JP3018047B2 - 合成樹脂製建築用化粧材 - Google Patents
合成樹脂製建築用化粧材Info
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Landscapes
- Steps, Ramps, And Handrails (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は合成樹脂製建築用化粧
材に関するもので、更に詳細には、手摺の笠木カバー等
の建築部材の表面に形成される合成樹脂製建築用化粧材
に関するものである。
材に関するもので、更に詳細には、手摺の笠木カバー等
の建築部材の表面に形成される合成樹脂製建築用化粧材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、階段や壁に設置される手摺にお
いては、金属製の金台の表面に合成樹脂製の笠木カバー
等の化粧材が被冠されて視覚による美観を高めている。
いては、金属製の金台の表面に合成樹脂製の笠木カバー
等の化粧材が被冠されて視覚による美観を高めている。
【0003】従来、この種の化粧材は、一般的に着色顔
料を添加した軟質(半硬質)の塩化ビニル樹脂を押出成
形によって成形するものが広く知られている。また、そ
の際表面をエンボス仕上げとしたり、あるいは、表面を
均一に仕上げるために成形時に母材の表面に透明層を一
体に成形したもの、あるいは、単調な色調を解消するた
めに、メタリック顔料を添加したものなども使用されて
いる。
料を添加した軟質(半硬質)の塩化ビニル樹脂を押出成
形によって成形するものが広く知られている。また、そ
の際表面をエンボス仕上げとしたり、あるいは、表面を
均一に仕上げるために成形時に母材の表面に透明層を一
体に成形したもの、あるいは、単調な色調を解消するた
めに、メタリック顔料を添加したものなども使用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
着色顔料を添加したものにおいては、合成樹脂そのもの
の感覚、いわゆるプラスチック感覚が強調され、他の構
成部材や周囲の部材、すなわち、金属材料のもつメタリ
ック感、木材のもつ木質としての天然感覚との間の違和
感が生じて調和がとれにくかった。また、表面をエンボ
ス加工したり、表面層を均一に仕上げたものにおいて
は、ダイスマークの除去という効果は得られるが、その
色調を変えることはできない。また、メタリック顔料を
添加したものにおいては、表面にメタリック感を与えて
他の金属部材との違和感をある程度解消することはでき
るが、従来のメタリック調の化粧材においては、一般に
粒径が目視できない微細な大きさ(具体的には50μm
以下)のメタリック顔料の添加量を1.5〜2.0重量
部とするため、メタリック顔料の色が過剰に現れて母材
の色調を消去してしまうという問題があった。
着色顔料を添加したものにおいては、合成樹脂そのもの
の感覚、いわゆるプラスチック感覚が強調され、他の構
成部材や周囲の部材、すなわち、金属材料のもつメタリ
ック感、木材のもつ木質としての天然感覚との間の違和
感が生じて調和がとれにくかった。また、表面をエンボ
ス加工したり、表面層を均一に仕上げたものにおいて
は、ダイスマークの除去という効果は得られるが、その
色調を変えることはできない。また、メタリック顔料を
添加したものにおいては、表面にメタリック感を与えて
他の金属部材との違和感をある程度解消することはでき
るが、従来のメタリック調の化粧材においては、一般に
粒径が目視できない微細な大きさ(具体的には50μm
以下)のメタリック顔料の添加量を1.5〜2.0重量
部とするため、メタリック顔料の色が過剰に現れて母材
の色調を消去してしまうという問題があった。
【0005】これら問題を解決する手段として、表面に
凹凸模様を付けた着色層の表面に透明層を被覆して濃淡
により木目模様を現したり、模様を有する薄膜シートを
表面にラミネートして模様を呈するようにしたものなど
が考えられるが、これらの方法では成形が複雑で高価と
なる上、単調性を十分に解決するに至らない。
凹凸模様を付けた着色層の表面に透明層を被覆して濃淡
により木目模様を現したり、模様を有する薄膜シートを
表面にラミネートして模様を呈するようにしたものなど
が考えられるが、これらの方法では成形が複雑で高価と
なる上、単調性を十分に解決するに至らない。
【0006】この発明は上記事情に鑑みなされたもの
で、簡単に成形でき、かつ、内部層の色調を基調とし
