法の材料は、今迄一般に廃品とみなされ
ていた。さらにまた、本発明の凝結体は、機械的強度が
比較的弱い輕質木材等の比較低密度の木材の部片からで
も製造でき、しかも本凝結体自体は前記輕質木材よりも
ずっとすぐれた機械的強度を有するが、これは、従来の
技術からは全く予期され得なかった本発明の顕著な効果
であると思われる。
さらに、本発明の凝結体の原料であるセルロース繊維
質材料(たとえば輕質木材)は吸湿性のものであるが、
本発明によれば、生成物である凝結体に、意外にも、充
分な耐水性を付与できるのである。したがって、本発明
の凝結体は、その原料である材料が今迄使われていた用
途以外の種々の用途に使用できるが、これは容易に理解
されるであろう。
本発の凝結体は長いセルロース繊維を含有するため
に、木材のような無処理セルロース材料と同様な外観を
有し、すなわち本凝結体は“グレイン”(grain)を有
する。長いセルロース繊維が存在するので、本凝結体は
かんな掛けのごとき方法で加工できる。かんな掛けは、
材料中に長いセルロース繊維すなわち“グレイン”が存
在するときに実施できる操作である。この性質は、従来
の技術に従って作られた複合体生成物には全くみられな
かったものである。
本発明の凝結体は、ヘミセルロースと長いセルロース
繊維を含む任意の材料から製造できる。たとえば、この
凝結体は輕質木材,重質木材,1年生植物の繊維(たとえ
ば亜麻,ジユート,洋麻,麦わら,大麻)、有用植物の
処理後に生ずる繊維質廃品〔たとえば砂糖きびのしぼり
かす(バガス)〕、よし,あし,草類(たとえばエレフ
ァントグラス)等の部片から製造できる。木材から作っ
た凝結体が特に好ましい。原料木材の例には、農園で間
引きされた樹木(thinnings)、木の枝,幹(特に、最
終用途に不適当な小直径のもの)、ベニヤ板の製造の際
の剥皮操作の後に残った円筒状芯材、木をのこぎりで切
った後の残材、大きい樹木から角材や厚板を切り取った
後の残材、および、特に、しばしば廃品として破棄され
ている樹齢の若い樹木からの開裂木材や辺材があげられ
る。
本凝結体を重質木材から作ることも可能であり、この
場合には、該木材の耐水性が著しく改善できる。
しかしながら、既述のごとく、輕質木材の部片(これ
は、生長速度の速い樹木からしばしば得られるものであ
る)から凝結体を作るのが有利であり、この場合には木
材の機械的性質と耐水性が著しく改善される。このよう
な性質を有する樹木の例には、もみ,ポプラ,柳,ぶ
た,松,ユーカリ樹があげられる。
本発明の凝結体のうちで特に好ましいものは、接着剤
によって相互に接着された複数の団結マトリックス層か
らなる積層型凝結体である。
積層型凝結体の各層における繊維の配向方向は、その
隣の層における繊維の配向方向と任意の角度で交叉する
方向であってよいが、或層における平均繊維配向方向
が、その隣りの層における該方向と直角に交叉すること
が好ましく、あるいは、各層における平均繊維配向方向
が実質的に同方向であること、すなわち互いに平行であ
ることも好ましい。
積層型凝結体において、個々の層の繊維配向方向がそ
の隣の層における配向方向と直角に交叉する場合には、
この積層型凝結体中の層の数は一般に少なくとも3層に
されるであろう。
積層型凝結体の密度は、その構成成分である団結マト
リックス層の各々の密度に或程度比例した値になるであ
ろう。該密度は、その製造の際に使用された出発原料の
密度の等しい値から、該出発原料の密度の2.5倍または
それ以上の値までの範囲内で種々変化させることができ
る。積層型凝結体の機械的性質は、個々の層の機械的性
質のみならず、層の数、および個々の層における繊維配
向方向(隣の層における該方向との関係)にも左右され
て、種々変わるであろう。
個々の層を相互に接着させて積層型凝結体を作るとき
に使用される接着剤について説明する。前記凝結体に使
用できる接着剤の例には、前記マトリックス中の炭水化
物型構造体に対し充分な親和性を示し、個々の層の間に
強力な結合(すなわちボンド)を形成し得る接着剤化合
物があげられる。このような接着剤化合物、物理的およ
び化学的に反応し得る種々の化合物を包含する。物理的
に反応し得る接着剤化合物の例には動物性,植物性また
