JP3017104U - 太陽熱利用ソーラー温水器の電熱バックアップ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ソーラー温水器の、夜間、曇天時、雨天時等
のソーラー熱源の不足の場合、Ｐ．Ｔ．Ｃ面状発熱体、
太陽熱センサー、制御装置により電熱によるバックアッ
プ熱源を供給する。 【構成】 Ｐ．Ｔ．Ｃ面状発熱体を水密に設けたタン
ク、太陽熱センサー、及び制御装置を組み合わせた構成
である。

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、省エネルギー等を目的とし、太陽熱利用ソーラー温水器に補助的に 使用して、夜中、曇天、降雨中の熱量不足分バックアップのためのソーラー温水 器の電熱バックアップ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の技術は、熱量不足分は通常、石油、ガスのボイラーにより、温水使用時 にこれらを燃焼する事で供給されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そのため、年間を通して温湯を供給するためにはかなりの石油、ガスのボイラ ー、又は電熱を必要とし、大きな経費が必要であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、熱量不足分をＰ．Ｔ．Ｃ、自己温度調節特性を持つ面状発熱体を使 用して電力により補おうとするものであり、また、電力を有効に利用するため太 陽光線を感知するセンサーを備えてなるものである。

【０００５】

【作 用】

Ｐ．Ｔ．Ｃ即ち自己温度調節特性を持つ面状発熱体は、最高温度５５℃〜７０ ℃以上は温度の上昇はせず、又、最高温度５５℃〜７０℃迄温度が上昇した場合 は、電気抵抗が十数倍に増し、消費電力の十数分の一に落ちる（雰囲気の温度が 下がれば電気抵抗は増す）性質を持っている。

【０００６】 そのため温度制御のサーモスタットが不要であり、太陽熱により水温が７０℃ 〜９０℃に上昇した場合には、消費電力はほとんど０となる。

【０００７】 しかし、日中十分な熱量が太陽光線により得られる事が期待できる場合には、 ヒーターに通電する事は経済的に不利であり、この場合にはヒーターの通電を中 止すべきであるため、太陽光線を感知するセンサーによりヒーターの通電を中止 する。

【０００８】 即ち、曇天、雨天、夜間において、太陽光線による熱量供給が十分でない場合 、太陽光線を感知するセシサーにより面状発熱体に電源を供給する開閉器を動作 させて通電し、又逆に、太陽光線による熱量供給が充分な場合は、通電を中止さ せる。

【０００９】

【実施例】

以下本考案の詳細を図によって説明する。

【００１０】 図１は、ソーラー湿水器の蓄湯タンク（２０）下部又は適当な位置にタンク（ ２）と制御装置（４）を、太陽光線を受け易い所に太陽熱センサー（３）を設置 した太陽熱利用ソーラー温水器の電熱バックアップ装置を示す。

【００１１】 タンク（２）は、図２に示す様に横置略円柱体で、外側を断熱材（５）で覆わ れ、内部にＰ．Ｔ．Ｃ自己温度調節特性を持つ面状発熱体（１）を水密に備える 。

【００１２】 面状発熱体（１）は、水中に没し、通電されるとタンク内の水温を上昇させる 。

【００１３】 太陽熱センサー（３）は有効な太陽熱の有無を判別するものであり、制御装置 （４）は、太陽熱センサー（３）からの信号を受けて電源を面状発熱体に供給す るものである。

【００１４】 図３は、太陽熱センサーとして太陽電池（６）を用し、開閉器（９）を動作さ せ、面状発熱体（１）に電源を供給する回路を示す。 太陽電池（６）は、晴天時には電圧は高くなり、曇天時には低下するため、こ の電圧の変化を利用したものである。

【００１５】 図４は、太陽熱センサーとしてＣｄＳ（７）を用し、開閉器（９）を動作させ るものである。ＣｄＳ（７）は晴天時には電圧は低くなり、曇天時には高くなる ため、この抵抗の変化を利用するものである。

【００１６】 また、ＣｄＳの替わりに太陽熱センサーとしてサーミスタ（８）を用いても良 い。サーミスタを使用する場合には、図５に示す様に、サーミスタ（８）を黒色 の吸熱板（１０）に密着させ、その周囲を断熱材（５）で囲み、特に太陽光線（ １１）からの熱を吸収しやすくしてやれば、太陽熱センサーとして特に効果的で ある。

【００１７】

【考案の効果】

本考案に係る太陽熱利用ソーラー温水器の電熱バックアップ装置は、太陽光線 による熱を十分に活用出来る事、また太陽光線による熱が少ない場合、補助熱源 として、Ｐ．Ｔ．Ｃ特性を持ち最大温度約７０℃の面状発熱体を用いるため、ソ ーラー温水器に必要な５０℃〜７０℃の温水になった場合、自動的に消費電力が 最低になる事、以上より経済的な熱源として多くの効果を生むものであり、雨、 曇天による年間４０％にもなる太陽熱不足日にも、自然に温湯を供給するもので あり、利用者は３６５日容易に温湯を使用出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】太陽熱利用ソーラー温水器の電熱バックアップ
装置の設置状態を示す側面図。

【図２】タンクを示す断面図。

【図３】太陽熱センサー及び制御措置を示す回路図。

【図４】太陽熱センサー及び制御措置を示す回路図。

【図５】太陽熱センサー及び制御措置を示す回路図。

【符号の説明】

１ 面状発熱体 ２ タンク ３ 太陽熱センサー ４ 制御装置 ５ 断熱材 ６ 太陽電池 ７ ＣｄＳ ８ サーミスタ ９ 開閉器 １０ 吸熱板 １１ 太陽光線 ２０ ソーラー温水器の貯湯タンク

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ｐ．Ｔ．Ｃ（Ｐｏｓｉｔｉｖｅ Ｔｅｍ
   ｐｅｒａｔｕｒｅＣｏｅｆｆｉｃｉｅｎｔ）特性を持つ
   面状発熱体を、ポリエチレン製、ステンレス製、又はア
   ルミニウム製のタンク内部に水密に設け、全体を蓄湯に
   浸水し、面状発熱体の発熱の全てを湯に伝えるタンク
   と、太陽熱センサー、および太陽熱センサーにより面状
   発熱体の電源を入切する制御装置とからなる太陽熱利用
   ソーラー温水器の電熱バックアップ装置。
2. 【請求項２】 ステンレス製、又はアルミニウム製のタ
   ンクの外周にＰ．Ｔ．Ｃ特性を持つ面状発熱体を貼り、
   その外周を断熱材で保温する請求項１の太陽熱利用ソー
   ラー温水器の電熱バックアップ装置。 【０００１】