JP3018053B2 - 飲食品 - Google Patents
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Description
プ、特に体脂肪減少に効果があり、さらにはダイエット
効果をも奏する新規な飲食物に関する。特に、本発明
は、グルカゴン分泌亢進作用を有するアミノ酸の少なく
とも一種、キサンチン誘導体の少なくとも一種、および
チアミン化合物の少なくとも一種を含有する飲食品に関
する。
量が増加し、肥満が社会問題となっている。肥満の原因
は言うまでもなく摂取カロリーが消費カロリーより多い
ために余分なカロリーが体脂肪として蓄積されるからで
ある。従来から行われている肥満の解消法は摂取カロリ
ーの低減、例えば糖分のカットである。しかし、この方
法は忍耐と苦痛を伴うので、継続的な実行が困難であ
る。
イエット法として消費カロリーの増大が注目され、若年
層を中心にエアロビクスなどの有酸素運動が積極的に行
われている。一方、運動エネルギー源には糖質と脂質が
あり、体重70Kgの人の体内には糖質がグリコーゲン
として約840KCalしか蓄えられていないが、脂質
は体脂肪として約135,000KCalも蓄えられて
いる。肥満解消/ダイエットのためには運動エネルギー
源として体脂肪をできるだけ消費し、同じ運動量でより
多くのエネルギーを消費するようにすればよい。そのた
めには血糖値を上げないで血中の遊離脂肪酸(FFA)
量を上げる必要がある。
ポーツドリンク、ジュース類は多量の糖分を含んでお
り、これらの飲食品を運動中にとると血糖値が上がって
血中のFFA量が低下するので、脂肪の代謝が阻害され
る。そこで、より効果的に脂肪を消費し、かつ、消費エ
ネルギーの増大を可能にする飲食品の開発が望まれてい
た。
ルモンであるグルカゴンの分泌を亢進させるアミノ酸、
体脂肪分解作用のあるキサンチン誘導体、およびエネル
ギー代謝に必要なチアミン化合物とを含有する飲食品を
創製し、その体脂肪減少を調べたところ、予想外に高い
体脂肪消費が得られることを見出し、さらに研究をすす
めて本発明を完成した。
アミノ酸類の少なくとも一種、キサンチン誘導体の少な
くとも一種、およびチアミン化合物の少なくとも一種を
含有する飲食品に係わる。本発明の飲食品の摂取によっ
て脂肪代謝が活発になり、また、運動による総エネルギ
ー消費が増大する。それにより肥満の解消法としての運
動の効果をより効率的にアップすることができる。
体脂肪の動員を増加せしめる用途にも関する。
うな有効成分と、飲食品として許容される担体とからな
る可食性組成物(但し、医薬品を除く)のいかなる形態
のものをも含む意であってよい。
を用いて体脂肪を効率よく利用するあるいはエネルギー
消費を増大せしめるための用途をも包含するものであ
る。
プ、特に体脂肪減少に効果があり、さらにはダイエット
効果をも奏する一方で、実質的に何らの副作用、例えば
一過性の血糖値の上昇といった作用を示さない。
進作用を有するアミノ酸類としてはグルカゴン分泌亢進
作用を有する限り特に制限はなく、各種のアミノ酸類を
使用しうる。このようなアミノ酸として具体的にはアル
ギニン、アラニン、ロイシンなどがあげられる。なかで
もアルギニンが最も好ましい。これらのアミノ酸は遊離
のアミノ酸でもよいし、塩の形態でもよい。塩としては
ナトリウム塩、カルシウム塩などの金属塩、塩酸塩、炭
酸塩、硫酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、リンゴ酸塩、コ
ハク酸塩などの有機酸塩などがあげられる。
としては天然由来のキサンチン誘導体がより好ましく、