は鉱物性化合物、および合成重合体型接着剤化合物があ
げられる。本発明の積層型凝結体において接着剤として
有利に使用できる重合体型化合物は、少なくとも1種の
オレフィン型不飽和化合物と一酸化炭素とから形成され
た線状の交互共重合体であって、その例にはエチレン−
一酸化炭素共重合体およびエチレン−プロピレン−一酸
化炭素共重合体があげられる。この種の共重合体自体は
公知であって、たとえば欧州特許第121,965号,第213,6
71号および第229,408号明細書、米国特許第3,913,391号
明細書等に記載されている。これらの共重合体の製造方
法もこれらの文献に記載されていて公知であり、その例
には接触共重合方法があげられる。化学的に反応する接
着剤の好ましい例には、フェノール−ホルムアルデヒド
系接着剤,尿素−ホルムアルデヒド系接着剤,ポリウレ
タン系接着剤およびエポキシ樹脂系接着剤があげられ
る。この型の接着剤を本発明の積層型凝結体に使用する
場合には、該凝結体に特有な条件に応じて適当な接着剤
を選択すべきである。たとえば、湿潤環境下または水と
の接触下に使用される積層型凝結体の場合には、耐水性
接着剤を使用するのが好ましい。高温下に使用される凝
結体の場合には、このような条件下に充分に安定な接着
剤を使用すべきであり、換言すれば、分解および/また
は融解する接着剤は使用すべきでない。
前記の積層型凝結体は一般に、厚みが大体等しい複数
の架橋セルロースマトリックス層からなるが、1または
それ以上の層の厚みが、他の1またはそれ以上の層の厚
みと異なるように構成された積層型凝結体を作ることも
可能である。互いに相異なる複数の層からなる積層型凝
結体においては、これらの層の密度は一般に同一であ
る。しかしながら或種の用途に使用される本発明の積層
型凝結体の場合には、その中の1またはそれ以上の層の
密度が、他の1またはそれ以上の層の密度と異なること
が好ましいこともあり得、その例には、2つの外側層
が、その間に存在する1以上の層より高い密度が有する
ように構成された積層型凝結体があげられる。
前記の積層型凝結体は一般に平坦な層から構成される
が、或分野では、平面(principal plane)でない形の
層を有する積層型凝結体が使用されることもあり得る。
この種のものは非平面形凝結体と称される。非平面形凝
結体では、その中の種々の層の平均繊維配向方向は実質
的に同方向であることが好ましい。
前記の基本的な積層型凝結体の態様変化の別の例に
は、その片面または両面に輪郭部を有する凝結体があげ
られる。該輪郭部は凝結体の外側層のみに存在していて
もよく、あるいはその隣の1またはそれ以上の層までの
びていてもよい。
もし所望ならば、本発明の積層型凝結体は、慣用ベニ
ヤ板の処理の場合と同様に、たとえば保護用または装飾
用被覆を施すことができ、および/またはサンド加工処
理(sanding)を行うことができる。
したがって本発明はまた、セルロース繊維質凝結体を
セルロース繊維質材料から製造する方法において、 長さが少なくとも20cmであり、断面の寸法が少なくと
も5mmであるセルロース繊維質材料の部片に水性軟化剤
を作用させる操作を150−220℃の温度において、かつ、
前記軟化剤の平衡蒸気圧に少なくとも等しい圧力のもと
で行い(前記平衡蒸気圧は、前記操作温度における平衡
蒸気圧である)、これによって、前記セルロース繊維質
材料中に存在するヘミセルロースおよびリグニンを、少
なくとも部分的に不均化しかつ加水分解することからな
る軟化工程と、 前記軟化工程の生成物を100−220℃の温度において乾
燥して、架橋されたセルロース質マトリックスを形成さ
せることからなる硬化工程とを有することを特徴とする
製法にも関する。
軟化工程の目的は、出発原料中に存在するヘミセルロ
ースおよびリグニンを、不均化反応および加水分解反応
によって、少なくとも部分的に破壊することである。こ
れらの反応により生ずる生成物は、たとえばアルデヒド
およびフェノールを包含する。本発明は特定の理論に拘
束されるものではないけれども、前記の不均化反応およ
び加水分解反応の生成物が、本発明方法の硬化工程にお
いて重合し、既存のセルロース繊維を架橋し、その結
果、架橋されたセルロース質マトリックスが生ずると思
