JP3017700B2 - 凍結防止剤散布方法およびその散布車 - Google Patents
凍結防止剤散布方法およびその散布車Info
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剤を路面に散布する凍結防止剤の散布方法および凍結防
止剤の散布車、詳しくは、散布車を低重心となして走行
時の安定性を向上させ、さらに凍結防止剤とその溶液と
の混合比を任意に調節することが可能な凍結防止剤の散
布方法および散布車に関するものである。
のために、氷雪路面上に凍結防止剤を散布することが行
われている。凍結防止剤の散布方式としては、乾燥塩を
そのまゝ散布する乾式散布と、塩水などの溶液を塩に添
加してなる湿潤凍結防止剤を散布する湿式散布との2方
式があっていずれも実用化されているが、これらの方式
のうち、湿式凍結防止剤を散布する散布車としては、図
4に示すように、乾燥した凍結防止剤を受け入れるホッ
パAの下方に凍結防止剤搬送用ベルトコンベアBを配設
してホッパAの開口下端から送出される凍結防止剤aを
そのベルトコンベアB上に受止させて散布車の後方にま
で搬送し、そのベルトコンベアBの搬送終端から投下さ
れる凍結防止剤をシュートCを通じて回転散布円盤D上
に落下させる一方、散布円盤Dの斜め上方に配設した湿
潤剤噴霧装置Eから落下する凍結防止剤に向かって溶液
を噴霧し、凍結防止剤を加湿しながら路面上に散布する
ように構成された散布車が広く知られている。
しているように、凍結防止剤搬送コンベアとシュートと
の間に攪拌装置を内装したケーシングを配設し、そのケ
ーシング内で乾燥凍結防止剤に溶液を供給して混合、湿
潤させ、この湿潤凍結防止剤を散布円盤上に排出して散
布するように構成した散布車も開発されている。
は、溶液を注入する手段として、溶液を輸送するための
溶液ポンプやこの溶液ポンプの駆動手段、及び該溶液ポ
ンプに連通した配管系統に必要な弁類を配設しなければ
ならず、そのため、全体の構造が複雑化すると共に設備
費が高価になり、さらに、装備重量も増大するという難
点がある。また、上記溶液ポンプの駆動手段が必要なこ
とからその駆動系統にも考慮しなければならない。
は、上記注液手段を省略し、ホッパ内において乾燥した
粉粒状凍結防止剤と溶液とを混合調整して凍結防止剤を
湿潤させ、この湿潤凍結防止剤をスクリューコンベアで
もって散布車の後部上方に搬送し、スクリューコンベア
の排出口からシュートに投下して散布装置の回転円盤に
落下させ、路面に散布するようになした凍結防止剤散布
車が提案されている。
うに、ホッパ内に湿潤凍結防止剤を収容し、この湿潤凍
結防止剤を、ホッパの漏斗型傾斜壁に沿って設けたスク
リューコンベアでもって散布装置のシュートにまで搬送
するようになした散布車においては、ホッパ内の凍結防
止剤が既に適度に湿潤されているため、ホッパ内は湿潤
凍結防止剤の湿潤度に比例した溶液の水位で満たされて
いる。そのため、スクリューコンベアの上記排出口は常
にホッパ内の水位により自然に溢出する傾向にある。こ
のような溶液の溢出は漏斗型ホッパの傾斜壁面の傾斜角
度を大きくすることによって改善することができるが、
そうするとホッパの容量が減少するばかりでなく湿潤凍
結防止剤を収容した状態における散布車の重心が高位置
となり、散布車の走行安定性の低下を招くことになる。
装備された凍結防止剤の散布車の問題点を解決すること
を目的としてなされたものであって、ホッパの漏斗型傾
斜壁の傾斜角度を小さくすることができてホッパ容量が
大きくなり、散布車の重心を低くして散布車の走行安定
性を向上させることができると共に凍結防止剤を湿潤さ
せるための溶液の供給手段の簡易化を図った凍結防止剤
の散布方法および散布車を提供するものである。
ンベアによって湿潤状態の凍結防止剤を散布装置側に供
給するようにした凍結防止剤散布方法及びその散布車に
おいて、ホッパ内には乾燥状態(湿潤前の状態)の凍結
防止剤を収容することによってスクリューコンベアの排
出口からの溶液の溢出を解消し、この解消によってホッ
パの漏斗型傾斜壁の傾斜角度を小さくしてホッパの容量
の増大を図るとともに散布車の重心位置を低くし、さら
に、簡単な溶液の供給手段によってホッパの底部開口部
側に溶液を供給して凍結防止剤を湿潤させ、スクリュー
コンベアにより攪拌しながら散布装置に搬送することに