て、立体的なメタリック感を呈する合成樹脂製建築用化
粧材を提供することを目的とするものである。
で、簡単に成形でき、かつ、内部層の色調を基調とし
て、立体的なメタリック感を呈する合成樹脂製建築用化
粧材を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の合成樹脂製建築用化粧材は、着色された
不透明合成樹脂製の内部層と、この内部層の表面に一体
的に被覆される透明合成樹脂製の表面層とからなり、上
記表面層中にメタリック顔料を配向性をもたせて添加し
てなるものである。
に、この発明の合成樹脂製建築用化粧材は、着色された
不透明合成樹脂製の内部層と、この内部層の表面に一体
的に被覆される透明合成樹脂製の表面層とからなり、上
記表面層中にメタリック顔料を配向性をもたせて添加し
てなるものである。
【0008】この発明において、上記メタリック顔料は
表面層中に配向性をもって添加されるものであれば、金
属箔自体であっても差し支えないが、好ましくは金属層
の表面に耐蝕性及び表面層との親和性を有する透明合成
樹脂層を被覆した偏平状チップである方がよい。この場
合、金属層は例えばアルミ箔、銅箔、ニッケル箔、金箔
あるいは銀箔等の金属箔でもよく、あるいは、ペットフ
ィルムにアルミを蒸着したものであってもよい。この場
合、偏平チップの形状は、長方形、正方形、三角形、円
形等のいずれであっても差し支えないが、少なくとも全
部が同形である必要がある。
表面層中に配向性をもって添加されるものであれば、金
属箔自体であっても差し支えないが、好ましくは金属層
の表面に耐蝕性及び表面層との親和性を有する透明合成
樹脂層を被覆した偏平状チップである方がよい。この場
合、金属層は例えばアルミ箔、銅箔、ニッケル箔、金箔
あるいは銀箔等の金属箔でもよく、あるいは、ペットフ
ィルムにアルミを蒸着したものであってもよい。この場
合、偏平チップの形状は、長方形、正方形、三角形、円
形等のいずれであっても差し支えないが、少なくとも全
部が同形である必要がある。
【0009】上記メタリック顔料の単体は目視可能な大
きさであれば任意の大きさでよく、かつ、添加量も任意
であってもよいが、好ましくはメタリック顔料の大きさ
を100〜500μmとすると共に、表面層中の添加量
を0.1〜0.5重量部とする方がよい。
きさであれば任意の大きさでよく、かつ、添加量も任意
であってもよいが、好ましくはメタリック顔料の大きさ
を100〜500μmとすると共に、表面層中の添加量
を0.1〜0.5重量部とする方がよい。
【0010】
【作用】上記のように構成されるこの発明の合成樹脂製
建築用化粧材によれば、着色された不透明合成樹脂製の
内部層の表面に一体的に被覆される透明合成樹脂製の表
面層中にメタリック顔料を配向性をもたせて添加するこ
とにより、内部層の色調を基調として粒径の大きいメタ
リック顔料のメタリック感が相乗されることによって立
体的なメタリック調の色調を目視する化粧材が得られ、
手摺の笠木カバー、キャップ等の手摺のみならず広範囲
の建築用化粧材として使用できる。
建築用化粧材によれば、着色された不透明合成樹脂製の
内部層の表面に一体的に被覆される透明合成樹脂製の表
面層中にメタリック顔料を配向性をもたせて添加するこ
とにより、内部層の色調を基調として粒径の大きいメタ
リック顔料のメタリック感が相乗されることによって立
体的なメタリック調の色調を目視する化粧材が得られ、
手摺の笠木カバー、キャップ等の手摺のみならず広範囲
の建築用化粧材として使用できる。
【0011】また、メタリック顔料を金属層の表面に耐
蝕性及び表面層との親和性を有する透明合成樹脂を被覆
した偏平状チップにて形成することにより、光の反射角
を一定として少量の添加量によって反射効率を高めるた
め、内部層の色がメタリック顔料によって阻害されるこ
となく透視することができる。更に、透明合成樹脂材か
らなる表面層の腐食や劣化によるチップの劣化を防止す
ることができる。
蝕性及び表面層との親和性を有する透明合成樹脂を被覆
した偏平状チップにて形成することにより、光の反射角
を一定として少量の添加量によって反射効率を高めるた
め、内部層の色がメタリック顔料によって阻害されるこ
となく透視することができる。更に、透明合成樹脂材か
らなる表面層の腐食や劣化によるチップの劣化を防止す
ることができる。
【0012】また、メタリック顔料の単体の大きさを1
00〜500μmとすると共に、表面層中の添加量を
0.1〜0.5重量部とすることにより、メタリック顔
料を効率よく添加し、かつメタリック顔料の粒径をその
