JP2008105977A - 抗不安剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明はアラニンを含有することを特徴とする抗不安剤を提供するものである。
【選択図】 図1
Description
アラニンは非必須アミノ酸であるが、肝臓での糖質の合成原料となるアミノ酸で生体のエネルギー生成に重要な役割を果たし、TCA回路の流れを強めることにより脂肪燃焼効果を有する。肝機能の改善効果や下痢によって失われた水分補給、運動後に糖が不足したときに起こるケトーシスを、ケトン体を減らすことにより防ぐ。また、血糖値の低い時に分泌され、グリコーゲンの分解を促進するグルカゴンというホルモンを分泌する。したがって、経口経腸栄養組成物(特許文献2)、末梢静脈投与用輸液(特許文献3)や中心静脈投与用輸液(特許文献4)など体の機能への応用が計られてきた。一方、中枢神経系(脳)に対するアミノ酸や低分子窒素化合物としては、セリン(特許文献5、非特許文献1、 非特許文献2)や クレアチン(グリシン、L−アラニン、S−アデノシルメチオニンからなる化合物)(特許文献6、非特許文献3)が知られている。
(1)アラニンを含有することを特徴とする抗不安剤。
(2)アラニンが、蛋白質加水分解法、化学合成法、酵素法、発酵法、又は天然原料から抽出・精製のいずれかの方法によって製造されたものであることを特徴とする(1)記載の抗不安剤。
(3)アラニンの含有量が5質量%以上であることを特徴とする(1)又は(2)記載の抗不安剤。
(4)(1)〜(3)いずれかに記載の抗不安剤を含有する抗不安を目的とした医薬品。
(5)(1)〜(3)いずれかに記載の抗不安剤を含有する抗不安を目的とした特定保健用食品、栄養機能食品、又は健康食品。
(6)(1)〜(3)いずれかに記載の抗不安剤を含有する抗不安を目的とした飼料
に関する。
本発明に関わる抗不安剤は、種々の剤型での投与が可能であり、例えば、経口投与剤としては錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤等の固形剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤等の液剤、凍結乾燥製剤等が挙げられ、非経口投与剤としては、注射剤のほか、坐剤、噴霧剤、経皮吸収剤等が挙げられ、これらの製剤は製剤上の常套手段により調製することができる。上記の医薬用無毒性担体としては、例えば、グルコース、乳糖、ショ糖、澱粉、マンニトール、デキストリン、脂肪酸グリセリド、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルデンプン、エチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アミノ酸、アルブミン、水、生理食塩水等が挙げられる。また、必要に応じて、安定化剤、滑剤、湿潤剤、乳化剤、結合剤等の慣用の添加剤を適宜添加することができる。
また、本発明に関わるアラニンは、生体構成成分であり、食品中にも普遍的に含まれている成分であることから安全性が高いと考えられ、不安の予防・改善を目的として、抗不安機能性食品として摂取することもできる。
さらに、アラニンを含有する抗不安剤を飼料として家畜、ペットに与えることにより、家畜の情緒が安定し、成長を促進することができる。
[実験動物]
1日齢卵用種(Julia系統)雄ヒナを村田孵化場(福岡県)より購入し、2群に分けてそれぞれ集団ケージにて飼育した。24時間点灯、室温30℃の環境条件下で、市販飼料(AX、愛知県豊橋飼料株式会社)と水を不断給与して飼育した。
[脳室投与]
L-アラニン(大阪府和光純薬工業株式会社より購入)を0.1%エバンスブルー入り生理食塩水に溶解し、脳室投与に用いた。投与量は1羽あたり800 nmol/10μlとし、対照群には同量のエバンスブルー入り生理食塩水を脳室投与した。このエバンスブルーは脳室投与の確認のために用いた。
3日齢時に単離ストレス負荷実験を行った。集団の中からヒナを無作為に取り出し脳室投与を施し、その直後にヒナを集団から隔離し透明行動観察アクリルケージ(40×30×20cm)に移した。移動後10分間におけるヒナの鳴き声を録音するとともに自発運動量を測定した。自発運動量の測定には赤外線ビームセンサー(NSAS01およびDAS008、東京都株式会社ニューロサイエンス)を用いた。鳴き声についてはその回数を計数した。
脳室投与が正確に施されていたヒナから得られたデータのみを用いた。繰り返しのある2元配置分散分析で統計処理した。値は平均値±標準誤差(各群6羽)で示した。
[鳴き声数]
アラニンの脳室投与により鳴き声数が有意に減少した(図1)。