よって上記課題を解決した。
散布車本体に設置されたホッパ内に湿潤前の凍結防止剤
を収容して該ホッパの底部開口部に向かって順次降下さ
せる一方、ホッパに隣接して設置された溶液タンクから
ポンプを使用することなく、中間部にバルブコックを備
え先端部にホッパの底部開口部に位置させた注水ヘッド
を備えてなる溶液導管に溶液を供給して注水ヘッドから
溶液を注出させ、その注出溶液によってホッパの底部開
口部において凍結防止剤を湿潤させながら凍結防止剤を
ホッパの底部に連通したスクリューコンベアに導入し、
導入した湿潤凍結防止剤をスクリューコンベア内におい
て攪拌しながら散布車本体の後端部に設置している散布
装置に送り出して散布することを特徴としているもので
ある。
本発明の凍結防止剤散布車にあっては、散布車本体に、
下半部が漏斗状をなした凍結防止剤収容ホッパとこのホ
ッパに隣接して溶液タンクが設置され、溶液タンクから
中間部にバルブコックを備え先端部に溶液の注水ヘッド
を備えた溶液導管がホッパの底部開口部に向かって配設
されてその注水ヘッドがホッパの底部開口部に位置さ
れ、ホッパの下方に、ホッパの底部開口部から排出され
た湿潤凍結防止剤を散布車本体の後方に配設された散布
装置の上方に搬送するためのスクリューコンベアが設け
られていることを特徴としているものである。
は、ホッパに収容される乾燥状態の粉粒状凍結防止剤の
全量を散布に好適な状態に湿潤させるに十分な溶液を貯
蔵できる容量を備えたものを1個、または小容量のもの
を数個で構成してもよい。そしてこの溶液タンクからバ
ルブコックを介してホッパの底部に到達している凍結防
止剤にポンプを用いることなく自然注水しながらスクリ
ューコンベアに送り入れることによってスクリューコン
ベア内において十分攪拌混合され、湿潤凍結防止剤とし
て散布装置のシュートに移送することができる。そして
凍結防止剤の湿潤加減は、バルブコックの開口度を任意
に調節することによって注水ヘッドからの溶液の吐出量
を加減するとよい。
凍結防止剤が収容されることから、ホッパの下半部の漏
斗状壁面の傾斜角度が湿潤凍結防止剤を収容した場合に
比べて著しく小さく形成することができ、壁面の傾斜角
度をかなり小さくしてもホッパ内に収容された凍結防止
剤を底部に向かって順次円滑に移動させることができ
る。従って、ホッパの下半部の漏斗状壁面の傾斜角度を
小さくすることによってホッパの容量が増大できるばか
りでなく散布車の重心が低くなり、またスクリューコン
ベアの傾斜角度も小さくすることができる。そしてホッ
パ下半部の漏斗状壁部の外側面に任意の振動装置を配設
し、使用時にホッパ壁部を振動させることによってホッ
パの漏斗状壁部の傾斜角度をより小さくしても凍結防止
剤を円滑に底部の開口部に移動させることができる。
とづき図面を参照しながら説明すると、図1は凍結防止
剤散布車の簡略側面図、図2は平面図、そして図3は要
部の拡大縦断側面図を示し、1は散布車本体、2は散布
車本体に搭載設置された湿潤前の粉粒状凍結防止剤3の
収容ホッパ、4は溶液タンク、5はスクリューコンベ
ア、そして6は凍結防止剤の散布装置である。
ホッパ2は、その四方周壁部2aおよび下半部の漏斗状壁
部2bは水密に形成され、漏斗状壁部2bの傾斜壁面の水平
面に対する傾斜角度が約20度に形成されていて、ホッパ
底部に凍結防止剤3を落下排出する開口部7を備えてい
る。そして漏斗状壁部2bの外側面には、漏斗状壁部2b上
における凍結防止剤3の滑動性をより良好にするための
振動装置8が装着されている。
2の前側において該ホッパ2の底部よりも高位置に設置
され、図3に示しているように、この溶液タンク4の底
部に一端を連結、連通させている導管10が上記ホッパ2
の壁部を水密に貫通して該ホッパ2の底部に向かって延
設され、この導管10の先端部に装着した注水ヘッド11が
ホッパ2の開口部7に臨ませていて、該開口部7を通過
する凍結防止剤3に上記溶液タンク4内の溶液(水また
は塩水)をこの導管10を通じて供給して凍結防止剤3を
湿潤させるように構成している。また、上記導管10の中
間部には溶液の注水量を調整するバルブコック9を配設
してあり、このバルブコック9を操作することによって
溶液タンク4からの凍結防止剤への注水量を加減して凍
結防止剤3の湿潤度合いが調整できるようになってい
る。
ように、円筒状ケーシング12内にモータ13によって回転