われる。したがって、出発原料中の吸湿性炭水化物およ
びリグニンから耐水性樹脂へ非可逆的化学変換反応によ
って、凝結体が耐水性のものになると考えられる。さら
に、セルロース繊維の架橋によって、凝結体における半
径方向の機械的強度が増大し、この強度が、“出発原料
中に存在しかつ凝結体中にも存在する縦方向のセルロー
ス繊維の網状構造に固有の強度”と組み合わされて、全
体として機械的性質が良好な生成物が生ずるのであると
考えられる。
本発明方法に使用される出発物質は、好ましくは、新
たに切取られそして水分逸先を防ぐように取扱われた材
料(木材)である。
乾燥した材料を使用する場合には、水中または水蒸気
中への暴露によって水分含量を増加させるのが好まし
い。水分含量約50−60重量%(乾燥物質50−40重量%)
の出発物質が特に好ましい。セルロース繊維質材料から
なる部片は、高温下の水性軟化剤の作用によって軟化す
る。軟化剤は水または水蒸気であってよい。しかしなが
ら、或種の添加剤の添加によって軟化を促進でき、その
例には有機酸または無機酸(たとえば酢酸,硝酸,硫
酸)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物
または炭酸塩(たとえば水酸化ナトリウム,水酸化カル
シウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム)、水不混和性
リグニン溶媒(たとえばエタノール等の低級アルコー
ル、またはジオキサン)があげられる。アンモニアおよ
びその水溶液が効果的な軟化剤であることも公知であっ
て、本方法において水性軟化剤の一部として使用でき
る。
最も好ましい軟化剤は水蒸気である。出発物質を軟化
剤と接触させるための好ましい方法は、水蒸気を出発物
質の表面において凝縮させることである。
セルロース繊維質材料の軟化工程は高温下に実施され
る。温度の上限値は、セルロース繊維質材料が熱分解ま
たは減成するような高温である。一般に操作温度は約15
0−220℃、好ましくは約150−200℃、一層好ましくは約
180−200℃である。
出発物質の軟化工程は、この場合の操作温度における
軟化剤の平衡蒸気圧に少なくとも等しい圧力において実
施される。軟化剤の平衡蒸気圧より高い圧力を用いるの
が好ましい。
軟化工程の時間は、軟化実施条件に左右されて種々変
わるので一般に、軟化工程における被処理材料の滞留時
間は、約1分−1時間、好ましくは約5−30分間であ
る。しかしながら、或場合には、上記の時間より一層長
い滞留時間が必要であろう。120℃以上の温度、特に約1
20−140℃の温度においては、軟化工程に必要な水分の
存在が被処理材料中で副反応を起し、この副反応は有害
であって、生成物の品質低下をもたらすことがあり得る
ことが見出された。
出発物質を120−140℃の温度に保つ時間をできるだけ
短かくするために、出発物質を軟化工程の操作温度を速
やかに加熱すべきである。軟化工程の時間をできるだけ
短かくするのが好ましい。
本発明方法の第2番目の工程は、第1番目の工程であ
る軟化工程の生成物の乾燥および硬化(curing)を包含
する“硬化工程”である。硬化工程は一般に約100−220
℃、好ましくは100−170℃、一層好ましくは約140℃以
上の温度において実施される。
硬化工程の時間は、硬化すべき材料の種類および周囲
温度に左右されて種々変わるであろう。一般に、完全硬
化を行うときの材料の滞留時間は約10分またはそれ以上
であり、或場合には10時間までの長い時間が必要であろ
う。
軟化工程の説明の際に述べたように、被処理材料を水
分の存在下に約120−140℃の温度にかなり長時間維持す
ることは好ましくない。したがって、副反応が起るよう
な温度において硬化工程を実施すべき場合には、該材料
から水分を速やかに除去すべきである。この目的のため
に、有孔金型内で硬化を行うことができる。
被処理材料からの水分の除去を具合よく行うために、
軟化工程と硬化工程との間に脱水工程を設けることがで
きる。脱水工程は、ローラおよび/またプレスを用いて
前記材料を加圧することによって、あるいは真空蒸発乾
燥技術を用いることによって有利に実施できる。脱水工