チップが目視できる程度の大径とし、メタリック顔料に
よる色調と内部層の色調とが立体的に混在されたメタリ
ック感を表現することができる。
00〜500μmとすると共に、表面層中の添加量を
0.1〜0.5重量部とすることにより、メタリック顔
料を効率よく添加し、かつメタリック顔料の粒径をその
チップが目視できる程度の大径とし、メタリック顔料に
よる色調と内部層の色調とが立体的に混在されたメタリ
ック感を表現することができる。
【0013】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基いて詳細
に説明する。
に説明する。
【0014】図1はこの発明の化粧材を笠木カバーに使
用した場合の分解斜視図が示されている。
用した場合の分解斜視図が示されている。
【0015】この発明の化粧材である笠木カバー1は、
金属製金台2の上部表面に被冠される断面円弧状の内部
層3と、この内部層3の表面に一体的に被覆される表面
層4とで構成されている。
金属製金台2の上部表面に被冠される断面円弧状の内部
層3と、この内部層3の表面に一体的に被覆される表面
層4とで構成されている。
【0016】内部層3は着色された不透明合成樹脂、例
えば軟質又は半硬質の塩化ビニルにて形成されている。
この場合、内部層3として例えば緑色のパステル調の色
を現すには、酸化チタンをベースに少量の着色顔料(フ
タロシアニングリーン)を使用することができる。
えば軟質又は半硬質の塩化ビニルにて形成されている。
この場合、内部層3として例えば緑色のパステル調の色
を現すには、酸化チタンをベースに少量の着色顔料(フ
タロシアニングリーン)を使用することができる。
【0017】表面層4は、図2ないし図4に示すよう
に、メタリック顔料5を配向性をもたせて添加した透明
性合成樹脂例えば塩化ビニル等にて形成されている。
に、メタリック顔料5を配向性をもたせて添加した透明
性合成樹脂例えば塩化ビニル等にて形成されている。
【0018】この場合、メタリック顔料5は、図5に示
すように、金属箔6の表面に耐蝕性及び表面層4との親
和性を有する透明性の合成樹脂層7を被覆した長方形状
の偏平状チップにて形成されている。金属箔6は例えば
厚さが12μm程度で、縦横の寸法が100μm×14
0μmのアルミ箔が使用されて、白色系統の色を呈する
ようになっている。また、メタリック顔料5の単体の表
面層4中の添加量は0.1〜0.5重量部である。
すように、金属箔6の表面に耐蝕性及び表面層4との親
和性を有する透明性の合成樹脂層7を被覆した長方形状
の偏平状チップにて形成されている。金属箔6は例えば
厚さが12μm程度で、縦横の寸法が100μm×14
0μmのアルミ箔が使用されて、白色系統の色を呈する
ようになっている。また、メタリック顔料5の単体の表
面層4中の添加量は0.1〜0.5重量部である。
【0019】なお、金属箔6は必ずしもアルミ箔である
必要はなく、目的とする色に応じて、銅箔(銅色)、ニ
ッケル箔(アルミ色)、金箔(ゴールド色)あるいは銀
箔(シルバー色)を使用することができる。
必要はなく、目的とする色に応じて、銅箔(銅色)、ニ
ッケル箔(アルミ色)、金箔(ゴールド色)あるいは銀
箔(シルバー色)を使用することができる。
【0020】また、耐蝕性及び親和性を有する合成樹脂
層7としては、金属箔6の表面の酸化による反射劣化を
防止するための耐蝕性を有することと、金属箔6がプレ
ートアウトして表面層4の表面側に析出することを防止
して金属箔6を閉じ込めると共に表面層4の塩化ビニル
と親和(相容)することが必要である。この合成樹脂と
しては、一般にアクリル樹脂が用いられるが、可塑剤で
もよい。但し、透明であることが条件となる。また、合
成樹脂層7は透明であれば、無色でも有色でもよいが、
有色の場合にはメタリック顔料の反射を阻害する色、例
えば濃い色は避け、メタリック顔料の反射が生じ易い顔
料を選択する必要がある。
層7としては、金属箔6の表面の酸化による反射劣化を
防止するための耐蝕性を有することと、金属箔6がプレ
ートアウトして表面層4の表面側に析出することを防止
して金属箔6を閉じ込めると共に表面層4の塩化ビニル
と親和(相容)することが必要である。この合成樹脂と
しては、一般にアクリル樹脂が用いられるが、可塑剤で
もよい。但し、透明であることが条件となる。また、合
成樹脂層7は透明であれば、無色でも有色でもよいが、
有色の場合にはメタリック顔料の反射を阻害する色、例
えば濃い色は避け、メタリック顔料の反射が生じ易い顔
料を選択する必要がある。