されるスクリュー羽根14を備えてなり、上記したホッパ
2の底部開口部7と散布車本体1の後部に設けられた散
布装置6の筒状シュート15の上部との間にホッパ2の漏
斗状壁部2bの傾斜外面に沿って後方に向かって上向きに
傾斜させた状態に配設され、ホッパ2の底部開口部7か
ら排出された溶液注水後の凍結防止剤3を該底部開口部
7に連結、連通している下方の受け入れ開口16に受け入
れ、スクリュー羽根14の回転によつて攪拌しながら上方
の排出口17に搬送し、攪拌によって湿潤状態となった凍
結防止剤3を排出口17から散布装置6の筒状シュート15
に投下できるように設置されている。
た筒状シュート15と、筒状シュート15の下方において回
転する散布円盤19および筒状シュート15から散布円盤19
の所定位置に湿潤凍結防止剤3aを投下させる誘導シュー
ト20とから構成され、筒状シュート15内に投下された湿
潤凍結防止剤3aを誘導シュート20を介して散布円盤19上
に落下させ、散布円盤19の回転とその上面に放射状に突
設された複数の散布羽根21によって路面22上に広範囲に
湿潤凍結防止剤3aが散布されるようになっている。23は
上記散布円盤19の回転軸である。
車によれば、次のようにして湿潤した凍結防止剤3aを路
面22に散布することができる。即ち、散布車本体1に設
置されたホッパ2内に乾燥した塩剤からなる凍結防止剤
3を収容して散布現場に走行し、現場において、まずホ
ッパ2の底部開口部7よりも高い位置に設置している上
記溶液タンク4の導管10に配設したバルブコック9を開
いて注水ヘッド11から溶液を自然注出させ、ホッパ2の
底部開口部7に到達している凍結防止剤3に注水すると
共にモータ13を起動してスクリューコンベア5を作動さ
せると、溶液の注水により湿潤した凍結防止剤3がホッ
パ2の底部開口部7からスクリューコンベア5の受け入
れ開口16に順次導入される。その際、ホッパの漏斗状壁
面2b上での凍結防止剤3の滑り動き具合が不円滑なとき
には振動装置8を作動させて漏斗状壁面2bに振動を与え
るとよい。
導入された注水後の凍結防止剤3をスクリューコンベア
5内においてスクリュー羽根14の回転によって攪拌して
均整な湿潤状態に調整しながら順次散布車本体1の後端
部に設置している散布装置6に向かって送り出し、送り
出した湿潤凍結防止剤3bを散布装置6の筒状シュート15
および誘導シュート20を介して回転している散布円盤19
の上に投下することによって、湿潤凍結防止剤3aを分散
して路面22に散布することができる。
合割合は、溶液が凍結防止剤に対して重量比で8〜30
%程度に混合させれば、凍結防止剤を充分に湿潤させる
ことができるが、散布した凍結防止剤剤の湿潤状態を観
察し、湿潤度合いの過不足が認められればバルブコック
9の操作によって調整するとよく、また路面22に対する
散布量は散布車本体1の走行速度によって調整するとよ
い。
体に設置されたホッパ内に収容した湿潤前の凍結防止剤
をホッパの底部開口部に向かって順次降下させる一方、
底部開口部においてホッパに隣接して設置された溶液タ
ンクから凍結防止剤にポンプを使用することなく溶液を
供給して凍結防止剤を湿潤させながら凍結防止剤をホッ
パの底部に配設したスクリューコンベアに順次導入し、
導入した湿潤凍結防止剤をスクリューコンベア内におい
て攪拌しながら散布車本体の後端部に設置している散布
装置に送り出して散布するものであるから、次のような
効果を奏する。
れるから、ホッパの漏斗状壁部の傾斜角度を従来の散布
車のホッパに比べて小さくすることができ、従ってホッ
パの容積を増大させることができる。又、従来の散布車
の積載量と等量の凍結防止剤の積載した場合のおいて
は、散布車の重心位置が低くなり散布車の走行安定性が
向上し、さらに図3に示しているようにスクリューコン
ベアの傾斜角度(α)も小さくできるからシュートの長
さを短縮でき、散布円盤への凍結防止剤の落下衝撃が緩
和されて円滑な散布を遂行することができる。
ックの操作によって増減することができ、路面の状況に
応じて凍結防止剤の湿潤度合いを調整することができ
る。さらに、溶液タンクからホッパ内の底部開口部への
溶液の供給は、ポンプを使用することなく自然流出によ
って行うので、ポンプやその駆動設備、さらには複雑な
配管などを不要にして溶液供給設備を簡単にすることが
でき、その上、ホッパと溶液タンクを分離して設置して