すなわち、ストレスが負荷されていると、ヒナは甲高い鳴き声連続して発するが、アラニンの脳室投与により減少する。このことはアラニンがヒナのストレス緩和に有効であることを表している。
[自発運動量]
アラニンの脳室投与により自発運動量が有意に減少した(図2)。
すなわち、ストレスが負荷されていると、ヒナは落ち着きなくあちこち動き回るが、アラニンの脳室投与により自発運動量は同様に減少する。このことはアラニンがヒナのストレス緩和に有効であることを表している。
抗不安効果を持つアラニンを含有することを特徴とする健康食品用ソフトカプセル剤の製造 アラニン、ホスファチジルセリン25%含有液体大豆レシチン、ビタミンEオイル、ビタミンB1(チアミン硝酸塩)、ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩)、ビタミンB12(シアノコバラミン)、ミツロウとパーム油は表1に示した配合量となるように混合し、30分間撹拌した。80メッシュで篩過した後、真空撹拌機で脱泡処理を行った。ソフトカプセル充填機により内容量が250mgとなるように充填した。皮膜は通常用いられるゼラチン、グリセリン混合物を用いた。乾燥後、液漏れ検査、形状選別検査、目視検査を合格した粒について規格試験を行った結果、カプセル長径、カプセル短径、カプセル総重量、カプセル皮膜重量、カプセル内容物重量、皮膜水分含有量、崩壊時間、酸価、過酸化物価、一般生菌数、大腸菌群等の諸規格を満たす製剤であることが確認された。
抗不安効果を持つアラニンおよびセリンを含有することを特徴とする健康食品用ソフトカプセル剤の製造 アラニン、セリン、ホスファチジルセリン25%含有液体大豆レシチン、ビタミンEオイル、ビタミンB1(チアミン硝酸塩)、ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩)、ビタミンB12(シアノコバラミン)、ミツロウとパーム油は表1に示した配合量となるように混合し、30分間撹拌した。80メッシュで篩過した後、真空撹拌機で脱泡処理を行った。ソフトカプセル充填機により内容量が250mgとなるように充填した。皮膜は通常用いられるゼラチン、グリセリン混合物を用いた。乾燥後、液漏れ検査、形状選別検査、目視検査を合格した粒について規格試験を行った結果、カプセル長径、カプセル短径、カプセル総重量、カプセル皮膜重量、カプセル内容物重量、皮膜水分含有量、崩壊時間、酸価、過酸化物価、一般生菌数、大腸菌群等の諸規格を満たす製剤であることが確認された。
抗不安効果を持つアラニンを含有することを特徴とする健康食品用飲料の製造。アラニン、セリン、クエン酸、マルチトール、エリスリトール、トレハロース、オレンジ果汁、ラカンカエキス、香料は表1に示した様な配合量で配合し、最後に水を50mlになるように加え、原料を水に混合・溶解させ、容器に充填を行い、85℃10分の殺菌を行った。殺菌後冷却し、本飲料を完成させた。
Claims (6)
- アラニンを含有することを特徴とする抗不安剤。
- アラニンが、蛋白質加水分解法、化学合成法、酵素法、発酵法、又は天然原料から抽出・精製のいずれかの方法によって製造されたものであることを特徴とする請求項1記載の抗不安剤。
- アラニンの含有量が、5質量%以上であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の抗不安剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載された抗不安剤を含有することを特徴とする医薬品。
- 請求項1〜3のいずれかに記載された抗不安剤を含有することを特徴とする、特定保健用食品、栄養機能食品、又は健康食品。
- 請求項1〜3のいずれかに記載された抗不安剤を含有することを特徴とする飼料。
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JPH05252905A (ja) * | 1991-04-26 | 1993-10-05 | Takeda Chem Ind Ltd | 飲食品 |
JP2005218339A (ja) * | 2004-02-04 | 2005-08-18 | Tokai Univ | 魚介類の旨み成分を向上するための飼料 |
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2006
- 2006-10-24 JP JP2006288926A patent/JP2008105977A/ja active Pending
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