程では、被処理材料の早期硬化を避けるために、該材料
を100℃以下の温度に保つべきであり、80℃以下の温度
に保つのが好ましい。
前記材料の脱水は、該材料の水分含量が10重量%(乾
燥物質90重量%)−30重量%(乾燥物質70重量%)、好
ましくは約25重量%(乾燥物質75重量%)になるように
行うのが有利である。
本発明方法の工程の1つ、または好ましくはすべての
工程を不活性雰囲気中で、あるいは実質的に不活性な雰
囲気中で行うことによって、すなわち、工程内の空気の
全部または実質的な部分を不活性雰囲気に置きかえるこ
とによって、性質の一層良好な生成物が得られることが
見出された。この効果を増大させるために、本方法を不
活性雰囲気中で行う場合には、出発物質と共に空気が入
るのを防ぐのが好ましい。この目的の達成のために、出
発物質に前記の処理を行う前に、これを水中に浸漬し、
好ましくは高温(特に100℃までの温度)の湯に浸漬す
るのが便利である。これは二重の効果を奏し、すなわ
ち、出発物質中に含まれた空気を追出すという効果と、
既述の軟化工程のために必要な水分含量を確実に出発物
質に保持させという効果とを有する。
軟化工程および脱水工程(任意工程)の生成物は軟か
い物質であって、容易に成形できるが、このことは本発
明の重要な特長である。したがって本発明の最も便利な
実施態様は、前記材料を加熱金型中で処理して硬化させ
ることである。したがって、本発明の凝結体は任意の形
態に成形できる。金型中での硬化のために充分な圧力を
かけることによって、所定の密度および形態の生成物が
得られる。この場合の圧力は一般に1−150バールであ
るが、大抵の目的のためには、5−10バール程度の圧力
で充分であろう。
軟化工程の生成物は接着剤として有利に使用できる。
この接着剤は硬化時に、積層型生成物の形成のために使
用でき、たとえば、本発明の凝結体からなる層を用いて
積層体を作るときに使用でき、あるいは輕質木材および
/重質木材からなる層、またはセルロース系複合体から
なる層(たとえばチップボードやハードボード)から積
層体を作るときに使用できる。
積層型凝結体を作る方法は、慣用ベニヤ材の製法と実
質的に異ならない。該方法について述べると、所定の寸
法および形態を有する所定の数の架橋マトリックス層に
充分な量の接着剤を付けて積層させ、この積層シートを
適当なホットプレスで押圧して各層を相互に結合させ
る。プレスとして、たとえば、積層型凝結体の形を有す
るプレスが使用できる。プレス操作の温度および時間
は、接着剤の性状に左右されて種々変わるであろう。接
着剤はその性状に応じて、液状または固体状で、室温ま
たは高温下に使用できる。架橋マトリックスの層に接着
剤を付着させる方法の例には、ブラシがけ,ロールが
け,展延,噴霧があられる。噴霧の場合には、普通の噴
霧技術および静電噴霧技術が利用できる。或種の固体接
着剤はまたシートやホイルの形でも使用できる。
前記の積層型凝結体は高品質材料であって、建材とし
て使用でき、慣用ベニヤ材に比して性質がはるかにすぐ
れている。原料の性状および製造方法の条件の変化によ
り、積層型凝結体の寸法を種々変えることができる。ま
た、本発明によれば充分な大きさおよび品質を有する出
発原料の入手可能性とは全く無関係に、所望製品が製造
できる。
本発明の凝結体においては、所望に応じて機械的性質
を改善するために、該凝結体に1またはそれ以上の合成
重合体または樹脂を添加できる。該重合体または樹脂
は、粉末またはメルト等の形で凝結体の表面に添加する
のが便利である。あるいは、凝結体の製造の際に、好ま
しくは最終硬化工程の前に、重合体を添加することも可
能である。凝結体の形成中または形成後に重合体また樹
脂を添加する技術は当該技術分野において周知であり、
その例にはブラシがけ,ロールがけ,展延,噴霧(慣用
噴霧技術および静電噴霧技術の両者を包含する)があげ
られるが、これについては、積層体の説明の文節におい
て既に述べた。この凝結体に有利に添加または配合でき
る重合体および樹脂の例には不飽和ポリエステル,アク
リル系樹脂,ポリウレタン樹脂があげられ、さらにま
た、積層型複合体である凝結体の説明の文節中に記載の
重合体や樹脂もあげられる。特に好ましい重合体および