いるから、凍結防止剤の散布時においてホッパ底部に注
水して凍結防止剤を湿潤させればよく、現場への走行中
や散布の中断中、あるいは待機中における凍結防止剤の
変質(軟化や融解)がなく、またスクリューコンベア内
において攪拌することができるから攪拌装置の設備が不
要となる等の優れた効果を奏するものである。
略側面図、
Claims (4)
- 【請求項1】 散布車本体に設置されたホッパ内に湿潤
前の凍結防止剤を収容して該ホッパの底部開口部に向か
って順次降下させる一方、ホッパに隣接して設置された
溶液タンクからポンプを使用することなく、中間部にバ
ルブコックを備え先端部にホッパの底部開口部に位置さ
せた注水ヘッドを備えてなる溶液導管に溶液を供給して
注水ヘッドから溶液を注出させ、その注出溶液によって
ホッパの底部開口部において凍結防止剤を湿潤させなが
ら凍結防止剤をホッパの底部に連通したスクリューコン
ベアに導入し、導入した湿潤凍結防止剤をスクリューコ
ンベア内において攪拌しながら散布車本体の後端部に設
置している散布装置に送り出して散布することを特徴と
する凍結防止剤の散布方法。 - 【請求項2】 散布車本体に、下半部が漏斗状をなした
凍結防止剤収容ホッパとこのホッパに隣接して溶液タン
クが設置され、溶液タンクから中間部にバルブコックを
備え先端部に溶液の注水ヘッドを備えた溶液導管がホッ
パの底部開口部に向かって配設されてその注水ヘッドが
ホッパの底部開口部に位置され、ホッパの下方に、ホッ
パの底部開口部から排出された湿潤凍結防止剤を散布車
本体の後方に配設された散布装置の上方に搬送するため
のスクリューコンベアが設けられていることを特徴とす
る凍結防止剤散布車。 - 【請求項3】 上記凍結防止剤収容ホッパの下半部の漏
斗状壁面の少なくとも後壁部側の傾斜角度が30度以下
に形成され、この後壁部に沿って上記スクリューコンベ
アが後端に向かって斜め上方に傾斜した状態で配設され
ていることを特徴とする請求項2記載の凍結防止剤散布
車。 - 【請求項4】 上記ホッパの漏斗状下半部の壁面に振動
装置が配設されていることを特徴とする請求項2記載の
凍結防止剤散布車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9205177A JP3017700B2 (ja) | 1997-07-14 | 1997-07-14 | 凍結防止剤散布方法およびその散布車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9205177A JP3017700B2 (ja) | 1997-07-14 | 1997-07-14 | 凍結防止剤散布方法およびその散布車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1136256A JPH1136256A (ja) | 1999-02-09 |
JP3017700B2 true JP3017700B2 (ja) | 2000-03-13 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9205177A Expired - Fee Related JP3017700B2 (ja) | 1997-07-14 | 1997-07-14 | 凍結防止剤散布方法およびその散布車 |
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Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6514971B2 (ja) * | 2015-06-29 | 2019-05-15 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 空転抑制装置及び空転抑制方法 |
CN110453571A (zh) * | 2019-08-28 | 2019-11-15 | 西安达刚路面机械股份有限公司 | 一种粉料撒布车 |
-
1997
- 1997-07-14 JP JP9205177A patent/JP3017700B2/ja not_active Expired - Fee Related
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