具体的にはカフェイン、テオフィリン、テオブロミンな
どがあげられる。なかでもカフェインが最も好ましい。
しては、チアミン(ビタミンB1)またはその飲食物と
して許容される塩並びに各種の合成チアミン誘導体など
があげられる。チアミンの塩としては、例えば、チアミ
ン塩酸塩等の塩酸塩、例えばチアミンモノ硝酸塩等の硝
酸塩、リン酸塩などがあげられる。合成チアミン誘導体
としては、米国特許第3,472,735号に記載され
ているようなチオール型チアミン誘導体が好ましく、こ
のようなチオール型チアミン誘導体としては、非対称チ
アミン有機ジスルフィド誘導体、S−アシルチアミン誘
導体及びビスチアミンジスルフィド誘導体あるいはそれ
らの飲食品として許容される塩があげられる。
しては、チアミンプロピルジスルフィド(プロスルチア
ミン)、チアミンテトラヒドロフルフリルジスルフィド
(フルスルチアミン)、チアミンアリルジスルフィド、
チアミン(7−メトキシカルボニル−3−アセチルチオ
ヘプチル)ジスルフィド、チアミン2−ヒドロキシエチ
ルジスルフィド等があげられる。S−アシルチアミン誘
導体としては、S−ベンゾイルチアミンモノホスフェー
ト(ベンホチアミン)、O,S−ジアセチルチアミン、
O,S−ジベンゾイルチアミン、S−アセチルチアミン
O−モノホスフェート、O,S−ジカルボエトキシチア
ミン(セトチアミン)、O,S−シクロカルボチアミン
(サイトチアミン)等があげられうる。ビスチアミンジ
スルフィド誘導体としては、チアミンジスルフィド、O
−ベンゾイルチアミンジスルフィド(ビスベンチアミ
ン)等があげられうる。
塩、チアミンモノ硝酸塩、チアミンテトラヒドロフルフ
リルジスルフィド、O−ベンゾイルチアミンジスルフィ
ド及びS−ベンゾイルチアミンモノホスウェートが好ま
しい。
ミノ酸類に対するキサンチン誘導体とチアミン化合物の
配合比(重量比)は1:0.0001〜1:0.000
1〜0.1、好ましくは1:0.001〜0.5:0.
001〜0.05、最も好ましくは1:0.01〜0.
2:0.002〜0.02である。本発明の飲食品は上
記の必須成分、すなわちグルカゴン分泌亢進作用を有す
るアミノ酸類、キサンチン誘導体、およびチアミン化合
物のほかに、更に所望に応じて飲食品として許容される
各種の担体及び/又は添加剤を添加配合することができ
る。該担体は、脂肪代謝の増進とグルカゴン分泌亢進作
用に悪影響を与えない限りいかなるものでもよい。この
ような担体の例としては、各種のキャリアー担体、イク
ステンダー剤、希釈剤、増量剤、分散剤、賦形剤、結合
剤溶媒(例えば、水、エタノール、植物油など)、溶解
補助剤、緩衝剤、溶解促進剤、ゲル化剤(例えば、ナト
リウムCMC、HPMCなど)、懸濁化剤(例えば、ナ
トリウムCMC、ナトリウムアルギネートなど)などが
あげられうる。
泌亢進作用に悪影響を与えない限りいかなるものでもよ
い。そのような例としてはビタミン類(ビタミンA、ビ
タミンB2、ビタミンB6、パントテン酸、ニコチン
酸、ビタミンC、ビタミンEなど)、甘味料、有機酸
(クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、マロン酸、コハク
酸、酒石酸、乳酸など)、着色剤、香料(バニリン、リ
ナロール、天然香料など)、湿化防止剤、ファイバー、
電解質、ミネラル、栄養素、抗酸化剤、保存剤、芳香
剤、湿潤剤、天然の植物抽出物(例えば、茶抽出物、コ
ーヒー抽出物、ココア抽出物、例えば、オレンジ、グレ
ープ、アップル、桃、パイナップル、ナシ、プラム、サ
クランボ、パパイヤ、トマト、メロン、イチゴ、ラズベ
リーなどのフルーツ抽出物など)などがあげられる。