樹脂は、硬化工程の操作温度範囲内の温度において融解
する重合体および樹脂である。この方法によれば、重合
体または樹脂を粉末や粒子の形で被処理材料に添加し、
其後の前記硬化工程において該粉末または粒子が融解
し、これによって均質な生成物が得られる。
しかしながら、凝結体の形成時または形成後に1また
はそれ以上の単量体、および必要に応じて1またはそれ
以上の重合触媒を、凝結体に添加するのが好ましい。単
量体は凝結体の形成時、ただし硬化工程の前に添加する
のが有利である。次いで凝結体を、単量体の重合反応が
起るような条件下に保つ。最終硬化工程よりも前の工程
の実施時に添加でき、硬化工程の主な操作条件のもとで
単量体自体が重合し、あるいは1またはそれ以上の重合
触媒または温度敏感性重合開始剤の存在下に重合すると
いう条件をみたす単量体が、“凝結体中に配合すべき単
量体”として特に好ましい。この方法によれば、比較的
流動し易くかつ取扱が容易である単量体を、凝結体全体
にわたって一様分布させることができ、したがって均質
な生成物が得られる。適当な単量体の例にはスチレンお
よび低分子量エポキシ化合物があげられる。
実施例 本発明を具体的に例示するために、次いで実施例を示
す。
例1 ユーカリ樹の部片〔長さ25−65cm;幅(枝の場合は直
径)3−12cm〕を下記の方法に従って処理した。
分水含量50−55重量%(乾燥木材50−45重量%)の部
片を選択した。さらに、空気乾燥を行った部片を選択し
た。ただし、この処理の前に室温において水中に100時
間浸漬した。
前記部片を閉鎖容器に入れ、飽和水蒸気および水と直
接に接触させることによって、200℃の温度に10分間加
熱した。次いで部片を100℃に冷却し、次いで、有孔金
型(190℃に予熱された金型)に入れ、プレス装置の中
で硬化させた。すなわち、被処理材料を前記金型中で温
度190℃、圧力5−10バールのもとで約5時間保った。
この硬化操作の実施後に、金型を室温に冷却し、生成物
である凝結体を除去した。
得られた凝結体の密度、硬度(ショアD)、曲げ強度
および弾性モジュラスを測定した。さらに、凝結体の吸
水性を次の方法によって調べた。凝結体試料をのこぎり
で切断して、断面が一辺5mmの正方形でありそして長さ
が120mmである試料片を作成し、これを室温において水
中に100時間浸漬し、これによって水分を吸収させ、平
衡値に到達させた。水分吸収量を測定し、記録した。凝
結体試料の浸漬後の硬度(シヨアD)、曲げ硬度および
弾性モジュラスもまた測定し、記録した。この実験の結
果は後記第1表に示した。
例2−4 出発原料としてもみおよび柳の木の部片を用いて、例
1記載の操作と同様な操作を行った。柳の木の処理の場
合には、部片を金型に入れる前に脱水操作を行い、すな
わち、部片をローラおよびプレスで脱水し、その結果、
水分含量25重量%(乾燥木材75重量%)の材料から得ら
れた。
生成物である凝結体の物理的性質を測定し、その結果
を第1表に示した。
前記の生成物である凝結体の場合と同一条件下に、ユ
ーカリ,もみおよび柳の木の無処理部片の物理的性質を
測定し、その測定値を、比較用データとして第1表に示
した。
第1表から明らかなように、本発明方法に従ってユー
カリ,もみ,柳の木の部片を処理した場合には良好な凝
結体が得られ、その水中浸漬前および浸漬後の両方の試
料において、その機械的性質は非常に良好であった。さ
らに、本凝結体の耐水性は無処理木材の場合よりもはる
かに良好であり、水分吸収量は少なかった。
例5 例1の場合と同様な操作を行った。ただし本例では、
軟化工程の生成物を室温(20℃)に冷却し、ロールを通
過させて厚み0.5〜2mmの薄層にし、これによって水分含
量を55重量%(乾燥木材45重量%)から30重量%(乾燥
木材70重量%)に減少させた。該層に粒子径1−100ミ
クロンの重合体/樹脂の粉末を、静電噴霧装置を用いて
噴霧して付着させた。予熱された金型の中で該層を積み
重ね、硬化させた。硬化後に金型を室温(20℃)に冷却
し、凝結体を金型から除去した。
例6 例5の場合と大体同様な操作を行ったが、本例では重
合体/樹脂の代りにスチレン単量体を、適当な重合触媒
と共に層に添加した。硬化工程では、硬化条件下にスチ