【0021】メタリック顔料5は縦横の寸法は上記の1
00μm×140μmに限定されるものではなく、10
0μm〜500μmの範囲であればよい。また、メタリ
ック顔料5は偏平状であれば、その形状は必ずしも長方
形状である必要はなく、例えば正方形、三角形あるいは
円形等の任意の形状でよい。但し、全ての形状は同じに
する必要がある。メタリック顔料5を偏平状にし、配向
性をもたせることによって、偏平状面が透視面となって
光の反射角を一定に、かつ少量の添加量で反射効率を高
めることができる。
00μm×140μmに限定されるものではなく、10
0μm〜500μmの範囲であればよい。また、メタリ
ック顔料5は偏平状であれば、その形状は必ずしも長方
形状である必要はなく、例えば正方形、三角形あるいは
円形等の任意の形状でよい。但し、全ての形状は同じに
する必要がある。メタリック顔料5を偏平状にし、配向
性をもたせることによって、偏平状面が透視面となって
光の反射角を一定に、かつ少量の添加量で反射効率を高
めることができる。
【0022】なお、上記説明では、メタリック顔料5が
金属箔6の表面に耐蝕性及び親和性を有する透明合成樹
脂層をコーティングした場合について説明したが、必ず
しもこのような構造である必要はなく、例えば図6に示
すように、ペットフィルム8にアルミを蒸着したアルミ
蒸着層9の表面に耐蝕性及び親和性を有する透明性合成
樹脂層10を被覆したものであってもよい。
金属箔6の表面に耐蝕性及び親和性を有する透明合成樹
脂層をコーティングした場合について説明したが、必ず
しもこのような構造である必要はなく、例えば図6に示
すように、ペットフィルム8にアルミを蒸着したアルミ
蒸着層9の表面に耐蝕性及び親和性を有する透明性合成
樹脂層10を被覆したものであってもよい。
【0023】次に、上記のように形成される内部層3と
表面層4を一体的に成形して笠木カバー1を製造する工
程について説明する。
表面層4を一体的に成形して笠木カバー1を製造する工
程について説明する。
【0024】まず、塩化ビニル樹脂レジンに可塑剤、安
定剤、滑剤と共にメタリック顔料5を添加してミキサー
によって混合して、パウダーコンパウンドを製造した
後、このパウダーコンパウンドを混練押出機で可塑化溶
融して径が2〜3фmm程度のペレットコンパンドを製造
すると共に、表面層4を成形するコンパウンドとほぼ同
様の工程で内部層用のペレットコンパウンドを製造す
る。
定剤、滑剤と共にメタリック顔料5を添加してミキサー
によって混合して、パウダーコンパウンドを製造した
後、このパウダーコンパウンドを混練押出機で可塑化溶
融して径が2〜3фmm程度のペレットコンパンドを製造
すると共に、表面層4を成形するコンパウンドとほぼ同
様の工程で内部層用のペレットコンパウンドを製造す
る。
【0025】次に、表面層4と内部層3のペレットコン
パウンドを押出成形機で同時成形すると、内部層3の表
面に一体的に表面層4が積層された状態で成形されて笠
木カバー1が成形される。この際、表面層4中のメタリ
ック顔料5は成形するとき、その偏平状面を透視面と
し、かつ長さ方向に配向性をもつように混入されると共
に、表面層4の内方側に配列される(図4参照)。ここ
で、メタリック顔料5が表面層4の内方側に配列される
ので、表面に傷が付いても傷跡をわかりにくくすること
ができる。
パウンドを押出成形機で同時成形すると、内部層3の表
面に一体的に表面層4が積層された状態で成形されて笠
木カバー1が成形される。この際、表面層4中のメタリ
ック顔料5は成形するとき、その偏平状面を透視面と
し、かつ長さ方向に配向性をもつように混入されると共
に、表面層4の内方側に配列される(図4参照)。ここ
で、メタリック顔料5が表面層4の内方側に配列される
ので、表面に傷が付いても傷跡をわかりにくくすること
ができる。
【0026】そして、笠木カバー1を金台2に被冠すれ
ば手摺の笠木部を形成することができる(図7及び図8
参照)。
ば手摺の笠木部を形成することができる(図7及び図8
参照)。
【0027】なお、手摺の支柱10にも笠木カバー1と
同様に化粧材を被冠することができ、また、手摺端部に
設けられるエンドキャップ11にも同様に化粧材を使用
することができる。なおこの場合、エンドキャップ11
はインジェクション成形によって成形される。
同様に化粧材を被冠することができ、また、手摺端部に
設けられるエンドキャップ11にも同様に化粧材を使用
することができる。なおこの場合、エンドキャップ11
はインジェクション成形によって成形される。