フルクトース、グルコースなどのカロリー性甘味剤を実
質的に有していないものが好ましい。さらに好ましく
は、本発明の飲食品は非糖質性甘味剤で甘味付与された
ものである。そのような非糖質性甘味剤としてはアスパ
ルテーム、ステビア、サッカリンがあげられる。
適した各種の形態に調製され、そのうち飲料がより好ま
しい。本発明の飲食品は、例えばダイエット食品、カン
ヅメ食品、ジュース、シロップなどを含めた飲食品製造
に通常用いられる方法で調合したり、製造したりするこ
とができる。例えば飲料は、本発明の必須成分および所
望に応じて上記の担体及び/又は添加剤の所定量を適当
な希釈剤(通常は水)に溶解して調製される。飲料全量
に対する必須成分と添加剤の配合量は特に制限はない
が、全量100gあたり必須成分の配合量は0.1〜2
5g、好ましくは0.5〜15g、最も好ましくは1〜
10gであり、添加剤の配合量は0.1〜10g、この
ましくは0.2〜5g、最も好ましくは0.3〜3gで
ある。また、本発明の飲料は炭酸飲料の形態に調製して
もよい。本発明の飲料は、飲む直前にすぐに調製しうる
に適した粉末形態のものであってもよい。
ロップ、チョコレート、ゼリー、ビスケット、ヨーグル
ト及びお菓子などの各種の形態をとりうる。これらの非
飲料食品形態への調製は、本発明の必須成分および所望
に応じて上記の添加剤の所定量を適宜混合して賦形する
か、またはさらに適当な担体を適宜混合して賦形するこ
とにより行われる。
粉、コーンスターチ、ポリサッカライド、ミルクタンパ
ク質、コラーゲン、米油、レシチンなどがあげられる。
非飲料食品全量に対する必須成分と添加剤の配合量は特
に制限はないが、全量100gあたり必須成分の配合量
は0.1〜25g、好ましくは0.5〜15g、最も好
ましくは1〜10gであり、添加剤の配合量は0.1〜
10g、好ましくは0.2〜5g、最も好ましくは0.
3〜3gである。
予想外の優れた利点を有している。本発明の飲食品は、
いつ飲食しても体脂肪減少に優れた効果を示すが、とり
わけ運動、例えばスポーツやエアロビクス運動などの前
あるいは運動中に飲食するのがより効果的である。
に体脂肪の代謝を高めるのに有効である。
イエットに用いることができる。さらに、スポーツ、労
働などといった身体運動と本発明の飲食品組成物の摂取
とを組み合わせて用いることにより、そのような目的に
より有効となる。
しながら加え、溶解後、さらに水を加えて全量を100
mlとする。
本発明の飲料(上記の製造例で製造された配合例1の飲
料)を摂取するグループ(3名)と参考飲料A(クエン
酸 1.2g、クエン酸Na 0.3g、チアミンモノ
硝酸塩 5mg、ソルビット 3g、アスパルテーム
80mg、および香料 適量を水に溶解して100ml
とした飲料)を摂取するグループ(3名)に分けた。試
験前日の夕食として各被験者に同一の食事を摂らせ、翌
日までの飲食物の摂取を禁止した。試験当日の朝食とし
て、バター付トースト、ゆで卵および牛乳を午前7時〜
7時半に摂取させた。なお、体重60Kgあたり400
KCalの摂取量となるように調整した。試験は午前1
0時に開始したが、それまでの間、飲食物の摂取および
運動を禁止した。安静時にガス代謝測定および採血をし
たのち各飲料を摂取したが、その摂取法は二重盲検クロ
スオーバー法で行い、被験者および験者とも被験者がど
ちらの飲料を摂取したかわからないようにした。飲料
(100ml)の摂取は試験のスタート(0分)の30
分前(−30分)とし、0分から+45分を運動負荷時
間とした。運動負荷は自転車エルゴメーターを用い負荷
強度を40%VO2maxに設定することより行った。
測定項目は血漿アドレナリン値、血漿ノルアドレナリン