レン単量体が重合し、均質なポリスチレン含有凝結体が
得られた。
フロントページの続き (72)発明者 ヤン・デツケル オランダ国 1031 シー・エム アムス テルダム、バトホイスウエヒ 3 (56)参考文献 特開 昭60−206604(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27N 3/02 B32B 23/00 D21J 1/06 D21J 1/08 D21J 1/12

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース繊維質材料から作られたセルロ
    ース繊維質凝結体において、 長さが少なくとも20cmであり、断面の寸法が少なくとも
    5mmであるセルロース繊維質材料の部片に水性軟化剤を
    作用させる操作を150−220℃の温度において、かつ、前
    記軟化剤の平衡蒸気圧に少なくとも等しい圧力のもとで
    行い(前記平衡蒸気圧は、前記操作温度における平衡蒸
    気圧である)、これによって、前記セルロース繊維質材
    料中に存在するヘミセルロースおよびリグニンを、少な
    くとも部分的に不均化しかつ加水分解することからなる
    軟化工程と、 前記軟化工程の生成物を100−220℃の温度において乾燥
    して、架橋されたセルロース質マトリックスを形成させ
    ることからなる硬化工程 とを有する方法によって得られたものであることを特徴
    とするセルロース繊維質凝結体。
  2. 【請求項2】セルロース繊維質材料の複数の部片から製
    造された請求項1に記載の凝結体。
  3. 【請求項3】セルロース繊維質材料が輕質木材である請
    求項1または2に記載の凝結体。
  4. 【請求項4】1またはそれ以上の合成重合体または樹脂
    をさらに含有する請求項1−3のいずれかに記載の凝結
    体。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のセルロース繊維質凝結体
    をセルロース繊維質材料から製造する方法において、 長さが少なくとも20cmであり、断面の寸法が少なくとも
    5mmであるセルロース繊維質材料の部片に水性軟化剤を
    作用させる操作を150−220℃の温度において、かつ、前
    記軟化剤の平衡蒸気圧に少なくとも等しい圧力のもとで
    行い(前記平衡蒸気圧は、前記操作温度における平衡蒸
    気圧である)、これによって、前記セルロース繊維質材
    料中に存在するヘミセルロースおよびリグニンを、少な
    くとも部分的に不均化しかつ加水分解することからなる
    軟化工程と、 前記軟化工程の生成物を100−220℃の温度において乾燥
    して、架橋されたセルロース質マトリックスを形成させ
    ることからなる軟化工程 とを有することを特徴とする製造方法。
  6. 【請求項6】軟化工程を約180−200℃の温度において実
    施する請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】軟化工程を、操作温度における水の平衡蒸
    気圧よりも上の圧力において実施する請求項5または6
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】硬化工程を140℃より上の温度において実
    施する請求項5−7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】軟化工程と硬化工程との間に脱水工程をさ
    らに有する請求項5−8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】本方法の工程のうちの少なくとも1つを
    実質的不活性な雰囲気下に実施する請求項5−9のいず
    れかに記載の方法。
  11. 【請求項11】請求項5−10のいずれかに記載の方法に
    よって製造されたセルロース繊維質凝結体。
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