【0028】上記のように成形された手摺の笠木カバー
1、エンドキャップ11の表面層4においては、表面層
4の透明部を通過して内部層3の表面に入射された光
は、図4に実線で示すように、入射角θと対称な正反射
角θで反射し、また、表面層4を通過してメタリック顔
料5に入射された光は図4に一点鎖線で示すように、入
射角θに対して対称の正反射角θで反射される。したが
って、内部層3から反射された光により内部層3の色
(緑色)が認識されて、この色を基調としてメタリック
顔料から反射された光による金属色により、これらの色
が立体的に混在して手摺を見る者に立体的な色調を感じ
させる。
1、エンドキャップ11の表面層4においては、表面層
4の透明部を通過して内部層3の表面に入射された光
は、図4に実線で示すように、入射角θと対称な正反射
角θで反射し、また、表面層4を通過してメタリック顔
料5に入射された光は図4に一点鎖線で示すように、入
射角θに対して対称の正反射角θで反射される。したが
って、内部層3から反射された光により内部層3の色
(緑色)が認識されて、この色を基調としてメタリック
顔料から反射された光による金属色により、これらの色
が立体的に混在して手摺を見る者に立体的な色調を感じ
させる。
【0029】なお、上記実施例ではこの発明の化粧材が
手摺の笠木カバーに使用される場合について説明した
が、勿論、笠木カバー以外天井の見切材、階段廻り、幅
木、サイジング材、物干竿、また各種用途のパイプ等多
目的に使用することができる。
手摺の笠木カバーに使用される場合について説明した
が、勿論、笠木カバー以外天井の見切材、階段廻り、幅
木、サイジング材、物干竿、また各種用途のパイプ等多
目的に使用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上に説明したようにこの発明の合成樹
脂製建築用化粧材は上記のように構成されているので、
以下のような効果が得られる。
脂製建築用化粧材は上記のように構成されているので、
以下のような効果が得られる。
【0031】1)請求項1記載の合成樹脂製建築用化粧
材によれば、着色された不透明合成樹脂製の内部層の表
面に一体的に被覆される透明合成樹脂製の表面層中にメ
タリック顔料を配向性をもたせて添加するので、内部層
の色を基調として、粒径の大きいメタリック顔料のメタ
リック感が相乗されることによって、立体的なメタリッ
ク調の色調を目視する化粧材を形成することができる。
材によれば、着色された不透明合成樹脂製の内部層の表
面に一体的に被覆される透明合成樹脂製の表面層中にメ
タリック顔料を配向性をもたせて添加するので、内部層
の色を基調として、粒径の大きいメタリック顔料のメタ
リック感が相乗されることによって、立体的なメタリッ
ク調の色調を目視する化粧材を形成することができる。
【0032】2)請求項2記載の合成樹脂製建築用化粧
材によれば、メタリック顔料を金属層の表面に耐蝕性及
び表面層との親和性を有する透明合成樹脂層を被覆した
偏平状チップにて形成し、また、その偏平状チップはそ
の偏平状面を透視面とするので、光の反射を一定として
少量の添加量によって反射効率を高められるため、内部
層の色がメタリック顔料によって阻害されることなく外
部から透視されることができる。更に、化粧材の腐食や
劣化による剥離を防ぐことができる。
材によれば、メタリック顔料を金属層の表面に耐蝕性及
び表面層との親和性を有する透明合成樹脂層を被覆した
偏平状チップにて形成し、また、その偏平状チップはそ
の偏平状面を透視面とするので、光の反射を一定として
少量の添加量によって反射効率を高められるため、内部
層の色がメタリック顔料によって阻害されることなく外
部から透視されることができる。更に、化粧材の腐食や
劣化による剥離を防ぐことができる。
【0033】3)請求項3記載の合成樹脂製建築用化粧
材によれば、メタリック顔料の単体の大きさ及び表面層
中の添加量を内部層の色が損なわないように効率よく添
加され、かつメタリック顔料の粒径をそのチップが目視
される程度にすることによって、2つの色が立体的に混
在されて看者にメタリック調の感覚を与えることができ
る。
材によれば、メタリック顔料の単体の大きさ及び表面層
中の添加量を内部層の色が損なわないように効率よく添
加され、かつメタリック顔料の粒径をそのチップが目視
される程度にすることによって、2つの色が立体的に混
在されて看者にメタリック調の感覚を与えることができ
る。
【図1】この発明の化粧材を手摺の笠木カバーに使用し
た場合の分解斜視図である。
た場合の分解斜視図である。