値、血清成長ホルモン値、血漿グルカゴン値、血清イン
スリン値、血糖値、血清遊離脂肪酸値、血清中性脂肪、
血中乳酸値、心拍数、血圧、酸素消費量、炭酸ガス産生
量、呼吸商、疲労感とした。−40分から+150分ま
でを測定時間とした。2日間の休養期間をおいてもう一
度試験を行なった。1回目に本発明の飲料を摂取した3
名は2回目に参考飲料を摂取し、1回目に参考飲料を摂
取した3名は2回目に本発明の飲料を摂取した。
の各測定項目の平均値および標準偏差を求めた。各測定
項目のうち、血漿アドレナリン値、血清インスリン値、
血清遊離脂肪酸値に両者間で著しい差が見られた。その
結果を表に示すと以下の表2、表3、表4に示すとおり
である。
にて飼育した5週齢SD系ラット10匹を2群に分け、
それぞれの群に上記実施例2の配合例に示した組成の飲
料を体重1Kgあたり8mlづつ経口投与した。投与前
と投与後30分、60分後に安静状態を保たせて、酸素
摂取量および呼吸商(RQ)を測定した。
ぞれの平均値及び標準偏差値を計算した。測定項目のう
ち呼吸商において本発明の飲料と参考例飲料との間に差
異が認められたが、その酸素摂取量については実質的に
差異が認められなかった。本発明の飲料を経口投与した
後では呼吸商の値が低下していることがわかる。これは
脂肪酸の代謝が増加していることを示すと解釈される。
この結果を表6及び表7に示す。
Claims (10)
- 【請求項1】グルカゴン分泌亢進作用を有するアミノ酸
類の少なくとも一種、キサンチン誘導体の少なくとも一
種、およびチアミン化合物の少なくとも一種を含有する
ダイエット用飲食品(但し、医薬品を除く)。 - 【請求項2】グルカゴン分泌亢進作用を有するアミノ酸
がアルギニン、アラニン、ロイシンまたはそれらの飲食
品として許容される塩である請求項1記載の飲食品。 - 【請求項3】キサンチン誘導体が体脂肪分解作用を有す
る化合物である請求項1記載の飲食品。 - 【請求項4】キサンチン誘導体がカフェイン、テオフィ
リンまたはテオブロミンである請求項1記載の飲食品。 - 【請求項5】チアミン化合物がエネルギー代謝に必要な
化合物である請求項1記載の飲食品。 - 【請求項6】チアミン化合物がチアミン(ビタミン
B1)、チアミン テトラヒドロフルフリル ジスルフ
ィド、O−ベンゾイルチアミン ジスルフィド、S−ベ
ンゾイルチアミン モノフォスフェート、O,S−ジベ
ンゾイルチアミンまたはそれらの飲食品として許容され
る塩である請求項1記載の飲食品。 - 【請求項7】実質的にカロリー性甘味料を含有しない請
求項1記載の飲食品。 - 【請求項8】クエン酸をさらに含有する請求項1記載の
飲食品。 - 【請求項9】(1)アルギニン、アラニン、ロイシンま
たはその飲食品として許容される塩、(2)カフェイ
ン、(3)チアミンまたは合成チアミン誘導体、あるい
はその飲食品として許容される塩、および(4)クエン
酸を含有する請求項8記載の飲食品。 - 【請求項10】(1)アルギニンまたはその飲食品とし
て許容される塩、(2)カフェイン、(3)チアミンま
たは合成チアミン誘導体、あるいはその飲食品として許
容される塩、および(4)クエン酸を含有する請求項9
記載の飲食品。
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財団法人日本医薬情報センター編「一般薬 日本医薬品集 1988−1989」(薬業事報社,昭和62年11月25日発行)p473,500,509,517,524,533,541 |
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