【図2】図1のA部の拡大平面図である。
【図3】図1のB部の拡大断面図である。
【図4】この発明の化粧材における光の反射状態を示す
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図5】この発明におけるメタリック顔料の単体の斜視
図である。
図である。
【図6】この発明における別のメタリック顔料の単体の
斜視図である。
斜視図である。
【図7】この発明の化粧材を有する階段手摺の斜視図で
ある。
ある。
【図8】この発明の化粧材を有する壁手摺の斜視図であ
る。
る。
3 内部層 4 表面層 5 メタリック顔料 6 金属箔 7 合成樹脂層 8 ペレットフィルム 9 アルミ蒸着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−130398(JP,A) 特開 平1−263048(JP,A) 実開 昭57−41799(JP,U) 実開 昭59−110499(JP,U) 実開 昭60−137028(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 11/18 B32B 33/00 B44C 1/20 B44F 1/04
Claims (3)
- 【請求項1】 着色された不透明合成樹脂製の内部層
と、この内部層の表面に一体的に被覆される透明合成樹
脂製の表面層とからなり、上記表面層中にメタリック顔
料を配向性をもたせて添加してなることを特徴とする合
成樹脂製建築用化粧材。 - 【請求項2】 メタリック顔料を、金属層の表面に耐蝕
性及び表面層との親和性を有する透明合成樹脂層を被覆
した偏平状チップとしたことを特徴とする請求項1記載
の合成樹脂製建築用化粧材。 - 【請求項3】 メタリック顔料の単体の大きさを100
〜500μmとすると共に、表面層中の添加量を0.1
〜0.5重量部としたことを特徴とする請求項1又は2
記載の合成樹脂製建築用化粧材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6108391A JP3018047B2 (ja) | 1991-03-04 | 1991-03-04 | 合成樹脂製建築用化粧材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6108391A JP3018047B2 (ja) | 1991-03-04 | 1991-03-04 | 合成樹脂製建築用化粧材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04277253A JPH04277253A (ja) | 1992-10-02 |
| JP3018047B2 true JP3018047B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=13160865
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6108391A Expired - Fee Related JP3018047B2 (ja) | 1991-03-04 | 1991-03-04 | 合成樹脂製建築用化粧材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3018047B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7523592B2 (en) * | 2005-05-20 | 2009-04-28 | Duracase Proprietary, Llc | Handrail assembly with panel and engaging sleeves |
| JP7240636B2 (ja) * | 2019-05-15 | 2023-03-16 | 茂己 西 | 建物内外配管用略長方形管及びその継手の部品 |
-
1991
- 1991-03-04 JP JP6108391A patent/JP3018047B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04277253A (ja) | 1992-10-02 |
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|---|---|---|---|
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